JP4046676B2 - 誘導受電回路 - Google Patents

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Description

本発明は、交流電源系統の調整や制御の目的で利用されるリアクトル等を用いた無接触給電設備の誘導受電回路にも関するものである。
従来のリアクトルを用いた誘導受電回路として、たとえば定電圧誘導給電装置に関する発明が特許文献1に開示されている。
すなわち、軌道に沿って走行する車両の駆動電力を、電磁誘導により非接触で軌道側から車両に転送する装置である。車両に搭載される誘導受電回路は、基本構成として、起動側の設備から発生する交番磁界(10KHzほどの一定周波数)の中に置かれて誘導起電力を発生する受電コイルと、受電コイルに接続されて磁界周波数に同調する共振回路を形成する共振コンデンサと、受電コイルとコンデンサの共振回路に並列接続された可飽和リアクトルと、共振回路から取り出した交流電力を直流化してモータなどの負荷に供給するコンバータとを備えている。前記可飽和リアクトルは、環状フェライト鉄心を使用したトロイダルコイルで構成している。
共振回路を形成する誘導受電回路においては、負荷が電力をほとんど消費しない場合、何らかの制限要因が働かない限りは、共振コンデンサに印加される電圧が際限なく増大して、回路が破壊されてしまう恐れがある。そのため、受電コイルとコンデンサの共振回路に可飽和リアクトルを並列接続することで、電圧の異常上昇を規制する(定電圧化する)構成を採用している。
特開平10−70856号公報(第3−4頁、第1図)
しかし、上記した従来の構成によると、出力電力を高く取る際、負荷電圧に高い値が必要とされていない場合でも、共振電圧を高くしなければいけないため、負荷電圧も高くなってしまうという問題がある。
また、共振コンデンサと可飽和リアクトルとの間の配線や、可飽和リアクトルのコイル巻線が断線した場合、共振回路の共振暴走を抑制することができず回路を破壊してしまう恐れがある。
そこで本発明は、負荷電圧を上昇させることなく所望の定格電力を得ることができるとともに、共振暴走を抑制する誘導受電回路を提供することを目的としたものである。
前記した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の誘導受電回路は、高周波電流を流す誘導線路に対向して前記誘導線路より起電力が誘起される受電コイルを設け、この受電コイルに誘導される起電力により消費電力が変動する負荷に給電する誘導受電回路であって、前記受電コイルとともに前記誘導線路の周波数に共振する共振回路を形成する共振コンデンサと、環状磁路を形成するコア部材を有し、入力端と出力端とを有するコイル巻線が前記環状磁路に鎖交するように巻かれ、入力端が前記受電コイルと並列に接続され、入力端と出力端とでコイルの巻数が異なる可飽和リアクトルと、前記可飽和リアクトルの出力端に接続され、前記負荷に給電する整流回路と、前記整流回路および前記負荷に並列に接続された平滑コンデンサとを備え、前記共振コンデンサを、前記可飽和リアクトルの入力側または前記可飽和リアクトルの出力側に並列に接続し、前記可飽和リアクトルのコア部材の飽和電圧を、前記負荷に所望の定格電力を発生させる入力端電圧にて設定し、前記可飽和リアクトル入力端と出力端のコイルの巻数を、前記入力端電圧において負荷電圧となる所望の出力端電圧になるように設定したことを特徴としたものである。
上記構成によれば、負荷電圧を上昇させることなく、可飽和リアクトルの飽和電圧を設定することにより、任意に定格電力を設定することが可能となる。また可飽和リアクトルが飽和していない領域においては、可飽和リアクトルが変圧器として作動することにより、入力端と出力端のコイルの巻数比に応じて可飽和リアクトルに印加される電圧(以下、第1共振電圧と称す)より低い電圧(以下、第2共振電圧と称す)を発生させること、すなわち負荷電圧を所望の値に設定することが可能となり、第1共振電圧および第2共振電圧の瞬時値が高い値を示し、第2共振電圧が負荷電圧よりも大きい値が成立する期間は、π/2から3π/2,5π/2・・・と半周期(π)毎に訪れ、この期間においては平滑コンデンサへの充電電流を流すことで負荷へ給電される。また、可飽和リアクトルの飽和時においては、0からπ,2π・・・と半周期(π)毎に電流(飽和電流)が可飽和リアクトルへ流れることによって第1共振電圧が抑制され、よって電圧上昇が防止され、所定電圧に維持される。可飽和リアクトルが飽和している期間では、可飽和リアクトルは変圧器として作動せず、平滑コンデンサへ充電電流が流れることはない。
また請求項2記載の誘導受電回路は、高周波電流を流す誘導線路に対向して前記誘導線路より起電力が誘起される受電コイルを設け、この受電コイルに誘導される起電力により消費電力が変動する負荷に給電する誘導受電回路であって、前記受電コイルに並列に接続された第1共振コンデンサと、環状磁路を形成するコア部材を有し、入力端と出力端とを有するコイル巻線が前記環状磁路に鎖交するように巻かれ、入力端が前記受電コイルおよび前記第1共振コンデンサと並列に接続され、入力端と出力端とでコイルの巻数が異なる可飽和リアクトルと、前記可飽和リアクトルの出力端に並列に接続され、前記受電コイルおよび前記第1共振コンデンサとともに前記誘導線路の周波数に共振する共振回路を形成する第2共振コンデンサと、前記第2共振コンデンサに並列に接続され、前記負荷に給電する整流回路と、前記整流回路および前記負荷に並列に接続された平滑コンデンサとを備え、前記可飽和リアクトルのコア部材の飽和電圧を、前記負荷に所望の定格電力を発生させる入力端電圧にて設定し、前記可飽和リアクトル入力端と出力端のコイルの巻数を、前記入力端電圧において負荷電圧となる所望の出力端電圧になるように設定したことを特徴としたものである。
上記構成によれば、負荷電圧を上昇させることなく、可飽和リアクトルの飽和電圧を設定することにより、任意に定格電力を設定することが可能となり、また可飽和リアクトルの出力端電圧、すなわち負荷電圧を所望の値に設定することが可能となる。また受電コイルに第1共振コンデンサと可飽和リアクトルの入力端を接続するとともに、可飽和リアクトルの出力端に、受電コイルおよび第1共振コンデンサとともに誘導線路の周波数に共振する共振回路を形成する第2共振コンデンサを接続しているため、第1共振コンデンサと可飽和リアクトルとの間の配線や、可飽和リアクトルのコイル巻線が断線した場合、共振回路の共振条件が崩れて共振状態でなくなり、よって受電コイルの両端の電圧は、受電コイルおよび第1共振コンデンサが許容し得る値で抑制され、共振回路の共振暴走が抑えられる。したがって、回路が破壊されることを回避することができる。
そして請求項3記載の誘導受電回路は、前記共振回路の共振条件を満たす静電容量をC、前記第1共振コンデンサの静電容量をC、前記第2共振コンデンサの静電容量をC、入力端のコイル巻数をN、出力端のコイル巻数をNとしたとき、前記共振回路の共振条件を満たす静電容量と前記第1共振コンデンサの静電容量と前記第2共振コンデンサの静電容量との関係が、C=C+C(N/Nの式を満たすことを特徴としたものである。
上記構成によれば、共振回路の共振条件を満たすように第1共振コンデンサの静電容量と、第2共振コンデンサの静電容量が設定され、共振回路は共振条件が満たされているときに、第1共振コンデンサと可飽和リアクトルとの間の配線や、可飽和リアクトルのコイル巻線が断線した場合、共振回路の共振条件が崩れて共振状態でなくなるため、受電コイルの両端の電圧は、受電コイルおよび第1共振コンデンサが許容し得る値となり、共振回路の共振暴走が抑えられる。よって、回路が破壊されることを回避することができる。
さらに請求項4記載の誘導受電回路は、前記可飽和リアクトルに代えて、磁気抵抗の小さい環状磁路を形成する第1コア部材と、前記第1コア部材より磁気抵抗の大きい環状磁路を形成する第2コア部材とを有し、コイル巻線が両環状磁路に共通に鎖交するように巻かれ、入力端が前記受電コイルと並列に接続され、出力端が前記整流回路に並列に接続され、入力端と出力端とでコイルの巻数が異なる複合コアリアクトルを備えることを特徴としたものである。
上記構成によれば、第1コア部材は、第2コア部材より磁気抵抗が小さいことにより、第1コア部材が磁気飽和していない領域においては、コイル巻線に流れる電流による磁界(磁化力)はもっぱら第1コア部材に磁束を生じさせ、この状態ではリアクトルは大きなインダクタンス値を示す。そして、第1コア部材の磁束が飽和すると、第1コア部材の磁気飽和を起源とするインダクタンスはほぼゼロになるが、急激に増加を始めたコイル電流による磁化力が磁気抵抗が大きな第2コア部材に磁束を生じさせることから複合コアリアクトルとしてのインダクタンスはある程度の値を維持することになる。このため、第1コア部材が磁気飽和してもパルス状に急増しようとする電流は抑制され、複合コアリアクトルに流れるパルス電流の波高値は小さくなる。よってパルス電流はそれほど急峻で過大とはならず、穏やかに電圧抑制の作用が働くこととなる。
本発明の誘導受電回路は、負荷電圧を上昇させることなく、可飽和リアクトル(複合コアリアクトル)の飽和電圧を設定することにより、任意に定格電力を設定することができるという顕著な効果を有している。
以下に、本発明の実施の形態における誘導受電回路について、図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1に示すように、誘導受電回路1は、10KHzほどの一定周波数の交番磁界中に置かれて誘導起電力を発生する受電コイル2と、受電コイル2に並列に接続された第1共振コンデンサ(共振コンデンサの一例)3と、この第1共振コンデンサ3に接続され中間タップ15aを有する可飽和リアクトル4と、可飽和リアクトル4の中間タップ15aからなる出力端と接続され、受電コイル2,第1共振コンデンサ3とから形成される共振回路から取り出した交流電力を直流化してモータなどの消費電力が変動する負荷7に供給する整流回路5と、整流回路5および負荷7に並列に接続され、整流回路5から負荷電流が供給される平滑コンデンサ6とから構成されている。
前記可飽和リアクトル4は、軟磁性材料の飽和特性を利用したもので、印加される交流電圧がある電圧を超えると急激に流入電流が増加することで印加電圧を増加させない、交流電圧を一定値以下に抑制する働きがある。可飽和リアクトル4は誘導受電回路1において、印加される共振電圧によって電流が流入し、この流入電流が作る磁束がコア内で飽和して、リアクトルの逆起電力が失われることで、ある交流サイクルの時間ポイントで急に流入電流が増え、誘導受電回路1における共振エネルギーのそれ以上の蓄積を抑制することで、共振電圧自体の上昇を抑制するという特性を持っている。
また、可飽和リアクトル4は、環状磁路を形成するコア部材を有し、入力端と出力端(中間タップ15a)とを有するコイル巻線15が前記環状磁路に鎖交するように巻かれ、入力端が第1共振コンデンサ3に接続されている。
この中間タップ15aを有するコイル巻線15は、入力端のコイル巻数がN、中間タップ15aからなる出力端のコイル巻数がN(N>N)となるよう形成されており、可飽和リアクトル4の出力端電圧(第2共振電圧V)を入力端電圧(第1共振電圧V)よりも低い電圧に変圧する。上記第2共振電圧Vは式(1)により求められる。
=V(N/N) ・・・(1)
なお、この第2共振電圧Vは、整流回路5を介して負荷電圧VDCとなる。
以下に、上記した実施の形態1における作用を説明する。
例えば10kHzほどの高周波電流が誘導線路21に供給され、この誘導線路21に発生する磁束により、受電コイル2に誘導起電力が発生し、この受電コイル2と第1共振コンデンサ3とから形成される共振回路の第1共振電圧Vが可飽和リアクトル4へ印加される。
図1(a)の回路を原理的に説明する。この原理を示す図1(b)において、受電コイル2のリアクタンスLと第1共振コンデンサ3の静電容量Cを誘導線路21の周波数に共振する様に設定し、かつ誘導線路電流Iを一定とした場合、抵抗負荷Rへ流れ出る電流IACは、抵抗負荷Rの値にかかわらず一定の値となる。よって抵抗負荷Rで消費される電力Pは、
P=R×IAC =VAC×IAC ・・・(2)
となる。このことは、共振電圧VAC、すなわち図1(a)における第1共振電圧Vを所定の値に選定することで、所望の定格電力を得られることを意味している。
このような原理に基づいて、可飽和リアクトル4は、所望の定格電力を発生させる第1共振電圧Vになるようにコア部材の飽和電圧を設定しており、また選定された第1共振電圧Vにおいて負荷電圧となる所望の第2共振電圧Vになるように上記コイル巻数N,Nを設定している。
ここで、負荷7が全く電力を消費していない無負荷状態を説明すると、図2(a)に示すように、時間T,T,T・・・において、可飽和リアクトル4が飽和することで電流Iが大きく増加し、これが受電コイル2と第1共振コンデンサ3による共振エネルギーの蓄積量の増大を抑制することで第1共振電圧Vを一定に抑制している。
次に、負荷7が電力を消費している状態を図2(b)および図2(c)で説明すると、時間T,T,T・・・で示す可飽和リアクトル4が飽和していない領域においては、コイル巻線15に流れる電流による磁化力(起磁力)(H)は、ほぼ線形な特性の下にコア部材に磁束を生じさせる。この状態では可飽和リアクトル4は変圧器として作動し、可飽和リアクトル4の入力側と出力側の巻数比により電圧値が定まる第1共振電圧Vより低い電圧に変圧された第2共振電圧Vを発生させ、瞬時値において第2共振電圧V>負荷電圧VDCの間、平滑コンデンサ6への充電電流Iを流す。またこのとき、充電電流Iに見合った電流Iが、可飽和リアクトル4に流れ込む。
このような第1共振電圧Vおよび第2共振電圧Vが高い値を示し、第2共振電圧V>負荷電圧VDCなる条件が成立する期間は、π/2から3π/2,5π/2・・・と半周期(π)毎に訪れ、この期間においては、平滑コンデンサ6への充電電流Iは、負荷7の状態によって増減し、負荷7が無負荷状態となった場合(図2(a))、充電電流Iは流れず(充電電流I≒0)、負荷7が通常負荷状態となった場合(図2(b))、充電電流Iは破線に示すように流れ、負荷7が定格電力(最大負荷)となった場合(図2(c))、充電電流Iは破線に示すように流れ、それぞれの充電電流Iに見合ったI=(N/N)Iが可飽和リアクトル4に流れ込む。
このように、可飽和リアクトル4の出力端電圧(第2共振電圧V)はコイル巻数比によって調整できるので、すなわち所望の第2共振電圧Vのまま、定格電力より定まる可飽和リアクトル4の飽和電圧を設計することにより、任意に出力電圧(負荷電圧)と定格電力を設定することができる。
次に、時間T,T,T・・・に示す可飽和リアクトル4が飽和状態となる期間、すなわち0からπ,2π・・・と半周期(π)毎に訪れる期間においては、電流(飽和電流)Iが可飽和リアクトル4へ流れ込むことによって、共振エネルギーの蓄積量の増大を抑制している。この飽和状態期間の電流Iは、負荷7の状態によって変動する。すなわち、無負荷状態では最も大きく、最大負荷(定格電力)に近づくにつれて減少する電流Iによって第1共振電圧Vが抑制され、よって電圧上昇が防止され、所定電圧(飽和電圧)に維持される。この磁化力(起磁力)とコア部材に生じる磁束が非線形な飽和時には、可飽和リアクトル4は変圧器として作動せず、平滑コンデンサ6へ充電電流Iが流れることはない。
以上のように実施の形態1によれば、中間タップ15aを備えた可飽和リアクトル4により、負荷電圧である第2共振電圧Vを上昇させることなく、任意に定格電力を設定することができ、また可飽和リアクトル4の出力端電圧、すなわち負荷電圧である第2共振電圧Vを所望の値に設定することができる。
なお、可飽和リアクトル4の入力側の第1共振コンデンサ3を可飽和リアクトル4の出力側に移して接続することもできる。このとき、可飽和リアクトル4の非飽和時において、可飽和リアクトル4は変圧器として作動して、巻数比によって定まる第2共振電圧Vを発生し、可飽和リアクトル4の出力側に移動した第1共振コンデンサ3と受電コイル2との間で共振が発生する。前述と同様の作用で、可飽和リアクトル4のコア部材の飽和電圧により電圧値が定まる第1共振電圧Vより低い電圧に変圧された第2共振電圧Vの瞬時値において、第2共振電圧V>負荷電圧VDCの間は、平滑コンデンサ6への充電電流Iが流れるので負荷7へ電力を給電することができる。また負荷電圧が低いため、第1共振コンデンサ3に定格電圧が低いコンデンサを使用でき、安価なコンデンサを使用することができる。
[実施の形態2]
本実施の形態2の誘導受電回路は、上記実施の形態1の第1共振コンデンサ3に代えて、受電コイル2に第1共振コンデンサ3’を接続するとともに、可飽和リアクトル4の出力端に並列に、受電コイル2および第1共振コンデンサ3’とともに誘導線路21の周波数に共振する共振回路を形成する第2共振コンデンサ8を接続したものである。
図3に示すように、可飽和リアクトル4の出力端と整流回路5との間に、第2共振コンデンサ8が接続された誘導受電回路1は、共振回路の共振条件を満たす静電容量Cと、第1共振コンデンサ3’の静電容量Cと、第2共振コンデンサ5の静電容量Cとの関係が、式(3)を満たすよう構成されている。
C=C+C(N/N ・・・(3)
このように構成される誘導受電回路は、上記実施の形態1の誘導受電回路と等価であり、その作用の説明を省略する。
また上記構成により、第1共振コンデンサ3’と可飽和リアクトル4との間の配線や、可飽和リアクトル4のコイル巻線15が断線した場合、共振回路は共振条件が崩れて共振状態ではなくなるため、受電コイル2の両端の電圧は、受電コイル2および第1共振コンデンサ3’が許容し得る値となる。
以上のように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、中間タップ15aを備えた可飽和リアクトル4により、負荷電圧である第2共振電圧Vを上昇させることなく、任意に定格電力を設定することができ、また可飽和リアクトル4の出力端電圧、すなわち負荷電圧である第2共振電圧Vを所望の値に設定することができる。
また実施の形態2によれば、第1共振コンデンサ3’と可飽和リアクトル4との間の配線や、可飽和リアクトル4のコイル巻線15が断線した場合、受電コイル2の両端の電圧は、受電コイル2および第1共振コンデンサ3’が許容し得る値となるため、共振回路の共振暴走を抑えることができ、回路が破壊されることを回避することができる。
[実施の形態3]
本実施の形態3の誘導受電回路は、上記実施の形態1,2の可飽和リアクトル4に代えて、複合コアリアクトル9を接続したものである。
図4に示すように、複合コアリアクトル9は、磁気抵抗の極めて小さい連続した環状磁路を形成する空隙(gap;ギャップ)無し第1コア部材11と、第1コア部材11より磁気抵抗の大きい環状磁路を形成するgap有り第2コア部材12とから構成されており、これら第1コア部材11と第2コア部材12とはともに、アモルファス合金軟磁性材料やナノ結晶軟磁性材料(高透磁率で高効率材料、すなわち最大磁束密度が大きく、かつコアロスの少ないコア材料の一例)の帯体をロール状に密に巻き、そして外径とコア中央部の空洞14の径をほぼ同一とした円環型コア(環状コア)に形成され、第2コア部材12には、円環の一部を切欠いて(破断して)前記空隙13を設け、主にコアの帯体の側縁を集積した面に絶縁処理(たとえばエポキシ樹脂の絶縁塗装)を施している。また(gap無し)第1コア部材11と(gap有り)第2コア部材12のコア断面積をほぼ同一としている。
そして、第1コア部材11,第2コア部材12の空洞14を使用して、中間タップ15aを有する絶縁電線(撚り線)からなるコイル巻線15が第1コア部材11,第2コア部材12の両環状磁路に共通に鎖交するように巻かれている。
以下に、上記した実施の形態3における作用を説明する。
複合コアリアクトル9は、所望の定格電力を発生させる第1共振電圧Vになるよう複合コアリアクトル9の第1コア部材11の飽和電圧を設定しており、また選定された第1共振電圧Vにおいて負荷電圧となる所望の第2共振電圧Vになるように上記コイル巻数N,Nを設定している。
なお、複合コアリアクトル9の第1コア部材11が飽和していない状態では、実施の形態1と作用は同じであり、説明を省略する。
このような複合コアリアクトル9を使用すると、複合コアリアクトル9へ流入する電流Iが大きくなり、複合コアリアクトル9に印加される第1共振電圧Vが上昇し第1コア部材11の飽和電圧となり第1コア部材11の磁束が飽和すると、複合コアリアクトル9は第2コア部材12の磁気抵抗に依存することになってインダクタンス値は小さくなる(なお、第1コア部材11の磁束が飽和すると、第1コア部材11の磁気飽和を起源とするインダクタンスはほぼゼロになるが、急激に増加を始めたコイル電流による磁化力が磁気抵抗が大きな第2コア部材12に磁束を生じさせることから複合コアリアクトル9としてのインダクタンスはある程度の値を維持することになる)。
このように、複合コアリアクトル9の第1コア部材11が飽和状態となる期間、すなわち0,π,2π・・・と半周期(π)毎に訪れる期間においては、電流(飽和電流)Iが複合コアリアクトル9へ流れることによって第1共振電圧Vが抑制され、よって電圧上昇が防止され、所定電圧に維持され、またこのとき複合コアリアクトル9としてのインダクタンスはある程度の値を維持されるため、第1コア部材11が磁気飽和してもパルス状に急増しようとする電流は抑制され、複合コアリアクトル9に流れるパルス電流の波高値は小さくなる。よってパルス電流はそれほど急峻で過大とはならず、穏やかに電圧抑制の作用が働くこととなる。
以上のように実施の形態3によれば、複合コアリアクトル9を用いることにより、複合コアリアクトル9の部分飽和時(第1コア部材11のみ飽和時)においては、パルス電流はそれほど急峻で過大とはならず、穏やかに電圧抑制の作用を働かせることができ、急峻で過大なパルス電流に起因する渦電流によるコア部材の発熱や電磁妨害の問題を軽減することができる。
なお、本実施の形態1,2,3では、可飽和リアクトル4(複合コアリアクトル9)に中間タップ15aを有する絶縁電線(撚り線)からなる中間タップ15a付きコイル巻線15が、可飽和リアクトル4の場合はコア部材の環状磁路に、複合コアリアクトル9の場合は第1コア部材11,第2コア部材12の両環状磁路に共通に鎖交するように巻かれているが、1次側コイル巻線(コイル巻数がN)、2次側コイル巻線{コイル巻数がN(N>N)}に完全に分離された巻線を巻くようにしてもよい。
本発明の誘導受電回路の回路図であり、(a)は実施の形態1に係る誘導受電回路の回路図、(b)は原理説明図である。 同可飽和リアクトルにおける電圧電流波形図であり、(a)は負荷が無負荷状態、(b)は負荷が通常負荷状態、(c)は負荷が定格電力となった場合の電圧電流波形図である。 本発明の実施の形態2に係る誘導受電回路の回路図である。 本発明の実施の形態3に係る誘導受電回路に使用する複合コアリアクトルの斜視図である。
符号の説明
1 誘導受電回路
2 受電コイル
3,3’ 第1共振コンデンサ
4 可飽和リアクトル
5 整流回路
6 平滑コンデンサ
7 負荷
8 第2共振コンデンサ
9 複合コアリアクトル
11 第1コア部材
12 第2コア部材
13 空隙
15 コイル巻線
15a 中間タップ
21 誘導線路

Claims (4)

  1. 高周波電流を流す誘導線路に対向して前記誘導線路より起電力が誘起される受電コイルを設け、この受電コイルに誘導される起電力により消費電力が変動する負荷に給電する誘導受電回路であって、
    前記受電コイルとともに前記誘導線路の周波数に共振する共振回路を形成する共振コンデンサと、
    環状磁路を形成するコア部材を有し、入力端と出力端とを有するコイル巻線が前記環状磁路に鎖交するように巻かれ、入力端が前記受電コイルと並列に接続され、入力端と出力端とでコイルの巻数が異なる可飽和リアクトルと、
    前記可飽和リアクトルの出力端に接続され、前記負荷に給電する整流回路と、
    前記整流回路および前記負荷に並列に接続された平滑コンデンサと
    を備え、
    前記共振コンデンサを、前記可飽和リアクトルの入力側または前記可飽和リアクトルの出力側に並列に接続し、
    前記可飽和リアクトルのコア部材の飽和電圧を、前記負荷に所望の定格電力を発生させる入力端電圧にて設定し、前記可飽和リアクトル入力端と出力端のコイルの巻数を、前記入力端電圧において負荷電圧となる所望の出力端電圧になるように設定したこと
    を特徴とする誘導受電回路。
  2. 高周波電流を流す誘導線路に対向して前記誘導線路より起電力が誘起される受電コイルを設け、この受電コイルに誘導される起電力により消費電力が変動する負荷に給電する誘導受電回路であって、
    前記受電コイルに並列に接続された第1共振コンデンサと、
    環状磁路を形成するコア部材を有し、入力端と出力端とを有するコイル巻線が前記環状磁路に鎖交するように巻かれ、入力端が前記受電コイルおよび前記第1共振コンデンサと並列に接続され、入力端と出力端とでコイルの巻数が異なる可飽和リアクトルと、
    前記可飽和リアクトルの出力端に並列に接続され、前記受電コイルおよび前記第1共振コンデンサとともに前記誘導線路の周波数に共振する共振回路を形成する第2共振コンデンサと、
    前記第2共振コンデンサに並列に接続され、前記負荷に給電する整流回路と、
    前記整流回路および前記負荷に並列に接続された平滑コンデンサと
    を備え、
    前記可飽和リアクトルのコア部材の飽和電圧を、前記負荷に所望の定格電力を発生させる入力端電圧にて設定し、前記可飽和リアクトル入力端と出力端のコイルの巻数を、前記入力端電圧において負荷電圧となる所望の出力端電圧になるように設定したこと
    を特徴とする誘導受電回路。
  3. 前記共振回路の共振条件を満たす静電容量をC、前記第1共振コンデンサの静電容量をC、前記第2共振コンデンサの静電容量をC、入力端のコイル巻数をN、出力端のコイル巻数をNとしたとき、前記共振回路の共振条件を満たす静電容量と前記第1共振コンデンサの静電容量と前記第2共振コンデンサの静電容量との関係が、
    C=C+C(N/N
    の式を満たすこと
    を特徴とする請求項2に記載の誘導受電回路。
  4. 前記可飽和リアクトルに代えて、磁気抵抗の小さい環状磁路を形成する第1コア部材と、前記第1コア部材より磁気抵抗の大きい環状磁路を形成する第2コア部材とを有し、コイル巻線が両環状磁路に共通に鎖交するように巻かれ、入力端が前記受電コイルと並列に接続され、出力端が前記整流回路に並列に接続され、入力端と出力端とでコイルの巻数が異なる複合コアリアクトルを備えること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の誘導受電回路。
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