JP4050248B2 - センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法 - Google Patents

センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4050248B2
JP4050248B2 JP2004143347A JP2004143347A JP4050248B2 JP 4050248 B2 JP4050248 B2 JP 4050248B2 JP 2004143347 A JP2004143347 A JP 2004143347A JP 2004143347 A JP2004143347 A JP 2004143347A JP 4050248 B2 JP4050248 B2 JP 4050248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
sensor
subject
reference signal
timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004143347A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005326208A (ja
Inventor
哲 中山
正徳 池田
和幸 井澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Electric Power Co Inc
Hitachi High Tech Science Corp
Original Assignee
Tohoku Electric Power Co Inc
SII NanoTechnology Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Electric Power Co Inc, SII NanoTechnology Inc filed Critical Tohoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2004143347A priority Critical patent/JP4050248B2/ja
Publication of JP2005326208A publication Critical patent/JP2005326208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4050248B2 publication Critical patent/JP4050248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)

Description

本発明は、超電導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference device : SQUID)等の超高感度磁気センサを用い、微弱な磁場、磁気、磁界を検出する非破壊検査装置及び非破壊検査方法に関する。
近年、航空機、鉄道車両、船舶、発電プラント、橋梁並びに高層ビルなどの構造材料の製造やメンテナンスにおいて、信頼性や精度の向上が要求されるに伴い、非破壊検査技術の重要度が高まっている。特に、エネルギーや輸送分野など社会基盤を構成している大型設備は、新規立地や用地の確保が近年難化傾向にあるため、現有設備の効率的な運用や延命化が求められており、機器や構造物の非破壊検査の潜在的なニーズは高く、最近では原子力発電所の炉心隔壁(シュラウド)のひび割れや鉄道車両の亀裂の問題等もクローズアップされている。
このためX線、超音波、ならびに渦電流探傷などの従来の非破壊検査法に加えて、さらに高精度の非破壊検査技術の開発が期待されている。超電導量子干渉素子(SQUID)などの超高感度磁気センサを用いると、亀裂、損傷へ進展する前の初期劣化、並びに構造物内部の傷等を非接触で検査できることが実験室レベルで明らかになっており、最近、これらの超高感度磁気センサの非破壊検査分野への利用の期待度が高まっている。
各種の磁気センサの中でもSQUIDは、地磁気(数10マイクロテスラ)の1億分の1から10億分の1レベルの小さな磁界を計測できる最も高感度な磁気センサである(例えば、非特許文献1参照)。しかし、液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒、或は冷凍機を用いて冷却する必要があり、応用する分野によってはSQUIDの冷却が問題になる場合がある。このため、感度は落ちるものの冷却を必要としない高感度の磁気センサとして、フラックスゲート型磁気センサ(FGセンサ)並びに磁気インピーダンスセンサ(MIセンサ)の適用が考えられる。最新の機種ではFGセンサで10ナノテスラ(nT)、MIセンサで1ナノテスラ(nT)程度の高い感度が得られている。このように、ナノテスラ(nT)オーダーの極めて微弱な磁気を検出できるSQUID、FGセンサ、及びMIセンサを本発明では超高感度磁気センサと呼ぶことにする。
しかし、これらの超高感度センサは、非常に感度が高いため、環境磁気ノイズよりも遥かに小さい磁場を検出することが可能である。その性能を十分発揮させるためには磁気シールド室など特殊な設備が必要になる。また、環境磁気ノイズや振動の問題からSQUIDはじめ超高感度磁気センサ自体を連続的に移動させながら、地磁気レベルよりも小さな磁場を高感度で高速で測定することは、SN比の問題から難しいとされてきた。このため、超高感度磁気センサ自体は固定して被検体を動かす方法、或は、高価になるが、生体磁気計測で一般に行われているようにSQUIDなどの超高感度磁気センサは固定して、例えば十数チャンネル程度の多数のセンサを空間的に配置させる方法がとられてきた。
従来のような単体の超高感度磁気センサを固定する検査方法では、被検体としては、ミリメートルからセンチメートル程度の小型のものしか扱うことができず、例えば発電プラント、橋梁、高層ビル、及び航空機などの大規模な被検体の検査を非破壊で行うことは事実上できない。また、検査装置としてはデスクトップ的な据置型であり、発電所や工事現場などの各種フィールドにおいて、検査対象(ワーク)への据付が自由なものではなかった。
さらに、従来技術では、1チャンネルの超高感度磁気センサを用いて、被検体を動かしながら、10cm角程度の範囲を高い分解能で検査する場合、30分〜1時間程度の時間を費やした。これは、環境磁気ノイズの影響をできる限り排除して、SN比を上げた検査を行う必要があるためであり、加算平均の加算回数を増やすこと、時定数の長いフィルタを使用すること等により、SN比を上げようとすればするほど、検査時間が長くなる傾向にある。
ここで、超高感度磁気センサの動作原理を簡単にまとめる。まずSQUIDは、超電導リングを貫く磁束が量子磁束Φ0(2.07×10−15Wb)を基準とした周期性を持つという超電導特有の現象を利用したセンサである。磁気センサとして使用するため、非線型な周期性を磁束固定ループ(Flux Locked Loop : FLL)と呼ばれる電気的なフィードバック回路を付加することによって、磁束−電圧の関係を線形化している。FLLではSQUIDが感知する磁束を磁場−電圧特性上の安定なある一点(動作点)に保持するように、逆向きの磁場をかけるような負のフィードバックをかける。このようなSQUIDが正常に動作している状態をロックがかかった状態と呼ぶ。
一方、FGセンサは、パーマロイのような高透磁率の磁心に励磁用コイルと検出コイルを巻いた構造で、磁気−インダクタンス効果を利用している。また、MIセンサは、アモルファス細線に高周波電流を流したときの表皮効果による磁気−インピーダンス効果を利用した磁気センサである。これらの磁気センサにおいても、SQUIDと同様に磁場−電圧の関係が直線となるようにフィードバック回路が付加されている場合が多い。
図1に環境ノイズと超高感度磁気センサによって検出する磁気計測信号レベルの関係の一例を模式的に示す。超高感度磁気センサ自体が動くことによって、空間的かつ時間的に磁気成分が大きく変化する環境磁気ノイズを、正弦波(低周波数)として簡略的に示した。一方、本来被検体が発する微弱な磁気信号は、この低周波数成分に加算された周波数がより高い成分として示される。環境磁気ノイズとの分離ができない場合には、目的の磁気信号がノイズに埋もれてしまう。このように定性的には、磁気ノイズに超高感度磁気センサが弱いことは容易に理解できる。
従来は、このような環境磁気ノイズの影響を小さくするために磁気シールドルームが使われてきた。SQUID磁気センサを用いた生体磁気計測の事例では、磁気シールドルームの中に被検体である患者が入り、そこに固定的に設置されたSQUID磁気センサで計測を行っている。
SQUIDを用いる生体磁気計測の事例で、心磁計測の臨床応用例として、心筋梗塞の症例について報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。この文献に開示されている計測は、磁気シールド室内で行われている。被検体(患者)をのせたベッド水平面をxy面として、体表の2箇所を指標とし、胸部のxyz座標が決定される。64チャネル(縦8個×横8個)のSQUIDを2.5cm間隔で並べ、時間分解能の高い同時計測により得られた検査結果を開示している。この検査では、被検体(患者)もSQUIDも計測時は静止しており、SQUID磁気センサ自体を動かした測定とはなっていない。
従来、磁気センサを移動させて行う測定例では、超高感度磁気センサを使用したものはなかった。超高感度磁気センサ以外では、磁気センサとしてホール素子をあげ、磁気センサを磁性材料または加工により磁性を帯びる被検体の表面に沿って非接触で移動させて、その信号を画像処理して等高線図を作成し、被検体の欠陥を診断する方法とその装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、ホール素子の感度は現状では、たかだか最高レベルで50μT(0.5ガウス:0.5G)程度の感度であり、本発明の超高感度磁気センサとは異なるものである。そのため、ここで開示されている方法を超高感度磁気センサに適用した場合、環境磁気ノイズの影響を受け、高感度な測定は不可能となる。
更に、ホール素子には不平衡電圧(オフセット電圧)が存在するため、ホール電圧と検出磁場の関係は、ゼロ近傍、すなわち微弱な磁場中では、その直線関係が崩れている。不平衡電圧を小さくするように工夫はされているが、InSb系高感度ホール素子でも、磁場に換算すると1ミリテスラ以上の不平衡電圧が存在する(例えば、非特許文献3参照)。このため、ホール素子は現状では1ミリテスラ以下の磁場の場合には十分な注意が求められる。もし、この問題が解決し、ナノテスラオーダーの磁場分解能を達成し、ホール素子が超高感度磁気センサとして使用できるようになったとしても、従来の方法で測定することは困難になると考えられる。
では、具体的な事例として、環境磁気ノイズを受けた状態で、超高感度磁気センサを動かすと、どのような影響を受けるかを簡単のため地磁気のみを考えて評価する。通常、1mmの傷を探傷するためには、磁気を感知する部分(例えば、検出コイル等)のサイズが1mm以下でなくてはならない。仮に、1mmφの検出コイルが1mm移動するとすると、地磁気レベルは0.5×10−4テスラ(T)程度であるから、およそ1×10−6T(1マイクロテスラ:1μT)に相当する磁気ノイズの影響を受けてしまうことが簡単な計算からわかる。この状況では、超高感度磁気センサであっても、到底ナノテスラオーダーの磁場分解能は得られない。
このように、超高感度磁気センサ自体が動くことによって発生する環境磁気ノイズの影響はきわめて大きいため、環境磁気ノイズよりも小さな磁気信号レベルを計測する場合、磁気センサ自体を動かした測定は難しい。このため、先行する技術としては、まず超高感度磁気センサを固定し、被検体を動かした測定方法が一般的に行なわれている。磁気センサが固定されていれば、移動によって変化する地磁気等の環境磁気ノイズの影響を低減することができるためである。SQUIDを磁気遮蔽(磁気シールド)容器で覆い、磁気的に安定した検査結果が得られるように工夫した簡便な検査装置の例では、磁気シールド容器内部に置かれたSQUIDは固定し、このSQUIDの検知部分の下を線状の被検体が通過する際に、異物や欠陥があった場合の磁気信号の変化を捕らえるシステム構成になっている(例えば、特許文献2参照)。このため、被検体としては、ファイバー、ケーブル、あるいはワイヤの類であり、この場合においても、やはり被検体が動きSQUIDは固定されている。この方式は、大型のものとしては、圧延鋼材の検査への応用が考えられるが、発電プラント、橋梁、高層ビル、航空機など大規模な構造物へ適用することは到底不可能である。
さらに従来技術では、磁気ノイズの中で計測を行うとSN比が下がってしまうため、SN比を上げるために、測定の平均回数を増やしている。しかし、平均化の回数を増やしてSN比を上げれば上げるほど、検査時間を長くしなければならなくなる。
このように、いずれの先行事例をとっても、超高感度磁気センサ自体を連続して移動させて高感度な測定を行う技術は全く開示されていない。また、SQUIDなどの超高感度磁気センサが高速で自走する検査方法に関する先行例は全く見当たらず、特に、検査時間の短縮に焦点を当てたものはない。
特開平11−311617号公報 特開平7−146277号公報 田中三郎著「高温超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いた新しい応用計測の可能性」 応用物理編集委員会、応用物理、2003年、第72巻、第8号、p.1039−1045 山田さつき、塚田啓二、山口巌 共著「心磁計測による不整脈診断」 医学書院、呼吸と循環、2000年12月、第48巻、第12号、p.1207 柴崎一郎著「化合物半導体薄膜ホール素子の開発」 応用物理編集委員会、応用物理、1998年、第67巻、第3号、p.289−293
超電導量子干渉素子(SQUID)等の超高感度磁気センサを非破壊的な検査に応用する場合、磁気ノイズの影響を受けSN比が劣化するという問題があり、従来は磁気シールド室の中で測定しなければならない、或は、センサを固定し被検体を動かす測定方法を使用していたため、計測可能な被検体のサイズに制約があり、現場における据付が制約されるという問題を有していた。また、SN比を上げるために、時定数の大きなフィルタを用いる方法、測定の平均回数を増やす方法等が提案されてきたが、検査時間が長くなるという問題があり、高速な測定に適用することは困難であった。
本発明の課題は、このような問題を解決し、超電導量子干渉素子(SQUID)、フラックスゲート型センサ(FGセンサ)、磁気インピーダンスセンサ(MIセンサ)等のナノテスラオーダーの微弱な磁気を感知できる超高感度磁気センサを用いて、センサ自体が被検体表面を移動する方法で被検体の磁気を非接触で連続的に検出し、被検体の磁気分布を得て行う非破壊的な検査を高速で行う方法とその検査装置を提供することにある。
この課題を解決する手段として、本発明では、被検体を非破壊的に計測する装置において、超高感度磁気センサと、少なくとも前記超高感度磁気センサを移動させるセンサ移動機構と、前記センサ移動機構を制御するセンサ移動制御部と、前記被検体に印加する信号を発生する信号発生部と、前記超高感度磁気センサの出力側に接続する磁気計測部と、前記信号発生部と前記磁気計測部の信号を比較する位相比較部と、前記位相比較部の出力に応じて機能するタイミング作成部とを有し、前記超高感度磁気センサを移動させて計測するセンサ移動による非破壊検査装置とした。
また、本発明は、超高感度磁気センサを用いてセンサ移動機構により被検体上を走査し計測する際に、前記被検体に加える信号を設定する信号設定工程と、前記超高感度磁気センサの出力と前記信号設定工程で設定した信号の位相とを比較する位相比較工程と、磁気信号を計測するデータ取得工程と、前記超高感度磁気センサを移動する移動工程と、移動の設定を行う移動設定工程と、前記データ取得工程が計測するタイミングを作成するタイミング作成工程とを有するセンサ移動による非破壊検査方法とした。
本発明では、計測する磁気信号を数10Hz以上の周波数の信号で変調し、または、数10Hzの信号を被検体に与え、その応答や変化を磁気計測信号として検出するようにし、その信号と一定の位相関係を有するようなタイミングを作成し、そのタイミングに合わせて超高感度磁気センサ自体の移動、並びに磁気計測を行い、従来の1/10倍程度に検査時間を短縮できる非破壊検査方法となる。
本発明では、外部から数10Hz以上の信号を被検体に与え、その信号をリファレンス信号とする。通常は、図2に示すように、実線で示したリファレンス信号と破線で示した被検体からの磁気信号の間には位相差が生じている。そこで、リファレンス信号からその位相差分ずらしたタイミングで、あるいはリファレンス信号と同じタイミングなど、ある一定の位相関係を持つタイミングで被検体からの磁気信号の計測を行う。計測開始前に、図2に示すように、リファレンス信号(実線)と磁気計測信号(破線)との位相差を予め補正して、超高感度磁気センサを連続的に停止することなく移動させながら、リファレンス信号と同期した検査を行う。
なお、被検体に与える信号は、被検体自体に交流の電流や磁界として与えてもよい。一般に、被検体に直接外部から電流を印加する場合を例に考えると、進入深さdは次式で表される。
d∝1/((被検体の電気伝導率)×(被検体の透磁率)×(印加電流の周波数))1/2
すなわち、低周波ほど侵入深さが深い。被検体に直接交流の電流や磁場を加え、それに同期した測定を行う場合は、印加する周波数に依存した深度の情報が含まれていることを考慮して印加周波数を選択することが可能である。
このように、外部から数10Hz以上の信号をあたえ、その信号を基準に計測動作のタイミングを作成する手段を新たに付加することによって、ひとつは超高感度磁気センサが移動するときに感知してしまう不要な地磁気等の環境磁気ノイズ(例えば1mmでは、約1μT)の影響を回避できる。地磁気等の環境磁気ノイズは直流あるいは低周波数成分であることから、与える信号を数10Hz以上に設定することにより、不要な磁気ノイズの影響を回避できる。
また、従来技術では10cm角を1mmピッチで一万点測定する場合には30分から1時間程度の測定時間を要していたが、本発明では外部から被検体に信号を与え、センサを連続的に停止することなく移動させながら、その信号に同期させる計測方法で、図5に示したブロックに基づいて計測を行うと、同一の検査条件で3から5分まで大幅に計測時間を短縮できる
一方被検体の重量や寸法に関しては、従来技術では、XYZステージに被検体を載せた検査であるため制限されるが、本発明では超高感度磁気センサ自体が被検体に沿って動き、走査するため、原理的にはそのような制限はない。一例では、市販のXYZステージの最大荷重は重量7kgであるので、一般の金属(比重約5g)では、およそ40cm角(厚み1cm)程度の寸法が最大の走査範囲となってしまうが、本発明を用いることによりそのような制約を解消することができる。
以上ように、本発明によれば、SQUID、FGセンサ、並びにMIセンサの超高感度磁気センサを用いる非破壊検査を、航空機、発電プラント、橋梁、高層ビルなど大規模な被検体を磁気センサ自身が自走しながら、連続的に検査することができ、被検体のサイズや寸法に制約がなく、各種フィールドにおいてSQUID等の高感度磁気センサを用いた高速の非破壊検査が可能となり、検査時間を従来の10分の1程度に短縮化できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図3は、本発明の非破壊検査における計測方法の測定手順を示すフローチャートである。図3において、まず、信号設定工程により、被検体に与える1次信号を設定する。この1次信号がリファレンス信号となり、その時被検体から発生する2次信号が磁気計測信号となる。本発明では、数10Hz以上の周波数を有する正弦波、または矩形波、または三角波、あるいはこれらに準ずる任意波形信号がリファレンス信号として使用できる。信号の大きさは測定対象によって任意に設定可能である。
次に、移動設定工程で、センサ移動に関する設定を行う。少なくとも、移動速度を設定する。ある特定領域の検査を行う場合で、その領域が事前に判っている場合は、検査する領域(例えば1m四方)も設定する。移動設定工程は、移動工程の前であれば良いので、必ずしも図3の手順に従う必要はない。
次に、位相比較工程により、信号設定工程で設定した信号をリファレンス信号とし被検体に与え、その時被検体から発生する磁気計測信号とリファレンス信号の位相を比較する。リファレンス信号を被検体に与える場合は、電流、磁気、光等の手段を用いる。位相の比較は、磁気計測信号から、リファレンス信号と同一周波数の磁気成分を検出し、リファレンス信号との位相差の有無、大きさ、遅れか進みかを判定する。S/Nが悪い場合には、バンドパスフィルタ等を用いる。この位相比較の判定結果を元に、次のタイミング作成工程で、計測動作のタイミングを作成する。
次に、センサ移動工程により、センサ或いはセンサを含む移動可能な構成要素を移動させる。次にセンサ移動を止めることなく、データ取得工程により計測動作が行なわれる。
計測動作は、前記信号設定工程で設定したリファレンス信号を被検体に与え、その時被検体から発生する磁気計測信号を検出する。計測動作は、前記タイミング作成工程で作成したタイミングに合わせて行なわれる。測定の空間的な間隔は、移動速度とリファレンス信号の周波数と計測のタイミングの取り方で決まる。検査する領域が、例えば1m四方で、移動速度が例えば100mm/秒で、リファレンス信号が例えば、50Hzの正弦波である場合、超高感度磁気センサは左端から連続的に、停止することなく100mm/秒の速さで移動し、10秒後に右端に到達する。その間、例えば図2に示すような位相比較工程の結果を元に、図2の丸で囲んだ部分のピーク間の位相差を補正し、常にリファレンス信号の正のピークに対応する磁気計測信号の正のピークで計測動作が行なわれるようなタイミングを作成すると、50Hzの一周期の間に1回計測動作を行うので、計測の空間的間隔は2mmとなる。タイミングの作成は、検査開始前に1回行えば、検査終了まで再度やり直さなくても可能であるが、測定中の位相差の変化の影響を抑えるために、計測中に位相比較を行い、タイミングを補正することも可能である。また、計測は磁気計測信号の正のピークの一点ではなく、前後数点の測定を行うことも可能であり、この方法を用いることで、SN比が向上する。
なお、磁気計測時には、超高感度磁気センサのヘッドは停止しない無停止状態で計測を行っている。このため厳密には、この検査方法では、磁気の大きさを実際に測る電気計測に費やす数ミリ秒の時間遅れが存在するが、常に遅れ時間は一定であるため、測定には影響しない、また、予めその遅れ量を見越したタイミングの設定も可能である。さらに、測定を一回ではなく、数回連続して行うようにする事も可能であり、その場合、測定された値は移動平均と考えることもできる。また、被検体の空間的な磁気分布の変化が急峻でなければ、この移動平均の考え方を応用し、与えるリファレンス信号と計測動作のタイミングの周波数の比が半整数倍(コメンシュレイト:commensurate)であれば、同様の作用が得られ、磁気ノイズの影響を感知しないで高速の検査が可能となることは、容易に理解できる。言うまでもなく、検査範囲の上限、検査ピッチの下限、並びに検査速度は、駆動機構の機械的な性能に依存しており、検査対象物に応じた選定が必要となる。
図4は、本発明の非破壊検査装置の第1実施形態を示すブロック図である。この第1実施形態の非破壊検査装置は、大別すると、超高感度磁気センサA−1を含む電子制御系A(A−1、A−2)、リファレンス信号を発生させ、計測のタイミングを作成する電子計測系B(B−1、B−2、B−3)、超高感度磁気センサA−1、或は超高感度磁気センサA−1を含む移動可能な構成要素を機械的に動かす機械駆動系C(C−1、C−2)とで構成される。
超高感度磁気センサA−1は、SQUID、FGセンサ、MIセンサなど、用途や測定感度に応じて種類が選択される。A−2は、電気的に磁気の強さのデータを得る磁気計測部である。一方、B−1はリファレンス信号を発生させる信号発生部である。被検体自体に外部から電流や磁場や光等を印加し、それをリファレンス信号とする。B−2はリファレンス信号と磁気計測部A−2で計測した磁気計測信号との位相差を検出する位相比較部である。B−3は、位相比較部B−2の結果に従って、リファレンス信号の測定したいポイントに相当する磁気計測信号のポイントで、常に磁気計測部A−2が計測を行えるようにする測定のタイミングを作成するタイミング作成部である。リファレンス信号の測定したいポイントの一例としては、正弦波のリファレンス信号を使った場合で、例えばプラスのピーク点に相当する磁気計測信号のポイントがある。
タイミングの作成は、検査開始前に1回行えば、検査終了まで再度やり直さなくても可能であるが、タイミング作成部B−3に検査途中で自動的にタイミング作成を再度行う機能を付加することも可能である。機械駆動系Cは、超高感度磁気センサA−1、或は、超高感度磁気センサA−1を含む移動可能な構成要素を機械的に動かす移動機構C−1と、この移動機構C−1の移動範囲や速度やスタート/ストップ等を制御するセンサ移動制御部C−2で構成されている。
図5は、本発明の非破壊検査装置の第2実施形態を示すブロック図である。この第2実施形態の非破壊検査装置は、図4に示した第1実施形態の構成に計測制御系Dを追加した構成となっており、図3に示した測定手順に基づいて、電子制御系A、電子計測系B、機械駆動系Cをコントロールし、データを記録保存するオートマチックな動作や、遠隔操作等の必要に応じてこの構成を用いることができる。
一例として、センサ移動機構C−1の諸元を表1に示す。
図4、及び図5における破線内の超高感度磁気センサA−1及びセンサ移動機構C−1がセンサ移動機構C−1によって移動する部分であるが、各種フィールドで据付が自由な検査装置の場合は、構成各要素のコンパクト化により、図4、及び図5の被検体を除く各構成要素の全体、又は一部を含めて移動することは任意であり、可能である。当然、超高感度磁気センサA−1のチャンネル数を増やした場合には、一個の場合よりも検査時間の短縮や精度の向上が期待できる。
なお、本発明のように超高感度磁気センサ自体が移動する検査を行う場合でも、環境磁気ノイズの影響は小さいほど良いため、超高感度磁気センサA−1を磁気シールド内部に設置し、検出コイルを外部に設けた検査装置や、差分型の磁気センサが有効である。
図6は、SUS304試験片の引張歪み付与前の初期形状を表している。また、この図6における中央部の想像線は、図7に示す検査範囲を示している。この試験片は、量産ラインで大量に製造された鋼管(60.5mmφ×4mm厚)を切断後、冷間プレス加工により平板に成形し、その板材を1060℃にて15分保持した後、水冷して急冷させた素材を、放電加工(ワイヤーカット)によって、図6と同一形状に試験片を切り出して作製した。さらに、素材を切り出した時に生じる残留応力を取り除くために、試験片の表面の0.3mm程度を化学研磨でエッチング処理して、加工歪みを取り除いている。化学研磨は、フッ酸と硝酸の混合溶液を55〜70℃の温度で5〜10分間、試験片を浸出させて行った。その後、引張試験機によって歪みを付与し、歪みゼロ(リファレンス)から、耐力0.2%(降伏応力)、全伸び30%、最大応力、ならびに破断まで系統的に引張歪の大きさを増加させた5種類の試験片を人工的に作製した。
図7は、超高感度磁気センサとして差分型のSQUIDを使用して、50Hzの正弦波をリファレンス信号として使用し、磁気計測信号との位相差を補正し、正のピーク点で半周期分のデータを取得しその平均を磁気計測信号とし、SQUIDセンサ自体を50mm/秒で動かしながら、側定時に停止することなく、1mmピッチの検査間隔で計測を行った前記5種類のSUS304の引張試験片の磁気イメージを示している。各試験片の検査範囲は、80×23mmであり、概略図6に想像線で描いた範囲であるが、リファレンスを除く4種類の試験片は、それぞれ左右に伸びた状態となっているため、必ずしも図6の想像線の範囲と一致しているわけではない。従って、図7における磁気イメージは、当然のことながら試験片を外れた領域についても磁気が存在していることを示している。各試験片の検査時間は約2分であり、従来技術に比べ1/10以下に検査時間が短縮化されている。
引張応力を加えたことにより、オーステナイト系ステンレス鋼がマルテンサイト相へと変化するため、定性的には、引張の強さが増えるにつれて、白色で色づけした相対的な磁場の増加及び、黒色で色づけした相対的な磁場の減少として表わせる試験片の損傷レベルが磁気イメージの変化として、明瞭に観測されている。黒から白、或いは白から黒の変化部分が損傷箇所であり、その変化が急激であるところは損傷レベルが高いと考えられる。図7には、磁場の検出強度が等しいレベルを等高線で結んだプロットも、併せて表示している。従って、この等高線の密度が相対的に濃い部分が損傷レベルの高い部分と考えられる。本発明では、図7のような強度の単純な白黒表示や等高線プロットの他に、カラー表示やヒストグラムの表示も何ら問題なく可能である。
なお、若干感度は落ちるものの、1次差分型のMIセンサの場合も、図7と同様の結果が得られている。
以上の実施例で示したように、図3に示したブロック図に基づいて、外部から数10Hz以上の変調信号を与え、そのリファレンス信号の周期に同期させながら、超高感度磁気センサのヘッドが連続的に移動する磁気計測を行えば、主に低周波数成分である不要な環境磁気ノイズが低減され、SN比が上がり、検査時間を従来技術の約10分の1以下にまで短縮させることに有効な超高感度磁気センサ自体が高速で移動する検査が可能となることを実証している。
なお、本実施例で示したこれらの検査結果は、磁気シールドなど特別な磁気ノイズ低減対策は一切せず、本検査に関係しない機器や機械も通常どおり稼働した状態の昼間に計測されたものであり、検査時の環境磁気ノイズは決して小さくはない。
また、本実施例では、センチメートルレベルの検査範囲を示したが、駆動機構を大型にすれば、航空機、発電プラント、橋梁、及び高層ビルなど大規模な被検体の非破壊検査に対応できる。さらに、無線によるコントロールなど、自走ロボットに組込んだ小型の検査機器を製作すれば、発電所や工事現場などの各種フィールドにおいても、検査対象物(ワーク)への据付が自由となる。このように、本発明によって原理的には、被検体のサイズや寸法に制約がなく、各種フィールドにおいて広範囲に磁気分布を計測できる超高感度磁気センサを実現できる。
本発明の適用にあたって、発電プラント、橋梁、高層ビルなど大規模な被検体、あるいは大型機器の場合には、分解能や作業性等を考慮すると、高感度磁気センサとしては、FGセンサ、MIセンサの適用が考えられる。ホール素子は携帯電話を中心に、年間あたり一億台のレベルで生産されているため、入手が容易で安価ではあるが、磁場感度が充分でなく、残念ながら現状では適用が難しい。高感度磁気センサとしてSQUIDを適用する場合、SQUIDは周辺機器や冷却コストを含め高価であるため、被検体自体も高価なものとなろう。
環境磁気ノイズと磁気計測信号との空間分布の関係を模式的に表した図であり、低周波の環境磁気ノイズに微弱な信号が加算されている状態を示す図である。 リファレンス信号と被検体からの磁気信号の位相比較の例を示す図である。 本発明に係る非破壊検査における計測方法の測定手順を示すフローチャートである。 本発明に係る非破壊検査装置の第1実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る非破壊検査装置の第2実施形態を示すブロック図である。 本発明の実施例として使用したSUS304引張試験片の初期形状を示す図である。 本発明の実施例として使用したSUS304引張試験片の磁気イメージを示す図であり、引張歪みの大きさの違いによる磁気イメージの違いを示す図である。
符号の説明
A 電子制御系
A−1 超高感度磁気センサ
A−2 磁気計測部
B 電子計測系
B−1 信号発生部
B−2 位相比較部
B−3 タイミング作成部
C 機械駆動系
C−1 センサ移動機構
C−2 センサ移動制御部
D 計測制御系

Claims (8)

  1. 被検体を非破壊的に計測する非破壊検査装置において、
    前記被検体からの磁気を検出する超高感度磁気センサと、
    前記超高感度磁気センサを移動させるためのセンサ移動機構と、
    前記超高感度磁気センサからの検出信号が入力する磁気計測部と、
    前記被検体にリファレンス信号を印加する信号発生部と、
    前記リファレンス信号と前記磁気計測部からの磁気計測信号との位相差を求める位相比較部と、
    前記位相比較部で求められた位相差に基づいて、前記磁気計測部で測定するタイミングを求めるタイミング作成部と、を備え
    前記信号発生部がリファレンス信号を印加し、前記センサ移動機構が前記超高感度磁気センサを移動させ、
    前記磁気計測部は、前記タイミングに基づいて前記超高感度磁気センサを介して被検体を測定する
    ことを特徴とする非破壊検査装置。
  2. 請求項1に記載の非破壊検査装置において、
    前記タイミング作成部は、前記位相差に基づいて前記リファレンス信号の所定の位置に対応する前記磁気計測信号で測定できるタイミングを求めることを特徴とする非破壊検査装置。
  3. 請求項1または2に記載の非破壊検査装置において、
    前記センサ移動機構を制御するセンサ移動制御部を備えたことを特徴とする非破壊検査装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非破壊検査装置において、
    前記信号発生部は、10Hz以上のリファレンス信号を印加することを特徴とする非破壊検査装置。
  5. 信号発生部で被検体にリファレンス信号の印加条件を設定する工程と、
    センサ移動機構で前記被検体の磁気を検出する超高感度磁気センサの移動条件を設定する工程と、
    前記リファレンス信号を前記被検体に印加し、位相比較部で前記超高感度磁気センサにより検出された磁気計測信号と前記リファレンス信号を比較して位相差を求める工程と、
    タイミング作成部で前記位相差に基づいて磁気計測部で計測するタイミングを求める工程と、
    前記リファレンス信号を前記被検体に印加し、センサ移動機構で前記超高感度磁気センサを前記被検体に対して移動させると共に、
    前記タイミング作成部で求めたタイミングに基づいて前記超高感度磁気センサを介して磁気計測部で被検体上を計測する工程と、
    を有することを特徴とする非破壊検査方法。
  6. 請求項5に記載の非破壊検査方法において、
    前記タイミングを求める工程は、前記位相差に基づいて前記リファレンス信号の所定の位置に対応する前記磁気計測信号で測定できるタイミングを求めることを特徴とする非破壊検査方法。
  7. 請求項5または6に記載の非破壊検査方法において、
    前記超高感度磁気センサの移動条件を設定する工程は、センサ移動制御部で前記センサ移動機構の少なくとも移動距離や移動速度を制御することを含むことを特徴とする非破壊検査方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の非破壊検査方法において、
    リファレンス信号の印加条件を設定する工程は、10Hz以上のリファレンス信号を印加するように設定することを特徴とする非破壊検査方法。
JP2004143347A 2004-05-13 2004-05-13 センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法 Expired - Fee Related JP4050248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004143347A JP4050248B2 (ja) 2004-05-13 2004-05-13 センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004143347A JP4050248B2 (ja) 2004-05-13 2004-05-13 センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005326208A JP2005326208A (ja) 2005-11-24
JP4050248B2 true JP4050248B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=35472684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004143347A Expired - Fee Related JP4050248B2 (ja) 2004-05-13 2004-05-13 センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4050248B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101718310B1 (ko) * 2016-11-17 2017-04-05 한국건설기술연구원 드론을 활용한 진동 기반 구조물 손상 감지 시스템 및 그 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008002859A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Kobe Univ オーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法及びその装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101718310B1 (ko) * 2016-11-17 2017-04-05 한국건설기술연구원 드론을 활용한 진동 기반 구조물 손상 감지 시스템 및 그 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005326208A (ja) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006329632A (ja) 非破壊検査装置及びそれを用いた非破壊検査方法
CN103499636B (zh) 基于测静磁力的薄板类铁磁材料中微缺陷的无损检测方法
CN110231397A (zh) 一种多通道脉冲涡流在线监测系统与监测方法
Tralshawala et al. Practical SQUID instrument for nondestructive testing
JPH06324021A (ja) 非破壊検査装置
JP2008032575A (ja) 渦電流測定用プローブ及びそれを用いた探傷装置
JP2766929B2 (ja) 非破壊検査装置
Saari et al. Design of eddy current testing probe for surface defect evaluation
Zhou et al. Imaging damage in steel using a diamond magnetometer
Tsukamoto et al. Eddy current testing system using HTS-SQUID with external pickup coil made of HTS wire
JP4050248B2 (ja) センサ移動による非破壊検査装置、及び非破壊検査方法
Pérez-Benitez et al. A study of plastic deformation around a defect using the magnetic Barkhausen noise in ASTM 36 steel
JP4137836B2 (ja) 微弱磁場の計測装置及び計測方法
Hirata et al. Development of a highly sensitive magnetic field detector with a wide frequency range for nondestructive testing using an HTS coil with magnetic sensors
Matsunaga et al. Application of a HTS coil with a magnetic sensor to nondestructive testing using a low-frequency magnetic field
JPH01147360A (ja) 劣化検出方法及びその装置
Rathod et al. Low field methods (GMR, Hall Probes, etc.)
JP3748852B2 (ja) 磁気探傷装置
Isawa et al. Practical scanning SQUID system for nondestructive evaluation
JP2938950B2 (ja) 金属材料の劣化損傷検出装置
Psuj et al. Observation of material degradation under fatigue and static loading condition using selected electromagnetic NDT methods
Bonavolontà et al. Detection of magnetomechanical effect in structural steel using SQUIDs and flux-gate sensors
Oota et al. Magnetic detection of cracks by fatigue in mild steels using a scanning Hall-sensor microscope
Kuroda et al. Detection of plastic deformation in low carbon steel by SQUID magnetometer using statistical techniques
JP2005265780A (ja) Squid磁気センサを用いる非破壊検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4050248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees