JP4045184B2 - 移動体通信端末、無線ゾーン移行方法及び移動体通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信端末、無線ゾーン移行方法及び移動体通信システムに係り、更に詳しくは、多数の無線ゾーンが形成され、これらの無線ゾーン間を移動体通信端末が移行する移動体通信システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
小ゾーン方式を採用した移動体通信システムでは、位置登録エリアの境界付近のトラフィックが激増するという問題があった。例えば、位置登録エリアの境界付近に留まっている移動体通信端末があった場合、この移動体通信端末が位置登録エリアの横断を繰り返し、当該移動体通信端末による位置登録が頻繁に行われることがあった。この様な場合、位置登録エリアの境界付近の位置登録トラフィックが激増することになる。
【0003】
また、移動体通信端末の発呼要求信号と位置登録要求信号は、同じ上りの制御チャネルによりランダムアクセスで伝送される。このため、位置登録エリアの境界付近では、制御信号トラフィックが増加し、信号衝突率が高くなるという問題もあった。
【0004】
この様な問題を解決しようとする従来の移動体通信システムが、例えば、特許文献1に開示されている。この移動体通信システムでは、移動体通信端末が全く新たな位置登録エリアに侵入したときは位置登録を要求し、過去に位置登録を行った位置登録エリアに侵入したときは位置登録の要求を行わない。従って、位置登録エリアの境界付近を移動体通信端末が行き来した場合にも、位置登録のための制御信号のトラフィックが増加せず、無線回線の輻輳を防止することができる。また、移動体通信端末に対して呼出要求があったとき、所定の条件を満たす最新および過去の位置登録エリアの各無線基地局から呼出を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−172662号公報([0051]、図4〜図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された移動体通信システムは、移動体通信端末及び交換局の双方において、移動体通信端末が過去に位置登録を行った位置登録エリアを記憶しておくことによって、移動体通信端末による位置登録要求を減少させるシステムである。
【0007】
このため、この移動体通信システムは、交換局を含む従来のインフラ設備を用いて実現することができず、これらのインフラ設備に対しても改良を行う必要がある。しかしながら、一般に交換局等のインフラ設備は、全国に多数設置されており、その改良には多大なコストが必要となる。このため、特許文献1に記載された移動体通信システムを実現するには、多大なコストが必要になるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、位置登録エリアの境界付近における位置登録トラフィックを軽減することができる移動体通信端末を提供することを目的とする。また、位置登録トラフィックの軽減を安価に実現可能な無線ゾーン移行方法及び移動体通信システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による移動体通信端末は、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、上記無線ゾーン移行手段は、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、上記判定時間は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも長い時間とするように構成される。
また、本発明による移動体通信端末は、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、上記無線ゾーン移行手段は、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定レベル差を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、上記判定レベル差は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも大きなレベル差とするように構成される。
また、本発明による移動体通信端末は、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段とを備え、上記無線ゾーン移行手段は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、所定時間が経過するまで、無線ゾーンの移行を行わないように構成される。
【0010】
本発明による無線ゾーン移行方法は、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定ステップと、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行ステップと、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録ステップと、無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶ステップとを備え、上記無線ゾーン移行ステップにおいて、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、上記判定時間は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶ステップにおいて記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも長い時間とする。
また、本発明による無線ゾーン移行方法は、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定ステップと、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行ステップと、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録ステップと、無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶ステップとを備え、上記無線ゾーン移行ステップにおいて、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定レベル差を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、上記判定レベル差は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶ステップにおいて記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも大きなレベル差とする。
また、本発明による無線ゾーン移行方法は、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定ステップと、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行ステップと、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録ステップとを備え、上記無線ゾーン移行ステップにおいて、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、所定時間が経過するまで、無線ゾーンの移行を行わない。
【0011】
また、本発明による移動体通信システムは、それぞれが無線ゾーンを形成し、位置登録エリア情報を報知する多数の無線基地局と、位置登録エリア情報を受信して位置登録を行い、無線基地局と無線通信を行う移動体通信端末からなる移動体通信システムであって、移動体通信端末が、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、上記無線ゾーン移行手段が、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、上記判定時間は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも長い時間とするように構成される。
また、本発明による移動体通信システムは、それぞれが無線ゾーンを形成し、位置登録エリア情報を報知する多数の無線基地局と、位置登録エリア情報を受信して位置登録を行い、無線基地局と無線通信を行う移動体通信端末からなる移動体通信システムにおいて、移動体通信端末が、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、上記無線ゾーン移行手段が、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定レベル差を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、上記判定レベル差は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも大きなレベル差とするように構成される。
また、本発明による移動体通信システムは、それぞれが無線ゾーンを形成し、位置登録エリア情報を報知する多数の無線基地局と、位置登録エリア情報を受信して位置登録を行い、無線基地局と無線通信を行う移動体通信端末からなる移動体通信システムにおいて、移動体通信端末が、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段とを備え、上記無線ゾーン移行手段が、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、所定時間が経過するまで、無線ゾーンの移行を行わないように構成される。
【0012】
この様な構成により、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、その後の無線ゾーンの移行を抑制し、位置登録を抑制している。このため、位置登録が頻繁に繰り返されることによる位置登録トラフィックの増大を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
携帯電話機、PHS等の移動体通信端末を用いた無線通信システムでは、全サービスエリアを多数の無線ゾーンに分割する小ゾーン方式(セルラー方式)が採用されている。これらの無線ゾーンは、それぞれが無線基地局によって形成されている。
【0014】
各無線基地局は、定期的に制御信号を送信している。これらの制御信号は報知チャネルと呼ばれる。移動体通信端末は、各無線基地局からの報知チャネルを受信し、その受信レベルに基づいて自身の存在する無線ゾーンを判断している。すなわち、複数の無線基地局について受信レベルを比較し、最大の受信レベルが得られた無線基地局の無線ゾーン内にいると判断する。
【0015】
この様な小ゾーン方式の無線通信システムでは、移動体通信端末を特定の交換局に収容することができない。このため、移動体通信端末において着信可能とするためには、無線基地局の上位装置局において、各移動体通信端末の位置を常時追跡し、登録しておく必要がある。この登録手続は位置登録と呼ばれている。また、無線基地局の上位装置局によって管理され、位置登録の単位となる領域は、位置登録エリアと呼ばれている。
【0016】
各無線ゾーンをそれぞれ1つの位置登録エリアとすることもできるが、この場合には、移動体通信端末が無線ゾーン間を移動するごとに位置登録を行う必要がある。従って、無線ゾーンが小さくなるほど位置登録の回数が増大し、位置登録のための制御信号のトラフィックが増大してしまうという問題がある。
【0017】
このため、一般的な移動体通信システムでは、隣接する複数の無線ゾーンを統合して1つの位置登録エリアとし、移動体通信端末は、位置登録エリア間を移動するごとに位置登録を行っている。すなわち、移動体通信端末が、同一の位置登録エリアに属する無線ゾーン間を移動した場合には位置登録を行わず、異なる位置登録エリアに属する無線ゾーン間を移動した場合に位置登録が行われる。
【0018】
図1は、本発明の適用される移動体通信システムの概略構成を示したブロック図である。この移動体通信システムは、移動体通信端末1、無線基地局(BS:Base Station)2、無線回線制御局3及び移動体通信交換局4により構成される。
【0019】
各無線基地局2は、互いに所定距離を隔てて設置され、それぞれが無線ゾーン7を形成し、対応する無線ゾーン7内にいる移動体通信端末1との間で無線信号の送受信を行っている。なお、実際の無線ゾーン7は、隣接するゾーン間で互いに一部が重複するように形成されているが、説明の都合上、図1では簡略化している。
【0020】
各無線回線制御局3は、隣接して配置された複数の無線基地局2が接続され、各無線基地局2の通信制御を行っている。同一の無線回線制御局3に収容された無線基地局2は、同一の位置登録エリア8に属している。すなわち、各無線ゾーン7は、無線回線制御局3ごとに統合され、1つの位置登録エリア8を形成している。
【0021】
移動体通信交換局4は、複数の無線回線制御局3に接続され、各無線回線制御局3と、公衆回線網6との接続制御を行っている。この移動体通信交換局4は、位置登録情報記憶部5を備え、各移動体通信端末1によって位置登録された位置登録エリアを記憶保持している。位置登録情報記憶部5に保持されている移動体通信端末1ごとの位置登録エリアのデータベースは、ロケーションレジスタ(
Location Register)と呼ばれている。
【0022】
移動体通信端末1は、各無線基地局2から送信される報知チャネルを監視し、これらの受信レベルに基づいて自身が在圏している無線ゾーン7を判断し、受信レベルが変化すれば、無線ゾーン7の移行を行う。各無線基地局2からの信号受信レベルは、移動体通信端末1の移動や周辺の電波環境の変動などによって変化する。例えば、移動体通信端末1が無線ゾーン7間を移動した場合、最大受信レベルが得られる無線基地局2が変化する。移動体通信端末1は、この受信レベルの変化を検出することによって、無線ゾーン7の移行を行っている。
【0023】
各無線基地局2から送信される報知チャネルには、位置登録エリア8の識別情報である位置登録エリアコードが含まれ、同一の位置登録エリア8に属する無線基地局2は、同一の位置登録エリアコードを報知している。
【0024】
移動体通信端末1は、無線ゾーン7の移行時に、この位置登録エリアコードに基づいて、位置登録を行っている。移動体通信端末1は、報知チャネルから位置登録エリアコードを抽出し、移行先の無線ゾーン7の位置登録エリア8が、在圏中の位置登録エリア8と同一であるかを判別している。この結果、無線ゾーン7の移行が、異なる位置登録エリア8間での移行であれば、無線基地局2に対し位置登録要求を送信する。この位置登録要求によって、位置登録情報記憶部5内のロケーションレジスタが更新される。
【0025】
移動体通信端末1における着信は、当該移動体通信端末1が在圏中の位置登録エリア8の全ての無線基地局2が、一斉に呼び出しを行うことにより行われる。すなわち、移動体通信端末1を呼び出す際、移動体通信交換局4が、位置登録情報記憶部5に基づいて、当該移動体通信端末1の位置登録エリア8を判断し、当該位置登録エリア8に属する各無線基地局2に対し、無線回線制御局3を介して呼び出し信号が伝送され、これらの無線基地局2から一斉に呼び出しが行われる。
【0026】
図2は、図1の移動体通信端末の要部の一構成例を示したブロック図である。この移動体通信端末1は、アンテナ10、無線送受信部11、受信レベル測定部12、無線ゾーン移行判定部13、無線ゾーン移行情報記憶部14、位置登録エリアコード抽出部15,位置登録判定部16及び位置登録情報記憶部17により構成される。
【0027】
無線送受信部11は、アンテナ10を介して、無線基地局2との間で無線信号の送受信を行っている。受信レベル測定部12は、無線基地局2から受信した報知チャネルの受信電力を計測する手段である。受信レベル測定部12は、無線送受信部11が受信可能な各報知チャネルについて、それぞれの受信レベルを計測し、無線ゾーン移行判定部13へ出力している。
【0028】
無線ゾーン移行判定部13は、この受信レベルに基づいて、無線ゾーンの移行が必要であるか否かを判定している。この判定は、所定の移行条件が成立するか否かにより判断される。本実施の形態では、在圏中の無線ゾーン7を形成する無線基地局2からの受信レベルに対し、他の無線基地局2からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、当該他の無線基地局2が形成する無線ゾーン7への移行が行われる。この移行条件の詳細については後述する。
【0029】
無線ゾーンの移行は、無線送受信部11内のチャネル情報を移行先の無線ゾーン7の無線基地局2のチャネル情報に変更することにより行われ、その後、移動体通信端末1は、移行先の無線基地局2との間で無線信号の送受信を行うことができる。
【0030】
無線ゾーン7を移行する際、移行元の無線ゾーン7の識別情報が、無線ゾーン移行情報記憶部14に格納される。ここでは、移行元の無線ゾーン7を形成している無線基地局2の制御チャンネルの情報、例えば、W−CDMA(Wide-band Code Division Multiple Access)方式であればスクランブリングコード、PDC(PersonalDigital Cellular)方式であれば周波数を格納しておく。
【0031】
位置登録エリアコード抽出部15は、無線基地局2から受信した報知チャネルから位置登録エリアコードを抽出して、位置登録判定部16に出力している。位置登録判定部16は、無線ゾーン移行判定部13により、無線ゾーンの移行が行われる場合に、移行元の無線ゾーン7(現在の無線ゾーン7)と、移行先の無線ゾーン7が、同一の位置登録エリア8に属するか否かを判別する。この判断は、位置登録エリアコードを比較することにより行われる。
【0032】
位置登録情報記憶部17には、在圏中の無線ゾーン7の位置登録エリアコードが記憶されている。位置登録判定部16は、この位置登録エリアコードを、移行先の無線基地局2の報知チャネルから抽出された位置登録エリアコードと比較する。この結果、両者が一致すれば位置登録要求は行わず、両者が一致しなければ、位置登録要求が行われる。位置登録要求は、無線送受信部11が位置登録要求信号を無線基地局2へ送信することにより行われる。
【0033】
図3は、図2の無線ゾーン移行判定部13における移行判定の一例を示した図である。この図は、受信レベル測定部12において測定された2つの無線基地局2からの受信レベルL1,L2が、横軸に時間をとり、縦軸に受信レベルをとって示されている。受信レベルL1は、在圏中の無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルであり、受信レベルL2は、当該無線ゾーン7に隣接する他の無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルである。
【0034】
最初の受信レベルはL1>L2であり、在圏している無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルL1の方が高い。ところが、時刻t0の時点で、受信レベルL1,L2が逆転してL2>L1となり、他の無線基地局2からの受信レベルL2の方が高くなっている。
【0035】
無線ゾーン移行判定部13は、受信レベルが逆転したL2>L1の状態が、判定時間T1又はT2を越えて維持された場合、高い受信レベルL2が得られた当該他の無線基地局2の形成する無線ゾーン7へ移行させる。
【0036】
第2の判定時間T2は第1の判定時間T1よりも長い時間であり、通常時は第1の判定時間T1が使用される一方、移動体通信端末1が位置登録要求を頻繁に繰り返すおそれがある場合には、第2の判定時間T2が使用される。より具体的には、最後に行われた無線ゾーンの移行時に位置登録が実施され、かつ、当該無線ゾーン移行の移行元が、新たな無線ゾーン移行の移行先と一致する場合に、第2の判定時間T2が使用される。
【0037】
最後の無線ゾーン移行時に位置登録が実施されたか否かは、例えば、最後の位置登録の時刻と、最後の無線ゾーン移行の時刻を記憶しておき、両者を比較することによって判別することができる。あるいは、位置登録によりセット(リセット)され、位置登録を伴わない無線ゾーン移行によりリセット(セット)されるフラグを設け、当該フラグにより判別することもできる。
【0038】
また、最後の無線ゾーン移行の移行元が、新たな無線ゾーン移行の移行先と一致するか否かは、無線送受信部11が受信した新たな無線ゾーン移行の移行先のチャネル情報と、無線ゾーン移行情報記憶部14に記憶されたチャネル情報とを比較することにより判別される。
【0039】
第2の判定時間T2が使用される場合は、位置登録エリア8が異なる2つの無線ゾーン間を往復する無線ゾーン移行を行おうとする場合である。移動体通信端末1が、位置登録エリア8の境界付近に留まっている場合、同じ2つの位置登録エリア8間の往復を繰り返すと考えられる。このため、無線ゾーン移行の判定条件をより厳しくすることによって、無線ゾーン7の移行回数を低減させ、位置登録回数も低減させることができる。
【0040】
図4及び図5のステップS101〜S109は、図2の移動体通信端末1の動作の一例を示したフローチャートである。在圏中の無線基地局2からの受信レベルL1に対し、他の無線基地局2からの受信レベルL2が上回る状態(L2>L1)が第1の判定時間T1を越えなければ、無線ゾーン移行は行われない(ステップS101)。
【0041】
第1の判定時間T1を越えてL2>L1の状態が維持された場合、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われていなければ、無線ゾーン移行判定部13は、無線ゾーンの移行を行う(ステップS102,S105)。また、最後の無線ゾーン移行の移行元と、新たな無線ゾーン移行の移行先が一致しなければ、無線ゾーンの移行が行われる(ステップS103,S105)。一方、最後のゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、最後の無線ゾーン移行の移行元と、新たな無線ゾーン移行の移行先が一致すれば、第2の判定時間T2を越えてL2>L1の状態が維持されなければ、無線ゾーンの移行が行われない(ステップS104,S105)。
【0042】
ステップS105において無線ゾーンの移行が行われると、無線ゾーン移行判定部13は、無線ゾーン移行情報記憶部14に移行元の無線ゾーンの識別情報を格納する(ステップS106)。
【0043】
また、この無線ゾーン移行に伴って、必要であれば、位置登録判定部16が、位置登録要求を行う(ステップS107〜S109)。すなわち、新たな無線ゾーン移行における移行元及び移行先の無線ゾーン7の位置登録エリアコードを比較して、一致しない場合には、位置登録要求信号を送信するとともに(ステップS108)、新たな位置登録エリアコードを位置登録情報記憶部17に格納する(ステップS109)。なお、第2の判定時間T2が使用された場合には、常に位置登録(ステップS108,S109)が行われることになる。
【0044】
本実施の形態によれば、移動体通信端末1が、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、通常時とは異なる移行条件により無線ゾーンを移行させている。特に、受信レベルの逆転した状態が所定の判定時間を越えて維持されることにより無線ゾーンを移行させる場合に、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、最後の無線ゾーン移行の移行元と、新たな無線ゾーン移行の移行先とが一致すれば、当該判定時間を通常時よりも長い時間としている。すなわち、移行判定条件を厳しくして無線ゾーン移行を抑制し、位置登録を抑制している。
【0045】
従って、移動体通信端末1が、位置登録エリア8の境界付近に留まって位置登録を繰り返すことによって、位置登録エリアの境界付近において、位置登録トラフィックが激増するのを抑制することができる。しかも、この位置登録の抑制は、移動体通信端末1のみを改良すれば実現することができる。つまり、経済的に実現することができ、従来のインフラ設備を用いた移動体通信システムにも適用することができる。
【0046】
実施の形態2.
実施の形態1では、判定時間を移行条件として、無線ゾーンの移行を行う移動体通信端末において、移行条件を異ならせる場合の例について説明した。これに対し、実施の形態2では、受信レベル差を移行条件として、無線ゾーンの移行を行う移動体通信端末の場合について説明する。
【0047】
図6は、図2の無線ゾーン移行判定部13における移行判定の他の例を示した図である。この図は、受信レベル測定部12において測定された2つの無線基地局2からの受信レベルL1,L2が、横軸に時間をとり、縦軸に受信レベルをとって示されている。受信レベルL1は、在圏中の無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルであり、受信レベルL2は、当該無線ゾーン7に隣接する他の無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルである。
【0048】
最初の受信レベルはL1>L2であり、在圏している無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルL1の方が高い。ところが、時刻t0の時点で、受信レベルL1,L2が逆転してL2>L1となり、他の無線基地局2からの受信レベルL2の方が高くなっている。
【0049】
無線ゾーン移行判定部13は、逆転した受信レベルのレベル差が、判定レベル差LD1又はLD2を越えた場合に、受信レベルL2が得られた当該他の無線基地局2の形成する無線ゾーン7へ移行させる。つまり、受信レベル差に所定のヒステリシスレベルを越える変化があった場合に、無線ゾーンの移行を行っている。
【0050】
第2の判定レベル差LD2は第1の判定レベル差LD1よりも大きな受信レベル差であり、通常時は第1の判定レベル差LD1が使用される一方、移動体通信端末1が位置登録要求を頻繁に繰り返すおそれがある場合には、第2の判定レベル差LD2が使用される。より具体的には、最後に行われた無線ゾーンの移行時に位置登録が実施され、かつ、当該無線ゾーン移行の移行元が、新たな無線ゾーン移行の移行先と一致する場合には、第2の判定レベル差LD2が使用される。
【0051】
第2の判定レベル差LD2が使用される場合は、位置登録エリア8が異なる2つの無線ゾーン間を往復する無線ゾーン移行を行おうとする場合である。移動体通信端末1が、位置登録エリア8の境界付近に留まっている場合、同じ2つの位置登録エリア8間の往復を繰り返すと考えられる。このため、無線ゾーン移行の判定条件をより厳しくすることによって、無線ゾーン7の移行回数を低減させ、位置登録回数も低減させることができる。
【0052】
図7のステップS201〜S204は、図2の移動体通信端末1の動作の他の例を示したフローチャートである。なお、図4のステップS101〜S104と同様、ステップS201〜S204に引き続いて、図5のステップS105〜S109が実行される。
【0053】
在圏中の無線基地局2からの受信レベルL1に対し、他の無線基地局2からの受信レベルL2が上回り、そのレベル差が第1の判定レベル差LD1を越えなければ、無線ゾーン移行は行われない(ステップS201)。
【0054】
受信レベルL2,L1のレベル差が、第1の判定レベル差LD1を越えた場合、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われていなければ、無線ゾーン移行判定部13は、無線ゾーンの移行を行う(ステップS202)。また、最後の無線ゾーン移行の移行元と、新たな無線ゾーン移行の移行先が一致しなければ、無線ゾーンの移行が行われる(ステップS203)。一方、最後のゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、最後の無線ゾーン移行の移行元と、新たな無線ゾーン移行の移行先が一致すれば、受信レベルL2,L1のレベル差が、第2の判定レベル差LD2を越えなければ、無線ゾーンの移行が行われない(ステップS204)。
【0055】
本実施の形態によれば、受信レベルが逆転し、そのレベル差が所定の判定レベル差を越えることにより無線ゾーンを移行させる場合に、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、最後の無線ゾーン移行の移行元と、新たな無線ゾーン移行の移行先とが一致すれば、当該判定レベル差を通常時よりも大きな値としている。すなわち、移行判定条件を厳しくして無線ゾーン移行を抑制し、位置登録を抑制している。
【0056】
実施の形態3.
実施の形態1では、移行条件である判定時間を異ならせることにより、実施の形態2では、移行条件である判定レベル差を異ならせることにより、それぞれ無線ゾーン移行を抑制する場合の例について説明した。これに対し、実施の形態3では、一定期間、無線ゾーンの移行を禁止する場合の例について説明する。
【0057】
図8は、図2の無線ゾーン移行判定部13における移行判定の他の例を示した図である。この図は、受信レベル測定部12において測定された2つの無線基地局2からの受信レベルL1,L2が、横軸に時間をとり、縦軸に受信レベルをとって示されている。受信レベルL1は、在圏中の無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルであり、受信レベルL2は、当該無線ゾーン7に隣接する他の無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルである。
【0058】
最初の受信レベルはL1>L2であり、在圏している無線ゾーン7の無線基地局2からの受信レベルL1の方が高い。ところが、時刻t0の時点で、受信レベルL1,L2が逆転してL2>L1となり、他の無線基地局2からの受信レベルL2の方が高くなっている。このため、時刻t3において無線ゾーンの移行条件、例えば、判定時間又は判定レベル差の条件が満たされ、無線ゾーン移行判定部13により、無線ゾーンの移行が行われたものとする。また、無線ゾーンの移行に伴って必要であれば、位置登録も実行される。
【0059】
無線ゾーンの移行の際、位置登録が実行されなかった場合は、その後、再び移行条件が成立すれば、無線ゾーン移行判定部13は、再び無線ゾーンの移行を行う。ところが、時刻t3の無線ゾーン移行の際、位置登録が実行された場合には、その後、所定の移行禁止時間T3が経過するまで、無線ゾーンの移行が禁止される。つまり、無線ゾーン移行判定部13は、移行条件が成立したとしても、時刻t4以降でなければ、無線ゾーンの移行を行わない。
【0060】
移行禁止時間T3の間に、再び移行条件が成立すれば、位置登録が頻繁に繰り返される場合であると考えられる。このため、無線ゾーン移行の判定条件をより厳しくすることによって、無線ゾーン7の移行回数を低減させ、位置登録回数も低減させることができる。
【0061】
図9のステップS301〜S304は、図2の移動体通信端末1の動作の他の例を示したフローチャートである。まず、各無線基地局2からの受信レベルに基づいて、無線ゾーンの移行処理が行われる(ステップS301)。すなわち、所定の移行条件が成立すれば、無線ゾーン移行判定部13が無線ゾーンの移行を行う。また、無線ゾーン移行の際、移行元及び移行先の位置登録エリアに基づいて、位置登録処理が行われる(ステップS302)。すなわち、移行前後の位置登録エリアコードを比較し、一致しない場合には、位置登録判定部16が位置登録要求を行う。
【0062】
ステップS302において、位置登録が行われなかった場合には、処理を終了する(ステップS303)。その後、無線ゾーンの移行条件が成立すれば、ステップS301において、直ちに無線ゾーンの移行が行われる。一方、位置登録が行われた場合には、移行禁止時間T3が経過するまで待機し、この間、無線ゾーンの移行は行われない(ステップS304)。
【0063】
本実施の形態によれば、無線ゾーンを移行する際、位置登録が行われると、所定の期間、無線ゾーンの移行を禁止している。従って、移動体通信端末1が、位置登録エリア8の境界付近に留まって位置登録を繰り返すことにより、位置登録エリアの境界付近において、位置登録トラフィックが激増するのを抑制することができる。しかも、この位置登録の抑制は、移動体通信端末1のみを改良すれば実現することができる。つまり、経済的に実現することができ、従来のインフラ設備を用いた移動体通信システムにも適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、その後の無線ゾーンの移行条件を通常時の移行条件とは異ならせて、無線ゾーンの移行を抑制している。このため、位置登録エリアの境界付近における位置登録トラフィックを軽減することができる。また、この様な位置登録トラフィックの軽減を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用される移動体通信システムの概略構成を示したブロック図である。
【図2】 図1の移動体通信端末1の要部の一構成例を示したブロック図である。
【図3】 図2の無線ゾーン移行判定部13における移行判定の一例を示した図である。
【図4】 図2の移動体通信端末1の動作の一例を示したフローチャートである。
【図5】 図4に引き続いて実行される動作の一例を示したフローチャートである。
【図6】 図2の無線ゾーン移行判定部13における移行判定の他の例を示した図である(実施の形態2)。
【図7】 図2の移動体通信端末1の動作の他の例を示したフローチャートである。
【図8】 図2の無線ゾーン移行判定部13における移行判定の他の例を示した図である(実施の形態3)。
【図9】 図2の移動体通信端末1の動作の他の例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 移動体通信端末、2 無線基地局、3 無線回線制御局、
4 移動体通信交換局、5 位置登録情報記憶部、6 公衆回線網、
7 無線ゾーン、8 位置登録エリア、10 アンテナ、11 無線送受信部、
12 受信レベル測定部、13 無線ゾーン移行判定部、
14 無線ゾーン移行情報記憶部、15 位置登録エリアコード抽出部、
16 位置登録判定部、17 位置登録情報記憶部、L1,L2 受信レベル、
LD1、LD2 判定レベル差、T1,T2 判定時間、T3 移行禁止時間
Claims (9)
- 複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、
上記無線ゾーン移行手段は、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、
上記判定時間は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも長い時間とすることを特徴とする移動体通信端末。 - 複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、
上記無線ゾーン移行手段は、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定レベル差を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、
上記判定レベル差は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも大きなレベル差とすることを特徴とする移動体通信端末。 - 複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段とを備え、
上記無線ゾーン移行手段は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、所定時間が経過するまで、無線ゾーンの移行を行わないことを特徴とする移動体通信端末。 - 複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定ステップと、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行ステップと、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録ステップと、
無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶ステップとを備え、
上記無線ゾーン移行ステップにおいて、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、
上記判定時間は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶ステップにおいて記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報 とが一致する場合には、通常時よりも長い時間とすることを特徴とする無線ゾーン移行方法。 - 複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定ステップと、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行ステップと、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録ステップと、
無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶ステップとを備え、
上記無線ゾーン移行ステップにおいて、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定レベル差を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、
上記判定レベル差は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶ステップにおいて記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも大きなレベル差とすることを特徴とする無線ゾーン移行方法。 - 複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定ステップと、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行ステップと、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録ステップとを備え、
上記無線ゾーン移行ステップにおいて、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、所定時間が経過するまで、無線ゾーンの移行を行わないことを特徴とする無線ゾーン移行方法。 - それぞれが無線ゾーンを形成し、位置登録エリア情報を報知する多数の無線基地局と、位置登録エリア情報を受信して位置登録を行い、無線基地局と無線通信を行う移動体通信端末からなる移動体通信システムにおいて、
移動体通信端末が、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、
上記無線ゾーン移行手段が、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定時間を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、
上記判定時間は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも長い時間とすることを特徴とする移動体通信システム。 - それぞれが無線ゾーンを形成し、位置登録エリア情報を報知する多数の無線基地局と、位置登録エリア情報を受信して位置登録を行い、無線基地局と無線通信を行う移動体通信端末からなる移動体通信システムにおいて、
移動体通信端末が、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元の無線ゾーンの識別情報を記憶する無線ゾーン情報記憶手段とを備え、
上記無線ゾーン移行手段が、在圏中の無線ゾーンを形成する無線基地局からの受信レベルに対し、他の無線基地局からの受信レベルが所定の判定レベル差を越えて上回った場合に、上記他の無線基地局が形成する無線ゾーンへ移行させ、
上記判定レベル差は、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われ、かつ、無線ゾーン情報記憶手段に記憶された識別情報と、新たな移行先となる無線ゾーンの識別情報とが一致する場合には、通常時よりも大きなレベル差とすることを特徴とする移動体通信システム。 - それぞれが無線ゾーンを形成し、位置登録エリア情報を報知する多数の無線基地局と、位置登録エリア情報を受信して位置登録を行い、無線基地局と無線通信を行う移動体通信端末からなる移動体通信システムにおいて、
移動体通信端末が、複数の無線基地局から送信される制御信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
測定された受信レベルについて無線ゾーンの移行条件が成立した場合に無線ゾーンを移行させる無線ゾーン移行手段と、
無線ゾーンを移行する際、移行元及び移行先の位置登録エリア情報に基づいて、位置登録要求を行う位置登録手段とを備え、
上記無線ゾーン移行手段が、最後の無線ゾーン移行時に位置登録が行われた場合、所定時間が経過するまで、無線ゾーンの移行を行わないことを特徴とする移動体通信システム。
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