JP4047437B2 - 線状光投射装置ならびに平面照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、線状に光を出射させる線状光投射装置およびこの線状光投射装置を組み込んだ平面照明装置に関し、特に液晶表示面の照明に利用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレィのいわゆるバックライト光源として使用される平面照明装置は、光源からの光を透明な導光板の側端面からこの導光板内に導き、導光板内での光の反射を利用して導光板の表面全域からこの光を均一に出射させるようにしたものである。平面照明装置が使用される液晶ディスプレィの特性を考慮した場合、この平面照明装置に要求される機能としては、全体として薄板状であること、および光源の電力消費を極力抑えるものであることの他に、全体に亙って均一な光を出射させることが特に重要である。
【0003】
従来、このような平面照明装置に使用される光源としては、CFL(冷陰極管)が最も一般的であるが、携帯用の電子機器に組み込まれる液晶ディスプレィでは、発光ダイオードアレイなども使用されている。
【0004】
CFLを光源として使用する場合、CFLの径を小さくしたり、あるいはその肉厚を薄くすることにより、光源の小型化を図っている。また、その輝度を向上させるとともに電力消費を抑制するため、CFLの駆動周波数を高周波化するインバータを組み込んだものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレィの薄板化のため、CFLの径を小さくしたり、その肉厚を薄くすると、長尺のCFLを歪みなく正確な直線状に形成することが困難であり、しかも機械的強度が虚弱であるので、携帯用の電子機器に組み込まれる液晶ディスプレィにこれを搭載することは、信頼性の点で大きな問題が発生する。
【0006】
また、輝度の向上や電力消費を抑制するためにインバータを組み込むことは、高周波ノイズの発生につながる上、部品点数の増加に伴う製造コストの上昇を招き、電子機器自体の小型化を阻害するおそれがある。
【0007】
特に、携帯用の電子機器に組み込まれる液晶ディスプレィにおいては、電力消費の抑制がバッテリーの寿命を左右するために重要であり、電力消費が少なく、しかも輝度の高い光源が望まれていた。
【0008】
【発明の目的】
本発明の第1の目的は、単一の点光源を用いて電力消費を抑制し、しかも高輝度の光を一様な分布で線状に出射させることが可能な線状光投射装置を提供することにある。
【0009】
本発明の第2の目的は、この線状光投射装置を用いたコンパクトな平面照明装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の形態は、光を投射する単一の点光源と、この点光源からの光を導入するための入射端面部,この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部,およびこの出射面部の反対側に位置する裏面部を有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状の導光部材と、この導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う光反射シートとを具え、前記導光部材の前記裏面部には、前記光反射シートに向けて光を集光状態で出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記導光部材の前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記導光部材の前記入射端面部側に位置していることを特徴とする線状光投射装置にある。
【0011】
本発明の第1の形態によると、入射端面部から導光部材内に入射した点光源からの光の一部は、導光部材の裏面部で全反射し、損失なく導光部材の出射面部から導光部材の外側に出射する。また、順方向の凸部に入射した光の一部は、光反射シートに向けて導光部材から集光状態で出射するが、光反射シートによって集光性を維持しながら散乱状態で反射し、裏面部側から導光部材内に再び入射し、最終的に導光部材の出射面部からすべて出射する。
【0012】
また、本発明による第2の形態は、光を投射する単一の点光源と、この点光源からの光を導入するための入射端面部,この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部,およびこの出射面部の反対側に位置する裏面部を有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状の導光部材と、この導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う光反射シートとを具え、前記導光部材の出射面部には、集光性と方向制御性とを有し、前記裏面部にて反射した光を当該出射面部から出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記入射端面部側に位置していることを特徴とする線状光投射装置にある。
【0013】
本発明の第2の形態によると、入射端面部から導光部材内に入射した点光源からの光の一部は、導光部材の裏面部で全反射し、損失なく導光部材の出射面部から導光部材の外側に出射する。また、順方向の凸部に入射した光の一部は、そのまま導光部材の外側に集光状態で出射し、最終的に導光部材の出射面部からすべて出射する。
【0014】
