JP4051729B2 - 磁気抵抗材料及びその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗材料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4051729B2
JP4051729B2 JP21748897A JP21748897A JP4051729B2 JP 4051729 B2 JP4051729 B2 JP 4051729B2 JP 21748897 A JP21748897 A JP 21748897A JP 21748897 A JP21748897 A JP 21748897A JP 4051729 B2 JP4051729 B2 JP 4051729B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
magnetic
layer
coercive force
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21748897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1167537A (ja
Inventor
俊幸 大橋
星  俊治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP21748897A priority Critical patent/JP4051729B2/ja
Publication of JPH1167537A publication Critical patent/JPH1167537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4051729B2 publication Critical patent/JP4051729B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn
    • H01F10/3281Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn only by use of asymmetry of the magnetic film pair itself, i.e. so-called pseudospin valve [PSV] structure, e.g. NiFe/Cu/Co

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は外部磁界の変化に対応して電気抵抗が変化する磁気抵抗材料に関し、特に、外部磁界の変化に対する感度が良好であり磁界の極性を容易に検出することができる磁気抵抗材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
外部磁界の変化に対応して電気抵抗が変化する磁気抵抗効果(MR効果)を示す磁気抵抗材料は、主に磁気記録再生装置のヘッド及び磁界検出のセンサ等に使用されている。従来、磁気抵抗材料には、パーマロイ(NiFe合金)等の合金が使用されているが、パーマロイ系合金の磁気抵抗効果は十分ではなく、より磁界感度が高く、僅かな磁界変化に対して電気抵抗が鋭敏に変化する磁気抵抗材料が要望されている。
【0003】
磁化が固定された第1の強磁性層と磁化が固定されていない第2の強磁性層との間に非磁性の金属層を設けると、外部磁界の変化により第2の強磁性層の磁化が回転し、第1の強磁性層の磁化と第2の強磁性層の磁化とのなす角度の変化に応じて磁気抵抗が変化することが知られている。この構造はスピンバルブ構造と呼ばれ、低磁場でも磁化を飽和させることができるので、磁気抵抗素子として有効である。
【0004】
そこで、スピンバルブ構造を有する磁気抵抗センサ及び磁気抵抗ヘッドが提案されている(特開平6−60336号公報及び特開平7−129928号公報)。
【0005】
特開平6−60336号公報に記載された磁気抵抗センサにおいては、磁化が固定された第1の強磁性層と、外部磁場が印加されない状態で第1の強磁性層の磁化に対してほぼ直交する方向を向く磁化を有する第2の強磁性層と、第1の強磁性層と第2の強磁性層との間に設けられた非磁性金属層とからスピンバルブ構造が形成されている。更に、第1の強磁性層の磁化を定位置に固定するために、第1の強磁性層の保磁力は第2の強磁性層のそれよりも大きい。第1の強磁性層の磁化は、例えば、非磁性金属層と接している面の裏側の面にFeMn合金層等の交換バイアス材料を隣接させることにより固定されている。
【0006】
この磁気抵抗センサにおいては、外部から磁場が印加されると第2の強磁性層の磁化が回転する。そして、第1の強磁性層の磁化と第2の強磁性層の磁化とのなす角度が変化し、磁気抵抗センサの電気抵抗が変化する。
【0007】
