JP4053945B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態が変化可能な可変表示装置と、可変表示装置とは別に表示状態が変化可能な第2可変表示装置とを、前面側に配置した遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機としては、パチンコ機やアレンジボール機等の遊技機に関し、それらの図柄を表示可能な第1表示器と第2表示器とのうち、一方の表示器で表示する図柄にかかる一部または全部が視認不能になると、当該視認不能になった図柄との対応関係が分かるように図柄にかかる一部または全部が他方の表示器で視認可能に表示する。
【0003】
すなわち、図柄が第1表示器あるいは第2表示器の一方で視認不能になるのではなく、その視認不能になった図柄と関係があるように第1表示器または第2表示器の他方に図柄を表示することで、図柄が第1表示器と第2表示器との間で移動するように見せて、図柄の移動に関し遊技者に誤解を与えないようにしたものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−177522号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技機では、単に図柄が第1表示器と第2表示器との間で移動するように表示されるだけであり、その図柄の移動は、遊技者の推測を超えたものではなく、第1表示器や第2表示器で表示される図柄に大きな変化を与えるものではなかった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、見た目上の構成が大きく異なる装飾と第2可変表示装置とが互いに入れ替わるようにして遊技者の推測を越えた意外性を有し、かつ、可変表示装置の表示状態と第2可変表示装置の表示状態と装飾カバーの回動位置との少なくとも2つを関連させるようにして、面白味のある遊技を展開することができ、遊技性を高めた遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]表示状態が変化可能な可変表示装置(310)と、可変表示装置(310)とは別に表示状態が変化可能な第2可変表示装置(320)とを、前面側に配置した遊技機において、
前記第2可変表示装置(320)を覆うように配された装飾カバー(5300)を備えるとともに、前記可変表示装置(310)と、前記第2可変表示装置(320)と、前記装飾カバー(5300)とをそれぞれ制御する制御手段(1100、2300、2400)を備え、
前記装飾カバー(5300)は、前面側から前記第2可変表示装置(320)を見えるようにした透明部(5365)を備えるとともに、前記第2可変表示装置(320)を隠蔽するようにした装飾(5361)が施され、
さらに、前記装飾カバー(5300)は、前記透明部(5365)を通して前記第2可変表示装置(320)を見えるようにした視認位置と、前記装飾(5361)により前記第2可変表示装置(320)を隠蔽するようにした隠蔽位置とに回動可能とし、
前記可変表示装置(310)と、前記第2可変表示装置(320)と、前記装飾カバー(5300)とを一体的に収納するセンターケース(425)を備え、前記センターケース(425)を遊技機の遊技盤(2)に設け、
前記制御手段(1100、2300、2400)は、前記可変表示装置(310)の表示状態と、前記第2可変表示装置(320)の表示状態と、前記装飾カバー(5300)の回動位置との少なくとも2つを関連させるように制御し、
前記可変表示装置(310)に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、前記特別遊技状態が終了してから前記可変表示装置(310)に識別情報が表示されるまでに、前記装飾カバー(5300)を前記隠蔽位置から前記視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を前記第2可変表示装置(320)に表示することを特徴とする遊技機。
【0008】
[2]表示状態が変化可能な可変表示装置(310)と、可変表示装置(310)とは別に表示状態が変化可能な第2可変表示装置(320)とを、前面側に配置した遊技機において、
前記第2可変表示装置(320)を覆うように配された装飾カバー(5300)を備えるとともに、前記可変表示装置(310)と、前記第2可変表示装置(320)と、前記装飾カバー(5300)とをそれぞれ制御する制御手段(1100、2300、2400)を備え、
前記装飾カバー(5300)は、前面側から前記第2可変表示装置(320)を見えるようにした透明部(5365)を備えるとともに、前記第2可変表示装置(320)を隠蔽するようにした装飾(5361)が施され、
さらに、前記装飾カバー(5300)は、前記透明部(5365)を通して前記第2可変表示装置(320)を見えるようにした視認位置と、前記装飾(5361)により前記第2可変表示装置(320)を隠蔽するようにした隠蔽位置とに回動可能とし、
前記可変表示装置(310)と、前記第2可変表示装置(320)と、前記装飾カバー(5300)とを一体的に収納するセンターケース(425)を備え、前記センターケース(425)を遊技機の遊技盤(2)に設け、
前記制御手段(1100、2300、2400)は、前記可変表示装置(310)の表示状態と、前記第2可変表示装置(320)の表示状態と、前記装飾カバー(5300)の回動位置との少なくとも2つを関連させるように制御し、
前記可変表示装置(310)に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、該特別遊技状態中に、前記装飾カバー(5300)を前記隠蔽位置から前記視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を前記第2可変表示装置(320)に表示することを特徴とする遊技機。
【0017】
次に、前記各項に記載された発明の作用を説明する。
[1]項に記載された遊技機では、制御手段(1100、2300、2400)は、可変表示装置(310)の表示状態と第2可変表示装置(320)の表示状態と装飾カバー(5300)の回動位置との少なくと2つを関連させるようになっている。それにより、装飾カバー(5300)が隠蔽位置に回動したときと、視認位置に回動したときとでは、見た目上の構成が大きく異なり、見た目上の変化が遊技者の推測を超えるものとなる。また、可変表示装置(310)の表示状態と第2可変表示装置(320)の表示状態と装飾カバーの回動位置とを適宜組み合わせ、組み合わせたものを関連させて、面白味のある遊技を展開することができる。
【0018】
例えば、装飾カバー(5300)の回動位置と第2可変表示装置(320)の表示状態との2つの関連は、装飾カバー(5300)を視認位置に回動した場合に、第2可変表示装置(320)の表示状態を変化させるときの関連性と、装飾カバー(5300)を隠蔽位置に回動した場合に、第2可変表示装置(320)の表示状態を変化させるときの関連性との両方がある。
【0019】
また、例えば、可変表示装置(310)の表示状態と第2可変表示装置(320)の表示状態と装飾カバー(5300)の回動位置との3つの関連は、装飾カバー(5300)を視認位置に回動した場合に、可変表示装置(310)と第2可変表示装置(320)との各表示状態を変化させるときの関連性である。
【0020】
例えば、第2可変表示装置(320)にキャラクターが現れ、このとき、可変表示装置(310)上の表示状態であるゲーム性が合致していれば、大当り期待度が上がる一方、可変表示装置(310)上の表示状態であるゲーム性が合致していなければ、大当り期待度が下がるというように、可変表示装置(310)の表示と第2可変表示装置(320)の表示とを連させる。
【0028】
さらに、可変表示装置(310)に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、特別遊技状態が終了してから可変表示装置(310)に識別情報が表示されるまでに、装飾カバー(5300)を隠蔽位置から視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を第2可変表示装置(320)に表示する。それにより、第2可変表示装置(320)が遊技状態の予告表示機能を有することになり、遊技者は、特別遊技状態後に、予告表示機能を有する第2可変表示装置(320)の表示内容に注目するようになる。
【0029】
例えば、大当りの特別遊技状態が終了してから、最初に可変表示装置(310)に識別情報が表示されるまでの間に、装飾カバー(5300)を隠蔽位置から視認位置に回動し、第2可変表示装置(320)に確率変動状態や非確率変動状態に係る表示内容を表示することで、次の遊技状態を報知するようにしてもよい。
【0030】
[2]に記載されているように、可変表示装置(310)に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、特別遊技状態中に、装飾カバー(5300)を隠蔽位置から視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を第2可変表示装置(320)に表示する。それにより、遊技者は、特別遊技状態中に予告表示機能を有する第2可変表示装置(320)の表示内容に注目するようになる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1〜図24は、本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る遊技機は、遊技盤2上にパチンコ球(以下単に「球」とも称する。)を打ち出す遊技を実行する遊技機本体1と、これに付設され有価価値カードの挿入により球を貸し出すカードユニット(CR球貸機)bから成る。
【0035】
先ず、遊技機本体1全体の概要を説明する。
図1は遊技機本体1とカードユニットbを示す正面図である。遊技機本体1には、遊技機の特別遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、額縁状に形成され正面のガラスを固定するガラス枠11と、該ガラス枠の後方にガラス枠11の開放を検出するためのガラス枠開放検出スイッチ132と、遊技者によって発射された球が移動しゲームを進行させるための各種部品が取り付けられている遊技盤2などが着脱自在に取り付けられている。
【0036】
ガラス枠11の下部表面には、貸出球や払出球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が打球操作するためのハンドル5とが設けられている。また、ハンドル5には、球の発射を停止するための発射停止スイッチ652が設けられている。なお、下受け皿4の傍らには、喫煙者用の灰皿6も設けられている。
【0037】
さらに、カードユニットbの操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部12と、球の貸出指示を行うための貸出ボタン9と、有価価値カードの返却指示を行うための返却ボタン10が上受け皿3の近傍に設けられ、それらの出力端子は遊技機背面の操作パネル基板aにそれぞれ接続されている。
【0038】
図2は、遊技機本体1とカードユニットbを示す背面図である。遊技機本体1の背面には各種機能別の制御基板と部品などが配設されている。ここで制御基板として、遊技全体の動作を管理し制御する主基板1100と、該主基板1100からの指示情報をパラレル通信により受信し賞品球の払出動作と、カードユニット接続基板900とカードユニット通信を行うことにより貸球動作の制御を行う払出制御基板200が設けられている。
【0039】
さらに制御基板として、球の発射を制御する発射制御基板600と、該発射制御基板600によって制御される発射モータ653と各基板に所定の電力を供給する電源基板1700と、主基板1100からの賞球情報が入力され、払出制御基板200からの球貸情報が入力され、かつ外部機器と接続し枠用外部情報(賞球信号、球貸し信号、球切れ信号)を出力するための枠用外部端子板800と、カードユニットbと接続するためのカードユニット接続基板900も設けられている。
【0040】
また、保護カバー93内には、表示制御基板2300などが遊技盤2の背面側に取り付けられるようにして設けられている。制御基板は専用のケースに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、さらには静電気、電気ノイズからも保護されるように設定されている。中でも主基板1100のケースは、専用のネジを使用し所定の回数だけ開閉できる構造となっている。
【0041】
次に、パチンコ球補給装置から受ける球の流路について説明する。
図2において、パチンコ球補給装置(図示せず)から補給された球は、遊技機上部のタンクユニット90に貯留され、賞品球の払出および貸球動作が行われる度に、球はシュートユニット91、払出ユニット92を通過し上受け皿3へ送出される。
【0042】
タンクユニット90は、パチンコ球補給装置から補給される球を貯留するものであり、該タンクユニット90の底面には、賞球タンク球有無スイッチ801と球ならし94が設けられている。賞球タンク球有無スイッチ801は、タンクユニット90に貯留される球の有無を検出するスイッチであり、貯留する球の重みによってスイッチが入力され、その検出信号は枠用外部端子板800を経由し外部へ出力される。
【0043】
球ならし94は、シュートユニット91のレーンを流れる球が球圧により隆起しないように球を均すためのものである。タンクユニット90の底面は傾斜しており、シュートユニット91と接合する部分に球が集合し落下する構造になっている。シュートユニット91は、前記タンクユニット90から流下してくる球を2つのレーンに分けて整列させる。球が払出ユニット95に向かう途中には前記球ならし94によって球圧による隆起が押さえられるが、さらに球ならし95によってより効果的に球を均すようにし、払出ユニット92へ送り込むように設定されている。
【0044】
シュートユニット91の球通路上には、シュート球切れスイッチ131が設けられている。シュート球切れスイッチ131は、払出ユニット92までの球の有無を検出するスイッチであり、その検出信号は主基板1100に入力され球の有無が監視される。このスイッチ131は、前記賞球タンク球有無スイッチ801と用途は類似するが、主基板1100との接続有無が大きな違いとなる。
【0045】
払出ユニット92は、前記上受け皿3までの球通路を形成するとともに、球通路上に、球を送り出すための払出モータ222と、球の流れ(落下)を抑制する払出停止ソレノイド223と、貸出球と払出球の経路を切り換える経路切換ソレノイド224と、払出球を検出するための賞球検出スイッチ130と、貸出球を検出するための球貸し検出スイッチ220などが設けられている。
【0046】
前記払出モータ222と払出停止ソレノイド223は、前記払出制御基板200と接続され制御される。主基板1100から払出制御基板200に所定の球の払出要求があると、払出制御基板200は、前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を払出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
【0047】
また、遊技者の操作により、カードユニットbからカードユニット接続基板900を介して、払出制御基板200に所定の球の貸出要求信号が入力されると、払出制御基板200は前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を貸出球側へ設定し、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
【0048】
要求の内容によって球経路を可変としているのは、賞球検出スイッチ130と前記球貸し検出スイッチ220によって、それぞれ所定の球数のカウントを分けて確実に計数するためである。さらに、賞球検出スイッチ130は主基板1100に接続され、払出制御基板200と同様に所定の球数のカウントを行い、より正確に払出が行われたことを確認できるようにしている。
【0049】
前記上受け皿3からの溢れ球が下受け皿4へ流下するように形成された球通路上には、オーバーフロースイッチ133が設けられている。前記下受け皿4に貯留した球が一杯になり、該オーバーフロースイッチ133の設置位置まで球が達すると、その貯留した球の球圧によってスイッチが入力され、その検出信号は主基板1100へ入力される。主基板1100は前記オーバーフロースイッチ133の入力を検出すると、払出制御基板200に対して球の払い出しを停止するように指示情報を出力する。
【0050】
図3に示すように、遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16a,16bと、誘導レール16bの先端でファール球を戻すためのファール球止31と、遊技領域17に導かれた球の流れに変化を与えるための釘や風車(図示省略)と、各入賞口と、可変表示装置310および第2可変表示装置320と装飾カバー5300とが一体になったものを収納するセンターケース425などが設けられている。
【0051】
また、遊技盤2の最下部には、球が遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、遊技機外に排出するためのアウト口(図示せず)が設けられている。アウト口に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞品球の払い出しも行われない。さらに、装飾ランプとして、左右のサイドケースランプ423、遊技枠状態ランプ424、サイドLED428などが設けられている。
【0052】
前記入賞口には、始動口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23b、大入賞口24がある。球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出されるごとに各入賞口に割り当てられた所定の賞品球が払い出される。
【0053】
このうち始動口21は、可変表示装置310で変動実行される可変表示遊技の実行権を確保するための入賞口であり、また大入賞口24は、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を生成するものである。なお、センターケース425、可変表示装置310、第2可変表示装置320、装飾カバー5300、それに大入賞口24などの主要な構成要素について詳しくは後述する。
【0054】
各入賞口に球が入賞すると、それぞれに対応した各入賞口スイッチにより検知され、検知される度に、各入賞口ごとに割り当てられた次の所定の賞品球の払出が行われる。始動口21には4発、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23bには8発、大入賞口24(役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125による入賞球の検出に対して)には15発と割り当てられている。賞品球数の割り当ては入賞口ごとに固定化しているが、遊技機の仕様により変更される。
【0055】
また、後述する可変表示装置310において、普通図柄表示を実行するための球を検出するスイッチとして、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126が遊技盤2上の所定の位置に設けられており、遊技領域17内を移動する球の通過を検出する。この左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126は通過口として設けられている。
【0056】
役物を可変動作させる関連装置には、大入賞口24の扉を開閉させるための大入賞口ソレノイド134、大入賞口24に入賞した球の流れを前記役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125の何れかの方向に切り換えるための方向切換ソレノイド135、普通電動役物である始動口21を拡縮動作するための普通電動役物ソレノイド136などが設けられている。
【0057】
次に、遊技盤2上の主要な構成要素についてさらに詳細に説明する。
前記始動口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、その入賞口の左右両端に一対の可動片から成る条件変更手段を備え、普通電動役物ソレノイド136(図4参照)から成る駆動源で各可動片を開閉させるようになっている。始動口21は、各可動片の開閉動作により、球が入賞し難い通常の閉状態と入賞し易い開状態に変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。
【0058】
始動口21に球が入賞することが、次述する可変表示装置310で可変表示遊技が実行されるための始動条件として設定されている。図4,図5に示すように、始動口21は、球の入賞を検知する始動口スイッチ121を内部に備えている。始動口スイッチ121は、入賞球を検知してONになると、その検知信号を主基板1100に出力するものである。始動口スイッチ121は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサなどの各種センサにより構成すればよい。
【0059】
可変表示装置310は、その表示画面中に表示状態が変化可能な表示領域を備えるものであり、この表示領域で、可変表示遊技における特別図柄(識別情報)表示、普通図柄表示、特別図柄保留表示、普通図柄保留表示が一体的に行われるように設定されている。可変表示装置310は、液晶ユニットにより構成されているが、CRT表示器などを採用することも可能である。
【0060】
可変表示装置310の表示画面は、図17に示すように、特別図柄(識別情報)表示を行う表示領域の他、特別図柄保留表示を行う特別図柄保留表示領域311と、普通図柄表示を行う普通図柄表示領域312と、普通図柄保留表示を行う普通図柄保留表示領域313とに演出に応じて区分けされるようになっている。
【0061】
ここで普通図柄表示とは、前記始動口21の各可動片の作動に関わる表示であって、所定表示の結果が「当たり」となると、前記始動口21の各可動片が、球が入賞し難い通常の閉状態から入賞し易い開状態に一時的に作動するように設定されている。かかる普通図柄表示は、前記左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により球の通過が検出されることで獲得する普通図柄表示の権利に基づき実行される。
【0062】
普通図柄表示の実行中に、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126によって球の通過の検出があった場合は、普通図柄表示の権利を獲得するが保留とされ現在進行中の普通図柄表示が終了した後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄表示の保留球数は所定値を上限として、可変表示装置310の普通図柄保留表示領域(図示省略)に表示される普通図柄保留表示によって報知されるようになっている。
【0063】
また、前記始動口21に球が入賞し、前記始動口スイッチ121により入賞球が検出されると、可変表示装置310における可変表示遊技の権利が獲得され、可変表示遊技が実行されるようになっている。なお、可変表示遊技に用いる識別情報は、特別図柄と称され1〜9の数字などの各種図柄が相当し、他に例えばキャラクタを模したものなど、様々な文字、図形、若しくは記号、またはこれらの組み合わせを採用することができる。
【0064】
可変表示遊技の実行中、あるいは後述する特別遊技状態の発生中に、前記始動口21に球が入賞した場合には、可変表示遊技を実行する権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の可変表示遊技などが終了した後、保留されていた権利が順次消化されるようになっている。可変表示遊技の保留球数は所定値を上限として、可変表示装置310の特別図柄保留表示領域311に表示される特別図柄保留表示によって報知されるようになっている。
【0065】
可変表示遊技では、可変表示装置310の表示領域上で複数種類の特別図柄(識別情報)が縦方向または横方向へスクロールする可変表示が開始される。そして、所定時間経過後に各表示箇所ごとに1つずつ任意の識別情報が停止するように設定されている。このような可変表示遊技では、全体としてスロットマシンにおける図柄合わせゲームに見立てた変動表示が展開されるようになっている。
【0066】
前記可変表示遊技の実行結果として、例えば同一ライン上に停止した特別図柄(識別情報)が、予め定めた所定の組み合わせ(例えば「5,5,5」などと3つとも総て同一に揃った状態など)となった場合が「特定表示態様」と定められている。かかる特定表示態様が確定する前に、最後の表示箇所を1つ除いた他の2つの表示箇所に停止した図柄が一致した状態が「リーチ態様」に該当する。すなわち、リーチ態様は、可変表示遊技で特定表示態様を導出する可能性がある場合に、該特定表示態様に相当する特別図柄(識別情報)の所定の組み合わせの一部を成す表示態様である。
【0067】
前記可変表示遊技の実行結果が最終的に特定表示態様に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生し得るように設定されている。また、前記可変表示遊技の実行結果が、最終的に前記特定表示態様に確定しなかった場合は、リーチ態様を経るか否かに拘わらずハズレ表示態様に該当する。
【0068】
また、前記可変表示遊技の実行結果が、前記特定表示態様のうち所定の特別図柄(識別情報)(例えば「3」、「5」、「7」の何れか)で揃うと、いわゆる確変大当たりに相当する特別遊技状態が発生する。確変大当たりが発生すると、その特別遊技状態が終了した後の次回の可変表示遊技で、通常の遊技状態に比べて特定表示態様に確定する確率が高くなる。このように、通常時に比べて特別遊技状態が発生する確率が向上された遊技状態を確率変動状態(または「高確率中」)という。
【0069】
次に、前述したセンターケース425を述べるとともに、センターケース425に組み付けられる各構成について述べる。図12は、センターケース425とこれに組み付けられる各構成を遊技盤の背面側から見た状態で示す斜視図である。図13は、センターケースとこれに組み付けられる各構成を遊技盤の背面側から見た状態で示す部分拡大斜視図、図14は、装飾カバー、第2可変表示装置を正面側から見た分解斜視図である。センターケース425の上部側に装飾カバー5300が配され、装飾カバー5300の下方向に可変表示装置310が配されるが図12では、可変表示装置310は、図示していない。
【0070】
図12〜図14に示すように、装飾カバー5300は、ラグビーボールを少し押し潰した形状をし、第2可変表示装置320およびベース部材5310を包み込んで、遊技球や塵埃から第2可変表示装置320などを保護するように、これらを両側から包み込むように形成された一対のカバー部材5301、5302を備えている。ベース部材5310は、装飾カバー5300を回動可能に支持するための枢軸部5311、5312を備えている。枢軸部5311、5312は、装飾カバー5300から外方へ突出している。一対のカバー部材5301、5302の滑り止め部5307、5308が、ベース部材5310の枢軸部5311、5312をそれぞれ挟み込むようになっている。
【0071】
一対のカバー部材の一方は、装飾5361が施されたものであり、一対のカバー部材の他方は、装飾5361が施されず、透光性を有する透明部5365である。透明部5365を通して、第2可変表示装置320全体が視認可能である。
【0072】
装飾カバー5300は、装飾5361により第2可変表示装置320全体を隠蔽する隠蔽位置と、透明部5365により第2可変表示装置320全体を視認可能にした視認位置とに回動可能にセンターケース425に支持されている。
【0073】
次に、装飾カバー5300の長手方向の両端部にある枢軸部5311、5312の各端縁5311a、5312aが装飾カバー5300の支持部である支持ブラケット5220、5230に嵌合し固定用ブラケット5221、5231により押さえ込むように支持固定する。
【0074】
支持ブラケット5220、5230と、固定用ブラケット5221、5231が枢軸部5311、5312の各端縁5311a、5312aと嵌合するように凹状に形成されている。また、枢軸部5311には、装飾カバー5300の外部からLED基板5350へ配線を通すための挿通孔5311b(図14参照)が形成されている。配線は第2可変表示装置320を動作させる信号を取り入れるためのものである。
【0075】
装飾カバー5300の片側部には、装飾カバー5300を回動させるための駆動を受けるための歯車5320が配されそのステッピングモータ2651の回動が歯車5320へと伝わるようになっている。ステッピングモータ2651が作動すると装飾カバー5300を回動させその装飾5361または、透明部5365を正面に出現させるよう回動される。
【0076】
装飾カバー5300には、装飾5361または、透明部5365が正面に出現したことを検出できるように位置検出用として、位置検出用突起5303、5304があり、位置検出用突起5303が検出されると装飾カバー5300に施された装飾5361が正面に出現されるように配されている。位置検出用突起5304が検出されると装飾カバー5300の透明部5365が正面に出現されるように配されている。
【0077】
センターケース425には、位置検出用突起5303、5304を検出するためのフォトセンサ2661a、2661bが配され、フォトセンサ2661aは、位置検出用突起5304を検出し、フォトセンサ2661bは、位置検出用突起5303を検出するようになっている。
【0078】
フォトセンサ2661a、2661bと位置検出用突起5303、5304のセンサや材質は、位置を検出できるような関係であればセンサを磁気センサや圧力センサなどを使用してもよい。この場合においても、磁気センサ等に、位置検出用突起5303、5304の材質や構造などを対応させることはいうまでもない。
【0079】
次に、図12〜図15に基づいて、装飾カバーおよび第2可変表示装置の取付構造および、装飾カバーの回動についてより詳細に説明する。図15は、装飾カバーおよびその内部に配された第2可変表示装置を示す説明図であり、(a)は装飾カバーを正面から見たときの正面図、(b)は、装飾カバーを回動中心線に沿って破断したときの断面図、(c)は装飾カバーを回動中心線に対し直交する方向で破断したときの断面図である。
【0080】
図12〜図15に示すように、装飾カバー等の取付構造は、第2可変表示装置320を支持固定するためのベース部材5310と、第2可変表示装置320を支持固定したベース部材5310を包み込むように装飾カバー5300と、装飾カバー5300を回動させるための駆動源を伝える歯車5320の部材などで構成されている。
【0081】
第2可変表示装置320および、第2可変表示装置320を支持固定するベース部材5310を覆うための、装飾カバー5300はカバー部材5301、5302で構成され、カバー部材5301、3502でベース部材5310の双方から挟み込むようになっている。詳細には、後述する。
【0082】
カバー部材5301、5302は、双方を嵌合させるための係合爪5305と、被係合溝5306があり、係合爪5305には、被係合溝5306と嵌合し離れないように嵌合用爪の形状で、被係合溝5306は、嵌合用爪に引っかかるように形成されている。
【0083】
上記説明では、装飾カバー5300を構成する部材としてカバー部材5301、5302の一対としたが、装飾カバー5300の構成は、複数個のカバー部材としてもよい。ベース部材5310をカバー部材5301、5302で挟み込むようにし、片端部より歯車5320を外方から差し込み装着する。
【0084】
歯車5320には、装飾カバー5300と嵌合するように、内側に凹状に形成された回り止め部5321、5322を有し、装飾カバー5300の片端部には歯車5320と嵌合するように凸状に形成された滑り止め部5307、5308を有する。回り止め部5321、5322と滑り止め部5307、5308が嵌合することで、歯車5320に動力が加わると、ベース部材5310を支点とし装飾カバー5300が回動する。
【0085】
図17〜図18は、図16に示した「だるま」の顔の部分を構成する装飾カバー5300の変形例を示している。図17(a)に示すように、装飾カバー5300は、略ドラム形状に形成されていてもよい。ドラム形状の装飾カバー5300の全周が複数に分割され、分割された一部には装飾5361が施され、また、他の一部は、装飾が施されていない透明部5365になっている。図17(b)では、装飾カバー5300に施された装飾5361は、「だるま」の顔の図柄であり、「だるま」の顔の中の目の部分5362は透明であり、第2可変表示装置320の一部が視認可能になっている。
【0086】
図18(a)に示すように、装飾カバー5300は、略リール形状に形成されているものであってもよい。装飾カバー5300の全周が複数に分割され、分割された一部には装飾5361が施され、他方の一部は透明部5365になっている。リール形状の装飾カバー5300は、駆動プーリ5381と従動プーリ5382とに巻き掛けられ、駆動プーリは、ステッピングモータ2651を駆動源としている。図18(b)においても、装飾カバー5300に施された装飾5361は、「だるま」の顔の図柄であり、「だるま」の顔の中の目の部分5362は透明であり、第2可変表示装置320の一部が視認可能になっている。
【0087】
図19に示すように、装飾カバー5300に施された装飾5361が「だるま」の顔の図柄であり、「だるま」の顔の中の目の部分5362が透明であり、目の部分5362を通して、第2可変表示装置320の表示状態を視認することができる。しかし、図19(a)に示すように、第2可変表示装置320が表示していない状態では、目の部分5362は白目のままである。一方、図19(b)に示すように、第2可変表示装置320が「黒丸」を表示している状態では、目の部分5362は黒目になる。また、一方、図19(c)に示すように、第2可変表示装置320が「→」を表示している状態では、目の部分5362はウィンクした目になる。このように、「だるま」の顔の中の目の部分5362が変化することで、一見して「だるま」の表情が変化したことが分かるようになっている。
【0088】
また、図20(a)に示すように、装飾カバー5300が隠蔽位置に回動しているとき、「だるま」の顔の装飾5361によって、第2可変表示装置320全体は隠蔽されていて、目の部分5362を通してのみ、第2可変表示装置320の表示状態を視認することができる。その第2可変表示装置320は表示していない状態である。また、図20(b)では、第2可変表示装置320は表示している状態であり、「だるま」の顔の中の目の部分5362を通して「黒丸」を視認することができる。
【0089】
また、図20(c)は、装飾カバー5300が視認位置に回動しているとき、透明部5365を通して、第2可変表示装置320および第2可変表示装置320の表示状態が視認可能である。図20(c)では、第2可変表示装置320は表示していない状態である。
【0090】
図20(d)は、装飾カバー5300が隠蔽位置に回動していて、錠前形状の装飾5361によって、第2可変表示装置320が隠蔽されている状態である。このとき、錠前形状の装飾5361の鍵穴部分5363は透明であり、第2可変表示装置320の表示状態を視認可能である。鍵穴部分5363を通してのみ視認可能であるから、 第2可変表示装置320の表示内容が制限されている。
【0091】
以下、前述した大入賞口24について述べる。図3に示した前記大入賞口24は、一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド(大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135)などの駆動源の作動により扉が可変動作して、その入賞口が球の入賞し難い通常の閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている。
【0092】
大入賞口ソレノイド134は、前記特別遊技状態が成立した際に所定の回数(例えば15回)だけ大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。方向切換ソレノイド135は、大入賞口24の扉が開放された状態において、前記役物連続作動装置スイッチ124側に入賞球を導くように方向切り替えレバー135aを作動させ、役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されると、次は前記カウントスイッチ125側に入賞球を導くように作動する。
【0093】
すなわち、大入賞口24は、前記可変表示遊技で特定表示態様となった際に、特別遊技状態を演出するように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、開状態に所定時間維持された後、閉状態に短時間戻るという開閉動作が、所定ラウンド回数(例えば15回)を限度に繰り返し実行される状態である。所定の球数(例えば10個)が大入賞口24に入賞するか、または、所定の時間(例えば30秒)が経過すると大入賞口24の扉は閉状態となる。そして、前記所定の回数だけ一連の動作が終了すると、前記特別遊技状態は終了となる。
【0094】
また、大入賞口24の内部には特定領域が設けられており、この特定領域に前記各ラウンドごとに少なくとも1つの球が入賞し、該特定領域にある前記役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されることが、次ラウンドに移行するための継続条件となっている。すなわち、前記各ラウンドごとに役物連続作動装置スイッチ124によって球が検出されないと、前記特別遊技状態は終了となる。
【0095】
次に、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図4〜図11は、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図4には制御基板として、主基板(遊技制御基板ともいう)1100、払出制御基板200、発射制御基板600、電源基板1700、表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400、中継基板2600が示されている。
【0096】
図5は、主基板1100の詳細を示している。主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準にワンチップマイコン1101が動作制御する。また、クロック回路1110が生成したクロックを内部タイマー1107で分周して得た一定時間間隔の割込み信号をCPU1102(CPUコア)に入力することで、一定時間ごとにCPU1102をリセットする。CPU1102は、リセット間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理をリセットごとに実行することで一連の動作を遂行する。
【0097】
始動口スイッチ121、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、入力インターフェイス回路1115aに入力される。
【0098】
役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、入力インターフェイス回路1115bに入力される。
【0099】
入力インターフェイス回路1115a、1115bのアドレスは、ワンチップマイコン1101のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。ワンチップマイコン1101が出力するアドレス信号およびリード/ライトの制御信号を、ワンチップマイコン1101が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路1113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
【0100】
このチップセレクト信号にて入力インターフェイス回路1115a、1115bがセレクトされると、始動口スイッチ121などからの各入力信号が各入力インターフェイス回路を通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間ごとに発生する割込み信号によって、次にリセットされるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止、ノイズキャンセル処理が行われた後、入力信号ごとに指定された制御が行われ処理される。
【0101】
始動口スイッチ121からの入力信号は4個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定されたRAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU1102で演算処理され、指定のRAM領域に格納され処理される。
【0102】
始動口スイッチ121、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126からの入力信号に対してそれぞれ乱数値がセットされ、これらの値がRAM領域に格納され記憶される。このデータを基にして、遊技機本体1の遊技状態が設定され各制御基板にデータが出力される。
【0103】
各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ1114を通して、ラッチ回路1116a〜1116eに出力される。出力用のラッチ回路とワンチップマイコン1101とを結ぶデータバスの途中にバッファ1114を配置することでデータバス信号が一方向の流れになり、遊技に関する信号以外の外部からの入力を防止することで不正防止の対策となる。
【0104】
始動口スイッチ121、4個賞球RAM領域、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123b、8個賞球RAM領域、役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU1102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバスを通じてラッチ回路1116aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバスを通じてラッチ回路1116cに出力する。
【0105】
メモリマップドI/Oで制御されたラッチ回路1116aに、8ビット賞球データが、ラッチ回路1116cに、割込み信号、ストローブ信号の制御信号がそれぞれラッチされ、出力信号として払出制御基板200に出力される。
賞球排出の検出を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、各賞球検出スイッチの出力する検出信号がデータバス上に出力され入力インターフェイス回路1115b通しワンチップマイコン1101に取り込まれる。と同時に右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bの出力する検出信号が払出制御基板200に取り込まれる。
【0106】
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU1102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路1116dに出力され、アドレスデコード回路1113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力される。
【0107】
始動口スイッチ121、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126の入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これに基づいてCPU1102で遊技演出の種類(制御パターン)が決定され、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に格納され処理させる。
【0108】
また、表示制御基板2300へは、前記遊技状態演出データに対応した遊技状態演出データとして出力される。すなわち、ワンチップマイコン1101から8ビット、遊技状態演出データが、データバスを通じてラッチ回路1116bに順次出力される。8ビットデータ内には、ストローブ信号を含んだデータが出力される。
【0109】
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路1113からデコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされ、時系列に各遊技状態演出に関するデータとして、表示制御基板2300に順次出力される。 遊技状態演出データに応じて演出制御を行う。詳しくは図9で説明する。
【0110】
遊技状態が特別遊技状態(大当たり)の場合、遊技状態演出データに同調して大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路1116eに出力され、かつアドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号がラッチ回路1116eに入力される。これによりラッチ回路1116eから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力され、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開状態になり球を大入賞口24に誘導可能となる。
【0111】
大入賞口24内部の特定領域に配置された役物連続作動装置スイッチ124が球を検知すると球検知信号が出力され、この信号が入力インターフェイス回路1115bを通してデータバスに出力されワンチップマイコン1101に取り込まれる。
【0112】
役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検出信号に基づく検出処理の結果、方向切換ソレノイド135の制御データがラッチ回路1116eに出力され、方向切換ソレノイド135が制動される。同時に役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づき、大当たり状態を次回のラウンドへ継続するか否かを示すラウンド継続データがRAM領域に格納され処理される。
【0113】
方向切換ソレノイド135が制動されることにより、大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125で球が計数される。カウントスイッチ125と、役物連続作動装置スイッチ124とで計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路1116eのデータが変更され、大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135が非能動状態になり、1回の大当たりラウンドが終了する。所定時間後、ラウンド継続データがラウンドの継続を示している場合には、前述した制御方法により大当たり状態ラウンドがさらに継続する。
【0114】
左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126からの入力信号に対して乱数値が取得される。この乱数値に基づいて、可変表示装置310の表示画面内に設けられた普通図柄表示領域312の表示制御データが生成され、ワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116bに出力される。そしてアドレスデコード回路1113からチップセレクト信号が出力され表示制御基板2300に送信される。
【0115】
乱数値の取得結果が当たりの場合には、普通電動役物ソレノイド136の制動データがワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116eに出力されるとともに、アドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号に応じてラッチ回路1116eから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。このため、遊技盤2において球が始動口21に入賞しやすい状態となる。
【0116】
主基板1100に電源が供給されると、電源基板1700よりリセット信号が供給され主基板1100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化するとクロック同期、遅延回路1111による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン1101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン1101が稼動状態になり、主基板1100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン1101の初期設定が行われる。
【0117】
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板1700から停電検出信号がワンチップマイコン1101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)1105に供給され、ワンチップマイコン1101において各記憶領域の退避動作が行われる。
【0118】
具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM1104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下することで、電源基板1700からRAM1104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM1104の記憶状態が保持される。
【0119】
電源が次に供給されたとき、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン1101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU1102はI/Oポート1106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
【0120】
シュート球切れスイッチ131で球切れを検出した信号、およびオーバーフロースイッチ133で遊技機本体1の下受け皿4にて賞球の球詰まりを検出した信号は、入力インターフェイス回路1115bおよびデータバスを通じてワンチップマイコン1101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路1116aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路1116a〜1116eの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
【0121】
主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準に動作する。また内部タイマー1107は、分周動作により一定時間間隔で割込み信号をCPU1102に発生する。CPU1102は、当該割り込み信号が入力される一定時間ごとに各種処理を行うようになっている。
【0122】
その他、主基板1100には、所轄警察所による検査用端子が設けられており、ワンチップマイコン1101内のROM1103のデータを送信可能である。照合用出力端子1117よりアイソレーション入出力回路1112を通じて通信1109にデータ請求信号(シリアル通信)が入力される。ワンチップマイコン1101は、入力されたデータ請求信号に対し請求されたデータをROM1103に格納されたデータより通信1109、アイソレーション入出力回路1112を通じて照合用出力端子1117から出力する。アイソレーション入出力回路1112を配置することで外部と電気的に接続を不可能とする。
【0123】
次に、図6に示す払出制御基盤200について説明する。払出制御基板200は、主基板1100から受信のみの一方向通信を行い、8ビットパラレル賞球データ、賞球データ制御信号1、賞球データ制御信号2で構成された通信データを受信する。
【0124】
賞球データ制御信号1が、ワンチップマイコン201のカウンタ回路202に入力されると、当該カウンタ回路202からCPU203に割り込み信号が出力される。これにより、賞球データ制御信号1は、CPU203に対して賞球データの取り込みをトリガーとする。
【0125】
CPU203は、アドレスデコード回路213を通じてチップセレクト信号をゲート回路212、ゲート回路211に出力し、ゲート回路212、211に入力されている賞球データや各種の信号をゲート回路およびデータバスを介して取り込み、RAM205に保存する。そして、取り込んだ賞球データに対応する賞球数で順次、払出動作を行う。
【0126】
CPU203は、賞球経路切換信号を、データバスを通じてラッチ回路215に出力し、これと同時にアドレスデコード回路213からチップセレクト信号を出力させる。これにより賞球経路切換信号が経路切換ソレノイド224に出力され、払出動作の賞球経路確保が行われる。その後、ラッチ回路214に払出停止ソレノイド信号の停止解除信号を出力し、払出モータ222に払出モータ制御信号1,2,3,4を順次出力し、チップセレクト信号の出力タイミングによりモータ回転の制御をしながら賞球払出動作を行う。
【0127】
クロック回路209のクロックを基準に、内部タイマー208で一定時間間隔の割込み信号をCPU203に対して生成し、この割込みタイミングで賞球払出球の検出信号をデータバスに取り込み、所定の賞球数を検出したとき、払出停止ソレノイド223、払出モータ222の駆動を停止する。なお、賞球払出球の検出は、球貸し経路に設置された右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行われ、これらの検出信号はゲート回路211にチップセレクト信号を出力することでデータバスに取り込まれる。
【0128】
球貸し動作は、カードユニット(CR球貸機)bとの間で球貸し信号を、ゲート回路211、ラッチ回路215を通して送受信することにより行われる。球貸し動作時、CPU203はラッチ回路215を通して球貸し経路切換信号を経路切換ソレノイド224に出力して球貸し経路を確保し、球貸し経路に設置された右貸し球検出スイッチ220a、左貸し球検出スイッチ220bで貸し球の検出を行い、払出動作を行う。
【0129】
球貸し動作において、一定数ごとにラッチ回路215から外部へ情報出力される。また、球貸し信号の送受信が正常な状態において、ラッチ回路215から、発射制御基板600に対して発射許可信号が能動状態で出力される。また球貸し信号の送受信に異常が発生すると、発射許可信号は非能動状態に変化し、球発射不可能な状態になる。しかし、球貸し信号の送受信が正常な状態に復帰することで、発射可能となる。
【0130】
その他、払出動作においては、主基板1100から、賞球データにシュート球切れスイッチ131のシュート球切れ信号、および遊技機本体1の下受け皿4に設置されたオーバーフロースイッチ133のオーバーフロー信号が送信されると、払出制御基板200は払出動作を停止する。また賞球データに各解除信号が送信されることにより払出動作を再開する。
【0131】
払出制御基板200に電源が供給されると、電源基板1700よりシステムリセット信号が供給され、払出制御基板200の各デバイスはリセット状態になる。その後、リセット信号が非能動状態で、各デバイスは能動状態に遷移する。
【0132】
クロック同期・遅延回路210の遅延処理により、ワンチップマイコン201へのリセット信号は、元のリセット信号が非能動状態に信号変化してから一定時間の経過後に非能動になる。こうして元のリセット信号が非能動状態になってから一定時間の経過後に、ワンチップマイコン201は稼動状態になり、払出制御基板200の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン201の初期設定が行われる。
【0133】
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板1700からワンチップマイコン201のNMI(ノンマスカブルインターラプト)206に停電検出信号が供給され、ワンチップマイコン201において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM205の保護を行う。
【0134】
電源電圧が低下する場合は、電源基板1700からRAM205にバックアップ電源としてDC5VBBが供給され、RAM205の記憶状態が保持される。再度電源供給がされたとき、停電処理判定のデータの存在を認識することで、ワンチップマイコン201は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU203はI/Oポート106のデータを検出して、RAM領域の初期化を行う。
【0135】
次に、図7に示す発射制御基板600について説明する。発射制御基板600は、発射モータ653に使用されているパルスモータの回転数を、所定の回転数にするためのパルスを生成する回路である発振回路601と、分周回路602と、ハンドル部650内のタッチセンサ651からの信号、発射停止スイッチ652からの信号、電源基板1700からのリセット信号、そして前記払出制御基板200からの発射許可信号を判断し、発射モータ駆動信号を生成するモータ駆動信号制御回路603と、パルスモータ(発射モータ653)の各コイルに励磁させるためのドライバー回路604などから構成されている。
【0136】
前記ハンドル部650は、遊技者がハンドル5に触れているか否かを検出するタッチセンサ651、遊技者が任意に球の発射を停止できるようにするストップスイッチ652、球を発射させるためのパルスモータ653(発射モータ)などで構成されている。電源基板1700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板1700からモータ駆動信号制御回路603へ入力され、発射制御基板600の各回路を初期化する。
【0137】
ハンドル部650内のタッチセンサ651は、遊技者がハンドル5に触れている状態であれば発射が可能であるとみなす信号を出力し、遊技者がハンドル5に触れていない状態であれば、発射が不可能であるとみなす信号をモータ駆動信号制御回路603にそれぞれ出力する。
【0138】
ストップスイッチ652は、遊技者が任意に球の発射を停止することができるように設けたスイッチであり、遊技者によりストップスイッチ652の操作がされた場合に、モータ駆動信号制御回路603に球の発射停止信号を出力し、ストップスイッチ652の入力がない場合に、球の発射信号を出力する。
【0139】
また、ストップスイッチ652は、遊技者から何らストップスイッチ652に対し操作がなく、ハンドル5を回転させた状態にない場合には、ストップスイッチ652から入力がされた状態と同じ信号を出力する。すなわち、ハンドル5内部の構造上、ハンドル5が回転していない状態ではストップスイッチ652からの信号が入力されている状態になるようになっている。つまり、遊技機本体1に電源が投入され、前記リセット信号がモータ駆動信号制御回路603に入力され、各回路の初期化が行われた後、遊技者がハンドル5に触れて回転させた状態になって初めて球が発射される。
【0140】
次に、図8に示す電源基板1700について説明する。電源基板1700は、外部から供給されるAC24Vをダイオードブリッジ整流器で全波整流を行い、直流電源DC24Vを生成する。DC24V電源にダイオードを通してコンデンサーで平滑を行い、DC32V電源を生成する。DC24V、DC32Vは非安定電源である。
【0141】
AC24Vを電源回路1701に供給して、安定電源DC18V、DC12V、DC5Vの定電圧電源が生成され、主基板1100、払出制御基板200、発射制御基板600、表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400に供給される。
【0142】
生成されたDC5Vの定電圧電源を、ダイオードを通してバックアップ回路1702のコンデンサーに接続して、DC5VBBのバックアップ電源を生成し、DC5VBBが主基板1100、払出制御基板200に供給される。AC24Vはカードユニット接続基板900に供給され、前記払出制御基板200とカードユニットbの通信用電源、操作パネル基板aの電源として使用される。
【0143】
DC24V電源の電圧レベルを電圧検出回路1708で検出して遅延回路1707に出力する。遅延回路1707は内部時定数500msecの遅延時間を持ち、電圧検出回路1708の連続出力時間が遅延回路1707の時定数より大きくないと遅延回路1707は出力信号を出力しない。このため、DC24V電源の電圧レベルが遅延回路1707の時定数より小さい時間の電圧変動および電源停止は無視され、停電検出信号は電源基板1700より外部に出力されない。
【0144】
遅延回路1707に時定数より大きな入力信号があると、遅延回路1707は停電検出信号を前記主基板1100、前記払出制御基板200、シフトレジスタ1704のシリアル入力端子に出力する。8ビットシフトレジスタ1704は、クロック回路1706より周期20msecのクロックが常時入力されている。
【0145】
ここで8ビットのデータ入力端子はゼロに固定している。このため、停電検出信号が8ビットシフトレジスタ1704に入力すると、8クロック(約160msec)後8ビットシフトレジスタ1704からリセット信号が前記主基板1100、前記払出制御基板200、前記発射制御基板600、前記表示制御基板2300、前記音・ランプ制御基板2400に出力される。
【0146】
電源立ち上げ時および停電復帰後、周辺回路電源立ち上げ時より遅延回路1707の時定数の時間、停電検出信号およびリセット信号は能動状態で出力している。遅延回路1707の時定数の時間後、停電検出信号は非能動状態になり、リセット信号は、8ビットシフトレジスタ1704の8クロック後非能動状態で出力される。
【0147】
RAM初期化信号は、RAM初期化スイッチ1705を手動で押しつつ電源を投入することで主基板1100、払出制御基板200に出力され各制御基板内にあるRAMが初期化される。また表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400は、マイクロコンピュータ2301、マイクロコンピュータ2401に入力されることでリセットプログラムが働き初期化される。
【0148】
次に、図9および図10に示す表示制御基板2300について説明する。表示制御基板2300は、遊技盤2上に設置された可変表示装置310、第2可変表示装置320および各種LEDやランプ、遊技機本体1の前面側に配設されたスピーカ510での効果音、音声などや、遊技盤2上に設置された稼動演出装置の制御を行う、音・ランプ制御基板2400の制御を行うものである。表示制御基板2300は、遊技演出を制御するマイクロコンピュータ2301と、マイクロコンピュータ2301の周辺回路と表示制御を行う画像処理部と、画像処理部および可変表示装置310、第2可変表示装置320の電源を生成供給する画像用電源部で構成されている。
【0149】
マイクロコンピュータ2301の周辺回路の主な構成は、マイクロコンピュータ2301を動作させるクロック発信器2312と、主基板1100からの制御情報を入力するための入力回路2314と、演出制御手順を実行することで取得した情報、主基板1100からの制御情報を記憶するための制御用RAM2311と、主基板1100からの制御情報に基づき演出制御する制御プログラムが記憶された制御用ROM2310と、音・ランプ制御基板2400に制御情報を出力する出力回路a2315a,出力回路b2315bなどで構成されている。
【0150】
画像処理部は可変表示装置310の画像処理を行う画像処理Aと、第2可変表示装置320の画像処理を行う画像処理Bとで構成されている。先ず、画像処理Aを説明する。画像処理Aと画像処理Bとは基本的構成は同じであり、画像処理Aが2つの画像データROM(画像データROMa2331a、画像データROMb2331b)を備え、ROMを切替可能に構成されているのに対し、画像処理Bが1つの画像データROMを備え、ROMの切り替え不要に構成されている点が異なる。以下、画像処理Aを代表して説明し、画像処理Bについては画像処理Aと異なる構成のみを説明し、画像処理Aと重複する説明を省略する。
【0151】
画像処理Aの主な構成は、画像データが記憶されている画像データROMa2331a、画像データROMb2331bと、画像データを具体的に表示信号とする画像制御IC2330と、画像制御IC2330を動作させるためのクロック発信器2334と、画像データを一時記憶する画像データRAM2332と、画像制御IC2330から出力される表示信号を可変表示装置310に表示できるようにするビデオドライバー2333で構成されている。
【0152】
画像用電源部の主な構成は、画像処理Aおよび可変表示装置310に供給する電源回路2340と、可変表示装置310内にあるバックライトに供給するバックライト電源回路2341で構成されている。マイクロコンピュータ2301のデータ、アドレスは、制御用ROM2310と制御用RAM2311と画像制御IC2330が接続され、その接続構成はメモリーマップドI/Oで構成され接続されている。
【0153】
画像処理Bの主な構成は、画像データが記憶されている画像データROM5331と、画像データを具体的に表示信号とする画像制御IC5330と、画像制御IC5330を動作させるためのクロック発信器5334と、画像データを一時記憶する画像データRAM5332と、画像制御IC5330から出力される表示信号を第2可変表示装置320に表示できるようにするビデオドライバー5333で構成されている。
【0154】
画像用電源部の主な構成は、画像処理Bおよび第2可変表示装置320に供給する電源回路5340と、第2可変表示装置320内にあるバックライトに供給するバックライト電源回路5341で構成されている。マイクロコンピュータ2301のデータ、アドレスは、制御用ROM2310と制御用RAM2311と画像制御IC5330が接続され、その接続構成はメモリーマップドI/Oで構成され接続されている。
【0155】
マイクロコンピュータ2301の主な構成は、演算機能を有するCPU2302(CPUコア)と、内部タイマーや時間監視などに使用するタイマー2303と、クロック発信器2312からのクロックを入力しマイクロコンピュータ2301内部動作用および外部出力が可能なシステムクロック2304と、マイクロコンピュータ2301の初期化を行うRESET2305と、CPU2302に割り込み処理させるためのINT2307と、マイクロコンピュータ2301の外部から信号を入力または外部に出力するパラレル入出力部のPIOa2306a〜PIOc2306cなどで構成されている。
【0156】
表示制御基板2300は、主基板1100からの制御情報を入力回路2314を介して、マイクロコンピュータ2301に入力され予め定められた手順で遊技演出を実行する。主基板1100からの制御情報は、演出制御に係る制御データ(7ビット)と主基板1100からの制御データ送信信号であるストローブ信号があり、制御データは、PIOa2306aに入力され、ストローブ信号は、INT2307に入力される。
【0157】
マイクロコンピュータ2301は、INT2307に入力されることで所定の割り込み処理を行う。ストローブ信号が入力されると現在実行中の処理を中断し所定の割り込み処理を行いPIOa2306aの入力データをCPU2302に取り込み、取り込まれたデータを基に制御用ROM2310の制御プログラムにしたがい表示制御を実行し、再び中断された処理を再開する。
【0158】
具体的には、INT2307にストローブ信号が入力されるとCPU2302が割り込み処理作業に入る。現在処理中のデータを一旦制御用RAM2311に退避させ割り込み作業に入りPIOa2306aに入力されている制御データをマイクロコンピュータ2301内部に取り込み、取り込まれたデータに基づき制御用ROM2310に記憶されている制御手順で画像制御IC2330、5330に具体的な表示制御指示を与えると共に、音・ランプ制御基板2400に演出制御情報を送信する。割り込み作業が終了すると中断していた処理を再開する。
【0159】
画像制御IC2330は、マイクロコンピュータ2301からの制御データに基づき画像データを具体的な画像信号とし出力する。画像データRAM2332は、マイクロコンピュータ2301からの制御データ、画像データ、画像データに関する情報であるカラーパレット、配置情報などを一時的に記憶する。また固定画像データを加工用としても使用する。
【0160】
具体的には、画像制御IC2330が、画像データROMa2331aまたは画像データROMb2331bの画像データを入手し、その画像データを加工した後、画像データRAM2332にその加工したデータを記憶させる。このように固定画像データを加工、記憶を繰り返しすることで、固定であった画像を時間系列で変化させることができる。
【0161】
画像制御IC2330は、クロック発信器2334のクロック信号を基準に動作しマイクロコンピュータ2301からの制御データに従い画像データROMa2331a、画像データROMb2331b、画像データRAM2332から画像データを入手し、具体的な映像とし生成し、表示装置へと画像信号を出力する。
【0162】
具体的には、クロック発信器2334からのクロック信号を基準に画像制御IC2330を作動させ、マイクロコンピュータ2301から制御データが入力されると画像データROMa2331aまたは画像データROMb2331bまたは画像データRAM2332から画像データを入手生成しアナログRGB信号および画像同期信号(H,VSYNC)を出力する。
【0163】
ビデオドライバー回路2333は、画像制御IC2330からのアナログRGB信号および画像同期信号を補正し、可変表示装置310を駆動表示できるようにさせるもので、輝度調整、コントラスト調整、γ補正などを行い可変表示装置310の表示領域に画像を表示させる。
【0164】
画像用電源部は、ビデオドライバー回路2333、可変表示装置310、画像データROMa2331a〜ROMb2331b、画像データRAM2332に供給する電源回路2340と可変表示装置310のバックライト電源に供給するバックライト電源回路2341で構成されている。
【0165】
電源回路2340は、画像データROMa2331a〜ROMb2331bと画像データRAM2332の電源に供給するDC3.3Vを電源基板1700から供給されているDC5Vより生成し供給する。ビデオドライバー回路2333と可変表示装置310に供給するDC5V,12V,18.5V,−16.1Vを電源基板1700から供給されているDC12Vより生成し供給する。バックライト電源回路2341は、可変表示装置310のバックライトに供給する1000Vrmを電源基板1700から供給されているDC12Vより生成し供給する。
【0166】
設定部2316は、可変表示装置310、第2可変表示装置320に表示される表示内容と遊技盤構成の一部である役物(装飾カバー5300)の位置の初期設定を行うための選択設定回路である。設定部2316のセレクト信号をマイクロコンピュータ2301と、出力回路b2315bを通して音・ランプ制御基板2400に出力する。前記セレクト信号は、装飾カバー5300の装飾5361または透明部5365が電源投入に自動的に正面に回動するように音・ランプ制御基板2400に初期位置制御用信号として使用される。
【0167】
設定部2316の設定信号は、PIOc2306cに入力されると遊技演出表示内容を変化させるための制御を行う。具体的には、PIOc2306cに入力されたセレクト信号を基にCPU2302が、画像データが記憶されている画像データROMa2331aまたは画像データROMb2331bの一方を有効となるようPIOa2306aからROM切り替え制御信号を出力し有効となるROMを選択する。
【0168】
ROM切り替え方式を使用することにより、画像制御IC2330は、画像データROMa2331aと画像データROMb2331bを区別すること無く制御することができる。言い換えるならば、同じアドレス空間で画像データROMa2331aと画像データROMb2331bの双方の画像データを扱うことができ、画像制御IC2330の制御も同じ制御方法を使用することができる。マイクロコンピュータ2301が画像制御IC2330を制御するにあたり、同じ制御方法にも拘わらず画像データのみを変更させることが容易にできることになる。
【0169】
出力回路a2315a〜出力回路b2315bは、表示制御基板2300からの演出制御情報を音・ランプ制御基板2400へ出力するための出力回路である。出力回路a2315aは、PIOb2306bからの音・ランプ制御基板2400への演出制御データを入力し、音・ランプ制御基板2400へと一方向で演出制御データを出力する出力回路である。出力回路b2315bは、PIOc2306cからの音・ランプ制御基板2400へのストローブ信号および設定部2316のセレクト信号を入力し、音・ランプ制御基板2400へと一方向で演出制御信号を出力する出力回路である。
【0170】
リセット回路2313は、ウォッチ・ドク・タイマーを有し、表示制御基板2300のシステムリセット信号を発生させる。システムリセット信号と電源基板1700からのリセット信号が入力されると、マイクロコンピュータ2301および画像制御IC2330にリセット信号を出力する。
【0171】
リセット信号が入力されたマイクロコンピュータ2301および画像制御IC2330は、リセットされマイクロコンピュータ2301は、制御用ROM2310に記憶されている制御手順に従って、表示制御基板2300の初期化を実行する。画像制御IC2330のリセット信号には、前記リセット信号に加えて、マイクロコンピュータ2301から画像制御IC2330をソフト的にリセットさせることができ画像処理部を初期化させることができる。
【0172】
次に、図11に示す音・ランプ制御基板2400について説明する。音・ランプ制御基板2400は、遊技盤2上に設置されたLED、ランプや、遊技機前面側に配設されたスピーカ510での効果音、音声などや、遊技盤2上に設置された稼動演出装置の制御を行うものである。
【0173】
音・ランプ制御基板2400には、遊技演出を制御するマイクロコンピュータ2401と、マイクロコンピュータ2401の周辺回路と、音声制御を行う音声制御部と、LED、ランプ制御を行うLED・ランプ制御部と、役物制御部で構成されている。
【0174】
周辺回路の主な構成は、マイクロコンピュータ2401を動作させるクロック発信器2412と、制御情報を入力するための入力回路2414と、演出制御手順を実行することで取得した情報、表示制御基板2300からの制御情報を記憶するための制御用RAM2411と、表示制御基板2300からの制御情報に基づき演出制御する制御プログラムが記憶された制御用ROM2410で構成されている。
【0175】
音声制御部の主な構成は、音声データが記憶されている音声データROM2502と音声データを具体的に音声信号とする音声制御IC2501と出力電圧調整、ノイズ成分を除去するフィルター2503と、スピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅するアンプ2504で構成されている。
【0176】
LED・ランプ制御部の主な構成は、マイクロコンピュータ2401からのシリアルデータをパラレルデータに変換するシフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bと、LEDを駆動させるLED駆動回路a2441a、LED駆動回路b2441b、LED駆動回路c2441cと、ランプを駆動させるランプ駆動回路2442で構成されている。
【0177】
役物制御部の主な構成は、装飾カバー5300を駆動させるためのモータ駆動回路2443と、装飾カバー5300の位置を検出するための位置検出回路2415で構成されている。
【0178】
マイクロコンピュータ2401のデータとアドレスは、制御用ROM2410と制御用RAM2411と音声制御IC2501が接続され、その接続構成はメモリーマップドI/Oで構成され接続されている。LED・ランプ制御部や役物制御部は、マイクロコンピュータ2401のPIOに接続されている。
【0179】
マイクロコンピュータ2401の主な構成は、演算機能を有するCPU2402(CPUコア)と、内部タイマーや時間監視などに使用するタイマー2403と、クロック発信器2412からのクロックを入力しマイクロコンピュータ2401内部動作用および外部出力が可能なシステムクロック2404と、マイクロコンピュータ2401の初期化を行うRESET2405と、CPU2402に割り込み処理させるためのINT2407と、マイクロコンピュータ2401の外部から信号を入力または外部に出力するパラレル入出力部のPIOa2406a、PIOb2406b、PIOc2406c、PIOd2406dなどで構成されている。
【0180】
音・ランプ制御基板2400は、表示制御基板2300からの制御情報を入力回路2414を介して、マイクロコンピュータ2401に入力され予め定められた手順で遊技演出を実行する。表示制御基板2300からの制御情報は、演出制御に係る制御データと、制御データ送信信号であるストローブ信号と、遊技内容を選択するセレクト信号と、があり、制御データは、PIOa2406aに入力され、ストローブ信号は、INT2407に入力され、セレクト信号は、データバスを通しマイクロコンピュータ2401に入力される。
【0181】
マイクロコンピュータ2401は、INT2407に入力されることで所定の割り込み処理を行う。ストローブ信号が入力されると現在実行中の処理を中断し所定の割り込み処理を行いPIOa2406aの入力データとデータI/Oに入力されたセレクト信号をCPU2402に取り込み、取り込まれたデータを基に制御用ROM2410の制御プログラムにしたがい演出制御を実行し、再び中断された処理を再開する。
【0182】
具体的には、INT2407にストローブ信号が入力されるとCPU2402が割り込み処理作業に入る。現在処理中のデータを一旦制御用RAM2411に退避させ割り込み作業に入りPIOa2406aに入力されている制御データと、セレクト信号と、をマイクロコンピュータ2401内部に取り込み、取り込まれたデータに基づき制御用ROM2410に記憶されている制御手順で音声制御部、LED・ランプ制御部、役物制御部に具体的な制御指示を与える。割り込み作業が終了すると中断していた処理を再開する。
【0183】
音声制御IC2501は、マイクロコンピュータ2401のシステムクロック2404から音声制御IC2501を作動させるための音声用クロック信号を入力し音声制御IC2501を動作させる。
【0184】
マイクロコンピュータ2401から制御データを入力されると制御データを基に音声データROM2502から音声データを入手しアナログ音声信号を生成出力する。また擬音、効果音などの特定な音に付いては、音声制御IC2501内部で発生出力することができる。
【0185】
音声制御IC2501は、音信号再生出力する場合、マイクロコンピュータ2401に対して音を再生開始したことを知らせる信号をINT2407に出力する。マイクロコンピュータ2401は、INT2407の入力信号で現在音声制御IC2501が音を再生したことがわかる。
【0186】
音声制御IC2501からの音声信号は、フィルター2503でノイズ除去や出力電圧調整を行いアンプ2504へと出力されアンプ2504でスピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅しスピーカ510から音として出力される。
【0187】
LED・ランプの制御は、マイクロコンピュータ2401のPIOc2406cが行う。
PIOc2406cからの出力信号は、シフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bに対して、LED、ランプを動作させるデータであるシリアルデータと、シリアルデータをシフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bに入力するSCK(シフトクロック)と、シフトレジスタ内のデータをストレージレジスタ(ラッチ回路部)にデータを保持するRCK(ラッチクロック)と、ストレージレジスタの出力を制御するゲート信号がある。SCKは、シフトレジスタa2440aにシリアルデータを入力すると共にシフトレジスタ内のデータをシフトするクロックを兼ねている。
【0188】
シリアルデータとSCKが入力されるとシフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bは、シリアルデータを入力し、次のシフトレジスタへとデータをシフトする。
【0189】
シフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440b内に入力されたデータを出力するには、RCKを入力することで、シフトレジスタのデータをストレージレジスタに取り込み、ストレージレジスタの出力を制御するゲート信号を入力すると出力する。
【0190】
具体的には、SCKの立ち上がりでシフトレジスタにデータを読み込み読み込まれたデータは、RCKの立ち上がりによりストレージレジスタに取り込まれラッチされる。シフトレジスタとストレージレジスタが別系統になっているので、このため、出力をホールドしつつデータを入力することが可能となる。シフトレジスタa2440aから出力されたデータは、LED駆動回路a2441aおよびランプ駆動回路2442を通して中継基板2600に出力され、シフトレジスタb2440bから出力されたデータは、LED駆動回路b2441bおよびLED駆動回路c2441cを通して中継基板2600に出力され、遊技盤2上や役物内に配置されたLEDを制御する。
【0191】
役物制御は、マイクロコンピュータ2401のPIOb2406bが行う。PIOb2406bポートでステッピングモータ2651の制御を行う。フォトセンサ2661a、2661bの位置検出信号は、PIOd2406dに入力され位置を検出し、ステッピングモータ2651を制御し、セレクト信号を基に装飾カバー5300に施された装飾5361または透明部5365を出現させる(図20(a)、(c)参照)。
【0192】
フォトセンサ2661a、2661bは、受発光タイプのフォトセンサを使用し発光素子から受光素子へと発光しているもので、発光素子から常時発光され受光素子側は、発光素子からの光りを受光している。
【0193】
この発光素子と受光素子の間に光りを遮る物体入れると、受光素子側に光がこなくなり発光素子と受光素子の間に光を遮る物体があることを検知する。この特性を利用して、フォトセンサ2661a、2661bとして使用する。ただしフォトセンサセンサ2661a、2661bに限らず、マイクロスイッチや磁気センサなどの装飾カバー5300の各位置を検出できる機能があればよい。
【0194】
PIOb2406bポートからの出力制御信号は、ステッピングモータ2651を作動させる。ステッピングモータ2651は、4相ステッピングモータを使用し、ユニポーラ駆動方式を採用する。出力制御方法は、1相励磁方法、2相励磁方法、1−2相励磁方法で、ステッピングモータ2651を順方向または、逆方向へと回転制御する。
【0195】
PIOb2406bポートからの出力信号は、モータ駆動回路2443を通し中継基板2600へと出力され、ステッピングモータ2651を作動させる。フォトセンサ2661a、2661bは、ステッピングモータ2651が作動し、装飾カバー5300の正面が装飾5361となる位置および透明部5365となる位置の各位置に設置されている。また、その各位置検出信号は、中継基板2600を介して位置検出回路2415に入力され、さらにデータバス側からマイクロコンピュータ2401の図示しないデータI/Oか、あるいはPIOd2406dへと入力される。
【0196】
PIOb2406bがステッピングモータ2651を作動制御することで装飾カバー5300が回動し、フォトセンサ2661aのフォトセンサが検知したところを装飾カバー5300に施された装飾5361の0地点とし、次にフォトセンサ2661bが検知するとその検知したところが装飾カバー5300の透明部5365の0地点とする。具体的には、フォトセンサ2661aが検知した場所0地点とその場所から順方向または、逆方向に回転させフォトセンサ2661bが検知したところまでをカウントすることで、180度回転するまでのクロック数を数え各角度のクロック数を計算し角度調整を行う。
【0197】
表示制御基板2300からのセレクト信号は、電源投入時の装飾カバー5300の初期位置を決定する。装飾カバー5300が如何なる場所に位置しようとも、セレクト信号の情報を基に装飾カバー5300の位置を設定した位置へと回動させる。具体的には、装飾カバー5300に施された装飾5361を初期位置とした場合、電源投入時に装飾カバー5300を同一方向へ回転させフォトセンサ2661aが検知するまで回転させ検知した場所を0地点であり、装飾5361が正面に向くことになる。
【0198】
リセット回路2413は、ウォッチ・ドク・タイマーを有し、音・ランプ制御基板2400のシステムリセット信号を発生させる。システムリセット信号と電源基板1700からのリセット信号が入力されると、マイクロコンピュータ2401と、音声制御IC2501と、シフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bにリセット信号を出力する。
【0199】
リセット信号が入力されたマイクロコンピュータ2401と、音声制御IC2501と、シフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bは、リセットされ、マイクロコンピュータ2401は、制御用ROM2410に記憶されている制御手順に従って、音・ランプ制御基板2400の初期化を実行する。
【0200】
音声制御IC2501と、シフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bのリセット信号は、前述したリセット信号に加え、マイクロコンピュータ2401から音声制御IC2501と、シフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440bをソフト的にリセットさせることができ、音声制御部およびLED・ランプ制御部を初期化させることができる。
【0201】
また、図4に示す中継基板2600について説明する。中継基板2600は、遊技機本体1の前面側に配置されたランプ、LED、ソレノイドなどを駆動するための信号を中継する基板である。さらに中継基板2600は、音・ランプ制御基板2400からの駆動信号配線を簡略化する機能を有している。
【0202】
次に、本実施の形態に係る遊技機の動作について説明する。
遊技者によって遊技が開始され、図1に示すハンドル5が回転操作されると、パチンコ球が1つずつ遊技盤2上の遊技領域17に打ち込まれる。このパチンコ球が始動口21に進入したり、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126などを作動させると、それぞれ入力信号が出力される。
【0203】
始動口スイッチ121、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bからの入力信号は、図5に示す入力インターフェイス回路1115aに入力される。
【0204】
一方、役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、図5に示す入力インターフェイス回路1115bに入力される。
【0205】
図5において、チップセレクト信号にて入力インターフェイス回路1115a、1115bがセレクトされると、始動口スイッチ121などからの各入力信号が各入力インターフェイス回路を通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間ごとに発生する割込み信号によって、次にリセットされるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止、ノイズキャンセル処理が行われた後、入力信号ごとに指定された制御が行われ処理される。
【0206】
始動口スイッチ121からの入力信号は4個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定されたRAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU1102で演算処理され、指定のRAM領域に格納され処理される。
【0207】
賞球排出の検出を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、各賞球検出スイッチの出力する検出信号がデータバス上に出力され、入力インターフェイス回路1115bを通してワンチップマイコン1101に取り込まれる。
【0208】
また、始動口スイッチ121、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126からの入力信号に対してはそれぞれ乱数値を取得し、これらの値がRAM領域に格納され処理される。このデータに基づいてCPU1102で遊技演出の種類(制御パターン)が決定され、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に格納され処理される。遊技状態演出データは各制御基板に出力される。各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ1114を通して、ラッチ回路1116a〜1116eに出力される。
【0209】
遊技状態演出データは、例えば、リーチ、大当たり、確率変動、予告などの遊技演出に対応して、可変表示装置310、第2可変表示装置320の表示状態、装飾カバー5300の回動位置の各変化を適宜組み合わせた制御パターンを定めたものである。
【0210】
また、表示制御基板2300へは、前記遊技状態演出データに対応する演出制御データが出力される。すなわち、ワンチップマイコン1101から8ビットの演出制御データが、データバスを通じてラッチ回路1116bに順次出力される。8ビットデータ内には、ストローブ信号を含んだデータが出力される。
【0211】
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路1113から、デコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされ、時系列に各遊技状態演出に関するデータとして、表示制御基板2300に順次出力される。
【0212】
また、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126からの入力信号に対して取得された乱数値に基づいて、可変表示装置310の表示画面内に設けられた普通図柄表示領域312の表示制御データが生成され、これがワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116bに出力される。そして、アドレスデコード回路1113からチップセレクト信号が出力され、表示制御基板2300に送信される。
【0213】
表示制御基板2300は、主基板1100からの制御情報を入力回路2314を介して、マイクロコンピュータ2301に入力され予め定められた手順で遊技演出を実行する。主基板1100からの制御情報は、演出制御データ(7ビット)と主基板1100からの制御データ送信信号であるストローブ信号があり、演出制御データは、PIOa2306aに入力され、ストローブ信号は、INT2307に入力される。
【0214】
マイクロコンピュータ2301では、INT2307にストローブ信号が入力されると、CPU2302が割り込み処理作業に入る。CPU2302は、現在処理中のデータを一旦制御用RAM2311に退避させて割り込み作業に入り、PIOa2306aに入力されている演出制御データをマイクロコンピュータ2301内部に取り込み、所定の加工を施した後、取り込まれたデータを制御用ROM2310に記憶されている制御手順で、画像制御IC2330、5330に出力するとともに、PIOb2306bから出力する。
【0215】
これにより、クロック発信器2334、5334からのクロック信号を基準に画像制御IC2330、5330が作動される。画像制御IC2330では、PIOa2306aからのROM切替信号によって画像データROMa2331aが選択されると、画像データROMa2331aから画像データが入手生成され、アナログRGB信号および画像同期信号(H,VSYNC)が出力される。画像制御IC5330では、画像データROM5331から画像データが入手生成され、アナログRGB信号および画像同期信号(H,VSYNC)が出力される。
【0216】
そして、ビデオドライバー回路2333、5333によって、画像制御IC2330、5330からのアナログRGB信号および画像同期信号が補正され、これらの信号が可変表示装置310、第2可変表示装置320に出力される。これにより、図21(b)に示すように、可変表示装置310および第2可変表示装置320の各画面上に識別情報がそれぞれ表示される。
【0217】
一方、PIOb2306bからの演出制御データは、出力回路a2315aを介して、音・ランプ制御基板2400へ一方向に出力される。そして、出力回路b2315bは、PIOc2306cからの音・ランプ制御基板2400へのストローブ信号および設定回路2316のセレクト信号を入力し、音・ランプ制御基板2400へと一方向で演出制御信号を出力する。
【0218】
表示制御基板2300から音・ランプ制御基板2400の入力回路2414に入力された制御情報のうち、演出制御データはPIOa2406aに出力され、ストローブ信号はINT2407に出力され、セレクト信号はデータバスを通しマイクロコンピュータ2401に出力される。マイクロコンピュータ2401のINT2407にストローブ信号が入力されるとCPU2402が割り込み処理作業に入る。
【0219】
CPU2402は、現在処理中のデータを一旦制御用RAM2411に退避させ割り込み作業に入りPIOa2406aに入力されている制御データをマイクロコンピュータ2401内部に取り込み、取り込まれたデータに基づき制御用ROM2410に記憶されている制御手順によって、PIOb2406b、PIOc2406cからLED・ランプ制御部、役物制御部に具体的な制御指示を与える。
【0220】
すなわち、表示制御基板2300の制御データに基づき、マイクロコンピュータ2401のPIOc2406cからシリアルデータとSCKが出力され、シフトレジスタa2440aは、シリアルデータを入力し、次のシフトレジスタへとデータをシフトしラッチする。またシフトレジスタa2440a、シフトレジスタb2440b内にラッチされたデータを出力するには、RCK信号によりシフトレジスタのデータをストレージレジスタに取り込みラッチする。ストレージレジスタの出力を制御するゲート信号を入力すると出力する。
【0221】
具体的には、SCKの立ち上がりでシフトレジスタにデータを読み込み読み込まれたデータは、RCKの立ち上がりによりストレージレジスタに取り込まれラッチされる。このため、出力をホールドしつつデータが入力される。シフトレジスタa2440aから出力されたデータは、LED駆動回路a2441a、ランプ駆動回路2442を通して、装飾LED、ランプを点灯あるいは滅灯させるものである。
【0222】
一方、CPU2402は、初期設定であるセレクト信号を基に、PIOb2406bポートからモータ制御信号を、モータ駆動回路2443、中継基板2600を介してステッピングモータ2651に出力し、このステッピングモータ2651を作動させ、装飾カバー5300に施された装飾5361または、透明部5365を出現させる。
【0223】
装飾カバー5300が隠蔽位置に回動停止すると、「だるま」の顔の装飾5361によって第2可変表示装置320の表示内容が隠蔽される一方、装飾カバー5300が視認位置に回動すると、透明部5365を通して第2可変表示装置320の表示内容が視認可能になる。
【0224】
具体的には、リーチや大当たりなどの特定条件となり、図19(a)に示す「だるま」が選択された場合、主基板1100が特定条件と判断すると、先ずは表示演出を制御する表示制御基板2300に特別条件が成立し遊技盤構成(見た目の構成)を図19(a)のように「だるま」に設定するようにデータとストローブ信号を送信する。
【0225】
表示制御基板2300に、ストローブ信号が入力されると主基板1100からのデータをPIOa2306aよりマイクロコンピュータ2301に入力し、入力されたデータに基づき制御用ROM2310に記憶された手順に従い次の処理を行う割り込み処理を実行する。
【0226】
表示制御基板2300は、可変表示装置310の表示内容を変えるためにPIOa2306aからROM切り替え信号を出力し、「だるま」に関連した図柄データが記憶されているROMを選択する。今回の場合は、画像データROMa2331aに「だるま」に関連した画像データが入力されているので画像データROMa2331aを選択するようにする。画像データROMa2331aを選択することで画像制御IC2330は、自動的に画像データROMa2331aからデータ入手することになり、表示内容が「だるま」に関連したものと変化する。同時に表示制御基板2300は、音・ランプ制御基板2400に特定条件が発生したことを伝えセンターケース425を「だるま」変更するように指示する。
【0227】
音・ランプ制御基板2400は、表示制御基板2300からのデータを基に次の処理を行う。
【0228】
音・ランプ制御基板2400に、ストローブ信号が入力されると表示制御基板2300からのデータをPIOa2406aよりマイクロコンピュータ2401に入力し、入力されたデータを基に制御用ROM2410に記憶された手順に従い処理を行う。ストローブ信号は、マイクロコンピュータ2401のINT2407に入力されているためマイクロコンピュータ2401は、割り込み処理を行ない実行する。
【0229】
マイクロコンピュータ2401は、フォトセンサ2661aを監視しつつPIOb2406bからモータ2651を制御するための制御信号をモータ駆動回路2443を介してステッピングモータ2651を制御する。フォトセンサ2661aが検知したらモータ2651を停止させ、停止固定制御を行う。
【0230】
同時にPIOc2406cからセンターケース425に配されている上センターLED5425a、右センターLED5425b、左センターLED5425c、下センターLED5425dの制御信号をシリアルデータでシフトレジスタa2440aに送信し保持、出力し制御する。
【0231】
図21に示すように、表示制御基板2300および音・ランプ制御基板2400は、装飾カバー5300を視認位置に回動するとともに、第2可変表示装置320の表示状態を可変表示装置310の表示状態に関連させている。
【0232】
図21(a)に示すように、装飾カバー5300が視認位置に回動されることで、透明部5370を通して、第2可変表示装置320および第2可変表示装置320の表示状態は視認可能になる。可変表示装置310に識別情報が「7↓7」(「↓」は可変表示状態を示す。以下、同じ。)で表示され、リーチ状態になると、図21(b)に示すように、識別情報「!」が可変表示装置310および第2可変表示装置320にそれぞれ表示され、識別情報「!」が、図21(c)に示すように変化し、可変表示装置310に識別情報「魚」が表示され、第2可変表示装置320に識別情報「釣りをする犬のキャラクタ」が表示され、ゲーム性が合致しているので、当たり期待度が上がる。一方、図示しないが、ゲーム性が合致しない場合は、当たり期待度が下がる。このように可変表示装置310および第2可変表示装置320の表示状態を対応付けるようにし、当たり期待度を表示するようにしてもよい。
【0233】
図22に示すように、表示制御基板2300は、可変表示装置310に可変表示されている複数の識別情報の1または2以上を順次停止表示しくことで特定の遊技状態になった場合に、複数の識別情報の中で可変表示している識別情報を第2可変表示装置320に移動するように表示する。図22(a)、(b)は、そのときの様子を示している。
【0234】
図22(a)に示すように、可変表示装置310に識別情報が「7↓7」で表示され、リーチ状態となると、図22(b)に示すように、可変表示している識別情報「↓」を第2可変表示装置320に移動する。このとき、移動方向を示す矢印の図柄が表示される。図22(a)では、特定の遊技状態をリーチ状態としたが、これに限らない。可変表示装置310に特定図柄が表示された状態を特定の遊技状態としてもよい。
【0235】
また、図22に示すように、表示制御基板2300および音・ランプ制御基板2400は、装飾カバー5300に施された装飾5361で第2可変表示装置320が隠蔽されると、装飾5361に対応して、可変表示装置310から第2可変表示装置320に移動してきた識別情報の大きさ、形、あるいは、その識別情報の個数を変えるようにしてもよい。
【0236】
図22(b’)に示すように、錠前形状の装飾5361で第2可変表示装置320が隠蔽されると、可変表示装置310から第2可変表示装置320に移動してきた可変表示状態の識別情報「↓」が、錠前形状の装飾5361の鍵穴部分5363に対応して小さくなり、鍵穴部分5363中で可変表示する。図22(b’)では、鍵穴部分5363が1つあるものを示したが、鍵穴部分5363が2以上あるものでは、その各鍵穴部分5363にそれぞれ識別情報が表示されるようにしてもよい。
【0237】
さらに、図22に示すように、表示制御基板2300は、可変表示装置310から第2可変表示装置320に移動してきた識別情報を停止表示させた後に、該停止表示させた識別情報を第2可変表示装置320から可変表示装置310に移動するように表示する。
【0238】
図22(c)に示すように、第2可変表示装置320で識別情報「5」を停止表示させた後に、図22(d)に示すように、停止表示させた識別情報「5」を第2可変表示装置320から可変表示装置310に移動する。また、移動に関しては、停止表示の後に移動せずともよく、停止表示の直前や、移動直後に可変表示装置310に移動するようにしてもよい。
【0239】
図23に示すように、表示制御基板2300は、可変表示装置310から第2可変表示装置320に移動してきた識別情報を変化させた後に、該変化させた識別情報を第2可変表示装置320から可変表示装置310に移動するように表示する。
【0240】
図23(a)、(b)に示すように、表示制御基板2300は、可変表示装置310に可変表示されている複数の識別情報の1または2以上を順次停止表示しくことで「7↓7」のリーチ態になった場合に、複数の識別情報の中で可変表示している識別情報「↓」を第2可変表示装置320に移動するように表示する。
【0241】
次に、図23(c)に示すように、第2可変表示装置320で可変表示されている識別情報「↓」が「!」に変化することで、遊技者の注意を引くようにする。さらに、図23(d)に示すように、識別情報「!」が「メール」の図柄に変化する。このように変化した識別情報の「メール」の図柄は、図23(e)に示すように、第2可変表示装置320から可変表示装置310に移動し、可変表示装置310で「メール」の図柄が開封されたように表示されることで、識別情報が最終的に停止表示される。図23(e)では、「メール」の図柄の中から「カード」の図柄が現れ、「カード」の図柄には数字の「5」が表示されている。このように識別情報が可変表示装置310から第2可変表示装置320へと移動し識別情報を全く別の識別情報と変化させるようにしたものであればよい。
【0242】
図24に示すように、音・ランプ制御基板2400が装飾カバー5300を視認位置に回動停止し、可変表示装置310および第2可変表示装置320の表示態を視認可能にし、表示制御基板2300が、第2可変表示装置320に識別情報を表示して、遊技状態を報知する。
【0243】
具体的に、図24(a1)〜(a4)に示すように、可変表示装置310に停止表示された識別情報「111」、「222」、「333」、「444」に基づいて、第2可変表示装置320に「確変」、「ノーマル」、「確変」、「ノーマル」の遊技状態になることが報知される。
【0244】
これに対して、図24(b4)に示すように、可変表示装置310に停止表示された識別情報「444」に関わらす、第2可変表示装置320に「確変」の遊技状態になることが報知されるようにしてもよい。
【0245】
また、図24(c1)〜(c4)に示すように、可変表示装置310に「確変」や「ノーマル」に対応する識別情報が表示されても、第2可変表示装置320に「確変」や「ノーマル」の遊技状態になることが報知されなくてもよい。
【0246】
第2可変表示装置320に、「確変」や「ノーマル」の遊技状態が表示される報知タイミングは、図24(a)、(b)では、可変表示装置310に遊技情報の「111」などが表示されるときであるが、これに限らない。例えば、音・ランプ制御基板2400が装飾カバー5300を隠蔽位置に回動し、装飾カバー5300に施された装飾5361で第2可変表示装置320を隠蔽した場合に、可変表示装置310に停止表示された識別情報に基づく遊技状態(例えば大当たり)が終了してから、可変表示装置310に識別情報が表示されるまでの間であれば何時でもよい。遊技状態の報知は、装飾カバー320を視認位置に回動し、表示制御基板2300が、次の遊技状態に係る識別情報(「確変」や「ノーマル」)を第2可変表示装置320に表示することで行われる。また、表示遊技開始直後に表示するようにしてもよい。
【0247】
第2可変表示装置320を隠蔽した場合に、可変表示装置310に「上に注意」のメッセージを表示して、装飾5361が施されいない鍵穴部分5363に遊技者を注目させるようにしてもよい。また、報知タイミングとしては、例えば、大当り中の特定ラウンドを使い「確変」、「ノーマル」の報知をしてもよい。
【0248】
前記実施の形態では、装飾カバー5300に施された装飾5361と、センターケース425に施された装飾との調和を図るために、センターケース425に配設された上センターLED5425a〜下センターLED5425dと、装飾カバー5300と、表示内容を同時に制御するようにしている。これに限らず、個々に制御または組み合わせによる制御方法にしても良い。例えば特定条件が発生した場合、装飾カバー5300のみ回動したり、表示内容のみを変更したりしても良い。また組み合わせの場合は、装飾カバー5300とセンターケース425に配設された上センターLED5425a〜下センターLED5425dとを同期させたり、センターケース425に配された上センターLED5425a〜下センターLED5425dと表示内容の変更を同期させるなどしても良い。また上記説明した内容をすべてを単独または、組み合わせたりして表現させても良い。
【0249】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。また、前述した実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機といった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。また、第2可変表示装置320と装飾カバー5300を一体にしたものをスロットマシン、パチスロに適用することもできる。
【0250】
さらに、装飾カバー5300に施された装飾の内容に対応して可変表示装置310に表示される複数種類の識別情報(画像データ)を種類毎にそれぞれ記憶する複数の記憶手段として、画像データROMa2331a、画像データROMb2331bを備えたものを示したが、1つの記憶手段が複数の記憶領域に分けられたものであってもよい。いずれにしても、記憶領域および記憶手段に共通する概念を記憶手段とすれば、識別情報の種類毎に記憶手段が設けられ、制御手段は、装飾カバーを回動停止することで現れた装飾に対応して記憶手段を切り替えるようになっている。また、逆に表示態様に応じて装飾カバー5300を回動停止してもよい。
【0251】
さらに、前記実施の形態では、図4に示すように、可変表示装置310上で行われる演出表示を制御する基板として、表示制御基板2300と音・ランプ制御基板2400とを示したが、音・ランプ制御基板2400は、音制御基板とランプ制御基板との2種類の基板に分けることができる。すなわち、遊技機は、遊技全体の動作を管理し制御する主基板1100を含めると、4種類の制御基板を備えており、これら4種類の制御基板を別々に構成してもよく、4種類の制御基板の少なくとも2つを適宜組み合わせて構成してもよい。このように、各種制御基板の構成は、図4に具体的に示した構成に限定されるものではない。
【0252】
【発明の効果】
本発明に係る遊技機では、制御手段は、可変表示装置の表示状態と第2可変表示装置の表示状態と装飾カバーの回動位置との少なくとも2つを関連させるようにしたので、装飾カバーが隠蔽位置に回動したときと、視認位置に回動したときとでは、見た目上の構成が大きく異なり、見た目上の変化が遊技者の推測を超えるものとなる。また、可変表示装置の表示状態と第2可変表示装置の表示状態と装飾カバーの回動位置とを適宜組み合わせ、組み合わせたものを関連させて、面白味のある遊技を展開することができる。
【0255】
さらに、可変表示装置に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、特別遊技状態が終了してから可変表示装置に識別情報が表示されるまでに、装飾カバーを隠蔽位置から視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を第2可変表示装置に表示するものでは、遊技者は、特別遊技状態後に予告表示機能を有する第2可変表示装置の表示内容に注目するようになり、遊技者の興趣を高めることができる。
【0256】
さらに、特別遊技状態中に、装飾カバーを隠蔽位置から視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を第2可変表示装置に表示するものでは、遊技者は、特別遊技状態中に予告表示機能を有する第2可変表示装置の表示内容に注目するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る遊技機の内部構造を示す背面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る遊技機のうち遊技機本体の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示す全体ブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する主基板の回路構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する払出制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する発射制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する電源基板の回路構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する表示制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する表示制御基板の画像処理Aおよび画像処理Bの回路構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する音・ランプ制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る遊技機が有するセンターケースとこれに組み付けられる各構成を遊技盤の背面側から見た状態で示す斜視図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る遊技機が有するセンターケースとこれに組み付けられる各構成を遊技盤の背面側から見た状態で示す部分拡大斜視図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る遊技機が有する装飾カバー、第2可変表示装置を正面側から見た分解斜視図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係る装飾カバーおよびその内部に配された第2可変表示装置を示す説明図であり、(a)は装飾カバーを正面から見たときの正面図、(b)は、装飾カバーを回動中心線に沿って破断したときの断面図、(c)は装飾カバーを回動中心線に対し直交する方向で破断したときの断面図である。
【図16】本発明の一実施の形態に係る遊技機が有するセンターケースに収めた可変表示装置を示すとともに、同じくセンターケースに収めた装飾カバーの表示状態の一例を示す説明図である。
【図17】本発明の一実施の形態に係るドラム状の装飾カバーを示す説明図であり、(a)は、装飾カバーをモータの回転軸に対し直交する方向で破断したときの断面図、(b)は装飾カバーの正面図である。
【図18】本発明の一実施の形態に係るリール状の装飾カバーを示す説明図であり、(a)は、装飾カバーをモータの回転軸に対し直交する方向で破断したときの断面図、(b)は装飾カバーの正面図である。
【図19】本発明の一実施の形態に係る装飾カバーの正面図であり、(a)は、装飾により第2可変表示装置の表示状態が見えないときの図、(b)は、黒丸の表示状態が見えたときの図、(c)は同じくウィンクしたような表示状態が見えたときの図である。
【図20】本発明の一実施の形態に係る可変表示装置で行われる表示遊技において、その演出に関連し、あるいは、演出の一部を第2可変表示装置で演出する様子を示す説明図である。
【図21】本発明の一実施の形態に係る装飾カバーが視認位置に回動し、可変表示装置に表示された識別情報の一部または全部が第2可変表示装置に移動する様子を示す説明図である。
【図22】本発明の一実施の形態に係る可変表示装置から第2可変表示装置に識別情報が移動するとき、鍵穴部分に合わせて、識別情報を縮小する様子、並びに、第2可変表示装置から可変表示装置に識別情報が移動する様子を示す説明図である。
【図23】本発明の一実施の形態に係る可変表示装置から第2可変表示装置に移動した識別情報が別の種類の識別情報に変化する様子、並びに、変化した識別情報が第2可変表示装置から可変表示装置に移動する様子を示す説明図である。
【図24】本発明の一実施の形態に係る可変表示装置および第2可変表示装置を示し、(a)は、第2可変表示装置に表示される確変、ノーマルが可変表示装置の表示状態に対応している様子、(b)は、可変表示装置の表示状態に対応しない様子、並びに、(c)は、確変、ノーマルが第2可変表示装置に表示されない様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1…遊技機本体
2…遊技盤
3…上受け皿
4…下受け皿
5…ハンドル
6…灰皿
7…上受け皿球抜きレバー
8…下受け皿球抜きレバー
9…貸出ボタン
10…返却ボタン
11…ガラス枠
12…度数表示部
16a,16b…誘導レール
17…遊技領域
21…始動口
22a…右袖入賞口
22b…左袖入賞口
23a…右落とし入賞口
23b…左落とし入賞口
24…大入賞口
31…ファール球止
121…始動口スイッチ
122a…右袖入賞口スイッチ
122b…左袖入賞口スイッチ
123a…右落とし入賞口スイッチ
123b…左落とし入賞口スイッチ
124…役物連続作動装置スイッチ
125…カウントスイッチ
126…左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
130…賞球検出スイッチ
130a…右賞球検出スイッチ
130b…左賞球検出スイッチ
131…シュート球切れスイッチ
132…ガラス枠開放検出スイッチ
133…オーバーフロースイッチ
134…大入賞口ソレノイド
135…方向切換ソレノイド
135a…方向切り替えレバー
136…普通電動役物ソレノイド
200…払出制御基板
201…ワンチップマイコン
202…カウンタ回路
203…CPU
204…ROM
205…RAM
206…NMI
207…I/Oポート
208…内部タイマー
209…クロック回路
210…クロック同期・遅延回路
211、212…ゲート回路
213…アドレスデコード回路
214、215…ラッチ回路
216…リセット
220…球貸し検出スイッチ
220a…右球貸し検出スイッチ
220b…左球貸し検出スイッチ
222…払出モータ
223…払出停止ソレノイド
224…経路切り替えソレノイド
310…可変表示装置
311…特別図柄保留表示領域
312…普通図柄表示領域
313…普通図柄保留表示領域
320…第2可変表示装置
422…遊技機状態ランプ
423a,423b…サイドケースランプ
424…遊技枠状態ランプ
425…センターケース
428…サイドLED
510…スピーカ
600…発射制御基板
601…発振回路
602…分周回路
603…モータ駆動信号制御回路
604…ドライバー回路
650…ハンドル部
651…タッチセンサ
652…発射停止スイッチ
653…発射モータ
800…枠用外部端子板
801…賞球タンク球有無スイッチ
850…盤用外部端子板
900…カードユニット接続基板
1100…主基板
1101…ワンチップマイコン
1102…CPU
1103…ROM
1104…RAM
1105…NMI
1106…I/O
1107…内部タイマー
1108…リセット
1109…通信
1110…クロック回路
1111…クロック同期・遅延回路
1112…アイソレーション入出力回路
1113…アドレスデコード回路
1114…バッファ
1115a,1115b…入力インターフェイス回路
1116a…ラッチ回路
1116b…ラッチ回路
1116c…ラッチ回路
1116d…ラッチ回路
1116e…ラッチ回路
1117…照合用出力端子
1601…入出力インターフェース
1700…電源基板
1701…電源回路
1702…バックアップ回路
1709…停電検出回路
2300…表示制御基板
2301…マイクロコンピュータ
2302…CPU
2303…タイマー
2304…システムクロック
2305…RESET
2306a〜2306c…PIO(パラレル入出力ポート)
2307…INT
2310…制御用ROM
2311…制御用RAM
2312…クロック発信器
2313…リセット回路
2314…入力回路
2315a〜 2315b…出力回路
2316…設定回路
2330…画像制御IC
2331a,2331b…画像データROM
2332…画像データRAM
2333…ビデオドライバ回路
2334…クロック発信器
2340…電源回路
2341…バックライト電源回路
2400…音・ランプ制御基板
2401…マイクロコンピュータ
2402…CPU
2403…タイマー
2404…システムクロック
2405…RESET
2406a〜 2406d…PIO(パラレル入出力ポート)
2407…INT
2410…制御用ROM
2411…制御用RAM
2412…クロック発信器
2413…リセット回路
2414…入力回路
2415…位置検出回路
2440a,2440b…シフトレジスタ
2441a…LED駆動回路(LED発光用駆動回路)
2441b,2441c…LED駆動回路
2442…ランプ駆動回路
2443…モータ駆動回路
5150…LED基板
2501…音源制御IC
2502…音声データROM
2503…フィルター
2504…アンプ
2600…中継基板
2651…ステッピングモータ
2661a、2661b…フォトセンサ
5220、5230…支持ブラケット
5221、5231…固定用ブラケット
5300…装飾カバー
5301、5302…カバー部材
5303、5304…位置検出用突起
5307、5308…滑り止め部
5309…嵌合凹部
5310…ベース部材
5311、5312…枢軸部
5311a、5312a…枢軸部の端縁
5311b…挿通孔
5320…歯車
5321、5322…回り止め部
5361…装飾
5362…目の部分
5363…鍵穴部分
5365…透明部
5425a〜5425d…LED
a…操作パネル基板
b…カードユニット
c…電源AC 24V
Claims (2)
- 表示状態が変化可能な可変表示装置と、可変表示装置とは別に表示状態が変化可能な第2可変表示装置とを、前面側に配置した遊技機において、
前記第2可変表示装置を覆うように配された装飾カバーを備えるとともに、前記可変表示装置と、前記第2可変表示装置と、前記装飾カバーとをそれぞれ制御する制御手段を備え、
前記装飾カバーは、前面側から前記第2可変表示装置を見えるようにした透明部を備えるとともに、前記第2可変表示装置を隠蔽するようにした装飾が施され、
さらに、前記装飾カバーは、前記透明部を通して前記第2可変表示装置を見えるようにした視認位置と、前記装飾により前記第2可変表示装置を隠蔽するようにした隠蔽位置とに回動可能とし、
前記可変表示装置と、前記第2可変表示装置と、前記装飾カバーとを一体的に収納するセンターケースを備え、前記センターケースを遊技機の遊技盤に設け、
前記制御手段は、前記可変表示装置の表示状態と、前記第2可変表示装置の表示状態と、前記装飾カバーの回動位置との少なくとも2つを関連させるように制御し、
前記可変表示装置に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、前記特別遊技状態が終了してから前記可変表示装置に識別情報が表示されるまでに、前記装飾カバーを前記隠蔽位置から前記視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を前記第2可変表示装置に表示することを特徴とする遊技機。 - 表示状態が変化可能な可変表示装置と、可変表示装置とは別に表示状態が変化可能な第2可変表示装置とを、前面側に配置した遊技機において、
前記第2可変表示装置を覆うように配された装飾カバーを備えるとともに、前記可変表示装置と、前記第2可変表示装置と、前記装飾カバーとをそれぞれ制御する制御手段を備え、
前記装飾カバーは、前面側から前記第2可変表示装置を見えるようにした透明部を備えるとともに、前記第2可変表示装置を隠蔽するようにした装飾が施され、
さらに、前記装飾カバーは、前記透明部を通して前記第2可変表示装置を見えるようにした視認位置と、前記装飾により前記第2可変表示装置を隠蔽するようにした隠蔽位置とに回動可能とし、
前記可変表示装置と、前記第2可変表示装置と、前記装飾カバーとを一体的に収納するセンターケースを備え、前記センターケースを遊技機の遊技盤に設け、
前記制御手段は、前記可変表示装置の表示状態と、前記第2可変表示装置の表示状態と、前記装飾カバーの回動位置との少なくとも2つを関連させるように制御し、
前記可変表示装置に予め定められた識別情報が停止表示されることで特別遊技状態が発生した場合に、該特別遊技状態中に、前記装飾カバーを前記隠蔽位置から前記視認位置に回動し、次の遊技状態に係る表示内容を前記第2可変表示装置に表示することを特徴とする遊技機。
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