一方、本発明による第3の形態は、光を投射する単一の点光源と、この点光源からの光を導入するための入射端面部,この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部,およびこの出射面部の反対側に位置する裏面部を有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状をなす第1の導光部材と、この第1の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第1の光反射シートと、前記第1の導光部材の前記出射面部に接続して光を導入するための入射端面部,この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部,およびこの出射面部の反対側に位置する裏面部を有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する板状をなす第2の導光部材と、この第2の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第2の光反射シートとを具え、前記第1の導光部材の前記裏面部には、前記光反射シートに向けて光を集光状態で出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記第1の導光部材の前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記第1の導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記第1の導光部材の前記入射端面部側に位置していることを特徴とする平面照明装置にある。
また、本発明による第4の形態は、光を投射する単一の点光源と、この点光源からの光を導入するための入射端面部,この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部,およびこの出射面部の反対側に位置する裏面部を有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状をなす第1の導光部材と、この第1の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第1の光反射シートと、前記第1の導光部材の前記出射面部に接続して光を導入するための入射端面部,この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部,およびこの出射面部の反対側に位置する裏面部を有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する板状をなす第2の導光部材と、この第2の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第2の光反射シートとを具え、前記第1の導光部材の前記出射面部には、集光性と方向制御性とを有し、前記第1の導光部材の前記裏面部にて反射した光を前記第1の導光部材の当該出射面部から出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記第1の導光部材の前記出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記第1の導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記第1の導光部材の前記入射端面部側に位置していることを特徴とする平面照明装置にある。
【0015】
本発明の第3および第4の形態によると、光源から投射された光は、第1の導光部材の入射端面部から第1の導光部材内に入射し、その一部が第1の導光部材の出射面部から出射する。また、第1の導光部材の出射面部以外の部分から第1の導光部材の外側に漏出する光も、第1の光反射シートによって第1の導光部材内に再び入射し、最終的に第1の導光部材の出射面部からすべて出射する。そして、第1の導光部材の出射面部から出射した光は、第2の導光部材の入射端面部から第2の導光部材内に入射し、その一部が第2の導光部材の出射面部から出射する。また、第2の導光部材の出射面部以外の部分から第2の導光部材の外側に漏出する光も、第2の光反射シートによって第2の導光部材内に再び入射し、最終的に第2の導光部材の出射面部からすべて出射する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の形態による線状光投射装置において、出射面部から出射する光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段を出射面部に形成するようにしてもよい。この場合、光偏向手段は、入射端面部と直交する方向に延びると共に導光部材の幅方向に沿って配列する三角柱状のプリズムであってもよいし、所定の曲率半径を持った球面レンズアレイであってもよい。
【0017】
また、裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を裏面部にランダムに形成するようにしてもよい。これら順方向および逆方向の凸部の三角形は、二等辺三角形であることが好ましく、裏面部に対して傾斜し、かつ一辺を含む錐面と、裏面部に対してほぼ垂直な一対の錐面とからなる三角錐であってもよいし、それぞれ三角柱状をなすものであってもよい。さらに、順方向および逆方向の凸部は、一辺を共有して一体的に形成されていてもよく、この場合、全体として四角柱状をなすものであってもよい。
【0018】
さらに、この三角形の頂点を含む二つの斜辺のなす角は、凸部を構成する材料の屈折率をn、凸部に入射する光線と平面部とのなす角をβとした場合、tan-1[cosβ・tan{π−2sin-1(1/n)}]以上であることが望ましい。また、出射面部の単位面積当たりに占める凸部の割合を入射端面部から離れるほど大きく設定したり、出射面部の単位面積当たりに占める順方向および逆方向の凸部の割合を入射端面部の長手方向に沿った出射面部の幅方向両側端部で相対的に大きく設定することが望ましい。これら順方向および逆方向の凸部は、裏面部にランダムに配置されていることが有効であり、これらの大きさは、150μm以下であることが好ましい。順方向の凸部の2つの斜辺の長さと、逆方向の凸部の2つの斜辺の長さとが相互に異なっていてもよい。
【0019】
本発明の第2の形態による線状光投射装置において、導光部材の裏面部に入射端面部と平行な方向に配列すると共に入射端面部と直交する方向に延びる三角柱状のプリズム面を形成するようにしてもよい。
【0020】
また、出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を出射面部にランダムに形成するようにしてもよい。この場合、順方向および逆方向の凸部の三角形は、二等辺三角形であることが好ましく、出射面部に対して傾斜し、かつ一辺を含む錐面と、出射面部に対してほぼ垂直な一対の錐面とからなる三角錐であってもよいし、三角柱状であってもよい。これら順方向および逆方向の凸部は、一辺を共有して一体的に形成されていてもよく、この場合、全体として四角柱状をなすものであってもよい。この三角形の頂点を含む二つの斜辺のなす角は、凸部を構成する材料の屈折率をn、凸部に入射する光線と平面部とのなす角をβとした場合、tan-1[cosβ・tan{π−2sin-1(1/n)}]以上であることが望ましい。
【0021】
さらに、出射面部の単位面積当たりに占める順方向の凸部の割合を入射端面部から離れるほど大きく設定したり、出射面部の単位面積当たりに占める順方向および逆方向の凸部の割合を入射端面部の長手方向に沿った出射面部の幅方向両側端部で相対的に大きく設定することが望ましく、これら順方向および逆方向の凸部は、出射面部にランダムに配置されていることが有効である。順方向の凸部の2つの斜辺の長さと、逆方向の凸部の2つの斜辺の長さとが相互に異なっていてもよい。
【0022】
本発明の第1および第2の形態による線状光投射装置において、凸部は、導光部材の入射端面部から離れるほど裏面部または入射端面部の単位面積当たりに占める割合が大きくなるように設定されているものであってもよい。この場合、出射面部から出射する光量は、出射面部の長手方向に沿って均一化される。
【0023】
また、点光源は、発光ダイオードか、あるいは半導体レーザであってもよい。
【0024】
導光部材の入射端面部には、点光源からの光の入射状態を調整するための光学面が形成されていてもよい。この場合、光学面は、光を発散させる凹レンズ面か、光を収斂させる凸レンズ面か、あるいは導光部材の長手方向に対して垂直または傾斜した平面であってもよく、凹レンズ面および凸レンズ面の光軸は、導光部材の長手方向に対して平行か、あるいは傾斜しているものであってもよい。光学面を凸レンズ面とした場合には、入射端面部から導光部材に入射する光がその光軸を中心として対称に収束状態で偏向され、最終的に出射面部から出射する。光学面を凹レンズ面とした場合には、入射端面部から導光部材に入射する光がその光軸を中心として対称に発散状態で偏向され、最終的に出射面部から出射する。光学面を導光部材の長手方向に対して垂直または傾斜した平面とした場合には、入射端面部から導光部材に入射する光が所定方向に等しく偏向され、最終的に出射面部から出射する。
【0025】
さらに、導光部材の裏面部は、この導光部材の出射面部と平行な平面であってもよい。あるいは、導光部材の入射端面部から離れるほど当該導光部材の出射面部との間隔が短くなるように傾斜した平面か、あるいは曲面であってもよい。裏面部を傾斜した平面で形成した場合には、導光部材内を伝わる光がより強く出射面部側に偏向された状態で出射面部から出射する。裏面部を曲面で形成した場合には、入射端面部から遠い裏面部ほど、より強く出射面部側に光を偏向させ、出射面部から出射させる。
【0027】
一方、本発明の第3の形態による平面照明装置において、第1の導光部材の出射面部には、この出射面部から出射する光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段が形成されていてもよい。また、第1の導光部材の裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が第1の導光部材の入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも第1の導光部材の入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を第1の導光部材の裏面部にランダムに形成してもよい。
【0028】
また、本発明の第4の形態による平面照明装置において、第1の導光部材の出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が第1の導光部材の入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも第1の導光部材の入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を第1の導光部材の出射面部にランダムに形成したものであってもよい。
【0029】
【実施例】
本発明による線状光投射装置を組み込んだ本発明による平面照明装置の実施例について、図1〜図15を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限らず、これらをさらに組み合わせたり、同様な課題を内包する他の分野の技術にも応用することができる。
【0030】
本発明による平面照明装置の第1の実施例の断面構造を図1に示し、その分解した状態の外観を図2に示す。すなわち、本実施例における平面照明装置11は、発光ダイオードや半導体レーザなどの単一の点光源12, この点光源12に入射端面部13が接合される矩形の棒状をなす第1の導光部材14, この第1の導光部材14の入射端面部13および出射面部15以外の部分を覆う第1の光反射シート16を有する線状光投射装置17と、第1の導光部材14の出射面部15に入射端面部18が連結される矩形の板状をなす第2の導光部材19と、この第2の導光部材19の入射端面部18および出射面部20以外の部分を覆う第2の光反射シート21とを具えている。
【0031】
点光源12は、白色光を投射するものであることが望ましいが、特に2色成分構成のものを用いてもよく、この場合、当該2色成分に対して透過および反射する透明材料を第1および第2の導光部材14, 19として選択し、例えば、青色および黄色成分からなる点光源12を用いた場合には、第1および第2の導光部材14, 19に青色透明樹脂を用いて各輝度に対応した色のコントラストを得ることが可能である。
【0032】
本実施例における第1の導光部材14は、屈折率が1. 4〜1. 7程度の光学的に透明な材料、例えばアクリル樹脂(PMMA)やポリカーボネート(PC)にて形成され、相互に平行な一対の側端面部22と、これら側端面部22の一端側に形成されて点光源12からの光を導入するための入射端面部13と、この入射端面部13の反対側に位置し、側端面部22の他端側に形成された反射端面部23と、これら一対の側端面部22および入射端面部13および反射端面部23で囲まれて入射端面部13から入射した光を出射させるための出射面部15およびその反対側に位置する裏面部24とを有する。裏面部24は、出射面部15とほぼ平行に設定されているが、厳密には出射面部15と裏面部24との間隔が入射端面部13側に対して反射端面部23側ほど短くなるように、出射面部15に対して裏面部24が0. 5度から1度程度傾斜したテーパ状となっている。
【0033】
第2の導光部材19も基本的な構成は第1の導光部材14と全く同じであり、透明なアクリル樹脂にて形成され、相互に平行な一対の側端面部25と、これら側端面部25の一端側に形成されて第1の導光部材14の出射面部15からの光を導入するための入射端面部18と、この入射端面部18の反対側に位置し、側端面部25の他端側に形成された反射端面部26と、これら一対の側端面部25および入射端面部18および反射端面部26で囲まれて入射端面部18から入射した光を出射させるための出射面部20およびその反対側に位置する裏面部27とを有する。その詳細な構造は、以下に説明する第1の導光部材14と基本的にまったく同じでよい。
【0034】
前述した第1の光反射シート16は、第1の導光部材14の反射端面部23と一対の側端面部22と裏面部24とを覆い、これらから出射する光を再び第1の導光部材14内に反射させて第1の導光部材14の出射面部15から出射させるためのものであり、内面側がアルミニウム蒸着による鏡面加工が施されており、第2の光反射シート21もこの第1の光反射シート16と基本的にはまったく同じものである。
【0035】
図1中のIII−III矢視断面構造を図3に示し、第1の導光部材14の裏面部24を図4に模式的に示し、その順方向の凸部28(以下、これを第1の凸部と記述する)の外観を拡大して図5に示す。すなわち、第1の導光部材14の裏面部24には、この裏面部24に対して垂直に投影した輪郭形状が三角形をなし、一対の対称な境界面29と、これら境界面29に接する第2の境界面30と、三角形の頂面31とを有する二等辺三角柱状の第1の凸部28がランダムに配置されている。
【0036】
これら第1の凸部28の一対の境界面29は、出射面部15側から反射して第1の凸部28に入射した光を第1の導光部材14の外側、つまり第1の光反射シート16の表面に向けてそれぞれ集光状態で出射させる集光出射機能を持っている。また、第1の凸部28の第2の境界面30および頂面31は、第1の導光部材14の裏面部24側から出射して第1の光反射シート16により散乱状態で反射する光を第1の凸部28内に入射させる機能を有する。
【0037】
このように、第1の凸部28は、第1の導光部材14内を伝搬する光の一部を第1の光反射シート16に向けて集光状態で一旦出射させ、この出射光を第1の光反射シート16で強く反射させることにより、第1の導光部材14の裏面部24や第1の凸部28の第2の境界面30および頂面31から第1の導光部材14内に導入させるものであり、光の拡散と製造の容易性とを考慮して10μm 以上であることが望ましい。
【0038】
また、第1の凸部28の境界面29, 30は、図5の二点鎖線で示した裏面部24に対する垂直面とのなす角φが0度から60度程度となるように傾斜していることが好ましい。また、第1の凸部28の第2の境界面30の底辺32は、入射端面部13とほぼ平行に設定されている。
【0039】
第1の導光部材14の出射面部15には、入射端面部13と直交する方向(図1中、左右方向)に延びると共に第1の導光部材14の幅方向に沿って配列する二等辺三角柱状のプリズム33が本発明の光偏光手段として形成されており、本実施例におけるプリズム33は、頂角が80〜110度程度のものを採用している。このプリズム33に代えて所定曲率半径の凹凸面を波形に形成したり、あるいは所定曲率半径の凸球面レンズアレイを第1の導光部材14の出射面部15に突設することも可能である。
【0040】
ところで、第1の導光部材14の入射端面部13に入射角γで、すなわち出射面部15と光線とのなす角がγで入射する光は、第1の導光部材14を構成する材料の屈折率n(本実施例のアクリル樹脂の場合、n=1. 49)に応じて
【0041】
0≦|γ|≦sin-1(1/n)
を満たす入射角γの範囲で第1の導光部材14内を進行する。そして、裏面部24側に向けて進行する光の一部は、第1の凸部28内に入り、一対の境界面29からそのまま第1の導光部材14の外側に出射し、残りは裏面部24で全反射して出射面部15側へ伝搬する。
【0042】
裏面部24や第1の凸部28から第1の導光部材14の外側に漏洩した光、つまり迷光は、一対の境界面29などでの界面反射があるものの、第1の光反射シート16の存在により裏面部24から第1の導光部材14内に再び入射する一方、第1の凸部28の第2の境界面30や頂面31から再び第1の凸部28内に入射し、その一部が一対の境界面29で全反射して出射面部15に向けて伝搬し、最終的に出射面部15から第2の導光部材19の入射端面部18に向けてすべて出射する。
【0043】
裏面部24側から見た第1の凸部28の平面形状を表す図6に示すように、出射面部15側から第1の凸部28内に入った光線Lが一対の境界面29で全反射せずに第1の導光部材14の外に出射するためには、裏面部24と平行な平面内を進行する光線Lを考えた場合、一対の境界面29に対する光線Lの入射角をθとすると、
【0044】
θ≦sin-1(1/n)
を満足する必要がある。ここで、円周率をπとすると、一対の境界面29のなす角α1は、α1=2・{(π/2)−γ}であるから、
【0045】
α1≧π−2sin-1(1/n)
となるが、実際問題として、光線Lの光路を含む平面は、裏面部24に対して傾斜しており、この平面内における一対の境界面29のなす角αは、光線Lと裏面部24とのなす角をβとした時、tan(α/2)=cosβ・tan(α1/2)であるから、
【0046】
【数4】
α≧tan -1[ cosβ・ tan{π−2sin -1(1/n) }]
を満足すればよいことが判る。
【0047】
具体的には、屈折率nが1. 49のアクリル樹脂を第1の導光部材14として採用した本実施例では、αが約78度以上である必要がある。また、実際問題として、光線Lの光路を含む平面は裏面部24に対して傾斜しており、この光線Lと裏面部24とのなす角をβとした場合、出射面部15側から出射する光線Lが境界面29で全反射せずにここから出射するためには、
【0048】
β≦sin-1(1/n)
を満足する必要がある。ここで、β=sin-1(1/n)の場合、本実施例における上述のαは約78度、α1は95度となるので、αが78度から95度の範囲に収まるように、第1の凸部28を形成することが好ましい。しかし、実際問題として、一対の境界面29から出射できない光は、内部反射で第1の導光部材14の内部に戻り、この第1の導光部材14の内部構造による散乱要素が考えられるため、αを60度から120度の範囲に収まるように設定することにより、本発明の趣旨をほぼ達成することができる。
【0049】
従って、入射角γが42度以下の入射光線Lの大部分は、裏面部24で全反射して出射面部15側へ伝搬するが、その一部が第1の凸部28から第1の導光部材14の外側へ出射する。また、入射角γが42度を越えた入射光線Lは、裏面部24から第1の導光部材14の外側に集光状態で出射するが、第1の光反射シート16によって再び第1の導光部材14内に拡散状態で入射し、最終的に出射面部15から第2の導光部材19の入射端面部18に向けて出射する。
【0050】
点光源12から第1の導光部材14に入射した光は、この第1の導光部材14中を進行するに連れてそのエネルギが減少するため、第1の導光部材14の裏面部24に突設された第1の凸部28の占有率を漸次変化させる必要がある。具体的には出射面部15から出射する反射光がこの出射面部15全体に亙って均一な輝度となるように、裏面部24の単位面積当たりに占める第1の凸部28の面積割合(以下、これを占有率と記述する)は、点光源12からの光の進行方向(図1中、右方向)に沿った裏面部24の位置と第1の凸部28の占有率との関係を表す図7に示すように、反射端面部23側ほど大きな占有率となるように設定されている。
【0051】
この場合、第1の導光部材14の入射端面部13に近接する出射面部15は、点光源12からの光が直接透過して輝度が高くなる傾向を有するため、入射端面部13に近接する裏面部24における第1の凸部28の占有率をこれに続く部分よりも小さめに設定している。同様に、第1の導光部材14の反射端面部23に近接する出射面部15は、反射端面部23からの反射光が透過して輝度が高くなる傾向を有するため、反射端面部23に近接する裏面部24における第1の凸部28の占有率をこれに続く部分よりも小さめに設定している。
【0052】
なお、点光源12の発光領域は、実質的に第1の導光部材14の入射端面部13の幅寸法より短いので、第1の導光部材14の幅方向両側端部に入射する光量が不足する傾向を持つ。このため、第1の導光部材14の出射面部15の幅方向両側端部における第1の凸部28の占有率を他の部分よりも相対的に大きく設定しておくことが望ましい。何れの場合にも、本実施例では第1の凸部28の占有率の最大値を約70%程度に設定しているが、それ以上の値に設定することも当然可能である。
【0053】
上述した実施例では、第1の凸部28を三角柱状に形成したが、三角錐状に形成することも可能である。
【0054】
このような第1の導光部材の第1の凸部の他の実施例の外観を図8に示すが、先の実施例と同一機能の部材にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施例における第1の凸部34は、一対の対称な境界面29と傾斜錐面35とを有する二等辺三角錐形をなしており、さらに裏面部24に対して垂直に投影した輪郭形状が三角形をなす逆方向の凸部(以下、これを第2の凸部と記述する)36が形成されている。本実施例における第2の凸部36は、先の実施例の第1の凸部28の底辺32と接して向かい合うように組み合わされ、入射端面部13とほぼ平行に設定された底辺32に対する頂点37がこの底辺32よりも入射端面部13側に位置しており、一対の対称な境界面38と傾斜錐面39とを有する二等辺三角錐状をなしている。
【0055】
従って、これらの凸部34, 36は、裏面部24に対して垂直に投影した輪郭形状が菱形をなし、第1の凸部34と第2の凸部36とが底辺32を対称軸とする鏡像関係に設定されている。この場合、一方の境界面29の斜辺の長さに対して他方の境界面38の斜辺の長さが異なっていてもよい。
【0056】
第1の凸部34は、主として入射端面部13(図3参照)側から反射端面部23(図3参照)側へ進行する光に対して上述した機能を発揮するのに対し、第2の凸部36は、反射端面部23側から入射端面部13側へ第1の導光部材14内に戻る光に対して上述した機能を発揮する。このため、先の実施例のように出射面部15に対して裏面部24をテーパ状に傾斜させる必要がなくなり、入射端面部13側および反射端面部23側共に均一な板厚に設定することが可能である。
【0057】
このように、本実施例では反射端面部23側から入射端面部13側へ第1の導光部材14内に戻る光も積極的に出射面部15から導き出すようにしているため、第1の導光部材14の出射面部15と正対する方向に強い輝度の光が放射される。この場合、第2の凸部36を第1の凸部34と離して別々に配置し、この第1の凸部34の分布状態に対して異なる分布状態、例えば入射端面部13側ほど多くなるように配置することも可能であり、これによって反射端面部23側から戻る光も、より均一に第1の導光部材14の出射面部15から導き出すことができる。
【0058】
上述した実施例では、第1の凸部34と第2の凸部36とを組み合わせた形状に設定したが、これらの傾斜錐面35, 39を裏面部24と平行に設定することによって四角柱状にすることも可能であり、この場合にも先の実施例と同様な効率の良い第1の導光部材を得ることができる。
【0059】
このような第1の導光部材の第1の凸部の別な実施例の外観を図9に示すが、先の実施例と同一機能の部材にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施例における第2の凸部40は、二対の境界面29, 38と裏面部24(図3参照)に対して平行な頂面31とを有し、四角錐台状に形成されている。これらの一方の対角線C1 は、他方の対角線C2 に対して直交し、入射端面部13(図3参照)と平行に設定されている。この場合、第1の光反射シート16(図3参照)で反射した散乱光は、裏面部24から第1の導光部材14(図3参照)内に入射すると共に頂面31から第1の凸部40内に入射する。
【0060】
上述した実施例では、点光源12の光軸に対して第1の導光部材14の入射端面部13を垂直な平面状にしてあるが、点光源12からの光の入射状態を積極的に調整するために所望の光学面とすることも可能である。また、上述した実施例では、第1の光反射シート16に向けて光を集光状態で出射させるための凸部28,34,36,40を第1の導光部材14の裏面部24に複数形成したが、集光性と方向制御性とを有し、裏面部24にて反射した光を出射面部15から出射させるための順方向の凸部(以下、これを第1の凸部と記述する)を出射面部15に複数形成するようにしてもよい。
【0061】
このような本発明による線状光投射装置の他の実施例の断面構造を図10に模式的に示し、本実施例における線状光投射装置41の第1の凸部42の抽出拡大形状を図11に示す。すなわち、第1の導光部材43の入射端面部44は、点光源12の光軸に対して傾斜した光軸を有する凹レンズとなっており、点光源12から第1の導光部材43内に入射する光を拡散させつつ裏面部24側へより強く偏向させる機能を持たせているが、この凹レンズを図10の紙面に対して垂直な虚焦線を有するシリンドリカル凹レンズとしてもよく、あるいは、これら凹レンズやシリンドリカル凹レンズの代わりに、これらの焦点距離(焦線距離)を無限大に設定し、出射面部15に対して傾斜した平面とすることも可能である。また、凹レンズやシリンドリカル凹レンズの光軸を第1の導光部材43の長手方向に沿って点光源12の光軸と同軸に設定するようにしてもよい。
【0062】
なお、本実施例では、裏面部24に第1の凸部を形成せず、平坦な鏡面としている。また、出射面部15と裏面部24との間隔が入射端面部44側に対して反射端面部23側ほど漸次短くなるように、裏面部24を円弧面や放物面などの曲面で形成し、さらに反射端面部23を線状に形成しており、反射端面部23側ほど射出面部15により強く光を偏向するように配慮している。
【0063】
第1の導光部材49の出射面部15には、この出射面部15に対して垂直に投影した輪郭形状が菱形をなす逆方向の凸部(以下、これを第2の凸部と記述する)51が形成されている。本実施例における第2の凸部51は、先の実施例の第1の凸部42の底辺47と接して向かい合うように組み合わされ、反射端面部23とほぼ平行に設定された底辺47に対する頂点52がこの底辺47よりも入射端面部50側に位置しており、一対の対称な垂直錐面53と傾斜錐面54とを有する二等辺三角錐である。本実施例では、第1の凸部42と第2の凸部51とが底辺47を対称軸とする鏡像関係に設定されており、この場合、一方の垂直錐面45の斜辺の長さに対して他方の垂直錐面53の斜辺の長さが異なっていてもよく、底辺に対して直交する対角線C2に関して対称であることが望ましい。
【0064】
第1の凸部42の平面形状は、図6に示した先の実施例の第1の凸部28と実質的に同じであり、出射面部15の側面形状を模式的に図12に示す。すなわち、第1の凸部42内に入った光線Lが一対の垂直錐面45で全反射せずにここから出射するためには、先の実施例と同様に、屈折率nが1. 49のアクリル樹脂を第1の導光部材43として採用した場合、集光性を良くするためには、光線Lの光路を含む平面と一対の垂直錐面45とのなす角αが85〜135度の範囲にあることが望ましい。また、実際問題として、光線Lの光路を含む平面は出射面部15に対して傾斜しており、この光線Lと出射面部15とのなす角をβとした場合、これが垂直錐面45で全反射せずにここから出射するためには、
【0065】
β≦(3/2)・sin-1(1/n)
を満足する必要がある。ここで、β=(3/2)・sin-1(1/n)の場合、本実施例における上述のαは約136度となるので、αが95度から136度の範囲に収まるように、第1の凸部42を形成することが好ましい。
【0066】
つまり、上述した第1の凸部42は出射面部15から出射する光の向きをより垂直に偏向させるように機能する。
【0067】
上述した実施例では、第1の導光部材43の入射端面部44を凹レンズとして形成したが、凸レンズにすることも可能である。また、裏面部24にプリズムを形成して光の偏向をより強く制御することも可能である。
【0068】
このような本発明による線状光投射装置の別な実施例の断面構造を図13に示し、その第1の凸部42を抽出拡大して図14に示し、図13中のXV−XV矢視断面構造を図15に示すが、先の実施例と同一機能の部材にはこれと同一の符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施例における線状光投射装置48の第1の導光部材49の入射端面部50は、点光源12の光軸と同軸状をなす凸レンズとなっており、点光源12からの光を集光して第1の導光部材49内に導くようにしているが、この凸レンズを図13の紙面に対して垂直な焦線を有するシリンドリカル凸レンズとしてもよく、これら凸レンズやシリンドリカル凸レンズの光軸を図10に示した実施例と同様に、点光源12の光軸に対して傾斜させ、光を裏面部24側により強く偏向させるようにしてもよい。
【0069】
第1の導光部材49の出射面部15には、この出射面部15に対して垂直に投影した輪郭形状が菱形をなす第2の凸部51が形成されている。本実施例における第2の凸部51は、先の実施例の第1の凸部42の底辺47と接して向かい合うように組み合わされ、反射端面部23とほぼ平行に設定された底辺47に対する頂点52がこの底辺47よりも入射端面部50側に位置しており、一対の対称な垂直錐面53と傾斜錐面54とを有する二等辺三角錐である。本実施例では、第1の凸部42と第2の凸部51とが底辺47を対称軸とする鏡像関係に設定されており、この場合、一方の垂直錐面45の斜辺の長さに対して他方の垂直錐面53の斜辺の長さが異なっていてもよく、底辺に対して直交する対角線C2 に関して対称であることが望ましい。
【0070】
第2の凸部51は、反射端面部23側から入射端面部50側へ第1の導光部材49内を戻る光を出射面部15の外へ導き出すのに主として機能するものである。このため、先の実施例のように出射面部15に対して裏面部24をテーパ状に傾斜させる必要がなくなり、入射端面部50側および反射端面部23側共に第1の導光部材49を均一な板厚に設定することが可能である。
【0071】
また、前記第1の導光部材49の裏面部24には、第1の導光部材49の長手方向に沿って延びると共にこれと直角な方向に配列する周知の如き光反射機能を持つ三角柱状のプリズム55が本発明の光偏光手段として形成されており、これら第1および第2の凸部42, 51とプリズム55とによって、第1の導光部材49の出射面部15からほぼ垂直の方向に光が出射するように制御している。
【0072】
このように、本実施例では反射端面部23側から入射端面部50側へ第1の導光部材49内を戻る光も積極的に出射面部15から導き出すようにしているため、第1の導光部材49の出射面部15と正対する第2の導光部材19の入射端面部18(図1参照)に強い輝度の光が放射される。
【0073】
上述した実施例では、第1の凸部42と第2の凸部51とを組み合わせた形状に設定したが、傾斜錐面46, 54を出射面部15と平行に設定することによって四角柱状にする(図9参照)ことも可能であり、この場合にも先の実施例と同様な効率の良い第1の導光板を得ることができる。また、第2の凸部51を第1の凸部42と離して別々に配置し、この第1の凸部42の分布状態に対して異なる分布状態、例えば入射端面部50側ほど多くなるように配置することも可能であり、これによって反射端面部23側から戻る光もより均一に第1の導光部材49の出射面部15から導き出すことができる。
【0074】
【発明の効果】
本発明の第1の形態の線状光投射装置によると、単一の点光源を用いているため、電力消費を最小限に抑制することができる上、装置全体をコンパクトにすることができる。しかも、導光部材の入射端面部から入射した光の一部を光反射シートに向けて集光状態で出射させるための複数の順方向の凸部を導光部材の裏面部にランダムに形成したので、導光部材の出射面部から高輝度の光を均一な分布で出射させることができる。
【0075】
本発明の第2の形態の線状光投射装置によると、集光性と方向制御性とを有し、裏面部にて反射した光を出射面部から出射させるための複数の順方向の凸部を導光部材の出射面部にランダムに形成したので、導光部材の出射面部から高輝度の光を均一な分布で出射させることができる。
【0076】
本発明の第1および第2の形態の線状光投射装置おいて、導光部材の入射端面部から離れるほど裏面部の単位面積当たりに占める割合が大きくなるように凸部を設定した場合には、出射面部から出射する光量を出射面部の長手方向に沿って均一化することができる。
【0077】
本発明の第3の形態の平面照明装置によると、単一の点光源を用いているため、電力消費を最小限に抑制することができる上、装置全体をコンパクトにすることができる。また、第1の導光部材の入射端面部から入射した光の一部を第1の光反射シートに向けて集光状態で出射させるための複数の順方向の凸部を第1の導光部材の裏面部にランダムに形成したので、第2の導光部材の出射面部から高輝度の光を均一な分布で出射させることができる。
【0079】
本発明の第4の形態の平面照明装置によると、集光性と方向制御性とを有し、第1の導光部材の裏面部にて反射した光を第1の導光部材の出射面部から出射させるため複数の順方向の凸部を第1の導光部材の出射面部にランダムに形成したので、第2の導光部材の出射面部から高輝度の光を均一な分布で出射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による平面照明装置の一実施例の概略構造を表す断面図である。
【図2】図1に示した平面照明装置の分解斜視図である。
【図3】図1中の III−III 矢視断面図である。
【図4】図1に示した実施例における第1の導光部材の裏面部の外観を模式的に表す平面図である。
【図5】図1に示した実施例における第1の凸部の外観を抽出して表す拡大斜視図である。
【図6】図1に示した実施例における第1の凸部の平面図である。
【図7】入射端面部から反射端面部に至る第1の導光部材の裏面部の位置と、その単位面積当たりの第1の凸部の占有率との関係を表すグラフである。
【図8】第1の導光部材の第1の凸部および第2の凸部の他の実施例の外観を抽出して表す拡大斜視図である。
【図9】第1の導光部材の第1の凸部および第2の凸部の他の実施例の外観を抽出して表す拡大斜視図である。
【図10】本発明による線状光投射装置のさらに他の実施例の概略構造を模式的に表す断面図である。
【図11】図10に示した実施例における第1の凸部の外観を抽出して表す拡大斜視図である。
【図12】図10に示した実施例における第1の導光部材の側面形状を模式的に表す概念図である。
【図13】本発明による線状光投射装置のさらに別な実施例の概略構造を模式的に表す断面図である。
【図14】図13に示した実施例における第1の凸部および第2の凸部の外観を抽出して表す拡大斜視図である。
【図15】図13中のXV−XV矢視断面図である。
【符号の説明】
11 平面照明装置
12 点光源
13 入射端面部
14 第1の導光部材
15 出射面部
16 第1の光反射シート
17 線状光投射装置
18 入射端面部
19 第2の導光部材
20 出射面部
21 第2の光反射シート
22 側端面部
23 反射端面部
24 裏面部
25 側端面部
26 反射端面部
27 裏面部
28 第1(順方向)の凸部
29 境界面
30 第2の境界面
31 頂面
32 底辺
33 プリズム
34 第1(順方向)の凸部
35 傾斜錐面
36 第2(逆方向)の凸部
37 頂点
38 境界面
39 傾斜錐面
40 第2(逆方向)の凸部
41 線状光投射装置
42 第1(順方向)の凸部
43 第1の導光部材
44 入射端面部
45 垂直錐面
46 傾斜錐面
47 底辺
48 線状光投射装置
49 第1の導光部材
50 入射端面部
51 第2(逆方向)の凸部
52 頂点
53 垂直錐面
54 傾斜錐面
55 プリズム
L 光線
α1 一対の境界面のなす角
β 光線と裏面部とのなす角
C1,C2 対角線
Claims (10)
- 光を投射する単一の点光源と、
この点光源からの光を導入するための入射端面部と、この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部と、この出射面部の反対側に位置する裏面部とを有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状の導光部材と、
この導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う光反射シートと
を具え、前記導光部材の前記裏面部には、前記光反射シートに向けて光を集光状態で出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記導光部材の前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記導光部材の前記入射端面部側に位置していることを特徴とする線状光投射装置。 - 前記出射面部には、この出射面部から出射する光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の線状光投射装置。
- 前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも前記入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を前記裏面部にランダムに形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の線状光投射装置。
- 光を投射する単一の点光源と、
この点光源からの光を導入するための入射端面部と、この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部と、この出射面部の反対側に位置する裏面部とを有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状の導光部材と、
この導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う光反射シートと
を具え、前記導光部材の出射面部には、集光性と方向制御性とを有し、前記裏面部にて反射した光を当該出射面部から出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記入射端面部側に位置していることを特徴とする線状光投射装置。 - 前記出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも前記入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を前記出射面部にランダムに形成したことを特徴とする請求項4に記載の線状光投射装置。
- 光を投射する単一の点光源と、
この点光源からの光を導入するための入射端面部と、この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部と、この出射面部の反対側に位置する裏面部とを有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状をなす第1の導光部材と、
この第1の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第1の光反射シートと、
前記第1の導光部材の前記出射面部に接続して光を導入するための入射端面部と、この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部と、この出射面部の反対側に位置する裏面部とを有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する板状をなす第2の導光部材と、
この第2の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第2の光反射シートと
を具え、前記第1の導光部材の前記裏面部には、前記光反射シートに向けて光を集光状態で出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記第1の導光部材の前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記第1の導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記第1の導光部材の前記入射端面部側に位置していることを特徴とする平面照明装置。 - 前記第1の導光部材の前記出射面部には、この出射面部から出射する光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の平面照明装置。
- 前記第1の導光部材の前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記第1の導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも前記第1の導光部材の前記入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を前記第1の導光部材の前記裏面部にランダムに形成したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の平面照明装置。
- 光を投射する単一の点光源と、
この点光源からの光を導入するための入射端面部と、この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部と、この出射面部の反対側に位置する裏面部とを有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する棒状をなす第1の導光部材と、
この第1の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第1の光反射シートと、
前記第1の導光部材の前記出射面部に接続して光を導入するための入射端面部と、この入射端面部から入射した光を出射させるための出射面部と、この出射面部の反対側に位置する裏面部とを有し、前記入射端面部が前記出射面部および前記裏面部の一端側に位置する板状をなす第2の導光部材と、
この第2の導光部材の前記入射端面部および前記出射面部以外の部分を覆う第2の光反射シートと
を具え、前記第1の導光部材の前記出射面部には、集光性と方向制御性とを有し、前記第1の導光部材の前記裏面部にて反射した光を前記第1の導光部材の当該出射面部から出射させるための複数の順方向の凸部がランダムに形成され、これら順方向の凸部は、前記第1の導光部材の前記出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記第1の導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、かつ前記一辺がこの三角形の当該一辺を含まない頂点よりも前記第1の導光部材の前記入射端面部側に位置していることを特徴とする平面照明装置。 - 前記第1の導光部材の前記出射面部に対して垂直に投影した輪郭形状が前記第1の導光部材の前記入射端面部とほぼ平行な一辺を有する三角形をなし、この三角形の前記一辺を含まない頂点が前記一辺よりも前記第1の導光部材の前記入射端面部側に位置する複数の逆方向の凸部を前記第1の導光部材の前記出射面部にランダムに形成したことを特徴とする請求項9に記載の平面照明装置。
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