JP4050819B2 - レンズの取付位置調整機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ、望遠鏡、顕微鏡等の各種光学機器や測定機器などに用いられるレンズの取付位置調整機構に関する。より詳しくは、筒状のレンズ枠(鏡枠)の内部に取り付けられたレンズを、製作段階において、光軸方向に移動させ、微調整するのに好適な構成をしたレンズの取付位置調整機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の光学機器や測定機器などに用いられるレンズは、一般に、筒状をしたレンズ枠の内部に取り付けられるが、レンズやレンズ枠には、夫々設計上において許容公差が定められているため個体差が生じており、量産上においてはレンズ枠に対するレンズの組み付け状態を均一に得ることが極めて困難である。そのため、精度を要するものについては、基準の取付状態が得られるようにするために、製作時において、レンズ枠に対するレンズの位置や姿勢を微調整しながら取り付けるようにしている。
【0003】
更に、このようにしてレンズを取り付けたレンズ枠を光学機器に組み付ける際にも、同じことが行われる。即ち、光学機器側の部材の形状寸法にも個体差があるし、レンズ枠側の組み付け部の形状寸法にも個体差があるため、光学機器内におけるレンズの位置を微調整する必要がある。また、同じ光学機器内に取り付けられる他のレンズとの光学的整合性を得るためにも微調整をすることが必要になる。本発明は、それらの種々の場合において、レンズ枠内におけるレンズの取付位置を光軸方向に好適に微調整することができるようにしたレンズの取付位置調整機構に関するものである。
【0004】
そして、そのような製作時におけるレンズの取付位置調整機構のうち、二つの典型的なタイプの従来例が、実公平7−3373号公報と特開平9−80582号公報に開示されている。これらは、いずれもカメラの一部の構成に適用されたものであるが、このうち、前者の公報に記載されている従来例は、レンズが、ほぼ光軸を中心にして配置された複数(3個)のカム面によって光軸方向へ移動させられる構成をしているが、このときレンズは、それを取り付けている部材(レンズ鏡枠4)と共に回転されるようになっている。また、後者の公報に記載された従来例は、レンズを取り付けている部材(主基板1)の外周面にねじ部が形成されており、そのねじ部を固定部材(鏡胴18)の内周面に形成されたねじ部に螺合させているので、レンズを光軸方向へ調整移動させるためには、やはりレンズを回転させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
周知のように、製作時にレンズの取付状態を微調整する場合には、単にレンズを光軸方向へ移動させるだけではなく、光軸が所定の基準軸から偏心していないようにすることが要求される。即ち、光学機器の同じ光路内に二つのレンズ(群)を配置する場合などには、二つのレンズ(群)の光軸合わせの調整を行い且つ二つのレンズ(群)の光軸方向の間隔調整を行わなければならない。そのような調整を可能にする方法としては、最初に一方のレンズ(群)を光学機器に取り付けておき、その取付状態に対して上記の各調整を同時に行いながら他方のレンズ(群)を取り付けることが考えられる。しかし、二つのレンズ(群)の光軸を合わせる調整は、単に光軸を平行に移動させて行えばよいというものではなく、両レンズ(群)の相対的な倒れ(光軸の傾き)をも調整しなくてはならない。従って、そのような二つのレンズ(群)の面倒な光軸合わせと、二つのレンズ(群)の光軸方向の間隔調整とを同時に行いながら上記した他方のレンズ(群)を取り付けるようにすると、調整のための工数が異常に増えたり、複雑な構成を必要としたりしてコスト的には全く不利になってしまう。
【0006】
そこで、別な方法としては、光軸合わせの調整と間隔調整とを分けて行うようにし、先ず、光学機器に二つのレンズ(群)を取り付けるに際しては、一方のレンズ(群)を取り付けてから、次に、光軸を合わせるようにして他方のレンズ(群)を取り付け、その後に、どちらかのレンズ(群)を光軸方向へのみ移動させて二つのレンズ(群)の間隔調整のみを行うようにすることが考えられる。しかし、この方法を採用するためには、筒状の内部にレンズを取り付けてから光学機器に取り付けられたレンズ枠に対し、そのレンズを、光軸位置が変わらない(偏心しない)ようにして光軸方向へ移動させることの可能なレンズの取付位置調整機構が必要になる。しかも、このような機構が考えられれば、上記のように二つのレンズ(群)の相対位置関係を考慮しながら取付調整を行う場合に限らず、製作時において、レンズ枠に対するレンズの取付位置を光軸方向へ微調整する機構としても有効になる。更に、レンズ枠内におけるレンズの取付位置の微調整は、言うまでもなく、レンズ枠にレンズを組み付けておいてから行われるものであり、また、通常の場合は、そのレンズ枠は筒状をした鏡胴内に取り付けられることが多く、微調整は、その取り付け後に行うことがあることから、その調整操作は筒状のレンズ枠の内部で行えるようにすることが要求される。
【0007】
しかるに、上記した二つの公報に記載された従来例の場合は、どちらのタイプのものも、光軸方向の調整移動に際して、レンズを、それを固定している部材と共に回転してしまう構成になっているため、その固定している部材とレンズとの一体化構成の個体差によって、レンズの光軸位置が様々に変化してしまい、レンズの光軸が基準軸に対して平行に変化するだけではなく、倒れ(傾き)を生じさせてしまうこともあり、精度のよい光学系が得られなくなってしまうという問題点がある。また、上記した前者の公報に記載されている従来例の場合において、光軸を中心にして配置された複数(3個)のカム面の方を回転させ、レンズを取り付けている部材(レンズ鏡枠4)を光軸方向へ直進させるような調整機構にすることも考えられるが、そのような構成は、複数(3個)のカム面を均一に形成することが基本的に難しいことから、光軸の倒れ(傾き)を生じさせ易いという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、光学機器などに取り付けられる筒状のレンズ枠内において、レンズの光軸位置を変化させることなく、その取付位置を光軸方向へ微調整できるようにした調整操作の簡単に行えるレンズの取付位置調整機構を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明におけるレンズの取付位置調整機構は、内周部にねじ部が形成されているレンズ枠と、円筒形をしておりその一部には調整時に回転操作されるための被操作部が設けられていると共に外周部と内周部には夫々ねじ部が形成されていてその外周部のねじ部を前記レンズ枠のねじ部に螺合させている調整部材と、軸部材からなる回転止め手段と、レンズを取り付けていると共に前記回転止め手段と係合する孔である係合部が設けられていて外周部には前記調整部材の内周部のねじ部に螺合するねじ部の形成されたレンズ筒とを備えていて、前記回転止め手段を、前記レンズの光軸とほぼ平行にして前記係合部に係合させ、その先端を前記レンズ枠に設けられた孔に嵌合させて前記レンズ筒の回転を防止するようにする。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、本発明におけるレンズの取付位置調整機構は、内周部にねじ部が形成されているレンズ枠と、円筒形をしておりその一部には調整時に回転操作されるための被操作部が設けられていると共に外周部と内周部には夫々ねじ部が形成されていてその外周部のねじ部を前記レンズ枠のねじ部に螺合させている調整部材と、前記レンズ枠に一体化された軸からなる回転止め手段と、レンズを取り付けていると共に前記回転止め手段と係合する孔である係合部が設けられていて外周部には前記調整部材の内周部のねじ部に螺合するねじ部の形成されたレンズ筒とを備えていて、前記回転止め手段は、前記レンズの光軸とほぼ平行に、前記係合部に係合されており、前記レンズ筒の回転を防止するようにする。
【0011】
また、本発明における上記のレンズの取付位置調整機構においては、好ましくは、前記レンズ筒が、前記レンズを取り付けるために前記外周部より小さい外径をした筒部と、前記係合部を形成していて光軸を中心にしてその筒部と前記外周部の間に形成された環状部を備えているようにする。
そして、そのような構成にした場合には、前記環状部に、所定の形状をした逃げ孔が少なくとも一つ形成されているようにすると好都合な場合がある。
【0012】
また、本発明のレンズの取付位置調整機構においては、前記調整部材に形成された外周部のねじ部と内周部のねじ部とは、ねじ切り方向が逆になるように形成されていると好適である。
また、本発明のレンズの取付位置調整機構においては、前記調整部材に形成された外周部のねじ部と内周部のねじ部とは、ねじのピッチが異なるように形成されていると好適である。
【0013】
更に、本発明のレンズの取付位置調整機構においては、前記被操作部が、光軸を対称にして設けられた少なくとも二つの溝であるようにすると好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、カメラの焦点調節用レンズの取付け機構に適用した実施例によって説明する。尚、図1は実施例の断面図である。また、図2は図1に示したレンズ枠の部品図であって、図2(a)は図1と同様にして視た断面図であり、図2(b)は図2(a)の右側から視た平面図である。また、図3は図1に示した調整部材の部品図であって、図3(a)は図1と同様にして視た断面図であり、図3(b)は図3(a)の右側から視た平面図である。更に、図4は図1に示したレンズ筒の部品図であって、図4(a)は図1と同様にして視た断面図であり、図4(b)は図4(a)の右側から視た平面図である。
【0015】
先ず、本実施例の構成を説明する。図1に示した鏡胴1は、周知のように円筒形をしており、左側が被写体側であって、図示していないが、その端部の近傍位置に、対物系の第1群のレンズを取り付けている。また、鏡胴1の右側の端部は、カメラ本体に取り付けられるようになっている。シャッタユニット2は、構成を詳しく説明するまでもないので、断面した場合の概略形状を二点鎖線で示しているが、実際にはシャッタ機構と絞り機構を備えていて、外形上は、円柱形をしているシャッタ駆動用のモータ2a,絞り駆動用のモータ2bのほか、円筒形をした第2群のレンズ取付部2cなどを有している。更に、この鏡胴1内には、焦点調節用のレンズが光軸Oに沿って移動できるように配置されているが、本実施例においては、その取付け機構が、図2に示されたレンズ枠3と、図3に示された調整部材4と、図4に示されたレンズ筒5とで構成されている。
【0016】
レンズ枠3は円筒状をしていて、外周部には、図2(b)に示すように、ほぼ等間隔の角度位置に三つのねじ孔3a,3a,3aが形成されており、内周部の一部には、ねじ部3bが形成されている。そして、ねじ部3bが形成されていない内周部には、突起部3cが設けられていて、その一部には孔3dが形成されている。尚、本実施例の場合には、レンズ枠3は、円筒形をしている鏡胴1の内部に配置されるため、その形状がほぼ円筒形をしているが、本発明は、このような形状に限定されるものではなく、内周部にねじ部3bの形成される形状であれば、どのような形状をしていても差し支えない。
【0017】
また、調整部材4は円筒形をしていて、その外周部にはねじ部4aが、内周部にはねじ部4bが形成されているが、それらのねじ部4a,4bは、ねじ切り方向が逆になっていて、ねじ部4aは、ねじ部4bよりもピッチが小さく、且つレンズ枠3のねじ部3bに螺合されるようになっている。そして、図3(a)の右側、即ちカメラ本体側には、レンズ枠3に調整部材4を取り付けたり、その取付位置を調整したりするときに、図示していない操作部材によって回転操作されるための二つの溝4c,4cが形成されている。
【0018】
レンズ筒5は、その外周部に、調整部材4のねじ部4bに螺合するねじ部5aを形成しており、外周部より小さい外径をした筒部5bの内部には図示していないレンズ(群)が取り付けられるようになっている。また、外周部と筒部5bの間に形成されている環状部5cは、図4(a)に示すように左側に膨れた形状をしており、図4(b)に示すような円形の小さな孔5dと、大きな逃げ孔5eが形成されている。そして、図1に示すように、軸部材6が、その小さな孔5dに嵌合するようになっていて、なおかつ軸部材6の先端は上記した突起部3cの孔3dに嵌合するようになっている。
【0019】
更に、図2(b)に示してあるレンズ枠3の三つのねじ孔3a,3a,3aには、夫々、図1に示すように軸ねじ7が取り付けられ、そこにローラ8が回転可能に取り付けられている。また、上記した鏡胴1の周囲には、円筒形をしたカム筒9が回転可能に嵌合されており、撮影距離に対応して回転されるようになっている。そして、周知のように、鏡胴1に光軸と平行に形成されている長溝1aと、カム筒9に螺旋状に形成されているカム溝9aとに、上記のローラ8を嵌合させている。
【0020】
次に、本実施例の組立・調整作業の手順について説明する。先ず、レンズ筒5の筒部5bに、図示していないレンズを取り付けておき、そのレンズ筒5のねじ部5aを調整部材4のねじ部4bに螺合させ、目安の位置まで送り込む。この作業は、ねじ部4b,5aのピッチが比較的大きいので簡単に行える。その後、調整部材4のねじ部4aをレンズ枠3のねじ部3bに螺合させ、調整部材4を目安の位置まで送り込むことによりレンズユニットが完成する。そして、鏡胴1内にこのレンズユニットを取り付けるに際しては、レンズユニットを鏡胴1内に挿入した後、軸ねじ7をローラ8と共にカム溝9aと長溝1aに挿入し、レンズ枠3の孔3aに螺合させる。それによって、レンズユニットは、鏡胴1内において光軸方向に移動可能に取り付けられたことになる。他方、シャッタユニット2は、図示していない手段によって、鏡胴1内に位置調整可能に取り付けられる。
【0021】
そこで、先ず、各レンズ(群)の光軸合わせを行うことになるが、本実施例においては、それに先立って、軸部材6を、図1の右方向からレンズ筒5の小さい孔5dに挿入し、その先端を、レンズ枠3の突起部3cに形成された孔3dに挿入させておく。それによって、レンズ筒5に取り付けられているレンズの回転止めが行われる。その後、本実施例においては、シャッタユニット2を光軸の垂直方向へ移動させたり、光軸に対する傾きを変えたりして、レンズ取付部2cに取り付けられた第2群のレンズの位置と姿勢を調節する。そして、最適の状態が得られた後、最終的にシャッタユニット2を鏡胴1に固定する。尚、光軸合わせの調整方法については、種々の具体的な方法が知られているし、全体の光学系の構成や設計構想(コンセプト)によっても変わってくるので、個々の状況に応じて最適の手段を選択して行うことになる。
【0022】
このようにして、光軸合わせの調整が行われた後、今度はレンズの光軸方向への位置調整が行われる。この位置調整は、本実施例においては、レンズ枠3内においてレンズ筒5を光軸方向へ位置調整することにほかならない。そして、このような位置の微調整は、レンズ筒5を遠距離撮影状態にしておいて行うのが一般的である。そこで、図1においてカム筒9を遠距離撮影状態に回転すると、レンズ枠3は、長溝1aに案内されて左端位置に達する。このとき、シャッタユニット2の取付位置によっては、レンズ筒5の環状部5cがモータ2bに衝突するが、本実施例においては環状部5cに大きな逃げ孔5eが形成されているので、モータ2bの一部が逃げ孔5e内に入り、衝突しないようになっている。
【0023】
また、本実施例においては、環状部5cが図1において左側に膨らんだ形状をしているが、これはレンズ枠3が長溝1aの右端位置に達したとき、カメラ内に配置されている図示していない結像素子をレンズ筒5内に受け入れられるようにするためである。本実施例は、このような構成にすることによって、光軸方向の限られたスペース内で、レンズ枠3の作動範囲が確保できるようにしている。従って、そのような制約を受けないのであれば、環状部5cを膨らみ形状にしたり、逃げ孔5eを設けたりする必要はない。
【0024】
このようにして、レンズ筒5を遠距離撮影状態にした後、図1において右側から専用の工具を差し込み、その先端を調整部材4の溝4c,4cに係合させる。そして、その場合、工具を時計方向へ回転させると調整部材4は回転しながら左方向へ進み、反時計方向へ回転させると右方向へ後退する。そして、このときの進退作動量は、ねじ部3b,4aのピッチが小さいため、回転角度の割りには少なくなっており、調整部材4の微細な進退制御が行い易くなっている。このようにして調整部材4が回転されると、レンズ筒5は、軸部材6によって回転止めされているから、回転されることなく調整部材4と同じ方向へ進退させられる。その結果、レンズ筒5の筒部5bに取り付けられているレンズの位置が、光軸位置を偏心させることなく、光軸方向へ移動される。
【0025】
このようにして、光軸方向に対するレンズ筒5の位置、言い換えれば、そこに取り付けられているレンズの位置が決定すると、軸部材6を図1において右方向へ抜き取ることによって、調整作業が終了する。但し、調整作業開始時に、軸部材6の先端を突起部3cの孔3dに圧入するようにしておいた場合には、軸部材6をそのままにしておくことになる。また、このことからも分かるように、軸部材6を予めレンズ枠3と一体的に製作しておき、調整部材4をレンズ枠3に取り付けるに際して、レンズ筒5の孔5dをそこに嵌合させるようにしても差し支えない。但し、そのようにする場合には、レンズ枠3に対して調整部材4を取り付けるとき、調整部材4に対するレンズ筒5の取付位置が変わってしまうため、予めそのことを勘案して、調整部材4に対し、レンズ筒5を取り付けておくことが必要になる。更に、本発明による回転止め手段としては、軸部材6を設けることが必須ではない。レンズ枠3に設けられたフック部を、レンズ筒5に設けた係合部に引っかけるようにするなど、種々の構成を採用することができる。
【0026】
また、本実施例においては、調整部材4の外周部に形成されたねじ部4aと、内周部に形成されたねじ部4bとでは、ねじ切り方向が逆になっているが、それを同じ方向にしたとしても、ピッチが異なりさえすれば、特に問題はない。更に、本実施例においては、レンズ筒5に取り付けられたレンズを、レンズ枠3を鏡胴1内に取り付けた後、他のレンズ(群)との関係で、レンズ筒5ごと光軸方向へ調整移動させる機構として説明したが、本発明は、製作時において、レンズ枠3に対するレンズの取付位置を、その光軸位置を変えることなく光軸方向へ移動させて決定する機構としても有効であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、筒状のレンズ枠内において、レンズの光軸位置を変えたり、光軸に傾きを生じさせることなく、その取付位置を光軸方向へ微調整することができるので、各種光学機器などに用いられるレンズの取付位置調整機構として極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図である。
【図2】図1に示したレンズ枠の部品図であって、図2(a)は図1と同様にして視た断面図であり、図2(b)は図2(a)の右側から視た平面図である。
【図3】図1に示した調整部材の部品図であって、図3(a)は図1と同様にして視た断面図であり、図3(b)は図3(a)の右側から視た平面図である。
【図4】図1に示したレンズ筒の部品図であって、図4(a)は図1と同様にして視た断面図であり、図4(b)は図4(a)の右側から視た平面図である。
【符号の説明】
1 鏡胴
1a 長溝
2 シャッタユニット
2a,2b モータ
2c レンズ取付部
3 レンズ枠
3a ねじ孔
3b,4a,4b,5a ねじ部
3c 突起部
3d,5d 孔
4 調整部材
4c 溝
5 レンズ筒
5b 筒部
5c 環状部
5e 逃げ孔
6 軸部材
7 軸ねじ
8 ローラ
9 カム筒
9a カム溝
Claims (7)
- 内周部にねじ部が形成されているレンズ枠と、円筒形をしておりその一部には調整時に回転操作されるための被操作部が設けられていると共に外周部と内周部には夫々ねじ部が形成されていてその外周部のねじ部を前記レンズ枠のねじ部に螺合させている調整部材と、軸部材からなる回転止め手段と、レンズを取り付けていると共に前記回転止め手段と係合する孔である係合部が設けられていて外周部には前記調整部材の内周部のねじ部に螺合するねじ部の形成されたレンズ筒とを備えていて、前記回転止め手段を、前記レンズの光軸とほぼ平行にして前記係合部に係合させ、その先端を前記レンズ枠に設けられた孔に嵌合させて前記レンズ筒の回転を防止するようにしたことを特徴とするレンズの取付位置調整機構。
- 内周部にねじ部が形成されているレンズ枠と、円筒形をしておりその一部には調整時に回転操作されるための被操作部が設けられていると共に外周部と内周部には夫々ねじ部が形成されていてその外周部のねじ部を前記レンズ枠のねじ部に螺合させている調整部材と、前記レンズ枠に一体化された軸からなる回転止め手段と、レンズを取り付けていると共に前記回転止め手段と係合する孔である係合部が設けられていて外周部には前記調整部材の内周部のねじ部に螺合するねじ部の形成されたレンズ筒とを備えていて、前記回転止め手段は、前記レンズの光軸とほぼ平行に、前記係合部に係合されており、前記レンズ筒の回転を防止するようにしたことを特徴とするレンズの取付位置調整機構。
- 前記レンズ筒が、前記レンズを取り付けるために前記外周部より小さい外径をした筒部と、前記係合部を形成していて光軸を中心にしてその筒部と前記外周部の間に形成された環状部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズの取付位置調整機構。
- 前記環状部に、所定の形状をした逃げ孔が少なくとも一つ形成されていることを特徴とする請求項3に記載のレンズの取付位置調整機構。
- 前記調整部材に形成された外周部のねじ部と内周部のねじ部とは、ねじ切り方向が逆になるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のレンズの取付位置調整機構。
- 前記調整部材に形成された外周部のねじ部と内周部のねじ部とは、ねじのピッチが異なるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のレンズの取付位置調整機構。
- 前記被操作部が、光軸を対称にして設けられた少なくとも二つの溝であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のレンズの取付位置調整機構。
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