JP4057274B2 - 合成樹脂製容器蓋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上面が開口された略円筒状の口頸部を有し、この口頸部の外周面には雄螺条とかかる雄螺条の下方に位置する係止手段が配設されている形態の容器に適用される、口頸部をシールするための栓体と口頸部からの栓体の離脱を防止するための外側蓋体とから構成された容器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料等のための容器として、ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂或いはガラスから形成された容器が使用されている。かかる容器は上面が開口された略円筒状の口頸部を有し、口頸部の外周面には雄螺条とこの雄螺条の下方に位置する係止手段が配設されている。かような容器のための容器蓋として、実開昭63−52758号公報、特公平11−114238号公報及び特許第2620554号公報には、栓体と外側蓋体とから構成された容器蓋が開示されている。栓体は円形天面壁とこの天面壁の周縁から若干の長さだけ垂下するスカート壁とを有する金属製本体と、この金属製本体の内面所要部位、即ち天面壁とスカート壁との境界部位に施された合成樹脂製シールとから構成されている。外側蓋体はポリエチレン、ポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から形成されており、環状壁とこの環状壁の周縁から比較的長く垂下するスカート壁とを有する。スカート壁には周方向に延びる周方向破断ラインが形成されており、スカート壁は周方向破断ラインよりも上方の主部と周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されている。スカート壁の主部の内周面には雌螺条が形成されており、タンパーエビデント裾部の内周面には係合手段が配設されている。
【0003】
栓体は容器の口頸部の上面に被嵌され、口頸部をシールする。外側蓋体は、その環状壁が栓体の天面壁の周縁部上に位置せしめられ、そのスカート壁の主部に形成されている雌螺条が口頸部の雄螺条に螺合され、タンパーエビデント裾部に形成されている係合手段は口頸部の係止手段に係合せしめられ、かくして口頸部からの栓体の離脱を防止する。口頸部を開封する際には、外側蓋体を開方向に回転せしめて、外側蓋体の雌螺条と口頸部の雄螺条との螺合を漸次解除する。かくするとスカート壁は上昇せんとするがタンパーエビデント裾部は係合手段が口頸部の係止手段に係合せしめられている故に上昇が阻止され、従って周方向破断ラインに相当な応力が生成されて周方向破断ラインが破断され、タンパーエビデント裾部がスカート壁の主部から分離される(或いはタンパーエビデント裾部に軸線方向破断ラインが形成されている場合には、周方向破断ラインは一部を残して破断され、タンパーエビデントの軸線方向破断ラインが破断されてタンパーエビデント裾部が無端環状から帯状片に展開される)。しかる後においては、分離されたタンパーエビデント裾部を残留せしめて(或いは破断されることなく残留せしめられた周方向破断ラインの一部を介してスカート壁の主部に接続されているタンパーエビデント裾部を付随せしめて)外側蓋体が上昇せしめられる。そして、外側蓋体が所定量上昇せしめられると、外側蓋体の雌螺条或いは別個に形成された連動突条が栓体のスカート壁の下端に当接せしめられる。外側蓋体が更に上昇せしめられると、外側蓋体の上昇に付随して栓体も上昇せしめられ、容器蓋全体が口頸部から離脱されて口頸部が開封される。
【0004】
栓体と外側蓋体とから構成されている上述した従来の容器蓋は、天面壁とこの天面壁の周縁から垂下するスカート壁とが一体に形成された通常形態の容器蓋に比べて、(1)口頸部の開封操作初期においては外側蓋体は回転せしめられるが栓体は回転せしめられることはなく、従って口頸部に密接せしめられている栓体を回転せしめることに起因して開封初期の必要トルクが過大になることがない、(2)外側蓋体に形成されている周方向破断ラインが破断されて外側蓋体が所定量上昇せしめられた後に栓体の上昇が開始される故に、周方向破断ラインが破断されることなく口頸部の密封が解除されることがなく、従って悪戯によって或いは偶発的に容器蓋が幾分回転せしめられて口頸部の密封が解除されたにもかかわらず、周方向破断ラインが破断されることなく維持されてタンパーエビデント特性が毀損されてしまうことがない、という利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、栓体と外側蓋体とから構成されている上述した従来の容器蓋も未だ充分に満足し得るものではなく、次のとおりの解決すべき問題を有する。栓体が金属製本体とかかる本体の内面に施された合成樹脂製シールとから形成されている故に、製作工程が比較的複雑になり製作コストが比較的高価である。また、内容物を充填した容器の口頸部に容器蓋を装着した後に、口頸部に漏出した内容部を洗い流すために、容器蓋に形成された洗浄液流入孔を通して口頸部の外周面に洗浄液を作用せしめることが望まれることが少なくないが、栓体の金属製本体におけるスカート壁の自由端は金属板を切断することによって規定された状態である等に起因して、洗浄液を使用すると栓体の金属製本体に錆が発生する傾向がある。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、栓体と外側蓋体とから構成された従来の容器蓋における上述した利点、即ち開封初期の必要トルクが過大になることがなく、そしてまたタンパーエビデント特性が毀損されることが確実に防止されるという利点を維持しながら、従来の容器蓋における上述したとおりの問題を解決、即ち充分安価に製作することができ、そしてまた洗浄液を使用しても錆が発生することがなく、そしてまた口頸部に容器蓋を装着した後に容器蓋に洗浄液を噴射することによって、口頸部の外周面に充分な量の洗浄液を流動せしめることができる、新規且つ改良された容器蓋を提供することである。
【0008】
本発明の他の技術的課題は、上記主たる技術的課題の達成に加えて、栓体と外側蓋体とから構成されているにもかかわらず、容器蓋の上面に外観等の点から望ましくない段差が存在しない、新規且つ改良された容器蓋を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成するために、外側蓋体を合成樹脂から形成すると共に、栓体も合成樹脂から構成する。即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決するための容器蓋として、上面が開口された略円筒状の口頸部を有し、該口頸部の外周面には雄螺条と該雄螺条の下方に位置する係止手段が配設されている容器のための合成樹脂製容器蓋にして、
容器の口頸部をシールするための合成樹脂製栓体と、容器の口頸部からの該栓体の離脱を防止するための合成樹脂製外側蓋体とから構成され、
該栓体は容器の口頸部の頂面を覆う天面壁を有し、
該外側蓋体は該栓体の該天面壁の上面の外周縁部を覆う環状壁と、該環状壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該スカート壁には周方向に延びる周方向破断ラインが形成されており、該スカート壁は該周方向破断ラインよりの上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の内周面には該雄螺条に螺合せしめられる雌螺条が形成され、該タンパーエビデント裾部の内周面には該係止手段に係合せしめられる係合手段が形成されており、
該栓体の該天面壁と該外側蓋体の該環状壁との間には周方向に間隔をおいて複数個の洗浄液流入手段が配設されている
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
【0010】
好ましくは、該栓体の該天面壁は円形であり、該天面壁の上面は実質上平坦な円形中央主部と該中央主部の周縁から下方に延びる段差部と該段差部から半径方向外方に延びる環状フランジ部とを含み、該外側蓋体の該環状壁は、該栓体の該天面壁の上面における該環状フランジ部上に位置せしめられ、該環状壁の上面は実質上平坦で該栓体の該天面壁の上面における該中央主部と略同一平面をなし、該洗浄液流入手段は該外側蓋体の該環状壁の内周面及び下面又は該栓体の該天面壁の上面における該段差部及び該環状フランジ部に周方向に間隔をおいて形成された複数個の溝から構成されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0012】
図1には、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態が図示されている。全体を番号2で示す容器蓋は、栓体4と外側蓋体6とから構成されている。この容器蓋2においては、外側蓋体6のみならず栓体4も全体がポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂によって形成されている。
【0013】
図1と共に図2及び図3を参照して説明すると、栓体4は円形天面壁8を有する。かかる天面壁8の上面は、図1及び図2に図示する如く、実質上平坦な円形中央主部10、中央主部10の周縁から下方に向かって半径方向外側に若干傾斜して延びる円錐台筒状段差部12、及び段差部12から半径方向外方に延びる環状フランジ部14を有する。環状フランジ部14自体にも、その半径方向中間部に段差が形成されており、環状フランジ部14の半径方向内側領域14aは半径方向外側領域14bよりも幾分上方に位置せしめられている。栓体4の天面壁8の下面は、図1及び図3を参照することによって理解される如く、上面における中央主部10に対応する円形中央主部16、及び上面におけるフランジ部14に対応する環状フランジ部18を有し、円形中央主部16は環状フランジ部18よりも幾分上方に位置せしめられている。栓体4の天面壁8の下面には、中央主部16と環状フランジ部18との境界部から下方に垂下する円筒形状のシール壁20が形成されている。かかるシール壁20の外周面下部には環状シール突条21が形成されており、かかるシール突条21よりも下方の下端部は下方に向かって外径が漸次減少せしめられている逆円錐台形状である。天面壁8の下面における中央主部16には、その中心からシール壁20の基部まで延びる複数個の放射状補強突条22が形成されている。天面壁8の下面における環状フランジ部18の半径方向中間部には周方向に連続して延びるリブ24が形成されている。
【0014】
図1と共に図4及び図5を参照して説明を続けると、外側蓋体6は、環状壁26とこの環状壁26の周縁から垂下する筒状スカート壁28とを有する。環状壁26の内径は上記栓体4の天面壁8の上面における中央主部10の外径と実質上同一である。外側蓋体6における環状壁26の、内周面及び下面には、図1及び図5を参照することによって理解される如く、周方向に間隔をおいて下方に次いで半径方向外方に延びる複数個(図示の場合6個)の洗浄液流入用溝30から構成された複数個の洗浄液流入手段が配設されている。また、外側蓋体6の環状壁26の下面には、半径方向中間部に周方向に延びるリブ32が形成されており、かかるリブ32は洗浄液流入用溝30が位置する部位においては切り欠かれている。
【0015】
図1を参照して説明を続けると、スカート壁28には周方向に延びる周方向破断ライン34が形成されており、かかる周方向破断ライン34によってスカート壁28は周方向破断ライン34よりも上方の主部36と、周方向破断ライン34よりも下方のタンパーエビデント裾部38とに区画されている。スカート壁28の内周面には下方を向いた環状肩面40が形成されており、そしてかかる環状肩面40から下方に延びる突条42が周方向に適宜の間隔をおいて複数個形成されている。周方破断ライン34は、突条42の軸方向中間部において、スカート壁28の外周面から切断刀(図示していない)を作用せしめ、突条42の少なくとも一部を残留せしめてスカート壁28を切断することによって形成される。突条42の各々の切断されることなく残留せしめられた部分が所謂橋絡部44を構成し、タンパーエビデント裾部38は橋絡部44を介してスカート壁28の主部36に接続されている。
【0016】
スカート壁28の主部36の外周面には、その下端部近傍に、下方に向かって外径が漸次増大する円錐台形状部46が形成されている。スカート壁28の主部36の下端部(即ち円錐台形状部46よりも下方の部分)及びこれに続くタンパーエビデント裾部38の外周面も、下方に向かって外径が若干ではあるが漸次増大する円錐台形状にせしめられている。主部36の外周面における円錐台形状部46よりも上方の部分には、そこに掛けられる指の滑りを防止するための凹凸形状48が形成されている。
【0017】
スカート壁28の主部36における上端部の内径は上記栓体4の天面壁8の外径より若干大きくせしめられており、外側蓋体6のスカート壁28における内周面と栓体4の天面壁8における外周縁との間には若干の隙間が形成されている。スカート壁28の主部36の内周面には雌螺条50が形成されており、この雌螺条50には周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる切欠52が形成されている。かかる切欠52は容器の口頸部が開封される際の所謂通気路を構成する。スカート壁28の主部36の上端部内周面、更に詳しくはスカート壁28の主部36の内周面おける雌螺条50よりも上方の部位には、半径方向内方に突出する連動突条54が配設されている。図示の実施形態においては、連動突条54は周方向に連続して延在する環形状である。連動突条54の内径は上記栓体4の天面壁8の外径よりも小さい(従って、外側蓋体6に対して栓体4が相対的に上昇せしめられると、連動突条54が天面壁8の外周縁部下面に干渉する。)
【0018】
図1と共に図4及び図5を参照することによって理解されるごとく、図示の実施形態においては、スカート壁28の主部36における上端部、更に詳しくは軸線方向において主部36の内周面に形成されている上記連動突条54と雌螺条50との間の部分には、周方向に間隔をおいて複数個(図示の場合4個)の洗浄液流入用孔56が形成されている。かかる洗浄液流入用孔56は主部36を半径方向に貫通している。かかる洗浄液流入用孔56は、主部36における所定部位を、外面から切断刀を作用せしめて貫通切断することによって形成することができる。図示の実施形態においては上記洗浄液流入用溝30が形成されている故に、所望ならば洗浄液流入用孔56を省略することもできる。
【0019】
図1を参照して説明を続けると、タンパーエビデント裾部38の内周面には係止手段58が形成されている。図示の実施形態における係止手段58は、周方向に連続して延在している環状突出片60から構成されている。かかる環状突出片60はタンパーエビデント裾部38の内周面に接続されている基縁から半径方向内方に向かって上方に傾斜して突出せしめられている。この環状突出片60には、その先端から基縁近傍まで延びる比較的幅狭のスリット62とその先端から基縁まで延びる比較的幅広のスリット63とが周方向に間隔をおいて交互に形成されている。スリット63の存在により容器蓋2内に流入した洗浄液は充分容易に容器蓋2から流出する。所望ならば、環状突出片60に代えて、例えばフラップ片、弧状突条或いはラチェット爪(ラチェット爪の場合には、後述する容器の口頸部における被係止手段は環状あご部でなくて対応するラチェット爪から構成される)等の他の適宜の形態の突出片、突条或いは突起等から係止手段を構成することもできる。
【0020】
容器蓋2は上述した如く栓体4と外側蓋体6とから構成されており、容器蓋2を容器の口頸部に適用するに先立って、栓体4が外側蓋体6に組み合わされる。栓体4は外側蓋体6内にその下方から導入され、栓体4の天面壁8の外周縁部が外側蓋体6のスカート壁28の内周面に形成されている連動突条54よりも上方に位置せしめられている。外側蓋体6内の所定位置まで栓体4を導入する際には、栓体4の天面壁8、特にその外周縁部並びに外側蓋体6の係止手段58等が弾性変形せしめられることによって、栓体4は外側蓋体6の係止手段58、雌螺条50及び連動突条54を通過せしめられる。
【0021】
図1には、容器蓋2が適用される容器の口頸部の一部も二点鎖線で図示されている。ポリエチレンテレフタレートの如き適宜の合成樹脂或いはガラスから形成することができる容器は略円筒形状の口頸部64を備えている。この口頸部64の外周面には雄螺条66とこの雄螺条66の下方に位置する係合手段68が形成されている。容器の口頸部64に容器蓋2を装着する際には、容器の口頸部64に容器蓋2を被嵌して、容器蓋2の外側蓋体6を閉方向、即ち図1において上方から見て時計方向に回転せしめ、容器の口頸部64の雄螺条66に容器蓋2の外側蓋体6の雌螺条50を螺合せしめる。容器蓋2の外側蓋体6は容器の口頸部64に沿って下降せしめられ、栓体4も外側蓋体6と連動して下降せしめられ、栓体4のシール壁20の自由端部が容器の口頸部64内に進入せしめられる。外側蓋体6を更に閉方向に回転せしめると、栓体4はそのシール壁20が容器の口頸部64の内周面に密接せしめられ、容器の口頸部64に対して更に下降せしめられることが抑制されるが、外側蓋体6は容器の口頸部64に沿って更に下降せしめられる。そして、外側蓋体6の環状壁26の下面に形成されているリブ32が栓体4の環状フランジ部14の内側領域14aに当接せしめられ、栓体4を下方に押圧せしめる。これによって栓体4は再び外側蓋体6と連動して下降せしめられ、栓体4のシール壁20は半径方向内方に幾分撓まされ容器の口頸部64の内周面に更に進入せしめられ、次いで栓体4の環状フランジ部18に形成されているリブ24は容器の口頸部64の上面に当接せしめられて幾分圧縮される。かくして、栓体4は容器の口頸部64の上面に被嵌され、容器の口頸部64を密封する。一方、外側蓋体6は、その環状壁26の下面に形成されているリブ32が栓体4の天面壁8の上面における環状フランジ部14の内側領域14aに密接せしめられると共に、その主部36のタンパーエビデント裾部38に形成されている係合手段58が容器の口頸部64における係止手段68の下面に係合せしめられ、容器の口頸部64からの栓体4の離脱を防止する。かくして容器蓋2は容器の口頸部64に装着される。かかる状態においては、外側蓋体6の環状壁26の内周面は洗浄液流入用溝30が形成されている部位を除いて栓体4の段差部12に当接乃至近接せしめられ、外側蓋体6の環状壁26の上面は栓体4の円形中央主部10と略同一平面をなす。従って容器蓋2の上面における、栓体4と外側蓋体6との境界には外観上の点から好ましくない段差或いは比較的大きな隙間は形成されない。また、容器蓋2が容器の口頸部64に装着された状態においては、外側蓋体6の主部36の内周面に形成されている連動突条54の上面は、栓体4の天面壁8の下面における環状フランジ部18よりも下方に位置する。連動突条54の上面と環状フランジ部18との間隔Gは2.0乃至5.0mmであるのが好適である。