また、特開平7−129928号公報に記載された磁気抵抗ヘッドにおいては、磁化が固定された第1の強磁性層と、磁化が固定されていない第2の強磁性層と、第1の強磁性層と第2の強磁性層との間に設けられた非磁性金属層とからスピンバルブ構造が形成されている。そして、各強磁性層の厚さを規定することにより、大きな磁気抵抗効果を再現性よく得ている。
【0008】
しかし、これらのスピンバルブ構造を有する磁気抵抗素子においては、ノイズが発生しやすいという欠点がある。また、耐熱性が低く、製造工程に加熱工程が含まれると、製品の品質が安定しない。
【0009】
磁気抵抗変化の検出において、ノイズが小さい磁気抵抗材料として、磁性金属粒子が非磁性の母相中に析出しているグラニュラ構造が知られている。
【0010】
例えば、Ag母相中にFeCo合金磁性粒子を析出させた磁気抵抗材料が提案されている(特開平7−254520号公報)。図5(a)及び(b)は特開平7−254520号公報に記載された磁気抵抗材料を示す図であって、(a)は外部磁場が印加されていない場合を示す模式図であり、(b)は図中の左から右へ外部から磁場が印加されている場合を示す模式図である。なお、図5(a)及び(b)中の2点鎖線は自由電子の移動軌跡を模式的に示している。この磁気抵抗材料においては、図5(a)に示すように、外部から磁場が印加されていない場合に導電体で非磁性であるAg母相11中にFeCo合金磁性粒子12がその磁気モーメントを相互に不規則に配向させて均一に析出している。そして、外部から磁界が印加されると、図5(b)に示すように、不規則に配列した磁気モーメントが磁場印加方向に平行に配向する。外部から磁場が印加されていない場合と印加されている場合とで、磁場が印加されている場合の方がより電気抵抗が低くなる。
【0011】
しかし、この磁気抵抗材料においては、不規則に配向した状態から1方向へ配向した状態へと磁気モーメントが回転するだけであるので、反強磁性的に磁気モーメントが配向するスピンバルブ構造を有する磁気抵抗材料と比して、得られる磁気抵抗効果は低かった。また、外部磁界の極性の違いを検出するためには、バイアス磁界を印加する必要がある。
【0012】
また、外部からのバイアス磁界を不必要とする構造を有する磁気抵抗材料が提案されている(特開平9−63823号公報)。この磁気抵抗材料においては、使用される外部磁場の大きさの範囲内において磁化の向きが変化しない高保磁力の磁性粒子と、印加される外部磁場の大きさに対応して磁化の向きが変化する低保磁力の磁性粒子とが非磁性の母相中に析出している。更に、高保磁力の磁性粒子の自発磁化は1方向に配向して固定されている。このため、外部からバイアス磁界を印加することなく、磁場変化の際にその極性の変化を検出することができると共に、高い感度で磁場変化を検出することができる。
【0013】
しかし、この磁気抵抗材料を製造する際には、同一の母相中に高保磁力の磁性粒子と低保磁力の磁性粒子とを同時に磁気的に分離して析出させる必要がある。このため、この磁気抵抗材料の製造は困難である。
【0014】
また、低磁場における感度を向上させた巨大磁気抵抗素子が提供されている(特開平9−50614号公報)。この巨大磁気抵抗素子においては、スピンバルブ構造のように、磁性層と非磁性層との積層体が形成されており、磁性層は55乃至80at%の磁性金属粒子を含有するグラニュラ構造を有する。そして、磁性粒子が析出している磁性層間に反強磁性結合を発現させることにより磁気抵抗効果を得ている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−50614号公報に記載された磁気抵抗素子においても、特開平7−254520号公報に記載された磁気抵抗材料と同様に、磁性粒子の磁気モーメントが不規則に配向した状態から1方向へ配向した状態へと回転するだけであるので、得られる磁界感度は十分ではない。更に、外部磁界の極性を検出するためにはバイアス磁界を印加する必要があるという問題点がある。
【0016】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、外部磁界の変化に対する磁界感度が良好であり、好ましくは外部磁界の極性も検出することができる磁気抵抗材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る磁気抵抗材料の製造方法は、基板上に強磁性金属を含有する第1の薄膜を形成する工程と、前記第1の薄膜上に非磁性層を形成する工程と、前記非磁性層上に強磁性金属を含有し前記第1の薄膜とは異なる組成を有する第2の薄膜を形成する工程と、熱処理を行い前記第1の薄膜中に第1の磁性粒子を析出させると同時に、前記第2の薄膜中に第2の磁性粒子を析出させる工程と、前記第1の薄膜の保磁力及び前記第2の薄膜の保磁力より大きい磁場を膜厚方向と直交する方向から印加し前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜のうち高い保磁力を有する薄膜中の磁性粒子の磁気モーメントを膜厚方向と直交する1方向に配向させて固定する工程とを有し、前記第1の薄膜の原子比組成がAg 100−b (Co 100−a Fe 、前記第2の薄膜の原子比組成がAg 100−d (Co 100−c Fe であり、前記aの値は10より大きく45未満、前記bの値は35より大きく55未満、前記cの値は45乃至55、前記dの値は24乃至35であることを特徴とする。
【0026】
なお、前記第1の磁性粒子は硬磁性材料からなり、前記第2の磁性粒子は軟磁性材料からなり、前記磁場を印加する工程により前記第1の磁性粒子の磁気モーメントが膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されることが望ましい。
【0027】
本発明に係る他の磁気抵抗材料の製造方法は、基板上に強磁性金属を含有する第1の薄膜を形成する工程と、前記第1の薄膜上に非磁性層を形成する工程と、前記非磁性層上に強磁性金属を含有し前記第1の薄膜とは異なる組成を有する第2の薄膜を形成する工程と、熱処理を行い前記第1の薄膜中に第1の磁性粒子を析出させると同時に、前記第2の薄膜中に第2の磁性粒子を析出させる工程と、前記第1の薄膜の保磁力及び前記第2の薄膜の保磁力より大きい磁場を膜厚方向と直交する方向から印加し前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜のうち高い保磁力を有する薄膜中の磁性粒子の磁気モーメントを膜厚方向と直交する1方向に配向させて固定する工程とを有し、前記第1の薄膜の原子比組成がAg 100−d (Co 100−c Fe 、前記第2の薄膜の原子比組成がAg 100−b (Co 100−a Fe であり、前記aの値は10より大きく45未満、前記bの値は35より大きく55未満、前記cの値は45乃至55、前記dの値は24乃至35であることを特徴とする。
【0030】
なお、前記第1の薄膜の厚さが5乃至100Å、前記第2の薄膜の厚さが5乃至100Å、前記非磁性層の厚さが1乃至50Åであることが望ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
本願発明者等が前記課題を解決するため、鋭意実験研究を重ねた結果、グラニュラ構造を有し磁気モーメントが膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されている高保磁力層とグラニュラ構造を有し高保磁力層より小さな保磁力を有する低保磁力層との間に非磁性層を設けることにより、高い磁界感度を有する磁気抵抗材料が得られることを見出した。
【0032】
以下、本発明の実施例に係る磁気抵抗材料ついて、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1(a)乃至(c)は本発明の実施例に係る磁気抵抗材料中の磁性粒子の磁気モーメントの向きを示す図であって、(a)は磁場が印加されていないときの模式図、(b)は高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと順方向に磁場が印加されているときの模式図、(c)は高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと逆方向に磁場が印加されているときの模式図である。本実施例に係る磁気抵抗材料においては、高保磁力層1と高保磁力層1の保磁力より低い保磁力を有する低保磁力層2とが交互にそれらの間に非磁性層3を設けて積層されている。そして、磁性層の総層数が4層、非磁性層の総層数が3層となっている。そして、高保磁力層1中には硬磁性材料からなる磁性粒子4aが析出しており、低保磁力層2中には軟磁性材料からなる磁性粒子4bが析出している。更に、この磁気抵抗材料が使用される磁場の範囲では磁性粒子4aの磁気モーメントの方向が変化しない程度に高保磁力層1は磁化されており、磁性粒子4aの磁気モーメントは膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されている。そして、磁気抵抗材料に外部から磁場が印加されていないときには、図1(a)に示すように、低保磁力層2中の磁性粒子4bの磁気モーメントは不規則に配向している。
【0033】
そして、磁気抵抗材料に外部から磁性粒子4aの磁気モーメントと順方向に磁場が印加されると、図1(b)に示すように、磁性粒子4bの磁気モーメントが外部磁場と順方向、つまり、磁性粒子4aの磁気モーメントと順方向に配向する。このため、全ての磁性粒子の磁気モーメントが1方向に配向するので、磁気抵抗材料中の電気抵抗が磁場が印加されていないときと比して低くなる。
【0034】
一方、磁気抵抗材料に外部から磁性粒子4aの磁気モーメントと逆方向に磁場が印加されると、図1(c)に示すように、磁性粒子4bの磁気モーメントが外部磁場と順方向、つまり、磁性粒子4aの磁気モーメントと逆方向に配向する。このため、磁性粒子4aの磁気モーメントと磁性粒子4bの磁気モーメントとが相互に反平行に配向するので、磁気抵抗材料中の電気抵抗が磁場が印加されていないときと比して高くなる。
【0035】
なお、高保磁力層の保磁力が外部磁場の大きさよりも小さい場合、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントに対して逆方向に外部磁場が印加されたときに、この磁気モーメントが反転してしまう。一方、低保磁力層の保磁力が外部磁場の大きさよりも大きい場合、低保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントの方向が変化しにくい。従って、広い範囲の外部磁場を検出できるようにするためには、高保磁力層の保磁力はより大きく、低保磁力層の保磁力はより小さいことが好ましい。
【0036】
また、高保磁力層の厚さ及び低保磁力層の厚さは5乃至100Åであることが好ましい。高保磁力層の厚さ又は低保磁力層の厚さが5Å未満であると、磁気抵抗変化が発現しにくくなる。一方、高保磁力層の厚さ又は低保磁力層の厚さが100Åを超えると、層中のみを流れる電流が多くなり、高保持力層と低保持力層と間の相互作用が低下し、MR特性が単独層のみが形成されたときの特性に近くなるか、又は各層の特性の和に近くなる。このため、バイアス量が小さくなる。従って、高保磁力層の厚さ及び低保磁力層の厚さは1層あたり5乃至100Åであることが好ましい。
【0037】
一方、非磁性層の厚さは1乃至50Åであることが好ましい。非磁性層の厚さが1Å未満であると、磁性層間の磁気的な結合が十分には防がれず、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントが低保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントに不要な影響を及ぼす。一方、非磁性層の厚さが50Åを超えると、高保持力層と低保持力層との間の相互作用が低下してMR効果が低下し、磁界感度が低下することがある。従って、非磁性層の厚さは1乃至50Åであることが好ましい。
【0038】
高保磁力層には、例えば、下記化学式1に示す原子比組成を有する合金が使用される。
【0039】
【化1】
Ag100-b(Co100-aFeab
但し、10<a<45であり、35<b<55である。
【0040】
上記化学式1におけるaの値又はbの値が上記範囲から外れると、磁界感度が0.05%/Oe未満となることがあり、十分な磁気抵抗効果を得にくい。従って、aの値が10<a<45であり、bの値が35<b<55であることが望ましい。
【0041】
一方、低保磁力層には、例えば、下記化学式2に示す原子比組成を有する合金が使用される。
【0042】
【化2】
Ag100-d(Co100-cFecd
但し、45≦c≦55であり、24≦d≦35である。
【0043】
上記化学式2におけるcの値又はdの値が上記範囲から外れると、磁界感度が0.05%/Oe未満となることがあり、十分な磁気抵抗効果を得にくい。従って、cの値が45≦c≦55であり、dの値が24≦d≦35であることが望ましい。
【0044】
なお、高磁性層、低磁性層の母相であるAg中には、Cuがその固溶限(14原子%)まで固溶していてもよい。
【0045】
また、非磁性層中にB、Si、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta及びW等の元素が含有されていると、軟磁性層中のFeCo磁性粒子の軟磁性特性が向上する。
【0046】
次に、本発明の実施例に係る磁気抵抗材料から得られるMR曲線について説明する。図2(a)及び(b)は横軸に印加磁場をとり縦軸にMR比をとって、本発明の実施例に係る磁気抵抗材料のMR曲線を示す概念図であって、(a)は高保磁力層の保磁力Hc1より小さく低保磁力層の保磁力Hc2より大きな磁場が印加された場合を示すものであり、(b)はHc1より大きな磁場が印加された場合を示すものである。なお、図2(a)及び(b)中において、横軸の正の領域では高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと逆方向の磁場が印加されており、横軸の負の領域では高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと順方向の磁場が印加されている。磁気抵抗材料にHc1より小さくHc2より大きな磁場が印加された場合には、図2(a)に示すように、印加磁場の大きさが小さい範囲において、MR曲線の勾配が大きい。これは僅かな磁場の変化により大きく磁気抵抗が変化することを示している。更に、横軸の正の領域では印加磁場が0のときよりもMR比が大きく、横軸の負の領域では印加磁場が0のときよりもMR比が小さい。これは印加磁場の極性の変化をMR比の増減により容易に検出できることを示している。
【0047】
一方、磁気抵抗材料にHc1より大きな磁場が印加された場合には、図2(b)に示すように、印加磁場の大きさが小さい範囲においてMR曲線の勾配が大きいものの、縦軸に関して対称なMR曲線となる。これは、Hc1よりも印加磁場が大きいので、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントの方向が反転することが可能となるためである。この場合には、印加磁場の極性を検出することは困難である。
【0048】
図3(a)及び(b)は横軸に印加磁場をとり縦軸にMR比をとって、高保磁力層のみからなる比較例に係る磁気抵抗材料のMR曲線を示す概念図であって、(a)はHc1より小さくHc2より大きな磁場が印加された場合を示すものであり、(b)はHc1より大きな磁場が印加された場合を示すものである。なお、図3(a)及び(b)中において、横軸の正の領域では高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと逆方向の磁場が印加されており、横軸の負の領域では高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと順方向の磁場が印加されている。磁気抵抗材料にHc1より小さくHc2より大きな磁場が印加された場合には、図3(a)に示すように、MR比の変化が極めて小さく磁気抵抗変化を検出することが困難である。また、磁気抵抗材料にHc1より大きな磁場が印加された場合には、図3(b)に示すように、Hc1付近でのMR比の変化は大きいものの、実際に使用される印加磁場の大きさが小さい範囲におけるMR比の変化は小さい。このため、実用には適さない。
【0049】
図4(a)及び(b)は横軸に印加磁場をとり縦軸にMR比をとって、低保磁力層のみからなる比較例に係る磁気抵抗材料のMR曲線を示す図であって、(a)はHc1より小さくHc2より大きな磁場が印加された場合を示すグラフ図であり、(b)はHc1より大きな磁場が印加された場合を示すグラフ図である。なお、図4(a)及び(b)中において、横軸の正の領域と負の領域とでは印加磁場の方向が逆転している。図4(a)及び(b)に示すように、低保磁力層のみが形成されている場合には、MR曲線の大きさは印加磁場の大きさに依存している。そして、実際に使用される印加磁場の大きさが小さい範囲におけるMR曲線の勾配は比較的大きいものの、図2(a)に示したMR曲線と比較すると小さい。また、印加磁場の極性を検出することは困難である。
【0050】
本実施例においては、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントが膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されているので、外部磁界の大きさにより磁気抵抗が著しく変化する。このため、磁気抵抗の感度が高い。また、磁性層がグラニュラ構造を有するので、スピンバルブ構造を有する磁気抵抗材料と比してノイズを低減することができる。更に、検出される外部磁場の方向により磁気抵抗の増減が異なるので、容易に外部磁場の極性を検出することができる。また、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントが膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されており、セルフバイアス機能を有するので、バイアス手段を設ける必要がない。
【0051】
なお、磁気抵抗材料には高保磁力層と低保磁力層との間に非磁性層が挟まれた積層体が1個以上設けられていればよく、その総層数は限定されない。特に、全体の厚さを100乃至1000Åとすることにより、磁気抵抗素子として安定した構造となる。
【0052】
また、図1(a)乃至(c)においては、高保磁力層1の上に低保磁力層2が設けられた積層体が2個積層されているが、高保磁力層1と低保磁力層2との上下関係が逆となっていてもよい。
【0053】
次に、磁気抵抗材料の製造方法について説明する。先ず、基板の上に上記化学式1に示す原子比組成を有する第1の準安定層をスパッタ又は蒸着等の薄膜の作製方法により5乃至100Åの厚さで形成する。
【0054】
次に、第1の準安定層の上にAg又はアルミナ等からなる非磁性層をスパッタ又は蒸着等の薄膜の作製方法により1乃至50Åの厚さで形成する。
【0055】
更に、前記非磁性層の上に上記化学式2に示す原子比組成を有する第2の準安定層をスパッタ又は蒸着等の薄膜の作製方法により5乃至100Åの厚さで形成する。
【0056】
そして、例えば、120乃至330℃で熱処理することにより、第1及び第2の準安定層中に磁性粒子を析出させる。こうして、第1の準安定層がグラニュラ構造を有する高保磁力層となり、第2の準安定層がグラニュラ構造を有し高保磁力層の保磁力よりも低い保磁力を有する低保磁力層となる。
【0057】
更に、膜厚方向と直交する1方向から高保持力層の保磁力よりも大きな外部磁場を印加し、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントを外部磁場の方向に配向させる。
【0058】
なお、前述の製造方法においては、高保磁力層となる第1の準安定層を最初に基板上に形成したが、低保磁力層となる第2の準安定層を最初に形成し、その後に非磁性層と第1の準安定層とを順に形成してもよい。
【0059】
また、低保磁力層としてAg−NiFe系合金からなる層を使用することもできる。
【0060】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、その特許請求の範囲から外れる実施例と比較して具体的に説明する。
【0061】
先ず、下記表1及び2に示す原子比組成を有する高保磁力層及び低保磁力層並びにこれらに挟まれた非磁性層からなる各実施例及び比較例の磁気抵抗材料を作製した。製造方法は以下のとおりである。先ず、コーニング社製#7059ガラス上にメタルマスクを配置した。次に、Ag−FeCo系合金の複合ターゲットを使用して、ガス圧が3mTorrのArガス中でスパッタリングにより高保持力層を形成した。そして、Agのターゲットを使用して、上述と同じ雰囲気でスパッタリングにより非磁性層を高保持力層の上に形成した。更に、Ag−FeCo系合金の複合ターゲットを使用して、上述と同じ雰囲気でスパッタリングにより低保持力層を非磁性層の上に形成した。以降、全体の厚さが500Å程度となるまで、ガラス上に高保持力層、非磁性層、低保持力層、非磁性層、高保持力層の順で各層を形成した。但し、比較例17においては、2層の高保磁力層に非磁性層が挟まれており、比較例18においては、2層の低保磁力層に非磁性層が挟まれている。なお、非磁性層はAgからなる。また、高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントは膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されている。
【0062】
【表1】
Figure 0004051729
【0063】
【表2】
Figure 0004051729
【0064】
次に、作製された各実施例及び比較例の磁気抵抗材料について、長さが20mmで幅が1mmの抵抗測定用パターンを作製した。そして、直流四端子法として、抵抗測定用パターンの長手方向の両端に電流計の端子を接続し、中央部に電圧計の端子を接続した。次いで、抵抗測定用パターンの左右に磁気コイルを配置し、室温でこの磁気コイルにより1kOeの磁界を印加した。更に、磁界を−25Oeから25Oeまで変化させ、このときの電圧の変化を電圧計により測定し、磁気感度を算出した。なお、基準電圧は磁界が0Oeのときの電圧である。この結果を下記表3に示す。
【0065】
【表3】
Figure 0004051729
【0066】
上記表3に示すように、実施例1乃至16においては、磁気抵抗材料は適切な構造を有するので、磁界感度が良好であった。特に、実施例1乃至3においては、高保磁力層及び低保磁力層が適切な組成からなると共に、各層の厚さが適切なものなので磁界感度が極めて良好であった。
【0067】
一方、比較例17においては、唯一の磁性層である高保磁力層の磁気モーメントが固定されているので、磁気モーメントの変化が発現せず、磁界感度を測定することはできなかった。
【0068】
比較例18においては、磁気モーメントが固定された高保磁力層が設けられていないので、外部磁界の極性を検出することができなかった。
【0069】
比較例19においては、高保持力層のみが形成されているので、磁気モーメントの変化が発現せず、磁界感度を測定することはできなかった。
【0070】
比較例20においては、磁気モーメントが固定された高保磁力層が設けられていないので、外部磁界の極性を検出することができなかった。
【0071】
比較例21においては、高保持力層と低保持力層との間に非磁性層が設けられていないので、磁界感度が低かった。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、磁気モーメントが膜厚方向と直交する1方向に配向して固定された磁性粒子が析出している高保磁力層と、高保磁力の保磁力より低い保磁力を有する低保磁力層と、高保磁力層と低保磁力層とから磁気抵抗材料が構成されているので、外部磁界の変化に対する磁界感度が良好である。更に、磁気抵抗の増減により外部磁界の極性を容易に検出することができる。また、高保持力層と低保持力層とを繰り返し積層し、全体の厚さを100乃至1000Åとすることにより、MR効果を向上させることができる。更に、非磁性層に適切な元素を含有させることにより、低保持力層中の磁性粒子の軟磁気特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る磁気抵抗材料中の磁性粒子の磁気モーメントの向きを示す図であって、(a)は磁場が印加されていないときの模式図、(b)は高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと順方向に磁場が印加されているときの模式図、(c)は高保磁力層中の磁性粒子の磁気モーメントと逆方向に磁場が印加されているときの模式図である。
【図2】横軸に印加磁場をとり縦軸にMR比をとって、本発明の実施例に係る磁気抵抗材料のMR曲線を示すグラフ図であって、(a)は高保磁力層の保磁力Hc1より小さく低保磁力層の保磁力Hc2より大きな磁場が印加された場合を示すものであり、(b)はHc1より大きな磁場が印加された場合を示すものである。
【図3】横軸に印加磁場をとり縦軸にMR比をとって、高保磁力層のみからなる比較例に係る磁気抵抗材料のMR曲線を示すグラフ図であって、(a)はHc1より小さくHc2より大きな磁場が印加された場合を示すものであり、(b)はHc1より大きな磁場が印加された場合を示すものである。
【図4】横軸に印加磁場をとり縦軸にMR比をとって、低保磁力層のみからなる比較例に係る磁気抵抗材料のMR曲線を示すグラフ図であって、(a)はHc1より小さくHc2より大きな磁場が印加された場合を示すものであり、(b)はHc1より大きな磁場が印加された場合を示すものである。
【図5】特開平7−254520号公報に記載されている磁気抵抗材料を示す図であって、(a)は外部磁場が印加されていない場合を示す模式図であり、(b)は図中の左から右へ外部から磁場が印加されている場合を示す模式図である。
【符号の説明】
1;高保磁力層、 2;低保磁力層、 3;非磁性層、 4a、4b;磁性粒子、 11;Ag母相、 12;FeCo合金磁性粒子

Claims (4)

  1. 基板上に強磁性金属を含有する第1の薄膜を形成する工程と、前記第1の薄膜上に非磁性層を形成する工程と、前記非磁性層上に強磁性金属を含有し前記第1の薄膜とは異なる組成を有する第2の薄膜を形成する工程と、熱処理を行い前記第1の薄膜中に第1の磁性粒子を析出させると同時に、前記第2の薄膜中に第2の磁性粒子を析出させる工程と、前記第1の薄膜の保磁力及び前記第2の薄膜の保磁力より大きい磁場を膜厚方向と直交する方向から印加し前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜のうち高い保磁力を有する薄膜中の磁性粒子の磁気モーメントを膜厚方向と直交する1方向に配向させて固定する工程とを有し、前記第1の薄膜の原子比組成がAg 100−b (Co 100−a Fe 、前記第2の薄膜の原子比組成がAg 100−d (Co 100−c Fe であり、前記aの値は10より大きく45未満、前記bの値は35より大きく55未満、前記cの値は45乃至55、前記dの値は24乃至35であることを特徴とする磁気抵抗材料の製造方法。
  2. 基板上に強磁性金属を含有する第1の薄膜を形成する工程と、前記第1の薄膜上に非磁性層を形成する工程と、前記非磁性層上に強磁性金属を含有し前記第1の薄膜とは異なる組成を有する第2の薄膜を形成する工程と、熱処理を行い前記第1の薄膜中に第1の磁性粒子を析出させると同時に、前記第2の薄膜中に第2の磁性粒子を析出させる工程と、前記第1の薄膜の保磁力及び前記第2の薄膜の保磁力より大きい磁場を膜厚方向と直交する方向から印加し前記第1の薄膜及び前記第2の薄膜のうち高い保磁力を有する薄膜中の磁性粒子の磁気モーメントを膜厚方向と直交する1方向に配向させて固定する工程とを有し、前記第1の薄膜の原子比組成がAg 100−d (Co 100−c Fe 、前記第2の薄膜の原子比組成がAg 100−b (Co 100−a Fe であり、前記aの値は10より大きく45未満、前記bの値は35より大きく55未満、前記cの値は45乃至55、前記dの値は24乃至35であることを特徴とする磁気抵抗材料の製造方法。
  3. 前記第1の磁性粒子は硬磁性材料からなり、前記第2の磁性粒子は軟磁性材料からなり、前記磁場を印加する工程により前記第1の磁性粒子の磁気モーメントが膜厚方向と直交する1方向に配向して固定されることを特徴とする請求項に記載の磁気抵抗材料の製造方法。
  4. 前記第1の薄膜の厚さが5乃至100Å、前記第2の薄膜の厚さが5乃至100Å、前記非磁性層の厚さが1乃至50Åであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気抵抗材料の製造方法。
JP21748897A 1997-08-12 1997-08-12 磁気抵抗材料及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4051729B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21748897A JP4051729B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 磁気抵抗材料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21748897A JP4051729B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 磁気抵抗材料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1167537A JPH1167537A (ja) 1999-03-09
JP4051729B2 true JP4051729B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=16705032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21748897A Expired - Fee Related JP4051729B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 磁気抵抗材料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4051729B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1167537A (ja) 1999-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6153062A (en) Magnetoresistive sensor and head
US6074707A (en) Method of producing magnetoresistive element
US6914761B2 (en) Magnetoresistive sensor with magnetic flux paths surrounding non-magnetic regions of ferromagnetic material layer
EP0629998A2 (en) Magnetoresistive film, method of its fabrication and magnetoresistive sensor
US20040206619A1 (en) Method to achieve low and stable ferromagnetic coupling field
JPH06220609A (ja) 磁気抵抗効果膜及びその製造方法並びにそれを用いた磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型磁気ヘッド
JPH10294506A (ja) スピンバルブ型薄膜素子及びその製造方法
US5968676A (en) Magnetoresistance effect film and magnetoresistance effect type head
KR19990037273A (ko) 교환결합막과 이 교환결합막을 이용한 자기저항효과형 소자 및그 자기저항효과형 소자를 이용한 박막자기헤드
US6083632A (en) Magnetoresistive effect film and method of manufacture thereof
JP3276264B2 (ja) 磁気抵抗効果多層膜およびその製造方法
KR100321956B1 (ko) 자기저항효과막및그제조방법
JPH08274386A (ja) 磁電変換素子
JPH09293611A (ja) 磁気抵抗効果素子薄膜及びその製造方法
KR100266518B1 (ko) 자기저항효과막및그의제조방법
JP2000500292A (ja) 磁界センサ及び磁界センサの製造方法
JP3247535B2 (ja) 磁気抵抗効果素子
JP4051729B2 (ja) 磁気抵抗材料及びその製造方法
US6570744B1 (en) Magnetoresistance effect film and device
KR20000053639A (ko) 스핀밸브형 자기저항 효과소자와 그 제조방법
JP3071781B2 (ja) 交換結合膜、前記交換結合膜を用いた磁気抵抗効果素子、ならびに、前記磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッド
JP3392317B2 (ja) 交換結合膜
Lin et al. Magnetoresistance studies of NiCoO exchange biased spin-valve structures
JP3843837B2 (ja) スピンバルブ磁気抵抗効果センサの製造方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法
JPH10270776A (ja) 磁気抵抗効果膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees