JP4046304B2 - 内燃機関用潤滑油組成物 - Google Patents

内燃機関用潤滑油組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4046304B2
JP4046304B2 JP20512798A JP20512798A JP4046304B2 JP 4046304 B2 JP4046304 B2 JP 4046304B2 JP 20512798 A JP20512798 A JP 20512798A JP 20512798 A JP20512798 A JP 20512798A JP 4046304 B2 JP4046304 B2 JP 4046304B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
oil
acid
tert
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20512798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000034489A (ja
Inventor
幸男 ▲巽▼
直己 小石川
和寿 森田
一浩 梅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Adeka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Adeka Corp filed Critical Adeka Corp
Priority to JP20512798A priority Critical patent/JP4046304B2/ja
Publication of JP2000034489A publication Critical patent/JP2000034489A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4046304B2 publication Critical patent/JP4046304B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の潤滑装置は、高速化、高出力化、小型化、メンテナンスフリー等が求められている。これに伴い潤滑油においても様々な問題が発生している。例えば、潤滑装置の小型化は、潤滑油量の減少を招いたため、潤滑油温は従来より上昇している。又、排気ガス中の窒素酸化物(NO)の発生を抑制するために、三元触媒が普及したため、NOガスがクランクケース内に漏洩する量が増加し、これが潤滑油の劣化を促進している。又、メンテナンスフリーの要求から、潤滑油には長寿命性即ちロングドレイン性が求められてきている。このように、過酷な条件下での高度な安定性を潤滑油に要求する動きは年々強まってきている。
【0003】
一方、潤滑油は使用中に物理的剪断を受けたり、高温・高圧下で酸化雰囲気下にさらされるため、時間と共に劣化していく。潤滑油に添加されている各種添加剤においても同様であり、本来の性能を発揮する以前に酸化劣化を受け、分解してその性能を発揮し得なかったり、逆に潤滑油に悪影響を及ぼす場合もある。
【0004】
近年においてはエンジンの高温における焼き付きの問題、低温におけるエネルギーロスの問題を改善するために、潤滑油基油自身の温度粘度特性を改良する試みが為されている。即ち、基油として原油から得られる鉱油を高度に精製した精製基油や、化学的手段によって合成された合成基油を使用する場合が増加している。このため、もともと鉱油中に含まれていた不純物である硫黄化合物や窒素化合物等の酸化防止性能を有する成分が排除されてしまったため、潤滑油基油単独での熱安定性が低下するといった問題が生じている。
【0005】
このような問題から、現在では基油に多種多様な添加剤を添加して、所望の性能を引き出している。添加剤の1つとして、グリセリンモノエステル類がある。グリセリンモノエステルは安価であるが、優れた摩擦調整効果を有しているため、エンジン油をはじめ幅広い分野の潤滑油に添加され使用されている。しかし、グリセリンモノエステルは水分の存在によって加水分解を引き起こすことが欠点とされている。この欠点を解消した添加剤として、グリセリンモノエーテル類がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来からグリセリンエーテル類は摩擦調整剤として有効であることが知られている。例えば、特開昭59−25890号公報には、鉱油系基油にジンクジチオホスフェート(ZDTP)とバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール等のグリセリンエーテルを添加し、優れた摩擦調整能力を有することが記載されている。特開平9―157676号公報には、グリセリンモノオレイルエーテル(セラキルアルコール)等のエーテル系添加剤が、特に冷凍機用潤滑油に添加した場合に、優れた効果を発揮することが記載されている。
【0007】
しかし、上記のグリセリンモノオレイルエーテル等に代表されるグリセリンエーテルは、加水分解安定性には優れているが、潤滑性の面で満足できない場合があった。そこで本発明者等は鋭意検討し、潤滑性に優れた内燃機関用潤滑油組成物を開発した。
従って、本発明の目的は、加熱分解安定性に優れ、且つ良好な潤滑性を示す内燃機関用潤滑油組成物を提供することにある。
【0008】
即ち、本発明は、下記の一般式(1)
【化2】
Figure 0004046304
(式中、R及びRは、分岐鎖を有する炭素数4以上の炭化水素基を表わし、Rは、炭化水素基を表わし、nは、1以上の数を表わす)
で表わされる潤滑油添加剤、フェノール系又はアミン系酸化防止剤、及び潤滑油基油を含有することを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物に使用される潤滑油添加剤(以下、「本発明の潤滑油添加剤」という)は、一般式(1)で表わされるアミン系化合物からなる:
【化3】
Figure 0004046304
上記一般式(1)において、R及びR は油に対する溶解性の面から分岐鎖を有する炭素数4以上の炭化水素基であることが好ましい。R及びRは同一でも異なってもよい。このような炭化水素基としては、例えば、イソブチル、2級ブチル、ターシャリブチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、2−エチルヘキシル、イソトリデシル、イソステアリル、2−ブチルオクチル、2−ブチルデシル、2−ヘキシルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、2−ヘキシルドデシル、2−オクチルドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−ヘキサデシルオクタデシル、2−テトラデシルオクタデシル等が挙げられる。
【0010】
は炭化水素基を表わすが、炭素数2〜18のアルキレン基であることが好ましい。一般式(1)の(R−O)の部分は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド等を付加重合することにより得ることができる。アルキレンオキサイド等を付加することによって(R−O)の部分を形成する場合は、付加させるアルキレンオキサイド等によりRが決定される。付加させるアルキレンオキサイド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合等であってよい。Rとしてはエチレン基又はプロピレン基が最も好ましく、Rが2種以上の基である場合は1種はエチレン基であることが好ましい。重合度nは1以上の数であり、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜5である。
【0011】
本発明の潤滑油添加剤は、潤滑性を向上させる。又、アミン型化合物であるために、加水分解することが無い。従って、グリセリンモノオレート等のエステル系潤滑剤と異なり潤滑油中に水分が混入した場合でも劣化することが無いので潤滑性には変化が無い。
【0012】
本発明の潤滑油添加剤は、潤滑油基油に配合されて使用される。配合量は特に限定されないが、あまりに少ないと潤滑性向上効果が十分発揮されず、あまりに多いとスラッジの原因ともなるので、好ましい配合量は潤滑油基油に対して0.01〜20重量%、より好ましくは0.05〜15重量%である。
【0013】
本発明の潤滑油添加剤は、フェノール系又はアミン系の酸化防止剤と併用すると、長期間に渡って潤滑性を発揮することが可能となる。フェノール系酸化防止剤としては、特に分子中にターシャリブチル基又はターシャリペンチル基を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。例えば、2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert.−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert.−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert.−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert.−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−tert.−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert.−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert.−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert.−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−tert.−ブチル−5’−メチルベンジル)4−メチルフェノール、3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−tert.−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert.−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert.−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert.−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert.−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert.−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、トリス{(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル}イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレート、ビス{2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−tert.−ブチルフェニル}サルファイド、1,3,5−トリス(4−ジ−tert.−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラフタロイル−ジ(2,6−ジメチル−4−tert.−ブチル−3−ヒドロキシベンジルサルファイド)、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert.−ブチルアニリノ)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−{ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)}プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−リン酸ジエステル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert.−ブチルベンジル)サルファイド、ビスフェノールA、アルキル化ビスフェノールA、ポリアルキル化ビスフェノールA等の他、
【化4】
Figure 0004046304
【化5】
Figure 0004046304
【化6】
Figure 0004046304
【化7】
Figure 0004046304
【化8】
Figure 0004046304
【化9】
Figure 0004046304
【化10】
Figure 0004046304
【化11】
Figure 0004046304
(式中、Meはメチル基を表わし、t−Buはtert.−ブチル基を表わし、Rは1価の炭化水素基を表わし、R’は2価の炭化水素基を表わす。)等が挙げられる。
【0014】
アミン系酸化防止剤としては、特に、芳香族アミン系酸化防止剤が好ましい。例えば、1−ナフチルアミン、フェニル−1−ナフチルアミン、p−オクチルフェニル−1−ナフチルアミン、p−ノニルフェニル−1−ナフチルアミン、p−ドデシルフェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン等のナフチルアミン系酸化防止剤;N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジイソブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、ジオクチル−p−フェニレンジアミン、フェニルヘキシル−p−フェニレンジアミン、フェニルオクチル−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン系酸化防止剤;ジピリジルアミン、ジフェニルアミン、p,p’−ジ−n−ブチルジフェニルアミン、p,p’−ジ−tert.−ブチルジフェニルアミン、p,p’−ジ−tert.−ペンチルジフェニルアミン、p,p’−ジノニルジフェニルアミン、p,p’−ジデシルジフェニルアミン、p,p’−ジドデシルジフェニルアミン、p,p’−ジスチリルジフェニルアミン、p,p’−ジメトキシジフェニルアミン、4,4’−ビス(4−α,α−ジメチルベンゾイル)ジフェニルアミン、p−イソプロポキシジフェニルアミン等のジフェニルアミン系酸化防止剤等が挙げられる。
【0015】
これらのフェノール系又はアミン系酸化防止剤の添加量は特に限定されないが、あまりに少ないと酸化防止効果が十分でなく、あまりに多いと添加した量に見合うだけの効果が無く技術的に意味が無いので、好ましくは基油に対して0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜3重量%である。
【0016】
本発明に使用することができる潤滑油基油は、鉱油、合成油又はこれらの混合物の何れであってもよい。潤滑油基油の動粘度は特に限定されないが、好ましくは100℃で1〜50cSt、40℃で10〜1,000cSt程度、粘度指数(VI)は好ましくは70以上、より好ましくは100以上である。
【0017】
鉱油は、天然の原油から分離されるものであり、これを適当に蒸留、精製等を行って製造される。鉱油の主成分は炭化水素(多くはパラフィン類である)であり、その他ナフテン分、芳香族分等を含有している。これらを水素化精製、溶剤脱れき、溶剤抽出、溶剤脱ろう、水添脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、アルカリ蒸留、硫酸洗浄、白土処理等の精製を行った潤滑油基油も好ましく使用することができる。これらの精製手段は、適宜に組み合わせて行われ、同一処理を複数段に分けて繰り返し行っても有効である。例えば、(A)留出油を溶剤抽出処理するか、又は溶剤抽出処理した後に水素化処理し、次いで硫酸洗浄する方法、(B)留出油を水素化処理した後に脱ろう処理する方法、(C)留出油を溶剤抽出処理した後に水素化処理する方法、(D)留出油を溶剤抽出処理した後に白土処理する方法、(E)留出油を二段或いは三段以上の水素化処理を行う、又はその後にアルカリ蒸留又は硫酸洗浄処理する方法、(F)留出油を水素化処理するか、又は水素化処理した後に、アルカリ蒸留又は硫酸洗浄処理する方法、或いはこれらの処理油を混合する方法等が有効である。
【0018】
これらの処理を行うと、芳香族分、硫黄分、窒素分等を除去することが可能である。現在の技術では、これらの不純分は痕跡量以下に除去することが可能であるが、芳香族分は潤滑油添加剤を溶解しやすくさせる効果があるため、3〜5重量%程度残存させる場合もある。例えば、現在使用されている高度精製鉱油中の硫黄分や窒素分は0.01重量%以下であり、場合によっては0.005重量%以下である。一方、芳香族分は1重量%以下、場合によっては0.05重量%以下のものもあれば3重量%程度残存しているものもある。
【0019】
又、合成油とは、化学的に合成された潤滑油基油であって、例えばポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン(ポリブテン)、ジエステル、ポリオールエステル、リン酸エステル、ケイ酸エステル、ポリアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル、シリコーン、フッ素化化合物、アルキルベンゼン等が挙げられる。これらの中でも、ポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン(ポリブテン)、ジエステル、ポリオールエステル、ポリアルキレングリコール等は汎用的に使用することができ、内燃機関油や加工油等に好ましく使用することができる。
【0020】
ポリ−α−オレフィンとしては例えば、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン等をポリマー化又はオリゴマー化したもの或いはこれらを水素化したもの等が挙げられる。ジエステルとしては例えば、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の2塩基酸と、2−エチルヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、トリデカノール等のアルコールのジエステル等が挙げられる。ポリオールエステルとしては例えば、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、或いはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のポリオールと、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸とのエステル等が挙げられる。ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合体のモノ又はジメチルエーテル等が挙げられる。
【0021】
これらの合成油は、各々化学的に合成されるため、単一物質か同族体の混合物である。従って、例えばポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン(ポリブテン)、ジエステル、ポリオールエステル、ポリアルキレングリコール等の合成油は、鉱油中に含まれる不純物であるベンゼンや多環縮合型の芳香族成分、チオフェン等の硫黄分、インドール、カルバゾール等の窒素分等は含まれていない。
【0022】
又、本発明の潤滑油添加剤は、必要に応じてその他の潤滑油添加剤と併用することができる。代表的な潤滑油添加剤としては、油性剤、摩擦緩和剤、極圧剤、その他の酸化防止剤、清浄剤、分散剤、粘度指数向上剤、消泡剤、防錆剤、流動点降下剤等が挙げられる。
【0023】
油性剤としては例えば、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコール、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミン、ラウリルアミド、ミリスチルアミド、パルミチルアミド、ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミド等が挙げられる。
【0024】
摩擦緩和剤としては例えば、カプリン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、カプロン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、カプリル酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ラウリン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ミリスチン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、パルミチン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ステアリン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、オレイン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド等のエステル類、硫化オキシモリブデンジアルキルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジアルキルジチオホスフェート等の金属塩類、グリセリンモノオレイルエーテル等のポリオールエーテル、ポリエーテル等が挙げられる。
【0025】
極圧剤としては例えば、硫化オレフィン、硫化パラフィン、硫化ポリオレフィン、硫化ラード、硫化魚油、硫化鯨油、硫化大豆油、硫化ピネン油、硫化フェノール、硫化アルキルフェノール、硫化脂肪酸、ジアルキルポリスルフィド、ジベンジルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ポリフェニレンスルフィド、アルキルメルカプタン、アルキルスルホン酸、ジチオカルバミン酸エステル、1,3,4−チアジアゾール誘導体、チウラムジスルフィド、ブチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ヘキシル(チオ、ジチオ)ホスフェート、オクチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、2−エチルヘキシル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ノニル(チオ、ジチオ)ホスフェート、デシル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ラウリル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ミリスチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、パルミチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ステアリル(チオ、ジチオ)ホスフェート、オレイル(チオ、ジチオ)ホスフェート、フェニル(チオ、ジチオ)ホスフェート、クレジル(チオ、ジチオ)ホスフェート等の(チオ、ジチオ)リン酸系等が挙げられる。
【0026】
硫黄系酸化防止剤としては例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリル−β,β’−チオジブチレート、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−ベンズイミダゾールジスルフィド、ジラウリルサルファイド、アミルチオグリコレート等が挙げられる。
【0027】
リン系酸化防止剤としては例えば、トリフェニルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソトリデシルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリデシルホスファイト、ジフェニルノニルフェニルホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、ビス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト等が挙げられる。
【0028】
金属塩系としては例えば、ニッケルジチオカーバメート、ジンク−2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
【0029】
清浄剤としては例えば、カルシウムスルホネート、カルシウムフェネート、カルシウムサリシレート、マグネシウムスルホネート、マグネシウムフェネート、マグネシウムサリシレート、バリウムスルホネート、バリウムフェネート、バリウムサリシレート等が挙げられる。分散剤としては例えば、ポリアルケニルコハク酸イミド、ポリアルケニルコハク酸イミドホウ素化物、ベンジルアミン等が挙げられる。粘度指数向上剤としては例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリイソブチレン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体等が挙げられる。
【0030】
又、グリースとして用いられる場合は、本発明の潤滑油添加剤は、鉱油及又は合成油からなる基油に増稠剤を添加した基グリースに添加される。増稠剤としては、例えば、石鹸系又はコンプレックス石鹸系増稠剤、テレフタレメート系増稠剤、ウレア系増稠剤、ポリテトラフルオロエチレン、フルオロ化エチレン−プロピレン共重合体等の有機非石鹸系増稠剤、無機非石鹸系増稠剤等が挙げられる。増稠剤の量は特に限定されるものではないが、基油と増稠剤からなる基グリースに対して通常好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜20重量%である。上記基油と増稠剤からなる基グリースの稠度は特に限定されないが、通常100〜500程度である。
【0031】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、例えばガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ジェットエンジン、ガスタービンエンジン、アルコールエンジン等の潤滑油組成物として使用できる
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例中、「部」及び「%」は特に記載が無い限り重量基準である。
<<基油>>
原油から得られた鉱油を、水素化分解プロセス法により処理して得られた鉱油系高VI油。動粘度は100℃で4.1cSt、40℃で18.3cSt、VI=126。
【0033】
<<本発明の潤滑油添加剤>>
<本発明品1>
ジ(2−エチルヘキシル)アミンEO1モル付加物
<本発明品2>
ジイソトリデシルアミンEO1モル付加物
<本発明品3>
ジイソトリデシルアミンEO3モル付加物
<本発明品4>
ジイソトリデシルアミンPO1モル付加物
<本発明品5>
ジイソブチルアミンのC12オレフィンオキサイド1モル付加物
<本発明品6>
ジイソブチルアミンのC18オレフィンオキサイド1モル付加物
【0034】
<<酸化防止剤>>
<酸化防止剤1>
【化12】
Figure 0004046304
(Rはオレイル基)
<酸化防止剤2>
4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール)
【0035】
<酸化防止剤3>
【化13】
Figure 0004046304
【0036】
<酸化防止剤4>
【化14】
Figure 0004046304
【0037】
<酸化防止剤5> p,p’−ジオクチルジフェニルアミン
<酸化防止剤6> ジフェニル−p−フェニレンジアミン
<酸化防止剤7> フェニル−1−ナフチルアミン
【0038】
<<比較品>>
<比較品1> グリセリンモノオレイルエステル
<比較品2> オレイン酸アミド
【0039】
上記の成分から得られた潤滑油組成物について、下記の方法により内燃機関用潤滑油酸化劣化試験を行い、その後摩擦係数測定試験を行った。
<内燃機関用潤滑油酸化安定性試験>
内燃機関用潤滑油酸化安定性試験は、JIS−K−2514に準じて行った。なお、恒温槽の温度を165.5℃、試料かき混ぜ棒を毎分1,300回転で24時間攪拌し、試料油を劣化させた。
<摩擦係数測定試験>
摩擦係数は、SRV測定試験機を用いて行った。試験条件はボールオンプレートの線接触条件で行った。即ち、上部シリンダー(φ15×22mm)をプレート(φ24×6.85mm)上にセットし、下記の条件で往復振動させ、15分後に摩擦係数を測定した。尚、材質は両者共SUJ−2であった。
荷重:200N
温度:80℃
測定時間:15分
振幅:1mm
サイクル:50Hz
【0040】
【表1】
Figure 0004046304
【0041】
【表2】
Figure 0004046304
【0042】
【表3】
Figure 0004046304
【0043】
【発明の効果】
本発明の効果は、新規な潤滑油添加剤及びそれを使用した潤滑油組成物を提供したことにある。

Claims (2)

  1. 下記の一般式(1)
    Figure 0004046304
    (式中、R及びRは、分岐鎖を有する炭素数4以上の炭化水素基を表わし、Rは、炭化水素基を表わし、nは、1以上の数を表わす)
    で表わされる潤滑油添加剤、フェノール系又はアミン系酸化防止剤、及び潤滑油基油を含有することを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物
  2. フェノール系酸化防止剤が、分子中にターシャリーブチル基又はターシャリーペンチル基を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤であり、アミン系酸化防止剤が、芳香族アミン系酸化防止剤である、請求項に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
JP20512798A 1998-07-21 1998-07-21 内燃機関用潤滑油組成物 Expired - Fee Related JP4046304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20512798A JP4046304B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 内燃機関用潤滑油組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20512798A JP4046304B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 内燃機関用潤滑油組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000034489A JP2000034489A (ja) 2000-02-02
JP4046304B2 true JP4046304B2 (ja) 2008-02-13

Family

ID=16501885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20512798A Expired - Fee Related JP4046304B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 内燃機関用潤滑油組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4046304B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4539205B2 (ja) * 2003-08-21 2010-09-08 日産自動車株式会社 冷媒圧縮機
US9145530B2 (en) * 2012-12-10 2015-09-29 Infineum International Limited Lubricating oil compositions containing sterically hindered amines as ashless TBN sources

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000034489A (ja) 2000-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0719851B1 (en) Lubricating oil composition
JP6716360B2 (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
US5696065A (en) Engine oil composition
JP2000273480A (ja) 潤滑性組成物
EP1013749A2 (en) Lubricating compositions
JPH03269094A (ja) エンジン油組成物
JP2020076004A (ja) 潤滑油組成物
JP2003221588A (ja) 潤滑性組成物
JP5930905B2 (ja) 潤滑油組成物
JP4376990B2 (ja) 潤滑性組成物
JP2010116493A (ja) 消泡性に優れた潤滑油組成物及び潤滑油の消泡方法
JP3497952B2 (ja) 潤滑油組成物
JP2006016453A (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
JP4090044B2 (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
JP4046304B2 (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
JP4101934B2 (ja) 潤滑油添加剤及び潤滑油組成物
JPH1192778A (ja) 潤滑油組成物
JP3609526B2 (ja) 潤滑油組成物
KR100216626B1 (ko) 내연기관용 윤활유
JP3250584B2 (ja) 潤滑油組成物
JP3529467B2 (ja) 潤滑油組成物
JP2001262173A (ja) 潤滑性組成物
JP3953186B2 (ja) 酸化防止性潤滑油添加剤
JP4351764B2 (ja) エンジン油用潤滑性組成物
JP2000008068A (ja) エーテル系潤滑油添加剤及び潤滑油組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050512

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees