JP2005055341A - 高感度磁気センサを用いた金属の劣化の検査方法及び装置 - Google Patents

高感度磁気センサを用いた金属の劣化の検査方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構造物の経年使用によって、繰返し加わる応力に伴う金属の疲労、損傷等の劣化を初期段階に非破壊的に検出し、さらに、非日常的に加わる弾性限界を超える応力の付加に伴う損傷の非破壊的検査を可能にする。
【解決手段】被検査対象構造物の金属10の漏えい磁束を、SQUID等の高感度磁気センサ21を用いて検出し、その検出磁気信号を記憶部22に記憶し、記憶した磁気データをイメージ処理部23にて所要の二次元的分布に磁気イメージとしてマッピングする。解析部24は、磁気イメージにおける磁気の平均値、積分値、局部的な磁気の増減のピーク間の差の信号強度等のデータ処理をし、前記金属10と同一材質の試料金属に弾性限界以下の応力を繰返し付加して予め測定した応力付加回数と磁性の微増の検量線とを比較し、モニタリング・記録機器部25より表示又は出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、火力・原子力発電設備、石油化学プラント、鉄道車両等の機器や構造物を構成する金属の疲労、損傷等の劣化の検査方法及び装置に関する。構造物の経年使用によって、繰返し加わる応力に伴う金属の疲労、損傷等の劣化を初期段階に非破壊的に検出し、さらに、非日常的に加わる弾性限界を超える応力の付加に伴う損傷の非破壊的検査を可能にするものである。
機器や構造物の疲労破壊や亀裂は、軽微な事故にとどまらず、大事故に及ぶ事があり、概してこれらは予期せぬ材料の経年劣化によってもたらされている場合が多い。このため、プラント等設備の非破壊的な診断技術や余寿命評価技術の確立が強く望まれる。
例えば、火力発電設備や石油化学プラントは、1960年代に建設されたものが多く、これらの高温機器においては、高温長時間使用による経年的な材質劣化が生じることから、現有設備の老朽化が進行している。また、最近、原子力発電所の炉心隔壁(シュラウド)のひび割れや地下鉄車両の台車の亀裂の問題がクローズアップされている。これらの亀裂やひび割れは、構造物に残留された内部の応力が原因となっていると考えられている。
特に、エネルギーや輸送分野など社会基盤を構成している大型設備は、新規立地や用地の確保が近年困難化傾向にあるため、現有設備の効率的な運用や延命化が求められており、機器や構造物の非破壊検査の潜在的なニーズは高まっている。
火力・原子力発電設備、石油化学プラント、鉄道車両等の機器や構造物を構成する金属における疲労、損傷、亀裂等の劣化を非破壊検査する従来技術としては、目視(VT)、打音、金属組織観察、磁粉探傷(MT)、浸透探傷(PT)、渦流探傷(ET)、超音波探傷(UT、 ultrasonic testing)などが挙げられる。中でも、UTは、各種プラントや鉄道車両などの機器や構造物における疲労、損傷に伴う亀裂発生の劣化を非破壊的に検査する方法として、広く採用されている。
しかし、UTは操作方法に熟練を要する検査方法であり、発表によれば、米国ではUT技術者を醸成する環境が整備されているのに対し、日本国内では対応が遅れている状況にある。また、UTは被検体が多層構造の場合には検査ができないという欠点があり、例えば、表面にコーティングが施されたような耐熱性の金属の検査には適用できない。さらには、言うまでもなく、UTは亀裂やひび割れの有無や長さ等を検査する技術であり、機器や構造物における疲労、損傷等の劣化の初期段階、すなわち亀裂やひび割れ等にいたる前の段階での非破壊的な検査は行えない。これはUTに限らず、前述の従来技術は例外なく既に発生している亀裂を発見する方法であって、仮に検査が1年間隔で行われた場合、最長で1年間亀裂の発生を見落とすことになってしまう。
以上のことから、(1)操作方法に熟練を要しない簡便な検査方法、検査装置、(2)多層構造の金属でも検査が可能であること、(3)金属の疲労、損傷等の劣化の初期段階を非破壊的に検査する手法が求められている。
近年、機器や構造物の使用環境は過酷化される傾向が強いことから耐食性に優れたステンレス鋼が使用される機会が増えている。中でも、SUS304をはじめとするオーステナイト系ステンレス鋼は使用される頻度が高い。これらの、非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼は、機械的な力が加わると弱い磁性を生じることが古くから知られている。この現象の要因の一つとして、塑性変形による強磁性マルテンサイト相への変態が挙げられる。なお、マルテンサイト変態(例えば、結晶構造がfccからbccに変化)は、ステンレス鋼に限ったものでなく、鉄、非鉄を問わず、多くの金属や合金において存在することが明らかとなっており、規則合金の磁性と塑性に関する詳細な研究がなされている(例えば、非特許文献1)。また、保磁力(原子の磁気モーメントが結晶の中の特定の方向に強く束縛された状態を保つ力、すなわち磁気をなくしてしまおうとする力に拮抗する力)は定性的には粒界がピンニングとして作用することから、欠陥や結晶組織が応力などの外部要因によって変化すれば、金属の磁性が変化する。
このように、金属の結晶構造や微細組織と磁性は密接に関連しており、極めて構造の変化に敏感な物理的性質である。従って、オーステナイト系ステンレス鋼を始め、多くの金属では、それらの磁性(漏えい磁束)を計測すれば、逆に金属に機械的な力が加わったか否かを高い感度で検知できる検査方法へと一般化することが可能であるものと期待される。
このような観点から、永江勇二他らは、オーステナイト系ステンレス鋼などの鋼材に引張損傷やクリープ損傷を加えた試験片に発生する微弱な磁性と材料力学的な歪みとの相関関係を明らかにし、その試験結果を非破壊検査へ応用しようとする試みについて報告している(非特許文献2)。
しかしながら、前記の報告は、磁気センサとして分解能が0.001ガウスのフラックスゲート(FG)型センサを使用しているため、従来型の磁気センサ(例えば、ホール素子など)よりも高感度測定が期待できるものの、必ずしも測定感度が充分とは言えない。また、磁気センサ自身のサイズの問題から空間分解能も充分ではない。さらに、試験片には、最低でも3%の歪みが加えられており、塑性変形領域まで応力が加えられたもので、弾性領域の応力付加に関しては触れられていない。
また、吉田佳一は、SUS304の引張試験片についてSQUIDを利用した非破壊検査装置の一例について提案している(非特許文献3)。試験片は、引張試験片前、弾性変形領域内、残留歪15%の3種類のみである。弾性変形領域内での磁気的な変化はとられているものの、常磁性体であるオーステナイト相が歪みを受けたことにより、強磁性体のマルテンサイト相に変態したとの既に報告されているような事実を述べるにとどまり、引張強度とSQUID信号の関係は何ら定量性のあるものとはなっていない。
また、内山剛らは、熱間圧延鋼材1種類について、鋼の張力による塑性変形にともない局所的な結晶ひずみによる磁性を磁気インピーダンス(MI)センサによって検出できることを報告している(非特許文献4)。塑性変形を受けた鋼材と塑性変形を受けていない鋼材について区別できるとしているが、張力の大きさと磁気信号の相関については、明確化されていない。
このように、金属に応力が付加された場合の磁気特性の変化は種々考察されているが、その具体的内容は、金属に塑性変形領域まで応力が加わった場合の磁気特性の変化を考察しており、弾性領域の応力が加わった場合の磁気特性の変化は明らかにされていない。
機器や構造物は安全率をみて設計されており、構造物の金属に歪みが伴う領域まで応力が加わることは、通常は考えにくい。
以上のことから、先行する技術のように歪みが伴う領域にとどまらず、それ以前のいわゆる弾性領域の応力の付加に伴う損傷レベル(指標)を非破壊的に調べることができる検査方法及び検査装置の開発が求められている。
これに対し、特開2002−350403号公報には、金属材料の累積疲労により亀裂が発生する前に、亀裂の発生時期を予測する先行する技術として、累積疲労の程度と磁気異方性との関係をデータベース化することにより、累積疲労の程度、または亀裂発生の残存寿命を予測する評価方法と評価装置が開示されている(特許文献1)。この方法では、外部から金属材料に磁界を印加し、磁気異方性検出センサによって、磁気異方性を測定し、異方性の大きさから金属材料の累積疲労を評価するので、外部から磁界を加える付帯設備が必要であり、測定が煩雑で、大型設備に非破壊的に一定磁場を加えることは一般的に難しい。
特開2001−21538号公報には、強磁性構造体の所定の磁界強度における帯磁率の測定に基づいて算出した帯磁率係数cと引張応力との関係に基づく劣化検出手法が開示されている(特許文献2)。
