JP2008002859A - オーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することのできるオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法及び装置を提供する。
【解決手段】この装置のパーソナルコンピュータ7は、所定の応力が繰り返し与えられるSUS304鋼製の測定対象物の表面からの漏洩磁場を測定するMIセンサ4と、この磁場測定値に基づいて測定対象物の疲労による損傷の有無を判定する判定部72とを備え、この判定部72は、測定対象物の測定領域内における磁場測定値の極小点又は極大点が繰り返し数の増加につれて減少し始めたときに、損傷が開始したものと判定するように構成されている。
【選択図】図13

Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法及びその装置に関するものであって、特に発電施設などの各種プラントの保守点検に好適である。
発電施設など各種プラントの設備の過酷な使用環境に鑑み、当該設備の機器や構造物の材料として耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が広く使用されている。そして、これらの設備の機器や構造物の健全性維持のために、渦電流探傷法(ET:eddy current testing)、超音波探傷法(UT:ultrasonic testing)、放射線透過法(RT:radiographic testing)などの亀裂の有無を非破壊かつ非接触で検出できる各種の非破壊検査法を用いた定期又は不定期の検査が行われている。
しかしながら、これらの非破壊検査法により検出可能な亀裂の大きさとなるまでの期間は、製品寿命の大部分を占めるため、設備の健全性評価が困難となる。もし亀裂発生前の損傷状態を評価することが可能となれば、設備の健全性維持や信頼性を飛躍的に向上させることができる。このため、疲労損傷の非破壊評価への要望は非常に大きい。
ところで、オーステナイト系ステンレス鋼は本来、非磁性であるが、機械的な力が加わると、弱い磁性を生じることが知られている。その要因として、機械的な力が加わったときの塑性変形により、非磁性のオーステナイト相の一部が強磁性のマルテンサイト相へ変態することや、機械的な力が加わったときに発生する局所すべり帯により磁性モーメントが同一方向に揃うことなどがあげられている。
そこで、例えば非特許文献1では、繰り返し負荷を受けるオーステナイト系ステンレス鋼の疲労損傷による漏洩磁束密度の変化を検討するために、その場漏洩磁束密度のヒステリシス曲線を求めている。そして、前記繰り返し数の増加とともに、ヒステリシス曲線で囲まれる領域の面積が、疲労損傷初期で急激に増加していることから、このヒステリシス曲線の面積変化を疲労損傷のモニタリングに適用することを提案している。
また、特許文献1では、被検査対象構造物の金属の漏洩磁束を、高感度磁気センサを用いて検出し、その磁気データを所要の二次元的分布に磁気イメージとしてマッピングし、磁気イメージにおける磁気の平均値、積分値、局部的な磁気の増減のピーク間の差の信号強度等のデータ処理をし、前記金属と同一材質の試料金属に弾性限界以下の応力を繰り返し付加して予め測定した応力付加回数と磁性の微増の検量線との対比により、前記金属の極めて初期段階の劣化を検知することを提案している。
また、特許文献2では、予め測定対象と同種の材料について、引張試験の結果に応じた負荷応力を与えて得た基準ヒステリシス・マイナーループから、負荷応力と、飽和磁化と擬磁化率との関係を得るとともに、測定対象を測定して得た測定ヒステリシス・マイナーループから前記関係の値を測定値として得て、変形応力及び前記関係と前記測定値とを比較することにより測定対象の経年劣化を評価することを提案している。なお、各ヒステリシス・マイナーループとは、飽和磁界強度よりも小さい磁界強度の範囲内で、材料に印加する磁界強度の最大値を段階的に変化させてオーステナイト系ステンレス鋼の磁束密度の測定することにより得られるヒステリシス曲線をいう。
永江等著「オーステナイト系ステンレス鋼を対象とした損傷非破壊検出技術の開発」、サイクル機構技報No.14、2002年3月、p.125−135 特開2005−55341号公報 特開2004−245815号公報
しかしながら、非特許文献1の技術では、ヒステリシス曲線の面積変化を疲労損傷のモニタリングに適用することとしており、また、特許文献1の技術では、磁気データを所要の二次元的分布に磁気イメージとしてマッピングし、磁気イメージにおける磁気の平均値、積分値、局部的な磁気の増減のピーク間の差の信号強度等のデータ処理をすることとしており、また、特許文献2の技術では、2種類のヒステリシス・マイナーループを用いてデータ処理をすることとしているため、いずれも繰り返し負荷を受ける測定対象物の測定領域内における亀裂発生前の疲労損傷の発生の有無を判定するにとどまっており、その疲労損傷の発生箇所を特定することまでは開示も示唆もされていない。したがって、設備の機器や構造物の部分的な損傷箇所の交換や補修を行うことができないため、いずれも実用化されるまでには至っていない。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであって、亀裂発生前の疲労損傷の発生の有無を判定することのみならず、その疲労損傷の発生箇所を特定することもできるオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法及び装置を提供することを目的としている。
本発明(方法)は、所定の応力が繰り返し与えられるオーステナイト系ステンレス鋼製の測定対象物の表面からの漏洩磁場を、磁気センサを用いて測定し、この磁場測定値に基づいて前記測定対象物の疲労による損傷の有無を判定するオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法であって、前記測定対象物の測定領域内における磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定することを特徴とするものである。
測定対象物の磁性の方向によっては、請求項2記載の発明のように、前記磁場測定値の極小点の変化は、該磁場測定値の極小点が前記繰り返し数の増加につれて減少するものであればよい。
あるいは、測定対象物の磁性の方向によっては、請求項3記載の発明のように、前記磁場測定値の極大点の変化は、該磁場測定値の極大点が前記繰り返し数の増加につれて増大するものであればよい。
もし、測定対象物の磁性の方向が予めわかっていれば、前記磁場測定値の極大点と極小点のいずれか一方だけを測定すればよい。例えば測定対象物の測定面がN極であれば、極大点のみを測定すればよいし、測定対象物の測定面がS極であれば、極小点の身を測定すればよい。そこで、請求項4記載の発明のように、前記測定対象物を前記磁場測定前に着磁することとすればよい。
また、地磁気や磁気ノイズなど周囲の磁場の影響が無視できない場合には、前記磁場測定値を高精度で得ることが困難となる。そこで、請求項5記載の発明のように、前記測定対象物が無い状態での磁場測定値に相当する磁場測定基準値を予め設定しておき、前記磁場測定値として、前記磁場測定基準値に対する偏差を用いることとすればよい。
また、測定対象物の損傷が発生したと判定された場合であっても、その測定対象物の損傷程度や余寿命がわかれば便利である。そこで、請求項6記載の発明のように、前記所定の応力を含む複数の応力下での前記繰り返し数に対する前記磁場測定値の極小点又は極大点の変化特性を予め設定しておき、前記測定対象物の磁場測定値を前記変化特性に適用することにより、該測定対象物の損傷程度及び余寿命の少なくとも一方を推定することとすればよい。
請求項7記載の発明(装置)は、所定の応力が繰り返し与えられるオーステナイト系ステンレス鋼製の測定対象物の表面からの漏洩磁場を測定する磁気センサと、この磁場測定値に基づいて前記測定対象物の疲労による損傷の有無を判定する判定手段とを備えたオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査装置であって、前記判定手段は、前記測定対象物の測定領域内における磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定するものであることを特徴とするものである。
ところで、磁気センサには、種々のものがあるが、実機に用いるためには、その測定範囲や価格などの点で制約が存在することがある。そこで、請求項8記載の発明のように、前記磁気センサは、磁気インピーダンスセンサであればよい。
請求項1,7記載の発明によれば、本来、非磁性であるオーステナイト系ステンレス鋼に付加された繰り返し応力下での塑性変形による強磁性のマルテンサイト相への変態や局所すべり帯の発生などにより生じた弱い磁性(漏洩磁場)が測定されたときの、前記測定対象物の測定領域内における磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定されるので、繰り返し応力を受ける測定対象物の測定領域内における亀裂発生前の疲労損傷の発生の有無の判定のみならず、その磁場測定値の極小点又は極大点の位置情報から亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。したがって、設備の機器や構造物の部分的な損傷箇所の交換や補修を行うことができるため、それが困難な従来技術に比べて実用的なものとなる。
なお、疲労強度以下の繰り返し応力を受けている場合(折損しない場合)であっても、磁性変化が現れうるが、これは当該応力の大きさから破損しない場合であることを容易に判別することができる。ただし、別の要因(使用状態や腐食)も考慮して検査は必要である。
請求項2記載の発明によれば、前記磁場測定値の極小点の変化は、該磁場測定値の極小点が前記繰り返し数の増加につれて減少するものであるので、測定対象物の磁性の方向が前記磁場測定値の極小点を発生させるものである場合には、その極小点の位置でもって確実に亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。
あるいは、請求項3記載の発明によれば、前記磁場測定値の極大点の変化は、該磁場測定値の極大点が前記繰り返し数の増加につれて増大するものであるので、測定対象物の磁性の方向が前記測定値の極大点を発生させるものである場合には、その極大点の位置でもって確実に亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。
請求項4記載の発明によれば、前記測定対象物を前記磁場測定前に着磁するので、測定対象物の磁性の方向が予めわかり、前記磁場測定値の極大点と極小点のいずれか一方だけを測定すればよいこととなる。例えば測定対象物の測定面がN極であれば、極大点のみを測定すればよいし、測定対象物の測定面がS極であれば、極小点のみを測定すればよい。したがって、測定対象物のもとの磁性の方向の如何にかかわらず、確実に亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。
請求項5記載の発明によれば、前記測定対象物が無い状態での磁場測定値に相当する磁場測定基準値を予め設定しておき、前記磁場測定値として、前記磁場測定基準値に対する偏差を用いるので、環境磁場の影響をなくして、より正確に亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。
請求項6記載の発明によれば、前記所定の応力を含む複数の応力下での前記繰り返し数に対する前記磁場測定値の極小点又は極大点の変化特性を予め設定しておき、前記測定対象物の磁場測定値を前記変化特性に適用することにより、該測定対象物の損傷程度及び余寿命の少なくとも一方を推定するので、測定対象物の寿命近くまで使用できることとなって便利である。
請求項8記載の発明によれば、前記磁気センサは、磁気インピーダンスセンサであるので、その測定範囲や価格などの点で実機に用いることのできる装置構成が得られる。
図1は本発明の基本原理を調べるための試験設備1の全体構成図である。また図2は試験片2及びその疲労試験の概要を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は断面図である。
図1に示すように、試験設備1は、所定形状の試験片2と、試験片2を設置可能なX−Yステージ3と、磁気センサの一種である磁気インピーダンス(MI:magneto-impedance)センサ4と、MIセンサ4を設置可能なZステージ5と、コントローラ6と、XYステージ3の動作をこのコントローラ6を介して制御するとともに、MIセンサ4からの磁場測定値等を取り込んで所定のデータ処理を行うコンピュータの一例としてのパーソナルコンピュータ7と、CRT、液晶画面等の表示部8と、キーボード、マウス等の入力部9と、箱状の磁気シールド10とを具備してなっている。
ここで、試験片2の材料としては、オーステナイト系ステンレス鋼の一例であるSUS304鋼を用いた。本材料の化学成分を表1に、機械的性質を表2にそれぞれ示す。
試験片2の形状としては、図2(a)〜(c)に示すように、長さL×幅W×厚みTの板状本体20の長手方向中央部に左右から所定形状の切り込みを入れた切り込み部21を有するものである。試験片2は、疲労試験と平行して行う原子間力顕微鏡(AFM:atomic force microscope)及び磁気力顕微鏡(MFM:magnetic force microscope)による観察を行うために、さらなる切り込み部22を有している。
AFMは、針状の探針を試験片2の表面24で走査しながら、探針に働くたわみとして検出する装置であり、これにより試験片2の表面24の凹凸を原子層レベルで観察することができる。また、MFMは、AFMの探針の代わりに磁性体でコーティングされた探針を用いた装置であり、これにより試験片2の表面24の凹凸に加え、その磁気像をも観察することができる。AFM及びMFMによる測定領域23を小さくするために、試験片2の表面24側の幅Sが0.5mmとなるように切り欠き部22は板厚方向に対して斜めになっている。
