JP4049970B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体枠に回動可能に軸支された前面枠を有し、該前面枠に、複数種類の図柄の可変表示を視認可能とする表示窓部を備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パチスロ遊技機等の遊技機には、本体枠に対して回動自在な状態で前面枠が取り付けられている。
前面枠には、表示窓部を有する表示パネルや化粧パネルなどが取り付けられ、表示パネルの背部(本体枠側)には、外周面に複数種類の図柄が表記された複数のリールが回転自在な状態で配置されている。各リールは、コイン等の遊技媒体を賭けた状態でスタートレバーが押圧されて所定時間経過するか、或いは対応するストップボタンの押圧により順次停止するようになっており、例えば、各リールが停止した状態において、表示窓部を通して視認可能な可変表示領域における表示結果が、予め設定された有効ライン上において特定の図柄の組合せ態様となった場合には、該組合せ態様に応じて所要数の遊技媒体が遊技者に対して付与されるようになっている。
【0003】
ところで、上記遊技機では、遊技者側から見える部分のほとんどが前面枠となっていることから、例えば、前面枠のデザイン次第で、遊技機全体のイメージが変化するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機では、例えば、新機種等の開発にあたって、前面枠のデザインを変更しようとする場合に、次のような問題点があった。
例えば、リールの図柄やパネル(表示パネル、化粧パネル)類を交換することによって、前面枠のデザインを部分的に変更することが可能であるが、リールの図柄やパネル類を交換するだけでは、遊技者に対して新機種であるという感じを与え難く、新鮮味に欠けるという問題点があった。
そこで、前面枠を新規に開発して前面枠全体のデザインを変更することも考えられるが、その場合には、前面枠が大きな部材である(つまり、成形が容易ではない)こともあり、開発に多大なコストと期間を要するという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、前面枠のデザイン変更が容易な遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、本体枠に回動可能に軸支された前面枠を有し、該前面枠に、複数種類の図柄の可変表示を視認可能とする表示窓部を備える遊技機において、
前記前面枠は、
当該前面枠の上半部を構成するとともに、前記表示窓部を有する前面枠上部構成体と、
当該前面枠の下半部を構成するとともに、遊技媒体を貯留可能な受皿を有する前面枠下部構成体と、
前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを相互に結合する結合手段と、
を備えた構成とし、
前記結合手段は、
前記前面枠の一方の側部に取り付けられて、前記前面枠を閉止した状態に維持可能とさせる施錠装置と、
前記前面枠の他方の側部に取り付けられて、前記本体枠に対して前記前面枠を回動自在に支持する蝶番装置と、
を備えた構成とし、
前記施錠装置は、
前記前面枠の裏面側に取り付けられた取付基板と、
前記取付基板から前方に向けて突出した状態で設けられた鍵部と、
を有する構成とし、
前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを前後方向に重ね合わせる重合部を設け、該重合部に設けた挿通口に前記施錠装置の鍵部を挿通させ、
前記施錠装置と前記蝶番装置を前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とにそれぞれ跨るように取り付けて、
前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを相互に結合させ、
前記蝶番装置は、前記前面枠に取り付けられた前面枠側取付部材を備え、
前記施錠装置の取付基板、及び前記蝶番装置の前面枠側取付部材は、
何れも前記前面枠上部構成体の上部から前記前面枠下部構成体の下部までに至る長尺な部材により構成した。
【0008】
ここで、遊技機には、例えば、パチスロ遊技機或いはスロットマシーンなど、遊技媒体にコインを用いる遊技機が含まれる他、例えば、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機など、遊技媒体に球を用いる弾球遊技機も含まれる。
なお、結合手段としては、前面枠上部構成体と前面枠下部構成体とを相対的に動かないようにして結合する結合手段であることが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図5の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る遊技機の一形態として例示するパチスロ遊技機を示す正面図である。図2は、図1のパチスロ遊技機の前面枠を開放した状態を示す斜視図である。図3は、前面枠の背面図である。
【0020】
この実施の形態のパチスロ遊技機100は、図1〜図3に示すように、前側に開口部1Aを有する本体枠1と、各種パネル(表示パネル3、化粧パネル19)が取り付けられた前面枠2と、前面枠2を開口部1Aの一側で回動自在に支持する蝶番装置30(第2結合部)と、前面枠2を閉止状態で維持可能な施錠装置40(第1結合部)と、を備えて構成されている。
【0021】
前面枠2の上半部には、図1に示すように、そのほぼ中央に表示パネル3が取り付けられている。表示パネル3の背部には、図2に示すように、3個のリール4a、4b、4cが回転自在な状態で配置されており、表示パネル3のほぼ中央には、図1及び図2に示すように、各リール4a、4b、4cの外周面に表記されている図柄を3個ずつ視認可能とする透明なリール表示窓部4(表示窓部)が設けられている。
各リール4a、4b、4cは、コインを賭けた(ベットした)状態でスタートレバー6(後述)が押圧されて所定時間経過するか、或いは対応するストップボタン7a、7b、7c(後述)の押圧により順次停止するようになっており、各リール4a、4b、4cが停止した状態において、リール表示窓部4を通して視認可能な可変表示領域における表示結果が予め設定された有効ライン(コインのベット数に応じて有効化された図柄の組合せライン)上において特定の図柄の組合せ態様となった場合には、その組合せ態様に応じて所要数のコインが遊技者に対して付与される(払出装置20よりコインが払い出されるか、或いはクレジットとして記憶される)ようになっている。
【0022】
表示パネル3の上部には、図1に示すように、上記可変表示領域における可変表示に関連して所定の演出表示を行う演出表示部5が設けられている。一方、表示パネル3の下部には、コインの払出枚数を表示する払出枚数表示部8、遊技の進行に関する表示を行う遊技進行表示部11、コインのクレジット枚数を表示するクレジット枚数表示部12等が設けられている。表示パネル3の右側には、遊技状態に関する表示を行う遊技状態表示部26が設けられ、表示パネル3の左側には、コインのベット枚数を表示するベット枚数表示部25が設けられている。表示パネル3の周囲には、表示パネル3を囲うようにして装飾部材65,65、66が装着され、装飾部材66の背部には、装飾部材66の発光源となる装飾用LEDを実装した装飾用LED基板72、73や、スピーカ77,77(図5)などが配設されている。
【0023】
前面枠2ほぼ中央の傾斜面22には、ベットするコインを投入するコイン投入口15、コインのベット枚数(賭け枚数)を押圧回数によって設定可能な1ベットボタン10、コインのベット枚数を限度枚数(例えば、3枚)に設定可能なマックスベットボタン9が配設されている。即ち、コイン投入口15より所要数のコインを投入した状態或いは所要数のコインがクレジットされている状態で、1ベットボタン10或いはマックスベットボタン9を押圧することで、コインのベット枚数を設定することができ、このベット枚数に応じて有効ラインのパターンを設定することができる。
【0024】
前面枠2の下半部には、矩形状の化粧パネル19が設けられ、この化粧パネル19の上方には、クレジットされたコインを返却するためのコイン返却スイッチ18、前記可変表示領域における可変表示を開始する(つまり、各リール4a、4b、4cの回転を開始する)ためのスタートレバー6、各々のリール4a、4b、4cの回転を停止させるためのストップボタン7a、7b、7c、施錠装置40(図2)を構成する鍵部17(後述)の鍵穴17a、返却機構16(後述)を作動させる返却ボタン16a等が設けられている。
化粧パネル19の左右両側部には、装飾部材63,63が装着され、これら装飾部材63,63の背部には、装飾部材69,69の発光源となる装飾用LEDを実装した装飾用LED基板69,69(図4)が配設されている。また、化粧パネル19の下方には、本体枠1に設置された払出装置20(図2)より払い出されたコインを貯留可能な受皿23や、灰皿21などが設けられている。
【0025】
