JP4052904B2 - (メタ)アクリレート化合物を含む水系組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水系組成物に関する。より詳しくは、各種の塗料、接着剤、レジスト、印刷インク等の幅広い分野で用いられる(メタ)アクリレート化合物を含む水系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
(メタ)アクリレート化合物を含む水系組成物は、(メタ)アクリレート化合物における(メタ)アクリロイル基による優れた硬化性と、希釈剤が水であることにより環境への負荷が少ないことから、各種の塗料、接着剤、レジスト、印刷インキ等の幅広い展開が期待されている。
特に、塗料やインキ等の着色が必要な用途における親水性(メタ)アクリレート化合物としては、着色に用いる顔料や染料との相互作用の少ないポリエチレングリコールのポリ(メタ)アクリレート化合物が一般的に用いられている。
【0003】
このような硬化性を有する水系組成物について、印刷インクにおけるインクジェットの分野に適用することに関し、20〜75質量%の水と、水溶性の紫外線重合性物質と、光重合開始剤と着色剤とを含有し、紫外線により硬化可能なインクジェット用インク組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、水と水溶性の光硬化型樹脂プレポリマーと光重合開始剤と水溶性染料とを少なくとも含んでなるインクジェットプリンタ用インクが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更に、色材、重合性オリゴマー、水に対する溶解度が3質量%以上の光重合開始剤及び水を含むインクジェット記録に用いるインクが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0004】
しかしながら、ポリエチレングリコールのポリ(メタ)アクリレート化合物を用いても、顔料や染料の種類によっては、水中でポリエチレングリコールのポリ(メタ)アクリレート化合物と顔料や染料を配合しようとすると、凝集体を形成したり、速やかに沈降を引き起こしたりして、組成物の安定性を大きく損ねる場合があった。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5623001号明細書(コラム7−8)
【特許文献2】
特許第3204407号明細書(第1頁)
【特許文献3】
特開2000−186242号公報(第2−22頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、水溶液にして染料や顔料等の着色剤と(メタ)アクリレート化合物とを共存させたときでも溶解安定性又は分散安定性が低下することが抑制され、しかも良好な硬化後の耐水性を得ることができる(メタ)アクリレート化合物を含む水系組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、種々の水系組成物を検討するうち、(メタ)アクリレート化合物を含有すると、(メタ)アクリレート化合物における(メタ)アクリロイル基の反応性により良好な硬化性を有することとなり、水系であることと相まって幅広い分野に好適に適用できることに着目した。このような(メタ)アクリレート化合物が、1分子中にアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合を有する化合物であると、PEGのジアクリレート化合物を用いる場合の不具合を改善することができることを見いだした。そして、(メタ)アクリレート化合物が、分子中に特定の親水性骨格を有することにより、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
【0008】
すなわち本発明は、1分子中にアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合を有する(メタ)アクリレート化合物と、水とを含んでなる水系組成物である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明における1分子中にアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合を有する(メタ)アクリレート化合物(以下、(メタ)アクリレート化合物ともいう)は、1分子中に、少なくとも1つのアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合と、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有する化合物であればよく、1種又は2種以上を用いることができる。アセタール結合は、−O−CHR−O−で表され、ヘミアセタールエステル結合は、−O−CHR−O−CO−で表される。なお、Rは、有機残基を表す。また、ヘミアセタールエステル結合を有する(メタ)アクリレート化合物においては、ヘミアセタールエステル結合の一部が(メタ)アクリロイル基の一部を構成することになってもよい。このような(メタ)アクリレート化合物の中でも、下記一般式(1);
【0010】
【化4】
【0011】
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR4は、それぞれ同一又は異なって、炭素数2〜4のアルキレン基を表す。R3は、炭素数1〜3のアルキル基を表す。a及びbは、それぞれ0〜20の整数を表す。)で表される基、下記一般式(2);
【0012】
【化5】
【0013】
(式中、R5は、水素原子又はメチル基を表す。R6及びR8は、それぞれ同一又は異なって、炭素数2〜4のアルキレン基を表す。R7は、炭素数1〜3のアルキル基を表す。cは、1〜20の整数を表す。dは、0〜20の整数を表す。)で表される基、及び、下記一般式(3);
【0014】
【化6】
【0015】
(式中、R9は、水素原子又はメチル基を表す。R10は、炭素数2〜20の有機残基を表す。R11は、炭素数1〜3のアルキル基を表す。R12は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す。eは、0〜30の整数を表す。)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物であることが好ましい。
【0016】
上記一般式(3)においてR10で表される炭素数2〜20の有機残基としては、炭素数2〜20の直鎖状、分枝状又は環状のアルキレン基、構造中にエーテル結合及び/又はエステル結合により酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好適である。これらの中でも、炭素数2〜6のアルキレン基、構造中にエーテル結合により酸素原子を有する炭素数2〜9のアルキレン基が好ましい。
【0017】
上記(メタ)アクリレート化合物の好ましい形態としては、ポリエチレングリコールに由来する基を有し、(メタ)アクリロイル基を1分子中に2つ有する化合物、すなわちPEGのジ(メタ)アクリレート化合物の形態である。また、水溶性の化合物であることが好ましい。水溶性の化合物としては、25℃における水への溶解度が、5質量%以上となるものが好ましい。より好ましくは、10質量%以上である。また、(メタ)アクリレート化合物を水溶性とするには、上記一般式(1)において、aとbとの合計が、1以上であることが好ましく、また、30以下であることが好ましい。より好ましくは、5以上であり、また、20以下である。また、一般式(2)において、cとdとの合計が、1以上であることが好ましく、また、30以下であることが好ましい。より好ましくは、2以上であり、また、20以下である。更に、一般式(3)において、eが、1以上であることが好ましく、また、30以下であることが好ましい。より好ましくは、3以上であり、また、20以下である。
【0018】
上記(メタ)アクリレート化合物の合成方法としては、次のような方法が好適である。アセタール結合を有する(メタ)アクリレート化合物の合成方法としては、(1)(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基とを有する化合物と、水酸基含有化合物とを反応させる方法、(2)(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する化合物と、ビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基を有する化合物とを反応させる方法等が好適であり、ヘミアセタールエステル結合を有する化合物の合成方法としては、(1)(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基とを有する化合物と、カルボキシル基含有化合物とを反応させる方法、(2)(メタ)アクリロイル基とカルボキシル基とを有する化合物と、ビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基を有する化合物とを反応させる方法等が好適である。これらの合成方法における合成原料は、それぞれは1種又は2種以上を用いることができる。
上記(メタ)アクリレート化合物の合成方法における合成原料の配合量や反応条件としては、それぞれの合成方法における合成原料の種類等によって適宜設定すればよく、また、触媒や溶媒を用いて合成を行ってもよい。
【0019】
上記(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基とを有する化合物としては、1分子内に少なくとも1つ以上の(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基とを有する化合物であればよいが、下記一般式(4);
CH2=CR13−COO−R14−O−CH=CH−R15 (4)
(式中、R13及びR15は、水素原子又はメチル基を表す。R14は、有機残基を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類又はプロペニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類であることが好適である。
【0020】
上記一般式(4)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類やプロペニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類としては、以下に挙げる化合物が好ましい。
(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル。
【0021】
(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(プロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(プロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(プロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(プロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル。
【0022】
上記一般式(4)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類やプロペニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類としては、これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチルがより好ましい。
上記水酸基含有化合物としては、グリコール類;グリセリン、ポリグリセリン;ソルビトール、グルコース、ラクトース等の糖類等が好適である。
【0023】
上記(メタ)アクリロイル基及び水酸基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ヒドロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ヒドロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ヒドロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ヒドロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル等の単官能の水酸基含有(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能の水酸基含有(メタ)アクリレート類等が好適である。
【0024】
上記(メタ)アクリロイル基及び水酸基を有する化合物としては、これらの中でも、下記一般式(5);
【0025】
【化7】
【0026】
(式中、R16は、水素原子又はメチル基を表す。R17は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す。fは、1〜20の整数を表す。)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(5)で表される化合物としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−(ヒドロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ヒドロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ヒドロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル等が挙げられる。
【0027】
上記ビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基を有する化合物としては、以下のような化合物を好適に用いることができる。
エチレングリコールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,2−ブタンジオールジビニルエーテル、2,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1−メチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、2−メチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、2−メチル−1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジオールジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジビニルエーテル、p−キシレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、テトラプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールプロピレングリコール共重合体ジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレングリコールジプロペニルエーテル、1,3−プロパンジオールジプロペニルエーテル、プロピレングリコールジプロペニルエーテル、1,4−ブタンジオールジプロペニルエーテル、1,3−ブタンジオールジプロペニルエーテル、1,2−ブタンジオールジプロペニルエーテル、2,3−ブタンジオールジプロペニルエーテル、1−メチル−1,3−プロパンジオールジプロペニルエーテル、2−メチル−1,3−プロパンジオールジプロペニルエーテル、2−メチル−1,2−プロパンジオールジプロペニルエーテル、1,5−ペンタンジオールジプロペニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジプロペニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジオールジプロペニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジプロペニルエーテル、p−キシレングリコールジプロペニルエーテル、ジエチレングリコールジプロペニルエーテル、トリエチレングリコールジプロペニルエーテル、テトラエチレングリコールジプロペニルエーテル、ポリエチレングリコールジプロペニルエーテル、ジプロピレングリコールジプロペニルエーテル、トリプロピレングリコールジプロペニルエーテル、テトラプロピレングリコールジプロペニルエーテル、ポリプロピレングリコールジプロペニルエーテル、エチレングリコールプロピレングリコール共重合体ジプロペニルエーテル、トリメチロールプロパントリプロペニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラプロペニルエーテル。
【0028】
上記ビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基を有する化合物としてはまた、特に下記一般式(6)で表される基を有する化合物が好適である。
【0029】
【化8】
【0030】
(式中、R18は、水素原子又はメチル基を表す。R19は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す。gは、0〜20の整数を表す。hは、1〜6の整数を表す。)
これらの例として、エチレングリコールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ポリエチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレングリコールジプロペニルエーテル、1,3−プロパンジオールジプロペニルエーテル、プロピレングリコールジプロペニルエーテル、1,4−ブタンジオールジプロペニルエーテル、ジエチレングリコールジプロペニルエーテル、トリエチレングリコールジプロペニルエーテル、テトラエチレングリコールジプロペニルエーテル、ポリエチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリプロペニルエーテル、ポリエチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラプロペニルエーテル等が挙げられる。
【0031】
上記カルボキシル基含有化合物としては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピン酸、安息香酸、フタル酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多塩基酸、グリオキシル酸、リンゴ酸等の1分子中にカルボキシル基と水酸基とを有する化合物、多価アルコールへの酸無水物付加体等が好適である。
上記(メタ)アクリロイル基及びカルボキシル基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸、上述したような(メタ)アクリロイル基及び水酸基を有する化合物への酸無水物付加物等が好適である。
【0032】
本発明の水系組成物における1分子中にアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合を有する(メタ)アクリレート化合物と水との含有比(重量比)としては、(メタ)アクリレート化合物/水が、1/99以上であることが好ましく、また、99/1以下であることが好ましい。(メタ)アクリレート化合物が1未満であると、本発明の水系組成物の硬化性や硬化物物性が充分には得られないおそれがあり、99を超えると、高粘度となり作業性が低下するおそれがある。より好ましくは、5/95以上であり、また、90/10以下である。
【0033】
本発明の水系組成物としては、更に、光重合開始剤を含んでなることが好ましい。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記光重合開始剤としては、光線の照射により重合開始ラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤が好適である。
上記光ラジカル重合開始剤としては、下記の化合物が好適である。
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシルカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類。
これらの中でも、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類が好適である。特に水溶性光ラジカル重合開始剤が好ましい。
【0034】
本発明の水系組成物における光重合開始剤の使用量としては、(メタ)アクリレート化合物100質量%に対して、0.1質量%以上が好ましく、また、20質量%以下が好ましい。0.1質量%未満であると、充分な硬化性が得られないおそれがあり、20質量%を超えると、経済性の点から不利となるおそれがある。より好ましくは、0.5質量%以上であり、また、15質量%以下である。
【0035】
本発明の水系組成物は、更に、着色剤を含んでなることが好ましい。着色剤としては、染料や顔料が好適であり、これらはそれぞれ1種又は2種以上を用いることができる。また、染料と顔料とを併用することもできる。
上記染料としては、以下に挙げるものが好適である。
C.I.ダイレクトブラック17、19、32、51、62、71、108、146、154;C.I.ダイレクトブルー6、22、25、71、86、90、106、199;C.I.ダイレクトレッド1、4、17、28、83;C.I.ダイレクトイエロー12、24、26、44、86、98、100、142;C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、46、60;C.I.ダイレクトバイオレット47、48;C.I.ダイレクトブラウン109;C.I.ダイレクトグリーン59等の直接染料。
【0036】
C.I.アシッドブラック2、7、24、24、26、31、52、63、112、118;C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、113、117、120、167、229、234、254;C.I.アシッドレッド1、6、8、32、37、51、52、80、85、87、92、94、115、180、256、317、315;C.I.アシッドイエロー11、17、23、25、29、42、49、61、71;C.I.アシッドオレンジ7、19;C.I.アシッドバイオレット49等の酸性染料。
【0037】
C.I.リアクティブイエロー2、3、13、15、17、18、23、24、37、42、57、58、64、75、76、77、79、81、84、85、87、88、91、92、93、95、102、111、115、116、130、131、132、133、135、136、137、139、140、142、143、144、145、146、147、148、151、162、163;C.I.リアクティブオレンジ5、7、l1、12、13、15、16、35、45、46、56、62、70、72、74、82、84、87、91、92、93、95、97、99;C.I.リアクティブレッド3、13、16、21、22、23、24、29、31、33、35、45、49、55、63、85、106、109、111、112、113、114、l18、126、128、130、131、141、151、170、l71、174、176、177、183、184、186、187、188、190、193、194、195、196、200、201、202、204、206、218、221;C.I.リアクティブバイオレット1、4、5、6、22、24、33、36、38;C.I.リアクティブブルー2、3、5、8、10、13、14、15、18、19、21、25、27、28、38、39、40、41、49、52、63、71、72、74、75、77、78、79、89、100、101、104、105、119、122、147、158、160、162、166、169、170、171、172、173、174、176、179、184、190、191、194、195、198、204、211、216、217;C.I.リアクティブグリーン5、8、12、15、19、23;C.I.リアクティブブラウン2、7、8、9、11、16、17、18、21、24、26、31、32、33;C.I.リアクティブブラック1、5、8、13、14、23、31、34、39等の反応性染料。
【0038】
C.I.ベーシックブラック2;C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24、25、26、28、29;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、37;C.I.ベーシックバイオレット7、14、27;C.I.フードブラック1、2等のその他の染料。
C.I.ソルベントブラック6、C.I.ソルベントブラック18、24、28、29、33、36、37、38、51;C.I.ソルベントイエロー1、49、62、74、79、82、83、89、90、120、121、151、153、154;C.I.ソルベントレッド25、31、86、92、97、118、132、160、186、187、219;C.I.ソルベントブルー33、38、42、45、53、65、67、70、104、114、115、135等の油溶性染料。
【0039】
上記顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料、有彩色の有機顔料等が好適である。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系有機顔料;ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料;イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料;ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料;チオインジゴ系有機顔料;縮合アゾ系有機顔料;ベンズイミダゾロン系有機顔料;キノフタロンエロー等のキノフタロン系有機顔料;イソインドリンエロー等のイソインドリン系有機顔料;その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレットが好適である。
特に黒インクとして使用されるカーボンブラックとしては、三菱化学製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等が、コロンビア社製のRaven5750、Raven5250、Raven5000、Raven3500、Raven1255、Raven700等が、キヤボット社製のRega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch1100、Monarch 1300、Monarch 1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black4A、Special Black 4等が使用できる。
【0040】
本発明の水系組成物における着色剤の使用量としては、本発明の水系組成物100質量%に対して、0.5質量%以上が好ましく、また、30質量%以下が好ましい。0.5質量%未満であると、充分な着色効果が得られないおそれがあり、30質量%を超えると、経済性の点から不利となるおそれがある。より好ましくは、1質量%以上であり、また、25質量%以下である。
【0041】
また、本発明の水系組成物に、顔料等の分散安定剤、消泡剤、レベリング剤、揺変化剤、希釈溶剤、無機充填材、導電性付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、乾燥防止剤、浸透剤、pH調整剤、金属封鎖剤、防菌防かび剤、界面活性剤、可塑剤等を添加することができる。
本発明の水系組成物は、各種の塗料、接着剤、レジスト、印刷インク等の幅広い分野で好適に用いることができるものである。本発明の水系組成物の塗布方法としては、刷毛、バーコーター、スプレーコーター、スピンナー、ロールコーター等を用いた塗布方法が好適である。また、硬化方法としては、熱による硬化方法、活性エネルギー線による硬化方法等が好適であり、中でも、活性エネルギー線の照射による硬化方法がより好ましい。
上記活性エネルギー線としては、本発明の水系組成物に含まれる(メタ)アクリレート化合物を反応させて硬化させることができるエネルギー線であればよく、紫外線、電子線等が好適であり、中でも塗料等の分野において用いる場合には、紫外線が好適である。
上記紫外線を照射する装置としては、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、蛍光ケミカルランプ、蛍光青色ランプ等を用いることができる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
【0043】
[合成例1](カルボキシル基含有化合物の合成)
撹拌器、温度計、精留塔及び窒素ガス導入管を備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、無水コハク酸を200部、ポリエチレングリコール#600を600部、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドを0.8部投入し、窒素気流下100℃まで徐々に昇温し、更に同温度にて5時間反応させてカルボキシル基含有化合物(1)を得た。
【0044】
[合成例2](カルボキシル基含有アクリレート化合物の合成)
撹拌器、温度計、精留塔及びガス導入管を備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、無水コハク酸を200部、テトラエチレングリコールモノアクリレートを728部、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドを0.728部、p−メトキシフェノールを0.0728部投入し、空気気流下100℃まで徐々に昇温し、更に同温度にて5時間反応させてカルボキシル基含有アクリレート化合物(2)を得た。
【0045】
[合成例3](カルボキシル基含有メタクリレート化合物の合成)
撹拌器、温度計、精留塔及びガス導入管を備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、無水コハク酸を200部、テトラエチレングリコールモノメタクリレートを756部、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドを0.756部、p−メトキシフェノールを0.0756部投入し、空気気流下100℃まで徐々に昇温し、更に同温度にて5時間反応させてカルボキシル基含有メタクリレート化合物(3)を得た。
【0046】
[合成例4〜32](アセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合と(メタ)アクリロイル基を有する化合物の合成)
撹拌器、温度計、精留塔及びガス導入管を備え付けた四つ口フラスコに、表1及び表2に示す配合で各原料を投入し、空気気流下で表1及び表2に示す温度まで昇温した。次にビス(2−メトキシエチル)エーテルで1質量%に希釈した塩酸を原料100重量部に対して0.01部ゆっくり滴下し、各温度で5時間付加反応させた。水酸基及びカルボキシル基の減少を各々IR及び酸価にて確認し、アセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合と(メタ)アクリロイル基を有する化合物(4)〜(32)を得た。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
[実施例1〜29、参考例A〜D]
得られたアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合と(メタ)アクリロイル基を有する化合物、脱オン水、着色剤及び光重合開始剤を表3及び表4に示す配合で調合し攪拌機で充分混合して光硬化性組成物を得た。これらの組成物25gを50mlのガラス容器に入れて静置し、着色剤の溶解安定性を観察した。静置30分後も分離のないものを○、30分以内に分離するものを×とした。
【0050】
次に、これらの組成物をコピー用紙の上に18番のバーコーターで塗布した後、UV照射装置(250W超高圧水銀灯)で1J/cm2のエネルギーで硬化させた。組成物の塗布されたコピー用紙を25℃の水に1分間浸漬し、退色の度合いを目視で評価した。評価基準は、色が全く変化していないものを○、やや退色しているものを△、ほとんど色が残っていないものを×として、比較例に示す分子量がほぼ同等のポリエチレングリコールジアクリレートと比較した。
これらの結果をまとめて表3及び表4に示す。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
[比較例1〜15]
表5に示す配合で各原料を混合し、実施例1〜29と同様の評価を行った。
これらの結果をまとめて表5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】
以下に表1〜5について説明する。
特に断りのない限り、表中の数値単位は重量部である。
VEEA:アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル
VEEM:メタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル
PrEEA:アクリル酸2−(プロペノキシエトキシ)エチル
PrEEM:メタクリル酸2−(プロペノキシエトキシ)エチル
TEG:テトラエチレングリコール
TEGMA:テトラエチレングリコールモノアクリレート
TEGMMA:テトラエチレングリコールモノメタクリレート
TEGDVE:トリエチレングリコールジビニルエーテル
TEGDPrE:トリエチレングリコールジプロペニルエーテル
ポリグリセリン:阪本薬品社製、ポリグリセリン#750
TMP−30EO:トリメチロールプロパンのオキシエチレン基30モル付加物
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル
イルガキュア2959:チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製、水溶性光重合開始剤、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン
ペンゾパープリン4B:ダイレクトレッド2ともいう赤色の直接染料
ダイレクトファーストブラウンBX:茶色の直接染料
ダイレクトファーストレッド3B:赤色の直接染料
モノマー(1):数平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG)のジアクリレート
モノマー(2):数平均分子量600のPEGのジアクリレート
モノマー(3):数平均分子量1000のPEGのジアクリレート
モノマー(4):数平均分子量1600のPEGのジアクリレート
モノマー(5):数平均分子量2000のPEGのジアクリレート
【0056】
【発明の効果】
本発明の水系組成物は、上述したような構成であり、水溶液にして染料や顔料等の着色剤と(メタ)アクリレート化合物とを共存させたときでも溶解安定性又は分散安定性が低下することが抑制され、しかも良好な硬化後の耐水性を得ることができる(メタ)アクリレート化合物を含む水系組成物を得ることができるものである。
Claims (4)
- 1分子中にアセタール結合及び/又はヘミアセタールエステル結合を有する(メタ)アクリレート化合物と、水とを含んでなる水系組成物であって、
該(メタ)アクリレート化合物は、下記一般式(1);
該一般式(1)で表される基を有する化合物は、下記一般式(4);
CH 2 =CR 13 −COO−R 14 −O−CH=CH−R 15 (4)
(式中、R 13 及びR 15 は、水素原子又はメチル基を表す。R 14 は、有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基若しくはプロペニルエーテル基とを有する化合物と、水酸基含有化合物との反応、又は、下記一般式(5);
ことを特徴とする水系組成物。 - 前記一般式(2)で表される基を有する化合物は、(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基又はプロペニルエーテル基とを有する化合物と、カルボキシル基含有化合物との反応により得られる化合物である
ことを特徴とする水系組成物。 - 前記(メタ)アクリレート化合物は、水溶性の化合物である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の水系組成物。 - 更に、光重合開始剤を含んでなる
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の水系組成物。
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