試験片2には、前記切り欠き部21,22を形成するための放電加工による残留応力を除去するように電解研磨を施している。また、試験片2に対して、磁性の方向が明確でない自然磁化による乱れをなくすために消磁処理を行い、その後、磁性の方向を明確にするために着磁処理を行うものとする。
消磁処理としては、徐々に強さが弱まっていく交流磁界を試験片2にかけて、その試験片2の磁化を打ち消すことにより行い、着磁処理としては、0.4T(テスラ)程度の磁力を有する永久磁石を用いて、試験片2の表面24に垂直な方向の磁化を行うものとする。
この試験片2について、図2(b)に示すように、その長手方向の中央寄りの左右2点SP1、SP2で支持した状態で、その端部寄りの左右2点SP3、SP4で繰り返し応力を加えることで、いわゆる4点曲げ疲労試験を行った。試験条件としては、繰り返し速度が40Hzで、応力比が0.1の正弦波動負荷を与えている。そして、所定の繰り返し数に達するたびに、疲労試験を中断し、試験片2の漏洩磁場及び表面形状のレプリカ法による採取を行った。その採取例を図7〜図9に示している。
MIセンサ4は、アモスファスワイヤに高周波電流を流したときに表皮効果によりインピーダンスが変化するといった、いわゆる「磁気−インピーダンス効果」を利用した磁気センサである。このMIセンサ4は、高速応答タイプのものであり、Z軸方向に移動可能なZステージ5上に試験片2から距離d(一定)だけ離した状態で設置した。
このMIセンサ4では、最小1nT(ナノテスラ)程度の磁場感度で測定が可能である。同程度の磁場であればフラックスゲート(FG:flux gate)センサも使用できる。超伝導量子干渉計(SQUID:superconducting quantum interference device)は、さらに微弱な磁場を検出できるが、周辺機器も含めて高価であり、冷却が必要であるから維持費用も相当にかかるため実用性に欠ける。
試験片2は、X軸方向とY軸方向とにそれぞれ移動可能なXYステージ3上に、その長手方向をX軸方向に向けるとともに、直角方向をY軸方向に向けて設置されており、試験片2の測定点をMIセンサ4の下に移動させるようになっている。この測定点において、MIセンサ4により0.5sec間測定を行う。MIセンサ4からの出力は図略のA/D変換ボードを介してサンプリングされ、パーソナルコンピュータ7に記録されるようになっている。
ここでは、試験片2の中央部を中心とした、6×6mm四方の測定領域23にわたって、0.25mm間隔の格子状の測定点(計625点)における磁場強度を測定した。この磁場測定値は、パーソナルコンピュータ7で所定のデータ処理等を施した後、表示部8で表示した。その表示例を図3〜図6に示した。
なお、図3〜図6では、周囲の磁場の影響を除去するために、試験片2を設置しない状態での測定結果φと、試験片2を設置した状態での測定結果φとの偏差を、磁場測定値φ(=φ−φ)として用いている。そして、各図中、底面に試験片2の中央からX,Y方向のそれぞれの距離(mm)、縦軸に磁気測定値φ(Gauss)をそれぞれ示している。また、底面内には、磁場測定値の強弱を濃淡表示した上に、試験片2の形状と磁場測定値の強弱の等高線を表示しており、さらに、上方には、磁場測定値の強弱を立体的に表示している。
図3〜図9より、次のような変化が観察された。図3は試験開始時付近での測定磁場分布であり、このときの負荷繰り返し回数N=2×10(cycle)では、負荷繰り返しによって磁場測定値が緩やかな鞍状に変形しているものの、極小点はまだ現れていない。この変形は加工条件等によって、試験片2の表面24において局所的にすべり方向がそろったためと考えられる。
ついで、図4の負荷繰り返し数N=2.4×10(cycle)での磁場測定分布では、前記図3の試験開始時付近の測定磁場分布と比較して、図中の手前側の切り欠き部22において、磁場測定値φが局所的に減少し、極小点が現れている。このときでも、図7の表面形状を採取したレプリカにより、亀裂がまだ発生していないものの、局所すべり帯が発生していることが確認された。なお、図7は、レプリカの光学顕微鏡写真であるため、同図中ではX軸が反転している。
ついで、図5の負荷繰り返し数N=3.2×10(cycle)では、負荷繰り返し数の増加とともに、前記切り欠き部22における磁場測定値がさらに減少し、極小点が顕著に現れている。このときには、図8の光学顕微鏡写真により、亀裂が発生していることが確認された。また、この亀裂は磁場測定値が局所的に減少している箇所で発生していることも確認された。
ついで、図6の負荷繰り返し数N=4.2×10(cycle)では、切り欠き部22の極小点の値が亀裂の進展とともにさらに減少し、極小点の位置も試験片の図中手前側の切り欠き部22端部から幅方向中央部へと変化している。このときには、図9の光学顕微鏡写真により、亀裂が試験片の前記端部から幅方向中央部へと進展していることが確認された。
