JP4055924B2 - 画像形成装置、画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法及び記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2成分現像剤を用いる現像装置を備えた電子写真方式による画像形成装置に関し、より詳細には、像担持体(感光体)への光書き込み(露光)による静電潜像の生成及び現像に際し、帯電・露光・現像の制御条件、トナー濃度制御基準値等の各種の作像条件に最適設定を行い、安定した画質の画像が形成できるようにした画像形成装置、画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法及び当該画像形成装置に用いるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等に装備される電子写真方式による画像形成装置は、感光体からなる像担持体を帯電器により均一に帯電させて、露光装置で潜像を形成し、この静電潜像を現像器により現像して、転写装置により転写紙などに転写している(図1に関する後記の説明、参照)。この方式の画像形成装置においては、従来から一般に、像担持体上の非画像領域にトナー付着パターンを形成し、このトナー付着パターンの濃度を光光反射型フォトセンサによって検出し、その検出結果に応じてトナー補給装置から現像器へのトナー補給を制御するトナー濃度制御方式が利用されている。
このトナー濃度制御方式においては、光光反射型フォトセンサの出力値のうち、像担持体上のトナー付着パターンに対する光光反射型フォトセンサの出力をVsp、像担持体上のトナー非付着部に対する光光反射型フォトセンサの出力値をVsgとすると、通常はVsp/Vsgが一定になるようにトナー補給制御を行う。トナー付着パターンのトナー付着量が少なくなるとVsp/Vsgが上昇し、現像器内の現像剤のトナー濃度が低いと判断されて、トナー補給装置から現像器へトナー補給が行われることでトナー濃度が一定に保たれる。逆に、Vsp/Vsgが低い場合には、現像器内の現像剤のトナー濃度が高いと判断されて、トナー補給は行われない。
一方、感光体の経時的な感度劣化や複写機本体の使用環境による感度変化等があるので、帯電・露光・現像等の作像条件を一定にしたままでは感光体に作られる画像が安定しないため、電位センサ等によって感光体表面電位を検出し、その検出結果に基づいて帯電・露光・現像等の作像条件を調整することで画質の安定化を図ることも一般的である(図2,3に関する後記の説明、参照)。また、作像条件の調整を実行するタイミングは、複写機の操作に影響がない時期が適当であることから、一般的に本体電源投入直後のウォームアップ中に行われることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本体のウォームアップタイムに合わせて作像条件制御およびトナー濃度制御基準値設定等の条件設定を完了させる必要がある。近時、ウォームアップタイムを短縮化する努力がなされ、これまで長く掛かっていた例えば定着部のウォームアップタイムについても短縮化が進んでいる。
このように、ウォームアップタイムの短縮化が図られつつある状況で、作像条件制御およびトナー濃度制御基準値設定等の条件設定についても、こうした状況に見合った短縮化を図ることが求められている。
【0004】
本発明は、2成分現像剤を用いる現像装置を備えた電子写真方式による画像形成における上述の従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、帯電・露光・現像の制御条件、トナー濃度制御基準値等の各種の作像条件の最適設定を短時間で完了させることで、オペレータにとって不都合が無く、かつ安定した画質の画像が形成できるようにすることにある
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、出力パワーが制御可能な光源、帯電電圧が制御可能な帯電感光面を持ち照射光により潜像を生成する感光体、前記光源からの照射光により前記感光体を露光する手段、及び制御可能な電位バイアスを2成分現像剤よりなるトナーに与えて前記感光体に生成した潜像にトナーを付着させる現像部を備えた画像形成手段と、前記感光体の表面電位を検出する電位検出手段と、前記感光体上のトナー付着量検出手段と、前記画像形成手段を制御し、かつ前記電位検出手段及び前記トナー付着量検出手段の検出値に基づいて前記画像形成手段の制御に用いる設定値を決定する動作を行う制御手段を有する画像形成装置であって、前記制御手段は、前記画像形成手段の光源及び感光体を、目標電位の潜像を狙って予め定めた光源出力パワー及び感光面における帯電電圧の設定で動作させて感光体に潜像を生成させ、生成された潜像の前記電位検出手段による検出電位が前記目標電位になるように光源出力パワーを調整し、得られる調整値から光源の制御に用いる設定値を決定し、かつ、前記光源出力パワーの調整動作と並行に、前記現像部を立ち上げ、当該光源出力パワーの調整動作において所定の時間を経て生成された潜像それぞれに対し、潜像の検出電位に対応して予め定めた電位バイアスの設定で前記画像形成手段の現像部を動作させ、現像されたトナー像の前記トナー付着量検出手段による検出トナー付着量とその変化量を求め、求めた量からから現像部におけるトナー濃度の制御に用いる設定値を決定するようにしたことを特徴とする画像形成装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記制御手段が動作条件とする前記目標電位を中間電位としたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は、前記画像形成手段に感光体上のトナー像を記録媒体に転写する転写部、及び転写されたトナー像を記録媒体に定着する手段と定着温度を検出する温度センサを持つ定着部を備えた請求項1又は2に記載された画像形成装置において、前記制御手段は、前記検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記温度センサの検出温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみトナー濃度の制御に用いる前記設定値を補正するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項4の発明は、前記画像形成手段が感光体上のトナー像を記録媒体に転写する転写部、及び転写されたトナー像を記録媒体に定着する手段と定着温度を検出する温度センサを持つ定着部を有し、且つ前記現像部にトナー攪拌手段を備えた請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、前記制御手段は、前記検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記温度センサの検出温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみ前記トナー攪拌手段の攪拌時間を補正するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5の発明は、光源を設定出力パワーで駆動し、前記光源からの照射光を感光体の設定電圧をかけた帯電感光面で受けて潜像を生成し、2成分現像剤よりなるトナーに設定電位バイアスを与えて前記感光体において生成した潜像にトナーを付着させ現像を行う画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法であって、目標電位の潜像を狙って予め定めた光源出力パワー及び感光面における帯電電圧の設定で前記光源及び感光体を動作させて、画像形成プロセスの制御用設定値を求めるための潜像を感光体に生成する第1工程と、前記第1工程で生成された潜像の電位を検出する第2工程と、前記第2工程で検出された電位が前記目標電位になるまで光源出力パワーを調整し、得られる調整値から光源の制御に用いる設定値を決定する第3工程と、前記第1乃至3工程の光源出力パワーの調整動作と並行に、前記現像部を立ち上げ、当該光源出力パワーの調整動作において所定の時間を経て生成された潜像それぞれに対し、潜像の検出電位に対応して予め定めた電位バイアスの設定でトナー像を現像する第4工程と、前記第4工程で現像されたトナー像それぞれのトナー付着量を検出する第5工程と、前記第5工程で検出されたそれぞれのトナー付着量とその変化量を求め、求めた量から現像工程におけるトナー濃度の制御に用いる設定値を決定する第6工程を有することを特徴とする方法である。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載された画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法において、前記第1工程において動作条件とする前記目標電位を中間電位としたことを特徴とする方法である。
【0011】
請求項7の発明は、前記感光体で現像されたトナー像の記録媒体への転写と、転写されたトナー像の記録媒体への定着を前記画像形成プロセスに有する請求項5又は6に記載された画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法において、前記トナー像の記録媒体への定着を管理するために検出される定着温度を取得する第7工程と、前記第6工程で検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記第7工程により取得した温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみトナー濃度の制御に用いる前記設定値を補正する第8工程を有することを特徴とする方法である。
【0012】
請求項8の発明は、前記感光体で現像されたトナー像の記録媒体への転写と、転写されたトナー像の記録媒体への定着及び前記現像に用いるトナーを攪拌する処理を前記画像形成プロセスに有する請求項乃至7のいずれかに記載された画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法において、前記トナー像の記録媒体への定着を管理するために検出される定着温度を取得する第7工程と、前記第6工程で検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記第7工程により取得した温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみ前記トナーを攪拌する処理における攪拌時間を補正する第9工程を有することを特徴とする方法である。
【0013】
請求項9の発明は、コンピュータを請求項乃至のいずれかに記載された画像形成装置が有する制御手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を添付する図面とともに示す以下の実施例に基づき説明する。
