JP4045707B2 - 金属酸化物微粒子の製造方法 - Google Patents
金属酸化物微粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4045707B2 JP4045707B2 JP34640899A JP34640899A JP4045707B2 JP 4045707 B2 JP4045707 B2 JP 4045707B2 JP 34640899 A JP34640899 A JP 34640899A JP 34640899 A JP34640899 A JP 34640899A JP 4045707 B2 JP4045707 B2 JP 4045707B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- metal
- fine particles
- metal oxide
- ligand
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属酸化物微粒子の製造方法に関し、特に2種以上の金属を含有する金属酸化物複合微粒子を容易に得ることができる金属酸化物微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
金属酸化物微粒子製造の歴史は古い。古くから無機化合物の反応により金属水酸化物を作り焼成して酸化物とした後、機械的に粉砕する方法で製造されている。最近、金属酸化物微粒子の製造に関し多くの新しい方法が提案されている。
【0003】
最近報告されている金属酸化物微粒子の製造方法を次に列記した。
1)金属コロイド法 (石油工学年会要旨集58 109 (1993))
界面活性剤の存在下に金属塩水溶液を還元し、メタル、酸化物、硫化物コロイドを得る方法。
2)マイクロエマルジョン法 (石油学会年会要旨集 37 120 (1994) )
金属塩水溶液に有機溶媒と界面活性剤とを加えエマルジョンを調整し、アンモニア水を加えてPH調整し金属酸化物の超微粒子を得る方法。
3)高分子錯体法-1 (セラミックス 32 (6) 475 (1997))
水溶性ポリマーに金属塩水溶液を溶解し、撹拌、乳化分散する。濃縮し、高分子錯体を得た後、熱処理、焼成して金属酸化物の超微粒子を得る方法。
4)高分子錯体法-2 (セラミックス 同上)
エチレングリコールとクエン酸の縮合体に金属を分散し、焼成して金属酸化物の超微粒子を得る方法。
5)金属アルコラートの加水分解法 (超微粒子技術入門 オーム社)
メタルアルコキシドを合成し加水分解後、焼成し金属酸化物の超微粒子を得る方法。
6)金属アルコラートの反応法 (J. Mater. Chem.,6 . 1925(1996), 7 . 279 (1997))
金属アルコラートと金属ハロゲン化物とを反応して金属酸化物の超微粒子を得る方法。
7)グリニャール法
グリニャール試薬と金属ハロゲン化物を反応してアルキル金属を合成後、硫化または酸化して硫化物または酸化物の超微粒子を得る方法。
8)ゾル・ゲル法 (Ind. Eng. Chem. Rev. 34 421 (1995))
9)水熱合成法
【0004】
しかしこれらの各方法はコストと性能の両面から見た場合一長一短があり、完璧な方法ではない。例えば、1)、2)、3)の方法では水中からの金属酸化物の分離に問題がある。3)、4)の場合、有機化合物中の金属濃度が低く、焼成して得られる金属酸化物の収量が低いという問題がある。5)、6)、7)の場合は、非水系での製造が必要であり、発火の危険性を伴う反応を行う必要がある点が問題である。9)は高圧反応が必要で設備投資が必要である。このように、それぞれに問題点を抱えている。
【0005】
さらに最大の問題点は、2種以上の金属酸化物複合体微粒子の製造において、金属化合物の溶解度、化学反応性、蒸気圧、昇華性などの違いにより組成にばらつきが生じやすく、組成の均質な金属酸化物複合体微粒子を得るのが困難なことである。2種以上の金属を含有する金属酸化物複合体微粒子の製造方法としては、上記4)高分子錯体法-2が知られているが、この方法において、高分子錯体を焼成して得られる金属酸化物の含有量は5〜6%と非常に低いものであり、非常に効率の悪い、生産性の低い方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
粒子径、形状の揃った金属酸化物微粒子の製造は難しい。特に2種以上の金属の酸化物複合体を製造しようとした場合には、上記のような問題点があり、目的とする組成の酸化物微粒子を得ることは非常に難しいことである。上記のような各種の製造方法が研究されていることからしてもその難しさは容易に理解できることである。
【0007】
従って、本発明は組成が均質で、且つ粒子径および形状の揃った金属酸化物微粒子を容易に製造できる新規な方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決すべく、金属酸化物微粒子の製造方法について鋭意研究した結果、高分子重合体配位子を金属に配位させた高分子金属錯体を焼成することで課題が解決できることを見い出し本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明の目的は、下記(1)〜(4)により達成することができる。
(1)アミノ基を有する高分子重合体とカルボニル基を有する化合物との反応生成物である高分子重合体配位子が金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成することを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
