JP4050197B2 - 光情報記録方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光情報記録方法及びその装置に関し、詳細には光情報記録媒体への適応範囲速度外における光情報記録を可能とする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−250230号公報
近年、情報量の増大に伴い、光ディスクは高密度でかつ高速なデータの記録・再生ができる記録媒体として期待されている。この光ディスクには、1度だけ記録可能な追記型と、記録・消去が何度でも可能な書換え型があり、後者(書換え型)には光磁気効果を利用した光磁気記録媒体や可逆的な結晶状態の変化に伴う反射率変化を利用した相変化型記録媒体がある。
【0003】
光ディスクの記録原理が異なるため、穴あけや変形を利用したライトワンス媒体、キュリー点近傍での磁気の反転を利用した光磁気媒体、記録層の結晶とアモルファス相間の相転移を利用した相変化型記録媒体がある。いずれもレーザダイオード(以下LDと略す)等の光源による記録層への照射パワーにより、記録層を所定の温度以上に昇温させ、物理的もしくは科学的変化を生じさせて記録を行う。
【0004】
例えば相変化型記録媒体では、通常結晶状態の時に未記録・消去状態(以下スペースと称す)とし、アモルファス相状態のときに記録状態(以下マークと称す)とする。LDの照射パワーにより記録層を融点以上に昇温した後、適正な冷却時間を設けて短時間で結晶化領域よりも温度を下げた(急冷的)ときに記録層はアモルファス相、すなわちマークとなる。また、LDの適正な照射パワーにより、記録層温度が結晶化領域となる時間を増やすにすることにより記録層は結晶化し、消去状態(イレース)となる。
【0005】
一方、これらライトワンス媒体や相変化型記録媒体の光記録媒体への光情報記録方法には、近年ほとんどすべて高密度化に適したマーク長記録方法が採用されている。マーク長記録方法とはマーク部とマーク部の両方の長さを変化させてデータを記録するデータ記録方法である。ただし、正確にデータを再生するためにマークの時間的長さの検出が厳密となるため、マークエッジの形状の正確な制御が必要となる。更に、短いマークから長いマークまで長さの異なる数種類のマークを形成しなければならない困難性もある。
【0006】
前述したような数種類のマークの長さは、情報を記録するための一般的な記録波形としてEFM(Eight Fourteen Modulation)変調コードがある。このEFM信号をそのまま記録波形、すなわちLD発光波形とすると、特に相変化型記録媒体での長いマーク記録方法においては、前方から蓄積された熱によりマークの後方に行くに従ってマーク形状が涙状になり、再生品質が劣化するという問題がある。このため、EFM変調コードなどに基づいて生成したマルチパルスのLD発光波形(以下マルチパルス波形と称す)により相変化型記録媒体等にマークを形成し、上記問題を防止している。
【0007】
図15は相変化型記録媒体への一般的なマルチパルス記録波形の一例を示すタイムチャートであり、図16は加熱パルスCと冷却パルスBの1周期による記録層温度変化を示す特性図である。ユーザデータから決定されるEFMのデータ長と等しい長さの記録媒体上にマーク形状を形成する際に、上述したようにマーク形状が涙状に形成するのを防止するため、図15に示すような記録波形を照射する。図15中の記録波形は、LDが記録媒体に対して光を照射して適正なマーク形状を形成するために複数個の加熱パルス及び冷却パルスからなるマルチパルス波形をしている。記録波形の予備加熱パルスAの照射パワーをPwa、先頭部冷却パルスF及び中央部冷却パルスB並びに後部冷却パルスEの照射パワーをPb、加熱パルスC及び後部加熱パルスDの照射パワーをPwbとし、またマーク形状を消去するための照射パワー(イレースパワー)をPeとし、再生時の照射パワーはPbとほぼ等しい。
【0008】
相変化型記録媒体への記録の際には、記録層を予備加熱してマーク先頭形状、つまり先頭マークエッジ位置を先頭部加熱パルスAと先頭部冷却パルスFにより決定する。そして、後続の複数個の中央部加熱パルスCと中央部冷却パルスBにより加熱・急冷を行って中央部マーク形状を形成する。次に、後部加熱パルスD及び後部の冷却パルスE並びにマーク形状を消去する照射パワーPeを与えることにより記録層温度を加熱・急冷し、そして結晶化温度(イレース)して後部マーク形状、つまり後部マークエッジ位置を決定する。
【0009】
図15中の基準クロックWCKは、記録媒体上に刻まれた案内溝のウォブルから読み込まれ、2値化処理等を経て得られる記録媒体上の位置を知らせるものである。また、一般的に記録波形の各加熱/冷却パルス周期はこの基準クロックWCKの周期Tに一致しており、同図中の中央部加熱パルスCと中央部冷却パルスBのパルス幅はそれぞれ0.5Tであり、周期は1Tとしている。また、色素系等のライトワンス型の記録層を有する記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際は、イレースパワーPeを発生させず、後部の加熱パルスD及び後部の冷却パルスEにより後部マーク形状(後部マークエッジ位置)を決定する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、マルチパルス波形や高速対応記録媒体により記録の高速化が進んできているが、一方で記録媒体としては記録速度のマージンは限界に近づいてきている。特に、相変化型記録媒体では、記録材料の特性上、記録速度のマージンを広くすることが困難であるとされており、個々の記録媒体は高速対応または低速対応といった記録速度に限定されたものとなってしまう。すなわち、記録媒体の感度によって決まる書込み速度範囲と異なる線速度では記録不可能となる。特に、高速対応記録媒体への低速記録が困難であることで、記録装置の汎用性及び互換性が低下してしまう。
【0011】
このような記録媒体の対応速度と異なる記録速度での記録特性の低下の原因の一例を下記に説明する。
記録媒体の記録感度特性、及び記録媒体から読み取られる基準クロック信号WCKの周期(基準クロック周期T)を基準とした情報記録方式によるものであり、図17〜図19に記録感度及びWCKを基準とした情報記録方式による問題点を表わすタイミングチャートを示す。
【0012】
図17は高速対応記録媒体に対して書込み範囲外の低線速にて記録を行ったものであり、記録波形の複数個の加熱パルス/冷却パルス幅のデューティーは図15のデューティーと一致しているものとする。図17に示すように、線速度を遅くしたことにより、WCKの周期Tが長くなる。周期Tが長くなることに伴い、記録波形の複数個の加熱/冷却パルスの時間幅が長く、すなわち記録層への照射パワーが大きくなることにより、図18の適正なマーク形状を形成する温度変化(図18の点線)よりも大きな温度変化を起こす。このことによりマーク形状は適正なマーク形状(図18の点線)よりも大きなマークとなってしまう。また、記録層に熱の蓄積が起こり、マーク形状が後方にいくに従って幅が大きくなってしまう。これでは正常な再生信号得られない。
【0013】
そこで、図19は照射パワーを与えすぎように、すなわちマーク形状の幅が太くならないようにデューティーを調整したときを示す。加熱パルスA及びCのパルス幅を図15とほぼ同一としたものである。マーク形状の幅は適正なマーク形状(図19の点線)とほぼ一致するが、加熱パルスと冷却パルスの周期はWCKと同一のため、冷却時間が長すぎてしまい、マーク形状が非連続となってしまい、再生信号を得られない。
【0014】
逆に、図20は低速対応記録媒体に対して書込み範囲外の高線速度での書込みを行った場合の記録波形の一例を示すタイムチャートであり、図21は記録層温度変化を示した特性図である。図16と同様に加熱パルス/冷却パルスのデューティーは図15と同一とする(図示なし)。高線速で行うことでWCKの周期Tは短くなってしまうので、適正な線速度にて書込みを行ったときの温度変化(図21の点線)に比べ、照射パワーが減少し図21の実線のように記録層温度が融点まで達さない。そのためマーク形状を形成することができない。すなわち、上記のような記録感度により決まる記録速度範囲と異なる線速度で書込みを行うことで起こる問題点の原因は以下のことが要因となっている。
【0015】
先ず、第1の問題点として、記録波形の加熱パルス及び冷却パルスの周期とWCKの周期Tが同一である記録方式であることである。例えば、加熱パルス及び冷却パルスのパルス幅を0.5Tとする加熱/冷却パルス周期1Tの記録方式であることである。
【0016】
また、第2の問題点として、高速対応記録媒体は高密度化あるいは高速化に伴う基準クロック周期Tの高周波化に対応するために、記録層の感度が高くなるよう。すなわち照射パワーに対し急激に昇温あるいは冷却されるように設計されていることである。そのため高速対応記録媒体へ高速記録時と同じ基準クロック周期Tによる加熱/冷却パルスのデューティーで記録範囲外の低速書込みを行うとすると、基準クロック周期は低周波化し、照射パワーを与えすぎてしまうことにより、図17のように形成マークが徐々に太くなってしまったり、形成マーク幅の太りを抑えるためにデューティーを変化させる(加熱パルスを短くする)と、図19に示すように形成されるマークが非連続になってしまう。
【0017】
更に、第3の問題点として、第2の問題点とは逆に低速対応記録媒体の記録層感度が低いことである。低速対応記録媒体に対して高速記録を行うとすると、記録速度の高速化による基準クロック周期Tの高周波化に伴い加熱時間が短くなるため、記録層の温度がマークを形成するための融点温度に達せずマークを形成することができなくなってしまう。
【0018】
以上のことから記録媒体は高速対応記録媒体と低速対応記録媒体に区別されて使用されているが、記録媒体の汎用性・互換性を持たせるためには記録媒体の記録感度によって決められてしまう記録速度範囲以外でも記録を行えるようにする必要がある。
【0019】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、光情報記録媒体の記録感度により決定される記録速度範囲外での記録を可能にする光情報記録方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、本発明の光情報記録方法によれば、光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する。そして、本発明の光情報記録方法によれば、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス及びセンターパルス並びにラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定する。よって、マーク形状の形成が可能になる。
【0023】
また、本発明の光情報記録方法では、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、センターパルスの個数を任意に設定する。よって、マーク形状の形成が可能になる。
【0024】
更に、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて任意の数に設定されたセンターパルスのパルス幅、照射パワー又はデューティーのうち少なくともいずれか1つを任意に設定することにより、マークの中央部の不連続性やマークの太りを解決し、マーク形状の形成が可能になる。
【0025】
また、センターパルスの個数と記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス又はラストパルスの、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定することにより、マークの中央部の不連続性やマークの太りを解決し、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0026】
更に、センターパルスの個数と記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス又はラストパルスの、パルスの発生を任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0027】
また、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルスのパルス周期が変化した際、センターパルスの生成位置またはパルス数を任意に設定することにより、記録感度及び記録しようとするマークの直前のマーク長及びスペース長により決まる書込み線速度範囲外での書込みにて起こる形成されるマークの先頭部の適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0028】
更に、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0029】
また、書込みを行うとする記録マークの直前の記録マーク、スペース長、記録感度及び書込み線速度に応じて、トップパルス又はセンターパルスの、生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーの少なくともいずれか1つを任意に設定する。よって、マークが不連続になることを防ぎ、適正なマーク形状が可能となる。
【0030】
更に、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、ラストパルスのパルス周期が変化した際、センターパルスのパルス幅又はパルス数を任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0031】
また、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、ラストパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0032】
更に、書込みを行うとする記録マークの直後のスペース長、次の記録マーク、記録感度及び書込み線速度に応じて、センターパルス及びラストパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーの少なくともいずれか1つを任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0033】
また、全ての加熱パルスと冷却パルスのパルス幅は、適正なマーク形状を形成可能とする記録感度により決まる書込み速度範囲内の加熱パルス及び冷却パルスのパルス幅とほぼ同じ時間幅であることにより、適応速度範囲外でも適正なマーク形状を形成することができる。
【0034】
更に、別の発明としての光情報記録装置は、光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する。そして、本発明の光情報記録装置は、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス及びセンターパルス並びにラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定することに特徴がある。よって、マーク形状の形成が可能になる。また、別の発明としての光情報記録装置は、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、センターパルスの個数を任意に設定することに特徴がある。よって、マーク形状の形成が可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の光情報記録方法では、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス及びセンターパルス並びにラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定する。
【0036】
【実施例】
図1は本発明の一実施例に係る情報記録装置の構成を示すブロック図である。同図に示す本実施例の情報記録装置10は、CD-R/RW、DVD-R/RW、MO等の光ディスクを用いた情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置の一例であり、EFM変調コードを用いてマークエッジ記録を行うものである。本実施例の情報記録装置10は、コントローラ11、基準クロック発生部12、記録クロック生成部13、波形設定値記憶部14、記録波形発生部15、LD駆動部16、LD17を含んで構成されている。
【0037】
そして、コントローラ11は、ホストコンピュータ(図示せず)から送られてくる情報記録装置10を制御する制御信号や記録媒体に記録されるユーザデータの送受信及びユーザデータにより決定される記録データEFMを生成する。また、コントローラ11は、ホストコンピュータからの制御信号による記録クロック生成部13及び波形設定値記憶部14並びに記録波形発生部15の内部に記憶されている設定値の書き換えなどを行う。
【0038】
また、基準クロック発生部12は、EFM信号のデータ長の基準となる基準クロックWCKを生成する。この基準クロックWCKは記録媒体に刻まれた案内溝のウォブルにより発生する正弦波信号を2値化処理等して生成される。
【0039】
更に、記録クロック生成部13は、基準クロック発生部12から入力された基準クロックWCKを、図2の(a)に示すように記録クロック生成部13が有する逓倍クロック生成部13−1により逓倍した信号NCK(図2の(b))、または図3の(a)に示すように記録クロック生成部13が有する分周クロック生成部13−2により分周した信号1/NCK(図3の(b))、また図4の(a)に示すように記録クロック生成部13が有するシフトクロック生成部13−3によりそれらの信号の位相をシフトしたSFTCK(図4の(b))や、図5の(a)に示すように記録クロック生成部13が有する逓倍シフトクロック生成部13−4によりSTCK(図5の(b))を記録クロック信号として出力する。記録クロック生成部13で生成された信号である記録クロック信号及びWCKは、波形設定値記憶部14や記録波形発生部15に出力され、波形設定値記憶部14や記録波形発生部15の動作クロックとして働く。
【0040】
ここで、図5の(a)に示すような、記録クロック生成部13の内部構成である逓倍シフトクロック生成部13−4の一例としてPLL(Phase Locked Loop)を用いた逓倍シフトクロック生成部を図6に示す。図6において、入力されたWCKをリファレンス信号とし、電圧制御発振器(Voltage-Controlled Oscillator)(以下VCOと略す)61から出力され、分周器62により1/N分周された内部フィードバック信号とする。このリファレンス信号と内部フィードバック信号の位相の違いを位相比較器(Phase Comparator)63により検出し、その位相差を電圧としてフィルタ64を介してVCO61にフィードバックし制御する。また、内部フィードバック信号は記録信号発生器(Chanel Clock Generator)(以下CHCLK Genと略す)65に入力し、内部フィードバック信号をM/8位相シフトし、WCKに同期した記録クロック信号STCK0〜7及びWCKを出力する。なお、分周器62で設定するNはコントローラ11により変更可能である。
【0041】
また、波形設定値記憶部14には、記録波形形状の設定値が記憶されている。記録クロック生成部13にて生成された記録クロック信号に同期して動作するディジタル回路から構成されている。波形設定値記憶部14には、コントローラ11から入力されたEFM信号のマーク長(WCK周期Tを単位とする)から、マーク長に適したマーク形状を形成するための記録波形の形状を決める設定値が記憶されている。その設定値信号を記録波形発生部15に出力する。その設定値の一例としては、加熱及び冷却パルスのパルス幅やパルス発生位置及び照射パワー(LD発光パワー)を設定する設定値である。この設定値は記録感度及び書込み線速度に応じて、適正なマーク形状を形成できる記録波形を生成するための設定値である。
【0042】
次に、記録波形発生部15は、記録クロック生成部13から入力される記録クロック信号と波形設定値記憶部14から入力される設定値信号から記録波形形状及び各パルスの照射パワーを決定し、LD17を駆動させるLD駆動部16を制御する。記録波形は記録クロック生成部13から生成される基準クロックを逓倍または分周された記録クロックに同期し、基準クロック単位を基準とした記録波形よりもより高分解能の形状を決定することができる。また、照射パワーは記録波形生成部15にディジタル-アナログコンバータ(digital-analog converter)(以下DACと略す)を備えることにより可能である。
【0043】
