JP4048468B2 - 携帯電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CRT表示器、有機物質を用いたEL発光表示器、プラズマディスプレイ、STN液晶表示器、TFD液晶表示器、TFT液晶表示器等々の表示装置表示装置及びそれを用いた携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
TV受像機、PC画像モニタ、携帯電話機機等々の電子機器に用いられている表示装置は、所定の表示画面を再現させる以外には用途がなく、例えば、家庭用のTV装置の場合には、TV放送の受信画像やVTRの再生画像のモニタとして使用する以外には用途がないものであった。
【0003】
また、このような表示装置は、その表示がCRT発光、EL発光、プラズマ発光等のような自発光型で構成される場合と、STN、TFD、TFT等の液晶のような非発光型で構成される場合がある。
【0004】
この非発光型の表示装置は、表示部の前面から入射される外部光によって反射表示形式で視認することができ、また、表示部の背面および/または側面から与えられるバックライトおよび/またはサイドライトによる補助光によって表示を視認することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の表示装置は、TV放送の受信画像やVTRの再生画像等々の本来の画像モニタや所定の文字や絵柄を表示する表示器として使用する以外には用途がないものであり、機器本来の表示を行っていないときにはその有効利用がされていないという問題がある。この問題は、表示部を有する携帯電話機においても同様である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、本来の画像モニタとして使用することができると共に、使用していないときにも当該表示器を有効に活用することができる表示装置及びそれを用いた携帯電話機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明による表示装置及びそれを用いた携帯電話機は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0008】
(1)液晶表示による非発光表示にバックライト等の補助光源が与えられて形成される表示画面部に配置され、該表示画面部から発せられる光束の透過と遮蔽を制御する遮蔽制御部と、
該遮蔽制御部を形成する液晶素子部の一方の板面側に形成された透明電極でなる第1電極と、
前記遮蔽制御部を形成する液晶素子部の他方の板面側に形成され、かつ所定の開口部を有して形成された反射電極でなる第2電極と、
前記遮蔽制御部によって透過制御されたときに前記第1電極を透過し、かつ前記開口部を透過して前記表示画面を視認し得る状態とし、前記遮蔽制御部によって遮蔽制御されたときに前記第2電極の反射膜によって鏡面が形成されるように制御される制御手段とを有する表示装置を備える携帯電話機。
【0009】
(2)前記第1電極は、前記遮蔽制御部の板面の前記表示画面部の側に形成されるように構成する表示装置を備える上記(1)の携帯電話機。
【0010】
(3)表示画面部の前方に配設され、該表示画面部から発せられる光束の透過と発光を制御するEL制御式マジックミラーと、
該EL制御式マジックミラーの透明発光部を形成するEL発光素子部と、
該EL発光素子部の一方の板面側に形成された透明電極でなる第1電極と、
前記EL発光素子部の他方の板面側に形成され、かつ所定の開口部を有して形成された複数の反射電極でなる第2電極と、
前記EL発光素子部が発光停止制御されたときに前記第1電極を透過し、前記EL発光素子部を透過し、かつ前記第2電極の前記開口部を透過して前記表示画面を視認し得る状態とし、前記EL発光素子部が発光制御されたときに前記表示画面を視認し得えない状態にすると共に、前記第2電極の反射膜によって鏡面が形成され、かつ前記複数の反射電極と前記第1電極とを任意に組み合わせた部位による発光表示をし得るように制御する制御手段とを有する表示装置を備える携帯電話機。
【0011】
(4)前記第1電極は、前記EL制御式マジックミラーの板面の前記表示画面の側に形成される上記(3)の携帯電話機。
