JP4057646B2 - リポソーム剤 - Google Patents
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Description
医学的な像形成操作における診断剤の使用はよく確立されている。
MRIにおいては、コントラスト剤は一般的に、常磁性、フェリ磁性、強磁性または超常磁性挙動を示す物質、例えばキレート形成した常磁性金属イオン(例えばGdまたはDy)または酸化鉄ナノ粒子を含むことから、それらのコントラスト増強効果を得ている。これらの物質は、それらが分布する身体領域内の像形成核の特徴的な緩和時間に影響して、MRシグナル強度を増大または減少させる。
X線およびCTにおいては、コントラスト剤はそれらが分布する身体領域のX線透過特性変更能から、それらの効果を得ており、その結果として、大きいX線横断面を有するキレート形成した重金属イオンをX線コントラスト剤として使用することが提案されている。
シンチグラフィーにおいては、像形成剤は放射性核種、例えばキレート形成した放射性金属イオン、一般的にはガンマ放出体である。
治療には、それら自身が治療効果を有する放射性核種または金属のいずれかであるキレート形成した金属種、例えば糖尿病治療のためのバナジウムの使用もよく知られている。
治療上および診断上有用な金属キレートは医薬において長く使用されてきたが、改善された生体分布および生体排除プロフィルを有する金属キレートをベースとする作用剤に対する要求が残されたままである。非経口投与に際しては、単純な水溶性低分子量金属キレート、例えばMRIコントラスト剤、GdDTPAおよびGdDTPA-BMAは、何ら特定の部位特異性を伴うことなく細胞外液(ECF)全体にわたって分布し、糸球体濾過により腎臓から速やかに排泄される。微粒子状または脂質親和性の性質ゆえに細網内皮系(RES)または肝臓肝細胞により血液から迅速に抽出され、従って肝胆汁剤として好適な他の作用剤が提案されている。
血液プール剤、すなわち像形成に利用可能な時間を延長させるに十分に長い時間、血管空間内に残留する作用剤を開発する方法の一つは、腎臓閾値を越える分子量を有する水溶性ポリキレート巨大分子を使用することであった。部位特異的作用剤を開発するための努力におけるもう一つの方法は、キレート、例えばモノキレート、オリゴキレートまたはポリキレートを、部位指向性分子、通常は巨大分子に結合させることであった。従って、例えばガドリニウムキレートはアルブミンおよびイムノグロブリンに結合された。しかしながら、この方法には幾つかの欠点がある。巨大構造当たり多数のキレート化金属イオンを必要とする。多数のキレートを部位指向性分子に結合させると、その部位特異性が減少することがある。製造工程を制御して、再現可能な金属負荷レベル、均質な産物および高い標的特異性を得ることは困難であって、このような工程は高くつく。このような作用剤の排泄および代謝経路は複雑で十分には理解されていない。RES排除により生成されたすべてのありうる代謝産物を追跡するのに必要な科学的研究および文献調査は多大であろう。従って、現在のところ、臨床的に試された巨大分子ガドリニウムをベースとするコントラスト剤が存在しないことは、驚くべきことではない。
注射された微粒子はRESによって速やかに取り込まれるので、リポソームコントラスト剤の使用も広く示唆されている。
リポソーム(この用語は、ここでは両親媒性分子(例えば脂質のようなもの)により形成された1種またはそれ以上のカプセル化膜を有する粒子を指すのに、特に二重層膜および封入された水性コアを有する粒子を指すのに用いられる)は、治療剤および診断剤の部位特異的なデリバリーのための多方面の担体である。それらは特定の臓器、例えば肝臓、脾臓、肺、リンパ系および骨髄を選択的に標的狙いするのに使用できるか、または脈管構造中に保持させることができる。
リポソーム剤の組成およびサイズは、それらの生体分布を制御するよう選択でき、そして天然に存在する燐脂質を膜形成性分子のバルクとして使用できるので、それらの代謝および代謝産物の排除は、巨大分子試薬の場合より問題を提起することがずっと少なくてすむ。
リポソーム剤は一般に2種のカテゴリーに該当する。すなわち第1は、リポソームが所望の治療剤または診断剤を中心の水性中空内に捕捉するのに使用される場合、そして第2は、所望の成分がその疎水性「アンカー」基(これは膜に取り込まれることになる)を含む結果としてリポソーム膜に繋ぎ止められる場合。両方の形態は造影剤に関連して示唆されている。
本発明は、金属キレート部分がリポソーム膜に繋ぎ止められたリポソーム剤に関する。
これまでに示唆された、膜に繋ぎ止められたキレートは、一般に線状キレート形成基、例えばDTPAを必要としており、キレート形成性官能基の1つまたは2つが誘導体化されて脂質親和性アンカー基に結合する。それらの例には、Karlikらのジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(PE):DTPA-無水物キレート形成体(Mag. Res. Med. 19: 56-66(1991)参照)、HnatowichらのDTPA-ジステアリルアミド(J. Nucl. Med. 22: 810-814(1981)参照)、TilcockらのDTPA-ステアリルエステル(Mag. Res. Med. 27: 44-51(1992)参照)およびUngerらの種々の対の脂質親和性基担持キレート形成剤(WO-92/21017参照)が包含される。
対の脂質親和性アンカー基を担持する線状キレート形成性物質と並んで、Unger(上記)は2個の反対側の環窒素上に脂質親和性基を担持するN4大環状キレート形成性物質の使用をも示唆した。対のアンカー付きキレートを調製するために記載された合成ルートは、報告された1,7-ジアミドではない生成物の混合物を生ずる。1,7-ジ置換異性体に至る合成ルートは、よりいっそう複雑であろう。例えばDumontにより記載された方法(Tetrahedron Lett. 35(22), 3707)。さらに、キレート形成効力はひどく損なわれる。リポソームはRESにより身体から排出され、それにより肝臓細胞内で酸性環境に曝されるので、ガドリニウムの長期間保持を避けるためには高度に安定した錯体が必要である。我々は、ただ1個の環原子において結合した脂質親和性アンカー基を有する膜結合大環状キレート形成性部分の使用により、金属の排除が最適化されることを見出した。
従って我々は、ただ1個の環原子において結合した脂質親和性アンカー基を有する膜結合大環状キレート形成性部分であって、大環状キレート形成性基とアンカー基が、好ましくは互いに結合しており、好都合にはリポソーム形成後に生分解可能な結合を介して結合しているものの使用により、金属の利用および排除が最適化されることを見出した。
従って一つの観点から見ると、本発明は、リポソームの膜に、キレート形成した診断上または治療上有効な金属イオンが結合したリポソームを含み、前記金属イオンを結合するキレート形成剤が大環状キレート形成性部分を有し、その1個の環原子に脂質親和性の膜会合性部分が結合しているリポソーム剤を提供する。
もう一つの観点として、本発明はまた、リポソーム膜形成性化合物およびコントラスト増強性化合物を含み、後者が大環状キレート形成性部分を含み、その1個の環原子にリポソーム組成物を生成しうる脂質親和性の膜会合性部分が結合している組成物をも提供する。
本発明は、肝臓からのコントラスト増強性成分の排除が高められたリポソーム組成物を提供するという点で特に重要である。結局リポソームはRESにより認識され、食作用により細胞に取り込まれ、肝臓中に沈積される。キレートが肝臓から排除されるメカニズムは十分には理解されていない。GdDTPA-SAのような水不溶性の疎水性物質は無期限に肝臓中に残留する。大部分の水溶性錯体は肝臓からの排除半減期6〜8日間を有する。しかしながら我々は、コントラスト剤の構造中に特定の種類の部分を取り込むと、肝臓からの排除が加速されることを見出した。例えば、フェニル環を有するガドリニウムキレートは単純な脂肪族錯体に比較して肝臓からの排除が改善されている。それ以上の排除の改善は、フェニル環上に一つまたはそれ以上のイオン化可能性基(例えばカルボキシレートまたはスルホネート)を存在させることにより達成できる。排除増強性基は、アンカー作用性基の形態で、連結基の形態で、またはアンカー作用性基または連結基の生分解産物として、コントラスト剤の構造中に組み込むことができる。
コントラスト増強性化合物中の大環状キレート部分は、好ましくは親水性であり、リポソーム中の本来の場所にあるときは、場合により静電荷を帯電していてもよい。結果として、キレート部分はリポソーム膜の一つまたはそれ以上の脂質層の外側に位置するであろう。本発明は、キレートがリポソーム膜の外側または水性リポソームコア体積内に位置するのを可能にするが、キレート部分は優先的に、圧倒的にまたは実質的に完全に、リポソームの外側に位置することが特に好ましい。これはキレート形成した種が正のT1-MRコントラスト剤として機能することが意図される場合に特にそうである。
さらなる観点から見ると、本発明は、下記工程:(a)水性担体媒体、リポソーム膜形成性化合物、および場合により金属化されていてもよい大環状キレート形成性化合物(これは一つの大環状環原子において結合した疎水性の膜会合性基を有する)を含む組成物をリポソーム組成物に変換し、必要な場合は次いで前記キレート形成性化合物を金属化すること、および(b)場合により金属化されていてもよい大環状キレート形成性化合物を、リポソームのリポソーム膜内に組み込まれた疎水性部分を有するアンカー化合物に結合させ、必要な場合は次いで前記キレート形成性化合物を金属化すること、
の一つを包含する本発明によるリポソームコントラスト剤の製造方法を提供する。
リポソームの形成およびキレート形成性物質の金属化は、以下にさらに論議される慣用の手段により行うことができ、キレート形成性化合物:アンカー結合は、適当に官能化され、かつ所望の場合は活性化されていてもよいキレート形成性化合物およびアンカー化合物を、場合により二官能性連結剤と一緒に用いて慣用の結合反応により実施することもできる。
本発明のリポソームコントラスト剤組成物は診断上の像形成操作に使用でき、従って別の観点において、本発明はまた、ヒトまたはヒト以外の動物、好ましくは哺乳動物の身体にコントラスト剤を非経口投与し、特に全身の脈管構造に投与し、前記身体の少なくとも部分的な像を生成させることを包含する前記身体の増強された像を生成させる方法において、前記コントラスト剤として本発明によるリポソーム剤を投与することからなる改善をも提供する。
さらなる観点から見ると、本発明はまた、診断上の像形成に使用される本発明によるリポソームコントラスト剤を製造するために、大環状キレート形成性物質またはキレートまたはその塩を使用する方法をも提供する。
生体許容可能なリポソームを製造できることはよく知られているので、また本発明によるインビボリポソームコントラスト剤は、リポソーム構成分(膜およびコア形成種)およびコントラスト増強種またはその代謝産物に単純に生分解するので、容易に特性決定される代謝産物(その生体分布および生体排除も容易に調査できる)を伴うリポソーム剤の設計は、巨大分子剤の設計よりも単純かつ簡単である。
従って、本発明のリポソーム剤におけるキレート形成剤は、キレート形成性部分と、単結合またはリンカー部分を介してそれに結合した膜アンカー作用部分とを有する二重機能性種である。好都合には、前記リンカー部分は生分解性結合を組み込んでいるので、リポソームの分解が起こる前または後に、リポソームから低分子量キレート分子を放出することができ、それらの生体排除を促進するであろう。この目的にとって、キレート部分は場合によりそのリンカー部分の後分解残基と共に、水溶性であることが特に好ましい。
このようなアンカー-生分解性リンカー-大環状キレート形成性化合物、それらの塩およびキレート錯体は、それら自身が新規であり、本発明のさらなる観点を構成する。
特に好ましくは、リンカー部分は、大環状キレート形成性化合物を脂質親和性アンカー分子に結合させるための反応から少なくとも一部は生じる。従って、脂質親和性アンカー-大環状キレートはリポソーム形成が行われる前に調製できるが、このような化合物は大環状キレート形成性化合物、またはより特別には金属化大環状キレート形成性化合物を、リポソーム膜中にすでに取り込まれた分子に結合させることにより、その場で調製することが特に好ましい。
従って、キレート形成性分子の特に好ましい種類の一つは、一般式I
An−L−Ch(R)n (I)
を有するものである。式中、Anは疎水性の膜会合性基であり、LはChの環原子に結合しており、かつ生分解性結合において切断できるリンカー部分であり、Chは場合により1つまたはそれ以上の親水性または部位指向性の基Rを担持していてもよい(すなわちnは0または正の整数である)大環状キレート形成性部分である。
別の態様においては、キレート形成剤はPCT/GB95/00833(この出典のコピーをここに提出し、その内容は参考文献として本明細書に取り込まれる)に記載された両親媒性化合物、すなわち式II
(R)nCh−L'−Ar−(AH)q (II)
の化合物である。式中、(R)nChは前記定義のとおりの親水性の大環状キレート形成性部分であり、L'はChの環原子に結合した、場合によりオキソ置換されていてもよいC2-25アルキレンリンカー部分であり、その少なくとも1個のCH2部分はオキサ、アザまたはチア基によって置換されており、かつ前記リンカー部分には場合により生分解性基Mが介在していてもよく、Arは場合によりさらなるアリール環によって置換されていてもよく、あるいはそれが縮合していてもよいアリール環であり、qは正の整数、好ましくは1または2であり、各AHはプロトン性酸基、例えば炭素、硫黄または燐のオキシ酸である。
キレート形成性部分Ch(R)nは、好都合には下記式で示される基である。
式中、pは3、4、5または6、好ましくは4であり、
各mは2、3または4、好ましくは2であり、
各R1は水素原子、親水性基または部位指向性基であり、
各Xは基R1または金属配位基であるが、しかし炭素または窒素と結合した一つのR1基はリンカー部分への結合を提供する。
好ましい配位基の例には、カルボキシル、ホスホネートまたはスルホネート基によって置換され、場合により1つまたはそれ以上のR1基によってさらに置換されていてもよいC1-3直線状アルキル基が包含される。特に好ましいものはカルボキシメチルおよびホスホノメチル基である。
好ましい親水性基の例には、ヒドロキシル化および/またはアルコキシル化アルキル基、例えばヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、2,3-ジヒドロキシプロピル、および2-ヒドロキシエトキシエチル基が包含される。
本明細書で言及するキレート形成性部分およびリンカー部分においては、別に断りなければ、アルキルおよびアルキレン部分は好ましくは1〜6個の炭素原子を含有する。
従って、好ましいキレート形成性部分には、式
(式中、各mは2、3または4、好ましくは2であり、
各R2は水素であるか、あるいは少なくとも1個のヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、オキソ、カルボキシル、スルホン酸、ブロモアシル、インチオシアネートまたは部位指向性基によって置換されたアルキル基であり、これは場合により同素環式または複素環式の飽和環または不飽和環によって置換されていてもよく、またはそれを取り込んでいてもよく、
各ZはCO2H、PO3H、CON(R2)2またはR2基であり、少なくとも2つ、好ましくは3つ全てがCOOHまたはPO3H基であり、
1個のR2基はリンカー部分への結合である)で示される基が包含される。
特に好ましいキレート形成性基には、DO3AおよびDOTA残基、例えば
(式中、各ZはCOOHまたはPO3H、好ましくはCOOHであり、各R2は水素または親水性基、例えばC1-4モノまたはポリヒドロキシアルキル基である)が包含される。
特に好ましくは、キレート形成性残基は式
を有する単純なDO3A残基、およびWO 95/24225およびPCT/GB95/00833に記載されているようなDO3Aモノアミドである。
キレート形成性部分をリポソーム膜に繋ぐのに使用される疎水性の「アンカー」基は、この機能を果たしうる任意の疎水性基であることができる。
一般的にはそれは、1個またはそれ以上、例えば1、2、3または4個、好ましくは1または2個の脂質親和性鎖、または単環式または多環式の飽和または不飽和基(この後者は場合により分枝状または直線状の、場合により不飽和のC1-12アルキル基、フッ素原子または炭素、硫黄または燐のオキシ酸基またはそれらのエステルまたはアミド、例えばC1-20アルキルエステルまたはアルキルアミドによって置換されていてもよく、そのアルキル基は場合により不飽和であるかまたはフッ素化されていてもよい)を包含している。上記式IIを有するキレート形成剤中の一本鎖アンカー基は、リポソーム中に原初存在する場合は、折り畳まれて(R)nChおよびAr(AH)q基を膜表面上に出現させ、折り畳まれたリンカーL'を膜会合性アンカーとして作用させることができる。
好適な環状基の例には、フェニル、ビフェニル、ナフチル、5〜7員のO、NまたはS含有ヘテロアリール基、ステロイド基等が包含される。好適な疎水性直線状基の例には、C12-18の飽和、不飽和またはフッ素化、例えばパーフルオロ化されたアルキル基が包含される。
多くの好適なアンカー基が文献から知られている。例えば、KinskyのBiochim Biophys Acta 769 : 543(1984)、KungのBiochim Biophys Acta 862 : 435(1986)、GregoriadesのBiochem Soc. Trans. 17: 128(1989)、WessigのBiochim Biophys Acta 1003: 54(1989)、DancyのJ. Immunol 122 : 638(1979)、CarrollのJ. Med. Chem 29: 1821(1986)、UngerのWO92/21017およびHerslofのW092/21384を参照されたい。
この方法においてアンカー基として使用できる好ましい燐脂質の例には、ホスファチジルエタノールアミン(PE)のC4-14α, ω-アルカン-ジカルボン酸アミド、例えばジオレイル、ジパルミトイルまたは他の2つの脂肪酸鎖担持PE類(例えばN-スクシニル、N-グルタミルおよびN-ドデセニル-PE)およびコレステロールのアミドが包含される。
本発明の好ましい態様においては、アンカー基はリポソーム形成が行われた後にキレート部分に結合される。この目的には、リポソーム膜中に入り込んで膜の外部上に(直接および間接的キレート結合のための)官能基を残すアンカー化合物が使用される。
このような化合物は好都合には、アンカー基とキレート結合基との間に、スペーサー部分を含んでおり、これは特に好都合には両親媒性の性質を有する。このような化合物の例には、下記式IIからVまでの化合物が包含される。
(式中、各R3は独立してC12-18飽和、不飽和またはパーフルオロ化アルキル基であり、
wは0または1であり、
各X1は独立して結合、酸素または硫黄原子またはNH基であり、
rは0、1、2または3であり、
sは0または1であり、
X2は結合、酸素または硫黄原子、NHまたは-OPO3H-基であり、
yは(CH2)t、(CH2CH2O)t、(CH2)tX1-Ar'-X1(CH2)tまたは(NHCH2CO)t基であり、
各tは0から12までの整数であり、
各Ar'は場合によりCOOH、SO3H、PO3H、PO2HまたはCOOR3基によって置換されていてもよいフェニル、ビフェニル、ナフチルまたは5〜7員のO、NまたはS含有ヘテロアリール基であり、
Z1はCO2H、NH2、COO-スクシンイミド、マレイミド、チオール、COCH2R4、Ar'NCS、Ar'N3、Ar'NCOまたはCHO基であり、
R4はOTs、OMs、I、BrまたはCl基である。)
アンカー:キレートコンジュゲート中のリンカー基は、リポソーム膜中に埋もれる疎水性アンカー基(またはアンカー基類)を膜の外側にあるキレート基と連結させる役割を果たす任意の基であることができる。キレート担持リポソームの製造様式に応じて、リンカーはアンカー化合物:キレート化合物コンジュゲーションの結果生ずる基を有しても有しなくてもよいが、一般的には有する。同様に、これらの基は膜表面からキレート基を隔てる働きをする疎水性の、またはより好ましくは両親媒性のセクションを含んでも含まなくてもよいが、好ましくは含んでいる。さらに、リンカー基は好ましくは生分解性官能基を含み、これは切断してキレート分子(本明細書で使用される分子という用語は荷電および非荷電種を包含する)を放出させて、それらの生体排除を促進させるか、または多分治療の場合には問題の部位で治療金属の放出を促進させるのに役立つことができる。
好適な生分解性官能基の例には、エステル、カルバメート、ダブルエステルおよびジスルフィド結合が包含される。ダブルエステル結合、すなわち式
-O-CO-O-CH2-O-CO-O-
(その末端酸素の1つまたは両方は省略でき、そのメチレン基は置換されていてもよい)で示される結合は、生分解性結合として特に好適である。
従ってリンカー部分は好都合には、直鎖状または分枝状C2-20アルキレン鎖を含み、これは場合によりN、O、SおよびP原子によって、または同素環式または複素環式の飽和または不飽和環によって末端終了していてもよく、またはそれらが中間に介在していてもよく、そして場合により酸素またはフッ素原子によって、またはヒドロキシ、アミン、アルコキシ、イミノ、アルキルまたはアリール基によって置換されていてもよく、これらアルコキシ、イミノ、アルキルまたはアリール基はそれ自身が場合によりヒドロキシ、アミンまたはC1-5アルコキシ基によって置換されていてもよい。
リンカー基がアンカー部分またはキレート部分のヘテロ環原子に結合している場合、リンカーの末端原子は一般に炭素であろう。DO3AおよびDOTA様N4C12大環構造に関しては、結合は好ましくは環窒素を介して、例えばN-カルボキシメチル基または環NH基の残基を介してなされるが、あまり好ましくはないにしても、結合は例えばアンカー:キレート結合反応に関してMearesら(Bioconjugate Chem. 3: 563(1992)参照)により提案されたようなC-アラルキル置換キレートを用いて環炭素において行うことができる。
従って、このような結合反応用のキレート分子は、カルボキシル、チオール、NCSまたはアミン基のような反応性基を担持した(好ましくは環窒素において結合した)反応性側鎖を担持するのが好ましい。これを担持する鎖は、場合によりアリール基、N、OまたはS原子によって中断されていてもよく、場合によりオキソ、アルキルまたはフッ素によって置換されていてもよいC1-20アルキレン基、例えば-CONHCH2CH2NH2、CONHCH2CH2NHCO(CH2)3COOHが好都合である。これらのような基はDOTAまたはDO3AのN-カルボキシメチルまたはNH-部位で容易に形成できる。
前記式IIのキレート形成剤に関しては、好ましいリンカー構造L'の例には(CH2)dO(ここでdは、Arが二環式である場合は1から15であり、Arが単環式である場合は6から15である)が包含され、好ましいはAr(AH)q基には、4-カルボキシフェニルおよび3, 5-ビスカルボキシフェニルが包含される。特に好ましいは式IIのキレート形成剤には下記のものが包含される。
キレート形成性部分によりキレート化すべき金属の選択は、もちろん本発明のリポソーム剤の所望される最終用途に依存するが、一般的には常磁性の重金属または放射性金属単独から選ばれるか、またはポリ原子クラスター中にあるであろう。
リポソーム剤は一般に、アンカー:キレート分子と並んで、リポソーム膜形成性化合物、すなわち脂質および特に燐脂質、ならびにリポソームコアおよびその外部環境を構成する物質、一般的にはそれぞれの場合に水性媒体を含む。
リポソームそれ自体は、中心空間を包囲する脂質層を有する球形小胞である。本発明は特に、水性コアを包囲する単一の脂質二重層または多重の脂質二重層をそれぞれ有する単ラメラおよび多重ラメラリポソームに関する。
リポソームは脂質、特に燐脂質を水性媒体中に分散させると自然発生的に生成し、本発明の作用剤のリポソーム構造は慣用の技術により製造することができる。このような慣用の技術はW092/21017(Unger)およびPapahadjopolousによりAnn Rep. Med. Chem. 14: 250-260(1979)に言及されており、逆蒸発、凍結-解凍、界面活性剤透析、ホモジナイゼーション、音波処理、ミクロ乳化および乾燥脂質フィルムの水和に際しての自然発生的形成が挙げられる。多重ラメラリポソームは本発明により使用でき、あるいは既知方法によりラメラ度の低いリポソームまたは単ラメラリポソームに変換できる。単ラメラリポソームは直接製造することもできる。
リポソーム調製物は典型的にはサイズが不均一であり、本発明により使用されるリポソームは既知の技術、例えば押し出し、凍結-解凍、機械的断片化、ホモジナイゼーションおよび音波処理により所望の直径までサイズを揃えることができる。本発明により使用されるリポソームは、好都合には直径20〜5000nmの単ラメラまたは多重ラメラである。
リポソームは凍結乾燥して貯蔵寿命を高めることができ、凍結乾燥リポソームは使用に先立ち水性緩衝液と激しく振盪することにより再構成することができる。処方物は凍結乾燥操作に対してリポソーム物質を安定化するのに役立つ作用物質を含むことができる。
200nmより小さいリポソームは0.2μmフィルターで濾過することにより、製剤化した後に滅菌できる。
リポソーム膜形成性分子として使用される脂質は、代表的には燐脂質または水素化された燐脂質、例えば天然または合成ホスファチジルコリン(レシチン)(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、リゾレシチン、リゾホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルグリセロール(PG)、ホスファチジルイノシトール(PI)、スフィンゴミエリン、カルジオリピン、ホスファチジン酸(PA)、脂肪酸、ガンダリオシド、グルコリピッド、グリコリピッド、モノ-、ジ-またはトリ-グリセリド、セラミドまたはセレブロシド、例えばW092/21017に記載されているようなリポソーム膜形成性化合物である。
膜形成性脂質はまた重合性脂質、例えばJohnstonのLiposome Technology Vol. I, Gregoriades Ed., pages 123-129(1983)およびsinghのPhospholipid Handbook, Cevc Ed., Dekker, pages 233-291(1993)、およびそれらの引用文献に記載されているようなメタクリレート脂質、チオールおよびジスルフィド脂質、ジエノエート脂質、スチリル脂質およびジアセチラン酸脂質(diacetylanic lipids)からなることもできる。リポソームの形成に重合性脂質を使用することは、リポソームの安定性を高める一つのルートを提供する。
リポソーム膜はまた、例えばリポソームの生体分布に影響を及ぼすために、その中に組み込まれたステロイドおよび他の化合物を有することもできる。好適なステロイドには、例えばコレステロール、コレステロール誘導体、コレスタン、コール酸および胆汁酸、特にコレステロールが包含される。
ステロイドを含ませることは、リポソーム膜の流動性を改質する働きをし、このことが生体分布に影響する。すなわち、より高い転移温度の脂質は血中半減期がより長くなり、コレステロールを含ませると、より硬質で透過性の低い二重層が生ずる。コレステロールを添加すると、RES取り込みの低下が観察される。
生体分布改質剤は、ペンダント生体分布改質性官能基を有する燐脂質誘導体の使用により、リポソーム膜と会合する疎水性「アンカー」部分を有する生体分布改質剤の使用により、またはリポソーム膜中に存在する(キレート繋ぎに関連して先に論議されたような)アンカー分子への生体分布改質剤の結合により組み込むことができる。
特に好ましい生体分布改質剤には、リポソームへのインビボでのタンパク質結合を低下させ、従って血液中におけるリポソームの半減期を延長させるのに役立つ化合物、特に両親媒性ポリマーが包含される。ポリアルキレンオキシポリマー、例えばポリエチレングリコール(PEG)およびガングリオシド、例えばGm1がこの点で有効である。
こうして、リポソーム膜形成性物質の重量に対し1〜10%のPEG-PE誘導体を組み込むと、血中半減期がかなり延長される。
パーフルオロ化燐脂質から調製されたリポソーム(Santaella, FEBS Letters 336 : 481-484(1993)およびAngew, Chem. Int. Ed. Eng. 30:567-568(1991)参照)も血中半減期を延長できる。
特定の臓器または組織への活性な標的ねらいは、腫瘍会合抗原、レシチンまたはペプチドに特異的なモノクローナル抗体または抗体フラグメントを結合した脂質を組み込むことにより達成できる。
リポソームの生体分布はまた、表面荷電にかなり依存しており、本発明のリポソームは望ましくはリポソーム膜形成性物質の重量に対し1〜10%の負に荷電した燐脂質、例えばホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、およびホスファチジルイノシトールなどを含有しうる。
上に論議されたように、キレート形成した金属は下記にあげるような幾つかの方法でリポソームに結合できる。例えば、
(i)予め形成されたリポソームの表面に繋がれたキレート形成基の金属化による;
(ii)予め形成されたリポソームのアンカー分子にキレート部分を結合させることによる;
(iii)キレート:アンカー分子を含む脂質混合物を用いてリポソームを形成することによる。
3種の方法すべてが本発明の観点を表す。これらの方法は疎水性キレートの合成および精製を回避すること(方法(iii)に暗示されている)により、およびリポソームへの金属の欲しない弱い(インビボで容易に可逆性の)結合を回避すること(方法(i)と関連する)により、膜結合した作用剤の製造操作を簡素化する。
前記のように、本発明のリポソームは、好ましくは予め製造されたリポソーム中のアンカー分子に金属化キレート分子を結合させることにより製造される。この方法でキレートはリポソーム膜の外側のみに結合される。誘導体化されたキレートを用いて形成されたリポソームは、膜の内側および外側の両方に結合した錯体を有する。膜の水透過性または膜を通るバルク水の拡散速度が内部常磁性イオンの緩和性を決定するであろう。きっちりした、安定なリポソームでは、リポソーム内側のガドリニウムの緩和性は非常に低いことがある。従ってリポソーム外部にのみ繋がれたキレート団では金属の使用効率が最適化され、すなわちリポソームは金属イオンあたり高い緩和性を有する。
キレートをリポソームの外側にのみ連結させることは、放射性核種、特にα放射体の結合にとって有利である。なぜならばリポソーム膜をα線が透過する必要はないからである。
従ってリポソームは、アンカー化合物、すなわちキレート部分のための結合点を提供する反応性官能基に繋がれた疎水性アンカー部分を有する化合物を含む燐脂質混合物から、慣用の方法により製造できる。次いでリポソームは必要な直径となるまで既知の方法によりサイズを揃えることができる。次いで反応性官能基をキレート上の両立性官能基に結合させ、未反応の低分子量作用剤は、例えばゲル透過クロマトグラフィー、透析または限外濾過により容易に除去できる。
アンカー化合物は、好都合にはリポソーム膜形成性化合物の総重量の5〜50%、好ましくは10〜30%からなる。外部に向けられた反応基へのキレートの結合効率は実際に非常に高く、例えば約90%であることができる。
アンカー化合物上の反応基は単純に、キレート分子の非配位性カルボキシル基と反応しうるリポソーム膜脂質上の第一アミンであることができる。一般に、タンパク質のような巨大分子にキレートを結合させる既知の大部分の方法を、リポソームへのキレートの結合に使用できる。しかしながら、表面化学はリポソームの安定性により限定され、従って反応混合物のpHおよびオスモラリティーの監視が望ましいことがある。結合戦略の少数の例を概略図により以下に示す。
リポソーム中のアンカー基にキレートを結合させる代わりに、リポソームの形成に先立ち、アンカー基をキレートに結合させることができる。キレート形成剤を水溶液中で金属化し、次にこのキレートを混合溶媒を使用して慣用の方法によりアンカー分子に結合させる。次にキレート:アンカー分子を含む脂質混合物を用いてリポソームを形成する。これにより、キレートをリポソーム表面上でその場で金属化する場合に起こりうるリポソームへの金属イオンの非特異的な結合に伴う困難、ならびにリポソーム形成に先立つ水不溶性キレート形成剤の金属化に関連する溶解度の問題が回避される。金属イオンはまた、潜在的に活性なキレート形成基に対してリポソーム形成期間中に保護基としても作用する。
本発明のコントラスト媒体組成物を製造するには、リポソームを生理的に許容できる液体担体媒質、例えばpH改変剤、キレート形成剤、酸化防止剤、張度改変剤、凍結保護剤、他のコントラスト剤等のような1種またはそれ以上の添加剤を含有しうる水溶液中で製剤化する。
pH調整に好適な成分の例には、生理的に許容できる酸、塩基および緩衝剤、例えば酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、リンゴ酸、燐酸、硫酸または酒石酸、アンモニア、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トロールアミン(trolamine)、燐酸アンモニウム、ホウ酸、クエン酸、乳酸、メタ燐酸カリウム、モノ塩基性燐酸カリウム、酢酸ナトリウム、重燐酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、トリスおよびN-メチルグルカミンが包含される。
好適なキレート形成剤の例には、EDTA、DTPA、DTPA-BMAおよびそれらの塩および錯体、特にカルシウム、ナトリウムまたはメグルミン塩、例えばエデト酸ジナトリウム、エデト酸、カルシウムEDTAが包含される。
好適な酸化防止剤の例には、アスコルビン酸、アスコルビルパルミテート、システイン、モノチオグリセロール、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、次燐酸、没食子酸プロピル、重硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、メタ重硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二酸化硫黄またはトコフェロールが包含される。
好適な張度剤の例には、塩化ナトリウム、グルコース、スクロース、マンニトール、ソルビトールおよびデキストロースが包含される。これらの作用剤は好ましくは製剤を血液と等張またはほぼ等張となすのに使用される。
好適な抗微生物剤には、ベンザルコニウムクロライド、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メタクレゾール、メチルp-ヒドロキシベンゾエート、プロピルp-ヒドロキシベンゾエートおよびチメロサールが包含される。
凍結乾燥および再構成工程を助成する作用剤である好適な凍結保護剤の例には、塩化ナトリウム、ソルビトール、マンニトール、グルコースおよびポリエチレングリコールが包含される。
液体担体は前記したように二次コントラスト剤を含有できる。これにより、二次剤がリポソームの内部水性体積内に捕捉されることになる。外部水性体積内の作用剤は除去しても除去しなくてもよい。これは二重コントラスト剤を製造するために行うことができる(例えばW089/09625に記載されているように)。例えば、可溶性ジスプロシウム錯体のようなT2 ★磁化率(susceptability)作用剤、例えばDyDTPA-BMAは、膜の外側に結合されたT1緩和剤、例えばGdDO3Aのようなガドリニウム錯体を有するリポソーム内部に捕捉することができる。二次剤には、例えば水溶性MRI、X線、シンチグラフィーおよび光像形成剤が包含される。
リポソーム内に封入できるさらなるコントラスト剤の他の例には、例えばW091/14460およびW092/17215に記載されているような重金属クラスターおよびそれらのキレート錯体が包含される。このようなリポソームは、例えばX線コントラスト剤として使用でき、特に(Ct)2L3クラスター(ここでCtは金属クラスター、例えばW3またはW4クラスターであり、Lはリガンドである)である。
本発明のリポソームコントラスト剤中のキレート形成した金属は、選択した像形成モダリティーにおいて、コントラストを与えるように選択される。MRIおよび磁気測定像形成に関しては、これは一般的に、常磁性金属イオンおよびポリ原子クラスターイオンのような緩和時間(すなわちT1、T2またはT2 ★)改変中心のキレート化を必要とするであろう。
X線像形成およびCT像形成に関しては、キレート形成した金属種は一般に原子番号37またはそれ以上を有する高い原子番号(従って高いX線横断面)の金属イオン、またはポリ原子クラスターイオンであろう。
光像形成に関しては、金属キレート部分は特徴的な吸収または放射ピークを有する発色団または発蛍光団であろう。SPECT、PETおよびシンチグラフィーに関しては、適当な金属イオン放射線エミッターがキレート化される。
従って、MRIの分野においては、本発明は特に、リポソーム膜の二重層に結合されたコントラスト増強種の多重錯体を組み込んだリポソームコントラスト剤を包含する。コントラスト増強種は任意の磁性金属イオン、金属クラスターまたは微結晶であることができる。これは特に、原子番号21〜29、42、44または57〜71を有するイオンおよびクラスターイオンを包含する。正のMRI剤は、代表的には金属イオンEu(III)、Gd(III)、Dy(III)、Ho(III)、Cr(III)、Fe(III)またはMn(II)を包含できる。負のコントラスト剤には、代表的にはTb(III)、Sm(III)および特にDy(III)イオンが包含される。
リポソームに放射性同位体を結合することは、シンチグラフィー像形成にとって、または治療剤として有用である。特に好ましいものは下記の放射性同位体、99mTc、51Cr、201Tl、67Ga、68Ga、111In、168Yb、140La、90Y、88Y、153Sm、156Ho、165Dy、64Cu、97Ru、103Ru、186Re、188Re、203Pb、211Bi、212Bi、213Bi、214Biである。金属イオンの選択は所望される治療上または診断上の適用に基づいて決定される。
X線に関しては、非放射性重金属イオンが一般にキレート化される。本発明は原子番号37より大きい金属イオン、特に原子番号50より大きい金属イオンの使用を包含する。特に好ましいものはW091/14460に記載されている多重核クラスターである。
光像形成剤としての使用に関しては、本発明のコントラスト剤は、近IR(670-1300nm)、好ましくは1300nm側に赤シフトした吸収または発光を有する吸収または蛍光部分を含むことが好ましい。吸光係数はできるだけ大きく、好ましくは105cm-1M-1に等しいかまたはそれ以上である。
本発明のリポソームコントラスト剤がエコー発生性であるためには、すなわち超音波コントラスト剤として機能しうるためには、ラメラ構造間で分離したジまたはオリゴラメラ構造を有することが好ましい。イオン化可能な基(例えばカルボキシレート)との繋がりを含有する脂質は、同心円状の燐脂質二重層間に比較的大きな距離を有する。これがリポソームの音響反射を増大させる。本発明は、この目的のための脂質の誘導体の組み込むことを包含する。
あるいは、パーフルオロ化脂質をリポソームの構成分として使用できる。リポソームの血中共鳴時間を増大させるのみならず、パーフルオロ化脂質の使用はリポソームの音響性質を増強しうる。
上記で論議したとおり、可能な疎水性アンカー、すなわちコントラスト増強種中の膜会合性部分は、燐脂質、長鎖アルキルまたは多重長鎖アルキル、例えば脂肪酸のエステルおよびアミドを含有する分子、ステロイド、芳香族およびポリ芳香族基を含むことができる。アンカー基は、ひとたび肝臓中に沈積したときにコントラスト増強性部分(例えばキレート錯体)の排除を高めるように設計することができる。この排除は全体的な分子の疎水性および親水性の性質のバランスをとることにより、例えばコントラスト増強性部分中にカルボン酸、燐酸またはスルホン酸のような潜在的にイオン化可能な基を含めることにより制御できる。この方法で肝臓から速やかに排泄される生物学的に関連する化合物の構造を模倣することが可能である。あるいは、疎水性アンカーは、重合可能な基を含有することができ、疎水性アンカーを小胞のバルク脂質と重合させることにより、もっと安定したリポソームの形成を可能にする。
コントラスト増強種中の膜会合性部分とコントラスト増強性部分との間の連結は、生分解に対して比較的不活性であることができ(例えばアルキル、アリールまたはエーテル基)、または例えばカルボキシルまたはカルボン酸エステル、ジスルフィド、アセタール、ケタール、チオエステル、カルバメート、アミド、ラクタム、チオ尿素または尿素基を含んで加水分解可能であることもできる。連結部分は繋ぎとして作用するスペーサー、例えば飽和および不飽和アルキル鎖および/または環構造、例えば脂環式、芳香族、ポリ芳香族および複素環式基を包含しうる。スペーサーの長さおよび可撓性は、作用剤の結合効率および緩和性を最適化するために変更できる。リンカーは、脂質二重層中に埋められるように疎水性であることができ、または水性媒体中に拡がるように親水性であることもできる。このように、連結基はコントラスト増強性部分の代謝および排除経路の制御において重要な役割を果たしうる。
リポソームの組成およびサイズは作用剤の生体分布を制御するように選択することができる。例えば、正または負の表面荷電を有するリポソームは、荷電した極性ヘッド基を有する脂質を組み込むことにより製造できる。静脈投与すると、表面荷電が作用剤の生体分布に影響する(Paphadjopolous, Biochim. Biophys. Acta. 1103: 185-197(1992)参照)。負に荷電したリポソームは、中性または正に荷電したリポソームよりもRESによってより速やかに取り込まれる一方、正および負に荷電したリポソームは、中性リポソームよりも大きな程度まで肺に蓄積する。
加えて、リポソームの直径はそれらの生体分布および薬力学に影響する。小さなリポソームは大きなリポソームよりも循環時間が長い。クッパー細胞での取り込みは大きなリポソームではより速いが、肝細胞は小さいリポソームをより速い速度で取り込む。非常に大きいリポソーム(>100μm)は注射後に肺に捕捉される。
脂質膜の親水度もリポソームの循環時間に影響する。ポリエチレングリコールのような親水性または両親媒性ポリマーを膜表面に接合することは、マクロファージによる食作用の速度を低下させることにより循環時間を8000%まで増大させる。
リポソームを用いる活性な標的狙いは、リポソームの外部表面にリガンド、炭水化物、抗原、タンパク質、アミノ酸、オリゴペプチド、酵素、ホルモン、抗体および抗体フラグメントを結合させることにより達成できる。レセプター部位を認識すると、リポソームは標的細胞に結合する(Jones、Adv. Drug Deliv. 13: 215-250(1994), US-A-4603044, J. Med. Chem., 29: 1821-1826(1986), Ann. N.Y. Acad. Sci., 698 : 427-43(1993), Liposomes Technology, Gregoriadis, ed., vol. II, (1983)およびそれらの引用文献参照)。本発明はまた、多重部位指向性標的剤、好ましくはペプチドまたは抗体フラグメントのような比較的低分子量部分をリポソームの外部表面に結合させることをも提供する。
本発明のコントラスト剤は、特定の像形成技術を用いて所望のコントラストを生成するに十分な量で像形成のために患者に投与することができる。一般的に患者の体重キログラム当たり0.001から5.0ミリモルのキレート化像形成性金属イオンの用量が、十分なコントラスト増強を達成するのに有効である。大部分のMRI適用にとっては、好ましいは像形成性金属イオンの用量は0.001から1.2、例えば0.01から0.5ミリモル/体重Kgであるが、X線適用には0.5から1.5ミリモル/Kgの用量がx線減衰を得るのに一般的に有効である。大部分のx線適用にとって好ましい用量は、ランタニドまたは重金属0.8から1.2ミリモル/体重Kgである。
x線適用に関しては、本発明のコントラスト剤が最適に効果を示す光子エネルギー範囲を拡大するために、2種またはそれ以上のキレート化金属をホモポリキレートの混合物として、またはヘテロポリキレートとして使用できる。
本発明のリポソーム剤は、従来技術に比較して幾つかの改善を提供する。
金属交換速度は、血中滞留時間がECF剤の場合よりもはるかに長い血液プール像形成にとって、およびキレートが細胞内に取り込まれてリソソームの酸性環境に曝される肝臓像形成にとって、非常に重要である。本発明により大環状キレート形成性基を使用することは、錯体の安定性を増大させるので重要である。さらにDO3A-Gd(III)のようなキレート部分は中性であってよく、または選択された荷電を有してもよく、これは、リポソームの表面荷電がそのインビボでの運命を決定するので、生体分布の制御において有利なことがある。
本発明のリポソームの好ましい製造方法に従い、予め製造されたリポソームに予め金属化されたキレートを結合させる場合、結合しなかったキレートをリポソームから容易に除去して再循環することができ、金属イオンはすでにキレートに結合されているから、これによりリポソームまたは接合された標的剤に金属イオンが非特異的に結合することが阻止される。
本発明のコントラスト剤は、キレート化金属の特に効果的な排除を可能にする。従来技術はこの要求を満足していなかった。カプセル化および膜結合した作用剤について、マウスにおける放射性キレートの排除が研究された。本明細書の実施例13は、カプセル化されたGdDO3A錯体よりも良好な排除半減期を有する(3.2対6日)。
本発明のもう一つの観点は、生分解性連結の使用がキレート化した種の時間放出メカニズムを生ずることである。これは治療剤、すなわちキレート化した金属が治療作用を有する作用剤にとって特に有用である。診断剤またはコントラスト剤よりむしろ、このような治療剤も本発明の一部分を構成する。
本明細書において、引用されたすべての刊行物は、ここに参考文献として取り込まれる。
下記の非限定的な実施例を参照して、本発明をさらに説明する。
実施例において、ガドリニウム濃度は、リポソームサンプルの消化に続くICPによる分析により測定された。脂質濃度は、サンプルの消化に続きモリブデートを用いるホスフェート濃度の分光測定により測定された。リポソームは、適当なPoreticsポリカーボネート膜の2層を備えたLipex押出し機を用いて押出された。リポソームのサイズ分布はMalvern Zetasizer 4を用いるレーザー光線散乱により測定された。
用いられた燐脂質はAvanti Polarリピッズから得た。それらはアルゴン下にフリーザー中で貯蔵した。コレステロールはAldrichから得、コレステロールヘミスクシネートはsigmaから得た。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)はAldrichから得、フリーザー中で貯蔵した。ジパルミチルPE-グルタリルはTorchilinの方法(Phospholipid Handbook, Marcel Dekker, Inc., G. Cevc, ed., Chapter 8参照)により調製され、6-(コレステリル)-7-オキサヘプタン-1-オールはCarrollの方法(J. Med. Chem., 29: 1821, 1986参照)により調製され、コレステロール-o-トシレートはKoswerの方法(JACS, 78, 4347-4355(1956)参照)により調製された。
実施例1
1,4,7-トリ-第3ブトキシカルボニルメチル-10-メトキシカルボニルメチル-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン
-1,4,7-トリ-第3ブトキシカルボニルメチル-1,4,7,10-テトラアザシクロ−ドデカン臭化水素酸塩(25.0g, 42mmol)をアセトニトリル中でスラリー化し、TMG(70mL)で処理した。ブロモ酢酸メチル(6.5g, 42mmol)を一度に加え、この混合物を3時間還流させた。周囲温度でさらに18時間攪拌後、溶媒および過剰のTMGを回転蒸発により除去した。残留物をCHCl3中に溶解させ、水洗して乾燥(Na2SO4)した。溶媒を蒸発させると、標題生成物が淡色油状物として得られた(23g, 95%)。
1H-NMR(CDCl3)1.4(s, 27H), 2.8(s, 16H), 3.2(s, 6H), 3.4(s, 2H), 3.6(s, 3H)。
実施例2
1,4,7-トリ-第3ブトキシカルボニルメチル-10-(N-(2-アミノエチル)アミド-メチル-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン
実施例1のメチルエステル(23.0g、40mmol)をメタノール(500mL)中に溶解させ、エチレンジアミン(200mL)で処理した。この混合物を周囲温度で3日間攪拌した。溶媒および過剰のエチレンジアミンを回転蒸発により除去し、残留物をクロロホルム中に溶解させ、水洗して乾燥(Na2SO4)した。溶媒を蒸発させると、標題生成物が粘稠な油状物として得られた(18g, 75%)。1H-NMR(CDCl3)δ1.4(s, 27H), 2.5-3.0(m, 20H), 3.3(m, 8H), 6.0(巾広s, 1H)。
実施例3
1,4,7-トリ(カルボキシメチル)-10-(N-(2-アミノエチル)アミド-メチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン[AE-DO3A]
実施例2のエステル(10.0g, 16mmol)を、生の(neat)TEA(200mL)と周囲温度で3時間反応させることにより脱保護した。TFAを除去したのち、残留物を1M-NaOH中に溶解させ、イオン交換カラム[AG1x8(OH-), 200mL]上に載せた。カラムを水洗し、生成物を1.5M-HOAcで溶離した。標題生成物を含有するフラクションを濃縮すると、7.0g(93%)が白色固形物として得られた。
1H-NMR(D2O)δ2.9-3.6(巾広, 多重)。
元素分析値(C18H34N6O7HOAcとして)
計算値:C, 47.14, H, 8.11, N, 16.49
実測値:C, 47.40, H, 7.98, N, 16.48
実施例4
1,4,7-トリ(カルボキシメチル)-10-(N-(2-アミノエチル)アミド-メチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカンガドリニウム(III)[GdAE-DO3A]
実施例3の化合物(1.0g, 2.38mmol)を水(37mL)中に溶解させた。1M-NaOHの添加によりpHを5に調整した。酢酸ガドリニウム(III)を、少過剰の金属が存在するまで(キシレノールオレンジによる)少しずつ加えた。添加期間中pHは5〜6に保持した。反応混合物を周囲温度で一夜攪拌した。リガンド(50mg)を加え、キシレノールオレンジテストが陰性となるまで攪拌を継続した。水を真空下に除去した。残留物をセファデックスG-10上でのクロマトグラフィーにより処理して無機塩を除去した。フラクションをMS(FAB): MH+=602により分析した。
実施例5
1,4,7-トリ(カルボキシメチル)-10-(N-(2-アミノエチル)アミド-メチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-N-ヘミスクシンアミド
ピリジン(20mL)中の実施例3の化合物(6.1g、13.6mmol)を溶解が完結するまで加熱した。無水コハク酸(1.5g, 15mmol)を加え、この混合物を1時間加熱した。溶液を冷却し、アセトンを加えて生成物を沈殿させた。白色固形物をアセトンでよく洗い、真空下で乾燥させると、標題生成物5.0g(67%)が得られた。
実施例6
-1,4,7-トリ(カルボキシメチル)-10-N-(2-アミノエチル)アミド-メチル)1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-N-ヘミスクシンアミドガドリニウム(III)
(A)実施例5の化合物(1.9g, 3mmol)を水(30mL)中に溶解させた。1N-NaOHを用いてpHを5.0に調整した。水中のガドリニウム(III)クロライド(〜1.4/10mL)を、少過剰の金属が残留するまで数時間滴下した。さらにガドリニウム(III)(50mg)を加え、キシレノールオレンジテストが陰性となるまで反応混合物を攪拌した。水を蒸発させ、残留物をエタノールで数回追跡した。標題生成物を、逆相(C18)プレパラティブHPLCにより移動相として水中の2%メタノールを用いて精製した。
(B)標題化合物はまた、別の操作によっても製造された。DMSO(10mL)中の実施例3の化合物(240mg, 0.4mmol)を、溶解が完結するまで80°で加熱した。無水コハク酸(40mg, 0.4mmol)を加え、この混合物を6時間加熱した。周囲温度まで冷却したのち、アセトンを加えて標題生成物を沈殿させた。この白色粉末をアセトンで洗い、真空下に乾燥させた。
MS(FAB): MH+683.2, MNa+705.1。
実施例7
13-コレステリル-3,6,9,12-テトラオキサ−ドデカン-1-オール
コレステロールトシレート(2.0g、3.7mmol)およびテトラエチレングリコール(6.42mL, 37mmol)をジオキサン(100mL)に溶解させ、70℃で6時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をトルエン中に溶解させ、十分に水洗した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して油状物を得た。粗製物質を、短いシリカカラム上でクロロホルム中の0〜20%メタノールのグラジエント溶離を用いてクロマトグラフィーにより処理して精製し、標題生成物1.0g(49%)を淡色油状物として得た。
実施例8
13-コレステリル-3,6,9,12-テトラオキサ-ドデカン-1-オイックアシド
アセトン(20mL)中の実施例7の化合物(0.5g)を、ジョーンズ(Jones)試薬の少過剰が存在するまでこの試薬を滴下することにより酸化した。反応混合物をイソプロパノールで処理し、シリカゲルのプラグを通して濾過した。この粗製標題生成物はTLCおよびNMRによれば純粋であった。
実施例9
GdDO3A-ステアリルアミド
実施例3の化合物(100mg, 1.6mmol)をDMSO(10mL)中に溶解させ、ステアロイルクロライド(51mg, 1.6mmol)を用いて処理した。反応混合物を60°で2時間加熱し、周囲温度で一夜攪拌した。水(50mL)を加え、生成物をクロロホルム(3 x 100mL)中に抽出した。抽出液を乾燥し、濃縮して、標題生成物を白色固形物として得た。MS(FAB)868.5 MH+。
実施例10
GdAE-DO3Aコレステリルカルバメート
実施例3の化合物(300mg, 0.8mmol)をDMSO(20mL)中に溶解させ、コレステロールクロロホルメート(225mg, 0.5mmol)で処理した。反応混合物を80°で5時間加熱した。この混合物を無色結晶が沈積するまで周囲温度で放置した。MS(FAB): MH+ 1014.5, MNa+ 1036.5。
実施例11
LaDO3A-スクシニル-PE
LaDO3A-スクシンアミド(130mg, 0.2mmol)をDMSO(3mL)中に溶解させた。ジシクロヘキシルカルボジイミド(39mg, 0.2mmol)を加え、続いてN-ヒドロキシスクシンイミド(22mg, 0.2mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌し、クロロホルム(20mL)中のPE(130mg, 0.2mmol)を加えた。6時間後、反応混合物を濾過、水洗、乾燥および蒸発させて、標題生成物を得た。TLC(65 CHCl3/25 MeOH/4 H2O/1蟻酸)Rf=0.2。
MS(FAB): MH+ 1400.7, MNa+ 1422.7。
実施例12
GdAE-DO3A-グルタリル-PE
クロロホルム(5mL)中の卵PE-グルタリル(100mg, 0.11mmol)をN-ヒドロキシスクシンイミド(25mg, 0.21mmol)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(50mg, 20.25mmol)で処理した。反応混合物を周囲温度で一夜攪拌し、次に濾過して尿素を除去した。メタノール(1mL)中の実施例4の合物(100mg, 0.16mmol)および1mLのトリエチルアミンを加えた。反応物を周囲温度で6時間攪拌し、蒸発乾固させた。残留物をクロロホルム(10mL)中に溶解させ、透析サック中にいれた。反応物を酢酸ナトリウム緩衝液(1L, 50mM, pH5.5, 12時間)、トリス緩衝液(1L, pH8, 50mM, 5時間)および脱イオン水(1L, 5時間)で透析した。クロロホルム層中に形成された少量の沈殿をメタノールの添加により溶解させた。この溶液を乾燥(Na2SO4)させ、蒸発させて、標題生成物を白色のワックス様固形物として得た(150mg, 89%)。TLC(65 CHCl3/25 MeOH/4 H2O/1蟻酸)Rf=0.2。