上述したように、記録感度により決まる書込み速度範囲以外の書込み線速度の問題点は、記録波形の加熱パルス及び冷却パルスの周期がWCKの周期T単位であることにより、図17に示すようにパルスのデューティーを変化させてもマーク形状は次第に太くなってしまったり、図19に示すように非連続になってしまったり、図21に示すようにマークを形成するために記録層の温度を融点まで昇温することができないことである。正確なマーク長を形成するためにマルチパルス記録波形は3つのマーク部分を記録するための波形であると考えられる。すなわち、この波形は、図15に示される先頭マークエッジを決定するための先頭加熱パルスA及び先頭冷却パルスFから構成されるトップパルスと、後部マークエッジを決定するための後部加熱パルスD及び後部冷却パルスEから構成されるラストパルスと、マーク形状の連続性を決定するための複数個の中央部加熱パルスCと中央部冷却パルスBとで構成されるセンターパルスである。本発明によれば、この3つのマーク部分を記録感度で決まる書込み線速度範囲外の線速度で書き込めるようにした。
【0044】
はじめに、中央部マーク形状の連続性を解決する点について説明する。
高速対応記録媒体への低速書込みの際の、中央部マーク形状の連続性が保てないのは図17及び図19に示されるように照射パワーの与えすぎによるマーク形状の太りや、冷却パルス時間の増加に伴う冷却時間の増加によって不連続となる。そこで、図7に示すように中央部加熱パルスCと中央部冷却パルスBを、加熱パルス幅と冷却パルス幅を記録感度と書込み線速度に応じた発生位置、パルス幅、デューティー又はパルスの個数を任意に設定にすることにより、マーク形状形成が可能になる。また、任意の幅にするために図1の記録クロック生成部13から生成されたSTCKにより高分解能のパルス幅を制御できる。
【0045】
逆に、低速対応記録媒体への高速書込みの際には図21に示したように、記録層温度が上記低速書込みと同様の理由で融点に達さないためである。そこで、図8に示すようにWCKを分周したNCKを中央部加熱及び冷却パルス周期の基準として、中央部加熱パルスCと中央部冷却パルスBを任意にすることで、加熱パルス幅と冷却パルス幅を記録感度と書込み線速度に応じた幅にすることにより、マーク形状形成が可能になる。更に、高分解能の制御を行う場合はWCKを制御クロックとして使用することで可能である。また、センターパルスの照射パワーは図1の記録波形発生部15内のDACの設定値により任意に設定することで可能である。
【0046】
次に、先頭部パルス形状形成を解決する点について説明する。
高速対応記録媒体への低速書込みの際の、先頭部マーク形状が適正に記録できないのは図17及び図19に示されるように照射パワーの与えすぎによるマーク形状の太りや、冷却パルス時間の増加に伴う冷却時間の増加によってマークが短くなる。これは前述したように第1の問題点〜第3の問題点によるものである。そこで、図9に示すように先頭部加熱パルスAと先頭部冷却パルスFからなるトップパルスの照射パワー、パルス幅、デューティー及び発生位置を任意に設定可能にすることにより、マーク形状形成が可能になる。また、トップパルスを任意に設定するために中央部マーク形状の解決方法と同様に図1の記録クロック生成部13から生成されたSTCKにより高分解能のパルス幅を制御できる。なお、照射パワーは図1の記録波形発生部15のDAC等で設定すればよい。
【0047】
逆に、低速対応記録媒体への高速書込みの際には図21に示されたように、記録層温度が上記低速書込みと同様の理由で融点に達さないためである。そこで、図10に示すようにWCKを分周したNCKを中央部加熱及び冷却パルス周期の基準として、先頭部加熱パルスAと先頭部冷却パルスFを任意にすること及び照射パワーを増加することで、記録感度と書込み線速度に応じたトータルの照射パワーを設定することにより、マーク形状形成が可能になる。更に、高分解能の制御を行う場合はWCKを制御クロックとして使用することで可能である。
【0048】
また、図19で示されるように冷却時間の増加によって、マークが不連続になってしまう場合は、図11で示されるようにトップパルス及びセンターパルスを任意に設定し、冷却パルス幅を減少させて中央部加熱及び冷却パルスを前方にシフトまたはパルス数を増加させることにより解決することができる。更には、書込もうとする記録マークの直前の記録マーク及びスペース長によっては記録層に熱が残っている場合も考えられる。これを解決するために、図12に示すように、先頭部加熱パルスの発生を遅らせることにより解決可能である。
【0049】
次に、後部パルス形状形成を解決する点について説明する。
高速対応記録媒体への低速書込みの際の、後部マーク形状が適正に記録できないのは、図17及び図19に示されるように、照射パワーの与えすぎによるマーク形状の太りや、冷却パルス時間の増加に伴う冷却時間の増加によってマークが短くなるためである。そこで、図13に示すように、後部加熱パルスDと後部冷却パルスEからなるラストパルスの照射パワー、パルス幅、デューティー及び発生位置を任意に設定可能にすることで、加熱パルス幅と冷却パルス幅及び照射パワーを記録感度と書込み線速度に応じた幅にすることにより、マーク形状形成が可能になる。また、任意の幅にするために、図1の記録クロック生成部13から生成されたSTCKにより高分解能のパルス幅を制御できる。更に、照射パワーは図1の記録波形発生部15のDAC等で設定すればよい。また、上述のようにパルス幅または照射パワーを後方にずらしことにより適正なマーク形成が可能である。
【0050】
逆に、低速対応記録媒体への高速書込みの際には図21に示されたように、記録層温度が上記低速書込みと同様の理由で融点に達さないためである。そこで、図14に示すように後部加熱及び冷却パルスを発生させず、センターパルスにより後部マーク形状を制御することでも形成が可能になる。更に、高分解能の制御を行う場合はWCKを制御クロックとして使用することで可能である。また、センターパルス及びラストパルスを任意に設定することにより適正なマーク形状を形成することが可能になる。
【0051】
また、高速記録時に基準クロックWCKの時間周期Tが短くなる場合などのトップパルスと複数個のセンターパルスとラストパルスで構成されるマルチパルス光の形成が困難になった際に、トップパルスまたはセンターパルスまたはラストパルスのいずれかにより1つのパルスを発生し、パルス幅等を任意に設定することにより適正なマーク形状を形成することが可能である。更に、上記マルチパルスの光とは異なる、1つのパルスによる出力光であるシングルパルス光による記録も可能になる。また、トップパルスと複数個のセンターパルスとラストパルスから構成されるマルチパルス光の、センターパルスの個数、パルス幅、照射パワー、デューティー又は発生位置のうち少なくともいずれか1つを任意に設定する。更に、すべてのパルス幅等を任意に設定してもよく、マルチパルス光を構成する各々のパルス幅は全て異なってもよい。また、高速対応または低速対応記録媒体への適応範囲外の速度にて記録する際に、適正なマーク形状を形成できる記録速度及び記録感度によって決まる書込み線速度内の設定を参考に算出されたパルスの時間幅や照射パワーを適応外速度でもほぼ一致させることにより、適応速度範囲外でも適正なマーク形状を形成することができる。更に、情報記録装置により記録感度によって決まる書込み線速度外の書込み線速度でも適正なマーク形状を形成できることにより、記録媒体の汎用性及び互換性を高めるものである。
【0052】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光情報記録方法によれば、光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する。そして、本発明の光情報記録方法によれば、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス及びセンターパルス並びにラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定する。よって、マーク形状の形成が可能になる。
【0056】
また、本発明の光情報記録方法では、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、センターパルスの個数を任意に設定する。よって、マーク形状の形成が可能になる。
【0057】
更に、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて任意の数に設定されたセンターパルスのパルス幅、照射パワー又はデューティーのうち少なくともいずれか1つを任意に設定することにより、マークの中央部の不連続性やマークの太りを解決し、マーク形状の形成が可能になる。
【0058】
また、センターパルスの個数と記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス又はラストパルスの、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定することにより、マークの中央部の不連続性やマークの太りを解決し、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0059】
更に、センターパルスの個数と記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス又はラストパルスの、パルスの発生を任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0060】
また、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルスのパルス周期が変化した際、センターパルスの生成位置またはパルス数を任意に設定することにより、記録感度及び記録しようとするマークの直前のマーク長及びスペース長により決まる書込み線速度範囲外での書込みにて起こる形成されるマークの先頭部の適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0061】
更に、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0062】
また、書込みを行うとする記録マークの直前の記録マーク、スペース長、記録感度及び書込み線速度に応じて、トップパルス又はセンターパルスの、生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーの少なくともいずれか1つを任意に設定する。よって、マークが不連続になることを防ぎ、適正なマーク形状が可能となる。
【0063】
更に、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、ラストパルスのパルス周期が変化した際、センターパルスのパルス幅又はパルス数を任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0064】
また、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、ラストパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0065】
更に、書込みを行うとする記録マークの直後のスペース長、次の記録マーク、記録感度及び書込み線速度に応じて、センターパルス及びラストパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーの少なくともいずれか1つを任意に設定することにより、適正なマーク形状を形成することが可能である。
【0066】
また、全ての加熱パルスと冷却パルスのパルス幅は、適正なマーク形状を形成可能とする記録感度により決まる書込み速度範囲内の加熱パルス及び冷却パルスのパルス幅とほぼ同じ時間幅であることにより、適応速度範囲外でも適正なマーク形状を形成することができる。
【0067】
更に、別の発明としての光情報記録装置は、光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する。そして、本発明の光情報記録装置は、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、トップパルス及びセンターパルス並びにラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定することに特徴がある。よって、マーク形状の形成が可能になる。また、別の発明としての光情報記録装置は、光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、センターパルスの個数を任意に設定することに特徴がある。よって、マーク形状の形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る情報記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の記録クロック生成部の構成及び入出力信号波形を示す図である。
【図3】図1の記録クロック生成部の別の構成及び入出力信号波形を示す図である。
【図4】図1の記録クロック生成部の別の構成及び入出力信号波形を示す図である。
【図5】図1の記録クロック生成部の別の構成及び入出力信号波形を示す図である。
【図6】図5の逓倍シフトクロック生成部の構成を示すブロック図である。
【図7】図5の逓倍シフトクロック生成部による記録クロック信号と記録波形を示すタイムチャートである。
【図8】基準クロックを分周した分周クロックによる中央部加熱パルスと中央部冷却パルスを任意に設定した記録波形を示すタイムチャートである。
【図9】トップパルスの照射パワー、パルス幅、デューティー及び発生位置を任意に設定した場合の記録波形を示すタイムチャートである。
【図10】基準クロックを分周した分周クロックによる先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスを任意に設定した記録波形を示すタイムチャートである。
【図11】トップパルス及びセンターパルスを任意に設定し、冷却パルス幅を減少させて中央部加熱及び冷却パルスを前方にシフトまたはパルス数を増加した場合の記録波形を示すタイムチャートである。
【図12】先頭部加熱パルスの発生を遅らせた場合の記録波形を示すタイムチャートである。
【図13】後部加熱パルスと後部冷却パルスからなるラストパルスの照射パワー、パルス幅、デューティー及び発生位置を任意に設定した場合の記録波形を示すタイムチャートである。
【図14】後部加熱及び冷却パルスを発生しなかった場合の記録波形を示すタイムチャートである。
【図15】相変化型記録媒体への一般的なマルチパルス記録波形の一例を示すタイムチャートである。
【図16】加熱パルスと冷却パルスの1周期による記録層温度変化を示す特性図である。
【図17】高速対応記録媒体に対して書込み範囲外の低線速にて記録を行った場合の記録波形とマーク形状を示す図である。
【図18】高速対応記録媒体に対して書込み範囲外の低線速にて記録を行った場合の記録層の温度変化を示す特性図である。
【図19】マーク形状の幅が太くならないようにデューティーを調整したときの記録波形とマーク形状を示す図である。
【図20】低速対応記録媒体に対して書込み範囲外の高線速度での書込みを行った場合の記録波形の一例を示すタイムチャートである。
【図21】低速対応記録媒体に対して書込み範囲外の高線速度での書込みを行った場合の記録層の温度変化を示す特性図である。
【符号の説明】
10;光情報記録装置、11;コントローラ、12;基準クロック発生部、
13;記録クロック生成部、13−1;逓倍クロック生成部、
13−2;分周クロック生成部、13−3;シフトクロック生成部、
13−4;逓倍シフトクロック生成部、14;波形設定値記憶部、
15;記録波形発生部、16;LD駆動部、17;LD、61;VCO、
62;分周器、63;位相比較器、64;フィルタ、65;CHCLK Gen。
Claims (14)
- 光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で前記光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて前記光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する光情報記録方法において、
前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記トップパルス及び前記センターパルス並びに前記ラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定することを特徴とする光情報記録方法。 - 光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で前記光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて前記光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する光情報記録方法において、
前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記センターパルスの個数を任意に設定することを特徴とする光情報記録方法。 - 前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、任意の数に設定された前記センターパルスのパルス幅、照射パワー又はデューティーのうち少なくともいずれか1つを任意に設定する請求項2記載の光情報記録方法。
- 前記センターパルスの個数と記録感度と書込み線速度に応じて、前記トップパルス又は前記ラストパルスの、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定する請求項2又は3に記載の光情報記録方法。
- 前記センターパルスの個数と記録感度と書込み線速度に応じて、前記トップパルス又は前記ラストパルスの、パルスの発生を任意に設定する請求項2〜4のいずれかに記載の光情報記録方法。
- 前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記トップパルスのパルス周期が変化した際、前記センターパルスの生成位置またはパルス数を任意に設定する請求項1又は2に記載の光情報記録方法。
- 前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記トップパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定する請求項1又は2に記載の光情報記録方法。
- 書込みを行うとする記録マークの直前の記録マーク、スペース長、記録感度及び書込み線速度に応じて、前記トップパルス又は前記センターパルスの、生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーの少なくともいずれか1つを任意に設定する請求項6又は7に記載の光情報記録方法。
- 前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記ラストパルスのパルス周期が変化した際、前記センターパルスのパルス幅又はパルス数を任意に設定する請求項1又は2に記載の光情報記録方法。
- 前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記ラストパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーを任意に設定する請求項1又は2に記載の光情報記録方法。
- 書込みを行うとする記録マークの直後のスペース長、次の記録マーク、記録感度及び書込み線速度に応じて、前記センターパルス及び前記ラストパルスの生成位置、パルス幅、照射パワー又はデューティーの少なくともいずれか1つを任意に設定する請求項9又は10に記載の光情報記録方法。
- 全ての加熱パルスと冷却パルスのパルス幅は、適正なマーク形状を形成可能とする記録感度により決まる書込み速度範囲内の加熱パルス及び冷却パルスのパルス幅とほぼ同じ時間幅である請求項1〜11のいずれかに記載の光情報記録方法。
- 光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で前記光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて前記光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する光情報記録装置において、
前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記トップパルス及び前記センターパルス並びに前記ラストパルスのうち少なくともいずれか1つのパルスの発生位置を任意に設定することを特徴とする光情報記録装置。 - 光情報記録媒体の記録感度により決まる書込み速度範囲外の異なる線速度で前記光情報記録媒体上に光源からの光により情報を記録する際に、先頭部加熱パルスと先頭部冷却パルスで構成するトップパルスと、中央部加熱パルスと中央部冷却パルスで構成する複数個のセンターパルスと、後部加熱パルスと後部冷却パルスで構成するラストパルスとを含むマルチパルス光を光源に発光させて前記光情報記録媒体の記録層に記録マークを形成する光情報記録装置において、
前記光情報記録媒体の記録感度と書込み線速度に応じて、前記センターパルスの個数を任意に設定することを特徴とする光情報記録装置。
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