JP4049521B2 - 車両用遠心クラッチ装置 - Google Patents

車両用遠心クラッチ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクーター型車両等に代表される車両の遠心クラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクーター型車両等に多用されている遠心クラッチ装置の一例を図5に示す。この遠心クラッチ装置100は、エンジン回転が伝達される筒状の原動側回転軸101に回転一体であるクラッチプレート102と、これに平行するサイドプレート103との間に架設された3本の支持軸104に、それぞれアーム状のクラッチウェイト105がその一端を軸支されている。各クラッチウェイト105は、その自由端側が遠心方向に回動可能であり、かつ3つのクラッチスプリング106により向心方向に付勢されている。また、各クラッチウェイト105の自由端側外周面には摩擦係数の高い材質でなるクラッチライニング107が貼着されている。
【0003】
一方、原動側回転軸101の内周部には、図示しない駆動輪に回転を伝達する従動側回転軸108が同軸的かつ相対回転自在に軸支されており、この従動側回転軸108にクラッチハウジング109が回転一体に設けられている。クラッチハウジング109は3つのクラッチウェイト105の外周側を覆う略椀状に形成されている。
【0004】
このように構成された遠心クラッチ装置100において、原動側回転軸101およびクラッチプレート102はF方向に回転し、その回転速度が所定の速度に達した時の遠心力により、各クラッチウェイト105がクラッチスプリング106の付勢力に抗して遠心方向に回動し、各クラッチライニング107がクラッチハウジング109の内周面109aに摩擦係合する。これにより、原動側回転軸101の回転力が従動側回転軸108に徐々に伝達され、駆動輪が回転して車両の発進が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の遠心クラッチ装置100では、各クラッチウェイト105のクラッチライニング107がクラッチハウジング109の内周面109aに摩擦係合し始める時(以下、この状況をクラッチインと呼ぶ)に、各クラッチウェイト105にジャダーと呼ばれるラジアル方向(周方向)への振動が発生し、乗員にとって不快な振動感や騒音が伴いやすい。
【0006】
このクラッチイン時におけるジャダーを抑制するために、各クラッチウェイト105の側面には、その回動方向に沿う溝状凹部111が形成され、この溝状凹部111に対面するクラッチプレート102(またはサイドプレート103)にゴム等の弾性材料でなるローラー状のラジアルダンパー112が突設され、このラジアルダンパー112が溝状凹部111内に密に嵌合されるようになっている。
【0007】
こうすることにより、各クラッチウェイト105の振動が阻止されてラジアル方向へのジャダーが防止される。しかしながら、各クラッチウェイト105は、それぞれスラスト方向(軸方向)へ若干の遊びを持って支持軸104に軸支されているため、クラッチイン時に各クラッチウェイト105のスラスト方向へのジャダーも発生しやすく、ラジアル方向へのジャダーが発生した時の場合と同様に不快な振動感や騒音が伴う懸念がある。
【0008】
本発明に係る車両用遠心クラッチ装置は、上記問題点を解決するために発明されたものであり、その発明の目的は、クラッチイン時におけるクラッチウェイトのラジアル方向およびスラスト方向へのジャダーを抑制し、不快な振動感や騒音の発生を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る車両用遠心クラッチ装置は、請求項1に記載したように、原動側回転軸に回転一体であるクラッチプレートとサイドプレートとの間に架設された支持軸に、クラッチウェイトがその一端を軸支されて遠心方向に回動可能かつクラッチスプリングにより向心方向に付勢されて設けられ、上記クラッチウェイトの自由端側外周面にクラッチライニングが設けられる一方、従動側回転軸に回転一体であってクラッチウェイトの外周側を覆う形状のクラッチハウジングが設けられ、原動側回転軸の回転速度が所定の速度に達した時の遠心力によりクラッチウェイトを遠心方向に回動させて上記クラッチライニングを上記クラッチハウジングの内周面に摩擦係合させ、原動側回転軸の回転力を従動側回転軸に伝達するように構成された車両用遠心クラッチ装置において、上記クラッチプレートに対面する側のクラッチウェイトの一側面に、クラッチウェイトの回動方向に沿う溝状凹部を形成すると共に、この溝状凹部が形成されるのと反対側であってサイドプレートに対面する側のクラッチウェイトの他側面に孔状凹部形成し、上記溝状凹部内に密に嵌合する弾性材料でなるラジアルダンパーを上記クラッチプレートに突設する一方、上記孔状凹部内に弾性材料でなるスラストダンパーを嵌合し、上記クラッチスプリングをサイドプレート側に偏倚させて配設して上記スラストダンパーをサイドプレートに当接させたことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、ラジアルダンパーによりクラッチウェイトのラジアル方向へのジャダーが制振され、スラストダンパーによりクラッチウェイトのスラスト方向へのジャダーが制振されるため、クラッチイン時における不快な振動感や騒音の発生が防止される。また、クラッチウェイトがラジアルダンパーとスラストダンパーとによって両側から挟持される形となるため、クラッチウェイトのラジアル方向へのジャダーとスラスト方向へのジャダーが共に効率良く制振される。
【0011】
また、本発明に係る車両用遠心クラッチ装置は、請求項2に記載したように、請求項1の構成において、前記溝状凹部を前記クラッチウェイトの自由端付近に設け、前記孔状凹部を前記支持軸と前記クラッチスプリングのクラッチウェイト自由端側の係止部との間の領域内に設けた。この構成により、クラッチウェイトのラジアル方向へのジャダーとスラスト方向へのジャダーが、それぞれ効果的な位置で制振される。
【0012】
さらに、本発明に係る車両用遠心クラッチ装置は、請求項3に記載したように、請求項2の構成において、前記溝状凹部を前記クラッチスプリングのクラッチウェイト自由端側の係止部よりもさらにクラッチウェイトの先端側に設けた。こうすれば、より効果的な位置でクラッチウェイトのラジアル方向へのジャダーを制振することができる。
【0014】
また、本発明に係る車両用遠心クラッチ装置は、請求項4に記載したように、請求項1〜請求項3の構成において、前記支持軸を前記クラッチプレート側に固定し、この支持軸の先端側から前記クラッチウェイトと前記サイドプレートを挿入する構造とし、前記孔状凹部をクラッチウェイトのサイドプレート側の側面に形成した。こうすれば、クラッチプレートよりも冷却性に優れるサイドプレート側にスラストダンパーが押圧されるため、熱によるスラストダンパーの変化を防止して耐久性を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る遠心クラッチ装置が適用されたスクーター型車両におけるパワーユニットの横断面図である。この図ではパワーユニットのエンジン部分は省略されており、エンジン部分に繋がる動力伝達ユニットが示されている。
【0016】
この動力伝達ユニット1を形作るユニットケース3は、エンジンのクランクケースから後方に延びるケース本体4の左側開口部がケースカバー5により閉塞され、さらに、ケース本体4の後部に内側(左側)から別体のミッションカバー6が液密に被装された構造である。
【0017】
ユニットケース3の後部では、ケース本体4とミッションカバー6とに跨がる形で車幅方向に沿うドリブン軸8とアイドル軸9とアクスル軸10が回転自在に軸支されている。ドリブン軸8はミッションカバー6を貫通してユニットケース3の内部後方寄りに突入し、アクスル軸10はケース本体4を貫通してユニットケース3から右方外部に突出し、この突出部に駆動輪である後輪11が回転一体に取り付けられる。ドリブン軸8とアイドル軸9とアクスル軸10にはそれぞれギヤ12,13,14,15が回転一体に設けられて互いに噛合し、ミッションカバー6の内部に減速ギヤ列16を構成している。
【0018】
一方、ユニットケース3の内部前方寄りにはエンジンのクランク軸18の左端が突入してドライブプーリー19が回転一体に設けられ、ドリブン軸8にはドリブンプーリー20が回転自在に設けられ、ドライブプーリー19とドリブンプーリー20との間にVベルト21が巻装されてユニットケース3の内部にVベルト式無段変速装置22が構成されている。
【0019】
ドライブプーリー19は、クランク軸18の回転速度の上昇に伴い、内蔵された複数のウェイトローラー23に遠心力が作用してVベルト21の巻付径がスムーズに拡大するように構成され、逆にドリブンプーリー20はVベルト21の巻付径が縮小するように構成されている。このため、クランク軸18の回転が無段階に増速されてドリブンプーリー20に伝達される。
【0020】
また、ドリブンプーリー20の回転は、ドリブンプーリー20の左側に隣接して設置された遠心クラッチ装置24のクラッチ接続によりドリブン軸8に伝達され、ドリブン軸8の回転が減速ギヤ列16により2段階に減速されてアクスル軸10と後輪11に伝達されてスクーター型車両が走行する。
【0021】
図2および図3は遠心クラッチ装置24の拡大横断面図であり、図4は図2のIV矢視による遠心クラッチ装置24の右側面図である。なお、図2は図4のA−O−A線に沿う断面図であり、図3は図4のO−B線に沿う断面図である。遠心クラッチ装置24は以下のように構成されている。
【0022】
まず、ドリブンプーリー20には原動側回転軸となる筒状のプーリースリーブ25(図2参照)が回転一体に設けられて左方に延びており、その先端に円盤状のクラッチプレート26がリングナット27を用いて回転一体に締結固定されている。このクラッチプレート26には右方に延びる3本の支持軸28が圧入やかしめ等により固定され、これらの支持軸28にそれぞれアーム状のクラッチウェイト29が軸支されている。
【0023】
各クラッチウェイト29は支持軸28の先端側から挿入され、さらにクラッチウェイト29の右側から略環平板状のサイドプレート31が支持軸28に挿入され、サークリップ32により抜脱を防止されている。したがって、クラッチプレート26、支持軸28、クラッチウェイト29、サイドプレート31は全てドリブンプーリー20に回転一体である。
【0024】
各クラッチウェイト29は、その一端を支持軸28に軸支されて遠心方向に回動自在であるとともに、隣接する他のクラッチウェイト29の軸支部付近との間に係止されたクラッチスプリング33により向心方向に付勢されている。また、各クラッチウェイト29の自由端側外周面には摩擦係数の高い材質でなるクラッチライニング34が貼着されている。
【0025】
一方、図1および図4に示すように、従動側回転軸であるドリブン軸8はプーリースリーブ25の内周部に同軸的かつ相対回転自在に挿通しており、このドリブン軸8の左端に固定フランジ36を介してクラッチハウジング37が回転一体に設けられている。このクラッチハウジング37は3つのクラッチウェイト29の外周側を覆う略椀状に形成されている。
【0026】
また、図2および図4に示すように、各クラッチウェイト29の両側面には、クラッチウェイト29の回動方向に沿う溝状凹部38と、円形の孔状凹部39とが個別に形成されている。溝状凹部38はクラッチウェイト29のクラッチプレート26側の側面(即ち左側面)、かつクラッチウェイト29の自由端付近に設けられ、孔状凹部39はクラッチウェイト29のサイドプレート31側の側面 (即ち右側面)、かつ支持軸28とクラッチスプリング33のクラッチウェイト29自由端側の係止部33aとの間の領域内に設けられ、例えばこの実施形態ではクラッチライニング34の周方向長さの中間部付近に配置されている。なお、溝状凹部38はクラッチスプリング33の係止部33aよりもさらにクラッチウェイト29の先端側に設けられている。
【0027】
そして、クラッチウェイト29の溝状凹部38に対面するクラッチプレート26の右側面には、ゴム等の弾性材料でなるローラー状のラジアルダンパー41がピン42を介して突設され、このラジアルダンパー41が溝状凹部38内に密に嵌合されている。また、クラッチウェイト29の孔状凹部39の中には、同じくゴム等の弾性材料でなるスラストダンパー43が密に嵌合され、このスラストダンパー43は孔状凹部39に対面するサイドプレート31の左側面に当接している。
【0028】
遠心クラッチ装置24は以上のように構成されている。図4において、プーリースリーブ25(ドリブンプーリー20)およびクラッチプレート26はF方向に回転し、その回転速度が所定の速度(例えば1200〜1400rpm)に達すると遠心力により各クラッチウェイト29がクラッチスプリング33の付勢力に抗して遠心方向に回動し、各クラッチライニング34がクラッチハウジング37の内周面37aに摩擦係合してクラッチインし、ドリブンプーリー20の回転力がクラッチハウジング37(ドリブン軸8)に徐々に伝達されて後輪11が回転する。
【0029】
各クラッチウェイト29が遠心方向に回動してクラッチインする際、各クラッチウェイト29にはラジアル方向(周方向)へのジャダーと、スラスト方向(軸方向)へのジャダーが同時に発生しようとするが、ラジアル方向へのジャダーは、各クラッチウェイト29に形成された溝状凹部38に嵌合するラジアルダンパー41の弾力により制振され、スラスト方向へのジャダーは、各クラッチウェイト29に形成された孔状凹部39に嵌合されたスラストダンパー43の弾力により制振される。よって、クラッチイン時における不快な振動感や騒音の発生が防止される。
【0030】
この遠心クラッチ装置24では、溝状凹部38が各クラッチウェイト29の自由端付近(クラッチスプリング33の係止部33aよりもさらに先端側)に設けられ、孔状凹部39が支持軸28とクラッチスプリング33の係止部33aとの間の領域内(ここではクラッチライニング34の周方向長さの中間部付近)に設けられていることから、ラジアル方向へのジャダーとスラスト方向へのジャダーを、それぞれの最大振幅の位置で効果的に制振することができ、制振効果が極めて高い。
【0031】
また、溝状凹部38がクラッチウェイト29の一側面(ここでは左側面)に形成され、孔状凹部39がクラッチウェイト29の他側面(ここでは右側面)に形成されているため、ラジアルダンパー41とスラストダンパー43とによりクラッチウェイト29が左右から挟持される形となり、この点でもラジアル方向へのジャダーとスラスト方向へのジャダーを共に効率良く制振することができる。
【0032】
ところで、クラッチプレート26は略椀状に形成されたクラッチハウジング37の奥に位置するのに対し、サイドプレート31はクラッチハウジング37の開口部付近に位置していて冷却性に優れるため、サイドプレート31はクラッチウェイト29からの摩擦熱伝播により高温化しにくく、クラッチプレート26よりも低温に保たれる。
【0033】
そして、孔状凹部39がクラッチウェイト29のサイドプレート31側の側面に形成されていることから、この孔状凹部39に嵌合されるスラストダンパー43は冷却性に優れるサイドプレート31側に押圧される。このため、熱によるスラストダンパー43の材質劣化を防止して耐久性を向上させることができる。しかも、スラストダンパー43を孔状凹部39に組み付ける際には、サイドプレート31側から組み付けができるので組み付け作業性も良い。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車両用遠心クラッチ装置は、クラッチプレートに対面する側のクラッチウェイトの一側面に、クラッチウェイトの回動方向に沿う溝状凹部を形成すると共に、この溝状凹部が形成されるのと反対側であってサイドプレートに対面する側のクラッチウェイトの他側面に孔状凹部形成し、上記溝状凹部内に密に嵌合する弾性材料でなるラジアルダンパーを上記クラッチプレートに突設する一方、上記孔状凹部内に弾性材料でなるスラストダンパーを嵌合し、上記クラッチスプリングをサイドプレート側に偏倚させて配設して上記スラストダンパーをサイドプレートに当接させたので、クラッチイン時におけるクラッチウェイトのラジアル方向およびスラスト方向へのジャダーを制振し、不快な振動感や騒音の発生を効果的に防止することができる。また、クラッチウェイトがラジアルダンパーとスラストダンパーとによって両側から挟持される形となるため、クラッチウェイトのラジアル方向へのジャダーとスラスト方向へのジャダーが共に効率良く制振される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遠心クラッチ装置が適用されたスクーター型車両におけるパワーユニットの横断面図。
【図2】図4のA−O−A線に沿う断面による遠心クラッチ装置の拡大横断面図。
【図3】図4のO−B線に沿う断面による遠心クラッチ装置の拡大横断面図。
【図4】図2のIV矢視により本発明の一実施形態を示す遠心クラッチ装置の右側面図。
【図5】従来の技術を示す遠心クラッチ装置の側面図。
【符号の説明】
1 動力伝達ユニット
8 従動側回転軸であるドリブン軸
24 遠心クラッチ
25 原動側回転軸であるプーリースリーブ
26 クラッチプレート
28 支持軸
29 クラッチウェイト
31 サイドプレート
33 クラッチスプリング
33a クラッチスプリングのクラッチウェイト自由端側の係止部
34 クラッチライニング
37 クラッチハウジング
37a クラッチハウジングの内周面
38 溝状凹部
39 孔状凹部
41 ラジアルダンパー
43 スラストダンパー

Claims (4)

  1. 原動側回転軸に回転一体であるクラッチプレートとサイドプレートとの間に架設された支持軸に、クラッチウェイトがその一端を軸支されて遠心方向に回動可能かつクラッチスプリングにより向心方向に付勢されて設けられ、上記クラッチウェイトの自由端側外周面にクラッチライニングが設けられる一方、従動側回転軸に回転一体であってクラッチウェイトの外周側を覆う形状のクラッチハウジングが設けられ、原動側回転軸の回転速度が所定の速度に達した時の遠心力によりクラッチウェイトを遠心方向に回動させて上記クラッチライニングを上記クラッチハウジングの内周面に摩擦係合させ、原動側回転軸の回転力を従動側回転軸に伝達するように構成された車両用遠心クラッチ装置において、上記クラッチプレートに対面する側のクラッチウェイトの一側面に、クラッチウェイトの回動方向に沿う溝状凹部を形成すると共に、この溝状凹部が形成されるのと反対側であってサイドプレートに対面する側のクラッチウェイトの他側面に孔状凹部形成し、上記溝状凹部内に密に嵌合する弾性材料でなるラジアルダンパーを上記クラッチプレートに突設する一方、上記孔状凹部内に弾性材料でなるスラストダンパーを嵌合し、上記クラッチスプリングをサイドプレート側に偏倚させて配設して上記スラストダンパーをサイドプレートに当接させたことを特徴とする車両用遠心クラッチ装置。
  2. 前記溝状凹部を前記クラッチウェイトの自由端付近に設け、前記孔状凹部を前記支持軸と前記クラッチスプリングのクラッチウェイト自由端側の係止部との間の領域内に設けた請求項1に記載の車両用遠心クラッチ装置。
  3. 前記溝状凹部を前記クラッチスプリングのクラッチウェイト自由端側の係止部よりもさらにクラッチウェイトの先端側に設けた請求項2に記載の車両用遠心クラッチ装置。
  4. 前記支持軸を前記クラッチプレート側に固定し、この支持軸の先端側から前記クラッチウェイトと前記サイドプレートを挿入する構造とし、前記孔状凹部をクラッチウェイトのサイドプレート側の側面に形成した請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用遠心クラッチ装置。
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