JP4057345B2 - 内燃機関の蒸発燃料捕集装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコール系燃料を利用する自動車用内燃機関に特に好適な蒸発燃料捕集装置(キャニスタとも呼ぶ)に関する。上記のアルコール系燃料には、アルコール単独の燃料の他、アルコールとガソリンの混合燃料が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
近年、大都市においては車の排気ガスによる人体及び環境への悪影響が懸念されており、排ガス規制も強化する方向で検討されている。これらの対策の一環として、ガソリンより低公害なアルコール系燃料が注目されている。
【0003】
このようなアルコール系燃料に適した内燃機関の蒸発燃料捕集装置が、例えば特開昭59−226263号公報で提案されている。蒸発燃料捕集装置内に形成される通路には、ガソリンのような非極性物質を吸着し易い活性炭からなる第1の吸着剤層と、アルコールのような極性物質を吸着し易いシリカゲル等からなる第2の吸着剤層と、が通路の流れ方向に積層して充填されている。第1の吸着剤層は燃料蒸気導入口の近くに配置され、第2の吸着剤層は大気開放口の近くに配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報のような2層構造の蒸発燃料捕集装置では、極性物質を吸着し易い第2の吸着剤層が燃料蒸気導入口又は大気導入口のいずれかに隣接することとなる。このため、燃料蒸気導入口や大気導入口より多量の水分(水蒸気)が導入された場合に、極性物質を吸着する第2の吸着剤層が多量の水分を急速に吸着してしまい、その吸着熱によって温度が急速に上昇し、蒸発燃料捕集装置の吸着剤やケーシングに悪影響(ダメージ)を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、非極性物質吸着剤及び極性物質吸着剤の双方を備え、アルコール系燃料に適した内燃機関の蒸発燃料捕集装置において、極性物質吸着剤へ水分が吸着する際の温度上昇による蒸発燃料捕集装置へのダメージを効果的に解消し得る新規な蒸発燃料捕集装置を提供することを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内燃機関の蒸発燃料捕集装置は、ケーシング内に形成される通路の一端に、燃料蒸気導入口及び燃料蒸気排出口が設けられ、上記通路の他端に、大気開放口が設けられている。上記通路内に充填される吸着剤は、主としてガソリンのような非極性物質を吸着する活性炭のような非極性物質吸着剤と、主としてアルコールのような極性物質を吸着する極性物質吸着剤と、により構成される。
【0007】
極性物質吸着剤は、好ましくは、シリカゲルをベースとした変性シリカゲルを主成分とする。この変性シリカゲルは、本出願人等により本出願と同時に出願される「内燃機関用の蒸発燃料捕集装置の吸着剤」に詳しく記載されているように、ベースとなるシリカゲルの表面に存在するシラノール基を、アルキルシリル基,アルコキシ基,水酸基を有するアルコキシ基,アミノアルキル基,又はアミノ基などに改質したものである。このような変性シリカゲルは、燃料蒸気と外気に含まれる水分より極性が弱いながら、燃料蒸気に含まれる炭化水素より極性が強く、燃料蒸気中のアルコールのような極性物質を選択的に吸着でき、非極性物質吸着剤としての活性炭と組み合わせて用いることにより、アルコール系燃料の燃料蒸気の捕集に優れた吸着性能を発揮する。
【0008】
本発明は、上記の温度上昇を抑制するのに適した極性物質吸着剤の容積比率、更には通路内における吸着剤のレイアウト、を新規に提案するものである。極性物質吸着剤の容積は、全吸着剤の容積に対して15%以下、好ましくは1〜13%に抑制する。更に望ましくは、非極性物質吸着剤の容積を90%以上、極性物質吸着剤の容積を10%以下とする。このように極性物質吸着剤の容積比率を充分に低く抑制することにより、極性物質吸着剤へ吸着される水分の量が減り、その吸着熱による温度上昇も抑制される。極性物質吸着剤は、上記のような変性シリカゲルを採用することにより、少ない容積比率でも燃料蒸気に対して充分な吸着性能を得ることができる。
【0009】
第1の発明では、上記非極性物質吸着剤からなる第1非極性物質吸着剤層及び第2非極性物質吸着剤層と、上記極性物質吸着剤からなる極性物質吸着剤層と、を有し、上記第1,第2非極性物質吸着剤層の間に上記極性物質吸着剤層を挟み込むように、これら3つの吸着剤層が上記通路の流れ方向に積層されている。この場合、極性物質吸着剤層と燃料蒸気導入口や大気開放口との間に非極性物質吸着剤層が確実に存在することとなる。従って、燃料蒸気導入口や大気開放口から時として多量に導かれる水分は、非極性物質吸着剤層を通過する間に減少する。このため、極性物質吸着剤が吸着することとなる水分の量が減少し、その吸着熱による温度上昇が充分に抑制される。
【0010】
第2の発明は、上記極性物質吸着剤が上記通路の流れ方向にほぼ均一に分散されていることを特徴としている。この場合、通路の流れ方向の一部分で局所的に吸着熱が高くなることがないので、蒸発燃料捕集装置の耐久性が向上する。
【0011】
このように極性物質吸着剤を均一に分散させるためには、極性物質吸着剤と非極性物質吸着剤とを予め均一に混ぜ合わせれば良い。しかしながら、一般的に、シリカゲルをベースとする極性物質吸着剤と粒状の活性炭である非極性物質吸着剤とは比重が異なる等の理由で予め均一に混ぜ合わせることは困難である。そこで本発明の蒸発燃料捕集装置では、通路内に非極性物質吸着剤と極性物質吸着剤とを交互に層状に積層する場合、まず最初に非極性物質吸着剤を所定の厚さに層状に形成した後、続いて極性物質吸着剤を所定の厚さになるように層状に形成することを提案する。これにより、流れ方向に対して均一な配置を簡便に形成することができる。これに対して非極性物質吸着剤あるいは極性物質吸着剤を予め所定形状に製作しておくこともできる。この場合には、非極性物質吸着剤あるいは極性物質吸着剤をベントナイト等の適宜なバインダを用いて後述する板状やハニカム状などの所定形状に予備成形し、その形状やレイアウトにより、極性物質吸着剤を通路の流れ方向にほぼ均一に分散させる。
【0012】
例えば、上記極性物質吸着剤により複数の板状の極性物質吸着剤列を予備成形し、これら極性物質吸着剤列を、それぞれ通路の流れ方向と平行で、かつ、通路の流れ方向と直交する方向に間欠的に配置する。
【0013】
あるいは、上記極性物質吸着剤からなるハニカム構造体を予備成形し、このハニカム構造体を、その細孔が通路の流れ方向に平行に延びるように配置する。極性物質吸着剤を更に均一に分散させるために、複数のハニカム構造体を通路の長手方向に積層し、隣り合うハニカム構造体の細孔の位置を互いにずらせる。この場合、通路の流れ方向で複数のハニカム構造体の側壁が千鳥状、螺旋状に配置されることになる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、主としてアルコールのような極性物質を吸着する極性物質吸着剤を備えた蒸発燃料捕集装置において、この極性物質吸着剤が水分を吸着する際の吸着熱による温度上昇を効果的に抑制することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
先ず、図1〜図7を参照して、全実施例に共通する蒸発燃料捕集装置の構造及び作用効果について説明する。蒸発燃料捕集装置は、アルコール系燃料を利用する自動車用内燃機関に好適に用いられるもので、略中空直方体形状(箱状)のケーシング1を主体としている。このケーシング1の内部には、吸着剤2が充填される通路3が画成されているとともに、端部壁1a側と蓋体6a側の両端部に所要広さの蒸気燃料の導入室C1又は大気の導入室C3を介在させて多孔板9が配設され、かつ、この多孔板9の内側に不織布等からなるフィルタ部材10が重ねて配設されている。対向する両端のフィルタ部材10の間は所定容積の吸着室C2をなしている。蓋体6aと大気側多孔板9の間には、コイルばね15が配設されており、一定の積層状態を維持するように図の右方に圧迫保持している。この通路3の一端には、燃料タンクから燃料蒸気を導入する管状の燃料蒸気導入口4と、吸着剤2から脱離した燃料蒸気を機関の吸気系へ送り込む燃料蒸気排出口5と、が設けられる。通路3の他端には、開放端を閉じる蓋体6aが配設され、この蓋体6aに大気へ開放する管状の大気開放口6が設けられる。周知のように、車両の停止時や燃料の補給時には、燃料タンク内に生じる燃料蒸気を燃料蒸気導入口4を通して通路3へ導入し、吸着剤2に吸着・保持させる。所定の機関運転状態では、吸気負圧などを利用して、大気開放口6から燃料蒸気排出口5へ向かう大気流れを生成し、吸着剤2から燃料蒸気を脱離させて機関の吸気系へ送り込む。