被検査対象の強磁性構造体の帯磁率係数を測定算出し、被検査対象の強磁性体について予め上記の関係を示す実験データから得たユニバーサルカーブ(あるいは検量線)により引張応力σを導出し、当該応力値σと被検査強磁性構造体の初期状態における引張応力値σ0との比較により亀裂が発生する前の段階での劣化状態を検査する。
しかし、この開示も数%程度の歪みが入った場合についてのみ例が示されており、通常は材料力学的に何の変化もないとされてきた弾性領域に関する記述は全く見当たらない。
特開2002−350403号公報 特開2001−21538号公報 Takahasiら,Phys. Stat. Solid B69 (1979)27. 永江勇二他,サイクル機構技報,No.14(2002.3),p.p.125〜135[オーステナイト系ステンレス鋼を対象とした損傷非破壊検出技術の開発] 吉田佳一,検査技術‘99.5号(1999),p.p.12〜15[SQUIDを利用した非破壊検査装置の実用化] 内山剛他,日本応用磁気学会誌,Vol23,Vo.4−2(1999),p.p.1465〜1468[MI磁界差センサによる構造鋼材の塑性変形評価]
本発明の課題は、火力・原子力発電設備、石油化学プラント、鉄道車両等の機器や構造物の疲労、損傷等、亀裂の発生に至る兆候等を非破壊的に検査する手法に関する。より詳しくは、日常の使用により加わる歪みを伴わない弾性領域における応力付加の繰返しによる極めて初期段階の損傷の検知及び、非日常的に加わる弾性領域を超えた応力の付加による損傷を高精度に非破壊的に検知する検査方法及び装置を提供することにある。
本発明は、例えば、超電導量子干渉素子(SQUID)、磁気インピーダンスセンサ、又はフラックスゲート型センサ等の高感度磁気センサを用いて被検査試料の磁気を検出し、検出値を所定の基準値と比較することにより弾性領域における応力付加の繰り返しに伴う初期の劣化又は非日常的な弾性領域を超えた応力付加の有無を検知する。
高感度磁気センサとして超伝導量子干渉素子(SQUID)を用い、検出値を2次元的にマッピングして磁気分布のイメージ(磁気イメージ)を得、局部的な磁気の増減領域の面積を算出し、当該面積の増加により弾性領域の応力付加の有無及び極めて初期の劣化の進行を検知する。
弾性限界領域の応力付加の繰返しによって金属組織的には全く変化が見られないが、繰返し回数が所定値を超えた段階で、磁気(漏えい磁束)の検出値中に磁気の微増が観測され、極初期の劣化状態の進行が検知できる。一方、弾性限界領域を超えた応力付加があった場合には、磁気(漏えい磁束)の検出値は急増するので、非破壊的検査によって金属組織的に変化が見られない弾性領域以下の応力付加に伴う初期劣化、及び、金属組織的な変化を伴なう塑性変形領域の応力付加(非日常的)による劣化を識別して検知できる。
また、高感度、高解像度に磁気(漏えい磁束)を検出できるSQUIDを用いて磁気イメージを分析することにより、より局部的な磁気特性の変化を観測することができ、局部的な磁気の増減領域の面積の増加によって、弾性領域の応力付加の有無を繰返しの応力付加に限らず僅か1回の応力付加を含めて検知でき、極めて初期段階の劣化の進行状況を検知することができる。
磁気分布のイメージは例えばカラー、白黒等の色信号としてディスプレイに表示することができ、画素の分析により容易に磁気の状況を解析できる。もちろん、磁気分布の表示は等高線やヒストグラムでも可能である。
検査装置は、高感度磁気センサより成る磁気測定部、検出値の記憶部、磁気分布をマッピングするイメージ処理部、測定した磁気の平均値、積分値、局部的な検出値の差の信号値、検出値の高い領域及び低い領域の面積(面分布)の演算を行う解析部、及び、モニタリング・記録機器部で構成される。
金属の応力付加と磁気の増減には、明らかな相関があり、したがって、被検体とする金属の応力付加と上述の磁気(漏えい磁束)の検出値の関係をデータベース化することにより、機器や構造物を構成する金属の疲労、損傷を金属組織的変化を伴わない弾性領域における応力の付加による極めて初期段階の劣化、非日常的に加わる塑性変形領域の応力付加による損傷を識別して高精度に検知することができる。
本発明によれば、火力・原子力発電設備、石油化学プラント、鉄道車両等の機器や構造物の素材である金属の疲労、損傷等の初期段階の劣化や、歪を発生させる弾性限界を超える応力の付加に伴う損傷を非破壊的に検出し、機器や構造物の検査をすることができる。
以下に、各種の機器や構造物において使用されている代表的な金属であるオーステナイト系ステンレス鋼の中からSUS304L及びSUS304を選び、引張によるダメージ(損傷)を人工的に加えた試験片について検査した実施例を示す。
図1において、10は被検体、20は検査装置であり、該検査装置20は、SQUID、磁気インピーダンスセンサ又はフラックスゲート型センサ等の高感度磁気センサを用いた磁気測定部21、測定された検出値の磁気信号を保存する記憶部22、記録した磁気データを所要の二次元的分布にマッピングし磁気イメージを作成するイメージ処理部23、磁気イメージにおける磁気の平均値、積分値、局部的な磁気の増減のピーク間の差の信号強度、及び、磁気の増減のピークの領域の面積(面分布)を算出する等のデータ処理、及び、検出データ又は処理データを基準値と比較する解析部24、及び、モニタリング・記録機器部25よりなる。
磁気測定部21に使用する高感度磁気センサとしては、最小1ナノテスラ程度の磁場感度で検出が可能な被検体については、MIセンサが使用できる。一方、これよりも微弱な磁場を検出する必要がある場合には、SQUIDが使用でき、被検体から発せられる磁場が極めて小さい場合には、地磁気や磁気ノイズをキャンセルさせるために高感度磁気センサを磁気シールド内部に設置させて検査する必要がある。一方、10ナノテスラ程度の磁場であれば最新型のフラックスゲート型センサも使用できる。ホール素子は、最新型のものでも磁場感度が足りず使用できない。
また、SQUIDの場合は最高で10ミクロン程度の解像度で磁気の検出が可能であり局部的な磁気の解析に適している。磁気インピーダンスセンサなどではミリメートルオーダーの解像度で検知できるので、高解像度の必要がない検査に適用できる。各センサの性能が上がれば、解像度もさらに向上する。
高感度磁気センサは、電子機器によって構成されるセンサ制御系によって駆動される。
記憶部22は、ADコンバータを介して出力される磁気信号の大きさをあらかじめ設定した計測ピッチ(例えば、SQUIDを用いれば1mm角のスキャンエリアを10μm間隔で1万点計測など)に対応させて記録する。
イメージ処理部23では、検出値を磁気の強度に応じてカラーや白黒などで色づけしてマッピングできるように工夫されており、劣化の程度がきわめて簡単に検知できることから、本検査装置を用いた検査には特別な熟練は要しない。もちろん磁気イメージは等高線やヒストグラムとして表示させることもできる。
解析部24では、記憶部22やイメージ処理部23のデータを検量線(又はデータベース)と対比させ、適用対象ごとに予め測定したデータに基づいて設定した閾値を基準として、被検体の健全性の判定を行う。
モニタリング・記録機器部25では、解析部24で解析した結果をディスプレイに表示し、或いは、記録紙にプリントする。
SQUIDをセンサに用いた場合は、センサの検出値が相対値になるので局部的な検出値のピーク間の強度(局部的な磁気の検出値の増減の差)、検出値の平均値、同積分値によって磁気の強度を把握する。
図2は、SUS304Lについて作製した引張試験片の形状を表しており、量産ラインで大量に製造された素材から、放電加工(ワイヤーカット)によって、図2と同一形状に試験片を切り出した。その後、素材を切り出した時に生じる残留応力を取り除くために、図2の斜線部分について0.3mm程度電解研磨を行って歪みを取り除いた。なお、熱処理によって歪をとり除く方法は安価で一般的ではあるが、熱履歴による微妙な組織変化をおさえるため電解研磨とした。各試験片に余分な歪みが全く無いことは、微小部x線応力測定装置(リガク電機)によりγ−Fe(311)回折面による残留応力測定によって調べた。
図3は、この試験片を引張試験機で、破断するまで引っ張った時の応力―歪み線図で、
丸付き数字1は、リファレンス(引張を加えないもの)荷重,なし
丸付き数字2は、0.2%耐力(あるいは降伏応力)の20%までの引張荷重,
丸付き数字3は、0.2%耐力の50%までの引張荷重,
丸付き数字4は、0.2%耐力の70%までの引張荷重,
丸付き数字5は、0.2%耐力の90%までの引張荷重,
丸付き数字6は、最大荷重,
丸付き数字7は、破断と最大荷重の中間の荷重,
丸付き数字8は、破断荷重、をかけた時を示す。
図3から明らかなように、約2万Nの荷重を加えた時に、この試験片は破断にいたった。弾性領域から塑性変形領域、及び破断まで、図3中の矢印で示した8種類の応力を1回だけ加え8種類の試験片を作製した。
図4は、磁気センサとしてSQUIDを使用し、SUS304Lの上記8種類(丸付き数字1〜8)の試験片に関して検査した磁気イメージを示している。図4に示した磁気イメージ図の範囲は1mm角で、10μm間隔で1万点のデータを表示させている。環境磁場(地磁気など)により磁化され、定性的には、応力の強さが増えるにつれて、相対的な磁場の増加(例えば赤色で表示)、及び、相対的な磁場の減少(例えば青色で表示)として、磁化の領域がクラスター的な渦の面積の増加が示されている。それぞれの色に対応する磁場の強さは、図4に示した色尺度基準のとおりである。カラー表示では、2色間を補間して、一例として示す図4(カラー)では、白:190μT 赤:145μT 橙:100μT 黄:55μT 緑:10μT 水色:−35μT 青:−80μT ピンク:−120μT 黒:−165μTと基準値を定めて表示した。もちろん、色の区別ではなく等高線やヒストグラムでの表示も可能である。
図5は、磁場の部分的な増加、減少のピーク間の信号強度、検出磁場の平均値、ならびにその積分値をまとめたものである。磁場のピーク間の信号強度は、各試料の測定結果から最大強度と最小強度の差分であり、その単位はガウス(G)である。なお、1マイクロテスラ(μT)は10ミリガウスに相当する。次に、表示させた1万点の信号強度を単純に平均をとったのが、検出磁場の平均値であり、その単位はガウスである。さらに、各測定点の強さの体積、すなわち、積分をして、走査範囲の1mm2で割った値を積分値として表示している。各ポイントの積分値は、簡単な計算から磁束の単位ウェーバー(Wb)で表される。これを走査面積の10-62で割り、磁束密度に換算して図5に示している。ここで、1T(テスラ)=1Wb/m2である。
弾性領域まで応力を加えた場合では、この3つのパラメータは、ほとんど増加しないのに対し、弾性領域の最大応力を超える塑性変形領域の応力が加わった所で、急激な増加が観察されている。
図6は、図4で検査したSUS304Lの8種類の同一の試験片から切り出した試料について、その表面の金属組織を光学顕微鏡を用いて400倍で観察した結果を示している。このような組織観察は、従来法としてのレプリカ法に対応するものである。弾性領域までの応力を付加した試料(丸付き数字1〜丸付き数字5)では、金属組織的には有意な差異は見られない。一方、塑性変形領域の応力を加えた試料(丸付き数字6〜丸付き数字8)では、組織的な変化が表れ変形縞が観察された。これの結果と一致して、実施例で示した図5においても、塑性変形領域まで応力を加えた試料について、先の3つのパラメータとも急激な増大が観察されている。さらに組織観察では、塑性変形領域まで応力を加えた3試料の変形縞について初見では明確な差が識別できないのに対し、本実施例では応力の強さに比例して3パラメータとも系統的に増加しており、この手法は高い精度をもつ検出手法と言える。
以上のように、これら3パラメータ(磁場の局部的な増加・減少のピーク間の信号強度、検出磁場の平均値、ならびに、その積分値)で把握される検出磁気に着目することによって、その値の増加領域の検知により、試料に弾性領域以上の応力、すなわち、永久歪が加わったかを高精度に検査することができる。
図7は、図4(カラー表示)に示した磁気イメージの磁場のクラスター的な渦の面積又は面分布(磁気変化が生じた面積に対応)を画像処理部によってピクセル(画素)で定量化した結果を示す。なお、検査した1mm角は、300×300ピクセルに対応している。相対的な磁場の減少(青色)の渦の面積を青、相対的な磁場の増加(赤色)の渦の面積を赤で、それぞれの標準偏差(σ1、σ2)をプロットした。すなわち、面積の定量化にあたっては、画像のRGB(R:赤、G:緑、B:青)を基準として算出した。閾値の色指標は、赤をR:200、G:0、B:0、青をR:0、G:0、B:50と設定してクラスター的な渦の面積を計算した。なお、ここに示した例では、赤の面積は40μT以上をカウントしており、青の面積は−40μT以下をカウントしている。もちろん面積の計算は色を基準としても、磁気信号の強度を基準としてもよい。図7において、それぞれσ1は、青色の渦の面積の標準偏差、σ2は、赤色の渦の面積の標準偏差を示している。
図5では、弾性領域の応力の付加には変化が検知できなかったが、図7では、塑性変形領域前の弾性領域においても、加えられた応力に対して比例的に増大傾向になっていることがわかる。これは、材料力学的には可逆とされている領域においても、試験片に加えられた応力によって試験片に残された原子レベルの金属組織の変化が局所的な残留磁化(広い意味では自発磁化)として測定されるものと考えられる。図6に示した金属組織観察では、弾性領域までの5試料について組織的な差異は認められず、レプリカ法などの従来の観察手法では検知できなかった原子レベルの金属組織変化に伴う事象を検知することができる。なお、試験片のX線回折測定においても、弾性領域における構造の変化は検出できなかったので、本発明の精度が高い事がわかる。
また、塑性変形領域では、図6に示した傾向と一致し、急激な変化が見られ、試験片に弾性領域以上の応力が加わったかを検査することもできる。このように磁気変化を示した領域の面積(面分布)を検査することにより、弾性領域においても加わった応力の履歴がわかることが本発明の特徴の一つである。
なお、図3の矢印の数字丸付き数字1〜丸付き数字8はそれぞれ図4、図5、図6及び図7の数字丸付き数字1〜丸付き数字8と対応し、丸付き数字1から丸付き数字5までが弾性領域の試料であり、丸付き数字6から丸付き数字8までが塑性変形領域である。
図8は、鋼種をSUS304にかえて、高感度磁気センサとして磁気インピーダンスセンサ(MIセンサ)を用いた検査結果を示している。SUS304L系と同様に図2に示した形状の試験片を作製し、弾性領域から塑性変形領域まで、図3に示したものと同様の条件で人工的に1回だけ引張り、応力付加した8種類の試料を検査した。この検査では、イメージ処理部は作動させなかった。SQUIDは相対値を表すため完全には同一ではないが、図8(A)で示したMIセンサの磁場強度は、SQUIDで測定した図5の積分値に対応している。図5のSUS304Lと同様に塑性変形領域まで応力を加えた試料で明瞭に大きな磁気信号が記録されている。
一方、図8(B)は、同じ鋼種SUS304を弾性限界の90%の応力(0.2%耐力の90%)を疲労試験機で20回/秒の速さで、1回、1万回、10万回、及び100万回の繰返し応力を加えた試料の磁気信号の強さ(漏れ磁束密度)を示している。金属組織的には、図9から明らかなように、100万回の繰返し疲労を加えた試験片でも組織的な変化は全く見られない。これに対し、図8(B)では、1万回以上の繰返し応力を加えた3試料について優位な磁気信号の増大が観察されるとともに、繰返し応力の回数を増やすと、これに呼応する形で磁気信号の強度が増している。
図8に示したMIセンサによる検査結果と一致する結果がSQUIDを用いた場合にも確認されるとともに、図7と類似した局部的な磁気の増減のピーク領域の面積が増加する傾向が1万回の繰返し応力を加えた試料で明確に表れた。前述のように、SUS304Lでは、わずか1回だけ応力を加えた試験片において、弾性領域における局所的な残留歪みを最も感度が高い磁気センサであるSQUIDで検出できることを示したが、弾性領域で回数をN回に増やした場合には、局所的な歪みが蓄積されて残留する自発磁化が増大して、その結果、MIセンサレベルの磁気センサでも検知が可能になっていることがわかる。
このことから、検査対象の構造物の材料について、弾性限界内の応力の付加と上記の磁気信号強度、並びに局部的な磁気の増減領域の面積の関係のデータを蓄積しておくことにより、金属の極めて初期の劣化の進行状況を高精度に検査できる。
なお、このSUS304では、「金属材料疲労信頼性設計資料集(社)日本材料学会(1998)」によれば、疲労限界=引張強さ(σ)×0.283であり、試験片のミルシートからσu=618MPaを使用すれば、応力振幅が175MPaで疲労限界は全応力にすると、0−350MPaと算出される。図8(B)の実施例では、一例として疲労限界の半分である50%に応力を設定し、0−175MPaの繰返し応力を1万、10万、100万回加えた検査例を示している。この値がSUS304で許容されているレベルと比較してどの程度であるかを米国機械学会(ASME)規格の許容設計応力強さに照合して推定した。オーステナイト系鋼管では0.2%耐力(σy)(又は降伏応力)と引張強さ(σu)の和に0.5を乗じた値が流動応力(σf)で、これはASME規格の許容設計応力強さの3倍とほぼ等しい「破壊力学(培風館)矢川元基編1988」。
ミルシートから、σy=269MPa、σu=618MPaであり、σf=443MPaとなるから、試験片に加えた175MPaは許容設計応力強さ(148MPa)に近く、実情をある程度反映した試験例である。
さらに、「鉄鋼材料便覧(丸善)日本金属学会、日本鉄鋼学会編」によれば、一般に、本実施例に示したような繰返し数105〜107の寿命に相当する低応力振幅のもとでは、寿命の90%程度になると、クラックの大きさが最終的には0.1cm程度にまで成長するとしている。しかし、図9に示した100万回の応力付加の試験片でもクラックは全く認められず、金属組織には何らの変化も観察できないことから、まだ充分な余寿命があるものと考えられる。
しかしながら、磁気の検出値は、図8(B)に示すように、繰返し疲労回数と合致して、磁場強度は増大しており、弾性限界以下の応力が繰返し加わることによる初期段階の劣化を検知できることを示している。これは、従来のレプリカ法では検知できない初期段階での疲労であり、本願の手法が高精度であることを示している。
以上のことから、解析部で、記録部やイメージ処理部のデータを検量線(又はデータベース)と対比させることによって、作業者が前もって設定したある閾値を基準として、被検体の健全性の判定を自動的に行うことができる。閾値として、弾性領域の応力付加の繰返しに伴う磁気の微増領域の値を第1の基準値、塑性変形領域の応力付加に伴う大幅な磁気の増加領域の値を第2の基準値として設定し、高感度磁気センサの検出値と比較することにより弾性領域の応力の繰り返しの付加による初期劣化の程度、塑性変形領域の応力付加に伴う損傷を識別して非破壊的に検査することができる。
磁気センサにSQUIDを用いた場合には、図7に示すように、磁場のマッピンングのデータにおける局部的な磁気の増減領域の面積(面分布)の増加により僅か1回の弾性領域の応力付加に伴う金属の劣化の検知も可能であり、繰返しの応力付加に伴う極めて初期の劣化の進行を診断、検知することが可能である。このように、図7及び図8に示す検査の併用により経年劣化の極めて初期の段階から、金属の組織変化までは生じないが寿命の限界段階までの劣化の進行状況を診断することができる。
また、本発明の適用にあたって、大型プラント、構造物、あるいは大型機器の場合には、分解能や作業性等を考慮すれば高感度磁気センサとしては、MIセンサ(あるいはフラックスゲート型センサ)の適用が考えられる。すなわち、それほどは高価でない(<10,000円)MIセンサを構造物やプラントの特定箇所に複数個はりつけ、その磁気信号の強さの経時変化をモニタリングすることにより、解析部のデータベースと照合し、余寿命や健全性の判定を安価に行うことができる。ホール素子は携帯電話を中心に、年間あたり一億台のレベルで生産されているため、入手が容易で安価ではあるが、磁場感度が充分でなく、残念ながら現状では本願の発明には適用できない。
一方、被検体が高価なもので取り外し可能である場合(例えば、ガスタービン翼など)には、高感度磁気センサとしてSQUIDを適用し、各部位の磁気イメージング検査から、図5並びに図7に示したような指標により、極めて初期段階の劣化についても劣化の進行を検査することができる。なお、SQUIDは周辺機器も含め高価であり、冷却を要することから維持費用も高くならざるをえない。
以上のように、本発明の検査方法および検査装置を用いれば、金属の疲労、損傷等の劣化の初期段階を非破壊的に検出することができる。もちろん、亀裂や損傷にいたってしまった場合でも検出可能である。
SQUIDを用いた場合、塑性変形領域の応力の付加は、ピーク間の信号強度、検出磁場の平均値、ならびにその積分値で検出しているが、この場合、これら3つのパラメータをすべて勘案する必要は全く無く、被検体の種類や測定対象物によって抽出すべきパラメータを任意に選択できる。
本発明に適用できる入手可能な典型的な高感度磁気センサとそれらのノイズレベル(性能を最高に引き出せた時の最低の検出磁場)としては、SQUIDで5ピコテスラ(pT)、MIセンサで1ナノテスラ(nT)、最新型のFG型センサで10ナノテスラ(nT)等が参考値であり、ホール素子は50マイクロテスラ(μT)とされている(磁気センサ理工学、毛利佳年雄著(コロナ社))。また、ホール素子には不平衡電圧(オフセット電圧)が存在するため、ホール電圧と検出磁場の関係は、ゼロ近傍、すなわち微弱な磁場中では、その直線関係が崩れ磁気センサとしての効果を発揮できない。不平衡電圧を小さくするように工夫はされているが、InSb系高感度ホール素子でも、磁場に換算すると10G(1mT)以上のオフセットが存在する(柴崎ら応用物理67巻(1998))。このため、ホール素子は、ホール電圧の計測は何ら問題なく可能でも、現状では10G以下の磁場の値には意味が無く、注意を要する。なお、本発明では、例えば、図8示すように10ガウス以下の磁場を高精度で測定する必要があり、ホール素子は使用できない。一方、MIセンサや最新型FGセンサにおいては、最近の技術開発によって、高感度磁気センサとして安定して使用でき、本発明で使用する高感度レベルにまで、ようやく到達している。
金属の検査を実行する本発明の検査装置の実施例構成図である。 本発明の装置による検査結果を、実施例として示したSUS304LとSUS304の引張試験片の形状を示す図である。 本発明の装置による検査結果を実施例として示したSUS304L試験片が図2と同一の形状した場合について、応力と歪みの関係を典型的な例として示した図である。 SUS304Lの8種類の引張試験片について、本発明の装置による検査結果を高感度磁気センサとしてSQUIDを使用し、1mm角の領域を10ミクロン間隔で検査して磁気イメージとして示した図である(磁気イメージは、カラー表示、等高線、ヒストグラム等の表示も可能である)。 本発明の装置による検査結果を、図4に示した磁気イメージ図からピーク間の信号強度、平均値、積分値について、SUS304Lの8種類の引張試験片に関してまとめた図である。 図4と同一の試験片から切出したSUS304Lの引張試験片(8種類)の金属組織を光学顕微鏡により400倍の倍率で観察した図である。 本発明の装置による検査結果を、図4に示した磁気イメージ図から磁場の湧き出し、沈み込みのクラスター的な面積をピクセル数で算出し、その標準偏差をSUS304Lの8種類の引張試験片に関してまとめた図である。それぞれσ1は、青色の渦の面積の標準偏差、σ2は、赤色の渦の面積の標準偏差を示し、青は−40μT以下、赤は40μT以上を基準とした。 本発明の装置による検査結果をSUS304の8種類の引張試験片について、高感度磁気センサとしてMI素子を使用して測定し、その磁気信号の強さをまとめた図及び、本発明の装置による検査結果を弾性領域において0−90%の繰返し応力をN回加えたSUS304試験片の磁気信号の強さを高感度磁気センサとしてMI素子を用いて測定し、繰返し応力の回数と磁気信号の強さの関係をまとめた図である。 図8(B)で示した疲労試験片と同一の試験片から切出した試料を光学顕微鏡を用いて400倍の倍率で金属組織を観察した図である。
符号の説明
10…被検体、20…検査装置、21…磁気測定部、22…記憶部、23…イメージ処理部、24…解析部、25…モニタリング・記録機器部。

Claims (7)

  1. 被検査対象構造物の金属の漏えい磁束を、高感度磁気センサを用いて検出し、当該検出値と、前記金属と同一材質の試料金属に弾性限界以下の応力を繰返し付加して予め測定した応力付加回数と漏えい磁束の微増の検量線との対比により、前記構造物を構成する金属の極めて初期段階の劣化を検知する金属の非破壊的検査方法。
  2. 被検査対象構造物の金属の漏えい磁束を、高感度磁気センサを用いて検出し、当該検出値と、前記金属と同一材質の試料金属に弾性限界以下の応力を繰返し付加して予め測定した応力付加回数と漏えい磁束の微増を示す第1検量線と、同じく弾性限界を超える塑性変形領域の応力を付加し応力値と大幅な漏えい磁束の急増を示す第2の検量線との対比により、前記構造物を構成する金属の極めて初期段階の劣化、又は、塑性変形領域の応力付加による損傷を識別して検知する金属の非破壊検査方法。
  3. 請求項1又は2において、前記高感度磁気センサは、磁気インピーダンスセンサ、フラックスゲート型センサ、又は、超電導量子干渉素子(SQUID)であることを特徴とする金属の非破壊検査方法。
  4. 超電導量子干渉素子(SQUID)を使用して被検体金属の漏えい磁束を検出し、検出した漏えい磁束の分布を2次元的にマッピングし、局部的な漏えい磁束の増加領域、又は、減少領域の面積を算出し、当該面積の増加により被検体金属に対する弾性限界以下の応力付加の有無及び被検体金属の極めて初期段階の劣化を検知する金属の非破壊検査方法。
  5. 被検査対象金属の漏えい磁束を検出する高感度磁気センサと、センサの検出値を被検査対象の2次元的な磁気分布を示すイメージデータとするデータ処理部と、該イメージデータにより局部的な磁気の増加領域又は減少領域の面積を算出する解析部とよりなる金属の非破壊検査装置。
  6. 請求項5において、磁気分布のイメージデータを色データとして形成することを特徴とする金属の非破壊検査装置。
  7. 請求項5又は6において、磁気分布のイメージデータをモニタ及び記録する機器を備えることを特徴とする金属の非破壊検査装置。
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