MS(FAB): MNa+ 1459。
実施例13
クロロホルム中の卵PC(52μmol)および卵PE-グルタリル(48μmol)の混合物を真空下で蒸発させて薄いフィルムとした。脂質混合物をジエチルエーテル(3mL)中に溶解させ、23mLの緩衝液(25mM-MES, 100mM-NaCl)で処理した。この混合物を超音波処理すると乳濁液が形成された。エーテルを蒸発させてゲルを形成させた。このゲルを渦巻かせて崩壊させ、残留する溶媒を蒸発させた。さらに1mLの緩衝液を加え、溶媒のすべての痕跡がなくなるまで蒸発を継続した。リポソームを、GdAE-DO3A(140mg)とEDAC(130mg)とを用いて周囲温度で迅速に攪拌しながら一夜処理した。生成物をセファデックスG-75カラム(1 x 8in)を通すことにより未反応の試薬を除去した。リポソームを2個の100nm膜を通して3回押し出した。最終混合物を分析すると、[Gd]=1.14mM、[P]=5.04mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの47.1%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=18±2(mMsec)-1。
実施例14
実施例13の合成に記載されたのと同じ操作を用いた。卵PC(20μmol)およびジオレイルPE-スクシニル(17μmol)。最終混合物を分析すると、[Gd]=0.56mM、[P]=3.8mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの30%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=18±2(mMseC)-1。
実施例15
実施例13の合成に記載されたのと同じ操作を用いた。卵PC(10μmol)およびジオレイルPE-ドデカノイル(8μmol)を用いた。リポソームを押し出した(3 X 200nm, 3 X 50nm)。最終混合物を分析すると、[Gd]=0.66mM、[P]=3.49mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの43%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=17±2(mMsec)-1。
実施例16
実施例13の製造に用いられたのと同じ操作を、卵PC(56μmol)および卵PE(53μmol)の混合物に対して用いた。リポソームを、EDAC(100mg)およびGdAE-DO3Aスクシンアミド(80mg)を用いて周囲温度で迅速に攪拌しながら一夜処理した。未反応の試薬を除去した後、リポソームを押し出した(3 X 200nmおよび3 X 50nm)。最終混合物を分析すると、[Gd]=0.39mM、[P]=5.87mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの14%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=27±2(mMsec)-1。
実施例17
実施例13の製造に用いられたのと同じ方法を用い、卵PC(13μmol)およびコレステロールヘミスクシネート(16μmol)からリポソームを製造した。リポソームをEDAC(25mg)およびGdAE-DO3A(25mg)で処理した。未反応の試薬を除去した後、リポソームを押し出した(3 X 200nmおよび3 x 50nm)。最終混合物を分析すると、[Gd]=0.26mM、[P]=2.93mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの7.2%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=21±2(mMsec)-1。
実施例18
実施例13の製造に記載された方法により、卵PC(80μmol)および6-(コレステリル)-7-オキサヘプタン-1-オール(80μmol)からリポソームを製造した。リポソームをEDAC(70mg)およびGdAE-DO3A(40mg)で処理した。未反応の試薬を除去した後、リポソームを押し出した(3 X 200nmおよび3 X 50nm)。最終混合物を分析すると、[Gd]=0.39mM、[P]=3.34mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの11%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=19±2(mMsec)-1。
実施例19
実施例13の製造に記載された方法により、卵PC(68μmol)、卵PE-グルタリル(55μmol)および脳PS(6μmol)からリポソームを製造した。リポソームをGdAE-DO3A(40mg)およびEDAC(75mg)で処理した。未反応の試薬を除去した後、リポソームを押し出した(3 X 200nmおよび3 X 100nm)。最終混合物を分析すると、[Gd]=0.51mM、[P]=4.15mMであった。P/Gd比に基づけば、PE-グルタリルの29%が誘導体化された。緩和性(水、20MHz)r1=18±2(mMsec)-1。
実施例20
実施例13の合成に記載された方法により、コレステロールヘミセバセート(130μmol)および卵PC(130μmol)からリポソームを製造した。リポソームをGdAE-DO3A(120mg)およびEDAC(120mg)で処理した。未反応の試薬をゲルクロマトグラフィーにより除去し、リポソームを押し出した。
実施例21
実施例10の化合物(71mg, 6μmol)をクロロホルム中のジオレオリルPC(15mg, 20μmol)に加えた。溶媒を真空下に蒸発させた。残留物をエーテル(1mL)中に溶解させた。水(1mL)を加え、この混合物を乳濁液が形成されるまで超音波処理した。エーテルを真空下にゆっくりと蒸発させた。粘稠なゲルが形成された。さらに水(1mL)を加え、ゲルが崩壊して小胞が形成されるまで渦巻かせた。この生成物を押し出した(3 X 200nm, 3 X 50nm)。
実施例22
実施例12の化合物(25mg, 17.4μmol)および卵PC(13.7, 18μmol)をクロロホルム(3mL)中に溶解させた。この溶液を真空下に蒸発乾固させた。残留物をエーテル(3mL)中に溶解させ、濾過した。MES緩衝液(3mL)を加え、この混合物を乳濁液が形成されるまで超音波処理した。時々渦巻かせながら真空下に蒸発させることによりエーテルを除去した。
実施例23
実施例9の化合物(50μmol)および水素化した卵PC(150μmol)をクロロホルム(10mL)およびメタノール(2mL)の混合物中に溶解させる。溶媒を75°で蒸発させる。残留する薄いフィルムをMES緩衝液中で75°にて振盪することにより水和する。4回凍結-解凍したのち、リポソームを75°で押出す(3 X 100nm)。
実施例24
薬力学
研究の数日前に、ラットの頸静脈中にカテーテルを挿入した。300μLの血液サンプルをとり、サンプルの注射に先立ち風袋を秤量したヘパリン含有チューブ中にいれた。試験化合物を時間ゼロで注射した。血液サンプル(300μL)を24時間にわたる間隔で採取した。7日目に動物を殺し、肝臓、脾臓および腎臓を取り出した。血液および臓器サンプルを硝酸および過酸化水素で消化し、ガドリニウム濃度(μg/g)についてICPにより分析した。
実施例25
生体分布
(2-アミノエチル)-DO3AAを153Gdで標識した。このキレートを実施例13のようにして1:1の卵PC/卵グルタリルリポソーム(100nm)に結合させた。この放射性標識したリポソームをマウスの尾静脈に注射した。各時点で3匹のマウスを用いた。血液、肝臓、脾臓、腎臓および皮膚のサンプルを1日目、3日目および7日目に計測した。それぞれの臓器で保持された注射用量%を計算し、下に示す。肝臓の排除半減期は3.2日であった。
実施例26
GdDOTA-DOBAの合成
(i) メチルp-(10-ブロモデシルオキシ)ベンゾエートの合成
アセトン(90mL)中の1,10-ジブロモデカン(18.01g,60mmol)、メチルp-ヒドロキシベンゾエート(9.12g, 60mmol)およびK2CO3(8.28g, 60mmol)の混合物を、還流下に20時間攪拌した。白色固形物を濾過し、アセトンで洗った。濾液および洗液を合一し、濃縮して白色固形物を得、このものからヘキサン/クロロホルム溶離溶媒グラジエントを用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより所望の生成物を単離した(10.8g, 48.4%)。
1H-NMR(CDCl3, δ) : 7.95(d), 6.88(d), 3.98(t), 3.85(s), 3.39(t), 1.80(m),1.52(m), 1.42(m)および1.29(m)。FABMS : 371(MH+)。
(ii) メチルp-(10-N-フタルイミドデシルオキシ)ベンゾエートの合成
無水DMF(175mL)中のメチルp-(10-ブロモデシルオキシ)ベンゾエート(10.44g, 28.12mmol)およびフタルイミドカリウム(5.47g, 29.53mmol)の混合物を、窒素下に60°で14時間攪拌した。溶媒を真空下に除去し、残留物をCHCl3中に溶解させ、水(4 X 15mL)で洗浄した。水性洗液を合一し、CHCl3(100mL)で一回逆抽出した。合一した有機層をMgSO4で乾燥し、溶液を濃縮して粗製物を得、これをヘキサン/クロロホルム溶離溶媒グラジエントを用いるシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製した(11.8g, 96%)。1H-NMR(CDCl3, δ): 7.95(d), 7.81(m), 7.68(m), 6.86(d), 3.97(t), 3.85(s), 3.64(t), 1.76(m), 1.65(m), 1.54(m), 1.42(m), 1.29(m)。FABMS : 438(MH+)。
(iii)メチルp-(10-アミノデシルオキシ)ベンゾエートの合成
メチルp-(10-N-フタルイミドデシルオキシ)ベンゾエート(8.52g, 19.48mmol)を65℃でメタノール(75mL)中に溶解させた。ヒドラジンモノ水和物(1mL, 20.62mmol)を加え、溶液を窒素下に22時間還流させた。この溶液を周囲温度まで冷却し、沈殿を濾過した。溶液を濃縮し、残留物を沈殿と合一し、クロロホルム(500mL)で処理した。この溶液を水洗し、洗液をクロロホルム(2 X 100mL)で逆抽出した。合一した有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮して生成物を得た(5.62g, 97%)。1H-NMR(CDCl3, δ): 7.95(d), 6.88(d), 3.97(t), 3.86(s), 2.64(t), 1.78(m), 1.53(m), 1.43(m), 1.28(m)。
(iv)メチルp-(10-クロロアセトアミドデシルオキシ)ベンゾエートの合成
前記(iii)項からの粗製物(5.62g, 18.84mmol)およびトリエチルアミン(2.6mL, 18.7mmol)をクロロホルム(90mL)中に溶解させ、氷浴中で冷却した。クロロホルム(40mL)中のクロロアセチルクロライド(1.5mL)の溶液を攪拌下に滴下した。添加完了後、溶液を氷浴中で15分間攪拌し、周囲温度となるまで加温し、20時間攪拌した。この溶液を水(4 x 80mL)で洗浄した。乾燥(MgSO4)して濃縮すると、生成物(6.71g, 93%)が得られ、これはさらに精製することなく使用した。1H-NMR(CDCl3, δ): 7.95(d), 6.87(d), 6.54(s, 巾広), 4.01(d), 3.96(t), 3.86(s), 3.28(q), 1.76(m), 1.55(m), 1.45(m), 1.29(m)。13C-NMR(CDCl3, δ): 130.71, 130.66, 121.52, 113.23, 75.37, 67.33, 50.95, 41.85, 39.04, 28.56, 28.53, 28.47, 28.43, 28.33, 28.25, 25.94, 25.11。
(v) 10-(p-メトキシカルボニル-フェニルオキシデシルカルバモイルメチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリ-第3ブチルアセテ−トの合成
DO3A-トリ-第3ブチルエステル(9.31g, 15.63mmol)およびトリエチルアミンをDMF(90mL)中に溶解させ、この溶液に前記(iv)からのクロロアセトアミド(6.0g, 15.63mmol)を加え、窒素下に60℃で19時間加熱した。溶媒を真空下に除去し、残留物をクロロホルム(200mL)中にとった。この溶液を水(3 x 100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮すると、粗製物が油状物として得られた(10.97g)。
(DO3A=1,4,7-トリス-カルボキシメチル-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン)
実施例27〜31
下記反応スキームを用い、DO3A−DOBA(実施例26の化合物)の類似体を製造した。
実施例27〜31の化合物の合成は簡単であり、すべての場合に再現性があった。
実施例32
膜に結合したGd DO3A-DOBAを有するリポソーム
総浸透度282mOsを有する175mMグルコース、100mMスクロース媒体中の90モル%卵ホスファチジル−コリンおよび10モル%Gd DO3A-DOBAを用いて110nmサイズのリポソームを製造した。
T1緩和性: 17mM-1S-1
Gd濃度: 7.87mM
脂質濃度: 65.9mM
0.03mmol/kgのiv注射後の血中半減期(ラット): 20〜90分
組織保持(注射量のパーセンテージとして):
実施例27〜31のキレート形成性化合物のガドリニウムキレートを担持させたリポソームは、同様に製造される。
実施例33
二重コントラスト剤
膜会合性キレートとしてGd DO3A-DOBA、膜形成性脂質として卵ホスファチジルコリン、および実施例32におけるような水性グルコース/スクロース溶液を使用して、200nmサイズのリポソームを製造する。溶解されたDyDTPA-BMAはDy/Gd比2でリポソーム内に取り込まれ、二重コントラスト剤が得られる。
T1緩和性=14.6mM-1S-1
T2 ★緩和性=16.6mM-1S-1
Claims (12)
- リポソームの膜に、キレート形成した診断上または治療上有効な金属イオンが結合したリポソームを含み、前記金属イオンを結合するキレート形成剤が、大環状キレート形成性部分を有する、式II
(HA)qAr−L'−Ch(R)n (II)
(式中、Ch(R)nのChは1つまたはそれ以上の親水性または部位指向性の基Rを担持していてもよい大環状キレート形成性部分であり、そのnはゼロまたは正の整数であり、L'はChの環原子に結合し、かつ、Arに酸素で結合したC6-C15アルキレンオキシ基であり、Arはフェニルであり、qは1または2であり、各AHはプロトン性酸基である)
で示される両親媒性化合物であり、その1個の環原子に脂質親和性の膜会合性部分が結合しているリポソーム剤。 - 前記キレート形成性部分Ch(R)nが、DO3AまたはDOTA残基である、請求の範囲1または2に記載のリポソーム剤。
- 前記キレート形成剤が、
10-(p-カルボキシフェニルオキシデシル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリスカルボキシメチル(DO3A-DOBA)、
10-(m-カルボキシフェニルオキシデシル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリスカルボキシメチル(DO3A-DomBA)、
10-(o-カルボキシフェニルオキシデシル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリスカルボキシメチル(DO3A-DOoBA)、
10-(3,5-ジカルボキシフェニルオキシデシル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリスカルボキシメチル(DO3A-DOIA)、
6-(p-カルボキシフェニルオキシヘキシル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリスカルボキシメチル(DO3A-HOBA)、および
8-(p-カルボキシフェニルオキシオクチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-トリスカルボキシメチル(DO3A-OOBA)
から選択される、請求の範囲1〜3のいずれか1項に記載のリポソーム剤。 - 前記リポソームが、燐脂質または水素化された燐脂質リポソーム膜形成性物質である、請求の範囲1〜4のいずれか1項に記載のリポソーム剤。
- 前記金属イオンが常磁性金属イオンである、請求の範囲1〜5のいずれか1項に記載のリポソーム剤。
- 診断上または治療上有効な金属イオンのさらなるキレートを含有する、請求の範囲1〜6のいずれか1項に記載のリポソーム剤。
- 前記さらなるキレートがリポソームコア内に配置される、請求の範囲7に記載のリポソーム剤。
- 前記キレート形成剤のガドリニウムキレートおよび前記さらなるキレートとして水溶性の、親水性ジスプロシウムキレートを含有する、請求の範囲8に記載のリポソーム剤。
- 前記さらなるキレートが重金属クラスターのキレートである、請求の範囲7に記載のリポソーム剤。
- リポソーム膜形成性化合物およびコントラスト増強性化合物を含み、該コントラスト増強性化合物は大環状キレート形成性部分を含み、その1個の環原子に脂質親和性の膜会合性部分が結合しており、該コントラスト増強性化合物は、下記式II、
(HA)qAr−L'−Ch(R)n (II)
(式中、Ch(R)nのChは1つまたはそれ以上の親水性または部位指向性の基Rを担持していてもよい大環状キレート形成性部分であり、そのnはゼロまたは正の整数であり、L'はChの環原子に結合したリンカー部分であり、かつ、Arに酸素で結合したC6-C15アルキレンオキシ基であり、Arはフェニルであり、qは1または2であり、各AHはプロトン性酸基である)
で示される両親媒性化合物であり、これらの化合物からリポソーム剤を生成しうることを特徴とする組成物。
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