【0016】
通路3内に充填される吸着剤2は、主としてガソリンのような非極性物質を吸着する非極性物質吸着剤7と、主としてアルコールのような極性物質を吸着する極性物質吸着剤8と、により構成される。非極性物質吸着剤7は、例えば粒子径が約2〜3mm程度の粒状の石灰系,ヤシガラ系,木質系等の種々の活性炭を使用することができる。極性物質吸着剤8は、例えば粒子径が約2〜3mm程度の粒状をなし、シリカゲル表面に存在するシラノール基を、アルキルシリル基,アルコキシ基,水酸基を有するアルコキシ基,アミノアルキル基及びアミノ基などに改質した変性シリカゲルからなるもので、シリカゲルの表面が改質されたことにより燃料蒸気と外気に含まれる水分より極性が弱く、燃料蒸気に含まれる炭化水素よりも極性の強い燃料蒸気中のアルコールを選択的に吸着できることから蒸発燃料捕集装置全体に占める容積が少ない場合でも、充分なアルコール吸着能力を発揮することができるものである。
【0017】
非極性物質吸着剤7あるいは極性物質吸着剤8を蒸発燃料捕集装置の通路3内に層状に交互に積層する場合は、まず最初に、非極性物質吸着剤7を所定の厚さに層状に形成した後、極性物質吸着剤8を所定の厚さに層状に形成することを繰り返すことにより形成することができる。また、必要に応じて予め所定形状を製作して積層した配置を得る場合には、非極性物質吸着剤7あるいは極性物質吸着剤8にベントナイトなどの適宜なバインダを用いて予備成形したものを使用しても良い。
【0018】
通路3内に充填される全吸着剤2の容積に対し、極性物質吸着剤8の容積は、15%以下、好ましくは1〜13%、更に好ましくは10%に抑制される。言い換えると、全吸着剤2の容積に対する非極性物質吸着剤7の容積が、85%以上、好ましくは87〜99%、更に好ましくは90%に設定される。このように極性物質吸着剤8の容積比率を充分に低く抑制することにより、極性物質吸着剤8へ水分が吸着する際の吸着熱による温度上昇が抑制される。また、大部分をなす非極性物質吸着剤7の領域が断熱層として機能することにより、ケーシング1への伝熱が抑制される。従って、過度な温度上昇に起因して吸着剤2の変質による吸着性能の低下やケーシング1が熱変形による亀裂や破損といった悪影響(ダメージ)を受けることを回避することができる。
【0019】
図1は、本発明の第1実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示す断面図である。通路3内の吸着剤2は、非極性物質吸着剤7からなる第1非極性吸着剤層11及び第2非極性物質吸着剤層12と、極性物質吸着剤8からなる極性物質吸着剤層13と、からなる三層構造をなしている。これら3つの吸着剤層11〜13は、第1,第2非極性物質吸着剤層11,12の間に極性物質吸着剤層13を挟み込むように、通路3の流れ方向Fに積層されている。つまり、第1非極性物質吸着剤層11が大気開放口6に隣接し、第2非極性物質吸着剤層12が燃料蒸気導入口4及び燃料蒸気排出口5に隣接し、これら非極性物質吸着剤層11,12が、極性物質吸着剤層13と燃料蒸気導入口4や燃料蒸気排出口5,大気開放口6との間に介装されている。
【0020】
従って、燃料蒸気導入口4や大気開放口6から導入される水分が直接的に極性物質吸着剤8に吸着されることはなく、その吸着熱による温度上昇が抑制される。詳しくは、燃料蒸気導入口4より飽和量を超えるような多量の水分を含む燃料蒸気が導入された場合、その燃料蒸気内に含まれる水分の量は、第2非極性物質吸着剤層12を通過する間に、非極性物質吸着剤7との衝突などにより飽和蒸気圧程度にまで低減される。残りの水分を極性物質吸着剤8が吸着することにより、極性物質吸着剤層13の温度はある程度上昇するものの、非極性物質吸着剤層11,12が断熱層として機能することにより、ケーシング1への伝熱は抑制される。大気開放口6から飽和量を超える多量の水分を含む外気が導入された場合にも、同様に、第1非極性物質吸着剤層11を通過する間に水分の量が低減される等により、ケーシング1や吸着剤2の温度上昇が抑制される。
【0021】
なお、非極性物質吸着剤層11,12と極性物質吸着剤層13との間に適宜な不織布などを介装しても良い。
【0022】
図2〜7を参照して、第2〜4実施例に共通する特徴的な構成及び作用効果について説明する。極性物質吸着剤8は、通路3の流れ方向Fにほぼ均一に分散して配置されている。つまり、図1に示す第1実施例の極性物質吸着剤層13のように流れ方向Fの一部分に局所的に偏在してはいない。従って、流れ方向Fに直交する直交面内における極性物質吸着剤8の(面積)比率が、流れ方向Fの全長にわたって充分に低く抑制される。このため、極性物質吸着剤8への吸着熱が流れ方向Fに良好に分散されるため、流れ方向Fの一部分で局所的に温度が上昇するようなことがなく、蒸発燃料捕集装置の信頼性・耐久性が向上する。
【0023】
図2及び図3は本発明の第2実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示しており、図3は図2のA−A線に沿う断面図である。この第2実施例では、板状をなす複数の非極性物質吸着剤列21と、板状をなす複数の極性物質吸着剤列22とが、流れ方向Fに直交する方向Gで交互に(互い違いに)配列されている。極性物質吸着剤列22は、それぞれ適宜なバインダを用いて予め板状に予備成形されており、流れ直交方向Gで交互に通路3内に配設される。これらの極性物質吸着剤列22を除く通路3内部に非極性物質吸着剤7としての粒状活性炭を充填することにより、4つの非極性物質吸着剤列21が形成される。この第2実施例によれば、極性物質吸着剤8が流れ方向Fでほぼ完全に均一に分散配置され、かつ、図3に示す流れ方向Fに直交する面においても、極性物質吸着剤列22が間欠的に分散配置される。従って、板状をなす極性物質吸着剤列22を利用した簡素な構造でありながら、蒸発燃料捕集装置の局所的な温度上昇を更に効率的に防止することができる。
【0024】
図4及び図5は本発明の第3実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示し、図5は図4のB−B線に沿う断面図である。この第3実施例では、通路3の内部に、極性物質吸着剤8からなる1つのハニカム構造体31が配設される。このハニカム構造体31は、流れ方向Fに沿って延びる多数の細孔32を備えており、図5に示すように流れ方向Fに直交する断面が格子状をなしている。このようなハニカム構造体31が、通路3内のほぼ全体に配設されている。このハニカム構造体31の細孔32を埋めるように、非極性物質吸着剤7が通路3内に充填される。この第3実施例では、非極性物質吸着剤7が流れ方向Fでほぼ完全に均一に分散配置され、かつ、流れ方向Fに直交する面においても、極性物質吸着剤8が格子状に分散配置される。従って、1つのハニカム構造体31を用いた簡素な構造でありながら、蒸発燃料捕集装置の局所的な温度上昇を効果的に防止することができる。
【0025】
図6及び図7は本発明の第4実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示し、図7は図6のC−C線に沿う断面図である。この第4実施例では、通路3の内部に、極性物質吸着剤8により予め予備成形される複数のハニカム構造体41が配設される。各ハニカム構造体41は、流れ方向Fに沿って延びる多数の細孔42を備えており、図7に示すように流れ方向Fに直交する断面が格子状をなしている。これら複数のハニカム構造体41は、流れ方向Fに隣り合うハニカム構造体41の細孔42が互いにずれるように、通路3の流れ方向Fに積層されている。従って、図6に示す流れ方向Fにおいて、複数のハニカム構造体41の側壁43が螺旋状、あるいは千鳥状に配列される。これらハニカム構造体41の細孔42を埋めるように、非極性物質吸着剤7としての粒状活性炭が通路3内に充填される。このような第4実施例によれば、上記の第3実施例に比して、構造は若干複雑化するものの、通路3の内部で極性物質吸着剤8が三次元的に分散化されることとなり、局所的な温度上昇を効果的に抑制することができる。
【0026】
なお、本発明は上述した実施例の内容に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、ケーシングの内部通路が略U字状をなす蒸発燃料捕集装置にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示す断面図。
【図2】本発明の第2実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示す断面図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】本発明の第3実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示す断面図。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図。
【図6】本発明の第4実施例に係る蒸発燃料捕集装置を示す断面図。
【図7】図6のC−C線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…ケーシング
2…吸着剤
3…通路
4…燃料蒸気導入口
5…燃料蒸気排出口
6…大気開放口
7…非極性物質吸着剤
8…極性物質吸着剤

Claims (6)

  1. ケーシング内に形成される通路の一端に、燃料蒸気導入口及び燃料蒸気排出口が設けられるとともに、上記通路の他端に、大気開放口が設けられ、
    かつ、上記通路内に充填される吸着剤が、主として非極性物質を吸着する非極性物質吸着剤と、主として極性物質を吸着する極性物質吸着剤と、により構成される内燃機関の蒸発燃料捕集装置において、
    上記非極性物質吸着剤からなる第1非極性物質吸着剤層及び第2非極性物質吸着剤層と、上記極性物質吸着剤からなる極性物質吸着剤層と、を有し、
    上記第1,第2非極性物質吸着剤層との間に上記極性物質吸着剤層を挟み込むように、これら3つの吸着剤層が上記通路の流れ方向に積層されていることを特徴とす内燃機関の蒸発燃料捕集装置。
  2. ケーシング内に形成される通路の一端に、燃料蒸気導入口及び燃料蒸気排出口が設けられるとともに、上記通路の他端に、大気開放口が設けられ、
    かつ、上記通路内に充填される吸着剤が、主として非極性物質を吸着する非極性物質吸着剤と、主として極性物質を吸着する極性物質吸着剤と、により構成される内燃機関の蒸発燃料捕集装置において、
    上記極性物質吸着剤からなる複数の極性物質吸着剤列を有し、これら極性物質吸着剤列は、それぞれ通路の流れ方向と平行に延びる板状をなし、かつ、通路の流れ方向と直交する方向に間欠的に配置されていることを特徴とす内燃機関の蒸発燃料捕集装置。
  3. ケーシング内に形成される通路の一端に、燃料蒸気導入口及び燃料蒸気排出口が設けられるとともに、上記通路の他端に、大気開放口が設けられ、
    かつ、上記通路内に充填される吸着剤が、主として非極性物質を吸着する非極性物質吸着剤と、主として極性物質を吸着する極性物質吸着剤と、により構成される内燃機関の蒸発燃料捕集装置において、
    上記極性物質吸着剤からなる少なくとも1つのハニカム構造体を有し、このハニカム構造体が、通路の流れ方向に平行に延びる複数の細孔を有することを特徴とす内燃機関の蒸発燃料捕集装置。
  4. 複数の上記ハニカム構造体が上記通路の長手方向に積層され、隣り合うハニカム構造体の細孔の位置を互いにずらせたことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の蒸発燃料捕集装置。
  5. 上記極性物質吸着剤が、上記通路の流れ方向にほぼ均一に分散されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに内燃機関の蒸発燃料捕集装置。
  6. 全吸着剤の容積に対する上記極性物質吸着剤の容積が15%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の蒸発燃料捕集装置
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