図1は、本実施形態における遊技機を示す図である。以下、本明細書において、遊技機の遊技者が配置される側を正面、前面又は前側として表現し、遊技者の配置位置に対して反対側を背面、後面又は後側とし、図1に示されているような正面視において、左右方向をY軸方向、前後方向をX軸方向、鉛直方向をZ軸と定義し、右方向をY軸方向の正方向、前側から後側へ向かう方向をX軸方向の正方向、鉛直下方へ向かう方向をZ軸の正方向と定義する。
図1においてパチンコ遊技機100は、外郭方形枠サイズに形成されて縦長の固定保持枠を構成する外枠1の開口前面に、外枠1に合わせて方形枠サイズに形成された開閉搭載用の前枠2を備えている。
前枠2は、外枠1の正面左側上下に取り付けられたヒンジ金具3A、3Bにより外枠1に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、外枠1の正面右側に設けられた施錠装置12によって閉鎖状態に保持されるようになっている。
前枠2の上部領域には、遊技盤3が配置されており、遊技盤3は、所定板厚の積層合板の裏側にセルを貼り付けてルーター(役物取り付け孔)加工した化粧板を基板とし、その前面側には図示しないが、環状に取り付けられたガイドレールに囲まれて略円形状の遊技領域6が設けられている。
遊技領域6には、略中央部に表示装置として図柄変動表示装置6jが設置される窓部で構成された表示部6aが設けられている。
表示部6aの周りには装飾部材6Bや始動入賞口6cおよび特別入賞口6dなどがそれぞれ配置されている。遊技領域下部にはアウト球を回収するアウト口6eも設けられており、始動入賞口6cや特別入賞口6dに入賞せずに落下したアウト球を遊技盤3の背面側から機外に排出できるようになっている。
また、前枠2の前面上部側には、遊技盤3を視認できるように透明なガラス盤を備えたガラス枠70が水平方向に開閉可能かつ着脱可能に設けられ、通常は、施錠装置12により閉鎖状態に保持されて遊技盤3の前面を覆っている。
前枠2の前面下部側でガラス枠70の下方には、皿ユニット701が、前枠2に開閉支持されている背面板(図示されず)に取り付けられて設けてある。
皿ユニット701は、図示しない施錠装置により通常、閉鎖状態に保持されている。皿ユニット701は、球受け皿を構成している球貯留部701aと、球貯留部701aの正面左側下部に設けられた灰皿701bと、球貯留部701aの正面右側下部に設けられた発射ハンドル701cとを有している。
図2は、表示部6aを構成する図柄変動表示装置6jの周囲を装飾する装飾部材6Bの構成を説明するための装飾部材の全体正面図、図3は、枠体である装飾部材6B(ステージ9)の左端部を示す拡大斜視図である。図2に示されているように、図柄変動表示装置6jは、液晶パネルなどの表示装置を裏面側から装着されて遊技盤3の表示部6aに、正面側から視認可能に露呈する枠体を有し、該枠体の正面側に、枠体の一部をなす、複数の装飾片601、602、603、604が配置され、枠体の底面に、遊技球を受け入れるステージ9が設けられている。また、装飾部材6Bの上部には、回転式表示装置8が配置されている。
また、図3に示されているように、装飾部材6Bの左側辺部には、上部から下部へ向けて導入路61が設けられている。導入路61は、上端に遊技球を取り入れる導入口61bを有し、下端には遊技球を導出口61cがもうけられており、図柄変動表示装置6jに対して外側に膨らむように湾曲した球通路を備えている。換言すると、導入路61の上部は、左下がりの上傾斜部となり、導入路61の中央部は、略鉛直方向に落下する鉛直部となり、下部は、右下がり下傾斜部となっている。
図4は、導入路61の部分断面拡大図である。図3及び図4に示されているように、導入路61の上部には、傾斜部分に通過センサ62が設けられている。この通過センサ62は、遊技球の通過の有無を検出するセンサであり、環状の球検出部621の内側を遊技球が通過した際に、遊技球の通過を検出する。この環状の球検出部621は、遊技球が載る導入路61の傾斜する内壁面610に、球検出部621の内側端辺622が一致するように配置されている。これにより、遊技球が通過する際、傾斜面から滑らかに球検出部621内に転動することができ、球検出部621の干渉によって、通過速度が減殺されることが抑制され、後述する発射ガイド部材63からの発射速度を十分に得ることができる。
なお、導入路61の横断面形状は、内法の形が四辺形となるように構成されているが、4つの各側面を構成する各内壁面610に、球検出部621の内側端辺が一致するように配置されていることが、さらに好ましい態様である。
図2及び図3に示されているように、ステージ9の左端部には、導入路61の導出口61cに基端が接続された、発射ガイド部材63が設けられている。発射ガイド部材63は、上方へ向けて凹状に形成された湾曲面を有する部材であり、上側平面が凹状に湾曲した発射ガイド部631と、発射ガイド部631の正面側に形成されたフランジ部632とを有しており、発射ガイド部631は、前後方向(X軸方向)において、前側(X軸の負方向)が若干低くなるように形成されている。また、発射ガイド部631の形状は、基端の導出口61c側では、排出される遊技球の進行方向が下方に向く傾斜角を有し、該傾斜角が漸減し、発射ガイド部631の中央部分で傾斜角度が略零となる。
さらに、先端の発射先端部633へ遊技球が進行するに従って、上方へ遊技球を導くように傾斜角が漸増する。つまり、発射ガイド部631の湾曲面は、遊技球の進行に伴って、傾斜方向が下方から上方へ漸次変化するような湾曲形状に構成されている。このように、発射ガイド部631の湾曲形状は、不連続ではなく、連続した曲線、換言すると、滑らかな曲線を構成しており、転動しつつ排出された遊技球の速度を最大限利用して(遊技球の勢いが減殺されることが極力抑制され)、発射端部633から、遊技球の勢いによって発射できる構成となっている。また、発射ガイド部631の湾曲面は、導入路61の下傾斜部における凹状に湾曲した内壁610に連続した形状に形成されているので、滑らかな遊技球の流出が確保される。このような構成は、内壁610と発射ガイド部631とを一体形成し、単一の部材で構成することにより実現される。なお、発射ガイド部631の横断面形状は、フランジ部632と発射ガイド部631からなる、L字形状であるが、この形状に限らず、他の形状であってもよい。例えば、遊技球の外形に沿った円弧形状や、矩形状の溝であってもよい。
発射ガイド部631の最下点、即ち中央部には、排出傾斜部634が設けられている。排出傾斜部634は、前後方向における後側(フランジ部632の反対側)が下がるような(X軸正方向が下がる)傾斜面により構成されている。発射端部633から発射できる程の速度を備えていない遊技球は、この発射ガイド部631の最下点に滞留するが、この排出傾斜部634によって、ステージ9上に排出、落下される。
以上のように、構成された導入路61と発射ガイド部材63とによって、導入口61bに受け入れられた遊技球は、導入路61を通って発射ガイド部材63を通って、発射先端部633からステージ9上へ発射される。この発射ガイド部材63によって、ステージ9の上方の空間へ遊技球が飛ぶ状態を作り出すことができ、変化に富んだ遊技球の動きを演出することができる。また、ステージ9の上方に位置する空間は、図柄変動表示装置6jの前側に位置することとなり、この空間内に遊技球が飛び出すことにより、画面に表示された演出画像に遊技球が重なり、より高い興趣製を遊技者に与えることができる。
図5は、装飾部材6B及びステージ9の右端部を示す拡大斜視図、図6は、捕球部7の拡大図である。装飾部材6Bの右端部には、発射ガイド部材63によって発射された遊技球を受ける捕球部7が設けられている。ステージ9上において、発射ガイド部材63を左端に、捕球部7を右端に設けることで、ステージ9の幅を最大限利用することができ、遊技球の発射軌跡を遊技者に視認させることが容易となる。捕球部7は、ステージ9上に載置されていなくてもよく、ステージ9の上側の空間に設けられていてもよい。この場合には、例えば枠体の内側面に固定される。捕球部7は、発射ガイド部材63から発射した遊技球が描く軌跡と、底面が71交差する位置に設けられていればよい。
捕球部7は、底面71と、左側の捕球壁711、前側壁712、右側の仕切部713により略3方が囲まれて構成されている。発射ガイド部材63から発射された遊技球は、この捕球部7内に落下し、落下位置、落下角度、落下速度等に応じた挙動を示す。底面71は、落下してくる遊技球を最初に受ける面であり、捕球壁711は、底面71で跳ね上がった遊技球を捕球部7の内側に跳ね返す作用を有し、前側壁712は、遊技球が遊技盤3の盤面にこぼれ落ちることを抑制し、仕切部713は、振分けトレー5へ遊技球を案内する案内部材として機能する。
底面71は、Y軸方向において、ステージ中央部へ向けて(Y軸における負方向)下る方向に傾斜し、かつ、背面方向へ向けて(X軸における正方向)若干下る方向に傾斜している。
捕球部7に隣接して振分けトレー5が配置されており、振分けトレー5と捕球部7との間は、仕切部713により仕切られる。そして、仕切部材713の先端に捕球部7から振分けトレー5へ遊技球を投入する第1の投入口715が設けられている。
一方、捕球壁711の上端部には、突出部73が設けられている。突出部73は、捕球壁711の上端部において、捕球部7の内側に突出した板材731で構成され、板材731は前側方向(X軸、負方向)に引き出すことにより、交換可能に装着されている。
捕球部7で捕球された遊技球は、底面71で跳ね上がり、突出部73の下面に当たって、捕球部7内へ跳ね返される。この突出部73は、遊技球の跳ね上がりを抑える作用を有し、捕球部7内に遊技球を戻す作用を発揮するものである。
発射ガイド部材63によって、ステージ9上の空間へ発射された遊技球は、捕球部7により、一旦確保されるため、その後の遊技球の挙動を所望の位置(振分けトレー5など)へ導くことが容易となる。特に、突出部73によって、遊技球の跳ね上がりが抑制されるので、捕球部7で捕球した遊技球を、跳ね上がりによって取りこぼすことが抑制され、遊技球を所望の位置へ導き易くなる。
捕球部7の背面側には、導球路72が設けられている。導球路72は、捕球部7から振分けトレー5へ遊技球を導くものである。導球路72は、捕球部7と背面側壁723の間に、捕球部7に沿って設けられ、先端は、振分けトレー5の周端に達している。振分けトレー5と捕球部7との接続位置が、第2の投入口722となる。
捕球部7と導球路72の間には、段部が形成され、該段部には、振分け手段である突起714が突出形成されている。突起714と捕球壁711の間には、通路716が設けられ、通路716の幅W1は、突起714から投入口715の間の通路717の幅W2より狭く構成されている。また、幅W1は、1個の遊技球が通過できる程度に、遊技球の直径よりも若干大きく設定されている。
一方、導球路72は、左右方向(Y軸方向)において、左側(Y軸負方向)が低くなるように、即ち、振分けトレー5へ向けて遊技球が転動するように傾斜が設けられている。突起714は、捕球部7内の遊技球が、導球路72へ転動する場合に、導球路72へ転がり込む位置を振り分ける。つまり、突起714によって振り分けられ、通路716を通過した遊技球は、導球路72の基端721に転がり込み、導球路72を基端721から先端(投入口722)まで転がって、振分けトレー5へ転がり込むこととなる。この場合、最も高い位置から遊技球は転がり始めるので、振分けトレー5に転入した際には、転動速度が最も高くなり、振分けトレー5内の遊技球の動きに速さが加わり、視覚に訴える効果が高くなる。特に、通路717を通って導球路72に転入した遊技球の速さと比較して、速さの違いが明確となり、振分けトレー5内での遊技球の挙動との違いも明らかとなる。このため、振分けトレー5内での遊技球の動きに対する、遊技者からの興味が増進される。
また、通路717から導球路72へ転がり込んだ遊技球は、振分けトレー5に転入した際の速度を十分に得られず、後述するような、振分けトレー5内での円形軌跡が不十分な形となるなど、異なる挙動を示すこととなる。このように、突起714によって、導球路72に転がり込む遊技球を振り分けることによって、振分けトレー5内での遊技球の動きに変化を加えることができる。
なお、突起714は、捕球部7内に落下する遊技球の跳ね上がり方向を、ランダムな方向に散らす作用も有する。捕球部7の底面71に落下した遊技球は、通常は、捕球壁711の方向へ跳ね上がるが、突起714に落下した遊技球は、跳ね上がり方向を容易に予測できず、予想外の方向に跳ぶ遊技球によって、遊技者の興趣性を増すことができる。
また、遊技球は第1の投入口715からも、振分けトレー5に投入される。振分けトレー5は、円形に形成された皿状の円盤部材であり、上面を遊技球が転動する円形の凹面部51と、凹面部51の周端に形成された周端フランジ部52と、凹面部51の中央部に形成された2つの振分け孔53、54と、凹面部51の下側に設けられ、振分け孔53と振分け孔54の間に設けられた隔壁56とを備えている。振分け孔53、54は、凹面部51の最も低い位置に設けられ、一方の孔を他方の孔よりも低い位置に形成することにより、孔53と孔54に振り分けられる確率を変えることができる。この実施形態では、振分け孔54が、振分け孔53より低い位置に設定されており、振分け孔53に遊技球が振り分けられる確率が高くなっている。
周端フランジ部52の内側には、内側が低くなるように傾斜した内側壁面521が設けられている。そして、周端フランジ部52は、第2投入口722の接続部55部分の高さh0が、その両側に位置する周端フランジ部52の高さh1、h2よりも低く構成されており、導球路72は、周端フランジ部52の接線方向に伸びるように設けられている。このように構成されることにより、導球路72から投入された遊技球は、その転動方向が、周端フランジ部52の内側壁面521の接線方向に重なるため、振分けトレー5内で、滑らかに周端フランジ部52に沿って転動し、内側壁面521に案内されながら円形の軌跡を描きつつ転動する。内側壁面521は、遊技球の軌跡を円状とするガイド面として機能する。また、接続部55部分の高さh0が他の位置よりも、低く設定されているので(h1>h0、h2>h0)、振分けトレー5内に遊技球が転がり込んだ時の段差が小さく、滑らかに円軌道を描くように転がる。接続部55部分が、他の位置のような高さと同様(h1、h2)であると、振分けトレー5内に遊技球が転がり込んだ時の段差が大きく、振分けトレー5の中心方向に転動方向が変化してしまい、滑らかに内側壁面521に接触して円形軌跡を描かない。
また、導球路72は、背面方向(X軸正方向)に下る傾斜を備えているから、常時背面側壁723へ寄った(接触した)状態で、遊技球は導球路72内を転動する。このために、振分けトレー5に転がり込んだ際には、背面側壁723から周端フランジ部52の内側壁面521に、遊技球の接触が受け継がれ、滑らかな転動軌跡を描くこととなる。
振分けトレー5の下側には、隔壁56が設けられ、振分け孔53から落下した遊技球と、振分け孔54から落下した遊技球を、ステージ9上の異なる位置へ振り分ける作用を備える。
図8は、ステージ9の構成を示す全体斜視図である。ステージ9は、ステージ奥側(背面側)に配置された振分け部91と、振分け部91の手前側(正面側)に配置された転動部92とを有している。振分け部91と、転動部92は、共に左右方向(Y軸方向)に沿って、帯状に設けられている。振分け部91は、ステージ9の中心線(X軸方向)上に位置する高確率案内路である第1振分け路96と、第1振分け路96の左右に配置された、第2振分け路93L、第3振分け路93Rとを備えている。
第1振分け路96は、横断面形状が半円形状であり、遊技球の球面の曲率よりも若干小さい曲率で形成されており、正面へ向けて(X軸負方向)下る傾斜が設けられ、曲率も正面へ向けて漸減する(即ち、路の幅が漸増する)構成となっている。第1振分け路96の前端部には、さらに球面状の凹部95が設けられ、この凹部95には、遊技球排出時の遊技球の位置修正をする2つの位置決め突起951R、951Lが形成されている。遊技球が、第1振分け部96から排出される際、この位置決め突起951R、951L上を通過する。その際、これらの位置決め突起951R、951Lの間に遊技球が位置することで、遊技球は、第1振分け路96の中心線上に位置決めされて、転動部92上へ排出される。
第1振分け路96は、後述の第2振分け路93Lと第3振分け路93Rと異なり、特に曲率の大きな凹円弧状断面を有し、溝状の通路に形成されている。そして、この第1振分け路96内を通過する遊技球は、若干左右に揺れながら手前側(X軸負方向)へ転動する。最後の排出端では、凹部95によって、勾配が下る方向へ大きく変化し、排出速度が増すため、位置決め突起951R、951Lと遊技球の接触時間は短くなる。このため、位置決め突起951R、951Lにより遊技球を中心線上に収める作用は、遊技球の状態(転動速度や、左右方向への揺れなど)によって、十分に発揮されない場合もある。このように、遊技球を第1振分け路96の中心線上に位置させる作用が適度に発揮されるので、第1振分け路96から排出される遊技球の方向が適度に分散され、遊技球の行方に対する遊技者の興味が増す。
第2振分け路93Lと第3振分け路93Rは、緩やかな曲面を有する凹円弧状断面を有する傾斜面で構成され、該傾斜面は、正面(手前)へ向けて下るように設けられている。第2振分け路93Lのさらに左側には、中央へ向けて下る傾斜面が設けられ、遊技球は、中央へ向けて転動するように構成されている。第2振分け路93Lと第3振分け路93R内の遊技球は、凹状の傾斜面に沿って左右へ揺動しつつ、前方へ転動し、前側の転動部92へ排出される。
一方、振分けトレー5の下側には、ステージ9上に球受部97、924が設けられている。球受部97は、振分けトレー5の振分け孔53から落下した遊技球を受ける受け面971を有し、振分け部91の右端に隣接して設けられている。球受部97は、隣接する振分け部91へ向けて下るように、左右方向(Y軸方向)に傾斜を有しており、この傾斜によって、振分け孔53から落下した遊技球は、振分け部91へ振分けられることとなる。また、球受部97は、背面側へ向けても下る傾斜となっており、ステージ9の背面壁911へ導かれ、背面壁911に接触し、これに導かれつつ、振分け部91へ転入する。
また、球受部924は、振分け孔54から落下した遊技球を受ける部分であり、転動部92の右端に隣接して設けられている。球受部924は、隣接する転動部92へ向けて下るように、左右方向(Y軸方向)に傾斜を有しており、この傾斜によって、振分け孔54から落下した遊技球は、転動部92へ振分けられることとなる。
転動部92は、中央部が最も低くなるように、左右側から中央部へ向けて下る傾斜面921L、921Rを有しており、中央部には、さらに緩やかな曲率を有する凹面で構成された扇状傾斜面922が設けられている。傾斜面921L、921Rの正面側には、フランジ925R、925Lが設けられ、これらの傾斜面921L、921Rから遊技盤3の前面側に遊技球が落下しないように構成されている。フランジ925R、925Lの間に、排出口98が設けられる。
排出口98の位置に、扇状傾斜面922が設けられ、扇状傾斜面922の中心部には、排出凹部923が形成されている。排出凹部923は、球状の凹曲面を有し、遊技球の曲面よりも曲率が若干大きな曲面で構成されている。扇状傾斜面922の傾斜面は、排出凹部923へ向けて傾斜する傾斜面である。
以上の振分けトレー5とステージ9の構成によって、振分けトレー5によって振分け部91側に振り分けられた遊技球は、振分け部91へ案内され、振分け部91を左右方向(Y軸方向)へ送られる。遊技球は、振分け部91上を左右に転動しつつ、第1振分け路96、第2振分け路93L又は第3振分け路93Rのいずれかに振り分けられ、各路を介して、転動部92へ導かれる。第2振分け路93L又は第3振分け路93Rに振り分けられた遊技球は、転動部92の傾斜面921L又は傾斜面921Rを通って中央の排出口98へ向かって転動し、一部は排出凹部923を通って、その他は排出凹部923を通らずに、排出口98から排出される。また、第1振分け路96に振り分けられた遊技球は、凹部95、位置決め突起951R、951Lを通って、扇状傾斜面922の排出凹部923を通って遊技盤3の前面側に排出される。第1振分け路96、凹部95、扇状傾斜面922、排出凹部923の各中心線、及び位置決め突起951R、951Lの間の中間点は、同一直線状に位置し、該直線は、始動入賞口6cの中心を通る鉛直線と交差するように構成されている。
上記のように構成された振分け部91の形状を換言すると、振分け部91をYZ平面で切断した場合の断面輪郭形状は、連続した曲線からなる波形状となり、ステージ9の奥側における波形状は、波の高さが略零となる小さな波形状であり、手前側へ向かって波の高さが漸増し、最も手前側(転動部92との境)の高さが最も高くなるように構成され、波の谷の底部分が、転動部92の平面に連続する構成となっている。
従って、球受部97によって振分け部91へ導かれた遊技球は、最初に振分け部91の奥側で、左右方向(Y軸方向)に往復転動する。そして、往復転動しつつ手前方向へ転動するに従って、いずれかの谷部、即ち第1振分け路96、第2振分け路93L又は第3振分け路93Rのいずれかに振分けられる、といった動きを示すこととなる。
次に、図9に示されているように、ステージ9の上方に固定されている回動式表示装置8について説明する。図9は、回動式表示装置8の全体斜視図であり、図10は、内部の表示駆動機構81の分解斜視図である。回動式表示装置8は、装飾部材6B側に固定された筐体80と、筐体80内に収納された表示駆動機構81と、光表示装置802とを備えている。
筐体80は、前面側中央部に表示開口部としての窓801を有し、中央部上面には、光表示装置802の透光部材802kを嵌め込むための開口部802hが形成されている。窓801の両側には、駆動モータ収納部803a、803bが設けられている。窓801には、ドラム部材82の表示面やシャッター83が露出される。回動するドラム部材82の表面に表示される図柄は、ドラム部材82の回動によって位置が変更されるが、この窓801に臨む位置が、図柄表示位置となる。ドラム部材82の表面に配列される図柄は、視覚により認識できる識別情報であり、図形、記号、文字等が含まれる。
表示駆動機構81は、回動部材としてのドラム部材82と、シャッター83と、ドラム部材82を回動駆動させる駆動モータ87aと、シャッター83を回動駆動させる駆動モータ87bと、これらの駆動モータ87a、87bを介してドラム部材82やシャッター83を支持する支持部材84と、ドラム部材82の内側に挿入された状態で支持される発光装置85とを有している。
支持部材84は、左右に分割されており、駆動モータ87aを支持する第1保持部材84aと、駆動モータ87bを支持する第2保持部材84bとを突き合わせて一体とすることにより構成されている。各駆動モータ87a、87bを回転量を制御可能なステッピングモータが用いられる。駆動モータ87aの駆動軸871aには、ドラム部材82が接続されており、駆動軸871aとドラム部材82は、一体として回動する。ここで、ドラム部材82と駆動モータ87aによって、回動式表示装置が構成され、シャッター83と駆動モータ87bによって、シャッター開閉装置が構成される。また、駆動モータ87aによって、回動駆動装置が構成され、駆動モータ87bによってシャッター駆動装置が構成される。
図11は、ドラム部材82とシャッター83とを組み上げた状態を示す全体斜視図である。ドラム部材82は、円筒形の本体の一端に、十字状に架設されたアーム822、822を有し、該アーム822、822の交差する位置に駆動軸871aを嵌入するための嵌入孔823を有するボス(接続部)が設けられている。また、本体の他端は、開口821となっている。ドラム部材82は、光が透過可能な材料で構成され、外側表面には、複数の識別情報が、周方向に配列表示されている。識別情報とは、視覚的に認識できる情報であり、例えば、所定の図柄(図形、記号)又は文字、或はこれらの組み合わせである。
図12は、ドラム部材82とシャッター83とを組み上げた状態を示す全体斜視図である。駆動モータ87bの駆動軸(図示しない)は、駆動モータ87aの駆動軸871aに対向する位置に突出し、これらは、同一軸線上において、相互に突きあわされる向きに設けられている。駆動モータ87bの駆動軸には、シャッター83が接続されており、駆動モータ87bの駆動軸とシャッター83は、一体として回動する。ドラム部材82とシャッター83は、慣性を少なくするために軽量の樹脂で構成される。
シャッター83は、ドラム部材82の外周面に沿って湾曲している遮蔽部831と、遮蔽部831の駆動モータ87b側の基端部に設けられたフランジ832と、フランジ832の先端に設けられたボス部833とを有している。ボス部833は、内側に金属製の嵌合部材834が嵌入され一体化されている。嵌合部材834には、駆動モータ87bの駆動軸がワッシャ835を介して嵌入される。嵌合部材834を介して、シャッター83を軸支することによって、駆動軸とシャッター83の接続強度を高くし、ボス部833の変形を予防し、ボス部833の変形によるシャッター83全体の撓みを抑制している。シャッター83の撓み防止のための構造は、ドラム部材82との接触を防止するために施される。特に、シャッター83を合成樹脂等の軽量の材料で構成した場合には、ボス部833に十分な強度が得られない場合があるとともに、この接続部分で片持ち支持構造となっているため、出力軸との接続部分に集中荷重が加わる等の理由から、金属製の嵌合部材834を設けることは特に好ましい。
シャッター83のフランジ832には、ボス部833の両側に切欠836、836が形成され収納凹部が構成される。また、この切欠836により、ボス部833の支持片が形成される。また、ドラム部材82の開口821には、発光装置85が挿入される。シャッター83は、ドラム部材82の正面側に位置する遮蔽状態と、図11又は図12に示されているように、ドラム部材82の上側に位置している収納状態との間で往復動する。収納状態では、フランジ832の切欠836内に発光装置85の基板852が位置するので、フランジ832と発光装置85が干渉しないように構成されている。シャッター83は、ドラム部材82の上側に位置する収納状態と、下側に位置する収納状態との間で、略180度の可動領域を有する。この実施形態では、上側の収納状態と、正面側に位置した遮蔽状態との間で、シャッター83が往復回動する構成となっている。
左部材84aにおいて、シャッター83の先端片に対向する位置には、接触支持部材86が設けられている。接触支持部材86は、シャッター83の湾曲に沿った形状に形成された翼状の接触部861、862を有し、接触部861、862の間の隙間863には、シャッター83の遮蔽部831の先端辺が挿入される。外側接触部861は、遮蔽部831の外側に位置し、内側接触部862は、遮蔽部831の内側に位置する。シャッター83は、ボス部833での片持ち支持構造となっている。このため、ボス部833の変形や、シャッター83自体の変形などにより、シャッター83が撓み、ドラム部材82などの周辺部材に接触することがないよう、接触支持部材86が設けられる。
遮蔽部831の撓みや、ボス部833の変形などにより、シャッター83の先端が外側、又は内側に変位すると、外側の接触部861又は内側の接触部862が、シャッター83の外側面又は内側に接触し、変位を修正する。つまり、シャッター83の先端が外側に変位すると、外側の接触部861がシャッター83の外側面に接触し、変位を修正する。シャッター83の先端が内側に変位すると、内側の接触部862がシャッター83の内側面に接触し、変位を修正する。このように、各接触部861、862が接触した状態であっても、接触圧は微小であり、シャッター83の回動の妨げとならない。
図12に示されているように、この接触支持部材86は、収納位置では、遮蔽部831の先端辺の一端に位置し、遮蔽位置では、同先端辺の他端に位置し、常に先端辺をガイドできる位置に設けられている。つまり、接触支持部材86シャッター83の可動領域内において、常時シャッター83が存在する場所に配置されている。換言すると、シャッター83の可動領域の中心に接触支持部材86が設けられている。
シャッター83が回動する際、回動移動とともに遮蔽部831の先端に変位生じる場合には、外側の接触部861又は内側の接触部862が、遮蔽部831の先端部に摺接しつつ、シャッター83の姿勢を矯正する。接触部861と接触部862とによって、遮蔽部831の先端部を両側から挟持していないので、シャッター83の回動に対する抵抗は最小限に抑制され、シャッター83の動きを妨げない。
シャッター83は、装置の小型化を図るために、ドラム部材82に対して特に近接して設けられているので、シャッター83の変形等による変位を矯正することは、ドラム部材82との接触による、相互の損傷を防止するために、特に有用である。
発光装置85は、長尺の基板852と、基板852に装着された光源としての発光ダイオード851とを有する。基板852は、第2保持部材87b側に固定されている。発光装置85は、ドラム部材82の内側に挿入され、光源がドラム部材82を内側から照らすように構成されている。ドラム部材82は、透光可能な材料により構成され、例えば、ポリカーボネートなどの樹脂により、透明又は半透明に構成されており、内側の光源によって表面の識別情報が照らし出される構成となっている。
以上のように、構成された表示駆動機構81は、第1保持部材87a側に、駆動モータ87a、ドラム部材82が保持され、第2保持部材87b側に、駆動モータ87b、シャッター83、及び発光装置85が保持される。そして、これらの第1保持部材87aと第2保持部材87bを付き合わせる際に、基板852をドラム部材82の開口821へ挿入し、かつ、シャッター83の先端を、接触支持部材86の隙間863に挿入しつつ、第1保持部材87aと第2保持部材87bとを突き合わせて固定する。このように、左右の第1保持部材87aと第2保持部材87bにそれぞれ部材を保持した状態で、組み合わせるので、組立てが容易となる。
また、このようにして支持部材84を組み立てることにより、一体として構成された表示駆動機構81が組み上げられ、この表示駆動機構81を、筐体80内に挿入し、回転式表示装置8が組み上げられる。
表示駆動機構81を修理又は保守する場合には、表示駆動機構81を筐体80から容易に抜き出すことができ、取り扱いが容易となる。
光表示装置802は、筐体80の上部に設けられている。光表示装置802は、発光基板802Bと、透光部材802kとを有する。発光基板802Bには、光源である発光ダイオード802jが設けられ、予め設定された複数の色を選択的に発光させ得る構成となっている。発光基板802Bは、筐体80の上部に形成された開口部802hの内部背面側に配置されている。発光基板802Bの正面側には、導光部材802gが設けられている。導光部材802gの上側には、透光部材802kが載置される。透光部材802kは、前記開口部802hを塞ぎ、透光部材802kによって、光表示装置802の発光窓が構成される。
発光ダイオード802jが所定の色に発光すると、導光部材802gによって光が透光部材802kまで導かれ、透光部材802で構成された発光窓が該所定の色に発光する構成となっている。一方、ドラム部材82の内側に配置されている発光装置85が発光すると、ドラム部材82を通過して、透光部材802に光が到達する恐れがあり、この場合には、発光基板802Bの光源802jからの光と、発光装置85の光とが混合し、光表示装置802の演出効果を損なう恐れがある。しかし、シャッター83が遮蔽位置にある場合には、窓801が遮蔽されているので、発光装置85を発光させる必要がなく、発光装置85は消灯されるため、光が、上記透光部材802に到達して、発光表示装置802の表示を妨げない。また、窓801が開放され、シャッター83が収納位置にある場合には、シャッター83が、発光装置85と透光部材802kとの間に位置し、発光装置85からの光を遮断するので、発光表示装置802による光のみが透光部材802に到達する。このように、シャッター83は、発光窓の光演出を確保する作用も備える。
次に、本遊技機における遊技制御を行う遊技制御手段について説明する。
(遊技制御手段)
図13において、遊技制御手段200は、遊技の進行や演出等を含む弾球遊技機100全体を統括制御する手段である。遊技制御手段200は、演算等を行うCPUと、遊技の進行等に必要なプログラムや演出用のデータ等を記憶しておくROMと、CPUが各種の制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等とを備える。
遊技制御手段200は、遊技盤3の背面側に設けられた制御基板上に設けられている。ここで、遊技制御手段200は、1つの制御基板上に限らず、複数の制御基板上にわたって設けられていても良い。例えば、主として遊技の進行に直接係わる部分の制御を担当するメイン制御基板と、このメイン制御基板に電気的に接続され、主として演出に係わる部分(画像表示、ランプ類の点灯、及びサウンドの出力等)の制御を担当するサブ制御基板とを設けることが挙げられる。このようにする場合、上述した図柄変動表示装置6jは、サブ制御基板と電気的に接続される。また、メイン制御基板とサブ制御基板とは、中継基板などを介して接続される構成とすることもできる。
遊技制御手段200は、本実施形態では、以下の各手段を備える。
(入賞球検出手段)
入賞球検出手段21は、始動入賞口6c及び特別入賞口6dに遊技球が入賞したときに、その入賞を検出するものである。これらの始動入賞口6c及び特別入賞口6dには、それぞれ始動入賞口センサ6cs及び特別入賞口センサ6dsが設けられ、それぞれ入賞球検出手段21に電気的に接続されている。
すなわち、これらの始動入賞口センサ6cs及び特別入賞口センサ6dsは、それぞれ、本発明における遊技球の入賞を検知する遊技球検知センサの1つである。
始動入賞口センサ6csは、始動入賞口6cの入口部分に設けられ、始動入賞口6cへの遊技球の入賞を常時監視しているセンサである。始動入賞口6cに遊技球が入賞すると、始動入賞口センサ6csを通過する。これにより、始動入賞口センサ6csから、そのときの検出信号が入賞球検出手段21に送信される。この検出信号を受信したときに、入賞球検出手段21は、始動入賞口6cに遊技球が入賞したことを検出する。
同様に、特別入賞口センサ6dsは、特別入賞口6dの所定位置に設けられ、特別入賞口6dへの遊技球の入賞を常時監視しているセンサである。特別入賞口6dに遊技球が入賞すると、特別入賞口センサ6dsを通過する。これにより、特別入賞口センサ6dsから、そのときの検出信号が入賞球検出手段21に送信される。この検出信号を受信したときに、入賞球検出手段21は、特別入賞口6dに遊技球が入賞したことを検出する。
上記特別入賞口センサ6dsの代りに、或はこれに加えて、通過センサ62を特別入賞口センサとして用いることもできる。即ち、通過センサ62が、遊技球の通過を検出すると、その検出信号が入賞球検出手段21に送信される。この検出信号を受信したときに、入賞球検出手段21は、特別入賞口6dに遊技球が入賞したものとして作動し、後述する抽選手段22により行われ抽選開始の契機とされる。
(抽選手段)
抽選手段22は、入賞球検出手段21により、始動入賞口6cへの遊技球の入賞が検出(又は、通過センサ62によるステージ9への遊技球の取り込みの検出)されたことを条件として、可変表示手段である図柄変動表示装置6jに表示する停止図柄に関する抽選を行うものであり、本実施形態では、▲1▼当選/非当選の有無、▲2▼図柄変動表示装置6jの図柄の変動表示後の停止図柄、及び▲3▼図柄の変動表示中の変動パターンの抽選を行う。抽選手段22は、これらの▲1▼〜▲3▼の抽選を行うべく、当たり抽選手段22aと、停止図柄抽選手段22bと、変動パターン抽選手段22cとを備える。
(当たり抽選手段)
当たり抽選手段22aは、本実施形態では、当たり判定用乱数発生手段と、当たり判定用乱数取得手段と、当たり判定手段とを備える。
当たり判定用乱数発生手段は、制御プログラム等によって所定の周期(例えば、16ビット乱数による0〜65535の周期)を有する当たり判定用乱数を発生させる。当たり判定用乱数取得手段は、当たり判定用乱数発生手段によって発生した当たり判定用乱数のうち1の当たり判定用乱数を、所定の時、本実施形態では始動入賞口センサ6csから送信された検出信号を入賞球検出手段21が受信した時に取得する。
当たり判定手段は、当たり判定用乱数取得手段により取得された当たり判定用乱数に基づいて、当選であるか非当選であるかを判定する。当たり判定用乱数発生手段が発生させる所定の周期の当たり判定用乱数のうち、当選に該当する乱数が予め定められている。そして、当たり抽選用乱数取得手段により取得された当たり判定用乱数が、当選に該当する乱数と一致する場合には当選と判定し、一致しない場合には非当選と判定する。
ここで、本実施形態では、遊技状態が通常遊技状態又は後述する時間短縮遊技状態のときは、当選確率は、1/327に設定されている。
これに対し、後述する確率変動遊技状態では、当選確率は、1/51に設定されている。
(停止図柄抽選手段)
停止図柄抽選手段22bは、当たり抽選手段22aの当たり判定手段の判定結果に基づいて、図柄変動表示装置6jに停止表示すべき停止図柄を抽選するものである。ここで、当たり抽選手段22aの当たり判定手段により、当選と判定された場合には、複数の当選図柄から、いずれか1の当選図柄を抽選によって選択する。
当たり抽選手段22aの当たり判定手段により当選と判定された場合に用いられるものとして、停止図柄抽選手段22bは、当選図柄選択用乱数発生手段と、当選図柄選択用乱数取得手段と、当選図柄選択手段とを備える。
当選図柄選択用乱数発生手段は、制御プログラム等によって所定の周期を有する当選図柄選択用乱数を発生させる。そして、当選図柄選択用乱数取得手段は、当選図柄選択用乱数発生手段によって発生した当選図柄選択用乱数のうち1の当選図柄選択用乱数を取得する。次いで、当選図柄選択手段は、当選図柄選択用乱数取得手段で取得した当選図柄選択用乱数に対応する当選図柄を選択する。
本実施形態では、図柄変動表示装置6jに停止表示される識別情報としての停止図柄は、左、中及び右の3図柄(数字)から構成されており、「000」〜「999」までの1000通り有する。そして、予め定められた3つの図柄の組み合わせを当選図柄(例えば、「777」、「331」「531」など)に設定している。本実施形態では、停止図柄抽選手段22bは、当たり抽選手段22aの当たり判定手段により当選と判定された場合には、3つの図柄が同じである、「000」、「111」、「222」、・・「999」までの10通りの当選図柄のうち、いずれか1を選択するようにする。このような識別情報である図柄は、数字に代表される文字に限らず、記号、図形、又はこれらの組み合わせであってもよい。
なお、本実施形態では、「000」、「111」、「222」、・・「999」までの10通りの当選図柄は、全て同一確率で選択される。すなわち、各当選図柄の選択確率は、それぞれ1/10に設定されている。これにより、当選図柄として奇数図柄(「111」、「333」等)が選択される確率と、偶数図柄(「000」、「222」等)が選択される確率とは、ともに1/2となる。
ここで、本実施形態の弾球遊技機100では、遊技状態として、通常遊技状態、確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態の3種類が設けられている。
「確率変動遊技状態」とは、図柄変動表示装置6jにより停止表示された図柄が当選図柄のうちの奇数図柄(例えば「111」)となった場合に、その特別遊技が終了した後の遊技で、次の特別遊技が開始されるまでに設定される遊技状態であって、当選確率が通常遊技状態及び時間短縮遊技状態より高い遊技状態(上述のように、1/51の当選確率を有する遊技状態)をいう。
また、「時間短縮遊技状態」とは、確率変動遊技状態のときに図柄変動表示装置6jにより停止表示された図柄が当選図柄のうちの偶数図柄(例えば「222」)となった場合に、その特別遊技の終了後の遊技において、所定遊技回数(例えば100遊技)間だけ設定される遊技状態をいう。そして、時間短縮遊技状態で所定遊技回数が行われると、時間短縮遊技状態が終了し、通常遊技状態に移行する。
ここで、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態では、図柄変動表示装置6jによる図柄の変動開始から停止表示されるまでの時間が通常遊技状態より短い時間に設定される。
なお、通常遊技状態又は時間短縮遊技状態のときに図柄変動表示装置6jにより停止表示された図柄が当選図柄のうちの偶数図柄(例えば「222」)となった場合には、その特別遊技が終了した後の遊技は、通常遊技状態となる。通常遊技状態及び時間短縮遊技状態は、上述したように、1/327の当選確率を有する遊技状態である。
また、当たり抽選手段22aの当たり判定手段により非当選と判定された場合に用いられるものとして、停止図柄抽選手段22bは、非当選図柄選択用乱数発生手段と、非当選図柄選択用乱数取得手段と、非当選図柄選択手段とを備える。
非当選図柄選択用乱数発生手段は、制御プログラム等によって所定の周期を有する非当選図柄選択用乱数を発生させる。そして、非当選図柄選択用乱数取得手段は、非当選図柄選択用乱数発生手段によって発生した非当選図柄選択用乱数のうち1の非当選図柄選択用乱数を取得する。次いで、非当選図柄選択手段は、非当選図柄選択用乱数取得手段で取得した非当選図柄選択用乱数に対応する非当選図柄を選択する。
本実施形態では、非当選と判定された場合には、左図柄、中図柄及び右図柄ごとに、それぞれ独立して上述の非当選図柄選択用乱数発生手段により乱数を取得し、その取得した乱数に基づいて、左図柄、中図柄及び右図柄を選択する。
ここで、停止図柄抽選手段22bは、当たり抽選手段22aの当たり判定手段により非当選と判定された場合には、「000」〜「999」までの1000個の停止図柄のうち、「000」、「111」、・・、「999」の10個の当選図柄とならないように、非当選図柄を選択する。
(変動パターン抽選手段)
変動パターン抽選手段22cは、図柄変動表示装置6jに表示すべき図柄の変動パターンを抽選するものである。
変動パターン抽選手段22cは、変動パターン選択用乱数発生手段と、変動パターン選択用乱数取得手段と、変動パターン選択手段とを備える。
変動パターン選択用乱数発生手段は、制御プログラム等によって所定の周期を有する変動パターン選択用乱数を発生させる。そして、変動パターン選択用乱数取得手段は、変動パターン選択用乱数発生手段によって発生した変動パターン選択用乱数のうち1の変動パターン選択用乱数を取得する。次いで、変動パターン選択手段は、変動パターン選択用乱数取得手段で取得した変動パターン選択用乱数と、当たり抽選手段22aの当たり判定手段での判定結果に基づいて、複数種類の図柄の変動パターンを記憶したデータテーブルを参照して、いずれか1つの変動パターンを選択する。
本実施形態では、当選時用と非当選時用との2つの(変動パターン選択用の)データテーブルを設けておき、当たり判定手段により当選と判定されたときは、当選時用のデータテーブルを用いて、取得した変動パターン選択用乱数に対応する変動パターンを選択する。同様に、当たり判定手段により非当選と判定されたときは、非当選時用のデータテーブルを用いて、取得した変動パターン選択用乱数に対応する変動パターンを選択する。
ここで、本実施形態では、図柄の変動表示の開始時には、3つの図柄の全てを変動表示した後、左図柄、右図柄、中図柄の順に停止表示させ、最終的に、3つの図柄の全てを停止表示する。
このとき、3つの図柄のうち、左図柄及び右図柄が同一であるときには、リーチ状態である旨の表示を行うように制御する。ここで、リーチ状態とは、左図柄及び右図柄が停止し、中図柄が未だ変動表示中の場合に、左図柄と右図柄とが同じ図柄となっている状態をいう。
例えば、選択された停止図柄が「333」や「777」のように当選図柄であるとき、又は「313」や「787」のように、左及び右の図柄が同一であるが中図柄が同一でないときには、左及び右の図柄を停止表示させるとともに、中の図柄を変動表示して、リーチ状態である旨を表示する。そして、このような停止図柄が選択されたときには、リーチ状態である旨の表示を行う変動パターンが選択される。この変動パターンには、最終的に当選図柄で停止表示される信頼度が異なる複数の変動パターンが予め設けられている。例えば、当選図柄で停止表示される確率が低い変動パターン1と、当選図柄で停止表示される確率が高い変動パターン2とを設けることが挙げられる。
この場合に、停止図柄抽選手段22bによって当選図柄が選択されたときには、変動パターン抽選手段22cは、変動パターン1よりも変動パターン2の方を高い確率で選択するようにする。
これに対し、停止図柄抽選手段22bによって非当選図柄が選択されたときには、変動パターン抽選手段22cは、変動パターン2よりも変動パターン1の方を高い確率で選択するようにする。
(図柄表示制御手段)
図柄表示制御手段23は、始動入賞口6cへの遊技球の入賞により、入賞球検出手段21が検出信号を受信したことを条件として、図柄変動表示装置6jの図柄の変動表示及び停止表示を行うように制御するものである。
図柄表示制御手段23は、抽選手段22の抽選結果に基づいて、図柄の変動表示及び停止表示を制御する。すなわち、図柄表示制御手段23は、停止図柄抽選手段22bによって選択された停止図柄、及び変動パターン抽選手段22cによって選択された変動パターンに従い、図柄の変動表示及び停止表示を行うように制御する。
(特別遊技制御手段)
特別遊技制御手段24は、当たり抽選手段22aの当たり判定用乱数取得手段により取得された当たり判定用乱数が当選の乱数と一致し、図柄変動表示装置6jにより停止表示された図柄が当選図柄(例えば「777」)となった場合に、特別遊技に移行させ、その終了条件を満たすまで特別遊技を実行するものである。ここで「特別遊技」とは、通常遊技以上に遊技球が入賞しやすい状態が作り出され、具体的には、特別入賞口6dが開放され、遊技球を受け入れ易い状態となるこで、それまで以上に賞球の獲得が期待できる遊技である。
特別遊技中は、特別遊技制御手段24は、特別入賞口6dの開放及び閉鎖動作を行うための特別入賞口駆動装置6ddの駆動を制御する。
特別遊技制御手段24は、特別入賞口駆動装置6ddの駆動を制御して特別入賞口6dを開放しつつ、特別入賞口6dの開放時間や特別入賞口6dに入賞した球数のカウント等を行う。そして、所定の条件を満たしたと判別したときは、特別入賞口6dを一旦閉鎖するように特別入賞口駆動装置6ddの駆動を制御する。
そしてまた、再度、特別入賞口6dの開放条件を満たすと判別したときは、特別入賞口駆動装置6ddの駆動を制御して特別入賞口6dを開放しつつ、特別入賞口6dの開放時間や特別入賞口6dに入賞した球数のカウント等を行う。
具体的には、特別入賞口6dに所定数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、又は所定時間(例えば30秒間)経過するまで1回の開放状態を維持する。この動作は、所定回数(例えば15回)まで連続するように設定されている。
尚、これに加えて、以下の構成を含めてもよい。即ち、特別入賞口6d内に設けられた特定領域(開放を継続する権利を獲得するための領域をいう。図示せず。)を通過したときは、再度、上記の開放状態が繰り返される。特別遊技中は、この動作は、特定領域を通過したことを条件として、上記所定回数(例えば15回)まで連続するように設定されている。特別入賞口6d内の特定領域には、遊技球の通過を検出するためのセンサ(図示せず)が設けられており、そのセンサの検出結果が特別遊技制御手段24に送信されるように構成されている。
そして、特別遊技制御手段24は、特別遊技中に、特別遊技の終了条件を満たすか否かを判別し続け、特別遊技の終了条件を満たすと判別したときには、特別遊技を終了するように制御する。
(球搬出制御手段)
球搬出制御手段25は、賞球の払出し等を行うための球搬出装置25dの駆動を制御するものである。上述したように、始動入賞口センサ6cs及び特別入賞口センサ6dsからの検出信号を入賞球検出手段21が受信したときに、その入賞に対応する数の賞球を払い出すように、球搬出装置25dを制御する。球搬出装置25dは、駆動されると、球を弾球遊技機1の皿701aに払い出す。
(普通図柄制御手段)
普通図柄制御手段26は、上述した普通図柄変動表示装置264dの変動表示及び停止表示を制御するためのものであり、以下の各手段を備える。
(入球検出手段)
入球検出手段262は、有効となっている普通図柄始動口6iを遊技球が通過したときに、それを検出するものである。
ここで、普通図柄始動口センサ6isは、普通図柄始動口6iの遊技球の通過領域の少なくとも一部に配置されており、普通図柄始動口6iの遊技球の通過を常時監視しているセンサである。
普通図柄始動口6iを遊技球が通過すると、普通図柄始動口センサ6isから、そのときの検出信号が入球検出手段262に送信される。この検出信号を受信したときに、入球検出手段262は、普通図柄始動口6iを遊技球が通過したことを検出する。
(普通図柄抽選手段)
普通図柄抽選手段263は、有効となっている普通図柄始動口6iを遊技球が通過したことを条件として、普通図柄変動表示装置264dに停止表示すべき図柄を抽選によって決定するものである。
普通図柄抽選手段263は、上述した当たり抽選手段22aと同様に、当たり判定用乱数発生手段と、当たり判定用乱数値取得手段と、当たり判定手段とを備える。
すなわち、普通図柄抽選手段263は、例えばソフトウェア乱数によって所定の周期を有する当たり判定用乱数を発生させ、有効となっている普通図柄始動口6iの遊技球の通過時に、当たり判定用乱数値を取得し、その当たり判定用乱数値に基づいて当選であるか非当選であるかを判定する。
さらに、普通図柄抽選手段263は、上記の当選であるか非当選であるかの判定結果に基づいて、普通図柄変動表示装置264dに停止表示すべき図柄を決定する停止図柄決定手段を備える。
普通図柄抽選手段263は、取得された当たり判定用乱数値が当選と判定されたときには、停止表示すべき図柄を「7」に決定する。また、普通図柄抽選手段263は、取得された当たり判定用乱数値が非当選と判定されたときには、停止表示すべき図柄を「5」又は「6」に決定する。
ここで、「5」又は「6」のいずれの図柄を選択するかは、停止図柄選択用乱数発生手段で停止図柄選択用乱数を発生させ、停止図柄選択用乱数値取得手段で1の停止図柄選択用乱数値を取得する。次いで、取得した停止図柄選択用乱数値に対応する停止図柄(「5」又は「6」のいずれか)を選択する。
また、普通図柄抽選手段263は、有効となっている普通図柄始動口6iの状態に応じて、すなわち通常確率か高確率かで、当選であるか非当選であるかの判定方法が異なるように制御する。通常確率と高確率とで、ともに普通図柄始動口6iの遊技球の通過時に当たり判定用乱数値を取得する点は同じであるが、当選確率が異なるようにする。本実施形態では、通常確率では1/2の確率で当選となるように設定され、高確率では9/10の確率で当選となるように設定されている。すなわち、通常確率時及び高確率時は、それぞれ、取得される当たり判定用乱数値のうち1/2、及び9/10が当選と判定される乱数値となる。
(普通図柄変動制御手段)
普通図柄変動制御手段264は、普通図柄始動口6iを遊技球が通過したときに、普通図柄抽選手段263の抽選結果に基づいて、普通図柄変動表示装置264dの図柄の変動表示及び停止表示を行うように制御するものである。
普通図柄変動制御手段264は、普通図柄変動表示装置264dの図柄を所定時間変化させた後、最終的には、普通図柄抽選手段263によって決定された図柄を普通図柄変動表示装置264dに停止表示させる。
(球誘導装置制御手段)
球誘導装置制御手段265は、普通図柄抽選手段263の抽選結果に基づいて、球誘導装置265dの作動を制御するものである。具体的には、普通図柄抽選手段263による抽選で当選したときには、球誘導装置265dを作動させるように制御する。これとは逆に、普通図柄抽選手段263による抽選で非当選であったときは、球誘導装置265dを作動させない。
作動させる時期としては、普通図柄変動表示装置264dの図柄が所定時間変動し、普通図柄抽選手段263によって決定された図柄が普通図柄変動表示装置264dに停止表示された直後である。
普通図柄抽選手段263による抽選で当選したときには、普通図柄変動表示装置264dには、最終的に「7」の図柄が停止表示される。その直後に、球誘導装置制御手段265は、球誘導装置265dを作動させて、始動入賞口6cの入口部分の電動チュリップ6hを拡大させる。
また、本実施形態では、普通図柄変動制御手段264は、遊技状態に応じて、普通図柄変動表示装置264dの図柄の変動時間を変化させるように制御する。
先ず、通常遊技状態では、普通図柄変動表示装置264dによる図柄の変動が開始されてから停止するまでの時間を30秒に設定する。そして、普通図柄抽選手段263の抽選で当選したときに、球誘導装置制御手段265は、球誘導装置265dを作動させる時間を0.5秒に設定する。
すなわち、30秒間、普通図柄変動表示装置264dによる図柄の変動表示が行われ、図柄が停止表示された後、当選時には、0.5秒間、球誘導装置265dが作動して、始動入賞口6cに遊技球が入賞しやすくなる状態が形成される。
これに対し、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態では、普通図柄変動制御手段264は、普通図柄変動表示装置264dによる図柄の変動が開始されてから停止するまでの時間を5秒に設定する。そして、球誘導装置制御手段265は、普通図柄抽選手段263の抽選で当選したときに、球誘導装置265dを作動させる時間を3秒に設定する。
すなわち、5秒間、普通図柄変動表示装置264dによる図柄の変動表示が行われ、図柄が停止表示された後、当選時には、3秒間、球誘導装置265dが作動して、始動入賞口6cに遊技球が入賞しやすくなる状態が形成される。
以上より、通常遊技状態では、始動入賞口6cへの遊技球の入賞しやすさは、ほとんど変化しない。しかし、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態では、始動入賞口6cへの遊技球の入賞しやすさが通常遊技状態より大幅に高くなる。
(画像表示制御手段)
画像表示制御手段27は、図柄変動表示装置6jに表示される演出画像を制御する。
(回転ドラム制御手段)
回転ドラム制御手段28は、駆動モータ87a、87bの回動量を制御し、ドラム部材82の回動と、シャッター83の開閉(回動)を制御する。即ち、駆動モータ87aの回転方向及び回転量をそれぞれ制御し、ドラム部材82の表面に表示された特定の図柄が、回転式表示装置8の窓801に位置するように制御する。また、駆動モータ87bの回転方向及び回転量をそれぞれ制御し、シャッター83の位置を切り換える。シャッター83は、窓801を閉鎖した、遮蔽位置(遮蔽状態)と収納位置(開放状態)との間で、切換操作される。
具体的に制御内容の一例を示す。ドラム部材82の外周面には、各遊技状態(通常遊技状態、特別遊技状態、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態)に対応した図柄が配置され、各遊技状態に移行する際には、移行する条件が成立した時点で、回転式表示装置8のドラム部材82が、遊技状態の移行に先行して回動し、移行する遊技状態を示唆する。このように、回転ドラム制御手段28は、回転式表示装置制御手段としての機能を有する。
また、この際、シャッター83も制御され、ドラム部材82の回動が開始される前に、シャッター83を遮蔽位置に移動させる。そして、次に移行する遊技状態に対応した図柄が表示位置に配置された後、シャッター83が収納位置に戻され(窓801が開放され)、次に移行する遊技状態が示される。このように、回転ドラム制御手段28は、シャッター駆動装置制御手段としても機能する。
シャッター83が閉じられる動作は、異なる遊技状態に移行することを示唆する予告としての機能を有し、シャッター機構は予告演出手段としても機能する。遊技者は、シャッターが閉じられた時点で、シャッター83が開放されたときに窓801に表示される図柄に期待するため、シャッター83を凝視し、遊技に対する興趣性が増進される。
ドラム部材82の制御タイミングは、上記のように、遊技状態が通常遊技状態、時間短縮遊技状態、及び確率変動遊技状態へそれぞれ切り替る場合に限らず、各遊技状態に応じて、ドラム部材82の表面表示されている図柄を適宜変更表示する構成としてもよい。また、シャッター83は、通常遊技状態では閉じられ、確率変動遊技状態で開放するなどの制御を行ってもよい。この他、図柄変動表示装置6jで選択された画像に応じて、シャッター83の遮蔽又は収納の選択や、ドラム部材82の図柄の選択をする制御を行ってもよい。
また、通過センサ62が遊技球の通過を検出した場合に、その検出に基づいて、ドラム部材82の所定の図柄を表示し、又は図柄の変更を行う構成としてもよい。さらに、通過センサ62の検出信号の供給に基づいて、シャッター83の開閉を変更する制御を行ってもよい。或は、ドラム部材82の回動は、シャッター83が遮蔽状態である場合に実行されるように制御することもできる。
制御内容は、この他、通過センサ62により、遊技球の通過回数をカウントし、予め規定された所定回数に達した場合に、ドラム部材82やシャッター83の駆動を開始(或は停止)する構成としてもよい。
(光表示装置制御手段)
光表示装置制御手段29は、光表示装置802の光源の色選択、発光の有無、光の強さ、光源の点滅の速度等を制御する。光表示装置制御手段29は、シャッター83が開放される(収納位置に移動する)動作を検出し、この動作に先立って、発光する光を制御し、シャッター83の開放を予告する。遊技者は、シャッター83が開放されたときの、ドラム部材82の識別情報に関心があり、シャッター83を凝視するが、開放されるタイミングが不明であると、興味が薄くなる。このため、シャッター83が開放される際には、光表示装置802によって、その旨を予告することにより期待感が高まり、興趣性が増進される。
光表示装置802によって、遊技者の興味をひくための制御は、光表示に変化を加えることにより実施される。具体的には、消灯状態から発光状態に変更する。弱い光から強い光へ変化するなど、光の強さが変化する。光の色の変化する。光が点滅し始める。或は、光の点滅の速さが変化する。などが挙げられる。
このような制御の他、発光色の選択や、変更のタイミングは、例えば、遊技状態が通常遊技状態、時間短縮遊技状態、及び確率変動遊技状態の各遊技状態に応じて、或は、各遊技状態へ移行する際に行ってもよい。また、遊技状態の移行時や、シャッター83の開閉時に、これと同時に光表示を変化させる制御を行うこともできる。
この他、画像表示制御手段27で選択された画像に応じて、同様の制御を行ってもよい。また、光表示装置802は、光の点滅や色の変化によって予告を行うため、画像表示装置等に比較して、構成が単純であり、構成の簡素化を図ることができる。
以上のような構成において、本発明の遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば図柄変動表示装置6j)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば始動入賞口6cへの遊技球の入賞)が成立した後、当該実行条件に対応する可変表示の開始条件(例えば特別図柄の最終停止および大当り遊技の終了)の成立にもとづいて複数種類の識別情報の可変表示を開始し、複数種類の識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果(例えば大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に移行させ、特定遊技状態が終了した後に成立する第1の移行条件(特定遊技状態が終了したこと、および特別図柄の停止図柄が確変図柄であったこと)の成立により、通常状態(確変状態、時短状態および特定遊技状態以外の状態)であるときに比べて、所定回数(例えば4回)の識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とする確率を向上させた状態である第1の有利状態(例えば確変状態)に移行させ、第1の有利状態が終了したときに成立する第2の移行条件(例えば第1の有利状態が終了したこと)の成立により、所定回(例えば20回または100回)の識別情報の可変表示の可変表示期間を通常状態および第1の有利状態であるときに比べて短縮する状態である第2の有利状態(例えば時短状態)に移行させる遊技機であり、第1の有利状態(確変状態)へ移行する場合には、移行に先立って、シャッターが遮蔽位置に移動し、回動式表示装置8が第1の有利状態に対応した図柄を表示位置に移動させ、その後シャッター83が開放される構成を有する。さらに、シャッター83を開放する際には、開放に先立って光表示装置802により予告することにより、遊技者の期待感を高めることができる。