【0022】
内容物を充填した容器の口頸部64に容器蓋2を装着した後に、口頸部64に漏出した内容物を洗い流すことが必要な場合には、容器蓋2の上面における洗浄液流入用溝30が位置する部位と、容器蓋2のスカート壁28の外周面における洗浄液流入用孔56が位置する部位とに向けて水の如き適宜の洗浄液を噴射する。洗浄液流入用溝30に流入した洗浄液は、洗浄液流入用溝30を通過して、外側蓋体6のスカート壁28における内周面と栓体4の天面壁8における外周縁との間の間隙を通過して容器の口頸部64の外周面を流下する。また、洗浄液流入用孔56に流入した洗浄液は、洗浄液流入用孔56を通過して容器の口頸部64の外周面を流下する。かくして、容器蓋2に洗浄液を噴射することによって、容器の口頸部64の外周面に充分な量の洗浄液を流動せしめることができる。また、本発明の容器蓋においては、上述した如く、外側蓋体6のみならず栓体4も全体が合成樹脂によって形成されている故に、口頸部64に漏出した内容物を洗い流す際に洗浄液を使用しても錆が発生することはない。
【0023】
容器の口頸部64を開封する際には、容器蓋2の外側蓋体6を開方向、即ち図1において上方から見て反時計方向に回転せしめて、外側蓋体6の雌螺条50と口頸部64の雄螺条66との螺合を漸次解除する。かくすると外側蓋体6のスカート壁28は上昇せんとするが、タンパーエビデント裾部38は、その内周面に形成されている係合手段58が口頸部64の外周面に形成されている係止手段68の下面に係止せしめられている故に上昇が阻止され、従ってスカート壁28に形成されている破断可能ライン34、更に詳しくはその橋絡部44に相当な応力が生成されて橋絡部44が破断され、タンパーエビデント裾部38がスカート壁28の主部36から分離される。しかる後においては、タンパーエビデント裾部38を残留せしめて外側蓋体6が容器の口頸部64に沿って上昇せしめられる。一方、容器の口頸部64に密接せしめられている栓体4は、開封操作初期、更に詳しくは外側蓋体6が開方向に回転を開始せしめられた直後から外側蓋体6が所定量(外側蓋体6及び栓体4が容器の口頸部64に装着された状態で、連動突条54の上面と環状フランジ部18との間隙Gに対応する量)上昇せしめられるまで、外側蓋体6に付随して回転又は上昇せしめられることはなく、容器の口頸部64の上面に被嵌され、容器の口頸部64を密封したままである。外側蓋体6のスカート壁28に形成されている破断可能ライン34が破断され、外側蓋体6が所定量上昇せしめられると、外側蓋体6の連動突条54の上面が栓体4の環状フランジ部18に当接せしめられる。外側蓋体6が更に上昇せしめられると、外側蓋体6の上昇に付随して栓体4も上昇せしめられ、容器蓋2全体が容器の口頸部64から離脱されて口頸部64が開封される。
【0024】
本発明の容器蓋においては、口頸部64の開封操作初期においては外側蓋体6が回転せしめられるが栓体4は回転せしめられることはなく、従って口頸部64に密接せしめられている栓体4を回転せしめることに起因して開封初期の必要トルクが過大になることがない。また、外側蓋体6に形成されている周方向破断ライン34が破断されて外側蓋体6が所定量上昇せしめられた後に栓体4の上昇が開始される故に、周方向破断ライン34が破断されることなく口頸部64の密封が解除されることがなく、従って悪戯によって或いは偶発的に容器蓋2を幾分回転せしめられて口頸部の密封が解除されたにもかかわらず、周方向破断ライ34が破断されることなく維持されてタンパーエビデント特性が毀損されてしまうことがない。
【0025】
図6乃至図8は、本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の変形実施形態を図示している。この変形実施形態においては、外側蓋体106の環状壁126の、内周面及び下面に、周方向に間隔をおいて下方に次いで半径方向外方に延びる複数個洗浄液流入用溝(図1において番号30で示す洗浄液流入用溝)を形成することに代えて、栓体104の、段差部112及び環状フランジ部114の半径方向内側領域114aに、図6及び図7を参照することによって理解される如く、周方向に間隔をおいて下方に次いで半径方向外方に延びる複数個(図示の場合6個)の洗浄液流入用溝115が形成されている。外側蓋体106の環状壁126の下面に形成されているリブ132は、図8に図示する如く周方向に連続して延びている。図6に図示する変形実施形態の上述した構成以外は、図1乃至図5に図示する実施形態と実質上同一でよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明の合成樹脂容器蓋においては、開封初期の必要トルクが過大になることなくタンパーエビデント特性が毀損されることが確実に防止されるという利点を維持しながら、充分安価に製作することができ、洗浄液を使用しても錆が発生することがなく、そしてまた容器の口頸部に容器蓋を装着した後に容器蓋に洗浄液を噴射することによって、容器の口頸部の外周面に充分な量の洗浄液を流動せしめることができる。
【0028】
更に、本発明の合成樹脂容器蓋によれば、栓体と外側栓体とから構成されているにもかかわらず、容器の上面に外観等の点から望ましくない段差が存在しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を容器の口頸部に装着した状態を、一部を断面で示す正面図。
【図2】図1に示す容器蓋の栓体の上面図。
【図3】図1に示す容器蓋の栓体の底面図。
【図4】図1に示す容器蓋の外側蓋体の上面図。
【図5】図1の線V−Vにおいて外側蓋体を切断した場合の外側蓋体の底面図。
【図6】本発明に従って構成された容器蓋の他の実施形態を容器の口頸部に装着した状態を、一部を断面で示す正面図。
【図7】図6に示す容器蓋の栓体の上面図。
【図8】図6の線VIII−VIIIにおいて外側蓋体を切断した場合の外側蓋体の底面図。
【符号の説明】
2:容器蓋
4:栓体
6:外側蓋体
8:天面壁
10:円形中央主部
12:段差部
14:環状フランジ部
16:円形中央主部
18:環状フランジ部
20:シール壁
22:放射状補強突条
26:環状壁
28:スカート壁
30:洗浄液流入用溝
32:リブ
34:周方向破断ライン
36:主部
38:タンパーエビデント裾部
50:雌螺条
54:連動突条
58:係止手段
56:洗浄液流入用孔
64:口頸部
66:雄螺条
68:係合手段
102:容器蓋
104:中栓
106:外側蓋体
114:環状フランジ部
114a:半径方向内側領域
114b:半径方向外側領域
126:環状壁
130:洗浄液流入用溝
132:リブ

Claims (2)

  1. 上面が開口された略円筒状の口頸部を有し、該口頸部の外周面には雄螺条と該雄螺条の下方に位置する係止手段が配設されている容器のための合成樹脂製容器蓋にして、
    容器の口頸部をシールするための合成樹脂製栓体と、容器の口頸部からの該栓体の離脱を防止するための合成樹脂製外側蓋体とから構成され、
    該栓体は容器の口頸部の頂面を覆う天面壁を有し、
    該外側蓋体は該栓体の該天面壁の上面の外周縁部を覆う環状壁と、該環状壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該スカート壁には周方向に延びる周方向破断ラインが形成されており、該スカート壁は該周方向破断ラインよりも上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の内周面には該雄螺条に螺合せしめられる雌螺条が形成され、該タンパーエビデント裾部の内周面には該係止手段に係合せしめられる係合手段が形成されており、
    該栓体の該天面壁と該外側蓋体の該環状壁との間には周方向に間隔をおいて複数個の洗浄液流入手段が配設されている、
    ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。
  2. 該栓体の該天面壁は円形であり、該天面壁の上面は実質上平坦な円形中央主部と該中央主部の周縁から下方に延びる段差部と該段差部から半径方向外方に延びる環状フランジ部とを含み、該外側蓋体の該環状壁は、該栓体の該天面壁の上面における該環状フランジ部上に位置せしめられ、該環状壁の上面は実質上平坦で該栓体の該天面壁の上面における該中央主部と略同一平面をなし、該洗浄液流入手段は該外側蓋体の該環状壁の内周面及び下面又は該栓体の該天面壁の上面における該段差部及び該環状フランジ部に周方向に間隔をおいて形成された複数個の溝から構成されている、請求項1記載の合成樹脂製容器蓋。
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