前面枠2の背部には、図2及び図3に示すように、コイン投入口15より投入されたコインの詰まりを解消してコインを受皿23へと返却するための返却機構16が設置され、この返却機構16の下方には、返却機構16より排出されたコインや払出装置20から払い出されたコインを受皿23へと流下案内する誘導樋24が設けられている。
【0026】
本体枠1は、図2に示すように、前側に開口部1Aを有する中空状の箱形枠体であって、その中空部内には、前述したリール4a、4b、4cを有する可変表示装置14や、払出装置20などが配設されている。
【0027】
蝶番装置30は、図2に示すように、本体枠1に取り付けられた本体枠側取付部材32と、前面枠2に取り付けられた前面枠側取付部材31と、本体枠側取付部材32と前面枠側取付部材31とを相互に回動自在に結合する一対の蝶番本体33,33と、を備えて構成されている。
【0028】
施錠装置40は、図2に示すように、前面枠2の一方の側部(前面枠側取付部材31と反対側の側部)に取り付けられた取付基板41と、該取付基板41に沿って上下に摺動自在な摺動板42と、該摺動板42に取り付けられ前面枠2を閉止した状態において本体枠1の係止板(図示省略)と係合可能な一対の爪部43,43と、摺動板42に対し下方向の付勢力を付与することで爪部43,43と係止板との係合状態を保持可能な付勢手段(図示省略)と、摺動板42の下方向への移動を規制するストッパ(図示省略)と、鍵穴17aを有し該鍵穴17aに差し込まれた鍵の回動により摺動板42を上方向に移動させて爪部43,43と係止板との係合状態を解除可能な鍵部17と、本体枠1に取り付けられ前面枠2を閉止した状態において爪部43,43と係合可能な係止板(図示省略)と、を備えて構成されている。
【0029】
即ち、前面枠2が閉止状態にあるときには、前面枠2側の爪部43と本体枠1側の係止板とが係合し、該係合状態が付勢手段による付勢によって保持された状態となっている。つまり、このとき前面枠2は開放不能な状態となっている。
この状態から、鍵部17の鍵穴17aに鍵を差し込み、鍵を右方向に回動すると、該回動に伴い、摺動板42が上方向に移動して、爪部43が各係止板より離脱する。これにより、爪部43と係止板との係合が解除され、前面枠2が開放可能な状態となる。
また、例えば、前面枠2を閉止するときには、前面枠2を閉止する過程で、爪部43の傾斜部43aが係止板に接触して摺動板42を押し上げながら進んだ後、爪部43の凹部43bが係止板と出会い、その出会った時点で、付勢手段の付勢力により摺動板42が下方向に移動して爪部43の凹部43bに係止板が入り込む。これにより、爪部43と係止板とが係合した状態となり、前面枠2が開放不能な状態に復帰する。
【0030】
図4は前面枠の分解斜視図、図5は前面枠上部構成体の分解斜視図である。
【0031】
前面枠2は、前面枠2の上半部を構成する前面枠上部構成体2Aと、前面枠2の下半部を構成する前面枠下部構成体2Bと、これら構成体2A、2Bを相互に結合する結合手段と、を備えて構成されている。
【0032】
前面枠上部構成体2Aは、図5に示すように、上部ベース部材60Aに、表示パネル3、装飾部材65、66、装飾用LED基板71、72、73、表示用LED基板74、75、76、スピーカ77、演出表示ユニット70等を組み付けて概略構成されている。
【0033】
即ち、上部ベース部材60Aの前面側には、表示パネル3を設置するための凹状のパネル設置部3aが設けられ、パネル設置部3aの上方には、装飾部材66の発光源となる装飾用LED基板72,72、73を設置するための開口部72a,72a、73a、スピーカ77,77を設置するための開口部77a,77a、装飾部材66の発光源となる装飾用LED基板71,71を取り付けるための取付支柱71a,…等が設けられている。
また、パネル設置部3aには、前述したリール表示窓部4と対応する位置に矩形状の開口部4dが設けられている。さらに、払出枚数表示部8、遊技進行表示部11、クレジット枚数表示部12、ベット枚数表示部25、遊技状態表示部26などの各表示部と対応する位置には、各表示部を構成する表示用LED74b、75b、76bを遊技機前面側から視認可能とさせる開口部74a、75a、76aがそれぞれ設けられている。
また、パネル設置部3aの上部には、演出表示ユニット70を設置するための開口部4eが設けられている。演出表示ユニット70の前面側には、前述した演出表示部5を構成する表示器5aや、表示パネル3の発光源となる装飾用LED基板5b,…などが配設され、演出表示ユニット70の裏面側には、制御装置(図示省略)と各種電気部品(例えば、装飾用LED基板71、72,72、73、表示用LED基板74、75、76、スピーカ77など)とを中継する中継基板78が配設されている。
【0034】
そして、パネル設置部3aには表示パネル3が、取付支柱71a,…には装飾用LED基板71,71が、それぞれ取り付けられている。また、開口部72a,72a、73aには装飾用LED基板72,72、73が、開口部77a,77aにはスピーカ77,77が、各々の開口部を介して前方を臨む状態でそれぞれ取り付けられている。また、前述した各表示部と対応する位置には、表示用LED74b、75b、76bが開口部74a、75a、76aを介して前方を臨む状態で、表示用LED基板74、75、76がそれぞれ取り付けられている。また、パネル設置部3aの周囲(上部、側部)には、上部ベース部材60Aの前面側を覆うようにして、装飾部材66、65,65(図4)が取り付けられている。
【0035】
前面枠下部構成体2Bは、図4に示すように、裏面側に誘導樋24(図3)を形成した下部ベース部材60Bに、化粧パネル19、装飾部材63,63、受皿ユニット23A、返却機構16等を組み付けて概略構成されている。
【0036】
即ち、下部ベース部材60Bの上部には、取付基板64を介して、前述した、1ベットボタン10、マックスベットボタン9、コイン投入口15、スタートレバー6、ストップボタン7a、7b、7cが組み付けられている。
また、下部ベース部材60Bの前面側中央には、化粧パネル19が着脱自在に取り付けられている。この化粧パネル19の左右両側部には、装飾部材63,63の発光源となる装飾用LED基板69,69が設置され、これら装飾用LED基板69,69の前方には、上下のベース部材60A、60Bに跨るようにして、透光性を有する装飾部材63,63が取り付けられている。
下部ベース部材60Bの前面側下部には、金属プレート23Bが取り付けられ、この金属プレート23Bの前面側には、受皿23を構成する受皿ユニット23Aが取り付けられている。
【0037】
結合手段は、前面枠2の一方の側部において前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとを上下に結合する第1結合部と、前面枠2の他方の側部において前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとを上下に結合する第2結合部と、により構成されている。この実施の形態では、施錠装置40により上記第1結合部が構成され、蝶番装置30により上記第2結合部が構成されている。
即ち、図4に示すように、施錠装置40の取付基板41が、前面枠2の一方の側部(遊技者側から見て右側部)において上部ベース部材60Aと下部ベース部材60Bとの双方に跨るようにして取り付けられ、蝶番装置30の前面枠側取付部材31が、前面枠2の他方の側部(遊技者側から見て左側部)において上部ベース部材60Aと下部ベース部材60Bとの双方に跨るようにして取り付けられている。
前面枠側取付部材31と取付基板41は、図3及び図4に示すように、何れも上部ベース部材60Aの上部から下部ベース部材60Bの下部までに至る長尺な金属製の板状部材とされる。前面枠側取付部材31、取付基板41、及びそれら部材の上端部を相互に連結する連結基板34(図5)の各々には、図3に示すように、装飾部材65、66や受皿ユニット23Aを前面枠2に止着する止着部材(図示省略)を露出させて前面枠2の裏面側より止着部材を取り外し可能とさせる開口部(止着部材挿通孔)31a、41a、34aが設けられている。
また、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとが前後方向に重なり合う重合部には、図4に示すように、取付基板41から前方に向けて突出した状態に設けられた柱状の鍵部17を挿通させる挿通口17b、17cが各構成体2A、2Bに設けられ、鍵部17が前面枠2を前後方向に貫通した状態で配置されている。
【0038】
以上のように、この実施の形態のパチスロ遊技機100によれば、前面枠上部構成体2Aと、前面枠下部構成体2Bと、これら構成体2A、2Bを相互に結合する結合手段とにより前面枠2を構成したので、前面枠2の上半部や下半部のみの交換・変更が可能となる。従って、従来と比べ、前面枠2のデザイン変更の自由度が高くなり、前面枠2のデザイン変更が容易となる。
そして、上記結合手段を、前面枠2の一方の側部において前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとを上下に結合する第1結合部(施錠装置40)と、前面枠2の他方の側部において前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとを上下に結合する第2結合部(蝶番装置30)と、により構成したので、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとを確実かつ正確に結合できる。
また、上記第1結合部を施錠装置40により構成し、上記第2結合部を蝶番装置30により構成したので、第1結合部や第2結合部を別個に設ける必要がなくなる。
【0039】
また、前面枠側取付部材31と取付基板41が、何れも上部ベース部材60Aの上部から下部ベース部材60Bの下部までに至る長尺な金属製の板状部材とされ、しかも前面枠側取付部材31と取付基板41とが金属製の連結基板34により相互に連結されているので、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとの結合状態がより一層強固なものとなる。また、前面枠2の厚み方向の強度を向上させることもできる。
また、装飾部材65、66や受皿ユニット23Aを前面枠2に止着する止着部材を前面枠2の裏面側に露出させる開口部31a、41a、34aを、前面枠側取付部材31、取付基板41、及び連結基板34に設けたので、前面枠側取付部材31、取付基板41及び連結基板34を取り付けた状態においても、前面枠2の裏面側から装飾部材65、66や受皿ユニット23Aを取り外すことができる。従って、装飾部材65、66や受皿ユニット23Aを取り外すのが容易となる。
また、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとが前後方向に重なり合う重合部において、鍵部17が貫通状態で設けられているので、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとの結合位置のズレをなくすことができ、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとの結合強度をさらに向上させることができる。
【0040】
また、この実施の形態では、上下のベース部材60A、60Bに跨るようにして装飾部材63,63を取り付け、該装飾部材63,63によって、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとの境界の一部を覆い隠すようにしたので、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとが一体であるが如き印象を遊技者に対して与えることができる。
また、この実施の形態では、前面枠上部構成体2Aと前面枠下部構成体2Bとを前記結合手段により結合して前面枠2を構成したので、各構成体2A、2B各々の強度は、前面枠上部構成体と前面枠下部構成体とを一体構成してなる前面枠と比べて高くなる。従って、この実施の形態で示したように、前面枠2の両側部において構成体2A、2Bを上下に結合するだけでも、前面枠2として十分な強度を得ることができる。
【0041】
なお、本発明はこの実施の形態のパチスロ遊技機100に限られるものではなく、例えば、その他のパチスロ遊技機やスロットマシーン、或いはパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機にも適用可能である。また、この実施の形態では、前面枠2の一方の側部において構成体2A、2Bを上下に結合する第1結合部(施錠装置40)と、前面枠2の他方の側部において構成体2A、2Bを上下に結合する第2結合部(蝶番装置30)とにより結合手段を構成したが、これに限られるものではなく、例えば、前面枠2の周縁に沿った形状(略ロ字状)の枠体などによって、結合手段を構成することも可能である。また、この実施の形態では、施錠装置40により第1結合部を構成し、蝶番装置30により第2結合部を構成したが、例えば、施錠装置40や蝶番装置30とは別個に、前面枠2の左右両側部の各々において構成体2A、2Bを上下に結合する結合部を設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、前面枠上部構成体2Aと、前面枠下部構成体2Bと、これら構成体2A、2Bを相互に結合する結合手段とにより前面枠2を構成したが、例えば、前面枠2を構成する構成体(結合手段を除く)の数を3以上とすることも可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、前面枠上部構成体と、前面枠下部構成体と、これら構成体を相互に結合する結合手段とにより前面枠を構成したので、前面枠の上半部や下半部のみの交換・変更が可能となる。従って、従来と比べ、前面枠のデザイン変更の自由度が高くなり、前面枠のデザイン変更が容易となる。また、結合手段は、前面枠の一方の側部に取り付けられて、前記前面枠を閉止した状態に維持可能とさせる施錠装置と、前記前面枠の他方の側部に取り付けられて、本体枠に対して前記前面枠を回動自在に支持する蝶番装置と、を備えた構成とし、前記施錠装置は、前記前面枠の裏面側に取り付けられた取付基板と、該取付基板から前方に向けて突出した状態で設けられた鍵部と、を有する構成とし、前面枠上部構成体と前面枠下部構成体とを前後方向に重ね合わせる重合部を設け、該重合部に設けた挿通口に前記施錠装置の鍵部を挿通させ、前記施錠装置と前記蝶番装置を前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とにそれぞれ跨るように取り付けて、前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを相互に結合させたので、前面枠上部構成体と前面枠下部構成体との結合位置のズレをなくすことができ、前面枠上部構成体と前面枠下部構成体との結合強度を向上させることができる。また、施錠装置及び蝶番装置が、何れも前面枠上部構成体の上部から前面枠下部構成体の下部までに至る長尺な部材により構成されているので、前面枠上部構成体と前面枠下部構成体との結合状態がより一層強固なものとなる。また、前面枠の厚み方向の強度を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の一形態として例示するパチスロ遊技機を示す正面図である。
【図2】図1のパチスロ遊技機の前面枠を開放した状態を示す斜視図である。
【図3】図2の前面枠の背面図である。
【図4】図2の前面枠の分解斜視図である。
【図5】図4の前面枠上部構成体の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 本体枠
2 前面枠
2A 前面枠上部構成体
2B 前面枠下部構成体
4 リール表示窓部(表示窓部)
17 鍵部
17a 鍵穴
17b、17c 挿通口
23 受皿
30 蝶番装置(第2結合部、結合手段)
31 前面枠側取付部材
31a、34a、41a 開口部
40 施錠装置(第1結合部、結合手段)
41 取付基板
60A 上部ベース部材
60B 下部ベース部材
63、65、66 装飾部材
100 パチスロ遊技機(遊技機)
Claims (1)
- 本体枠に回動可能に軸支された前面枠を有し、該前面枠に、複数種類の図柄の可変表示を視認可能とする表示窓部を備える遊技機において、
前記前面枠は、
当該前面枠の上半部を構成するとともに、前記表示窓部を有する前面枠上部構成体と、
当該前面枠の下半部を構成するとともに、遊技媒体を貯留可能な受皿を有する前面枠下部構成体と、
前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを相互に結合する結合手段と、
を備えた構成とし、
前記結合手段は、
前記前面枠の一方の側部に取り付けられて、前記前面枠を閉止した状態に維持可能とさせる施錠装置と、
前記前面枠の他方の側部に取り付けられて、前記本体枠に対して前記前面枠を回動自在に支持する蝶番装置と、
を備えた構成とし、
前記施錠装置は、
前記前面枠の裏面側に取り付けられた取付基板と、
前記取付基板から前方に向けて突出した状態で設けられた鍵部と、
を有する構成とし、
前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを前後方向に重ね合わせる重合部を設け、該重合部に設けた挿通口に前記施錠装置の鍵部を挿通させ、
前記施錠装置と前記蝶番装置を前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とにそれぞれ跨るように取り付けて、
前記前面枠上部構成体と前記前面枠下部構成体とを相互に結合させ、
前記蝶番装置は、前記前面枠に取り付けられた前面枠側取付部材を備え、
前記施錠装置の取付基板、及び前記蝶番装置の前面枠側取付部材は、
何れも前記前面枠上部構成体の上部から前記前面枠下部構成体の下部までに至る長尺な部材により構成されていることを特徴とする遊技機。
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