図1は、デジタル複写機等の画像処理装置に装備し得る本発明による画像形成装置を概要図にて示す。
図1の画像形成装置において、1は感光体(ドラム)、2は徐電ランプ、3は帯電チャージャ、4はLD(レーザダイオード)より発生された書込光、5は定着ローラ、6は電位センサ、7は加圧ローラ、8は温度センサ、9は転写ユニット、10は光反射型フォトセンサ、11はクリーニングユニット、12は現像剤攪拌部、13はトナー補給部、14は現像ユニット、15は第一現像ローラ、16は第二現像ローラ、17はトナーホッパ、18はトナー補給ローラ、19は現像バイアス電源、20はトナー濃度センサ、21はCPU、22はROM、23はRAM、24はI/O、25は帯電チャージャ電源、26は転写ベルト駆動ローラ、27は転写ベルト従動ローラ、28は転写ベルトである。
上記画像形成装置による通常の画像形成動作は一般的なものであるので、詳細な説明は省略し、その概要を以下に説明する。
露光ランプによってコンタクトガラス上の原稿を露光し、その反射光をスキャナで読み取り(スキャナによる読み取りについては図1に示さず)、帯電チャージャ3によって一様に帯電された感光体1上にスキャナ読み取り画像に基づいて駆動されるLDからのレーザー光4を照射する。そして得られた感光体1上の静電潜像を、現像ユニット14によって顕像化し、感光体1上に形成されたトナー像を転写ユニット9にて転写紙上に転写し、最後に定着ユニット(定着ローラ5、加圧ローラ7)を通して排紙される。
【0015】
次に、図1に示した画像処理装置の作像条件調整動作に関して説明する。
本発明の実施例に入る前に、先ず、作像条件調整動作の前提となる一般的な事項について説明する。
作像条件の調整が必要か否かの判断は次のように行われる。定着ローラ5に接触して配置された温度センサ8は、装置本体の電源ONの間は常に検出状態にあるので、本体電源投入直後に温度センサ8の検出値を読み取り、その検出値が50℃以下の場合には本体電源がOFF状態となってから十分な時間が経過していると判断し、コピー可能な状態にするために定着温度を上昇させると共に、帯電グリッド電圧、LDパワー、現像バイアス電圧等の作像条件の再調整を行う。
定着ローラ5の温度上昇は定着ローラ5内に設置されているヒーターのON/OFF制御によって所定の温度に上昇させる。
【0016】
一方、感光体1周りの作像条件の自動調整動作には、次の▲1▼〜▲5▼ような調整項目がある。
▲1▼電位センサ校正 ……… 感光体1をアースに落としている回路を、リレーによってフロート状態にし、−200v、−800vのバイアス電圧を印加したときの電位センサ6の出力から電位センサ6の校正式を算出する。なお、ここで用いた電位センサ6は振動容量型で距離依存性が高いので、感光体1、電位センサ6交換時に、校正は必須の動作である。
▲2▼光反射型フォトセンサの初期設定 ……… 感光体1表面の地肌部における光反射型フォトセンサ10の出力(Vsg)を4.0vに設定する。なお、このセンサ出力値は、フォトセンサ感度、感光体反射率によって変化するので、感光体、光反射型フォトセンサ10交換時に、初期設定は必須の動作である。
▲3▼感光体表面電位制御 ………感光体1の暗部、明部電位が目標値になるように帯電グリッド電圧、LDパワーを制御する。経時変化や使用環境の変化で感光体膜削れ、感度劣化、光学汚れ等により感光体1の表面電位変動が発生するため、逐次実行する必要がある。
▲4▼トナー濃度制御基準値設定 ……… 機械を長時間放置した場合のトナー帯電量の低下により、トナー濃度制御レベルが変化する場合があるので、最適制御値に設定し直す。
▲5▼現像剤攪拌 ……… 上記▲4▼と同様に機械放置後に低下したトナー帯電量を回復させるために、現像ユニット14内の攪拌部材を回転駆動させて現像剤を攪拌する。
【0017】
上記調整項目の中の▲3▼感光体表面電位制御、▲4▼トナー濃度制御基準値設定に関する従来例の制御動作のフローを図2及び図3に示す。
▲3▼感光体表面電位制御の動作フローは、図2に示すように、感光体1の駆動モータをONし(S201)、保存していた前回の作像条件調整動作にて設定された出力にて帯電チャージャ3の帯電グリッド電圧をONにし(S202)、帯電グリッド電圧をONにした領域をVdとすると、このVd潜像領域が電位センサ6に到達したところで、Vd潜像電位を検出する(S203)。
検出したVd潜像電位が目標値(−900±10v)の範囲に入るか否かをチェックし(S204)、入らなかった場合には、帯電グリッド電圧をシフトさせて再度出力し(S207)、前回と同様にVd潜像領域を作像し、電位センサ6にてVd潜像電位を検出する。このような動作を、Vd潜像電位が目標値に到達するまで最大5回実行する(S205,S206)。5回実行後でもVdが目標値に入らない場合には、本体の操作部に異常表示して、感光体表面電位制御動作を終了する(S208)。
また、Vd潜像電位が目標値(−900±10v)の範囲に入った場合には、その時の値を帯電グリッド電圧として決定し、作像条件として設定する(S209)。
【0018】
次いで、中間電位のVh潜像パターンを作像する。Vh潜像パターンの電位はLDパワーの調整或いはドットパターンの面積率によって中間調の電位(目標値:−300±20v)を形成する。
Vh潜像パターン形成は、直前に設定された帯電グリッド電圧及び保存していた前回の作像条件調整動作にて設定されたLDパワーを出力し(S210)、その時に電位センサ6にて検出したVh潜像パターンをVh潜像電位とする(S211)。
検出したVh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入るか否かをチェックし(S212)、入らなかった場合には、LDパワーをシフトさせて再度出力し(S215)、前回と同様にVh潜像パターンを作像し、電位センサ6にてVh潜像電位を検出する。このような動作を、Vh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入るまで最大5回実行する(S213,S214)。5回実行後でもVh潜像電位が目標値に入らない場合には、本体の操作部に異常表示して、感光体表面電位制御動作を終了する(S216)。
また、Vh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入った場合には、その時の値をLDパワーとして決定し、作像条件として設定する(S217)。
上記の動作によって帯電グリッド電圧及びLDパワーを作像条件として設定し、調整動作を終えた後、帯電グリッド電圧及びLDパワーをOFFし(S218)、感光体1の駆動モータをOFFし(S219)、感光体1を停止させ感光体表面電位制御動作を終了する。
【0019】
従来の▲4▼トナー濃度制御基準値設定の動作フローでは、機械を長時間放置した場合に行うので、図3に例すように、先ず、上記▲1▼電位センサ校正を行う(S301)。そして、上記▲2▼光反射型フォトセンサ10の初期設定を行うために感光体1の駆動モータをONし(S302)、感光体1を駆動してから、感光体1表面の地肌部における光反射型フォトセンサ10の出力(Vsg)を4.0vに調整する(S303)。
その後、現像駆動をON状態にして現像剤攪拌動作を実行する(S304)。次いで、光反射型フォトセンサ10によって検出しようとする潜像パターン部の潜像電位を目標値にするためにLDパワーをON状態にして(S305)、Vp潜像電位を検出し(S306)、潜像パターン部が現像部を通過する際に現像ポテンシャルを−300vとするように、Vbとして(Vp−300)vをONする(S307)。この状態で、潜像パターン部における光反射型フォトセンサ10の出力(Vsp)を検出する(S308)。
ここで、Vsp/Vsgの出力比より、現像ユニット14に設置されたトナー濃度センサ20のトナー濃度制御基準値(Vref)の差分値ΔVrefを算出し(S309)、トナー濃度制御基準値(Vref)を決定する(S310)。
上記の動作によってVrefトナー濃度制御基準値を作像条件として設定し、調整動作を終えた後、帯電グリッド電圧及びLDパワーをOFFし(S311)、現像駆動をOFFし(S312)、感光体1の駆動モータをOFFし(S219)、感光体1を停止させトナー濃度制御基準値設定動作を終了する。
【0020】
上記▲3▼の感光体表面電位制御と▲4▼のトナー濃度制御基準値設定の各動作は、従来においては、順番に実行しており、感光体表面電位が目標値に調整されるまでに複数回のパターン作像を要し、作像条件調整動作全体に要する時間に大きく影響していた。そこで、本実施例では、上記▲3▼、▲4▼の動作を同時進行させることで、作像条件調整動作にかかる時間を短縮させるようにする。
また、上記▲5▼の現像剤攪拌については、現像剤攪拌に要する時間はトナー帯電量の低下度合いによって決まり、トナー帯電量の低下度合いが大きいほど通常状態に戻すために要する攪拌時間は長くなる。
ところで、現像ユニット14内に充填された現像剤中のトナー帯電量は放置によって低下する傾向にあることから、安定したトナー濃度制御を行うには、本体立ち上げ時に極力早い時点で現像剤攪拌動作の要否を確認した方が、作像条件調整動作を短時間で完了させるには都合がよい。言い変えれば、極力早い段階から現像剤を攪拌しておいた方がよい。従って、本実施例では、上記▲3▼の動作実行開始と共に現像駆動をON状態にして現像剤攪拌動作を実行し、上記▲3▼、▲4▼および▲5▼の動作を同時進行させることで、作像条件調整動作にかかる時間の短縮を図るようにしている。
【0021】
この方式による時に考慮すべきは、感光体表面の露光してない部分にトナーを付着させる現像方式(ポジ−ポジ現像)の場合、Vd潜像電位形成時に現像駆動ONにすることで不必要なトナー消費が起こり、トナー濃度低下や感光体表面のクリーニング不良の問題が発生してしまうことにあり、これを防止するためには、高い現像バイアス電圧の印加等が必要となる。
一方、感光体表面の露光した部分にトナーを付着させる現像方式(ネガ−ポジ現像)においては、Vd領域は現像されないため、不要なトナー消費は行われない。
Vh潜像パターン部はLDによる書き込み領域を電位センサ6にて検出できる最小範囲に抑えることで無駄なトナー消費はなくなる。本実施例ではVh潜像パターンサイズを感光体がドラム状である場合、軸方向に対して幅20mm、感光体周方向に対して長さ60mmとしている。
また、Vh潜像パターン部に任意の現像バイアス電圧を印加することで、感光体表面に希望するトナー付着量の顕像パターンを作像することができる。本実施例では、▲4▼のトナー濃度制御基準値設定用に感光体表面に作像する顕像パターン、すなわち光反射型フォトセンサ10にて検出するパターン(以下「Pセンサパターン」と記す)のトナー付着量が0.4mg/cmとなるように、現像バイアス電圧と感光体表面電位の現像ポテンシャルをVb−Vp=−300vと設定している。従って、図5に示すように、Vh潜像パターンが現像部を通過する際にVb=−600vの現像バイアス電圧を印加することによって、Pセンサパターンを作像し、このPセンサパターン部のトナー付着量を光反射型フォトセンサ10によって検出することで、感光体表面のトナー付着量が適切であるか否かを判断する。
このように、電位制御用のVhパターンとトナー濃度制御用のPセンサパターンを共用することで、作像条件調整動作の実行時間を短縮している。
【0022】
ここで、電位制御用のVhパターンとトナー濃度制御用のPセンサパターンを共用することで、上記▲3▼、▲4▼および▲5▼の動作を同時進行させる作像条件調整を行う本発明の実施例の動作を図4に示すフロー図を参照して説明する。
この実施例のフローでは、感光体1の駆動と同時に、現像剤攪拌動作を開始する。このため、感光体1の駆動モータをONし(S401)、同時に現像駆動をON状態にして現像剤攪拌動作を始める(S402)。
感光体1の回転を開始させてから、保存していた前回の作像条件調整動作にて設定された出力にて帯電チャージャ3の帯電グリッド電圧をONにし(S403)、帯電グリッド電圧により形成された感光体1上のVd潜像領域が電位センサ6に到達したところで、Vd潜像電位を検出する(S404)。
検出したVd潜像電位が目標値(−900±10v)の範囲に入るか否かをチェックし(S405)、入らなかった場合には、帯電グリッド電圧をシフトさせて再度出力し(S408)、前回と同様にVd潜像領域を作像し、電位センサ6にてVd潜像電位を検出する。このような動作を、Vd潜像電位が目標値に到達するまで最大5回実行する(S406,S407)。5回実行後でもVd潜像電位が目標値に入らない場合には、本体の操作部に異常表示して、感光体表面電位制御動作を終了する(S409)。
また、Vd潜像電位が目標値(−900±10v)の範囲に入った場合には、その時の値を帯電グリッド電圧として決定し、作像条件として設定する(S410)。
【0023】
次いで、中間電位のVh潜像パターン、即ちパターンを兼用するトナー濃度制御用のPセンサパターン、を作像する。Vh潜像パターンの電位はLDパワーの調整或いはドットパターンの面積率によって中間調の電位(目標値:−300±20v)を形成する。また、Pセンサパターンはトナー濃度制御基準値を求めるための後述するVsp/Vsgの変化量(ΔP)を算出するために用いられる。
Vh潜像パターン(Pセンサパターン)形成は、直前に設定された帯電グリッド電圧及び保存していた前回の作像条件調整動作にて設定されたLDパワーを出力し(S411)、その時に電位センサ6にて検出したVh潜像パターンをVh潜像電位とする(S413)。なお、フローとしては、この検出の前に、ΔP算出のためにn=0を置く(S412)。
S413で検出したVh潜像電位に基づいて、潜像パターン(Pセンサパターン)部が現像部を通過する際に現像ポテンシャルを−300vとするように、Vbとして(Vh−300)vをONする(S414)。この状態で、潜像パターン(Pセンサパターン)部における光反射型フォトセンサ10の出力(Vsp)を検出する(S415)。
ここで、Vsp/Vsgの出力比(Pn+1)を求めメモリに記憶する(S416)。この後、出力比P1を記憶してから20sec経過したか否かをチェックし(S417)、経過していない場合、Vh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入るか否かをチェックし(S418)、入らなかった場合には、LDパワーをシフトさせ、入っている場合前と同じパワーで再度出力し(S419,S421)、前回と同様であるが、n=n+1として(S422)、今回のVh潜像パターンを作像し、Pn+1を求め記憶する。記憶したP1、Pn+1を基にトナー帯電量の安定化を図る(詳細は後述)ために、ΔP(=[Pn+1]−[P1])を求め、ΔPから現像ユニット14に設置されたトナー濃度センサ20のトナー濃度制御基準値(Vref)を算出し(S423)、トナー濃度制御基準値(Vref)を決定する。
【0024】
ステップS417でP1をメモリに記憶し、20sec経過してなお、Vh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入らない場合があるので、ここで、Vh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入るか否かをチェックし(S424)、入らなかった場合には、LDパワーをシフトさせて再度出力し(S421)、S413〜S423までの動作ステップをVh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入るまで最大5回実行する(S425)。5回実行後でもVh潜像電位が目標値に入らない場合には、本体の操作部に異常表示して、感光体表面電位制御動作を終了する(S426)。
この動作によりVh潜像電位が目標値(−300±20v)の範囲に入った場合には、その時のそれぞれの値を調整後のトナー濃度制御基準値(Vref)、LDパワー、として決定し、作像条件として設定する(S423,S427)。
上記の動作によって帯電グリッド電圧、LDパワー及びトナー濃度制御基準値を作像条件として設定し、調整動作を終えた後、帯電グリッド電圧及びLDパワーをOFFし(S428)、現像駆動をOFFし(S429)、感光体1の駆動モータをOFFし(S430)、感光体1を停止させ、作像条件調整動作を終了する。
【0025】
なお、本実施例においては、光反射型フォトセンサ10は感光体1の軸方向に対して電位センサ6と同じ位置とし、感光体1の周方向に対しては、現像ユニット14からのトナー飛散の影響を回避するために、転写ユニット9とクリーニングユニット11の中間に配置させ、Pセンサパターン作像時は、Pセンサパターンの転写ベルト28への移行を回避するために、転写ベルト28を図示しないソレノイドによって感光体1から離間させておく。
また、感光体1の軸方向に近接させて並べた複数の潜像パターンを形成し、1つは感光体1の表面電位調整用、他の1つはトナー濃度調整用といった具合に、各々異なる目的の潜像パターンを感光体1の周方向には同一タイミングで動作する、或いは例えば1sec以下のタイミングで動作するような差を設けて形成することで、感光体表面電位検知による感光体表面電位制御または現像バイアス電圧制御、およびトナー濃度制御を短時間で完了させることができる。 ただし、この場合には、近接する複数の潜像パターン電位間の位置による誤差を含んでしまう。この位置による誤差を発生させない手段として、感光体軸方向に複数の電位センサおよびPセンサを設置する方法などを用いることができる。
【0026】
また、感光体1上のトナー付着量と光反射型フォトセンサ10の出力との関係は図6に示す通りであり、光反射型フォトセンサ10の出力(Vsp)はPセンサパターン部のトナー付着量に応じて変化する。トナー付着量が多い場合には、感光体1からの反射光量が低下し、Vspは低くなる。既に述べたように、光反射型フォトセンサ10の出力は感光体地肌部にてVsg=4.0vに調整されており、Vsp/Vsgの出力比に応じて、現像ユニット14に設置されたトナー濃度センサ20の制御基準値(Vref)を決定している。
また、現像剤中のトナー濃度とトナー濃度センサ20の出力の関係は図7に示す通りである。トナー濃度センサ20は、常時トナー濃度(実際には現像剤の透磁率)を検出しており、トナー濃度が低下すると、トナー濃度センサ出力(Vt)が上昇し、Vt>Vrefとなった場合にトナー補給信号を発信する。そして、トナー補給信号を受けた装置本体のCPU21からトナー補給部への信号に応じてトナー補給動作が行われる。つまり、トナー濃度の制御レベルはトナー濃度制御基準値(Vref)によって決められるため、現像能力が低くて画像濃度が低くなってしまう場合には、Vrefを低めに設定して、トナー補給動作を頻繁に行うようにする。また、現像能力が高い場合には、Vrefを高めに設定して、トナー補給動作が実行されにくいようにする。
【0027】
また、現像剤の放置時間とトナー帯電量には図8に示すような関係があるが、現像剤の放置によって、現像剤中のトナー帯電量が一時的に低下している場合には、一時的に現像能力が高くなるが、この時点で現像能力が高いと判断し、Vrefを高めに設定してしまうと、連続コピー枚数の多いジョブを実行した場合には、長時間現像剤が攪拌されトナー帯電量が上昇することによって、画像濃度が低下してしまう不具合が発生してしまう。その対応策として、この実施例では図9に示すように現像剤攪拌中に2回のVsp/Vsg検出を行い、その変化量(ΔP)に応じてVrefのシフト量を変えることで画像品質を安定的に維持している。一定時間の現像剤攪拌を行った場合、放置によるトナー帯電量の低下が大きい場合には、ΔP1のようにΔPが大きく、放置によるトナー帯電量の低下が小さい場合には、ΔP2のようにΔPは小さくなる。
具体的には、現像剤攪拌中にVsp/Vsgを20sec間隔で検出し、1回目と2回目のVsp/Vsgの変化量(ΔP)がΔP≦0.05であった場合には、通常通りにVrefを設定し、0.05<ΔPであった場合には、Vrefのシフト量(ΔVref)を1.2倍にする。なお、このVrefのシフト量(ΔVref)の補正が必要となるのは、現像剤を長く放置していた状態で、トナー帯電量が低下した場合であることから、この補正を行う場合の条件として、定着ユニットの温度センサ8によって検出される温度を放置状態を知る目安にする。これを電源OFFから装置が長く使用されずにいた場合に低下する温度、例えば50℃以下として、それ以下に低下した場合にこの補正を行うようにする。
【0028】
また、本体放置によって低下したトナー帯電量は、図10のように現像剤を攪拌することで再び上昇し、安定レベルまで復帰させることができるが、適切な現像剤攪拌時間はトナー帯電量の低下度合いによって異なる。そこで、この実施例では、現像剤攪拌中に2回のVsp/Vsg検出を行い、その変化量に応じて現像剤攪拌時間を変えて、より短時間でトナー帯電量を安定レベルまで復帰させて、画像品質を安定的に維持している。
具体的には、現像剤攪拌中にVsp/Vsgを20sec間隔で検出し、1回目と2回目のVsp/Vsgの変化量(ΔP)に応じて現像剤攪拌時間を以下の通りに設定する。
a) ΔP≦0.025 …… 現像剤攪拌時間:20sec(最短)
b) 0.025<ΔP≦0.05 …… 現像剤攪拌時間:60sec
c) 0.05<ΔP …… 現像剤攪拌時間:180sec
なお、この現像剤攪拌時間の調整が必要となるのは、現像剤を長く放置していた状態で、トナー帯電量が低下した場合であることから、この補正を行う場合の条件として、定着ユニットの温度センサ8によって検出される温度を放置状態を知る目安にする。これを電源OFFから装置が長く使用されずにいた場合に低下する温度、例えば50℃以下として、それ以下に低下した場合にこの補正を行うようにする。
【0029】
また、本発明においては、上記装置本体のCPU21が実行する感光体表面電位制御、トナー濃度制御基準値設定、現像剤攪拌を行うための動作プログラムとして上記実施例に示したような動作を行うための手順を記述した動作プログラムを用意し、用意したプログラムを用いることにより目的とする動作を具体的に実行することができる。このプログラムは、周知のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、装置本体のCPU21の制御下のROM22として用いるか、プログラムを記録した媒体から適用する装置本体内のRAM23にインストールされ、記録媒体から読み出されたプログラムに従って動作が実行される。
【0030】
【発明の効果】
(1) 請求項1,2,5,6の発明に対応する効果
本発明においては、帯電・露光・現像の制御条件、トナー濃度制御基準値といった作像条件を調整可能な電子写真方式の画像形成において、調整に用いる潜像パターンを感光体表面電位調整用とトナー濃度調整用に兼用にして、現像バイアス電圧調整に用いた潜像パターンにトナーを付着させ、付着したトナー量を検出するようにしたことにより、感光体表面電位を調整する動作とトナー濃度制御動作をほぼ同時に行うことができ、作像条件調整動作を短時間で完了することができ、オペレータが長時間待機することなくコピー作業を行うことができる。
(2) 請求項3,7の発明に対応する効果
上記(1)の効果に加えて、定着温度を検出する温度センサによって検出された温度が所定値以下の時に、感光体上に所定の時間を経て少なくとも2つのトナー付着パターンを作像し、作像したパターンのトナー付着量を検出し、得たパターン間の検出値の変化量に応じてトナー濃度の調整値を補正するようにしているので、装置を不使用状態に放置したことによってトナー帯電量が低下した場合でも、トナー濃度を精度良く安定して制御することができ、地肌汚れ、トナーチリやトナー飛散などのない良好な画像品質を維持することができる。
(3) 請求項4,8の発明に対応する効果
上記(1)、(2)の効果に加えて、定着温度を検出する温度センサによって検出された温度が所定値以下の時に、感光体上に所定の時間を経て少なくとも2つのトナー付着パターンを作像し、作像したパターンのトナー付着量を検出し、得たパターン間の検出値の変化量に応じて現像剤攪拌時間を補正するようにしているので、装置を不使用状態に放置したことによってトナー帯電量が低下した場合でも、適切な現像剤攪拌時間でトナー帯電量を回復させることができる。これによって、トナー濃度を精度良く安定して制御することができ、地肌汚れ、トナーチリやトナー飛散などのない良好な画像品質を維持することができる
) 請求項9の発明に対応する効果
電子写真方式の画像形成の制御を司るCPUが本発明の記録媒体に記録されたプログラムを用いることによって、請求項乃至4のいずれかに記載された画像形成装置が有する制御手段の機能を容易に実することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 デジタル複写機等の画像処理装置に装備し得る本発明による画像形成装置の概要を示す。
【図2】 従来における感光体表面電位、現像バイアス電位の調整動作のフローを示す。
【図3】 従来におけるトナー濃度制御基準値設定動作のフローを示す。
【図4】 本発明における感光体表面電位、現像バイアス電位、トナー濃度制御基準値設定を含む作像条件調整動作のフローを示す。
【図5】 暗部(Vd)、明部(Vp)の感光体表面電位と現像バイアス電圧Vbの関係を示す。
【図6】 感光体上のトナー付着量と光反射型フォトセンサの出力(Vsp)との関係を示す。
【図7】 現像剤中のトナー濃度とトナー濃度センサの出力の関係を示す。
【図8】 現像剤の放置時間とトナー帯電量の関係を示す。
【図9】 光反射型フォトセンサの出力比Vsp/Vsgと現像剤攪拌時間の関係を示す。
【図10】 現像剤攪拌時間とトナー帯電量の関係を示す。
【符号の説明】
1…感光体(ドラム)、 3…帯電チャージャ、
4…LD(レーザダイオード)露光、 5…定着ローラ、
6…電位センサ、 8…温度センサ、
10…光反射型フォトセンサ、 12…現像剤攪拌部、
13…トナー補給部、 14…現像ユニット、
19…現像バイアス電源、 20…トナー濃度センサ、
21…CPU。

Claims (9)

  1. 出力パワーが制御可能な光源、帯電電圧が制御可能な帯電感光面を持ち照射光により潜像を生成する感光体、前記光源からの照射光により前記感光体を露光する手段、及び制御可能な電位バイアスを2成分現像剤よりなるトナーに与えて前記感光体に生成した潜像にトナーを付着させる現像部を備えた画像形成手段と、前記感光体の表面電位を検出する電位検出手段と、前記感光体上のトナー付着量検出手段と、前記画像形成手段を制御し、かつ前記電位検出手段及び前記トナー付着量検出手段の検出値に基づいて前記画像形成手段の制御に用いる設定値を決定する動作を行う制御手段を有する画像形成装置であって、
    前記制御手段は、前記画像形成手段の光源及び感光体を、目標電位の潜像を狙って予め定めた光源出力パワー及び感光面における帯電電圧の設定で動作させて感光体に潜像を生成させ、生成された潜像の前記電位検出手段による検出電位が前記目標電位になるように光源出力パワーを調整し、得られる調整値から光源の制御に用いる設定値を決定し、
    かつ、前記光源出力パワーの調整動作と並行に、前記現像部を立ち上げ、当該光源出力パワーの調整動作において所定の時間を経て生成された潜像それぞれに対し、潜像の検出電位に対応して予め定めた電位バイアスの設定で前記画像形成手段の現像部を動作させ、現像されたトナー像の前記トナー付着量検出手段による検出トナー付着量とその変化量を求め、求めた量から現像部におけるトナー濃度の制御に用いる設定値を決定するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載された画像形成装置において、前記制御手段が動作条件とする前記目標電位を中間電位としたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記画像形成手段に感光体上のトナー像を記録媒体に転写する転写部、及び転写されたトナー像を記録媒体に定着する手段と定着温度を検出する温度センサを持つ定着部を備えた請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記温度センサの検出温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみトナー濃度の制御に用いる前記設定値を補正するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記画像形成手段が感光体上のトナー像を記録媒体に転写する転写部、及び転写されたトナー像を記録媒体に定着する手段と定着温度を検出する温度センサを持つ定着部を有し、且つ前記現像部にトナー攪拌手段を備えた請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記温度センサの検出温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみ前記トナー攪拌手段の攪拌時間を補正するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 光源を設定出力パワーで駆動し、前記光源からの照射光を感光体の設定電圧をかけた帯電感光面で受けて潜像を生成し、2成分現像剤よりなるトナーに設定電位バイアスを与えて前記感光体において生成した潜像にトナーを付着させ現像を行う画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法であって、
    目標電位の潜像を狙って予め定めた光源出力パワー及び感光面における帯電電圧の設定で前記光源及び感光体を動作させて、画像形成プロセスの制御用設定値を求めるための潜像を感光体に生成する第1工程と、
    前記第1工程で生成された潜像の電位を検出する第2工程と、
    前記第2工程で検出された電位が前記目標電位になるまで光源出力パワーを調整し、得られる調整値から光源の制御に用いる設定値を決定する第3工程と、
    前記第1乃至3工程の光源出力パワーの調整動作と並行に、前記現像部を立ち上げ、当該光源出力パワーの調整動作において所定の時間を経て生成された潜像それぞれに対し、潜像の検出電位に対応して予め定めた電位バイアスの設定でトナー像を現像する第4工程と、
    前記第4工程で現像されたトナー像それぞれのトナー付着量を検出する第5工程と、
    前記第5工程で検出されたそれぞれのトナー付着量とその変化量を求め、求めた量から現像工程におけるトナー濃度の制御に用いる設定値を決定する第6工程を有することを特徴とする画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法
  6. 請求項5に記載された画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法において、前記第1工程において動作条件とする前記目標電位を中間電位としたことを特徴とする画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法。
  7. 前記感光体で現像されたトナー像の記録媒体への転写と、転写されたトナー像の記録媒体への定着を前記画像形成プロセスに有する請求項5又は6に記載された画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法において、
    前記トナー像の記録媒体への定着を管理するために検出される定着温度を取得する第7工程と、
    前記第6工程で検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記第7工程により取得した温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみトナー濃度の制御に用いる前記設定値を補正する第8工程を有することを特徴とする画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法。
  8. 前記感光体で現像されたトナー像の記録媒体への転写と、転写されたトナー像の記録媒体への定着及び前記現像に用いるトナーを攪拌する処理を前記画像形成プロセスに有する請求項5乃至のいずれかに記載された画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法において、
    前記トナー像の記録媒体への定着を管理するために検出される定着温度を取得する第7工程と、
    前記第6工程で検出トナー付着量の変化量を求めたとき、前記第7工程により取得した温度が所定値以下であり、かつ前記検出トナー付着量の変化量が所定量より大きい場合にのみ前記トナーを攪拌する処理における攪拌時間を補正する第9工程を有することを特徴とする画像形成プロセスの制御設定値を決定する方法。
  9. コンピュータを請求項乃至のいずれかに記載された画像形成装置が有する制御手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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