JP4049844B2 - レーザ切断加工方法及び装置並びにレーザノズル - Google Patents

レーザ切断加工方法及び装置並びにレーザノズル Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ切断加工方法及び装置並びに同加工方法に使用するレーザノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ切断加工方法として、レーザビームを集光レンズによって集光してワークへ照射し、かつアシストガスとして酸素または空気を使用し、ワークと酸素との酸化反応による熱を利用してワークを溶融し、溶融した金属をアシストガスによって吹き飛ばすことによるレーザ切断が行われている。
【0003】
そして、従来は、ワークが薄板や厚板によって焦点距離の異なる集光レンズを使用し、また集光レンズの焦点位置を、ワーク表面、ワーク表面の上方位置およびワーク表面の下方位置等に位置調節してレーザ切断を行っている。さらに、ビームモードとしてはシングルモードのレーザビームを推奨し、かつ加工条件によってはパルスレーザ等が使用されている。
【0004】
ところで、シングルモードの場合にはレーザ発振器からの距離等に拘りなく常にシングルモードを維持するので扱い易い反面、大出力になると、光軸付近の強度が高くなり集光レンズや反射鏡に熱変形や損傷を与えることがある。
【0005】
そこで、レーザビームのシングルモードやマルチモードに拘りなく、レーザビームを小径の円筒状の内面鏡内に導き多重反射させてレーザ切断加工等を行う技術が開発されている。この技術に関する先行例として、例えば特開平4−13493号公報(先行例1)がある。また類似の先行例として特開平3−230886号公報(先行例2)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記先行例1の構成は、レーザ発振器において発振された大径(16mm)のレーザビームを集光レンズによって集光し、例えば入口直径が0.4mmで長さが15.08mmの円形の直管又は適宜形状のテーパ状の内面鏡内に導入し、この内面鏡内において多重反射させた後、ワークに直接照射してレーザ切断加工を行う構成である。
【0007】
上記構成においては、一般的なレーザ加工機におけるノズル径(1.5φ〜3.0φ程度)に比較して内面鏡の内径が小さくかつ長いので、内面鏡から高圧のアシストガスを噴射しようとすると、集光レンズ等を備えた加工ヘッド内の内圧が高くなり、場合によっては保持部を含む集光レンズ等の光学要素に歪みを与え、焦点位置がずれて内面鏡内へレーザビームを良好に導入できなくなることがあり、より厚いワークのレーザ切断を行う上において問題がある。
【0008】
また、先行例1においては、カライドスコープを用いることによって、中心部にエネルギーが飛躍的に集中するような形態(中心ピークが極めて細い形態)のエネルギー分布を呈するレーザビームに変換するものである。したがって、レーザビームの軸心部のエネルギー密度が極めて高くなるものの全体として中心ピークが極めて細い針状を呈することとなり、エネルギーボリュームは小さなものである。よって、小径の孔加工には有効であるものの、厚板の切断を能率良く行う上においては問題がある。
【0009】
前記先行例2の構成は、入口が大きく出口の径を穿孔しようとする微細孔の孔径と略同径の小径に形成したテーパ状の集光コーン内にレーザビームを導入し、レーザビームを次第に集束し、出口からプリント基板にレーザビームを照射して出口とほぼ同径の穿孔加工を行おうとするものである。
【0010】
上記先行例2の構成においては、集光コーンの出口へレーザビームを単に集光しようとする構成であるから、充分な多重反射が行われ得ないものであり、レーザ強度の平均化を図る上において問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、レーザ発振器から発振されオプチカルフラット又は集光レンズを透過した大径のレーザビームを、ノズルに備えたテーパー状の反射面において反射を繰り返して上記ノズルの小径のストレート部に導入し光軸の周囲部分を多重反射させてレーザビームの光軸周囲部分のビーム強度の均一化を図り、このビーム強度を平均化したレーザビームの径を、前記ノズルから噴射されるガスジェットの径よりも大径になるように僅かに拡大し、ワーク表面に照射されるスポット部分のエネルギー分布は全体的にエネルギー密度がほぼ等しい態様のレーザビームとしてワーク表面に照射し、このレーザビームの照射面の中心部に酸化促進ガスジュットの流速を亜音速以上に保持して噴射し、ワークの酸化反応による熱によってワークを溶融し、その溶融部分を前記ガスジェットにより除去することを特徴とするものである。
【0012】
また、レーザ発振器と、レーザ発振器において発振された大径のレーザビームを透過自在なオプチカルフラット又は集光レンズを備えると共に、上記オプチカルフラット又は集光レンズを透過した大径のレーザビームの反射を繰り返してノズルに備えた小径のストレートの多重反射領域に導くテーパー状の反射面を備えたビームガイド部と、多重反射により光軸の周囲部分のビーム強度を平均化し、ワーク表面に照射されるスポット部分のエネルギー分布は全体的にエネルギー密度がほぼ等しい態様のレーザビームに変換して照射したワークの照射面の中心部にレーザビームと同軸方向から超音速で噴射される酸化促進ガスジェットの供給部と、を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
また、レーザ発振器と、レーザ発振器において発振されたレーザビームの光軸の周囲部分を多重反射するための小径のストレートの多重反射孔を備えたノズルと、上記ノズルから噴射される酸化促進用のガスジェットの供給部とを備えているレーザ切断加工装置であって、前記レーザ発振器から発振された大径のレーザビームを透過自在なオプチカルフラット又は集光レンズを備え、このオプチカルフラット又は集光レンズを透過した大径のレーザビームの反射を繰り返して前記多重反射孔に導くためのテーパー状の反射面を備え、前記多重反射孔から噴射されるガスジェットをほぼ平行状の噴流に保持し、かつ前記多重反射孔を経たレーザビームの径を上記ガスジェットの噴流の径よりも大径になるように拡大し、ワーク表面に照射されるスポット部分のエネルギー分布は全体的にエネルギー密度がほぼ等しい態様のレーザビームに変換するために、ノズルの噴出口の内面を噴出口の出口側が次第に大径になるテーパー形状の反射面に形成してあることを特徴とするものである。
【0014】
また、レーザビームの多重反射を行う小径のストレート部と、上記ストレート部で多重反射した後のレーザビームをさらに多重反射して上記ストレート部よりも大径のスポットとしてレーザビームをワークに照射するために、上記ストレート部の径よりはノズル照射口が大径になるようにノズル照射口側が次第に大径になるように、かつ内面を、レーザビームを反射する反射面に形成した照射口側テーパー部とを備えていることを特徴とするものである。
【0015】
また、前記レーザノズルにおいて、小径のストレート部のレーザ光の入口側に、前記ストレート部側が小径でかつ内面をレーザビームの反射面に形成したテーパー状の開口部を備えていることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1を参照するに、本例に係るレーザ切断加工装置は、レーザビームLBを発振するレーザ発振器1と、上記レーザビームLBをレーザ加工ヘッド3方向へ反射するベンドミラー5を備えている。
【0021】
前記レーザ加工ヘッド3は、レーザビームLBを囲繞した保護管7の先端部に適宜に接続してある。このレーザ加工ヘッド3はヘッド本体9を備えており、このヘッド本体9の上側に螺着したスリーブ11に前記保護管7の端部が適宜に係合してある。
【0022】
前記ヘッド本体9の下部にはノズルホルダ13が着脱可能に螺着してあり、このノズルホルダ13の下部にはレーザノズル15が着脱可能に螺着固定してある。
【0023】
さらに、前記ノズル本体9には、例えば酸素ガス或は空気等のアシストガス流入口17が形成してあり、このアシストガス流入口17には、前記レーザノズル15からアシストガスをガスジェットとして噴射するためのガス供給部19が接続してある。このガス供給部19は、例えば高圧タンク或はコンプレッサよりなるものである。
【0024】
上記ガス供給部19から供給された高圧のアシストガスが前記保護管7側へ流出するのを防止するために、レーザビームLBを透過自在のオプチカルフラット21がノズル本体9内に設けてある。
【0025】
前記レーザノズル15は、レーザビームLBを集光する機能を有するテーパー状の開口部23を備えると共に、このテーパー状の部分に連続してレーザビームLBの光軸の周囲部分の多重反射を行う多重反射孔として小径のストレート部25が適宜長さに亘って設けてある。そして、このストレート部25の下部には、ワークWへのレーザビームの照射径が多重反射孔の径より大径の所望径になるように、下端部のノズル照射口27の径がストレート部25の径より僅かに大径になるように、下端部側が次第に大径になるテーパ形状の噴射口として照射口側テーパー部29が形成してある。
【0026】
すなわちレーザノズル15は、管の途中にスロート(ストレート部25)をもつ中細ノズルであり、ダイバージェット又は広い意味でのラバルノズルと称されるものであって、アシストガスを亜音速から超音速に加速する機能を有するノズルである。
【0027】
前記ノズルホルダ13の内面は、レーザ発振器1から発振され、ベンドミラー5によって屈曲された大径のレーザビームLBを前記ストレート部25へ指向集束せしめるようにテーパー状の反射面31に形成してある。
【0028】
また、前記ノズルホルダ13の反射面31およびレーザノズル15におけるテーパー状の開口部23,ストレート部25および照射口側テーパー部29の内面はそれぞれレーザビームLBを高反射するように仕上面精度を上げるか、例えば金メッキなどのごとく高反射材料のメッキを施すことが望ましい。
【0029】
ここで、前記照射口側テーパ部(噴射口)29は、前記ストレート部(多重反射孔)25から噴射されるガスジェットをほぼ平行状に集束した態様の噴流に保持し、かつ前記ストレート部25を経たレーザビームの径を上記ガスジェットの噴流の有効径(溶融金属を吹き飛すに充分な運動エネルギーを保有する流速の範囲)よりも大径になるように拡大する機能を有するものであって、テーパ形状に形成してある。
【0030】
すなわち、ストレート部25を経たレーザビームは回折によって自然に広がる傾向にあるが、前記噴射口29は、回折により広がる場合よりもレーザビームの径をより大きく拡大するために、この噴射口29内においてレーザビームが数回の反射を行う長さに設けてあり、かつ広がり角は所望の角度に設けてある。
【0031】
以上のごとき構成において、レーザ発振器1から発振されたレーザビームLBをベンドミラー5によってレーザ加工ヘッド3側へ反射すると、レーザビームLBは保護管7内を通過すると共にオプチカルフラット21を透過し、レーザ発振器1から発振されたままの大径の状態でノズルホルダ13におけるビームガイド部としてのテーパー状の反射面31に照射される。
【0032】
上記反射面31に照射されたレーザビームLBはレーザノズル15におけるビームガイド部としてのテーパー状の開口部23側へ反射され、この開口部23において適数回反射を繰り返して小径のストレート部25に導入される。小径のストレート部25に導入されたレーザビームLBは当該ストレート部25において多重反射され光軸の周囲部分のビーム強度が平均化(均一化)される。
【0033】
そして、上記ストレート部25において多重反射して光軸の周囲部分のビーム強度が均一化されたレーザビームは照射孔側テーパ部29においてさらに多重反射を繰り返しつつ次第に大径になり、前記ストレート部25の径より大径の所望の径でもってワークWの表面に照射される。
【0034】
ところで、前記レーザ発振器1から発振されたレーザビームLBは、図2に模式図のように示すように、テーパー状の開口部23において複数回反射されて集光しストレート部25へ導入され、この小径のストレート部25において多重反射される。そして、照射孔側テーパ部29において更に複数回反射され、ストレート部25の径よりも大径に拡大されたスポットSPとしてワークWの上面に照射される。
【0035】
この際、前記ストレート部25の径に相当する部分のレーザビームLBは多重反射されることなくレーザノズル15を通過してワークWの上面に照射される。そして、前記開口部23において反射された光軸の周囲部分が小径のストレート部25において多重反射されビーム強度が平均化された後、照射側テーパ部29によって小径のストレート部25より僅かに大径のスポットSPに拡大される。このスポットSPの部分のエネルギー分布は、前記照射側テーパ部29の角度にもよるが、ほぼ平均化された状態にあるので全体的にエネルギー密度がほぼ等しい円柱形状E1を呈する。このエネルギー分布は、レーザビームをアクリルに照射したときのバーンパターンによって観察すると、図2の模式図に示すようにエネルギーボリュームの大きな円柱形状E1を呈することにより確認できる。なお、多重反射されることなくレーザノズル15を通過した部分は、干渉を受けることによりエネルギー密度は、レーザ発振器1から発振されたときの軸心部のエネルギー密度よりも大きくなるが、エネルギーボリュームの小さな針状あるいはヒゲ状E2を呈する。
【0036】
上述のごときエネルギー分布を呈する態様に変換されたレーザビームをワークWに照射すると、エネルギー分布が円柱形状の部分E1はワークWを溶融し蒸発させる程度にはエネルギー密度が大きくないので、ワークWの照射面は溶融直前の発火点程度に加熱された状態となる。なお、レーザビームにおけるエネルギー密度がヒゲ状の部分E2はエネルギー密度は大きいもののエネルギーボリュームが小さいので、このヒゲ状の部分E2がワークWに照射されても、切断に関与する全体のエネルギー量が小さいので、ワークWが直ちに溶融切断可能になるものではない。
【0037】
上述のごとくエネルギー密度の分布が円柱状を呈する態様に変換したレーザビームをワークWの表面に照射すると同時に、ガス供給部19から高圧の酸素ガスまたは空気のアシストガスを流入口17からヘッド本体9内に供給すると、アシストガスは室9C内において高圧(5〜20kgf/cm2 )となり、レーザノズル15におけるストレート部25において亜音速になり、ノズル照射口25からは超音速(マッハ1以上)で前記照射面の中央部に噴射される。
【0038】
上記ストレート部(多重反射孔)25から噴射されるアシストガスのガスジェットGは前記多重反射孔25の径より僅かに大径になるものの、ほぼ平行状に集束した態様でかつワークWの表面へ照射されたレーザビームのスポット(照射面)SPの径より小径の噴流に保持されて、上記スポットSPの中央部に噴射される。なお、このガスジェットGの広がり具合はシュリーレン法と称する流れの可視化の方法などによって確認できる。
【0039】
ところで、前記照射孔側テーパ部29が存在せずにストレート部25がレーザノズル15から直接開口された構成(前記先行例1のごとき構成)においてはレーザビームの広がりは回折による自然の広がりであってより大径にすることができず、またガスジェットは平行状に保持され難く大きく広がる傾向にあり、ワーク表面でのレーザビームの照射面よりもガスジェット径の方が大きくなるので、望ましいものではない。
【0040】
前記ワークWのレーザ照射面(スポット)は、レーザビームの照射によって全面的に溶融直前の発火点温度に達しており、この中央部に酸素ガスまたは空気のアシストガスがガスジェットとして噴射されるので、酸素によりワークWの酸化反応が促進される。この酸化反応熱によってワークWが溶融し、この溶融した部分がアシストガスのジェット流によって除去されて、ワークWのレーザ切断が行われることとなる。
【0041】
この際、発火点温度に達しているスポットの中央部に上記スポットの径より小径のガスジェットを噴射するものであるから、酸化反応を効果的に促進でき、この酸化反応熱によってワークWを溶融し超音速のガスジェット全体によって溶融金属を除去できる。したがって、ガスジェット中の酸素との酸化反応熱によって次々に溶融すると同時に溶融部分全体を次々に効果的に飛散除去できるものであり、換言すれば、酸化反応熱の伝播速度とガスジェットの速度とが均衡し、上記酸化反応熱が周囲に大きく拡散する前に溶融金属を除去することとなり酸化反応熱による熱影響範囲を小さく抑制することができる。
【0042】
また、ガスジェットはほぼ平行状に集束した態様に保持されるので、レーザノズル15とワークWとの間隔を比較的大きくすることが可能であると共に、ガスジェットの有効到達距離が長くなり、より厚いワークの切断を行うことができることになる。
【0043】
本例によれば、集光レンズを有しないので従来に比較して構成が簡単になると共に、テーパー状のビームガイド部でもってレーザビームLBをストレート部25に導く構成であるから、室9Cを高圧にすることによって、またオプチカルフラット21が例えば熱変形することによってオプチカルフラット21に歪みが生じた場合であっても、ストレート部25へレーザビームを確実に導くことができる。
【0044】
また、前記構成により室9C内を高圧にすることができ、レーザノズル15からアシストガスをマッハ1以上の超音速で噴射することが可能となり、より厚いワークの切断を行うことができる。
【0045】
ところで、本発明は、前記例に限るものではなく、適宜の変更を行うことによってはその他の態様でも実施可能である。例えばベンドミラー5とオプチカルフラット21との間に焦点距離の長い集光レンズを配置して、レーザビームLBをレーザノズル15におけるテーパー状の開口部23へ照射するようにレーザビームLBを僅かに集束する構成とすることも可能である。また、ベンドミラー5を凹面鏡にして上述したようにレーザビームLBを集束してテーパー状の開口部23へ照射する構成とすることも可能である。
【0046】
さらに、オプチカルフラット21に代えて当該部分に適宜焦点距離の集光レンズを採用してテーパー状の開口部23へ照射することも可能である。
【0047】
上述の場合、テーパー状の開口部23の適宜位置に焦点が合う構成とすることができ、一旦集光されて広がりかけたレーザビームを反射させながらストレート部25に導入することになり、開口部23の径を前記例示の場合よりも小径とすることが可能であり、レーザ加工ヘッドの全体的構成の小型化を図ることができる。
【0048】
要するに、集光レンズや凹面鏡を用いる場合であっても、多重反射を行う小径のストレート部25へのレーザビームの導入はテーパー状の開口部23によって行う構成とすることにより、例えば集光レンズやオプチカルフラット等に多少の歪みを生じても何等問題にすることなくストレート部25へレーザビームLBを確実に導入することができるものである。
【0049】
【発明の効果】
以上のごとき説明より理解されるように、要するに請求項1に係る発明はによれば、酸化反応を効果的に促進でき、酸化反応熱によって溶融した部分の飛散除去にガスジェット全体を有効に利用できる。
【0050】
したがって、酸化反応熱の影響範囲を小さく抑制してのレーザ切断を行うこができると共に、より厚いワークのレーザ切断を行うことができるものである。
【0052】
すなわち、レーザビームの光軸の周囲部分のビーム強度を均一化しエネルギー分布を円柱状となしてワークへ照射した部分の中心部へ亜音速以上のガスジェットを噴射して酸化反応を促進し、かつマッハ1〜2程度のジェットガスによって溶融金属が吹き飛ばされるので、効率のよいレーザ切断を行うことができ、より厚い板の切断ができるものである。
【0053】
請求項2に係る発明によれば、小径のストレートの多重反射領域へのレーザビームの導入が確実容易であると共に、ガス流を超音速にすることができ、より厚いワークの切断が可能である。
【0056】
請求項3に係る発明によれば、ガスジェットは、レーザビームの照射によって発火点温度に達しているスポットの中央部に当該スポット径より小径の噴流として噴射されるものであり、ワークの酸化反応を効果的に促進することができる。そして、酸化反応熱によって溶融した金属の飛散除去にガスジェット全体が寄与することになり、溶融金属の除去を効果的に行うことができる。
【0057】
よって、酸化反応熱による熱影響部を小さく抑制してのレーザ切断加工が可能であると共に、より厚いワークの切断を行うことができるものである。
【0058】
請求項4に係る発明によれば、多重反射したレーザビームを拡大し、エネルギー分布が円柱状を呈する態様のレーザビームに変換できると共にガスジェットの広がりを抑制できるものである。
【0059】
請求項5に係る発明によれば、集光レンズがない場合であっても、レーザ発振器から発振されたレーザビームを小径のストレート部に確実容易に導くことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ切断加工装置の概念的な説明図である。
【図2】レーザノズルにおけるレーザビームの反射およびエネルギー分布状態を模式図的に示した説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器
3 レーザ加工ヘッド
5 ベンドミラー
13 ノズルホルダ
15 レーザノズル
19 ガス供給部
21 オプチカルフラット
23 テーパ状の開口部
25 小径のストレート部
27 照射口
29 照射口側テーパー部

Claims (5)

  1. レーザ発振器から発振されオプチカルフラット又は集光レンズを透過した大径のレーザビームを、ノズルに備えたテーパー状の反射面において反射を繰り返して上記ノズルの小径のストレート部に導入し光軸の周囲部分を多重反射させてレーザビームの光軸周囲部分のビーム強度の均一化を図り、このビーム強度を平均化したレーザビームの径を、前記ノズルから噴射されるガスジェットの径よりも大径になるように僅かに拡大し、ワーク表面に照射されるスポット部分のエネルギー分布は全体的にエネルギー密度がほぼ等しい態様のレーザビームとしてワーク表面に照射し、このレーザビームの照射面の中心部に酸化促進ガスジュットの流速を亜音速以上に保持して噴射し、ワークの酸化反応による熱によってワークを溶融し、その溶融部分を前記ガスジェットにより除去することを特徴とするレーザ切断加工方法。
  2. レーザ発振器と、レーザ発振器において発振された大径のレーザビームを透過自在なオプチカルフラット又は集光レンズを備えると共に、上記オプチカルフラット又は集光レンズを透過した大径のレーザビームの反射を繰り返してノズルに備えた小径のストレートの多重反射領域に導くテーパー状の反射面を備えたビームガイド部と、多重反射により光軸の周囲部分のビーム強度を平均化し、ワーク表面に照射されるスポット部分のエネルギー分布は全体的にエネルギー密度がほぼ等しい態様のレーザビームに変換して照射したワークの照射面の中心部にレーザビームと同軸方向から超音速で噴射される酸化促進ガスジェットの供給部と、を備えていることを特徴とするレーザ切断加工装置。
  3. レーザ発振器と、レーザ発振器において発振されたレーザビームの光軸の周囲部分を多重反射するための小径のストレートの多重反射孔を備えたノズルと、上記ノズルから噴射される酸化促進用のガスジェットの供給部とを備えているレーザ切断加工装置であって、前記レーザ発振器から発振された大径のレーザビームを透過自在なオプチカルフラット又は集光レンズを備え、このオプチカルフラット又は集光レンズを透過した大径のレーザビームの反射を繰り返して前記多重反射孔に導くためのテーパー状の反射面を備え、前記多重反射孔から噴射されるガスジェットをほぼ平行状の噴流に保持し、かつ前記多重反射孔を経たレーザビームの径を上記ガスジェットの噴流の径よりも大径になるように拡大し、ワーク表面に照射されるスポット部分のエネルギー分布は全体的にエネルギー密度がほぼ等しい態様のレーザビームに変換するために、ノズルの噴出口の内面を噴出口の出口側が次第に大径になるテーパー形状の反射面に形成してあることを特徴とするレーザ切断加工装置。
  4. レーザビームの多重反射を行う小径のストレート部と、上記ストレート部で多重反射した後のレーザビームをさらに多重反射して上記ストレート部よりも大径のスポットとしてレーザビームをワークに照射するために、上記ストレート部の径よりはノズル照射口が大径になるようにノズル照射口側が次第に大径になるように、かつ内面を、レーザビームを反射する反射面に形成した照射口側テーパー部とを備えていることを特徴とするレーザノズル。
  5. 請求項4に記載の発明において、小径のストレート部のレーザ光の入口側に、前記ストレート部側が小径でかつ内面をレーザビームの反射面に形成したテーパー状の開口部を備えていることを特徴とするレーザノズル。
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