JP4054715B2 - 手摺部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋内の廊下、階段および浴室等、または屋外の階段、ベランダ、柵、高欄および東屋等に設置される手摺に用いられる手摺部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上述の如き箇所において連続して設置される手摺は、大抵の場合中間部に利用者からの荷重を下方から支持するブラケットを設ける必要が生じるものであり、そのブラケットを取り付けるための手摺の断面構造については、従来種々の発明が開示されてきている。
【0003】
例えば特許文献1においては、図2に示される実施例に、壁面に適数個のブラケットが所定ピッチで取り付けられ、該ブラケット5を介して手摺体が固定され、手摺体Bは予め別体に形成された手摺材と手摺芯材とから構成されており、断面略C字状に形成される手摺材は、手摺芯材とブラケットとの固定部を避けるようにして手摺芯材に機械的に嵌合、装着されている。
【0004】
また特許文献2においては、アンカーにより壁面に固定される固定片と、固定片の上端から前方に向かって延設される断面V字状のV字断面片と、V字断面片の自由端から鉛直上方に向けて延設される笠木支持片とを有し、笠木支持片において手摺笠木を固定することにより、手摺笠木を壁面から適宜間隔を隔てて設置する手摺ブラケットが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−200603号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平6−313351号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載される如き手摺では、手摺芯材と手摺材が一体で成形されているときにはブラケットを取り付けるために手摺材を切り欠く等の余分な作業が必要であり、また手摺芯材と手摺材が別体となされ、手摺芯材へブラケットを取り付けた後に手摺材を取り付けるのでは、手摺材を加熱して軟化させると云った余分な作業が必要となり、いずれの場合にも施工性に難点があり、また手摺芯材がブラケット取付部周辺において露出し、屋外等の過酷な使用環境下においては、手摺芯材が腐食される恐れもある。
【0008】
また特許文献2に記載される如き手摺では、ブラケットの取り付けは簡便に行われるものの、手摺下方の開口部周辺が鋭利な形状の突起となり、手摺を握ったときにその突起が手のひらに当たり、利用者が違和感や不快感を感じることがある。手摺は利用者が握るものであるから直径が小さく、その突起の曲率を大きくするのは自ずと限界があり、利用者に違和感や不快感を感じさせないまでに突起の曲率を大きくするのは困難である。また、当該手摺も下方が開口されて手摺笠木の芯材が露出したものであり、こちらも屋外等の過酷な使用環境下においては、芯材が腐食される恐れがある。
【0009】
本発明は上記の如き課題に鑑みてなされたものであり、芯材が腐食される恐れが小さく、ブラケットの取り付けにおける作業性が良好となされると共に、手摺の利用者が握ったときに下方の突起による違和感や不快感を感じることがない手摺部材を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係わる手摺部材は、芯材に内部層及び外部層が被覆されて形成された手摺部材であって、前記内部層の一部に底面がブラケット取付面となされた凹部が形成され、該凹部上において外部層が凹部を覆う皮膜状の外皮となされ、ブラケット取付面と外部層の前記外皮との間に凹部の空間が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明によれば、芯材に内部層が被覆されて形成されることで、芯材の腐食が防止され、また内部層の一部に底面がブラケット取付面となされた凹部が形成されることで、面に対してブラケットを取り付けることができ、施工性は向上される。更にはその凹部を皮膜状の外部層が覆うように形成されることで、凹部により内部層に形成された突起が外部層に覆われて利用者の手のひらに触れる外表面が連続した面となり、手摺を掴んだ利用者に違和感や不快感を感じさせることがなくなる。
【0012】
また前記外部層は、可とう性の材料からなり、ブラケットの取り付け時に、内部層の凹部上において該凹部を覆う皮膜状の外皮が押圧されてたわみ、該外皮を内部層のブラケット取付面に密着させることが可能であれば、ブラケットを一層強固に取り付けることができ、また外部層に切欠きを施す等、ブラケットの取り付けにおいて手摺部材に加工を施す必要がなく、ブラケットの取り付けがより簡便なものとなり好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は本発明に係わる手摺部材の、実施の一形態を示す断面図である。手摺部材10は、中空のアルミ押出型材である芯材3に、押出成形により熱可塑性合成樹脂を用いて形成された内部層2及び外部層1が被覆されており、内部層2の一部に底面がブラケット取付面22となされた凹部21が形成されている。また外部層1は、凹部21上において凹部21を覆う皮膜状の外皮11となされている。また芯材3の外面には滑り止め部31が設けられ、滑り止め部31に内部層2の一部が入り込むことで、成形後の冷却収縮による凹部21の変形を防止している。
【0014】
外部層1及び内部層2の形成に用いられる熱可塑性合成樹脂は特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、AAS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エラストマー等を用いてよく、無機系や有機系のフィラーを適宜配合してもよい。更には外部層1に木粉を配合して木質感を具備させてもよく、微細な金属片を配合してメタリック調の外観としてもよい。
【0015】
芯材3は、複雑な形状が容易に形成可能で腐食に強く、且つ強度の高いアルミニウム押出形材を好適に用いることができるが、用途に応じて重量、強度等を勘案して合成樹脂製のものや、鉄鋼製、ステンレス製のもの等を適宜用いてもよい。
【0016】
内部層2のブラケット取付面22と、外部層1の外皮11との間の凹部21の空間を形成するには、押出成形等の成形金型により中空成形を行ってもよく、また外部層1と内部層2とを形成する合成樹脂にそれぞれ相溶性の小さいものを用い、凹部21付近には接着手段を用いないことで、冷却時に収縮して外部層1が内部層2から分離するようにしてもよい。
【0017】
図2及び図3は、図1に示した手摺部材に対するブラケットの取り付けの一例を示すもので、まず図2において、ブラケット20は支柱201に平板状の取付部202が取り付けられ、取付部202に穿設された取付孔203にビスBを挿通し、手摺部材10の内部層2のブラケット取付面22及び芯材3にビスBが螺着されることで手摺部材10はブラケット20に取り付けられる。ブラケット20の取付部202は、ブラケット取付面20が平面となされていることで平板状として手摺の曲面に合わせて加工する必要をなくすることができると共に、手摺部材10の取り付けを強固なものとできる。
【0018】
図3は、ブラケット20に手摺部材10が取り付けられた状態を示す断面図である。手摺部材10の外層部1により形成される外皮11は、ブラケット20の取り付け時に取付部202が当接する部位を切り欠いてもよいが、外部層を可とう性の材料から形成しておき、取付部202が外皮11を押圧することで外皮11がたわみ、内部層2のブラケット取付面22に密着させることを可能としておけば、手摺部材10に特に加工を施すことなくブラケット20への取り付けができ、施工はより簡便なものとなり得る。
【0019】
また、押出成形により連続して内部層2にブラケット取付面22が形成されれば、手摺部材10の任意に箇所においてブラケット20を取り付けることが可能となり好ましい。
【0020】
外部層1を形成する可とう性の材料は、天然ゴムやブタジエンスチレンゴム、ネオプレン、ブタジエンアクリロニトリルゴム、クロロプレン重合体、ブチルゴム、エチレンプロピレンターポリマー、ウレタン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、シリコン樹脂、軟質及び硬質塩化ビニール樹脂、軟質アクリル樹脂、エラストマー等の各種合成ゴムや合成樹脂等からなる弾性材やそれらを発泡させたもの等を適宜用いることができ、また上述のように各種フィラーを配合してもよい。
【0021】
また図4は、本発明に係わる手摺部材の他の実施形態を示す断面図である。手摺部材10は、イ)に示す正方形、ロ)に示す六角形、ハ)に示す八角形など多角形の断面形状のものとしてもよい。また多角形を形成する一辺のみに、ブラケット取付面22を有する凹部21及び外皮11を設けておいてもよいが、本実施形態の如く複数の辺に設けておくことで取り付けに係わる便宜を図ることができると共に、例えば多角形を形成する各辺の意匠を異なるものとし、ブラケットの取付箇所により手摺の意匠を様々なものとすることも可能となる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、芯材に内部層が被覆されて形成されることで、芯材の腐食が防止され、また内部層の一部に底面がブラケット取付面となされた凹部が形成されることで、面に対してブラケットを取り付けることができ、施工性は向上される。更にはその凹部を皮膜状の外部層が覆うように形成されることで、凹部により内部層に形成された突起が外部層に覆われて利用者の手のひらに触れる外表面が連続した面となり、手摺を掴んだ利用者に違和感や不快感を感じさせることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる手摺部材の、実施の一形態を示す断面図である。
【図2】 図1に示した手摺部材の、ブラケットへの取り付けの一例を示す説明図である。
【図3】 図1に示した手摺部材の、ブラケットへの取り付けの一例を示す断面図である。
【図4】 本発明に係わる手摺部材の、他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 外部層
11 外皮
2 内部層
21 凹部
22 ブラケット取付面
3 芯材
10 手摺部材
20 ブラケット
Claims (2)
- 芯材に内部層及び外部層が被覆されて形成された手摺部材であって、前記内部層の一部に底面がブラケット取付面となされた凹部が形成され、該凹部上において外部層が凹部を覆う皮膜状の外皮となされ、ブラケット取付面と外部層の前記外皮との間に凹部の空間が形成されていることを特徴とする手摺部材。
- 外部層は、可とう性の材料からなり、ブラケットの取り付け時に、内部層の凹部上において該凹部を覆う皮膜状の外皮が押圧されてたわみ、該外皮を内部層のブラケット取付面に密着させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の手摺部材。
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