JP4045682B2 - 紫外線照射による基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネルの透明基板、半導体ウエハ、磁気ディスク基板、光ディスク基板等の表面に紫外線を照射して、洗浄,エッチング等の処理を行う紫外線照射による基板処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、液晶パネルを構成するガラス等の透明基板を構成するTFT基板には、その表面に成膜手段により透明電極等のパターンが形成される。このような基板の製造工程においては、洗浄やエッチング等の処理が行われるが、これらの処理方式としては、所定の処理液を塗布乃至噴射して行うウエットプロセス方式で行うのが一般的である。しかしながら、近年においては、紫外線を照射することによりドライプロセスでも、洗浄やエッチング等の処理が行われるようになってきている。
【0003】
例えば、特開平5−224167号公報においては、液晶パネルのガラス基板の洗浄方法として、洗浄液を用いたウエットプロセスを行うに先立って、基板に紫外線を照射することによって、より効率的な洗浄を行えるようにしたものが開示されている。つまり、この公知の洗浄方法では、洗浄液を噴射して基板を洗浄する前工程として、基板の表面に低圧水銀ランプからの紫外線を照射することによって、基板の表面に付着している有機物を化学的に除去すると共に、この表面の濡れ性を改善して、つまり接触角が小さくなることにより、シャワー等による洗浄時に無機物の汚れを効率的に取り除くことができるようにしている。ここで、低圧水銀ランプから照射される紫外線は、その波長が概略185nm及び254nmにピークを持つものであり、このようなピーク波長特性を有するものであり、この紫外線により基板表面に付着した有機物を除去することができる。この有機物洗浄のメカニズムとしては、紫外線の照射エネルギで有機物を構成する化学結合を分解することにより低分子化させると共に活性化させる。また、これと同時に、空気中の酸素が紫外線を吸収することによりオゾンが発生することになり、さらにこのオゾンが活性酸素に変換されることから、活性化した有機汚損物は、この活性酸素との酸化分解反応により最終的にはCOO,NO等の揮発物質に変換されて空気中に放出されるようにして除去される。
【0004】
ところで、低圧水銀ランプから照射される紫外線の波長は短波長側で185nmであるので、基板に付着している有機物であっても、2重結合等のように化学結合エネルギーの強いものを分解できない場合がある。従って、基板をより完全に洗浄するには、さらに短い波長の紫外線を照射しなければならない。
【0005】
以上の点を考慮して、特開平6−312130号公報において、誘電体バリア放電エキシマランプ(以下、単にエキシマランプという)からの紫外線を基板表面に照射して、ドライ洗浄を行う方式が提案されている。
【0006】
エキシマランプは、石英ガラス製の内側管と外側管との間に、エキシマ分子を発生させて紫外線発光を行わせるものである。このために、キセノンあるいはアルゴンと塩素との混合ガスを含む放電ガスを内側管,外側管間に封入ししておき、内側管の内面には反射板を兼ねる電極を設け、また外側管の外面には、例えば金属の金網等から構成され、光が透過可能な電極を設けたものから構成される。そして、これら両電極間に交流電流を流すことによって、エキシマ発光による短波長の紫外線を照射させる。ここで、放電ガスとしてキセノン(Xe)ガスを封入したエキシマランプでは、その放射紫外線は172nmの短波長の単色光となり、この短波長の紫外線は、有機物に対する分解能力が高く、しかも多量の活性酸素を迅速かつ効率的に発生させることから、基板のドライ洗浄等を行うに当って、極めて有利である。なお、以下の説明においては、低圧水銀ランプから照射される紫外線とエキシマランプから照射される短波長の紫外線とを区別するために、前者をUV、後者をVUVを呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エキシマランプから照射されるVUVは、低圧水銀ランプによる185nm,285nmの波長のUVと比較すると、空気中での減衰率が極めて高く、ランプから5mm離れた位置では、VUVは概略80%程度が減衰してしまう。このエネルギロスを抑制するには、ランプからの距離が3mm(この距離での減衰率は40%程度)以下の位置に基板を配置しなければならない。そして、ランプの組み付け誤差等を考慮に入れれば、実際には基板をランプに対して1mm前後の位置に配置しなければならず、基板の位置決め機構が極めて複雑になる等の問題点がある。
【0008】
ところで、前述したエキシマランプから照射される紫外線、VUVは、例えば窒素ガス(Nガス)等の不活性ガス雰囲気下では殆ど減衰しない。従って、エキシマランプを密閉したランプハウス内に配置して、このランプハウス内を不活性ガス雰囲気に保持すれば、VUVの減衰を抑制できる。ただし、基板の表面側にはオゾン及び活性酸素を発生させる必要がある。このために、ランプハウスを密閉すると共に、その基板と対面する側の面にVUVを出射させる窓を設けて、この窓からVUVを基板に向けて照射するように構成すれば、VUVの減衰を抑制できる。このように構成すれば、ランプハウスの窓と基板との間の間隔を微細に調整できることから、この窓と基板との間に活性酸素の生成に必要な空間乃至隙間を形成することができる。
【0009】
ここで、ランプハウスに設けられる窓は、当然、VUVに対する高い透過率を有する素材で構成されなければならない。VUVの透過率の高い部材としては、例えばスプラジル(信越石英株式会社の商品名)等の合成石英ガラスがある。しかしながら、この種の合成石英ガラスは高価なものであり、この合成石英ガラス製の窓を介してVUVを照射すると、このガラスが早期に劣化して失透する等、その寿命が短いことから、窓を構成する石英ガラスは交換部品として頻繁に交換しなければならず、このために装置のランニングコストが極めて高いものになってしまう。また、たとえ透過率は高いとは言え、窓を介してVUVを照射することから、なおVUVの照射効率が低下するという問題点もある。
【0010】
しかも、基板のドライ洗浄を行うに当っては、基板の表面における汚損状態によっては、VUVをできるだけ減衰しないようにして基板に照射するのが望ましい場合があり、またできるだけ多量の活性酸素を生成する方が洗浄効率が良好になる場合もある。ここで、VUVが減衰するということは、VUVのエネルギが酸素に吸収されるからであり、これによってオゾンや活性酸素が生成される。従って、基板に対して高いエネルギを作用させようとすると、その間の酸素濃度を低くし、また活性酸素の生成量を増やそうとすると、その間の酸素濃度を高くしなければならない。従って、エキシマランプと基板との間に存在する酸素の濃度を管理しようとすると、基板とエキシマランプとの間隔を調整する以外にはなく、しかもこの間隔は数mm程度のものであるから、この間隔調整を微細に行うことは極めて困難である。また、基板に対する処理としては、洗浄だけでなく、ドライエッチング等の処理もあるが、処理に応じた基板への照射エネルギと、活性酸素生成量とを調整するのは実質的に不可能であった。
【0011】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エキシマランプが装着されるランプハウスを密閉しないでも、被処理用の基板の表面に短波長の紫外線をより効率的に照射でき、しかもランプと基板との間の空間における酸素濃度を任意に調整できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、内部にエキシマランプが設けられ、不活性ガスが導入されるランプハウスを処理チャンバ内に配設し、この処理チャンバに配置した基板の表面に前記エキシマランプからの紫外線を照射することによって、この基板に対して所定の処理を行わせる基板処理装置において、前記処理チャンバにはガス供給手段が接続して設けられており、このガス供給手段は、不活性ガス供給手段及びエア供給手段と、これら不活性ガス供給手段及びエア供給手段からの不活性ガスとエアとが供給されるミキシングチャンバとを備え、このミキシングチャンバには、前記ランプハウスと前記基板の表面との間の空間に向けてこれら不活性ガスとエアとの混合ガスを流出させる流出口が形成され、前記ガス供給手段は、さらに前記不活性ガス供給手段及びエア供給手段からの供給流量を調整することによって、不活性ガスとエアとの混合比を調整する混合比調整機構を備えており、さらに前記処理チャンバには排気部通路を設ける構成としたことをその特徴とするものである。
【0013】
ここで、ランプハウスは、例えば基板の表面に対面する側を開口させ、かつこのランプハウス内には不活性ガスを導入する構成とすることができる。また、混合比調整機構を備えたガス供給手段は、それぞれ流量制御が可能な不活性ガス供給手段及びエア供給手段と、これら不活性ガス供給手段及びエア供給手段からの不活性ガスとエアとを混合するミキシングチャンバとから構成され、このミキシングチャンバは処理チャンバ内に配置するか、またはこの処理チャンバと混合ガス供給配管により接続する構成とすることができる。さらに、基板はランプハウスに対する間隔を調整する昇降駆動手段に設置するのが望ましい。そして、エキシマランプとしては、例えば誘電体バリア放電エキシマランプ,RF放電エキシマランプ等があり、これらのいずれを用いても良いが、例えば誘電体バリア放電エキシマランプを用い、ランプ内に放電ガスとしてキセノンガスを封入すれば、このランプから照射される紫外線の波長は172nmとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1及び図2に本発明の基板処理装置に用いられるエキシマランプの概略構成を示す。図中において、1はエキシマランプを示し、このエキシマランプ1は共に石英ガラスで一体的に形成した内管部2と外管部3とからなり、円環状の石英ガラス管4を有し、この石英ガラス管4の内部は密閉された放電空間5となっている。内管部2の内側には円筒状の金属板からなる金属電極6がこの内管部2に固着して設けられている。また、外管部3の外周面には、金網電極7が設けられている。そして、これら金属電極6と金網電極7との間に交流電源8が接続されている。さらに、内管部2の内側には、金属電極6を冷却するための冷却用流体(例えば冷却水)の通路として利用される。
【0015】
石英ガラス管4の内部には放電ガスが封入されており、金属電極6と金網電極7との間に交流の高電圧を印加すると、内管部2と外管部3との誘電体間に放電プラズマ(誘電体バリア放電)が発生し、この放電プラズマにより放電ガスの原子が励起されて、エキシマ状態となる。そして、このエキシマ状態から基底状態に戻る際に、エキシマ発光が生じる。この時の発光スペクトルは、石英ガラス管4内に封入された放電ガスにより異なるが、キセノン(Xe)ガスを用いることによって、172nmに中心波長を持つ単色光の発光となる。また、アルゴン(Ar)ガスを放電ガスとして用いれば、発光波長の中心は126nmとなる。そして、金属電極6は反射板として機能し、また金網電極7は実質的に透明電極として機能するから、この短波長の紫外線、つまりVUVは外管部3側から照射される。なお、この場合のキセノンガスの封入圧は、例えば350Torr程度とする。
【0016】
次に、以上のエキシマランプ1を用いて、例えば液晶表示パネルを構成する透明基板の洗浄装置の概略構成を図3に示す。同図において、10は処理チャンバを示し、この処理チャンバ10内には、昇降アーム11が設けられており、この昇降アーム11の上部に被処理用の基板12が載置される。また、昇降アーム11における基板12の下部位置にはホットプレート13が設けられており、これによって基板12を加温できるようになっている。しかも、処理チャンバ10の下部位置には昇降駆動手段14が装着されており、この昇降駆動手段14により基板12の上下方向の位置を調整できるようになっている。
【0017】
15はランプハウスであり、このランプハウス15は下端が開口した容器からなり、内部にはエキシマランプ1が所要数だけ設けられている。そして、ランプハウス15は一部が処理チャンバ10内に臨み、その下端の開口部分は基板10の表面に対面する状態に配置される。ランプハウス15は処理チャンバ10に対して固定的に設置されているが、昇降駆動手段14を作動させて、基板12を昇降させることによって、ランプハウス15と基板12との間隔を調整できるようになっている。
【0018】
処理チャンバ10内には、不活性ガスとしての窒素ガス(Nガス)とドライエアとの混合ガスが供給される。この混合ガスを処理チャンバ10内に供給するガス供給手段としては、窒素ガス供給手段16と、ドライエア供給手段17とを備え、窒素ガス供給手段16は、例えばガスボンベ等の供給源に接続した窒素ガス供給管18を有し、またドライエア供給手段17はドライエアをフィルタ19を介して取り入れるエア供給管20を備えている。さらに、処理チャンバ10の内部(または外部)には、ミキシングチャンバ21が設けられており、窒素ガス供給管18からの窒素ガスとエア供給管20からのドライエアは、このミキシングチャンバ21内で均一に混合され、この混合ガスが流出口21aから処理チャンバ10内に導入される。さらに、処理チャンバ10のミキシングチャンバ21を設けた側とは反対側には排気口22が形成されている。従って、処理チャンバ10内では、ミキシングチャンバ21の流出口21aから排気口22に至る混合ガスの流路が形成され、基板12はこの流路の途中に介在している。
【0019】
さらに、ランプハウス15内には、エキシマランプ1が設けられており、このエキシマランプ1を設けた部位は酸素が存在しない雰囲気状態に保持する必要があるために、ランプハウス15内にも窒素ガスを導入する。そこで、窒素ガス供給管18から分岐した窒素ガス導入管23を設け、この窒素ガス導入管23の他端はランプハウス15に接続されている。
【0020】
以上のように構成することによって、ランプハウス15の内部は酸素を含まない窒素ガス雰囲気に保持されているので、エキシマランプ1から照射されるVUVが途中で減衰するのを抑制できる。しかも、このランプハウス15の開口している下端部と基板12との間には、ミキシングチャンバ21から供給される混合ガスが介在しており、この混合ガスには酸素が含まれているので、オゾン及び活性酸素も生成される。従って、基板12の表面に付着している有機物の汚れが分解された上で揮発することになるので、この基板12の表面がドライ洗浄されると共に、この表面における接触角が小さくなり、後続の工程で無機物の汚れを除去するためにウエット洗浄を行う際に、洗浄液の濡れ性が良好になる。
【0021】
ところで、有機物質の結合エネルギは結合形態により異なるものであり、従って基板12に付着する汚れの種類に応じて、その結合状態を分解するために必要な照射エネルギが異なってくる。一方、化学結合が分解されて活性化した有機物質を酸化分解するためには活性酸素が必要となる。この酸化分解を促進するには、オゾン及び活性酸素の生成量を多くしなければならない。然るに、VUVの有機物質に直接作用する照射エネルギと、オゾン及び活性酸素を発生機能とは相反するものである。つまり、VUVの有機物質に直接作用する照射エネルギを大きくするには、VUVが途中で減衰しないようにする必要があり、このためにはエキシマランプ1と基板12との間に酸素ができるだけ介在しないようにする必要がある。一方、オゾン及び活性酸素を多量に発生させるには、エキシマランプ1と基板12との間にできるだけ多量の酸素を介在させなければならない。
【0022】
而して、図4に酸素濃度を変化させた時におけるエキシマランプ1と基板12との間の距離に対する波長172nmのVUVの減衰率特性を示す。図中において、曲線Aは酸素濃度が1%,曲線Bは酸素濃度が2%,曲線Cは酸素濃度が3%,曲線Dは酸素濃度が5%,曲線Eは酸素濃度が10%,曲線Fは酸素濃度が20%(つまり空気)とした時におけるVUVの減衰率を示している。ここで、VUVの減衰率が高いということは、オゾン及び活性酸素の生成率が高く、VUVの減衰率が低いと、それだけオゾン及び活性酸素の生成率も低くなる。
【0023】
以上のことから、基板12の有機汚損物の性質及び量に応じて、ミキシングチャンバ21での窒素ガスとドライエアの混合比を変化させることによって、VUVの照射エネルギとオゾン及び活性酸素の生成量とのバランスを取るようにしている。このために、窒素ガス供給手段16及びドライエア供給手段17には、混合比調整機構を構成する流量調整手段をそれぞれ備えている。この流量調整手段は、供給流量を検出するための流量計24を備え、またこの流量計24からの信号に基づいて自動的に供給流量を調整するか、または手動操作により供給流量を調整するための流量制御弁25とから構成される。また、電磁開閉弁26によっても流量調整手段を構成することができ、本実施の形態においては、流量制御弁25による連続的な流量調整手段と、電磁開閉弁26のON,OFFによる間欠的な流量調整手段とを組み合わせて用いる構成としている。なお、窒素ガス導入管23にも、同様、流量計24と流量制御弁25を設けて、ランプハウス15内に導入する窒素ガスの流量及び圧力を制御できるようにする。
【0024】
また、図4から明らかなように、同じ酸素濃度であっても、エキシマランプ1と基板12との間の距離に応じてもVUVの減衰率が変化する。ただし、ランプハウス15内は窒素ガス導入管23から窒素ガスが導入されて、内部は酸素が存在しない状態となっており、ランプハウス15と基板12との間隔には酸素を含む混合ガスが介在していることから、具体的には、ランプハウス15の下端部と基板12との間の間隔を調整することによっても、VUVの減衰率を制御することができる。
【0025】
而して、基板12における有機汚損物として、結合エネルギの大きな「C=C結合」,「C=O結合」,「C=N結合」,「N=N結合」その他の2重結合等を含む有機物の汚れを除去する場合には、エア供給管20から供給されるドライエアの供給率を低くすることによって、処理チャンバ10に供給される混合ガスの酸素含有率を低下させる。また、これと共に昇降駆動手段14による基板12をランプハウス15に近接させる。この結果、エキシマランプ1から基板12に照射されるVUVの減衰が抑制され、前述した化学結合を分解して活性化させるのに必要なエネルギを作用させることができる。勿論、この場合にも、処理チャンバ10には混合ガスが供給されている限り、酸素が存在しているので、オゾン及び活性酸素の生成が行われることから、活性化した有機物質をさらに酸化分解させて揮発させることができる。
【0026】
一方、基板12に付着する有機汚損物が、「C−C結合」,「C−H結合」,「C−O結合」,「O−H結合」,「N−H結合」等のように、比較的結合エネルギの低い化合物であり、しかも多量の汚損物が付着しているような場合には、混合ガスにおけるエア供給管20から供給されるドライエアの供給率を高くして、酸素濃度を高める。また、これと共に昇降駆動手段14により基板12をランプハウス15から離間させる。その結果、VUVの作用によるオゾン及び活性酸素の生成量が増大することになるので、有機物質の分解及び揮発によるガス化が著しく促進される。
【0027】
以上は基板12の洗浄を行う場合であって、エキシマランプ1からのVUVを照射することにより行う他の処理として、例えばエッチング等があるが、ドライエッチングを行う場合には、洗浄の場合より大量のオゾン及び活性酸素が必要となる。従って、この場合には、図3に仮想線で示したように、エア供給管20から導気管27を分岐させて、この導気管27にオゾン発生器28を接続して、このオゾン発生器28からの流出配管29を再びエア供給管20に接続するように構成する。そして、この導気管27にも、流量計24及び流量制御弁25を装着する。これによって、エア供給管20からミキシングチャンバ21に供給されるドライエアに所定量のオゾンが含まれるから、エキシマランプ1からのVUVを照射した時における活性酸素の生成が迅速かつ効率的に、しかも大量の活性酸素を生成することができる。
【0028】
以上のように、処理チャンバ10内の酸素濃度を任意に制御することにより、VUVの減衰率を調整できることから、ランプハウス15を窓を設けて密閉状態にする必要がなく開放できるので、窓を通過する際におけるエネルギロスが生じるおそれがなく、また高価な合成石英ガラスを用いる必要がないので、処理装置の構成が簡略化されると共に、安価なものとなる。しかも、処理すべき基板における汚れの性質や、処理の種類等に応じて混合ガスの酸素含有量を制御することによって、VUVの減衰率及び活性酸素の生成量を自在に調整することにより、基板12の汚れの性質や程度、さらには処理の性質等に応じて処理の完全性を期することができ、しかも迅速かつ効率的な処理を行えるようになる。
【0029】
なお、前述した実施の形態においては、エキシマランプに用いられる放電ガスとしてはキセノンガスを用いるようにしたが、アルゴンガス,塩化クリプトンガス等他の放電ガスを用いても良いことは言うまでもない。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、エキシマランプが装着されるランプハウスを密閉状態にする必要がなく、しかも被処理用の基板の表面に照射される短波長の紫外線の減衰率及び活性酸素の生成量を任意に制御できるようになり、基板に対して最適な条件で処理を行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板処理装置に用いられるエキシマランプの一例としての誘電体バリア放電エキシマランプの構成説明図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】エキシマランプを用いて基板の洗浄を行うための装置の概略構成図である。
【図4】酸素濃度を変化させた時におけるエキシマランプと基板との間の距離に対する短波長の紫外線の減衰率特性を示す線図である。
【符号の説明】
1 エキシマランプ 10 処理チャンバ
12 基板 14 昇降駆動手段
15 ランプハウス 16 窒素ガス供給手段
17 ドライエア供給手段 18 窒素ガス供給管
19 フィルタ 20 エア供給管
21 ミキシングチャンバ 22 排気口
23 窒素ガス導入管 24 流量計
25 流量制御弁 26 電磁開閉弁
28 オゾン発生器

Claims (4)

  1. 内部にエキシマランプが設けられ、不活性ガスが導入されるランプハウスを処理チャンバ内に配設し、この処理チャンバに配置した基板の表面に前記エキシマランプからの紫外線を照射することによって、この基板に対して所定の処理を行わせる基板処理装置において、
    前記処理チャンバにはガス供給手段が接続して設けられており、
    このガス供給手段は、不活性ガス供給手段及びエア供給手段と、これら不活性ガス供給手段及びエア供給手段からの不活性ガスとエアとが供給されるミキシングチャンバとを備え、このミキシングチャンバには、前記ランプハウスと前記基板の表面との間の空間に向けてこれら不活性ガスとエアとの混合ガスを流出させる流出口が形成され、
    前記ガス供給手段は、さらに前記不活性ガス供給手段及びエア供給手段からの供給流量を調整することによって、不活性ガスとエアとの混合比を調整する混合比調整機構を備えており、
    さらに前記処理チャンバには排気部通路を設ける
    構成としたことを特徴とする紫外線照射による基板処理装置。
  2. 前記ミキシングチャンバには混合ガス供給配管が接続されており、前記不活性ガス供給手段及びエア供給手段はこの混合ガス供給配管に合流させる構成としたことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射による基板処理装置。
  3. 前記基板は前記ランプハウスに対する間隔を調整する昇降駆動手段に設置する構成としたことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射による基板処理装置。
  4. 前記エキシマランプは誘電体バリア放電エキシマランプであり、このエキシマランプに封入される放電ガスはキセノンガスであることを特徴とする請求項1記載の紫外線照射による基板処理装置。
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