JP4047481B2 - 転圧車両の液剤散布装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転圧車両の液剤散布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路等をアスファルト舗装する際に、転圧車両の転圧輪で舗装面の転圧を行うと、アスファルト合材が転圧輪の転圧面に付着し、そのまま転圧を続けるとその付着物が舗装面の平坦性及び平滑性を損ねることになり、舗装品質に悪影響を及ぼすことになる。そこで、通常、転圧車両に液剤散布装置を取り付けて、転圧作業中に連続的、或いは間欠的に水やアスファルト付着防止剤等の液剤を転圧輪に散布することにより、アスファルト合材の付着防止を図っている。
【0003】
ここで、図8に示す転圧車両は、主として空港やダム、高速道路の舗装工事等大規模な工事現場で使用される大型の振動ローラであり、転圧幅(転圧輪81の幅寸法)が2m前後と大きなものとなっている。本図に示す符号83は、前記した液剤散布装置を示し、前後の転圧輪81に対してそれぞれ配設されており、転圧輪81の表面に沿って車両の幅方向に延設される配管部材84と、この配管部材84に適宜間隔にて複数取り付けられ、転圧輪81の表面に液剤を散布する散布ノズル85とから構成されている。散布ノズル85は交換可能なように配管部材84に着脱自在に取り付けられている。
【0004】
また、液剤を貯留する液剤タンク86は、振動ローラR′の転倒防止、すなわち低重心化の観点から、前後の転圧輪81のそれぞれ前方、後方に配置させてある。その結果、転圧輪81を軸支する機枠となる支持フレーム87の上方の空間が空くことになり、運転席に着座した作業者は転圧作業を行いながら、転圧輪81の操舵角度や転圧輪81表面のアスファルト合材等の付着状態等を確認できるようになっている。液剤タンク86は液剤供給ホース(図示せず)を介して前記配管部材84に接続しており、転圧作業中は、図示しないポンプを作動させることにより、散布ノズル85から液剤を散布させる。
【0005】
この液剤散布装置83は、その取付け用ブラケットの小型化や前記液剤供給ホースの配管の簡略化等の観点から、液剤タンク86に近接した位置に配設させる必要があり、さらに、転圧輪81の表面に付着したアスファルト合材を効率良く除去するためには、液剤を高圧にて転圧輪81の表面に散布しなければならないため、散布ノズル85を転圧輪81の表面に近接させる必要がある。この2点の制約により、図からも明らかなように、振動ローラR′における液剤散布装置83は、液剤タンク86と転圧輪81の上部によって挟まれた狭隘な空間に位置することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この種の転圧作業では、液剤として水を使用する場合、水の確保の困難性から現地に存する川等の水を利用する場合が多いが、例えば、現地でポンプアップした川の水にはヘドロ、砂等が多量に含まれているため、散布ノズルの噴出口部が目詰まりを起こしやすい。目詰まりが発生し、液剤の噴出形状が所定の噴出形状と異なって散布されない箇所が発生すると、たちまち転圧輪の表面にアスファルト合材が付着することになり、舗装の品質が維持できなくなる。そのため、定期的に、或いは転圧作業中においては転圧作業を中断して、目詰まりを除去するメンテナンス作業が必要となり、散布ノズル85を配管部材84から外して噴出口部の清掃を行うか、或いは新たな散布ノズル85と交換するなどの処置が採られている。
【0007】
しかしながら、前記したように、従来の液剤散布装置83は、液剤タンク86と転圧輪81の上部によって挟まれた狭隘な空間に位置し、散布ノズル85はその噴出口部が転圧輪81の表面に向かうように配管部材84の下側に位置しているので、散布ノズル85が配管部材84に取り付けてある状態においてはメンテナンス作業者は目詰まりの程度状態を目視できず、また散布ノズル85を着脱する際には、手を狭い空間内にもぐり込ませなければならないため、着脱作業がしずらいという問題があった。
【0008】
また、前記液剤タンク86の容量が特に大きいタイプの振動ローラR′の場合には、液剤タンク86の前面側からメンテナンス作業を行おうとしても、この液剤タンク86が邪魔となって、散布ノズル85に手が届かない場合がある。しかも、この種の振動ローラR′は前記したように大型で転圧輪81の幅寸法の大きいものが多いので、転圧輪81の横側からメンテナンス作業を行おうとしても、転圧輪81の中央部に位置する散布ノズル85まで手が届かない場合が多い。このような場合、従来では、メンテナンス作業者は、転圧輪81を左右から軸支する支持フレーム87に乗って左右からメンテナンス作業を行ったり、転圧輪81の上に乗って作業を行っているが、共に足場が悪く、メンテナンス作業の効率面、作業者の安全面において問題があった。
【0009】
さらに、従来の液剤散布装置83においては、工事現場において強風が吹いている場合には、散布ノズル85から散布される液剤の噴出形状が乱れて所定の噴出形状と異なって散布されない箇所が発生し、アスファルト合材が転圧輪81の表面に付着しやすくなるという問題があった。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するために創作されたものであり、散布ノズルのメンテナンス性が向上するとともに、メンテナンス作業者の安全性が確保され、さらに、風による液剤散布の乱れを防止して、舗装面の品質を維持できる転圧車両の液剤散布装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成するために、車両の少なくとも前後いずれか一方に転圧輪を備え、車両の前後方向に関し前記転圧輪より車両端部側に液剤タンクを配置し、前記転圧輪を軸支する機枠上方の空間を空けた転圧車両に取り付けられる液剤散布装置であって、前記液剤タンクと前記転圧輪との間に位置し、前記転圧輪の表面に沿って車両の幅方向に延設される配管部材と、当該配管部材に取り付けられ、前記液剤タンクから供給される液剤を前記転圧輪の表面に散布する複数の散布ノズルと、前記散布ノズルの噴出口部の向き及び位置が変わるように前記配管部材を可動とする配管部材可動手段とを備え、前記配管部材可動手段は、配管部材が、回動可能に軸支された回動部材に取り付けられる構成であり、前記回動部材は、板材からなり、液剤を転圧輪に散布している状態において前記配管部材及び散布ノズルの上部を覆うように位置して、上方向からの風による散布の乱れを防止する転圧車両の液剤散布装置を構成した。
【0014】
さらに、前記配管部材の両側端部に、液剤を転圧輪に散布している状態において横方向からの風による散布の乱れを防止する防風板を備える構成とした。
【0015】
さらに、車両の前後方向における前記液剤タンクの車両端部側に、前記散布ノズルのメンテナンスを容易とするためのステップを設ける構成とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、液剤散布装置を振動ローラに取り付けた場合について説明する。図1は本発明に係る液剤散布装置を取り付けた振動ローラを示す概略側面図である。
【0017】
図1に示す振動ローラRは、上部に運転席を形成すると共に下部にエンジンや油圧ポンプ等を搭載した機体1を挟んで、前後に、起振軸等からなる振動機構を内装した転圧輪(以下、ロールという)2,3を配している。前輪となるロール2及び後輪となるロール3は、そのロール中心が機体1の前後端部に対しそれぞれ前後に位置するように機体1の端部から突出している。本例の振動ローラRはアーティキュレート式であり、ロール2は、油圧シリンダ(図示せず)によって機体1に対し左右に旋回可能な機枠(ロール支持フレーム4)に軸支され、ロール3は、機体1に固設した機枠(ロール支持フレーム5)に軸支されている。
【0018】
車両の前後方向に関しロール2及びロール3より車両端部側、すなわちロール2の前部及びロール3の後部には、それぞれ液剤タンク6,7が、前記ロール支持フレーム4,5に搭載されて配設される。その結果、ロール2,3をそれぞれ軸支するロール支持フレーム4,5の上方の空間が空くことになり、運転席に着座した作業者が両ロール2,3の上部表面を目視可能であって、そのため、作業者は転圧作業を行いながら、ロールの操舵角度やロール表面のアスファルト合材等の付着状態を確認できるようになっている。図1から明らかなように、本例の液剤タンク6,7は、ロール2,3に対向する各面側が傾斜状に成型されており、液剤タンク6の上部後端部及び液剤タンク7の上部前端部がそれぞれロール2,3の上部空間に若干臨む恰好となっている。液剤タンク6,7は合成樹脂材や鉄板等からなり、長時間にわたる転圧作業(液剤散布)に対応可能なように大容量のタンクである。また、低重心化の観点から、高さ寸法に比して幅寸法を大きくしてあり、本例の液剤タンク6,7は図3に示すようにロール幅よりも若干小さい程度の幅寸法となっている。
【0019】
ここで、液剤タンク6,7に貯留される液剤としては、単なる水、又は、鉱油からなるアスファルト付着防止剤、乳化剤を用いて鉱油と水を混合させたアスファルト付着防止剤などであり、作業条件、環境条件等により適宜選択されるものである。
【0020】
次に、液剤散布装置8について説明する。図1に示すように、本例では液剤散布装置8を各ロール2,3に対応させて前後に配設しているが、同一構成であるので、以下、前輪のロール2側に配設した液剤散布装置8についてのみ述べる。ここで、図2は図1におけるA矢視図、図3は図1におけるB矢視図、図4は図2におけるC−C断面図、図5は図2におけるD−D断面図である。
【0021】
液剤散布装置8は、図4に示すように液剤タンク6とロール2の上部との間に位置し、ロール2の上部表面に沿って図2、図3に示すように車両の幅方向に延設される散布用の配管部材9と、この配管部材9に取り付けられ、液剤タンク6から供給される液剤をロール2の表面に散布する複数の散布ノズル10と、図4に仮想線で示すように散布ノズル10の噴出口部53aの向き及び位置が変わるように配管部材9を可動とする配管部材可動手段11とを備えている。
【0022】
詳細に説明すると、前記したように液剤タンク6は、そのロール2と対向する面側が傾斜状に成型され、図5に示すように、ロール2の斜め上方に位置して、その上部後端部がロール2の上部空間に若干臨むようにロール支持フレーム4に搭載されており、符号12は、この液剤タンク6の傾斜面部を支持するようにロール支持フレーム4に固設されて傾斜状に立ち上がる液剤タンク支持板を示している。そこで先ず、この液剤タンク支持板12の上端部に三角形状の板材からなるステイ13を、図2及び図3に示すように車両の幅方向における中央部において、また図4に示すようにその一辺が水平となるように上側に向け、ロール2側に向けて突出するように固設する。ステイ13の突端部には、円筒部材14がその軸心を車両の幅方向に向けて固設されている。また、ステイ13には、配管部材9との干渉防止のための切欠き13aが施されている。
【0023】
符号15は、前記円筒部材14の軸心回りに回動可能に軸支された、略矩形状の板材からなるカバーであり、一方の長辺側における中央部には図2に示すように前記円筒部材14を軸方向において挟み込む一対の円筒部材16,16が固設されている。すなわち、カバー15は、円筒部材14,円筒部材16,16及びこれら円筒部材に挿嵌される軸ピン17からなるヒンジ部18に回動支持され、倒伏時には、図4に実線で示すようにステイ13の上辺部に当接してその板面が水平状態に維持され、起立時には仮想線で示すようにロール2の上部側に向けて回動される。符号22は、作業者がカバー15の倒伏及び起立(開閉)を行うための把手である。なお、カバー15には、後述する手すり支持板33との干渉を避けるための切欠き15a,15aが施されている。
【0024】
そして、カバー15の一面側(カバー15の倒伏時における下面側)の略中央部には、配管部材9が、カバー15の長手方向に沿うようにして複数のU字ボルト19及びナット20にて締結固定されている。配管部材9は、ロール2の幅寸法と同程度の長さを有する断面真円形の金属製の管材であり、図2に示すように両端口はキャップ9a,9aにより閉塞されており、また、その一端側には液剤タンク6に接続している液剤供給ホース21が連通している。液剤供給ホース21は可撓性のあるビニールホース等からなり、配管部材9の位置移動に対応させるようにたるませてある。
【0025】
ここで、カバー15は長尺の板材であるため、重量があり、中央部に設けたステイ13の支持のみでは両端部が撓んでヒンジ部18における回動動作がスムースにいかなくなる惧れがある。同一形状のステイ13を両端部に設けても良いが、本例では、液剤タンク6とロール2とによって挟まれた空間を両側から閉塞するように、縦長形状の板材である防風板23を前記液剤タンク支持板12及びロール支持フレーム4に傾斜状に固設することによりカバー15の両端部を支持するように構成してある。また、カバー15の両端部においても、カバー15の回動を支持するべく、カバー15側に固設した円筒部材16、防風板23側に固設した円筒部材14及び軸ピン17からなるヒンジ部18′が形成されている。防風板23側に固設した円筒部材14には、図4に示すようにカバー15を回動起立させた際に、その回動を規制してカバー15の起立状態を維持するストッパ片24が固設されている。
【0026】
以上の構成により、カバー15の倒伏時においては、配管部材9は、散布ノズル10の噴出口部53aをロール2の表面に向けて位置することになり(この位置を液剤散布ポジションと呼ぶ)、図示しないポンプを作動させることにより液剤タンク6から供給される液剤が噴出口部53aからロール2の表面へと散布される。そして、散布ノズル10のメンテナンス時等、カバー15の起立時においては、配管部材9自体がロール2のロール中心側、かつ上方側に位置し(この位置をメンテナンスポジションと呼ぶ)、散布ノズル10の噴出口部53aが液剤タンク6側に、また水平方向よりも若干上側に向かうようになっている。
【0027】
このように、散布ノズル10の噴出口部53aの向き及び位置が変わるように配管部材9を可動させる配管部材可動手段11を備える構成とすれば、散布ノズル10のメンテナンスが極めて容易なものとなる。すなわち、配管部材9の前記液剤散布ポジションは、液剤をロール2へ高圧にて噴射する必要があることから、ロール2の表面に近接した位置、つまり液剤タンク6とロール2によって挟まれた狭隘な空間に位置しており、配管部材9の下側に位置する散布ノズル10にメンテナンス作業者の手が届きにくく、また、散布ノズル10の噴出口部53aも下側に向いているので、目詰まりの状態等を直接目視で確認できない。しかし、当該配管部材可動手段11によれば、配管部材9を前記狭隘な空間から開放された上方の空間へと移動させることができるので、メンテナンス作業者は散布ノズル10に手が容易に届くことになり、散布ノズル10の着脱作業が楽に行える。また、噴出口部53aの目詰まり等の状態を直接目視にて確認できるようになる。
【0028】
また、配管部材可動手段11として、配管部材9を、回動可能に軸支された回動部材であるカバー15に取り付ける構成とすることにより、簡単な可動機構が実現され、液剤散布装置8の製作コストを抑えることができる。また、メンテナンス作業者においては、配管部材9の脱着作業性等が簡便となる。
【0029】
さらに、本例では前記したように、カバー15の下面の中央部に配管部材9を取り付けることにより、液剤をロール2に散布している状態において、このカバー15を、配管部材9及び散布ノズル10の上部を覆うように位置させている。つまり、カバー15は、配管部材9に複数取り付けられた散布ノズル10に対して、上方向からの風による液剤の散布の乱れを防止する防風板の機能をも担うことになる。当該構成により、液剤は上方向からの風の影響を受けることなく、散布ノズル10の噴出口部53aから所定の噴出形状を維持しながら、効率的にロール2の表面に散布される。
【0030】
また、本例では前記したように、液剤タンク6とロール2とによって挟まれた空間を両側から閉塞するように、すなわち、配管部材9の両側端部に防風板23を配設することにより、液剤をロール2に散布している状態において横方向からの風による散布の乱れを防止する構成としてあるので、液剤は横方向からの風の影響を受けることなく、散布ノズル10の噴出口部53aから所定の噴出形状を維持しながら、効率的にロール2の表面に散布されることになる。
【0031】
なお、ここで、図4に仮想線で示す配管部材9のメンテナンスポジションにおいて、目詰まりのチェックとして液剤を噴射させたとき、液剤タンク6側からメンテナンス作業をしている場合には、そのメンテナンス作業員に液剤がかかってしまうことになる。図6は、この問題に対処するため、配管部材9の可動方向を変えた変形例を示し、ヒンジ部18′を液剤タンク6側に位置させてカバー15′を液剤タンク6側寄りに起立させ、メンテナンスポジションにおいて散布ノズル10の噴出口部53aを液剤タンク6と反対の方向に向かうように構成させたものである。当該構成によれば、液剤タンク6側からメンテナンス作業をしているときに液剤を噴射させてもそのメンテナンス作業員に液剤がかかることはない。
【0032】
また、散布ノズル10としては、配管部材9に対してノズル全体が着脱されるタイプのものでも良いが、通常、散布ノズルは配管部材に螺合接続される構成であるので、本タイプの場合には着脱の度に工具を用いて螺合部の弛め及び締付け作業をしなければならず、手間のかかるものとなる。そこで、本実施形態では、分割構成され、着脱が素早くできるワンタッチ式のノズルを使用しており、図7に示すように、散布ノズル10を、配管部材9に螺合する雄ネジ部51を有する金属製のボディ部材52と、下流側に噴出口部53aを有する金属製のキャップ部材53とから構成している。両部材の詳細な構造はここでは省略するが、本散布ノズル10によればメンテナンス作業者は、噴出口部53aを形成したキャップ部材53側のみを工具を用いずに簡単に着脱できるようになっている。
【0033】
次に、本例の液剤散布装置8は、車両の前後方向における液剤タンクの車両端部側、すなわち液剤タンク6の前方に、散布ノズル10のメンテナンスを容易とするためのステップ31を設けた構成としてある。このステップ31は、液剤タンク6の容量が特に大きい場合など、この液剤タンク6が邪魔となって地上に立った状態からでは、メンテナンス作業者が散布ノズル10に手が届かないときなどにおいて有効な手段となる。
【0034】
本例では、ステップ31を図3に示すように左右の手すり32,32間に掛け渡らせて、配管部材9に取り付けられた散布ノズル10の全てに手が届くように、車両の幅方向における中央部に配している。各手すり32は、その上部が液剤タンク6の外郭形状に合わせて湾曲形成され、その上部一端側は、前記液剤タンク支持板12の上端に固設された手すり支持板33にボルト33′により締結されるとともに、その下部は液剤タンク6の前面において垂直に形成され、下端部において湾曲形成されてその下部他端側がロール支持フレーム4にボルト33′′により締結されている。液剤タンク6の上部における手すり32,32間には、補助手すり34を掛け渡らせてある。なお、ステップ31,手すり32及び補助手すり34は鋼管等から構成してある。
【0035】
このように、液剤タンク6の外方にステップ31を設ける構成とすることにより、メンテナンス作業者は、このステップ31に足を掛けた状態で散布ノズル10のメンテナンス作業を容易に、且つ安全に行うことができる。
【0036】
以上、本発明に係る転圧車両の液剤散布装置について好適な実施形態を説明した。前記実施形態は、液剤散布装置を振動ローラに取り付けた例であるが、もし転圧作業中に、配管部材可動手段11を構成するカバー15が、その倒伏した状態においてロール2の振動によりがたつく場合には、ノッチやボルト及びナット等の着脱の容易な固定手段により液剤タンク支持板12や防風板23に固定させるようにすれば良い。また、本発明はタイヤローラ等にも適用可能であり、さらに、前輪のみ或いは後輪のみを備えた転圧車両にも適用可能である。その他、本発明の構成手段は図面に記載した内容に限られることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る転圧車両の液剤散布装置によれば以下のような効果を奏する。
(1)散布ノズルの噴出口部の向き及び位置が変わるように配管部材を可動とする配管部材可動手段を備える構成とすれば、配管部材(散布ノズル)を開放された転圧輪の上方の空間へと移動させることができるので、メンテナンス作業者は散布ノズルに手が容易に届くことになり、また、噴出口部の目詰まり等の状態を直接目視にて確認できるようになって、散布ノズルのメンテナンス性が向上する。
(2)前記配管部材可動手段として、配管部材を、回動可能に軸支された回動部材に取り付ける構成とすることにより、簡単な可動機構が実現され、液剤散布装置の製作コストを抑えることができる。また、メンテナンス作業者においては、配管部材の脱着作業性等が簡便となる。
(3)前記回動部材を板材とし、液剤を転圧輪に散布している状態において、この回動部材を、配管部材及び散布ノズルの上部を覆うように位置させ、上方向からの風による散布の乱れを防止する構成とすることにより、風の影響を受けることなく、液剤を散布ノズルの噴出口部から効率的に転圧輪の表面に散布することができる。
(4)配管部材の両側端部に、液剤を転圧輪に散布している状態において横方向からの風による散布の乱れを防止する防風板を配設する構成とすれば、さらに風の影響を受けることなく、液剤を散布ノズルの噴出口部から効率的に転圧輪の表面に散布することができる。
(5)液剤タンクの車両端部側にステップを設ける構成とすることにより、メンテナンス作業者は散布ノズルのメンテナンス作業を容易に、且つ安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液剤散布装置を取り付けた振動ローラを示す概略側面図である。
【図2】図1におけるA矢視図である。
【図3】図1におけるB矢視図である。
【図4】図2におけるC−C断面図である。
【図5】図2におけるD−D断面図である。
【図6】本発明に係る液剤散布装置の変形例を示す断面説明図である。
【図7】散布ノズルの部材断面図である。
【図8】従来の液剤散布装置を取り付けた転圧車両の概略側面図である。
【符号の説明】
R 振動ローラ
1 機体
2,3 ロール(転圧輪)
4,5 ロール支持フレーム(機枠)
6,7 液剤タンク
8 液剤散布装置
9 配管部材
10 散布ノズル
11 配管部材可動手段
15 カバー(回動部材)
23 防風板
31 ステップ
53a 噴出口部

Claims (3)

  1. 車両の少なくとも前後いずれか一方に転圧輪を備え、車両の前後方向に関し前記転圧輪より車両端部側に液剤タンクを配置し、前記転圧輪を軸支する機枠上方の空間を空けた転圧車両に取り付けられる液剤散布装置であって、
    前記液剤タンクと前記転圧輪との間に位置し、前記転圧輪の表面に沿って車両の幅方向に延設される配管部材と、
    当該配管部材に取り付けられ、前記液剤タンクから供給される液剤を前記転圧輪の表面に散布する複数の散布ノズルと、
    前記散布ノズルの噴出口部の向き及び位置が変わるように前記配管部材を可動とする配管部材可動手段と、
    を備え
    前記配管部材可動手段は、配管部材が、回動可能に軸支された回動部材に取り付けられる構成であり、
    前記回動部材は、板材からなり、液剤を転圧輪に散布している状態において前記配管部材及び散布ノズルの上部を覆うように位置して、上方向からの風による散布の乱れを防止する構成としたことを特徴とする転圧車両の液剤散布装置。
  2. 前記配管部材の両側端部に、液剤を転圧輪に散布している状態において横方向からの風による散布の乱れを防止する防風板を備える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の転圧車両の液剤散布装置。
  3. 車両の前後方向における前記液剤タンクの車両端部側に、前記散布ノズルのメンテナンスを容易とするためのステップを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転圧車両の液剤散布装置。
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