【0012】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載された表示装置が、文字や画像を表示する表示部に適用されている携帯電話機。
【0013】
(6)前記表示装置は、携帯電話機の外表面に形成されている上記(1)乃至(5)のいずれかの携帯電話機。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。先ず、本発明の第1の実施の形態について図1を用いて説明する。
【0023】
図1において、所定の画像をドットマトリクス方式で表示するための液晶表示装置は、ガラス基板1とガラス基板2の間隙がスペーサ3を介在させることによって所定値に保たれた状態で密封空間とされ、この空間に液晶素子部4が封入され、液晶素子部4に対する電極部(図示せず)に制御部30から所定の駆動信号を印加することによって所定の画像をドットマトリクスで液晶表示させることができる。ここで、ガラス基板1,2はガラス部材以外の部材を用い得ることは勿論であり、例えば、プラスチック部材であっても良いことは明らかである。以下の実施形態でも同様である。
【0024】
この場合、当該の液晶表示は非発光形式であるために、ガラス基板2の背面側に補助照明部材5が密接して設けられ、これに白熱ランプ、蛍光灯、LED、EL発光素子等々からの側面光束5aと背面光束5bが導入されることによって液晶素子部4の全面に亘る均等照明が与えられるように構成されている。
【0025】
このような液晶表示装置の表示画面部の前方には、そこから発せられる光束の透過と遮蔽が制御される遮蔽制御部7が密接して設けられている。この遮蔽制御部7は、ガラス基板8とガラス基板9の間隙がスペーサ3を介在させることによって所定値に保たれた状態で密封空間とされ、この空間に液晶素子部11が封入され、液晶素子部11に対する電極部(図示せず)に、制御部30から所定の駆動信号を印加することによって完全透過状態と完全遮蔽状態の2通りの状態に制御され得るように構成されている。ここで、液晶素子部4や11は、周知の如く、電界による複屈折効果の変化を偏光板を用いて光変調を行うモード(例えば、TNモード)のものと、偏光板を用いずに光散乱を利用するモード(例えば、高分子分散型)のものがあるが、上述作用を為すものであれば、モードに限定されないことは明らかである。これは、以下の実施形態においても同様である。
【0026】
この遮蔽制御部7の前方、即ちガラス基板8の前面には、外光成分Pの大部分を反射光成分Qとして反射し、残りの部分を透過するマジックミラー6が密接して設けられている。ここで、マジックミラー6は、上述の特性を呈する部材から成るものであれば、材料に限定されず、例えば、ハーフミラーを用いることができる。ハーフミラーは、周知の如く、透明基板の上にクロム等の金属を蒸着、メッキ等により形成したり、誘電体多層膜を形成することにより得られる。上記マジックミラーの配設は薄膜形成の他に貼り付け等の任意の手段で行うことができることは勿論である。このことは、以下の実施形態においても同様である。
【0027】
従って、液晶素子部4による表示を視認しようとする場合、即ち表示装置を通常形態で使用する場合には、液晶素子部4に対して電極部を介して正規の画像信号に対応する駆動信号を印加することによって正規画像が再現される。
【0028】
これと同時に、遮蔽制御部7の液晶素子部11を制御して透明状態に制御することによって、液晶素子部4に形成される液晶画像に補助照明部材5の照明がなされた透過光成分Rがガラス基板1、ガラス基板9、液晶素子部11、ガラス基板8を介してマジックミラー6を透過した透過光成分Rがマジックミラー6の前方に放射されることによって液晶素子部4の画像表示を視認することができる。
【0029】
このとき、外光成分Pは、一般的には透過光成分Rより充分に小さいのでその反射光成分Qは無視できる状態とされる。
【0030】
一方、液晶素子部4による表示を視認しない場合、即ち表示装置を通常形態で使用しない場合には、遮蔽制御部7の液晶素子部11を制御して遮蔽状態に制御することによって、マジックミラー6の後面が遮蔽されることになり液晶素子部4からの透過光成分Rは完全に遮断され、外光成分Pが反射光成分Qとして反射される鏡面が形成される。
【0031】
従って、表示装置を使用しないときには表示画面が鏡面とされるので表示装置の有効利用を図ることができる。また、本形態は本来の画像表示を行うための表示装置が液晶式で構成されているが、図2に示すようにCRT表示部12の前面(表示画面)に図1に示すと同様の遮蔽制御部7とマジックミラー6を設けるようにしてもよい。
【0032】
この場合には、CRT表示部12による表示を視認しようとする場合、即ち表示装置を通常形態で使用する場合には、CRT表示部12に対して正規の画像信号に対応する駆動信号が印加されることによって正規画像が再現される。
【0033】
これと同時に、遮蔽制御部7の液晶素子部11を制御して透明状態に制御することによって、CRT表示部12に形成される液晶画像の透過光成分Rがガラス基板1、ガラス基板9、液晶素子部11、ガラス基板8を介してマジックミラー6を透過した透過光成分Rがマジックミラー6の前方に放射されることによってCRT表示部12の画像表示を視認することができる。
【0034】
このとき、外光成分Pは、一般的には透過光成分Rより充分に小さいのでその反射光成分Qは無視できる状態とされる。
【0035】
一方、CRT表示部12による表示を視認しない場合、即ち表示装置を通常形態で使用しない場合には、遮蔽制御部7の液晶素子部11を制御して遮蔽状態に制御することによって、マジックミラー6の後面が遮蔽されることになりCRT表示部12からの透過光成分Rは完全に遮断され、外光成分Pが反射光成分Qとして反射される鏡面が形成されるのである。
【0036】
次に、本発明の第2の実施の形態について図3を用いて詳細に説明する。図3に示す液晶式マジックミラー13は、自発光式または非発光式の表示画面の前面に配設され、表示画面から発せられる光束の透過と遮蔽が制御される遮蔽制御の機能とマジックミラーの機能を兼ね備えている。
【0037】
この液晶式マジックミラー13は、ガラス基板14とガラス基板15の間隙がスペーサ16を介在させることによって所定値に保たれた状態で密封空間とされ、この空間に液晶素子部17が封入されると共に、液晶素子部17に対して一方の板面側に形成された透明電極でなる第1電極が、透明電極15aとして形成されている。
【0038】
また、液晶式マジックミラー13のガラス基板14の内面には、所定の開口部を有して形成された反射電極でなる第2電極が、反射電極14aとして形成されている。この反射電極14a,14a・・・は、複数の帯状電極が所定の開口を有する多数で形成されている。
【0039】
従って、表示装置による表示画面を視認しようとする場合、即ち表示装置を通常形態で使用する場合には、反射電極14aと透明電極15aの間に所定の駆動信号が印加されることによって液晶素子部17が透明状態に制御され、表示画面からの透過光成分Rが、ガラス基板15、透明電極15a、液晶素子部17を介して液晶素子部17の前方に放射される。
【0040】
この放射は、微視的に見ると反射電極14a,14a・・の形成部位では遮断されその開口部分を透過するものであるが、このとき、外光成分Pは、一般的には透過光成分Rより充分に小さいので、反射電極14a,14a・・の形成部位によって生成される反射光成分Qは無視できる状態とされ、全体として見ると実質的な透過面ということができる。
【0041】
一方、表示装置の表示画面を視認しない場合、即ち表示装置を通常形態で使用しない場合には、液晶素子部17の反射電極14aと透明電極15aに駆動信号を印加することによって液晶素子部17を遮蔽状態に制御することによって、表示画面からの透過光成分Rは完全に遮断され、外光成分Pが多数の反射電極14a,14a・・によって形成される実質的な鏡面で反射された反射光成分Qとなる。
【0042】
従って、表示装置を使用しないときには表示画面が鏡面とされるので表示装置の有効利用を図ることができる。また、本形態は本来の画像表示を行うための表示装置が液晶式で構成されているがブラウン管等の自発光表示するものであってもよい。
【0043】
次に、本発明の第3の実施の形態を図4を用いて説明する。図4において、表示装置の表示画面部の前方に配設されるEL制御式マジックミラー18は、表示画面部から発せられる光束の透過と発光を制御するためのもので、透明なガラス基板19の上面に透明電極21が形成され、その上面にEL発光素子部20が形成されている。
【0044】
このEL発光素子部20は、電圧の非印加時に略透過状態となる厚みを有するように薄膜形成され、電圧印加時に所定の発光を行う透明発光部として構成されている。このEL発光素子部20には、その一方の板面側に形成された複数の透明電極21でなる第1電極と、他方の板面側に形成され、かつ所定の開口部を有して形成された複数の反射電極22,22・・・でなる第2電極が形成されている。
【0045】
従って、EL発光素子部20が発光停止制御、即ち、透明電極21とミラー電極22,22・・・の間に信号電圧印加がない状態に制御されたときには、液晶ディスプレイ(図示せず)の表示画面部からの透過光成分Rが、ガラス基板19、透明電極21、EL発光素子部20を順次に透過する。
【0046】
このEL発光素子部20を透過する光束はその一部が「ミラー電極22,22・・・の間に形成されるストライプ状の開口」を透過し、当該の表示画面を視認することができる。
【0047】
この場合、微視的に見ると、透過光成分Rがミラー電極22によって部分的に遮蔽されることになり、このミラー電極22がミラーとして形成されるために表示画面中に透過部分と遮蔽部分が存在することになるが、前述の開口部の形成比率を適切に設定することによって違和感のない表示を視認することができる。
【0048】
一方、EL制御式マジックミラー18が取り付けられた液晶ディスプレイ(図示せず)の表示画面が全くない場合、即ち表示画面が全黒状態の場合には、透過光成分Rがなく、EL制御式マジックミラー18の前面からの外光成分Pがミラー電極22,22・・・によって反射される反射光成分Qが大部分とされるのでEL制御式マジックミラー18がミラーとして機能する。
【0049】
この場合、微視的に見ると、外光成分Pがミラー電極22によって部分的にミラー化されることになり、開口部分は実質的な遮蔽部として形成されるために観察画面中にミラー部分と遮蔽部分が存在することになるが、前述の開口部の形成比率とミラー電極22のミラー率とを適切に設定することによって違和感のないミラー表示とすることができる。
【0050】
このような状態のときに、透明電極21とミラー電極22によって形成されるドットマトリクス表示を行うような駆動信号を供給することによって前述の表示画面とは全く独立した補助表示、例えば時刻表示を行うことができ、その補助表示を行わないときには全面がミラーとされ、補助表示を行う場合には、ミラー背景の中に補助表示がなされた画面を視認させることができる。
【0051】
なお、ミラー電極22,22・・・と透明電極21の位置関係は、逆であってもよく、即ち、EL発光素子部20の後方にミラー電極22を設け、EL発光素子部20の前方に透明電極21を設けるようにしてもよい。
【0052】
次に、本発明の第4の実施の形態について図5を用いて詳細に説明する。図5において、所定の画像を表示するための液晶表示部23は、ガラス基板25とガラス基板26の間隙がスペーサ27を介在させることによって所定値に保たれた状態で密封空間とされ、この空間に液晶素子部28が封入され、液晶素子部28の有する電極部(図示せず)に所定の駆動信号を印加することによって所定の画像を液晶表示させることができる。
【0053】
この場合、当該の液晶表示は非発光形式であるために、ガラス基板26の背面側に照明板29が密接して設けられ、これに白熱ランプ、蛍光灯、LED、EL発光素子等々からの側面光束と背面光束が導入されるように構成されている。
【0054】
このような液晶表示部23の表示画面の前方には、そこから発せられる光束の一部を透過するマジックミラーシート24が密接して設けられている。このマジックミラーシート24は、外光成分Pの大部分を反射光成分Qとして反射し、残りの部分を透過すると共に、液晶素子部28からの透過光成分Rを透過する機能を有している。
【0055】
従って、液晶素子部28で形成される表示画面から発せられる光束があったときには表示画面からの透過光成分Rによって画面を視認し得る状態とし、当該表示画面から発せられる光束が無かったときに該表示画面に対応する領域がミラー化する状態にされる。
【0056】
なお、今まで説明した4つの形態は、表示画面がTVモニタやPC画像モニタの例であるが、当該の表示画面は、これに限定されることなく、携帯電話機のディスプレイであってもよく、この場合には、使用中は表示視認用の画面として利用し、非使用中はコンパクトミラーとして使用することができ、携帯電話機に限らず、ポータブル型のMDやCDプレーヤの表示であってもよく本発明の対象とする表示画面は如何なる電子機器の表示画面であっても良いことは勿論である。
【0057】
また、今までの形態は、表示画面部によって本来の表示を行わないとき(非使用時)にマジックミラーを制御して実質的な鏡面としているが、本来の表示を行っている最中に、マジックミラーを実質的な鏡面とするように制御してもよく、例えば携帯電話機の表示を着信に応じて間欠的にミラー化したり、平生のパソコン画面の表示に対して何らかのエラー表示を行うときに間欠的にミラー化する等の応用が考えられ、本発明における「ミラー化」するタイミングは全くの任意に設定することができることは勿論である。
【0058】
また、液晶によって透過と遮蔽が制御される部材を用いずに、自発光可能な表示、または自発光しない表示に補助光源を用いた表示を行う表示画面部の前方にマジックミラーシートを形成し、表示画面部から発せられる光束が実質的にあったときに該表示画面部を視認し得る状態とし、前記表示画面部から発せられる光束が実質的になかったときに該表示画面を視認し得ない状態にして前記マジックミラーで実質的な鏡面が形成されるように構成するようにしてもよい。
【0059】
以上の実施形態により得られた表示装置は、携帯電話機に用いるとその効果が倍増される。例えば、携帯電話機の情報や画像の表示部に本発明を適用すると、通話していない通常の状態では、表示部はミラー(鏡)として使えるので、別個に鏡を持ち歩く必要がなくなる。また、液晶部は熱に対する耐性に若干問題があるが、携帯電話機を開いた状態(液晶表示部)で太陽光が当たっても本発明の表示装置はミラー効果があるので、太陽光を反射して液晶部の温度上昇を抑えることができる。更に、液晶部を覆う形で本発明の表示装置が形成されているので、液晶部の外部からの衝撃による破損を防止することもできる。
【0060】
図6は本発明の更に他の実施形態を示し、折畳式の携帯電話機の裏面に設けられた表示部に本発明を適用した斜視図である。
【0061】
本実施形態の折畳式の携帯電話機は、ヒンジ機構300を介して連結された第1本体100と第2部材200から成る。また、アンテナ150が取り付けられている。第1部材100は、その裏面所定部A(太線)に設けられた表示部120と着信表示部130を有する。表示部120には、時計画面や着信電話番号等が表示される。裏面所定部Aの表示部120を除いた部分には、上記実施形態で説明したマジックミラー110が形成されている。そして、所定部A上部のマジックミラー110の下にはLED等の発光部材140が配設され、着信時にはこの発光部材140が発光する。
【0062】
図7には、図6のマジックミラー110と発行部材140を含むB−B断面の簡略化図が示されている。図7に示すように、第1部材100に設けられた発光部材140の表面側にマジックミラー110が形成されている。したがって、通常状態では、所定部Aに形成されたマジックミラー110は略完全なミラー(鏡)として機能し、一方、着信時には発光部材140が発光するので、当該発光は外部から容易に視認できるようになり、ユーザは着信を確認できる。
【0063】
図6に示す実施形態において、マジックミラー110の形成範囲は任意であり、表示部120を含む所定部A全域にわたって形成しても、表示部120の機能を阻害しないことは、上述説明から明らかである。この場合は、通常時のミラー範囲が広がるため使用性が改善される。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明による表示装置及びそれを用いた携帯電話機は、機器表示の使用時には通常の表示画面を視認することができ、非使用時にはミラーとして機能を持たせることができ、従って、本発明よれば、TV放送の受信画像やVTRの再生画像等々の本来の画像モニタとして使用することができると共に、機器本来の画像表示を行っていないときにもミラーとして有効に利用することができる表示装置を提供することができる。
【0065】
また、携帯電話機に適用した場合には、通話していない通常の状態では、表示部はミラー(鏡)として使えるので、別個に鏡を持ち歩く必要がなくなり、太陽光を反射して液晶部の温度上昇を抑えることができるだけでなく、液晶部の外部からの衝撃による破損を防止することもできる等の格別な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による表示装置の要部断面図である。
【図2】 図1に示される「遮蔽制御部とマジックミラー」をCRT表示画面に取り付けた例の要部断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態による表示装置の要部断面図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態による表示装置の要部断面図である。
【図5】 本発明の第4の実施の形態による表示装置の要部断面図である。
【図6】 本発明の更に他の実施形態を示し、折畳式の携帯電話機の裏面に設けられた表示部に本発明を適用した斜視図である。
【図7】 図6のマジックミラー110と発行部材140を含むB−B断面の簡略化図である。
【符号の説明】
1、2,8,9,14,15,19,25,26 ガラス基板
3、10,16、27 スペーサ
4、11,17,27,28 液晶素子部
5 補助照明部材
5a 側面光束
5b 背面光束
6 マジックミラー
7 遮蔽制御部
12 CRT表示部
13 液晶式マジックミラー
14a 反射電極
15a、21 透明電極
18 EL制御式マジックミラー
20 EL発光素子部
22 ミラー電極
24 マジックミラーシート
29 照明板
30、40 制御部
100 第1本体
110 マジックミラー
120 表示部
130 着信表示部
140 発光部材
150 アンテナ
200 第2部材
300 ヒンジ機構
Claims (6)
- 液晶表示による非発光表示にバックライト等の補助光源が与えられて形成される表示画面部に配置され、該表示画面部から発せられる光束の透過と遮蔽を制御する遮蔽制御部と、
該遮蔽制御部を形成する液晶素子部の一方の板面側に形成された透明電極でなる第1電極と、
前記遮蔽制御部を形成する液晶素子部の他方の板面側に形成され、かつ所定の開口部を有して形成された反射電極でなる第2電極と、
前記遮蔽制御部によって透過制御されたときに前記第1電極を透過し、かつ前記開口部を透過して前記表示画面を視認し得る状態とし、前記遮蔽制御部によって遮蔽制御されたときに前記第2電極の反射膜によって鏡面が形成されるように制御される制御手段とを有する表示装置を備えることを特徴とする携帯電話機。 - 前記第1電極は、前記遮蔽制御部の板面の前記表示画面部の側に形成されるように構成する表示装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。
- 表示画面部の前方に配設され、該表示画面部から発せられる光束の透過と発光を制御するEL制御式マジックミラーと、
該EL制御式マジックミラーの透明発光部を形成するEL発光素子部と、
該EL発光素子部の一方の板面側に形成された透明電極でなる第1電極と、
前記EL発光素子部の他方の板面側に形成され、かつ所定の開口部を有して形成された複数の反射電極でなる第2電極と、
前記EL発光素子部が発光停止制御されたときに前記第1電極を透過し、前記EL発光素子部を透過し、かつ前記第2電極の前記開口部を透過して前記表示画面を視認し得る状態とし、前記EL発光素子部が発光制御されたときに前記表示画面を視認し得えない状態にすると共に、前記第2電極の反射膜によって鏡面が形成され、かつ前記複数の反射電極と前記第1電極とを任意に組み合わせた部位による発光表示をし得るように制御する制御手段とを有する表示装置を備えることを特徴とする携帯電話機。 - 前記第1電極は、前記EL制御式マジックミラーの板面の前記表示画面の側に形成されることを特徴とする請求項3に記載の携帯電話機。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載された表示装置が、文字や画像を表示する表示部に適用されていることを特徴とする携帯電話機。
- 前記表示装置は、携帯電話機の外表面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の携帯電話機。
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