JP4053590B2 - 光応答性装置及び光応答性半導体 - Google Patents

光応答性装置及び光応答性半導体 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は光応答性装置、特に半導電性ポリマーを用いる光応答性装置に関するものである。
背景技術
1992年11月に刊行されたフィジックス ワールド第42〜46頁に記載されたアール.フレンド、ディー.ブラッドレイ及びエー.ホルムス等の論文中に説明されたように、ポリマー鎖の構成に用いる繰り返し単位がsp2を有する原子から構成され、且つポリマー鎖に沿って二重結合と単結合を交互に生成するπ共有結合から構成されている場合には、共役ポリマーが生成する。分子内の隣接部位上のp2軌道の重なりは、充分に脱部分化したπ原子価を生成し、且つ電子、正孔及び励起子、ポラロン及びビポラロン等の励起状態を支持し得るπ*伝導バンドを生成する。また、sp2混成軌道から生成したσ結合はπバンド及びπ*バンド内の励起状態の有無に拘わらず、分子をその儘に保持する強い結合を与える。さらに、隣接分子上のπ軌道の重なりは三次元的な電荷移動を可能とする。このような共役ポリマーの特性は、共役ポリマーが半導体的特性(時には金属に近いことさえある特性)と光応答特性(光放出性又は光検出性)を発揮することを可能とする。
一つの特定の共役ポリマーとしてPPV(ポリ(p−フェニレンビニレン))の光感受性が、ジャーナル オブ フィジクス 縮刷事項 6(1994年)第1379〜1394頁に掲載されたアール.エヌ.マークス等の報告「The photovoltaic response in poly(p-phenylenevinylene)thin film devices」中で検討されている。この論文中では、共役ポリマーPPVの薄膜を、一方の電極は透明で通常全くではないが酸化錫インジウムで被覆したガラスである作用機能の異なる電極間に挟んでいる。短絡状態下では、最も低い非占領分子軌道と最も高い占領された分子軌道から生成した伝導バンド及び原子価バンドは夫々曲げられ、内部電界がポリマー内部に生成する。共役ポリマー内の光励起は直接には遊離キャリャーを生じないが、ポリマー鎖上の電子分布の部分的再配置を生ずる。この励起状態又は領域は簡明化の為こゝではポラロンと称するが、種々異なる電荷状態で存在することができ、主要な光励起ポラロンはポリマーのバンドギャップ内のエネルギーレベルを有する一重項状態の励起子である。励起子は分離により電子と正孔に解離することができ、或いは金属との接触による急冷又は再放出を含む他の手段により減衰することができる。解離エネルギーは熱として供給されるか、内部電界により供給され、前述の報告ではPPV中で約0.4電子ボルト(eV)と推定されている。内部電界の方位は電子が泳動し通常アルミニウム電極、マグネシウム電極又はカルシウム電極である最低の作用機能との接触で捕集され、一方正孔は高い作用機能を有する電極この場合には酸化錫インジウム電極方向へ移動するような方位である。かくて、光電流を検出し利用することが可能で、例えば太陽電池の場合には電力を供給し、又はイメージセンサー用のイメージのように光パターンの部分を検出することができる。
これまではかかる薄膜PPV装置内で短絡状態下で約1%の大きさの量子収量をピーク反応エネルギーについて測定してきた。然し、高い光子エネルギーにおけるそのような装置の反応は、主として材料の電子移動性が低い為制限される。これは高い光子エネルギーでは、入射光の殆んどが酸化錫インジウム電極近辺で吸収されるので、電子は捕集される為にはポリマー層を横断しなければならないからである。その結果、電子は正孔に捕集又は再結合される多大な危険を冒すことになる。従って、かかる装置の光電流のスペクトル的反応は、半導体的ポリマーの吸収からスペクトルの赤側に移動する。
かかる装置内の量子収量は、励起子の個別の荷電への減衰の可能性を増大することにより向上することができる。このことはポリマー層の厚さを減少して電界強度を増加することにより達成できる。このことは捕集又は再結合の可能性を減ずる利点をも有するが、ポリマー層により吸収される入射光量が不可避的に減少する。量子収量を向上する他の可能性は、材質の異なる二重層又は多重層構造を用いて、ヘテロ接合が生成し且つ励起子が二材質間のヘテロ接合界面で解離するのを励ますことである。そのような試みは、1993年2月8日に刊行された「アプライド フィジクス レターズ」62(6)第585〜587頁に掲載されたエヌ.エス.サリシフトシ等の報告「Semiconducting polymer-Buckminster fullerene heterojunctions: Diodes, photodiodes and photovoltaic cells」に報告されている。この報告では、ヘテロ接合ダイオードは、MEH−PPV(ポリ(2-メト111-(2'-エチル)ヘキシルオキシ-p-フェニレン ビニレン))と、C60(Buckminster fullerene)と、酸化錫インジウムで被覆したガラス基板上に堆積した金と順次の層から成っている。同報告は荷電の移動が放射性又は非放射性励起子減衰過程よりも三段階も早い大きさであるピコ秒以下の時間規模で行なわれることを示している。然し、同報告は効率的な光電気転換を生成するようにヘテロ接合界面の有効領域を多大に増加する必要があることを示し、このことを容易とする為に基板を粗面化することを提案している。
本発明の目的は、極めて向上した量子収量を可能とし、かくて従来達成されたよりも一段と効率的なエネルギー転換を可能とする半導電性ポリマーを有する光応答性装置を提供するにある。
発明の開示
本発明は光応答性装置であって、第一及び第二の主要面を持つ光応答性圏域(光応答圏域)と、光応答性圏域の第一及び第二の主要面上に夫々設けた第一及び第二の電極と、を備え、光応答性圏域が、第一の半導電性ポリマーの領域と第一の半導電性ポリマーから相分離された第二の半導電性ポリマーの領域とを持つポリマー混和物を備えており、第二の半導電性ポリマーが第一の半導電性ポリマーよりも高い電子親和性(電子親和力)を持ち、従って使用時には、光応答性層(光応答層)への入射光から由来する第一及び第二の電極間の光電流が第二の半導電性ポリマーを支配的に通過する電子と第一の半導電性ポリマーを支配的に通過する正孔とを備え、前記ポリマー混和物が、第一/第二の半導電性ポリマーの一方に発生した電荷の第一/第二の半導電性ポリマーの他方への移動を、前記ポリマー混和物の嵩容積(バルク)中に分散された部位で発生するように構成され、更に光電流の検出及び入射光の信号指標の提供のための手段を備える、光応答性装置を提供する。
ここで「半導電性ポリマー」の語は、到達すべき荷電伝導の為の侵透閾い値を可能とするのに充分な共役が存在する全てのポリマーを意味する。「侵透閾い値」の語は本明細書では材質を通る導電性通路を得るのに必要な材質の分率を意味する。侵透と侵透閾い値の一層の検討の為には、アダム ヒルガーにより奥書きされIOPパブリッシング リミッテッドにより刊行(ISBN O-85274-591-5)されたエヌ.イー.キュサックの著書「The Physiks of Structurally Disordered Matter: an introduction」中の「Percolation and Localization」と題する章等の適当な教科書を参照すべきである。典型的には三次元共役中の25容量%が充分である。第一及び第二の半導電性ポリマーの略々全てのポリマー鎖が共役できるべきであったが、このことは不必要であり、また例えば1992年に刊行された「Nature」第356巻第47〜49頁に掲載されたピー.エル.バーン、エー.ビー.ホルムス、エー.クラフト、ディー.ディー.シー.ブラッドレイ、エー.アール.ブラウン、アール.エッチ.フレンド及びアール.ダブリュ.ギマーの報告「Chemical Tuning of Electroluminescent Copolymers to Improve Emission Efficiencies and Allow Patterning」中で検討されているのと同様な方法で、ポリマー鎖の共役単位又は部分をポリマー鎖に沿って規則的又は不規則的に分散可能な非共役スペーサー部分により分離することができる。他の可能性として、例えばポリ(ビニルカルバゾール)と多数の側鎖液晶物質に見出されるように、非共役ポリマーの背骨即ち主鎖に共役側鎖を取り付けることにより共役部分を提供することである。
本発明の光感受性装置の作動に当って、適当な波長又は波長範囲の光を装置に入射させると、光励起状態通常一重項状態の励起子が発生し、次いでこれ等の励起子が内部電界で解離して解離した電子と正孔の分離を容易とし、通常電子を第二半導電性ポリマー中に存在させ、正孔を第一半導電性ポリマー中に存在させる。かかる光応答性装置は、外部バイアスを第一及び第二の電極間に印加せず、第一及び第二の半導電性ポリマー間の電子と正孔の分離により生成した内部電界が適当な手段を用いて検出し得る第一及び第二の電極間の光電流を生ずる光起電様式、又は上述したように装置に入射する光が荷電キャリャーの光発生を生じさせる迄外部バイアスを第一及び第二の電極間に印加して第一及び第二の電極間の電流の発生を抑制する光検出器様式で作動させることができる。
本発明の光感受性装置の作動に含まれる主要な機構は、第一又は第二の半導電性ポリマー中の光励起の機構と考えられる。光励起はその半導電性ポリマー中で励起子を発生させ、次いで電荷(電子又は正孔であって、励起子が発生したのが第一及び第二の半導電性ポリマーの何れかによって異なる)の第一及び第二の半導電性ポリマーの何れか一方への荷電移動により励起子の解離を生ずる。光応答性圏域内で生成した内部電界は、電子が第一及び第二の電極の何れか一方へ駆動され、正孔が第一及び第二の電極の他方へ駆動され、電子移動が主として第二半導電性ポリマーによって行なわれ、正孔移動が主として第一半導電性ポリマーによって行なわれる結果を生ずる。かくて生成する光電流は入射光の信号の指標を与える従来手段によって検出することができる。
半導電性ポリマーの相分離した混和物の使用は、半導電性ポリマー混和物の嵩容積(バルク)中に分散された部位で電荷転送を発生させる。このことは、量子収量を改良し、また、所定のポリマー中の低い電子移動度により制限される高い光子エネルギーにおける応答の問題を緩和する。
本明細書で用いる“光”とは、スペクトラムの近赤外、可視及び近紫外領域の電磁放射を意味するが、勿論、装置が反応する所定の波長又は波長の範囲は、光応答圏を形成するのに用いる所定のポリマーにより左右される。
分子物質の混和物又は分子物質とポリマーとの混和物とは対照的に、ポリマーの混和物は混合のエントロピーを考慮すると、異なる相に分離すると考えられる。一般に、第1半導電性ポリマーと第2半導電性ポリマーとの混和物は、第1半導電性ポリマーの領域と第2半導電性ポリマーとの領域がそれぞれの連続した網構造(ネットワーク)を形成する。これらのネットワークは内部侵透(相互侵入)し、結果として、各半導電性ポリマーを通るそれぞれの連続した通路を有し、第1半導電性ポリマーと第2半導電性ポリマーの一方のポリマー内の荷電キャリアが第1の電極と第2の電極との間を移動することができ、他の半導電性ポリマー中に通ることがない。しかし、このことは、相分離した混和物中の同一の半導電性ポリマーの隣接部分又は領域間の距離が小さく、荷電キャリアを他の半導電性ポリマー中をトンネル通過させられるか又は少なくとも単に短距離を移動させられる場合には、必ずしも必要ではない。
一般に、第1半導電性ポリマーと第2半導電性ポリマーは、それぞれ、1つ以上の置換基又は側基を有する。これにより、混和物の形成が促進される。この場合、適切な溶媒中に第1半導電性ポリマーと第2半導電性ポリマーとを溶解することにより混和物を形成する。その理由は、順応性のある側基を有するポリマーが、現在有用な溶媒に一層可溶性な傾向があるからである。勿論、かかる置換基の存在を必ずしも必要としない、混和物を形成する他の方法を採用することができる。従って、例えば、用いる所定のポリマーにより、第1の及び第2の半導電性ポリマーを高温で融解し、次いでそれらを相互に混合することができる。
第1及び第2の半導電性ポリマーは、共にPPV〔これはポリ(p-フェニレンビニレン)である〕から誘導することができ、その化学構造式を添付図面の図1aに示す。一例として、第1半導電性ポリマーは、添付図面の図1bに示す化学構造式を有するMEH-PPV〔これはポリ(2-メトキシ,5-(2'-エチル)ヘキソロキシ-p-フェニレンビニレン)である〕を含み、第2半導電性ポリマーは、ヘキシルオキシ(OC6H13)のような、例えば、クロロホルム中でポリマーの溶解度を向上させる、1種以上のアルキル側基を有するのが好ましいPPVのシアノ置換したコポリマーを含む。例えば、第2半導電性ポリマーは、CN-PPVであることができ、これは添付図面の図1cに示す化学構造式を有するポリ(p-フェニレンビニレン)のシアノ置換したコポリマーである。
上述の第1及び第2の半導電性ポリマーは、混和物を形成するのに用いるべきポリマーの好適例であるが、他の半導電性ポリマーを用いることも可能である。従って、例えば第1半導電性ポリマーのために、PPVのフェニレン環が1つ以上の多数の異なる置換基又は側基を有することができる。実際の置換基は、例えば電気化学的技術により評価される、得られた第1半導電性ポリマーの電子親和力により選択する必要がある。また、一般に、置換基は、第2半導電性ポリマーのための溶媒でもある溶媒中での、得られた第1半導電性ポリマーの溶解度によるか又は融解工程を用いて混和物を形成する可能性に従って選択すべきである。可能な置換基は、アルキル、アルコキシ、チオール、ハロゲン及びニトロ(NO2)化合物より成る群から選定することができる。これらの基としては、メチル、メトキシ若しくはエトキシ、塩素又は臭素が好ましい。
適切な溶媒又は融解技術を見出すことができる場合、米国特許第5247190号に開示されたPPVの誘導体の少なくともいくつか又は溶解度を向上させ、且つ第2半導電性ポリマーの場合にはその電子求引性、即ち、第1半導電性ポリマーから電子を除去する能力を向上させるために、追加の側基又は置換基を有するそれらの誘導体を、第1及び第2の半導電性ポリマーとして用いることができる。他の可能性として、フェニレン環はフラン又はチオフェン環のような複素環式系を用いて置換することができる。
一般に、第2半導電性ポリマーは適切な溶液中で第1半導電性ポリマーと同時に溶解するように選択するが、上述したように、溶媒を用いない混和物を形成する他の方法を用いることができる。第2半導電性ポリマーを適切な溶媒中で第1半導電性ポリマーと同時に溶解するように選択する場合、適切な例では、電子求引置換基又は側基を第1半導電性ポリマーと類似のポリマー鎖に結合させることにより形成することができる。電子求引側基をその鎖に沿ったすべての繰り返し単位、又はその鎖上の規則的な位置か、若しくはランダムな位置でさえも結合することができる。例えば、第1半導電性ポリマーが1種以上の置換基を有するPPVである場合、次いで、第2半導電性ポリマーを、少なくとも1つの置換基を有するPPVのコポリマーとすることができる。他の可能な例としては、第2半導電性ポリマーを上述のPPVから誘導した任意の半導電性ポリマーのコポリマーとすることができる。アルキル又はアルコキシ側鎖の存在により可溶性であるポリ(フェニレンビニレン)ポリマーのための適切な電子求引基の例には、-C=N(例えば、ニトリル又はシアノ基)、トリフルオロメチル及びエステル基が含まれる。これらの例では、電子求引基は鎖上の非局在化したπ電子と直接接触する必要がある。他の可能な第2半導電性ポリマーは、フェニレン基に追加してチオフェン基を含有することができる。他の可能なものとしては、選択したポリマーに対する追加の電子求引置換基の代わりに、ポリマー自体が第1半導電性ポリマーよりも高い固有の電子親和力を有する場合がある。例えば、第2半導電性ポリマーはポリピリデン又はポリキノリンとすることができる。
第1の半導電性ポリマー(即ち、電子親和力が低い)についての他の可能性は、上記例から選択した1種以上の種類の環(芳香族又はヘテロ芳香族)を含むポリ(アリーレンビニレン)コポリマーである。上述のポリマーのPPV種の他に、他の可能性としては、混和物を生成することが必要な場合には、適切に配置した置換基又は側基を加えたポリ(フェニレン)、又は混和物を生成することが必要な場合には、3及び3′位置に置換基又は側基;例えば、所望の溶解度を提供するために選択される、一般に、ブチル又はそれ以上の炭素鎖を意味するアルキル基を有するポリ(3−アルキルチエニレン)又はポリ(3,3′−アルキルチエニレン)を加えたポリ(チエニレン)である。同様のポリ(フェニレン)又はポリ(チエニレン)ポリマーは、ニトリル、エステル又はペルフルオロアルキル基のような適切な電子求引基(電子引出し基)を加えて、第2半導電性ポリマーのために用いることができる。第2半導電性ポリマーを形成するための他の可能なポリマーは、一般に、第1の半導電性ポリマーの性質により左右され、電子求引基の添加を必要とせず、ポリピリジン、ポリキノレン及びオキサジアゾール又はオキサゾール基を含有するポリマーが含まれる。
他の可能性として、上記ポリマーの任意の変更した形態を、”Chemical Tuning of Electroluminescent Copolymers to Improve Emission Efficiencies and Allow Patterning”と題するP. L. Burn、A. B. Holmes、A. Kraft、D. D. C. Bradley、A. R. Brown、R. H. Friend及びR. W. Gymerにより、Natureの第356巻、47〜49頁、1992年に出版された論文に検討されている方法と同様にして用いることができる。この形態では、ポリマー鎖に沿った結合は、非結合空間単位により、規則的な又はランダムな間隔で中断される。さらに、第1及び第2の半導電性ポリマーは、非結合バックボーン又はポリアクリレートのような主要なポリマー鎖上の側基又は置換基として結合した単位を提供することにより形成することができる。実際、荷電伝導のための侵透閾い値に到達できるような十分な結合が存在し、高い電子親和力を有する他のかかるポリマーと混和することができる、任意のポリマーを本発明にかかる装置に適切に用いることができる。代表的に、3次元結合中の25容量%は十分である必要がある。
勿論、第1及び第2の半導電性ポリマーのためのこれらの異なる可能性は、異なる半導体エネルギーレベル及びバンドギャップを有することができ、そのため、選択された所定のポリマーの実際の性質は、勿論、波長又は光反応性装置が応答する波長に影響を及ぼすことがある。
一般に、混和物は第1及び第2の半導電性ポリマーだけから成る。しかし、混和物は他の成分を含むことができ、この他の成分はポリマー又は分子物質でよく、混和物の光応答性について、何らの活性な役割を演じないことがあるか又は第1及び第2の半導電性ポリマーの一方又は他方に励起子を捕獲し移動することにより光収穫を援助することができる。
第1及び第2の電極の少なくとも1方は光透過性であり、光を光反応圏に入射させることができる。例えば、第1及び第2の電極の一方は酸化インジウム(インジウム酸化物)又は酸化錫インジウム(インジウム錫酸化物)から形成される。他の可能性としては、少なくとも1方の電極には、光反応圏への光入射を許容する開口を設け、他方の電極は適切な任意の導電性材料、一般に、金属又は合金から形成することができ、これらの金属等は、インジウム錫酸化物よりも陰性であり、例えば、アルミニウム、マグネシウム又はカルシウムである。
また、本発明は光応答性半導体を提供する。この半導体は、第1半導電性ポリマーの領域及び第1半導電性ポリマーから相分離され、第1半導電性ポリマーよりも高い電子親和力を有する第2半導電性ポリマーの領域を含むポリマー混和物を含有し、第1半導電性ポリマーと第2半導電性ポリマーとの間の荷電分離を促進するものである。かかる光応答性半導体を、例えば、光屈折材料として用いる、複合材料の荷電分離部分として用いることができる。
本発明の例を、添付した図面について記載する。
図1a,1bおよび1cはそれぞれ、PPV,MEH−PPV及びCN−PPVの化学構造式を示す図であり、図1d,1e,1fおよび1gはPPV又は関連するモノマーの種々の誘導体の化学構造式を示す図である。
図2は本発明の光応答性装置の断面図式図である。
図3aはバンド構造図式により、MEH−PPVにおける励起子の光励起及び励起子の解離に続く電子のCN−PPVの導電帯への移動を例示する図式図であり、図3bは光電流が入射光に応答して発生する機構を例示する本発明装置の図式バンド構造を示す図である。
図4aは本発明装置の光応答領域の第1及び第2の半導電性ポリマーの相分離を示す図式図であり、図4bは図4aの部分拡大図である。
図5は図2に示すタイプの光応答装置において測定を実施するのに用いる装置の図式図である。
図6はポリマー光応答領域を有する種々異なる光応答装置に関するエネルギーE(電子ボルト(eV))に対する標準化短絡光電流nIP又は標準化吸収nAを示すグラフである。
図7は、種々の厚さの光応答領域を有する本発明の3つの光応答装置のエネルギーE(電子ボルト(eV))に対する標準化短絡光電流nIPを示すグラフである。
図8は波長544nmの光が装置に入射する強度INT(mWcm-2)の関数としての本発明の光応答装置の量子収量Qのグラフである。
図9は本発明の装置の暗所及び発光条件下での電流強度Jの電圧Vに対するグラフである。
図10は装置を波長が550nmであり、強度が0.15ミリワットcm-2である光に露光した際のバイアス電圧に対する本発明の装置の量子収量Qのグラフである。
図2〜5bは単に図式的であり、縮尺どおりではないことを理解すべきことは当然である。同一の符号は明細書全体にわたって同一の要素を示す。
図面、特に図2及び4aについて、第1及び第2の主要表面2’及び2’’並びに光応答性領域2の第1及び第2の主要表面それぞれの上に設けられた第1及び第2の電極3及び4を有する光応答性装置1を示し、光応答性領域2は第1半導電性ポリマーの領域2a及び第1半導電性ポリマーから相分離した第2半導電性ポリマーの領域2bを有し、第2半導電性ポリマーは、第1半導電性ポリマーより大きい電子親和力を有し、従って装置の使用にあたり、光応答性層2に入射する光により生じる第1の電極3と第2の電極4との間の光電流は、主に第2半導電性ポリマーを通って移動する電子及び主に第1半導電性ポリマーを通って移動する正孔を有する。
光応答性装置1を本発明に従って作動させるにあたり、適切な波長または波長範囲の光hfが装置に入射する際には、光により励起された状態、一般的に一重項状態の励起子が発生し、これは、次に、第2半導電性ポリマー及び第1半導電性ポリマー中の正孔中に存在する電子を有する解離した電子及び正孔の分離を促進する内部電界と解離する。このような光応答性装置は、外部バイアスを、第1及び第2の電極3及び4に印加しないで、第1及び第2の半導電性ポリマー間の電子の分離により発生した内部電界が、第1の電極3と第2の電極4との間に光電流を発生させ、この光電流を適切な手段を用いて検出する光起電様式で作動することができ,或いは外部バイアスを第1の電極3と第2の電極4間に印加して光応答性領域に光が入射して前述したように電荷キャリヤーが光により発生するまで第1の電極3と第2の電極4との間に電流を形成するのを阻害する光検出様式で作動することができる。
この装置1を作動させる主な機構は、第1又は第2の半導電性ポリマーのいずれかが光励起され、その結果、同半導電性ポリマー内に励起子が生成し、続いて荷電(電子又は正孔であり、励起子が生成した第1及び第2の半導電性ポリマーの特定の一方によって左右される)が第1又は第2の半導電性ポリマーの他方に移動することによる励起子の解離と考えられる。光応答性領域2内で発生した内部電界により、第1及び第2の電極3、4の一方の電極方向に電子が駆動され、他方の電極方向に正孔が駆動され、主に第2半導電性ポリマーにより電子移動が行われ、主に第1半導電性ポリマーによる正孔移動が行われる。生じた光電流を、入射光を示す信号を提供する従来の手段により検出する。
半導電性ポリマーの相分離した混和物を用いることは、電荷移動が、半導電性ポリマーの混和物の嵩容量全体にわたって分散する部位で行われることを可能にする。これらにより量子収量が改善され、或るポリマーにおける乏しい電子移動度により制限される高い光子エネルギーにおける応答性の問題を軽減することができる。
図2に特定的に例示した例において、光応答性装置1は絶縁基板5を備え、基板5はこの例では光透過性であり、適切なガラス又はプラスチック材料、例えばポリマーフィルム、例えばポリエステルフィルム製である。第1の電極3を基板5上に任意適切な手法、例えば蒸発、化学蒸着又はスパッタリングを用いて形成する。この特定例においては、第1の電極3を、光透過性導電性材料、例えば酸化錫インジウム(ITO)で形成する。ITOで被覆したポリエステルフィルムは、コートールド(Courtaulds)又は他の会社から市場で入手でき、この状況において用いることができる。光透過性導電性材料を用いる他の例として、第1の電極3を、1つ以上の開口を有する半透明導電性材料で形成して、光を光応答領域2に通す。他の任意適切な高い作用機能の導電性材料を第1の電極として用いることができる。従って、金、クロム、ニッケル、白金等の材料を場合によって用いることができ、十分薄く製造された場合には、半透明に維持できるが、このような環境においては、この金属層を他の透明導電性層、例えばITOの最上に形成するのが好ましい。導電性非金属、例えばポリアニリンを場合によっては用いることができる。
第1の電極3を例えばアセトン及びプロパン−2−オールを用いた超音波浴中で適切に洗浄した後、適切な無機絶縁性バリア層例えば一酸化ケイ素層を第1の電極3上に、適切なマスクを用いて、熱的に蒸発させて、装置1の範囲を定め、不所望な短絡を防止する作用を有する絶縁性領域6を定める。
この例において、光応答性領域2を第1の電極3上の層として、第1の及び第2の半導電性ポリマーを適切な溶媒に溶解し、このようにして形成した溶液を第1の電極3の上に回転塗布し、その後溶媒を蒸発させて除去することにより設ける。配合を、2つの活性半導体成分、即ち第1及び第2の半導電性ポリマーの体積分率が、電荷キャリヤーに関するパーコレーション閾い値(代表的には25%容積分率)を越えるように実施する。従って、代表的には、第1及び第2の半導体ポリマーの間の容積の比率は1:3〜3:1の範囲内であるが、混和物が他の成分を含む際には、この範囲は、若干制限することができる。層2は、吸収される層に入射する適切な波長の光の十分な割合を可能にするのに十分厚くなければならないことは当然である。一般的に、層2は、適切な波長の入射光をすべて吸収するように十分厚いが、それ以上は厚くない。
この特定例において、第1及び第2の半導電性ポリマーの両方は、PPV(即ちポリ(p−フェニレンビニレン))から誘導され、その化学構造式を、図1aに示す。従って、第1半導電性ポリマーは、図1bに示す化学構造式を有するMEH−PPV(即ちポリ(2−メトキシ、5−(2’−エチル)ヘキシルオキシ、−p−フェニレンビニレン)を含み、第2半導電性ポリマーは、ポリマーの例えばクロロホルムへの可溶性を改善する1つ以上のアルキル側基、例えばヘキシルオキシ基(OC613)を有するのが好ましいPPVのシアノ置換コポリマーを含む。この特定例においては、第2半導電性ポリマーは、図1cに示す化学構造式を有するCN−PPV(即ち、ポリ(p−フェニレンビニレン)のシアノ置換コポリマー)を含む。MEH−PPV及びCN−PPVの場合において、適切な溶媒はクロロホルムである。この例において、MEH−PPV及びCN−PPVの溶液は、前述のようなものであり、MEH−PPV対CN−PPVの比率が重量比で約1:1であるような測定容積比率で混合した。
前記したように例えば回転塗布によりポリマー混和物光応答性層2を形成した後、次にこの構造体を、減圧下で適切な高温、例えば100℃で,十分な時間、一般的に数時間徐冷して、残留溶媒を除去した。
次に、第2の電極4を、真空を損ねることなく任意適切な手法、例えば蒸発、スパッタリング又は化学蒸着を用いて設けた。第2の電極を、任意適切な導電性材料、一般的に第1の電極より電気陰性度が高いアルミニウム、カルシウム又はマグネシウム等の金属又は金属合金から形成した。第1の電極はITOから形成し、この例においてはアルミニウムを用いた。本発明の装置を作動させるにあたり、バイアス電圧を第1の電極3と第2の電極4との間に印加する際には、装置1は、電気陰性度が比較的高い電極(即ちこの場合においてアルミニウム電極)を他の電極に対して陰性に維持する際には順方向バイアスであり、電気陰性度が比較的高い電極を他の電極に対して陽性に維持する際には逆方向バイアスであると考えられる。この例においては、透明電極は底部電極3であり、装置の使用にあたっては光は基板5を通って入射するが、電極は当然光透過性電極が基板2から離れた層2の表面上にあり、装置が基板2から離れた側から発光するように、逆にすることができる。このような状況において、基板2は、光透過性である必要はないことは当然である。
前記第1及び第2の半導電性ポリマーが、混和物を形成するのに用いられるポリマーの好適例であるが、他の半導電性ポリマーを用いることができる。従って、例えば第1半導電性ポリマーに関しては、PPVのフェニレン環は1つ以上の異なる置換基又は側基を有することができる。実際の置換基は、例えば電気化学的手法評価した結果的な電子親和力(第2半導電性ポリマーより低くなければならない)に従って、および一般的に形成した第1半導電性ポリマーの、第2の半導電性ポリマーに対する溶媒である溶媒への可溶性又は溶融法を用いた混和物の形成能力に従って選択しなければならない。可能な置換基は、アルキル基、アルコキシ基、チオール基、ハロゲン原子および窒素(NO2)化合物から成る群から選択することができる。これらの群の中で、可能である好ましいものは、メチル基、メトキシ基またはエトキシ基、塩素原子または臭素原子である。
適切な溶媒または溶融技術を発見することができると、次に、米国特許明細書第5,247,190号に開示された半導電性ポリマーの少なくともいくつかが第1及び第2の半導電性ポリマーとして使用することができ、または溶解性を改良するために、付加側鎖または置換基を有するこれらの誘導体を使用することができ、さらに、電子求引性を改良するために、第2半導電性ポリマーを用いた場合には、第1半導電性ポリマーから電子を移動させることが可能となる。このようなPPVの誘導体の幾つかの可能な実例としては、図1aに示したフェニレン環を溶解した環系に置換したポリマーであり、例えばフェニレン環をアントラセン環系又はナフタレン環系に置換して、図1d、1e及び1fに示されるような構造を与える。他の可能性としては、フェニレン環を例えばフラン環又はチオフェン環などの複素環系に置換したものが挙げられ、図1gに示されるようなタイプのポリマーとしての化学式を与える。
通常、第2半導電性ポリマーは、適切な溶媒に第1半導電性ポリマーと共に溶解可能であるように選ばれる。言うまでもなく、これらは、溶媒を用いずに混和物を生成させることによる他の方法によっても行うことができる。このように、例えば特別なポリマーが使用される場合でも、高温下で共に溶解させることができ、次いでこの混和物を2つのポリマーを溶解させることによって生成させることができる。第2半導電性ポリマーが、適切な溶媒に第1半導電性ポリマーと共に溶解することによって選ばれる場合には、重合鎖に沿ったすべての繰り返し単位または重合鎖上の規則的な位置又はランダムな位置に、第1半導電性ポリマーの場合と同様な重合鎖に対し電子求引性置換基又は側基を付属させることによって、適切な実例を形成させることができる。例えば、第1半導電性ポリマーが1又は2以上の置換基を有するPPVである場合には、第2半導電性ポリマーは少なくとも1つの置換基を有するPPV体であることができる。他の可能性のある実例としては、第2の導電性ポリマーは、上述したPPVから誘導された半導電性ポリマーのいずれかの共重合体であることができる。アルキル側鎖またはアルコキシ側鎖の存在によって例えばクロロホルムに溶解可能なポリ(フェニレンビニレン)ポリマーに適した電子求核性置換基の実例としては、−C≡N(例えば、ニトリルまたはシアノ基)、トリフルオロメチル基及びエステル基を含む。これらの実例においては、電子求引性基は、重合鎖上で放出されたπ電子と直接接触すべきである。他の可能な第2半導電性ポリマーとしては、フェニレン基以外にチオフェン基を含むことができる。
第1半導電性ポリマー(これは、電子親和性力が低い)として他に可能性があるものとしては、上述した実例から選ばれた1又は2種以上のタイプの環(芳香族炭化水素又は複素環式炭化水素)を含むポリ(アリーレンビニレン)共重合体が挙げられる。上述したPPVタイプのポリマーの他にも、他の可能性があるものとしては、混和物を形成するのに必要がある場合には、適当に配置された置換基又は側基などの付加基を有するポリ(フェニレン)類か、或いは混和物を形成するのに必要がある場合には、例えばポリ(3−アルキルチエニレン)又はポリ(3,3’アルキルチエニレン)などの3及び3’部位に置換基又は側基などの付加基を有するポリ(チエニレン)類が挙げられるが、このアルキル基は、ブチル基またはより長い炭素鎖アルキル基であることを一般的に意味する場合に要求される溶解性を与えるものの中からから選ばれるアルキル基である。類似のポリ(フェニレン)ポリマーまたはポリ(チエニレン)ポリマーは、ニトリル、エステル又はペルフルオロアルキル基などの適切な電子求引性基の付加基を有する第2半導電性ポリマーとして使用することができる。第2半導電性ポリマーを形成するための他の可能性のあるポリマーとしては、一般的に第1半導電性ポリマーの性質に依存しないが、ポリピリジン、ポリキノレン、およびオキサジアゾール又はオキサゾール基を含むポリマーを含む電子求引性基の付加基などを挙げることができる。
上述したことに加えて、ポリマー鎖に沿った共役が非共役化したスペーサ単位によって規則的な又はランダムな間隔で阻止された上述のポリマーの幾つかの修整された形態は、ネイチャー(Nature)Vol.356(1992)第47〜49頁に掲載されているP.L.Burn, A.B.Holmes, A.Kraft, D.D.C.Bradley, A.R.Brown, R.H.FriendおよびR.W.Gymerらによる「Chemical Tuning of Electroluminescent Copolymers to Improve Emisson Efficiencies and Allow Patterning」と題する論文中で議論されているのと同様な方法で使用することができる。さらに、第1及び第2の半導電性ポリマーは、ポリアクリレートなどの非共役主鎖上に側基又は置換基として共役した単位を与えるか、又は主ポリマー鎖を提供することによって形成することができる。実際、荷電伝電性のための侵透閾い値を達成するのに可能とするために十分な共役が存在している全ての2種のポリマーは、異なる電子親和力を有し、かつこのポリマーは、適当な技術を用いることによって混合することができ、ポリマー混和物を形成させるために用いることができる。典型的には、3次元共役における25容量%は十分な量であるはずである。
勿論、層2の事実上の特性は、用いられる特定の第1及び第2の半導電性ポリマーに依存しているであろう。特に、第1及び第2の半導電性ポリマーのバンドギャップ、及び異なる波長の光に対する装置の感度は、勿論、ポリマーの正確な化学構造に依存しているであろう。
通常、混和物は、単に第1及び第2の半導電性ポリマーからなる。しかしながら、この混和物は他の成分を含むことができ、その成分としては、ポリマー又は分子物質であることができ、かつこの成分は混和物の光応答特性に対してなんら活性的な役割を果たさないかもしれず、又は第1及び第2の半導電性ポリマーの一方又は他方を補足したり、励起子を移動させたりすることによって、光を助けるかもしれない。
適切な波長光が装置上に投射される場合の図2に示された構造を有する本発明の装置1の作動、及びMEH−PPV及びCN−PPVの混和物から形成される光反応層2の作動を、図3a、3b、4aおよび4bを参照して説明する。
図3aはMEH−PPV及びCN−PPVの導電性及び原子価結合構造を図式的に示す。図3aの図式iは、MEH−PPVの基準状態における最高位の占有された原子価VBレベル10及び最低位の占有されていない導電性バンドCBRレベル11を示し、これらのレベルは、それぞれ4.9eV及び2.8evと計算されているエネルギーを有する。
上述したように、半導電性ポリマーにおいては、荷電キャリャーは遊離ではなく、光励起がポリマー鎖の部分的再構成を生じさせ、π状態とπ*状態がバンド末端からバンドギャップ内に引き出されて励起状態(励起子、ポラロン及び/又はビポラロン)を生成する。中性の一重項状態の励起子は光励起の主要な結果であり、効果的に中性の電子―正孔の相関状態である。
図3aの中央ダイアグラムiiはMEH−PPVD内部の光励起状態を図示したもので、入射光による光励起は中性の一重項状態の励起子を生成させている。
励起子は放射的又は非放射的手段により減衰することができ、遊離キャリャーに解離することができ、又は金属との接触によりイメージ荷電効果により急冷することができる。図3aの右方のダイアグラムiiiは第二半導電性ポリマーCN−PPVの最高の原子価バンドレベルVB12とCN−PPVの最低の伝導バンドレベルCB13を図示する。CN−PPVの最高の原子価バンドレベル12は推定5.7eVのエネルギーを有し、最低の伝導バンドCBレベル13は推定3.6eVのエネルギーを有する。従って、励起子の解離によって生成する電子にとっては図3aに矢印Aで示すように、第一半導電性ポリマーMEH−PPVの伝導バンドレベル11から第二半導電性ポリマーCN−PPVの伝導バンドレベル13に移動するのがエネルギー的に好都合である。一方、励起子の解離によって生成する正孔にとっては第一半導電性ポリマーMEH−PPVの原子価バンド10に留まるのがエネルギー的に好都合である。かくて、CN−PPVはMEH−PPVよりも大きな電子親和力を有する。
図3bは本発明装置内のエネルギーバンドレベルを極めて図示的に示したもので、実線はこの場合には第一半導電性ポリマーMEH−PPVの最高に満たされた原子価バンドVB10と最低に満たされた伝導バンドCB11を示し、点線はこの場合には第二半導電性ポリマーCN−PPVの最高に満たされた原子価バンドVB12と最低に満たされた伝導バンドCB13を示す。
図4aは本発明装置1を極めて線図的に示したもので、光応答層2の内部構造を極めて簡略化して示してある。分子物質同士の混和物又は分子物質とポリマーとの混和物とは対照的に、ポリマー同士の混和物は混合のエントロピーを考慮すると異なる幾つかの相に分離することが予想される。従って、前述したように、光応答層2は生成した第一及び第二の半導電性ポリマーの相分離した混和物を第一及び第二の半導電性ポリマーの各々の容積分数が典型的には25%容量分率である侵透閾い値を越えるように有し、かくて図4aに示すように第一半導電性ポリマーの第一諸領域即ちドメイン2aと第二半導電性ポリマーの第二諸領域即ちドメイン2bとを有する。通常、混和は第一諸ドメイン2aが一緒に合体して第一半導電性ポリマーの三次元的連続網構造即ちマトリックスを生成し、第二諸ドメイン2bが一緒に合体して第二の三次元的連続網構造即ちマトリックスを生成し、両網構造が相互に通過しあい即ち侵透しあうように行われる。両網構造の連続的性質は勿論図4aからは明らかでない。図4aは単に二次元的に断面図で示したに過ぎないからである。
第一ドメイン2a及び第二ドメイン2bは、必ずしも完全に連続的な夫々の第一及び第二の網構造を生成する必要はない。然し、混和は同一半導電性ポリマーの隣接する諸ドメイン2a又は2b間の最短通路が充分に短くて荷電キャリャーが困難なく横断できるように、好ましくは介在する他の半導電性ポリマーのドメイン2b又は2aの下を通り抜けられるように、行なうべきである。
図4bは図4aの部分的拡大図であって、この場合には入射光hfの結果として第一半導電性ポリマーMEH−PPVの第一ドメイン2a内部の励起子exの光生成を示す。
励起子exの解離に続いて、解離した電子eは隣接する電子親和力が大きい第二半導電性ポリマーの第二ドメイン2bに移動し、一方解離した正孔hは第一半導電性ポリマー内に留まる。光反応層2内に生成した内部電界の影響下で、電子eは図4bに矢印で示すように第二ドメイン2bを通過し、若し第一網構造に第二ドメイン2bによる非連続性があれば全ての介在第一ドメイン2aの下を通り抜けるか上を跳び越し、第一及び第二の電極3及び4の何れか陽性の高いものの方向へ移動し、一方正孔hは図4bに矢印で示すように第一ドメイン2aを通過し、若し第二網構造に非連続性があれば全ての介在第二ドメイン2bの下を通り抜けるか上を跳び越し、第一及び第二の電極3及び4の何れか陰性の高いものの方向へ移動する。
かくて、図3bに図示したように、光応答層2内に入射した光hfはこの場合には第一半導電性ポリマーMEH−PPV内部に励起子を生成し、次いでこれ等の励起子が解離し、正孔hが内部電界の影響下で優性的に又は主として第一半導電性ポリマー内を通過して、第一電極3の方向へ移動する結果を生ずる。上述したように、電子eにとってはこの場合には第二半導電性ポリマーCN−PPVの伝導バンドレベル13方向へ移動するのがエネルギー的に好都合である。次いで、移動した電子eは内部電界の影響下で優性的に第二半導電性ポリマードメイン2b内を通過して、第二電極4の方向へ移動する。
かくて、適当な波長又は複数の波長を有する入射光hfは光電流を生成し、この光電流は任意の適当な目的に使用できる。上述したように、この光応答性装置は、第一及び第二の電極3、4間に外部バイアスを印加しないで単に、この場合には例えば太陽電池のように、入射光から電気的エネルギーを生成できる光起電様式で使用できる。他の可能性として、この光反応性装置は第一及び第二の電極3、4間に外部バイアスを印加して(即ち、他方の電極よりも電気的に陰性な電極を正極として、即ち、前述した例のITO電極3をアルミニウム電極4に対してバイアスして負極として)、光応答性装置上に入射する入射光が荷電キャリャーの光生成を生じさせる迄第一及び第二の電極間の電流の発生を抑止する光検出器様式で使用できる。かくて、例えば図1に示す構造を有する一列以上の装置の配列を提供して、例えば文書等のようなイメージの特定部分から反射又はこれを通過する光を検出することにより配列上に入射するイメージを検出することができる。かくて、本発明の光応答性装置は非晶質珪素ホトダイオード等のような従来の光応答性装置が使用できる全ての状況に、例えば米国特許第5,276,329及び同第5,315,101に開示されているような二次元的マトリックスを取り込んだ配列中の非晶質珪素ホトダイオードを置換するのに使用できる。
図1に関して上述したようにして製造した光応答性装置について行なった実験の結果を、次に測定に用いた装置20を線図的に示す図5を参照して説明する。
図5に示すように、光応答性装置1は図示せぬ光窓を有する連続的低温保持装置(クリオスタット)21内に据え付けた。光応答性装置1のスペクトル的反応の測定は、反射器23により米国クロメックス社製のクロメックス250/500モノクロメーター等の適当なモノクロメーター24内に焦点を合わせたタングステン灯22からの光により、第一電極3の側からホトダイオードを照射し、これから単色光を反射させ、次いで夫々の反射器25及び26によりクリオスタット21の光窓上に焦点を結ばせることにより行なった。光応答性装置1に入射する光の強度は中性密度フィルターの挿入により制御した。光反応性装置1の電気的出力は後述の種々の実験で説明するような適当な検出装置27を用いて測定した。
図6は本発明によりMEH−PPV/CN−PPVポリマー混和物の厚さ175nmの光応答層2を有する光応答性装置1と、混和層2を単独ポリマー層により置換し或る場合には厚さ200nmのMEH−PPV層により置換し他の場合には厚さ110nmのCN−PPV層により置換した光応答性装置1への入射光のエネルギーE電子―ボルト(eV)の関数として測定した正常化した短絡光電流nIP(即ち、同一電位に保持された第一及び第二の電極を用いたが、適当な電流計により両電極間に流れる電流を測定するように設定した回路を用いて測定した光電流)を示す。測定ユニット27として米国ケイスレイ社製のケイスレイ617電位計等のような適当な電位計を用いて光電流を測定した。
測定した光電流をタングステン灯22及びモノクロメーター24の反応について補正し正常化して図6に示すようにピーク高さ1を得た。図6の実線30は本発明光応答性装置1のスペクトル反応を示し、鎖線31はCN−PPVのみにより生成した光応答層を有する光応答性装置のスペクトル反応を示し、点線32はMEH−PPVのみにより生成した光応答層を有する光応答性装置のスペクトル反応を示す。最大の鎖線33は本発明光応答性装置1の正常化した吸収nAを示す。
図6から判るように、ポリマーCN−PPVのみにより生成した光応答層を有する光応答性装置を示す鎖線31は光バンドギャップで始まる光電流nIP(約2.1eV)を示し、図6に示すエネルギー範囲の外側にピーク高さがある。MEH−PPVのみにより生成した光応答層を有するホトダイオードのスペクトル反応は点線32で示す通りであり、PPVと同様に光バンドギャップの始めで光電流の急峻な増加を示し、ピーク高さは約2.2eVであった。
実線30で示す本発明装置のスペクトル反応も、同じく光バンドギャップ近辺で光電流の開始を示し、丁度約2.4eVでピークを示し、次いで高いエネルギーでは漸次に減少する。図6から判るように、本発明装置のスペクトル反応30は、個別のポリマーの吸収曲線(図示せず)に類似した混和物の吸収曲線33に極めて類似した曲線を示している。CN−PPV光応答層装置の強いエネルギー反応とは対照的に、MEH−PPV光応答層装置と本発明装置の何れも約3.0eVで顕著な信号を示さなかった。かくて、図6から判るように、本発明の光応答性装置1は約2.4eVでピークを示し、これはこのエネルギーにおけるCN−PPVのみのものよりも遙かに大きく、このエネルギーにおけるMEH−PPVのみのものよりも遙かに幅広い。従って、本発明の光応答性装置はこの特定のエネルギー又は波長の範囲において、単にMEH−PPVのみ又はCN−PPVのみから成る光応答層を有する装置よりも、光に対して遙かに感受性が大であることになる。
図7はMEH−PPV/CN−PPVポリマー混和層2とは厚さの点で異なる本発明の三装置の光子エネルギーE(eV)に対する正常化した短絡光電流nIPを示す。実線34は厚さ200nmの光応答層2を有する光応答性装置1のスペクトル反応を示し、点線35は厚さ250nmの光応答層2を有する光応答性装置1のスペクトル反応を示し、鎖線36は厚さ150nmの光応答層2を有する光応答性装置1のスペクトル反応を示す。長鎖線33は正常化した吸収を再び示す。図7から判るように、本発明の光応答性装置のスペクトル反応のピークは光反応層2の厚さが薄くなる程広がり、実際のピークは若干青側即ち低エネルギー側に移動する。
量子収量即ち各入射光について電極で捕集した荷電電子の数は、種々の強度で得たスペクトル反応データから抽出された前述の544nm(平均ピーク位置)の短絡回路光電流nIPから算出した544nmのレーザーモノクロメーター光源からの光強度関数として%として表わされ、珪素ホトダイオード補正データを図8に示す。図8から判るように量子収量Qは強度0.16mWcm-2の時の最小値3.75%から強度0.8μWcm-2(マイクロワットcm-2)の時の6.5%に増加する。
図9はMEH−PPV/CN−PPVポリマー混和層2を有する本発明装置の電流密度J−電圧V特性曲線を示す。黒丸曲線50は暗所における状況を示し、白丸曲線51は波長550nmで強度0.15mWcm-2の光の照明下を示す。照明しない場合は、本発明装置は曲線50に示すように103の整流比を示す。照明下で逆方向又は順方向のバイアス下の場合光電流の強度は増加し、量子収量は曲線51に示すように増加する。
図9に示すように、この場合には量子収量は短絡状態下の2.9%から−3.5Vの逆方向のバイアス(即ち、アルミニウム電極4に対してITO電極3を負にバイアスした))下で15%に増加し、550nmの波長で0.15mWcm-2の光の照明下で同じ強度の順方向のバイアス下で31%に増加した。
本発明装置1の電流電圧特性は暗所においてPPVダイオードと同様な様式の整流特性を示す。光応答層2の固有導電性は極めて低く、暗所電流は接触により注入される荷電により媒介される。逆方向のバイアス下では、荷電注入は不都合で電流は極めて小さい。順方向のバイアス下の開放回路電圧以上では、注入は好都合となる。ITO電極3の作用機能はMEH−PPVのLUMO(最小に満たされていない分子軌道)の作用機能よりも大きく、アルミニウム電極4の作用機能はCN−PPVの作用機能よりも下にある為、電子及び正孔は装置に入る為には電位障壁をトンネル的に通過しなければならない。順方向のバイアスが増加するにつれ、バンドは急峻となり、トンネル的通過距離はは大きくなる。かくて、電流が増大する。
光電流は暗所電流の単なる付属的成分ではない。図9の特性曲線51は暗所特性曲線50全体に亘る照明下で得たものである。これはこれ等のバイアス下での装置抵抗がポリマー混和膜又は層2の嵩抵抗により大きく左右されることによると考えられる。ポリマー混和層2の暗所導電性は小さいが照明するにつれて増大するので、或る所定の電流下では層2を横断して発生した電圧は強度が増大するにつれて低下する。注入の工程も照明によって左右される。
光検出器様式における作動等のような大きな逆方向バイアス下では、装置内の内部電界は増大し、荷電は層2から一掃されて電極3及び4に移動し、捕集及び再結合に感じ難くなる。励起子分離を推進する駆動力も増加する。このことは逆方向バイアス下で観察された量子収量の増加を説明すると考えられる。同様な考察が順方向バイアス下での測定に適用される。但し、この場合には電子はITO電極3から出るので、ITO電極3近辺で生成した電子は逃走確率が高く、従って量子収量は逆方向バイアス値に比べて増加する。
図10は図9の特性曲線51から暗所電流を差し引いたバイアス電圧BVの関数として算出した量子収量Qを示す。
これに加えて、MEH−PPV、CN−PPV及びこれ等両ポリマーの混和物の光発光効率を測定したところ、混和物が個別のポリマーよりも光発光効率が低かった。従ってこのことは、混和物中の第一及び第二の半導電性ポリマー間には効率的な荷電移動があって、この効率的な荷電移動が光子吸収により創生される励起子からの光子(光)の再放出を少なくとも抑制するとの考えを支持するものであった。前述したところから判るように、MEH−PPV/CN−PPV両ポリマー混和物層2を有する本発明装置は、短絡状態で1μWcm-2の光強度下で6.5%の量子収量を示す。また、順方向及び逆方向バイアス下での多大の光電流増倍も観測された。MEH−PPV又はCN−PPVのみから成る光応答層を有する装置全体に亘って向上した量子収量は、主として第一及び第二の半導電性ポリマー間のエネルギー的に好都合な電子と正孔との分離により、荷電移動を開始するポリマー膜の嵩容積内の励起子解離から生ずると考えられる。
かくて、本発明装置は低い光強度で比較的高い量子収量を得ることができると共に、ポリマー混和物内の嵩容積中の荷電移動による向上した励起子解離から生ずる幅広いスペクトル反応曲線を提供する。
本発明の光応答性装置は、非晶質珪素ピンダイオード等の従来の光応答性装置が使用できる状況には如何なる状況でも使用でき、太陽電池等のような極めて大きな光応答性表面積の必要がある場合に特別な利点を提供することができる。例えば、基板が可撓性である場合には装置自体又は装置の配列も可撓性にできる為、非平板状表面に適用するのに適し、さらに可撓性基板のロールからロールへの連続的処理による装置の製造にも好適である。
本明細書を読めば、当業者には種々の修整と変更が明らかであろう。その様な修整と変更は、ここに記した特色に代えて又はそれと共に用い得る当業界で既知の他の特色を含み得る。本出願では特色の特別な組合せについて請求の範囲を作成したが、全ての請求の範囲に現在記載されているものと同じ発明に関するものであるか否かを問わず、且つ現在の請求の範囲に記載されている本発明が緩和した技術的難問題の何れか又は全てを緩和するか否かを問わず、本出願の開示範囲は、本明細書に明瞭に又は暗に開示した全ての新規な特色又は特色の組合せをも含むことが理解されれるべきである。ここで本出願人は、本出願の続行中又は本出願から誘導される他の出願の続行中にそのような特色又は特色の組合せについて新たな請求の範囲を作成できることを通知する。

Claims (20)

  1. 光応答性装置であって、第一及び第二の主要面を持つ光応答性圏域と、光応答性圏域の第一及び第二の主要面上に夫々設けた第一及び第二の電極と、を備え、光応答性圏域が、第一の半導電性ポリマーの領域と第一の半導電性ポリマーから相分離された第二の半導電性ポリマーの領域とを持つポリマー混和物を備えており、第二の半導電性ポリマーが第一の半導電性ポリマーよりも高い電子親和性を持ち、従って使用時には、光応答性層への入射光から由来する第一及び第二の電極間の光電流が第二の半導電性ポリマーを支配的に通過する電子と第一の半導電性ポリマーを支配的に通過する正孔とを備え、前記ポリマー混和物が、第一/第二の半導電性ポリマーの一方に発生した電荷の第一/第二の半導電性ポリマーの他方への移動を、前記ポリマー混和物の嵩容積中に分散された部位で発生するように構成され、更に光電流の検出及び入射光の信号指標の提供のための手段を備える、光応答性装置。
  2. 第一及び第二の半導電性ポリマーの領域が相互侵入性の網構造を形成する、請求項1の光応答性装置。
  3. 第一及び第二の半導電性ポリマーの少なくとも一方が共役ポリマー鎖を含む、請求項1又は2の光応答性装置。
  4. 第一及び第二の半導電性ポリマーの少なくとも一方がポリマー鎖の非共役部分によって分けられる共役部分を持つポリマー鎖を含む、請求項1〜3の何れか1項の光応答性装置。
  5. 第一及び第二の半導電性ポリマーの少なくとも一方が共役側基を有する略々非共役のポリマー鎖を含む、請求項1〜4の何れか1項の光応答性装置。
  6. 第一及び第二の半導電性ポリマーの各々が一つ以上の置換基を持つ、請求項1〜5の何れか1項の光応答性装置。
  7. 第一及び第二の半導電性ポリマーに、少なくとも一つの置換基を夫々持つPPVの誘導体が包含される、請求項1又は2の光応答性装置。
  8. 第一の半導電性ポリマーの少なくとも一つの置換基が、アルキル成分、アルコキシ成分、ハロゲン成分、チオール成分及びニトロ成分よりなる群から選ばれる、請求項7の光応答性装置。
  9. 第一の半導電性ポリマーの少なくとも一つの置換基が、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、塩素、臭素及びニトロ基よりなる群から選ばれる、請求項7の光応答性装置。
  10. 第一の半導電性ポリマーに、MEH−PPVが包含される、請求項7の光応答性装置。
  11. 第二の半導電性ポリマーの少なくとも一つの置換基が、シアノ基、ニトリル基、トリフルオロメチル基及びエステル基よりなる群から選ばれる、請求項7〜10の何れか1項の光応答性装置。
  12. 第二の半導電性ポリマーに、一つ以上のアルキル側基を有するPPVのシアノ置換コポリマーが包含される、請求項7〜10の何れか1項の光応答性装置。
  13. 第一及び第二の半導電性ポリマーに、ポリ(フェニレン)又はポリ(チエニレン)が包含される、請求項1又は2の光応答性装置。
  14. 第一の半導電性ポリマーに、ブチル基以上の長炭素鎖アルキル基からなるアルキル基を有するポリ(3−アルキルチエニレン)又はポリ(3,3’−アルキルチエニレン)が包含され、第二の半導電性ポリマーに、第一の半導電性ポリマーと同様であるが、それに加えてニトリル基、エステル基又はペルフルオロアルキル基のような電子求引基を少なくとも一つ有するポリマーが包含される、請求項13の光応答性装置。
  15. 第一及び第二の電極の少なくとも一方が光透過性である、請求項1〜14の何れか1項の光応答性装置。
  16. 第一及び第二の電極の一方に、酸化インジウム又は酸化錫インジウムが包含され、及び第一及び第二の電極の他方に、アルミニウム、マグネシウム又はカルシウムが包含される、請求項1〜15の何れか1項の光応答性装置。
  17. 光応答性半導体であって、第一の半導電性ポリマーの領域と、第一の半導電性ポリマーから相分離され及び第一の半導電性ポリマーよりも高い電子親和性を持つ第二の半導電性ポリマーの領域と、を持つポリマー混和物を備え、前記ポリマー混和物が、第一/第二の半導電性ポリマーの一方に発生した電荷の第一/第二の半導電性ポリマーの他方への移動を、前記ポリマー混和物の嵩容積中に分散された部位で発生するよう構成され、これにより、第一及び第二の半導電性ポリマー間の荷電分離が促進される、光応答性半導体。
  18. 光応答性半導体であって、アルキル成分、アルコキシ成分、ハロゲン成分及びニトロ成分よりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基を持つPPVが包含される第一の半導電性ポリマーの領域と、第一の半導電性ポリマーよりも高い電子親和性を持つPPVのシアノ置換コポリマーが包含される第二の半導電性ポリマーの領域と、を持つ相分離されたポリマー混和物を備え、前記ポリマー混和物が、第一/第二の半導電性ポリマーの一方に発生した電荷の第一/第二の半導電性ポリマーの他方への移動を、前記ポリマー混和物の嵩容積中に分散された部位で発生するように構成され、これにより、第一及び第二の半導電性ポリマー間の荷電分離が促進される、光応答性半導体。
  19. 第一の半導電性ポリマーがMEH−PPVを含み、及び第二の半導電性ポリマーが一つ以上のアルキル側基を有するPPVのシアノ置換コポリマーを含む、請求項18の光応答性半導体。
  20. 第一の半導電性ポリマーが図1bに示す構造式を持ち、及び第二の半導電性ポリマーが図1cに示す構造式か持つ、請求項18の光応答性半導体。
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