JP2006329632A - 非破壊検査装置及びそれを用いた非破壊検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来は平面的な走査であったため、3次元的な形状の測定対象ではスタンドオフが一定に保てず、検査時の感度が一定しないという課題を有していた。
【解決手段】 3次元形状を有する被検査試料の形状を抽出し、そのデータを元に、高感度磁気センサが、非検査試料の表面から一定の位置で、一定の向きを保つように非検査試料上を動き、非検査試料の磁気を非接触で連続的に検出し、測定対象の磁気分布等を得て非破壊的な検査を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 3次元形状を有する被検査試料の形状を抽出し、そのデータを元に、高感度磁気センサが、非検査試料の表面から一定の位置で、一定の向きを保つように非検査試料上を動き、非検査試料の磁気を非接触で連続的に検出し、測定対象の磁気分布等を得て非破壊的な検査を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、磁気センサを用いた非破壊検査装置および検査方法に関する。特に、超電導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device: SQUID)等の高感度磁気センサ自体を走査させながら微弱な磁場、磁気、磁界を検出する検査方法及び装置に関する。
近年、航空機、鉄道車両、船舶、発電プラント、橋梁、並びに高層ビルなどの構造材料の製造やメンテナンスにおいて、信頼性や精度の向上が要求されるに伴い、非破壊検査技術の重要度が高まっている。特に、エネルギーや輸送分野など社会基盤を構成している大型設備は、新規立地や用地の確保が近年難化傾向にあるため、現有設備の効率的な運用や延命化が求められており、機器や構造物の非破壊検査の潜在的なニーズは高く、最近では原子力発電所の炉心隔壁(シュラウド)のひび割れや鉄道車両の亀裂の問題等もクローズアップされている。
そのためX線、超音波、ならびに渦電流探傷などの従来の非破壊検査法に加えて、さらに高精度の非破壊検査技術の開発が期待されている。
そして、最近では超電導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device: SQUID)などの磁気センサにおいて、材料の微細な亀裂や損傷等の劣化や構造物内部の傷等を非接触で検査できることが実験室レベルで明らかになっており、非破壊検査分野への利用の期待度が高まっている。
SQUIDは、地磁気(数10マイクロテスラ)の1億分の1から10億分の1レベルの微弱な磁気を計測できる最も高感度の磁気センサである(例えば、非特許文献1参照)。しかし、SQUIDを液体ヘリウムや液体窒素などで冷却する必要があるために応用する分野によっては、この冷却が問題となる場合がある。
そこで、SQUIDより低感度であるが冷却を必要としない高感度の磁気センサとして、フラックスゲート型磁気センサ(FGセンサ)並びに磁気インピーダンスセンサ(MIセンサ)の適用が知られている。最近ではFGセンサで10ナノテスラ(nT)、MIセンサで1ナノテスラ(nT)程度の高い感度の測定された報告がある。
これらの高感度な磁気センサの動作原理を以下に説明する。
SQUIDは、超伝導状態である超電導リングを貫く磁束が量子磁束Φ0(2.07×10-15Wb)を基準とした周期性をもつという超電導特有の現象を利用した磁気センサである。そして、非線形的な周期性を磁束固定ループ(Flux Locked Loop、以下FLLという。)と呼ばれる電気的なフィードバック回路により、磁場―電圧の関係を線形化する。FLLでは、SQUIDが感知する磁束を安定的な動作点に保持するように、逆向きの磁場をかけるような負のフィードバックをかける。この負のフィードバックから外部から入射した磁気を測定するものである。また、この方法でSQUIDが正常に動作している状態をロックがかかった状態と呼ぶこととする。
一方、FGセンサやMIセンサは、電磁誘導作用を利用した磁気センサである。FGセンサは、パーマロイのような高透磁率の磁心に励磁用コイルと検出コイルを巻いた構造で、磁気―インダクタンス効果を利用している。また、MIセンサは、アモルファス細線に高周波電流を流したときの表皮効果による磁気―インピーダンス効果を利用した磁気センサである。これらの磁気センサにおいても、SQUIDと同様に磁場―電圧の関係が直線となるようにフィードバック回路が付加されている場合が多い。
このように、ナノテスラ(nT)オーダーの極めて微弱な磁気を検出できるSQUID、FGセンサ、及びMIセンサを本発明では、高感度磁気センサと呼ぶことにする。
SQUID、FGセンサ、及びMIセンサなどの高感度な磁気センサを使用した非破壊検査装置として、心磁計測の臨床応用例として、心筋梗塞の症例について報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。この文献に開示されている計測は、ノイズとなる外部磁気を遮断するために磁気シールド室内で行われ、測定対象(患者)をのせたベッド水平面をxy面として、患者の体表の2箇所を指標とし、胸部のxyz座標が決定される。そして、磁気センサとして64チャネル(縦8個×横8個)のSQUIDを2.5cm間隔で配置し、時間分解能の高い同時計測により得られた検査結果を開示している。この検査では、測定対象(患者)もSQUIDも計測中は静止した状態での測定方法である。
このように、従来はデスクトップ的な据置型が主流であり、測定対象を走査させる場合にも、走査は平面的なものであった。例えば従来は、磁気シールドされた容器内部に置かれた磁気センサとしてのSQUIDは固定され、このSQUIDの検知部分の下を線状の測定対象を二次元的に走査し、異物や欠陥があった場合の磁気信号の変化を捕らえるシステム構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このとき、研究レベルでは、2次元的な走査方法に合わせて測定対象を作製、加工することが可能であったが、現場の測定対象では3次元形状を有する場合が多く、そのような測定対象を平面で走査した場合、磁気センサと測定対象の間の距離(スタンドオフ)が変化してしまうため、感度も測定場所によって変化してしまい、定量的な測定ができないという問題があった。
また、測定対象としては、2次元的に走査するステージなど関係からミリメートルからセンチメートル程度の小型の測定対象しか測定できないために、発電プラント、橋梁、高層ビル、及び航空機など3次元的な形状を有する大規模な測定対象の検査を非破壊で行う手段がなかった。
そこで、SQUIDを構成するSQUID素子と磁気を検出する検出部分を分離し、検出部分である検出コイル部のみをロボットで走査させる非破壊検査装置が報告されている。この例では、SQUID素子と検出コイル間を超伝導配線を接続する必要性から、SQUID素子と検出コイルは可撓性管材で結ばれている。そのために、検出コイル部の走査させるためには可動範囲や走査経路や姿勢、走査速度などが可撓性管材によって制限されるという課題があった。また、この例においても、走査に起因してスタンドオフが変動する測定の感度が変化する問題がある。(例えば、特許文献2参照)
特開平7−146277号公報
特開平6−324021号公報
田中三郎著「高温超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いた新しい応用計測の可能性」、応用物理編集委員会、応用物理、2003年、第72巻、第8号、p.1039-1045
山田さつき、塚田啓二、山口巌 共著「心磁計測による不整脈診断」医学書院、呼吸と循環、2000年12月、第48巻、第12号、p.1207
以上の述べた従来の非破壊検査装置では、磁気センサを固定し測定対象を平面的に走査していたため、計測可能な測定対象のサイズに制約が生じる問題や、3次元的な形状の測定対象ではスタンドオフが変化することにより、測定時の感度が変化してしまうという課題を有していた。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、SQUIDなどナノテスラオーダーの微弱な磁気を感知できる磁気センサを用いた非破壊検査において、測定対象のサイズ、寸法、形状などの制約がなく、測定時の感度が一定になるような非破壊検査装置及びそれを用いた非破壊検査方法を実現することを目的とする。
この課題を解決する手段として、磁気センサと、前記磁気センサを保持し走査させる多軸ロボットと、前記多軸ロボットを制御するロボット制御手段と、を備え測定対象を非破壊で計測する非破壊検査装置において前記測定対象の形状を計測する形状認識センサと、前記測定対象の形状に沿って前記磁気センサを走査させる経路や姿勢を定める走査姿勢経路決定手段と、前記測定対象を前記磁気センサにより計測してデータを収集するデータ収集手段を有するようにしたものである。
また、多軸ロボットに設けられた形状認識センサを測定対象上で走査して測定対象の形状を認識する工程と、前記形状認識の結果に基づいて、測定対象に沿って磁気センサを走査するための経路や姿勢を決定する走査姿勢経路を算出する工程と、該算出された経路や姿勢データに従い前記磁気センサを走査させる工程と該磁気センサの走査と同時に前記測定対象からの磁気特性を計測し、データを取得する工程と、を有するようにしたものである。
また、走査姿勢経路決定手段は、走査中の少なくとも測定点において、磁気センサが測定対象の走査面に対して、一定の間隔と一定の角度を保持するように経路や姿勢を決定し、磁気センサを走査させるようにしたものである。
また、走査姿勢経路決定手段は、走査中の少なくとも測定点において、磁気センサが測定対象の走査面に対して一定の間隔で接近し、走査面に対し法線方向の磁場を計測するように経路や姿勢を決定し、磁気センサを走査させるようにしたものである。
上記の本発明における非破壊検査装置及びそれを用いた非破壊検査方法により、測定対象のサイズ、寸法、形状などの制約がなく、測定時の感度が一定になるような非破壊検査装置及びそれを用いた非破壊検査方法を提供できるようになる。
また、これにより、発電プラント、橋梁、高層ビル、及び航空機など大きいサイズで3次元的な形状において検査が可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の非破壊検査装置の実施例を示すブロック図である。先端部に磁気センサ1と形状認識センサ7を固定した多軸ロボット2と、磁気センサ1から出力信号を検出しデータを収集するためのデータ収集手段6と、多軸ロボット2の動作を制御するロボット制御手段3と、形状認識センサ7の駆動および形状認識センサ7からの出力信号から形状を認識するための形状認識手段4と、形状認識手段4で得た形状データから磁気測定するときに経路を算出し、ロボット制御手段3を走査制御するための走査姿勢経路決定手段5とから構成されている。
尚、本実施例では磁気センサ1では、SQUIDを用いたが、FGセンサ、MIセンサを用いてもよい。
本実施例での多軸ロボット2は、6個の関節となるモーター駆動部(回転軸)を有する一般的な6軸のロボットを用いた。表面形状が既知である場合は、その表面を走査するのに充分な軸数を有するロボットを使用できる。例えば、傾斜した平板状の測定対象であればXYZの3軸と、1方向の傾斜の4軸のロボットを使用できる。
ロボット制御手段3は、走査範囲や走査速度等の多軸ロボット2の動作に関する設定や走査の開始、終了の制御を行なう。
形状認識手段4は、形状認識センサ7からの信号をもとに、ロボット制御手段3による多軸ロボット2の走査に同期して、測定対象8の形状を測定し、形状データを得る。形状認識手段4としては、変位センサによる測定や、レーザー変位計による方法や、針や球体などの圧力や変位を検知するプローブを測定対象8に接触させて測定する接触式の変位センサによる方法や、CCDカメラ、ディジタルカメラやレーザーを使用した3次元の形状認識装置や3次元座標測定器による方法などが適用可能である。
測定対象8のCADデータがある場合は、そのCADデータを形状データとして読み込むことも可能である。
次に、磁気センサ1が測定対象8上において、測定対象8表面と磁気センサ1の距離や測定対象8表面に対する磁気センサ1の向きが同じまたは一定にするために、まず形状認識手段4による形状データから測定対象8表面の法線方向を走査姿勢経路決定手段5により算出する。この法線方向に沿った、測定対象8表面から磁気センサ1(正確に磁気センサの磁場検知部の中心)までの距離をスタンドオフという。そして、算出した法線の方向が磁気センサの検出する磁気の方向と同じ又は一定、かつスタンドオフが等しくなるように、磁気センサ1が測定対象8上を走査するように、走査姿勢経路決定手段5により経路と姿勢方向を算出する。
走査姿勢経路決定手段5では少なくとも、データ収集手段6でデータを収集する点においては、常に同じ条件となるスタンドオフと方向を維持するような姿勢経路を算出する。同じ条件となる方向は、例えば常に表面の法線方向と検出する磁気の方向のなす角が一定になるような、また、例えば鉛直方向に対してなす角が一定になるような方向である。実際の検査では、その算出した経路と姿勢に沿って、測定対象8上をロボット制御手段が多軸ロボットを動かし、そこに取り付けられた磁気センサ1を動かす。測定対象8を磁気特性を磁気センサ1で測定し、磁気センサ1からの出力は、走査姿勢経路決定手段5で算出した位置情報、もしくはロボット制御手段3からの位置情報と関連付け、データ収集手段6で収集され、測定された測定対象範囲の磁気特性画像などにして表示したりする。
次に、図2に本発明の検査方法のフローチャートを示し、図1も参照しながら本発明による非破壊検査方法の実施例を説明する。
まず、測定対象8の形状の認識するために、多軸ロボット3と形状認識センサ7の制御設定をする走査設定工程があり、ここでは少なくとも多軸ロボット3の走査する範囲と速度、および形状認識センサ7が測定する検査領域(例えば1m四方)又は、測定ポイントの少なくともどちらか一方を設定する。
次に、測定対象8上を設定した条件で多軸ロボット3を走査させながら、形状認識センサ7により測定対象8の形状データを検出し、形状認識センサ7からの信号が形状認識手段に入力され、形状データを元に形状を算出する形状認識工程がある。形状算出方法として、N-N(最近接:nearest neighbor)5点近似や、例えば4つの点と2つの重み付け関数によって算出されるベジエ曲面による曲面補間や、 B−スプライン関数を適用したB−スプライン曲面による曲面補間などの方法を用いることが可能である。また、測定ポイントが等間隔でない場合は、NURBSと呼ばれる、非線形B−スプライン関数を適用することが可能である。
次に、形状認識工程で認識された測定対象の形状を基づいて走査姿勢経路算出工程では、測定した測定対象8の形状を元に、一定のスタンドオフと一定の角度で高感度磁気センサ1が測定対象8上を動くように、走査姿勢経路決定手段5により経路と姿勢を算出する。
次に、走査工程で算出した経路と姿勢に従って、高感度磁気センサ1を被検査試料の形状に沿って走査させ、データ取得工程で被検査試料の磁気データを測定する。走査工程では、ロボット制御手段3が、高感度磁気センサ1を各測定ポイントに走査させ、そのポイントにおいて、走査姿勢経路決定手段5によって算出された姿勢をとるようにする。走査工程における走査と姿勢の制御が完了すると、データ収集手段が磁気データを測定するデータ取得工程が実行される。データ取得工程による測定が完了すると、走査工程により次の測定ポイントに移る。このようにして設定された測定範囲の磁気データを検出する。
実際に磁気データを測定する測定範囲は、初めに走査設定工程で指定している形状認識を行なうときの検査領域を超えることが無ければ、その範囲内で任意に設定可能である。走査設定工程は、データ取得工程の前であればどの時点で行なわれてもかまわない。
なお、データ取得工程では、各測定ポイントで停止し計測を行っているが、停止することなく、被検査試料の表面形状に沿って高感度磁気センサ1を動かし計測を行うことも可能である。
図3は、材質はSTK400,外径508mm,肉厚6mmの円筒形の筒状構造物の一部を切り出した測定対象表面を、2mmのスタンドオフで、法線方向の磁場を検出しながら走査し非破壊検査測定した結果の測定画面である。
この実施例では、図1に示す非破壊検査装置において、多軸ロボットとしての6軸ロボットの先端に、形状認識センサとしてレーザーを利用した変位検出センサ、磁気センサとして環境磁場の影響を受けにくい差分型のSQUIDとを取り付け、2次元平面状の計測範囲をあらかじめ設定し、測定対象8の上方でその範囲内を平面走査し、測定対象8までの距離を測定した。次に、その測定データと設定した2次元平面状の計測範囲のデータに、B−スプライン関数を適用し、B−スプライン曲面により補完した測定対象8形状を算出し形状データを得ます。その後、算出した形状データから表面に垂直なベクトルを算出する。
次に、変位検出センサを取り外す。変位検出センサはついたままでもかまわないのですが、高速で動かしたときの慣性を少しでも減らすことを目的とし、この実施例では測定時には変位検出センサを外した。
次に、測定対象を非破壊検査するための測定範囲と各測定点間隔とスタンドオフを設定します。 ここでの測定範囲は、形状認識時に設定されている計測範囲の範囲内であれば自由に設定可能である。
次に、前述の形状データ及び、形状データから算出した表面に垂直なベクトルに従い、測定対象を非破壊検査するときに、設定した測定範囲の各測定点において測定対象8表面を表面から垂直な方向のスタンドオフが設定した値となり、かつ測定対象8表面と磁気センサ1の検出面が各点で平行になるようなロボットが走査する経路と姿勢のデータを、ロボット制御手段となる6軸ロボットの制御装置に転送する。
次に、6軸ロボットは設定された走査経路と姿勢にしたがって走査され、各測定点で測定対象8表面とセンサの検出面が平行になるような姿勢を維持し、その位置での磁場センサで磁気信号を検出します。このようにして、全測定点の磁気信号を検出する。
この測定対象は、中心に溶接部と円周方向に人工的な欠陥を有したものであり、図3に示すように溶接部9や人工的な欠陥10による磁気信号の急峻な変化が、明瞭に観測される。
また、溶接部9や人工的な欠陥10の周辺以外では、信号強度はほぼ等しくなっている。これは、大きな凹凸がある3次元的な測定対象表面に対しても、スタンドオフの変化によって生じる磁気信号の変動が観測されていない効果を示している。もし、このような形状に依存する磁気信号が観測された場合、測定対象の曲面に沿って大きな濃淡を生じる。
なお、本実施例で示したこれらの検査結果は、磁気シールドなど特別な磁気ノイズ低減対策は一切せず、本検査に関係しない機器や機械も通常どおり稼働した状態の昼間に計測されたものであり、検査時の環境磁気ノイズは決して小さくはない。
また、本実施例では、センチメートル単位の検査範囲を示したが、多軸ロボットとしての駆動機構を大型にすることで、航空機、発電プラント、橋梁、及び高層ビルなどメートル単位の大規模な測定対象の非破壊検査に対応することが可能である。
さらに、無線によるコントロールなど、自走ロボットに組込んだ小型の検査機器を製作すれば、発電所や工事現場などの各種フィールドにおいても、検査対象物(ワーク)への据付が自由となる。このように、本発明によって原理的には、測定対象のサイズや寸法に制約がなく、各種フィールドにおいて広範囲に、一定の感度を維持しながら、磁気分布を計測できる高感度な磁気センサを実現できる。
本発明の適用にあたって、発電プラント、橋梁、高層ビルなど大規模な測定対象、あるいは大型機器の場合には、分解能や作業性等を考慮すると、高感度磁気センサとしては、FGセンサ、MIセンサの適用が考えられる。
1 磁気センサ
2 多軸ロボット
3 ロボット制御手段
4 形状認識手段
5 走査姿勢経路決定手段
6 データ収集手段
7 形状認識センサ
8 測定対象
9 溶接部
10 人工的欠陥
2 多軸ロボット
3 ロボット制御手段
4 形状認識手段
5 走査姿勢経路決定手段
6 データ収集手段
7 形状認識センサ
8 測定対象
9 溶接部
10 人工的欠陥
Claims (4)
- 磁気センサと、前記磁気センサを保持し走査させる多軸ロボットと、
前記多軸ロボットを制御するロボット制御手段と、を備え測定対象を非破壊で計測する非破壊検査装置において
前記測定対象の形状を計測する形状認識センサと、前記測定対象の形状に沿って前記磁気センサを走査させる経路や姿勢を定める走査姿勢経路決定手段と、前記測定対象を前記磁気センサにより計測してデータを収集するデータ収集手段を有することを特徴とする非破壊検査装置 - 多軸ロボットに設けられた形状認識センサを測定対象上で走査して測定対象の形状を認識する工程と、
前記形状認識の結果に基づいて、測定対象に沿って磁気センサを走査するための経路や姿勢を決定する走査姿勢経路を算出する工程と、
該算出された経路や姿勢データに従い前記磁気センサを走査させる工程と
該磁気センサの走査と同時に前記測定対象からの磁気特性を計測し、データを取得し保存する工程と、を有することを特徴とする非破壊検査方法 - 前記走査姿勢経路決定手段は、走査中の少なくとも測定点において、前記磁気センサが前記測定対象の走査面に対して、一定の間隔と一定の角度を保持するように経路や姿勢を決定し、前記磁気センサを走査させるようにしたことを特徴とする請求項2記載の非破壊検査方法。
- 前記走査姿勢経路決定手段は、走査中の少なくとも測定点において、前記磁気センサが前記測定対象の走査面に対して一定の間隔で接近し、走査面に対し法線方向の磁場を計測するように経路や姿勢を決定し、前記磁気センサを走査させるようにしたことを特徴とする請求項2記載の非破壊検査方法。
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