これにより、疲労過程では、亀裂が今後発生する箇所及び亀裂が存在する箇所において、磁場測定値の減少、すなわち磁場強度の増加が観察されることがわかった。
図10は磁気特性と繰り返し回数との関係を示す説明図、図11は付与応力と繰り返し回数との関係(S−N特性)を示す説明図である。図10には、負荷応力がσa=284(MPa)での結果と、負荷応力がσa=315(MPa)での結果とをあわせて示している。図10より、負荷応力がσa=284(MPa)では、試験開始後は極小点の大きさは変化しておらず、亀裂が発生する前に極小点の減少が始まっていることがわかる。
また、亀裂発生後は、負荷繰り返し数の増加とともに、極小点の値は急激に減少している。すなわち、負荷繰り返し数N=2.2×10(cycle)になるまでは極小点は略一定値であり、その負荷繰り返し数N=2.2×10(cycle)で極小点の減少が開始され、負荷繰り返し数N=3.0×10(cycle)で亀裂が発生し、その負荷繰り返し数N=3.0×10(cycle)以降は極小点が急激に減少している。
亀裂発生前に磁場測定値の極小点が略一定値であるのは、SUS304鋼の試験片2は本来、非磁性であることを示している。しかし、この試験片2に機械的な力が加わると弱い磁性を生じることを示している。この要因としては、従来例で述べたように塑性変形による強磁性のマルテンサイト相への変態や局所すべり帯の発生があげられる。さらに亀裂発生後に磁場測定値の極小点が急激に減少するのは、亀裂による応力集中によりマルテンサイト変態やすべり帯の発生が促進されたためと考えられる。
図10の亀裂発生後の磁場測定値の変化は、亀裂の影響を反映している。一方、亀裂発生前に生じる磁場測定値の変化は、亀裂発生前の前駆現象を反映したものであると考えられる。
負荷応力の大きさをσa=315(MPa)と大きくした場合、応力σs=284(MPa)の場合と同様の極小点の減少傾向が現れている。すなわち、この場合の負荷繰り返し数N=6.2×10(cycle)になるまでは極小点は略一定値であり、その負荷繰り返し数N=6.2×10(cycle)で極小点の減少が開始され、負荷繰り返し数N=8.0×10(cycle)で亀裂が発生し、その負荷繰り返し数N=8.0×10(cycle)以降は極小点が急激に減少した。この場合に、極小点が略一定値となるはずの負荷繰り返し数N=3.0×10(cycle)付近で一旦極小点が増加しすぐに減少しているのは、なんらかの外乱が加わったためであると考えられる。
また、亀裂が発生した時点の負荷繰り返し数N=8.0×10(cycle)付近で一旦極小点が増加しすぐに減少しているのは、亀裂の進展により、極小点のピークが試験片2の幅方向中央部側に移行したためと考えられる。
これらの結果より、負荷応力及び繰り返し数と漏洩磁場分布の変化には、疲労強度におけるS−N特性(図11参照)に当たるような関連性が存在することがわかった。したがって、試験片2での実験により、所定の応力を含む複数の負荷応力下での前記繰り返し数に対する前記磁場測定値の極小値又は極大値の変化特性(図10参照)についてのデータベースを予め作成しておけば、実機における測定対象物の磁場測定値をこのデータベースに適用することにより、その測定対象物の損傷程度を評価して、余寿命を推定することができることがわかった。
例えば図10における変化特性において、負荷応力σa=284(MPa)であるときに、負荷繰り返し数N=2.2×10(cycle)のときの測定対象物の磁場測定値φはφ= −0.3(Gauss)と略一定値よりも減少しているので、疲労損傷が開始されていることがわかり、その磁場変化の位置と変化量とから、疲労損傷の程度が評価できる。前回測定から今回測定までの間に負荷繰り返し数Niがあるものとし、また、当該負荷応力での測定対象物が破壊に至るまでの繰り返し数Nfが前記図10の変化特性に含まれている場合には、両繰り返し数の比率(Ni/Nf)に応じて、測定対象物の破壊に至るまでの余寿命を推定することができる。その場合には、測定対象物の寿命近くまで使用できることとなって便利である。
以下、本発明の基本原理を利用した非破壊検査装置(実機)について説明する。図12は本発明の基本原理を利用した非破壊検査装置11の全体構成図、図13は本装置のパーソナルコンピュータ7の機能ブロック図である。
この装置11では、図12に示すように、MIセンサ4は例えば三次元方向(XYZ軸方向)に移動可能なロボットアーム12に保持されており、パーソナルコンピュータ7によりこのロボットアーム12の位置が制御されるようになっている。その他の点は、前記実験設備1と略同様のものであるので、ここでは、両者間で共通する要素には同一番号を付してその重複説明を省略することとした。
コンピュータの一例としてのパーソナルコンピュータ7は、図13に示すように、データ処理部71と、判定部(判定手段)72と、推定部73と、ROM(read-only memory)75と、RAM(random-access memory)76とを備えており、表示部8と入力部9とが電気的に接続されている。
データ処理部71は、MIセンサ4で測定された測定対象物13からの漏洩磁場である磁場測定値と測定領域15内の各測定点のXY座標の位置情報とを用いて画像処理を行うものである。その処理画像は前記図3〜図6に示したものと略同様である。測定対象物13は、例えば発電施設におけるSUS304製の容器などであるとする。
判定部72は、データ処理部71での処理画像において、測定対象物13の測定領域15内の磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定するものである。その判定原理は上述したとおりである。
そして、例えば測定対象物13の測定面14がS極である場合には、磁場測定値の極小点の変化は、この磁場測定値の極小点が前記測定対象物13の負荷繰り返し数の増加につれて単調に減少するものであるので、その極小点の位置でもって確実に亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。
あるいは、測定対象物13の測定面14がN極である場合には、磁場測定値の極大点の変化は、この磁場測定値の極大点が前記測定対象物13の負荷繰り返し数の増加につれて単調に増大するものであるので、その極大点の位置でもって確実に亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。
具体的な判定方法としては、前記データ処理部71での処理画像を表示部8に表示させて目視判定するか、あるいは前記データ処理部71での処理画像データをウェーブレット解析して磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めた時点を自動判定するものである。
ウェーブレット変換には、連続ウェーブレットを用いる連続ウェーブレット変換と連続ウェーブレットを2進分割して得られる離散ウェーブレットを用いる離散ウェーブレット変換とがあり、次元数も一次元、二次元、・・・とあるが、連続ウェーブレット変換では無用な部分まで変換対象とすることから、より効率的に一次元の信号解析をするためには、以下の(2)式、(3)式で表されるような一次元の離散ウェーブレット変換を用いることが好ましい。
ウェーブレットとしては、ドベシー(daubechies)、シムレット(symlets)、双直交ウェーブレット(biorthogonal)等といったさまざまなものがあり、所望のウェーブレット変換を用いて、処理画像の分解・再合成を行うことで、その処理画像の特異点である極大点又は極小点を求めることにより、高速かつ正確な判定を行うことができる。
RAM76は、データを一時的に記憶するもので、測定対象物13がロボットアーム12に保持されていない状態での磁場測定値に相当する磁場測定基準値を予め記憶しておくものである。判定部72は、測定対象物13がロボットアーム12に保持されている状態での磁場測定値と、このRAM76に記憶された磁場測定基準値との偏差を用いて以下の判定を行うので、環境磁場の影響を少なくすることができる。
このRAM76は、さらに試験片2での実験による、所定の応力を含む複数の負荷応力下での前記繰り返し数に対する前記磁場測定値の極小値又は極大値の変化特性(図10参照)と、測定対象物13が破壊するまでの繰り返し数(図11参照)を予め記憶しておくものである。
推定部73は、測定対象物13の磁場測定値を、RAM76に記憶された前記変化特性に適用することにより負荷繰り返し数(Ni)を求めるとともに、当該負荷応力における破壊時の繰り返し数(Nf)を求め、両繰り返し数の比率(Ni/NF)に応じて、測定対象物13が破壊に至るまでの余寿命を推定するものである。
なお、パーソナルコンピュータ7のデータ処理部71、判定部72及び推定部73は、例えばROM75に予め記憶された各種プログラム等を図示しないCPU(central processing unit)に読み込んで実行することで構築されるものである。
図14は本装置11の動作を示すフローチャートである。以下、本装置11の動作について説明する。かかる動作により、本発明方法が具現化される。なお、本装置11による測定では、実験設備1のような磁気シールド10がなく、MIセンサ4による測定前の消磁処理や着磁処理も行わない。したがって、ここでは磁場測定値の極小点の減少傾向と極大点の増大傾向の両方を判定する必要があるが、装置構成が比較的に簡単なものとなる。
本装置11の図示しない電源スイッチをオンすると、以下の動作が半自動的に行われる。パーソナルコンピュータ7は、図14において、まずRAM76に各種デフォルト値を読み込んで初期設定を行う(ステップS1)。ついで、所定の応力が繰り返し与えられる測定対象物13の測定面14からの漏洩磁場を、MIセンサ4を用いて測定する(ステップS2)。
この測定の都度、パーソナルコンピュータ7の制御部74は、位置センサ(図略)からのロボットアーム12の位置情報に基づき測定点が所定の測定領域15内に有るか否かを判断する(ステップS3)。制御部74は、測定点が測定領域15内に有ると判断した場合には(ステップS3でYES)、コントローラ6を介してロボットアーム12を動作させることで、測定対象物13の測定点をMIセンサ4の下に移動させる。
この測定点において、MIセンサ4により0.5sec間測定を行う。MIセンサ4からの出力は図略のA/D変換ボードを介してサンプリングして、RAM76に記録する。すなわち測定対象物13の測定領域15にわたって、格子状の測定点における磁場強度を測定する。磁場測定値は、データ処理部71で所定のデータ処理としての画像処理が施される。
ついで、判定部72は、測定対象物13の測定領域15内における磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定する(ステップS7)。すなわち、処理画像をウェーブレット解析して磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めた時点を自動判定する。
ROM75は、測定対象物13がロボットアーム12に保持されていない状態での磁場測定値を予め記憶しており、判定部72は、測定対象物13がロボットアーム12に保持されている状態での磁場測定値と、このROM75に記憶された磁場測定値との偏差を用いて上記判定を行う。
ついで、推定部73は、測定対象物13の磁場測定値を、RAM76に予め記憶された前記変化特性に適用することにより、疲労損傷の評価を行う(ステップS8)。さらに、この推定部73は、測定対象物13の磁場測定値を、RAM76に予め記憶された前記変化特性に適用することにより、この測定対象物13の磁場測定値に対応する負荷繰り返し数(Ni)を求めるとともに、当該負荷応力における破壊時の繰り返し数(Nf)を求め、両繰り返し数の比率(Ni/NF)に応じて、測定対象物13が破壊に至るまでの余寿命を推定する(ステップS9)。
本装置11によれば、前記測定対象物13の測定領域15内における磁場測定値の極小点又は極大点が負荷繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、疲労損傷が開始したものと判定されるので、繰り返し応力を受ける測定対象物13の測定領域15内における亀裂発生前の疲労損傷の発生の有無の判定のみならず、その磁場測定値の極小点又は極大点の位置情報から亀裂発生前の疲労損傷の発生箇所を特定することができる。したがって、各種プラントの設備の機器や構造物の部分的な損傷箇所の交換や補修を行うことができるため、それが困難な従来技術に比べて実用的なものとなる。
なお、疲労強度以下の繰返し応力を受けている場合(折損しない場合)であっても、磁性変化が現れうるが、これは当該応力の大きさから折損しない場合あることを容易に判別することができる。ただし、別の要因(使用状態や腐食)も考慮して検査は必要である。
ところで、上記実施形態の実験設備1及び非破壊試験装置11では、それぞれ試験片2及び測定対象物13としてSUS304鋼製の試験片2を使用したが、SUS304L鋼やSUS316鋼、SUS316L鋼など、他のオーステナイト系ステンレス鋼製の試験片や測定対象物についても条件によっては(特にSUS316鋼およびSUS316L鋼では極低温下において)、同様の結果が得られる。
また、上記実施形態の実験設備1及び非破壊試験装置11では、磁気センサとして、MIセンサ4を使用したが、FGセンサその他の磁気センサについても同様に適用できる。
また、上記実施形態の非破壊試験装置11では、MIセンサ4をロボットアーム12に保持させているが、MIセンサ4を測定対象物13の検査箇所に直接貼設してもよい。
また、上記実施形態の非破壊検査装置11では、磁場測定基準値と、磁場測定値の極小値又は極大値の変化特性とをAM76に予め記憶しているが、この磁場測定基準値と磁場測定値の極小値又は極大値の変化特性とを、ユーザが入力部9で設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態の非破壊検査装置11では、推定部73で余寿命を推定する場合に使用する破壊時の繰り返し数(Nf)については、図10に示した磁場測定値の変化特性の代わりに、図11に示したS−N特性から求めることとしてもよい。その余寿命の推定においては、前記両繰り返し数の比率(Ni/Nf)に代えて、前記両繰り返し数の差分(Nf−Ni)を用いてもよい。
本発明の基本原理を調べるための実験設備の全体構成図である。 測定対象物の試験片及び疲労試験の概要を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は断面図である。 磁気特性変化の測定結果(N=2×10)を示す説明図である。 磁気特性変化の測定結果(N=2.4×10)を示す説明図である。 磁気特性変化の測定結果(N=3.2×10)を示す説明図である。 磁気特性変化の測定結果(N=4.2×10)を示す説明図である。 亀裂発生前のレプリカ写真(N=2.4×10)を示す説明図である。 亀裂発生時の顕微鏡写真(N=3.2×10)を示す説明図である。 亀裂発生後の顕微鏡写真(N=4.2×10)を示す説明図である。 磁気特性と繰り返し回数との関係を示す説明図である。 付与応力と繰り返し回数との関係を示す説明図である。 本発明の基本原理を利用した非破壊検査装置の全体構成図である。 本装置のパーソナルコンピュータの機能ブロック図である。 本装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 実験設備
2 試験片
20 試験片の本体
21 切り欠き部
22 切り欠き部
23 測定領域
24 表面
3 X−Yステージ
4 MIセンサ(磁気センサ)
5 Zステージ
6 コントローラ
7 パーソナルコンピュータ
71 データ処理部
72 判定部(判定手段)
73 推定部
74 制御部
75 ROM
76 RAM
8 表示部
9 入力部
10 磁気シールド
11 非破壊試験装置
12 ロボットアーム
13 測定対象物
14 測定面
15 測定領域

Claims (8)

  1. 所定の応力が繰り返し与えられるオーステナイト系ステンレス鋼製の測定対象物の表面からの漏洩磁場を、磁気センサを用いて測定し、この磁場測定値に基づいて前記測定対象物の疲労による損傷の有無を判定するオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法であって、
    前記測定対象物の測定領域内における磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法。
  2. 前記磁場測定値の極小点の変化は、該磁場測定値の極小点が前記繰り返し数の増加につれて減少するものであることを特徴とする請求項1記載のオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法。
  3. 前記磁場測定値の極大点の変化は、該磁場測定値の極大点が前記繰り返し数の増加につれて増大するものであることを特徴とする請求項1記載のオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法。
  4. 前記測定対象物を前記磁場測定前に着磁することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法。
  5. 前記測定対象物が無い状態での磁場測定値に相当する磁場測定基準値を予め設定しておき、前記磁場測定値として、前記磁場測定基準値に対する偏差を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法。
  6. 前記所定の応力を含む複数の応力下での前記繰り返し数に対する前記磁場測定値の極小点又は極大点の変化特性を予め設定しておき、前記測定対象物の磁場測定値を前記変化特性に適用することにより、該測定対象物の損傷程度及び余寿命の少なくとも一方を推定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査方法。
  7. 所定の応力が繰り返し与えられるオーステナイト系ステンレス鋼製の測定対象物の表面からの漏洩磁場を測定する磁気センサと、この磁場測定値に基づいて前記測定対象物の疲労による損傷の有無を判定する判定手段とを備えたオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査装置であって、
    前記判定手段は、前記測定対象物の測定領域内における磁場測定値の極小点又は極大点が前記繰り返し数の増加につれて変化し始めたときに、前記損傷が開始したものと判定することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査装置。
  8. 前記磁気センサは、磁気インピーダンスセンサであることを特徴とする請求項7記載のオーステナイト系ステンレス鋼の非破壊検査装置。
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