(2)アミノ基を有する高分子重合体とカルボニル基を有する化合物との反応生成物である高分子重合体配位子と有機化合物配位子とが金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成することを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
(3)上記アミノ基を有する高分子重合体が、下記一般式<1>または一般式<2>で表される繰り返し単位を10%以上含む重合体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
【化1】
(式中、Xはメチレン基またはフェニル基を表す。mは0〜6の内の整数であり、nは100〜50万の内の整数である。)
(4)上記金属酸化物微粒子が、2種類以上の金属を含有してなることを特徴とする(1)乃至(3)に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
【0010】
このような本発明の製造方法によれば、粒子径および形状の揃った金属酸化物微粒子を容易に製造することができる。しかも従来の無機の水酸化物を焼成する場合と比較すると低い温度で焼成できるため作業性が良い。さらに、本発明の最大のメリットは2種以上の金属を任意の組成で含む金属酸化物複合体微粒子を容易に製造できることにある。すなわち、本発明の製造方法によれば、各金属が原子の状態で、しかも添加する量比のままに高分子錯体に取り込まれ原子状態で分散でき、その高分子金属錯体を焼成することにより組成が明確且つ均一な金属酸化物複合体微粒子が容易に得られる。また、本発明の方法で得られる金属酸化物複合体微粒子の収量は、焼成前の高分子金属錯体の10〜50重量%にもおよび、従来の方法と比べて非常に効率の良い方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明は、高分子重合体配位子が金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成する金属酸化物微粒子の製造方法である。より具体的にはアミノ基を有する高分子重合体とカルボニル基を有する化合物との反応生成物(以下、「高分子配位子−A」と略す)、またはβ−ジケトン基を有する高分子重合体(以下、「高分子配位子−B」と略す)が金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成する金属酸化物微粒子の製造方法である。
【0012】
上記「高分子配位子−A」において、主鎖または側鎖にアミノ基を有する高分子重合体としては、下記の一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を10%以上含む重合体が好ましく用いられる。
【化5】
(式中、Xはメチレン基またはフェニル基を表す。mは0〜6の内の整数であり、n は100〜50万の内の整数である。)
【0013】
具体的には、ポリ塩化ビニルまたはポリクロロプレンの塩素を少なくとも10%以上アミノ化した重合体、ポリ-p-アミノスチレン、ポリ-p-アミノ-2-フェニルブタジエン、ポリアリルアミンなどを挙げることができる。
【0014】
カルボニル基を有する化合物としては、サリチルアルデヒド、ヒドロキシナフチルアルデヒド、ヒドロキシアントラセニルアルデヒド、ヒドロキシフルオレニルアルデヒドなどのアルデヒド基と水酸基を有する芳香族化合物、アセチルアセトン、1-フェニル-1,3-ブタンジオン、ジベンゾイルメタン、3-メチル-2,ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロアセチルアセトン、4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオン、2-メチル-1,3-ブタンジオンなどのβ−ジケトン化合物が挙げられる。これらの化合物にさらに炭化水素残基、ハロゲン基、水酸基などの極性置換基がある化合物も含まれる。
【0015】
高分子配位子−Aはアミノ基を有する高分子重合体を水および/または有機溶媒に溶解し、カルボニル基を有する化合物の有機溶媒溶液と接触することにより容易に製造することができる。
【0016】
上記「高分子配位子−B」としては、主鎖または側鎖にハロゲン基を含有する炭化水素ポリマーとβ−ジケトンとの反応生成物が好ましく用いられる。例えば、主鎖または側鎖にハロゲン基を含有する炭化水素ポリマーの有機溶媒溶液に、β−ジケトンを加え、有機アミン化合物または有機アルカリ金属化合物を添加することにより容易に製造することができる。有機アミン化合物としては炭素数が2から10のアルキル基からなるモノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミンが使用できる。好ましくはジエチルアミン、トリエチルアミン、ジプロピルアミン、トリブチルアミンなどのジアルキルアミン、トリアルキルアミンが挙げられる。有機アルカリ金属化合物としては、Li、Na、Kなどの有機化合物が用いられ、具体的にはブチルリチウム、ナトリウムナフタレン、α−メチルスチレンカリウムなどが挙げられる。主鎖または側鎖にハロゲン基を有するポリマーとしては下記の一般式(3)〜(8)で表される繰り返し単位を10%以上含む重合体である。
【化6】
(式中、Xはハロゲン基を表す。nは100〜50万の内の整数である。)
【0017】
具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリクロロプレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリ-(p-クロル)-2-フェニルブタジエン、ポリ-p-クロルメチルスチレンまたはポリ-(p-クロルメチル)-2-フェニルブタジエンなどのハロゲン含有ポリマーとβージケトンとの反応生成物などを挙げることができる。
【0018】
β−ジケトンとしてはアセチルアセトン、1-フェニル-1,3-ブタンジオン、ジベンゾイルメタン、3-メチル-2,ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロアセチルアセトン、4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオン、2-メチル-1,3-ブタンジオンなどが挙げられる。これらの化合物にさらに炭化水素残基などの置換基を持つ化合物も含まれる。
【0019】
また、本発明の金属酸化物微粒子の製造方法において、上記高分子金属錯体を安定化させるため1個または複数個の有機化合物配位子を使用することが望ましい。すなわち、上記高分子重合体配位子、および有機化合物配位子が金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成することで、更に安定して金属酸化物微粒子を製造することが出来る。
【0020】
このような高分子金属錯体は、高分子重合体配位子、有機化合物配位子および金属化合物を反応させることにより得られる。この時、高分子重合体配位子が高分子配位子−Aである場合は、高分子配位子−A、有機化合物配位子、および金属化合物を水および/または有機溶媒に溶解して酸性溶液を調整後、アンモニア水および/またはアルカリ金属の水溶液を加えてアルカリ性にすることにより、さらに効率よく高分子金属錯体を合成することができる。高分子重合体配位子が高分子配位子−Bである場合は、高分子配位子−B、有機化合物配位子、および金属化合物を水および/または有機溶媒に溶解して均一溶液を調製後、有機および/または無機のアルカリ化合物を水および/または有機溶媒に溶解した溶液を加えてアルカリ性にすることにより、さらに効率よく高分子金属錯体を合成することができる。
【0021】
使用する金属化合物としては周期律表のIB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII族金属の陰イオンの塩、酸化物などが用いられる。特に好ましくは、IB、IIA、IIB、IIIA、IIIB族金属および希土類金属の陰イオンの塩を水溶液の状態で使用する。好ましい金属の具体例としてはCu、Ag、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Sc、Y、希土類金属、Si、Ge、Sn、Pb、Bi、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Ptが挙げられる。陰イオンとしては-Cl、-Br、-I、-NO3、-SO4、-CO3、-OOCCH3などが用いられる。これらの金属化合物の選択は使用目的により異なる。また、これらの金属化合物は2種以上を混合して使用することができる。本発明において、高分子金属錯体を使用する最大のメリットは2種以上の金属を容易に配位させることができる点である。すなわち、本発明の製造方法によれば、各金属が原子の状態で、しかも添加する量比のままに高分子錯体に取り込まれ原子状態で分散でき、その高分子金属錯体を焼成することにより組成が明確で且つ均一な金属酸化物複合体微粒子が容易に得られる。
【0022】
上記有機化合物配位子としては1座ないし4座配位子が用いられる。1座配位子としてはRO-、RS-、RCOO-、NH2-、RNH-、R2N-などの有機残基を有する化合物が挙げられる。ここで、Rは炭素数が1から12の炭化水素を表す。さらに具体的には、エトキシ基、エチルメルカプト基、酢酸基、プロピルアミン基、ジブチルアミン基などである。
【0023】
2座配位子としては、N,Nで配位する化合物、例えばビピリジル、1,8-ナフチリジン、1,10-フェナントロリンなど。O,Nで配位する化合物、例えば8-キノリノ-ル、2-(2- ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾール、サリチルアルデヒドとアニリンの縮合物、N,N-ジメチルアミノエタノールなど。O,Oで配位する化合物、例えば、アセチルアセトン、1-フェニル-1,3-ブタンジオン、ジベンゾイルメタン、3-メチル-2,4-ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロアセチルアセトン、4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオン、2-メチル-1,3-ブタンジオンなどが挙げられる。
【0024】
3座配位子としては2,2',2''-テルピリジンなどの化合物が挙げられる。
【0025】
4座配位子としてはビス(ベンゾイルアセトン)エチレンジアミン、N,N'-ジサリチリデントリメチレンジアミンなどが挙げられる。
【0026】
また、その他の有機化合物配位子として、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などのジカルボン酸化合物、トリカルボン酸化合物などが挙げられる。
【0027】
これらの有機化合物配位子は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0028】
焼成温度は用いる高分子金属錯体の金属、配位子の種類、組成により異なるが、300℃〜2000℃の範囲、好ましくは500℃〜1800℃の範囲で行われる。
【0029】
焼成時間も用いる高分子金属錯体の金属、配位子の種類、組成により異なるが、通常は1〜50時間、好ましくは2〜30時間の範囲で焼成される。
【0030】
焼成時の雰囲気は空気中で充分であるが、窒素と酸素を追加し雰囲気を変えることもできる。すなわち、焼成の初期には窒素の組成を高くして高分子金属錯体を熱分解した後、高酸素雰囲気下で焼成し、目的の金属酸化物とする方が好ましい。
【0031】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
【0032】
<高分子配位子−A−1の製造例>
回転子を入れた1000mlのフラスコにサリチルアルデヒド21gを精秤し、メタノール500mlを加えた。これに、ポリアリルアミン(日東紡製、PAA-10C、分子量約1万、50wt%水溶液)32mlを純水100mlに希釈しゆっくりと添加したところ、添加開始と同時に黄色結晶が生成した。添加終了後約1時間撹拌し、析出した結晶を濾過後、洗浄、乾燥して28gの黄色結晶を得た。収量はほぼ100%であった。以後この生成物をPAA・Salと略す。
【0033】
<高分子配位子−A−2の製造例>
回転子を入れた500mlのフラスコにサリチルアルデヒド4.1gを精秤し、メタノール100mlを加えた。これに、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を開始剤に用いてp-アミノスチレンを重合して得た分子量約3500のポリ-p-アミノスチレン4gを水50mlに溶解した溶液をゆっくりと添加した。添加終了後、1時間撹拌を続けると黄色の結晶が生成した。この結晶を濾過、乾燥して7.3gの黄色結晶を得た。収量はほぼ100%であった。以後この生成物をPStA・Salと略す。
【0034】
<高分子配位子−Bの製造例>
回転子を入れた500mlのフラスコにp-クロルメチルスチレンの重合体(p-クロルメチルスチレンを2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を開始剤に用いて重合した。ポリスチレン換算の分子量は約11,000であった。)20gを精秤し、乾燥したトルエン200mlに溶解した。次にアセチルアセトン(0.13mol)のトルエン溶液を加えた。続いて室温で攪拌下にトリエチルアミン (0.2mol)のトルエン溶液100mlをゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温にて2時間攪拌し反応を完結させた。これを300mlのメタノール中に投入し、析出したポリマーを濾別、乾燥して18gの白色のポリマーを得た。以後この生成物をPMSt-acacと略す。
【0035】
[実施例1]
<ZnOの製造>500mlのフラスコに上記で製造したPAA・Sal(17.5mmol,2.8g)を純水200mlと濃塩酸1mlに溶解して加えた。この溶液にZnCl2(17.5mmol,2.4g)を水100mlに溶解して加えた。すると均一で澄明な淡黄色の溶液が得られた。この系に25%のアンモニア水をゆっくりと加えると、淡黄色の沈殿が生成した。PH9までアンモニアを加えて、2時間撹拌した後、生成した沈殿をろ過、水洗、乾燥して、8.1gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。続いて、得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し電気炉で焼成した。焼成は酸素雰囲気下、300℃で1時間、500℃で1時間、次に795℃で2時間、さらに1000℃で2時間行った。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.3〜0.4μmの微粒子であった。
【0036】
[実施例2]
<Al2O3の製造>500mlのフラスコに上記で製造したPAA・Sal(17.5mmol,2.8g)を純水200mlと濃塩酸1mlに溶解して加えた。この溶液にAl(NO3)3・9H2O(17.5mmol,6.5g)を水100mlに溶解して加え、更に8-キノリノール(35mmol,5.0g)をメタノール50mlに溶解して加えた。すると均一で澄明な淡黄色の溶液が得られた。この系に25%のアンモニア水をゆっくりと加えると、淡黄色の沈殿が生成した。PH9までアンモニアを加えて、2時間撹拌した後、生成した沈殿をろ過、水洗、乾燥して、8.1gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。続いて、得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し電気炉で焼成した。焼成は酸素雰囲気下、300℃で1時間、500℃で1時間、次に795℃で2時間行った。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.05〜0.15μmの微粒子であった。
【0037】
[実施例3]
<Al2O3の製造>実施例2で使用したPAA-Salの代わりにPStA-Sal(17.5mmol,3.9g)を使用したほかは実施例2と同様の操作を行い、8.9gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例2に記したと同じ条件で焼成した。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.05〜0.15μmの微粒子であった。
【0038】
[実施例4]
<Y2O3の製造>実施例2で使用したAl(NO3)3・9H2Oの代わりにY(SO4)3・8H2O(17.5mmol,10.7g)を使用したほかは実施例2と同様の操作を行い、11gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成した。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.1〜0.2μmの微粒子であった。
【0039】
[実施例5]
<ZnOの製造>実施例2で使用したAl(NO3)3・9H2Oの代わりにZnCl2(17.5mmol,2.4g)を使用し、8-キノリノール(17.5mmol,2.5g)をメタノール100mlに溶解して加えた以外は実施例2と同様の操作を行い、6.2gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成した。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.3〜0.45μmの微粒子であった。
【0040】
[実施例6]
<Ga2O3の製造>実施例2で使用したAl(NO3)3・9H2Oの代わりにGaCl3(17.5mmol,3.08g)を使用したほかは実施例2と同様の操作を行い、9.0gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成した。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.1〜0.3μmの微粒子であった。
【0041】
[参考例7]
<Tb2O3の製造>500mlのフラスコに上記で製造したPMSt-acac(モノマー単位で10mmol)をジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略す)100mlに溶解して加えた。この溶液にTbCl3・6H2O(10mmol,3.7g)をDMSO50mlに溶解して加え、更にアセチルアセトン(20mmol,2.0g)をDMSO50mlに溶解して加えた。この系にピペリジンをゆっくりと加えPH9に調整した。1時間撹拌後、減圧蒸留して大部分のDMSOを留去すると多量の沈殿が生成した。生成した沈殿を濾過し、洗浄、乾燥して5.4gの高分子金属錯体を得た。収量はほぼ定量的であった。続いて、得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成した。焼成品のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、粒径がおよそ0.1〜0.4μmの微粒子であった。
【0042】
[実施例8]
<ZnGa2O4の製造>
500mlのフラスコに上記で製造したPAA・Sal(17.5mmol,2.8g)を水200mlと濃塩酸1mlに溶解して加えた。この溶液にZnCl2(5.83mmol,1.73g)とGaCl3(11.76mmol,4.67g)を水100mlに溶解して加え、更に8-キノリノール(29.4mmol,4.3g)をメタノール100mlに溶解して加えた。すると均一で澄明な淡黄色の溶液が得られた。この系に25%のアンモニア水をゆっくりと加えると、淡黄色の沈殿が生成した。PH9までアンモニアを加えて、2時間撹拌した後、生成した沈殿を濾過、水洗、乾燥して10.0gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。
続いて、得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成を行い白色の粉末を得た。
【0043】
得られた白色粉末のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、一次粒子から成る大略 0.20 〜 0.40 μ m の微粒子であった。また、蛍光X線分析の結果、元素分析値は下記のとおりであった。なお、単位は重量%である。
【表1】
この分析結果から、大略ZnGa2O4の組成であることがわかる。この金属酸化物複合体微粒子に365nmの紫外線を照射すると強い青白色の蛍光を発した。
【0044】
[実施例9]
<Y2O3:Euの製造>
実施例8で使用したZnCl2とGaCl3の代わりにY2(SO4)3・8H2O(8.49mmol,5.2g)とEu2O3(0.09mmol,0.032g)を純水50mlと濃塩酸2mlに溶解して使用し、8-キノリノール(35mmol,5.0g)をメタノール100mlに溶解して加えた以外は実施例6と同様の操作を行い、7.9gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成を行い白色の粉末を得た。
【0045】
得られた白色粉末のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、一次粒子から成る大略 0.15 〜 0.25 μ m の微粒子であった。また、蛍光X線分析の結果、元素分析値は下記のとおりであった。なお、単位は重量%である。
【表2】
この分析結果から、大略Y2O3:Eu(0.01)の組成であることがわかる。この金属酸化物複合体微粒子に365nmの紫外線を照射すると強い赤色の蛍光を発した。
【0046】
[実施例10]
<Y3Ga5O12の製造>
実施例8で使用したZnCl2とGaCl3の代わりにY2(SO4)3・8H2O(3.28mmol,2.0g)とGa(NO3)3・8H2O(10.9mmol,4.4g)を純水50mlに溶解して使用し、8-キノリノール(35mmol,5.0g)をメタノール100mlに溶解して加えた以外は実施例6と同様の操作を行い、8.9gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成を行い白色の粉末を得た。
【0047】
得られた白色粉末のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、一次粒子から成る大略 0.15 〜 0.25 μ m の微粒子であった。また、蛍光X線分析の結果、元素分析値は下記のとおりであった。なお、単位は重量%である。
【表3】
この分析結果から、大略Y3Ga5O12の組成であることがわかる。この金属酸化物複合体微粒子(Y3Ga5O12)に365nmの紫外線を照射すると強い青色の蛍光を発した。
【0048】
[実施例11]
<Eu3Ga5O12の製造>
実施例8で使用したZnCl2とGaCl3の代わりにEu2O3(3.28mmol,1.2g)とGa(NO3)3・8H2O(10.9mmol,4.4g)を純水50mlと濃硫酸2mlに溶解して使用し、8-キノリノール(35mmol,5.0g)をメタノール100mlに溶解して加えた以外は実施例6と同様の操作を行い、9.1gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成を行い白色の粉末を得た。
【0049】
得られた白色粉末のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、一次粒子から成る大略 0.05 〜 0.15 μ m の微粒子であった。また、蛍光X線分析の結果、元素分析値は下記のとおりであった。なお、単位は重量%である。
【表4】
この分析結果から、大略Eu3Ga5O12の組成であることがわかる。この金属酸化物複合体微粒子に365nmの紫外線を照射すると強いピンク色の蛍光を発した。
【0050】
[実施例12]
<Y3Al2.5Ga2.5O12:Tbの製造>
実施例8で使用したZnCl2とGaCl3の代わりにY2(SO4)3・8H2O(3.3mmol,2.0g)、Al(NO3)3・9H2O(5.45mmol,2.0g)、Ga(NO3)3・8H2O(5.45mmol,2.2g)およびTbCl3・6H2O(0.2mmol,0.075g)を純水50mlと濃塩酸2mlに溶解して使用し、8-キノリノール(35mmol,5.0g)をメタノール100mlに溶解して加えた以外は実施例6と同様の操作を行い、8.5gの黄色粉末を得た。収量はほぼ定量的であった。得られた高分子金属錯体1gを磁性ルツボに採取し、実施例1に記したと同じ条件で焼成を行い白色の粉末を得た。
【0051】
得られた白色粉末のSEM電顕写真を撮影し、15,000倍の電顕写真から粒子径を算出したところ、一次粒子から成る大略 0.15 〜 0.40 μ m の微粒子であった。また、蛍光X線分析の結果、元素分析値は下記のとおりであった。なお、単位は重量%である。
【表5】
この分析結果から、大略Y3Al2.5Ga2.5O12Tb0.1の組成であることがわかる。この金属酸化物複合体微粒子に365nmの紫外線を照射すると強い黄色の蛍光を発した。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、高分子重合体配位子と有機化合物配位子とを金属に配位した高分子金属錯体を焼成することで、粒子径および形状の揃った金属酸化物微粒子を容易に得ることができる。さらに本発明の製造方法の最大のメリットは、高分子金属錯体を使用することで2種以上の金属を容易に配位させることができる点にある。つまり、各金属が原子の状態で、しかも添加する量比のままに高分子錯体に取り込まれ原子状態で分散でき、その高度に分散した状態のままで焼成するため、組成が明確で且つ均一である金属酸化物微粒子を容易に製造することができる。
【0053】
最近、蛍光体、電池材料、磁性材料等の用途において球形に揃った、しかも複雑な多成分系の金属酸化物複合体の微粒子が要求されている。その時期に本発明の金属酸化物微粒子の製造方法を提供できることの意義は大きく、それを完成した技術的価値は非常に大きいものである。
Claims (4)
- アミノ基を有する高分子重合体とカルボニル基を有する化合物との反応生成物である高分子重合体配位子が金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成することを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
- アミノ基を有する高分子重合体とカルボニル基を有する化合物との反応生成物である高分子重合体配位子と有機化合物配位子とが金属に配位されてなる高分子金属錯体粉末を焼成することを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
- 上記金属酸化物微粒子が、2種類以上の金属を含有してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34640899A JP4045707B2 (ja) | 1999-12-06 | 1999-12-06 | 金属酸化物微粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34640899A JP4045707B2 (ja) | 1999-12-06 | 1999-12-06 | 金属酸化物微粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001163617A JP2001163617A (ja) | 2001-06-19 |
JP4045707B2 true JP4045707B2 (ja) | 2008-02-13 |
Family
ID=18383228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34640899A Expired - Fee Related JP4045707B2 (ja) | 1999-12-06 | 1999-12-06 | 金属酸化物微粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4045707B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1357162A4 (en) | 2000-11-30 | 2005-02-09 | Chubu Chelest Co Ltd | PROCESS FOR THE PRODUCTION OF A FLUORESCENT METAL OXIDE MATERIAL |
JP2005161238A (ja) * | 2003-12-04 | 2005-06-23 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | ナノ粒子あるいはナノ構造体の製造方法 |
JP4767562B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2011-09-07 | 住友大阪セメント株式会社 | ナノ粒子の製造方法 |
JP5079230B2 (ja) * | 2005-11-15 | 2012-11-21 | ポーラ化成工業株式会社 | ウィスカー状の金属酸化物及びその複合体 |
KR101310883B1 (ko) * | 2006-03-29 | 2013-09-25 | 삼성에스디아이 주식회사 | 다공성 금속 산화물 및 그 제조방법 |
KR100818257B1 (ko) | 2006-09-07 | 2008-04-01 | 삼성에스디아이 주식회사 | 다공성 탄소 및 그 제조방법 |
KR20090072445A (ko) * | 2007-12-28 | 2009-07-02 | 삼성전기주식회사 | 디스프로슘 산화물 나노입자 제조방법 및 디스프로슘산화물 나노졸 제조방법 |
US9540491B2 (en) | 2010-02-03 | 2017-01-10 | Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. | Organic-inorganic composite, composition for formation of organic-inorganic composite, and ink |
JP5279858B2 (ja) * | 2010-05-07 | 2013-09-04 | キヤノン株式会社 | 酸化アルミニウム前駆体ゾル、および光学用部材の製造方法 |
JP5791036B2 (ja) * | 2011-01-19 | 2015-10-07 | 住友大阪セメント株式会社 | 有機無機複合体及び有機無機複合組成物並びにインク |
JP5780999B2 (ja) * | 2012-04-05 | 2015-09-16 | 東京応化工業株式会社 | 窒化ガリウム(iii)のナノ粒子の製造方法、及び酸化ガリウム(iii)のナノ粒子の製造方法 |
-
1999
- 1999-12-06 JP JP34640899A patent/JP4045707B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001163617A (ja) | 2001-06-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Tong et al. | Self‐Assembled Three‐Dimensional Coordination Polymers with Unusual Ligand‐Unsupported Ag− Ag Bonds: Syntheses, Structures, and Luminescent Properties | |
JP4045707B2 (ja) | 金属酸化物微粒子の製造方法 | |
JP5028616B2 (ja) | 金属硫化物の製造方法 | |
Menon et al. | Microwave solution route to ceramic ZnAl 2 O 4 nanoparticles in 10 minutes: inversion and photophysical changes with thermal history | |
Medina-Velazquez et al. | An alkaline one-pot reaction to synthesize luminescent Eu-BTC MOF nanorods, highly pure and water-insoluble, under room conditions | |
Bo et al. | A new family of 3D 3d–4f heterometallic frameworks comprising 1D inorganic lanthanide ladders and organic Cu I-bipyridine chains | |
Deacon et al. | Synthesis and characterisation of rare earth complexes supported by para‐substituted cinnamate ligands | |
Dopta et al. | New pronounced progress in the synthesis of group 5 polyoxometalates | |
Kowalik et al. | A comparison of structural and luminescence properties of lead (II) coordination polymers with isomeric thiophenecarboxylate ligands | |
Łyszczek | Synthesis, structure, thermal and luminescent behaviors of lanthanide—pyridine-3, 5-dicarboxylate frameworks series | |
JP3581921B2 (ja) | 無機共沈体粒子の製造方法 | |
Yan et al. | Multicomponent hybrids with surfactant-encapsulated europium polyoxometalate covalently bonded ZnO and tunable luminescence | |
Misztalewska et al. | New acetylacetone-polymer modified nanoparticles as magnetically separable complexing agents | |
Mohammadikish et al. | Coordination-induced formation of nanometer-scale infinite coordination polymer at room temperature and conversion to CuO nanoparticles | |
Nikolaou et al. | Unique dinuclear, tetrakis (nitrato-O, O′)-bridged lanthanide (III) complexes from the use of pyridine-2-amidoxime: Synthesis, structural studies and spectroscopic characterization | |
Najafi et al. | Crystal structure and luminescence properties of a new nanostructure lead (II) complex: a precursor for preparation of pure phase nanosized PbO | |
Akhbari et al. | A thallium (I) tetranuclear cubic cage unit in an interpenetrated supramolecular polymer: A new precursor for the preparation of Tl2O3 nanostructures | |
O’Toole et al. | Intercalation of a manganese (II)-thiacalixarene luminescent complex in layered double hydroxides: synthesis and photophysical characterization | |
Biçer | Cadmium (II) coordination polymers based on 3, 3′-azobis (pyridine) and some aliphatic dicarboxylates: Hydrothermal synthesis, crystal structures, thermal stabilities and photoluminescence | |
Boyle et al. | Structurally characterized luminescent lanthanide zinc carboxylate precursors for Ln–Zn–O nanomaterials | |
Wu et al. | Syntheses, Hirshfeld surface analyses, and luminescence of four new complexes | |
Arroyos et al. | Rare earth phosphors based on spherical infinite coordination polymers | |
JP3900860B2 (ja) | 金属複合酸化物粉末用組成物及び金属複合酸化物粉末の製造方法 | |
KR100996394B1 (ko) | 금속 화합물 입자의 제조 방법 | |
JP3823644B2 (ja) | 金属酸化物薄膜の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061031 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070301 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070420 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070822 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071030 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071112 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |