JP4045074B2 - エレベーターの保守契約支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベーターの保守会社と顧客が保守契約を結ぶ際に使用するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的にエレベーターの保守契約には、フルメンテナンス契約と点検契約の2種類の方式がある。
【0003】
フルメンテナンス契約では、毎月一定の料金で契約を結び、1ヶ月間隔や3ヶ月間隔など一定の周期で点検を実施し、その結果保守員が消耗部品に対して交換が必要と判断した場合は交換し、修理すべき異常が発見されたら修理を実施する。これらの部品交換や修理に関して追加料金は発生しない契約となっている。また、多くの場合突発的な故障に対しても無償で修理を実施する。
【0004】
一方、点検契約では、同じく一定の周期で点検を実施し、毎月の料金は点検作業費と、点検の結果保守員が部品の交換や修理が必要と判断し、顧客がそれらの部品の交換や修理を承諾した場合は、それらの部品の交換や修理の費用を加算した額を支払う。突発的な故障に対しても、別途修理代がかかる。
【0005】
顧客がエレベーター保守会社と保守契約を結ぶに当たっては、エレベーター保守会社と顧客との商談を通じた経験的な判断によりこれら2種類の保守契約を選択して契約を結んでいる。
【0006】
また、保守会社によっては種々のオプション項目を用意している場合もあるが、それらのオプションの選択もまた保守会社と顧客との商談を通じた経験的な判断によってなされている場合が多い。
【0007】
従来、エレベータの修理計画を作成する装置として、特開平7−25557号公報に記載された装置が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
顧客のエレベーターが使用される頻度(負荷)は、顧客のビルにおけるエレベーターの使用者数の大小によっても異なるし、24時間連続的に運転するのか、定期的に休みがあるかによっても異なる。また、顧客のニーズとして、点検のためにエレベーターを止めることを嫌う場合もあれば、許容される場合もある。更に、必要最低限の品質が保たれる範囲で保守にかかるコストを極力下げたい顧客もあれば、ある程度コストがかかっても最上の品質を必要とする顧客もある。
【0009】
このように、顧客のエレベーターに課せられる負荷と要求される保守の品質は千差万別であるので、個々の顧客のニーズに合わせて点検の周期や消耗部品交換の間隔などを調節し、きめの細かい保守プランを提供する必要がある。
【0010】
これに対して、保守の契約形態の種類を増やしたり、様々なオプション項目を用意することは可能であるが、どの顧客に対してどのような保守プランを提供すべきかを判断する適切な手段はこれまで存在しなかった。
【0011】
そこで、本発明の目的は顧客のエレベーターの負荷の程度や顧客のニーズを考慮して適切な保守プランを選定するためのシステムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、顧客ビルに設置されるエレベーターの部品交換や清掃に関する間隔を決定する保守プランを作成するエレベーターの保守契約支援システムにおいて、前記顧客ビルに関する情報(所在地、敷地面積、階床数、用途)と、前記エレベーターに関する情報(前記エレベーターの定員、運行速度、設置台数)と、を入力する入力手段と、過去の実績である既設ビル及び既設エレベーターに関する情報と、利用者数と、の関係を変換テーブルとした負荷予測用データベースと、過去の実績である既設エレベーターが使用される頻度(エレベーターの月間運行時間、走行距離、ドア開閉回数)と、既設エレベーターを構成する部品の交換や清掃に関する間隔と、の関係を変換テーブルとした保守プラン計算用データベースと、を備え、前記入力手段により入力された前記顧客ビルに関する情報から前記負荷予測用データベースにより利用者数を求め、求められた利用者数と、前記エレベーターに関する情報からエレベーターが使用される頻度を算出し、算出された頻度と、前記入力手段より入力された前記エレベーターに関する情報と、から前記保守プラン計算用データベースにより、前記エレベーターを構成する部品の交換や清掃に関する間隔を定め、前記保守プランを作成し、表示するものである。
【0013】
また、上記のものにおいて、前記部品の交換や清掃にかかる料金表を備え、作成された前記保守プランにおける前記部品の交換や清掃に関する間隔と前記料金表とから保守の料金を計算し、表示することが望ましい。
さらに、上記のものにおいて、前記入力手段と前記表示とはインターネット上のホームページ上に設けられた情報入力手段と情報表示手段として構成されることが望ましい。
さらに、上記のものにおいて、前記過去の実績である既設ビルに関する情報は、地域分類区分,敷地面積分類区分,階床数分類区分,用途分類区分に分類され、前記負荷予測用データベースは各前記分類区分の組合せ毎に前記利用者数が記録されていることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明によるエレベーターの保守契約支援システムをインターネット上のクライアント・サーバーシステムとして構成した場合の一実施例である。図中1は本発明における保守契約サービスを提供するサーバーシステム、2は前記保守契約サービスをアクセスする複数のクライアントシステム、3はこれらのシステムを接続する通信ネットワークである。
【0015】
サーバーシステム1は、エレベーターの保守サービスを提供する保守会社が所有するコンピュータ、あるいは保守会社が契約しているネットワークのプロバイダーが所有するコンピュータなどであり、いずれにしても保守サービスを提供する保守会社が設けるものである。
【0016】
クライアントシステム2は、エレベーターの保守サービスを受けようとしている顧客の所有するコンピュータ、あるいは顧客が契約しているネットワークのプロバイダーが所有するコンピュータであり、いずれにしても保守サービスを受けようとする顧客が設けるものである。
【0017】
通信ネットワーク3は、これらのコンピュータ間を接続してデジタルデータをやり取りするものであり、公衆電話回線、高速データ通信回線、衛星通信回線などからなるものである。
【0018】
この実施例において、保守契約システムの機能はサーバーシステム上に設けられたワールドワイドウエブのハイパーテキストと、この枠組みの上で機能し、クライアントシステムに転送されて実行されるソフトウエアモジュールと、前記ハイパーテキストへのアクセスやソフトウエアモジュールの動作に応じて呼び出されるサーバーシステム上の処理プログラムによって構成されるものである。
【0019】
図2は、サーバーシステム上の処理プログラムの一構成例を示すものである。図中10は顧客のコンピュータより入力される顧客のビルやエレベーターに関する情報、11は前記情報をもとにエレベーターの負荷を予測する負荷予測手段、12は前記負荷予測手段が予測処理のために用いる負荷予測用データベース、13は負荷予測手段が予測した顧客のエレベーターの負荷の情報、14は前記エレベーターの負荷をもとに顧客に推奨する保守プランを選定し、その保守プランを実施する際の値段を計算する保守プラン計算手段、15は前記保守プラン計算手段が用いる保守プラン計算用データベース、16は上記の計算の結果顧客に提示される保守プランである。また、17は既に契約を結んでいる顧客がコンピュータより入力するID番号である。18はID番号を用いて顧客のエレベーターに関する運行記録を運行記録データベース19より呼び出して、顧客のエレベーターの負荷を計算する負荷計算手段である。
【0020】
次に、本発明によるエレベーターの保守契約支援システムの動作の一例を図を用いて説明する。
【0021】
図3は、本実施例におけるエレベーター保守契約支援システムの処理の流れを示す図である。始めに保守契約サービスの先頭画面が表示され(S1)、この画面で新規契約、または契約更新を選択する。新規契約の場合には顧客のビルやエレベーターに関する情報を入力する画面が表示され、上記ビルやエレベーターの情報を入力する(S2)。すると、負荷予測手段11の処理により、顧客エレベーターの予想される負荷が計算され(S3)、その結果が表示される(S4)。続いて、予測されたエレベーターの負荷をもとに保守プラン計算手段14の処理により、顧客エレベーターの負荷にかなった保守プランが計算され(S5)、結果が表示される(S6)。一方、契約変更の場合は、顧客識別ID番号を入力する(S7)。すると、負荷計算手段18により顧客エレベーターに関する運行記録から負荷が計算され(S8)、その結果が表示される(S9)。そして、以下は新規契約の場合と同様に保守プラン計算手段11により保守プランが計算され(S5)、結果が表示される(S6)。
【0022】
次に、各ステップにおける本システムと顧客とのやり取りについて図を用いて説明する。
【0023】
まず、保守会社のホームページに、保守契約サービスの画面へのリンクを設けておき、顧客がこのリンクをクリックすると図4に示すような保守契約サービスの先頭画面が表示される(S1)。ここでは、保守契約サービスの概要や、特徴、メリットなどに関する説明が記載されている。
【0024】
新規に保守契約を希望する顧客は、図中20で示す「新規契約」のボタンをクリックして次の画面に進む。また、既に保守契約を結んでいる顧客において、契約内容を変更したい顧客は図中21で示す「契約変更」のボタンをクリックして次の画面に進む。この場合は、図中22で示すテキストボックスに、保守会社より知らされている顧客のID番号を入力しておく(S7)。
【0025】
次に、新規契約の場合には図5に示すビル・エレベーター情報入力画面が表示される(S2)。ここでは、プルダウンメニューからの選択やテキストボックスへの入力により、顧客のビルとエレベーターに関する情報を入力する。具体的に入力する情報としては、ビルの所在地、敷地面積、階床数、用途、エレベーターの定員、運行速度、設置台数、駆動方式(油圧式/ロープ式)、機械室の有無などである。契約変更の場合には、入力された顧客のID番号を用いて既に登録されている情報を検索して用いるため、この画面は表示されない。
【0026】
図5において、「次へ」のボタン30をクリックすると次の表示画面に進み、「戻る」のボタン31をクリックする一つ前の画面に戻ることができる。なお、以後の画面においても同様のボタンが設けられており、画面間の移動ができるようになっている。
【0027】
顧客のビルとエレベーターに関する情報が入力されると、サーバーシステム上の処理プログラムにより、顧客エレベーターの負荷が予測され(S3)、図6のような形で表示される(S4)。表示される情報としては、例えばエレベーター1台当たりの月間運行時間、走行距離、ドア開閉回数、平均搭乗人数など、エレベーターの負荷の程度に関わる情報である。これらの情報は、顧客のエレベーターに関するものと合わせて、平均的なエレベーターに関する情報も表示する。これにより、顧客は平均値との比較により自分のエレベーターの負荷の程度を分かり易く把握することができる。
【0028】
契約変更の場合には、これらの情報は予測値ではなく、例えば遠隔監視システムによって計測された運行記録をデータベースとして蓄積しておき、これをもとに計算した実績値であってもよい。また、表示内容としては、図7に示すように、これら負荷の程度を表す数値の時間的推移を表示するものであってもよい(S8、S9)。これにより、顧客は自分のエレベーターの負荷の変動を知り、負荷の変動に合わせた保守内容の変更を検討することができる。
【0029】
次の画面では、サーバーシステム上の処理プログラムにより計算(S5)された推奨保守プランが図8に示すような形で表示される(S6)。表示される情報は、保守プランとその保守プランで保守を行った場合に予想される故障発生の頻度、その保守プランを実施する場合のコスト(契約料金)などである。保守プランは、複数の候補が表示され、故障発生の頻度やコストを勘案して顧客にとって望ましい保守プランを選択できるようにしてある。
【0030】
ここで、故障発生の頻度とは、例えばエレベーターが故障によって止まる1年間あたりの予想回数や故障修理のためにエレベーターが停止する予想合計時間などの形で表示されるものである。あるいは、図8中に示すように、エレベーターが故障によって停止することにより発生する損失を金額の形に換算したものであってもよい。
【0031】
図8において、プルダウンメニュー40より保守プランを選択し、「送信」ボタン41をクリックすると、選択した保守プランの詳細画面が表示される。ここでは、図9に示すように保守プランで実施される項目と、それぞれの項目を実施する周期、それぞれの項目の実施にかかる料金などが表示される。これにより、顧客は、各保守プランの内訳を知ることができ、保守プランを選定する際の判断材料とすることができる。
【0032】
図9の画面において、プルダウンメニュー50によりオプション項目を選択し、「オプション項目追加」ボタン51をクリックすると、現在表示されている保守プランの項目にオプショナルな項目を追加することができる。また、プルダウンメニュー52により既に追加されているオプション項目を選択し、「オプション項目削除」ボタン53をクリックすることにより、上記で追加したオプショナルな項目を削除することができる。これにより、顧客は例えばエレベーターのかご内や乗り口の清掃を顧客側でやることにして、保守実施項目から外すなど、必要に応じて保守実施項目の調整ができるようにしてある。
【0033】
契約変更の場合には、図8、図9において推奨保守プランと合わせて現在設定されている保守プランとその内訳も表示される。そして、現在設定されている保守プランに対しても、オプション項目の変更ができるようになっている。
【0034】
以上の操作により、保守プランの選定とオプション項目の調整が終了した段階で、顧客が「決定送信」ボタン54をクリックすると、保守契約の発注内容が確定する。
【0035】
保守契約を実際に締結する手段としては、例えばインターネット上での何らかの認証システムを用いることにより、上記の操作に引き続いて、ネットワーク経由で実施してもよい。即ち、顧客の住所、氏名、電話番号、クレジットカード番号を入力してもらい、認証システムによってこれらの情報が正しいことが確認された段階で保守契約を締結するものである。
【0036】
また、上記の保守契約の発注を受けて、保守会社が顧客に対して保守契約書を送付し、書類ベースで保守契約を取り交わすものであってもよい。また更に、上記の保守契約の発注を受けて、保守会社の担当者が顧客のもとに赴き、更に詳細な商談を実施した後に保守契約を取り交わすものであってもよい。
【0037】
次に、サーバーシステム上の処理プログラムによるエレベーターの負荷予測手段11の詳細について説明する。
【0038】
負荷予測手段11は、顧客ビルの大きさや用途に関する情報を入力として、これらの情報と利用者数との関係を過去の実績から求めた変換テーブルを用いることにより、顧客ビルにおいてエレベーターを利用すると予想される利用者数を予測する。そして、この利用者数とエレベーターの定員、運行速度、設置台数など顧客エレベーターの仕様に関する数値から、エレベーターの予想される月間運行時間、ドアの開閉回数、走行距離などエレベーターが使用される頻度に関する数値(負荷)を概算する。
【0039】
上記において、変換テーブルとはエレベーターの保守会社がこれまで契約を結んできた顧客ビルの大きさや用途に関する情報とそのビルのエレベーターの負荷に関する情報を蓄積した顧客データベースを分析して、ビルの大きさや用途と利用者数の関係を表の形にまとめ、負荷予測用データベース12としたものである。
【0040】
まず、負荷予測用データベース12の構成方法について図10から図13を用いて説明する。
【0041】
負荷予測用データベース12は、多数の顧客のビルに関するデータを処理することによって得るものであり、例えばエレベーターの保守会社が顧客情報として蓄積した顧客のビルに関するデータベースを分析処理することにより得る。
【0042】
負荷予測用データベース12の構成にあたっては、まず図10に示すような地域分類地図100と、図11に示すような敷地面積分類表108、階床数分類表109、用途分類表110を用意する。
【0043】
地域分類地図100は、顧客ビルの所在地を駅から近い場所であるか、繁華街の中であるか、交通量の多い場所であるかなどといった立地条件によって分類するための地図である。具体的には、図10中に示す鉄道路線101や駅102からの距離や建物の密集度合い、幹線道路との位置関係など主に人や車の交通量に関係する要素を考慮して、地図上に例えば大都市の市街地に相当する領域103、地方都市の市街地に相当する領域104、105、106、及び都市郊外に相当する領域107などを設定する。上記の領域設定は人の感覚的な判断によるものであってもよいが、より厳密には交通量の実態調査に基づいて設定するものであってもよい。
【0044】
地域分類地図100のデータは、地図上に設定された各領域を例えば多角形により近似して、多角形の頂点を表す緯度・経度座標値を計算機に記憶させておくことにより、以下に述べる顧客データベースの分析処理に使用できるようにしておく。
【0045】
敷地面積分類表108と階床数分類表109は、顧客ビルを敷地面積の広さと階床数によって分類するための表である。それぞれの表における分類区分の設定方法としては、例えば各区分に含まれる顧客ビルの件数にあまり大きな偏りが生じないようにし、かつ件数があまり少なくならないように、例えば100件程度となるように設定する。
【0046】
用途分類表110は、顧客ビルをその用途に応じて分類するための表である。分類区分の設定方法としては、例えばマンション・団地などの住居系、事務所ビル系、デパート・駅ビルなどの店舗系など、ビルに出入りする人の数が大きく異なると考えられるグループ毎に分類するような設定とする。
【0047】
次に、上記の地域分類地図100、敷地面積分類表108、階床数分類表109、用途分類表110を用いてエレベーターの保守会社が所有する顧客データベースを分析処理する。顧客データベースには、例えば図12の111に示すように、ビルを識別するビル番号、ビルの所在地、敷地面積、階床数、用途、月間の平均利用者数が含まれているものとする。
【0048】
まず、ビルの所在地については、所在地を表す住所から緯度・経度座標値を求める。これは、住所名と緯度・経度座標値がセットになった対応表などを検索することにより求める。そして、住所から得られた緯度・経度座標が地域分類地図100のどの領域に属するかを計算し、ビルが含まれる領域の名称を求める。これは、各領域を表す多角形の頂点の座標値とビルの座標値を比較することにより特定する。
【0049】
次に、ビルの敷地面積、階床数、用途については、それぞれ敷地面積分類表108、階床数分類表109、用途分類表110を用いて分類区分を求める。以上の処理により、顧客データベース111は、所在地、敷地面積、階床数、用途の部分が分類区分を表す記号に置き換えられ、112のような形になる。
【0050】
次に、図12の112において、所在地、敷地面積、階床数、用途の分類記号の組合せが同一であるビルについて、月間利用者数の平均値を計算する。これにより、図13に示すような形で、所在地、敷地面積、階床数、用途の分類記号の種々の組合せと対応する平均的な月間利用者数からなる利用者数予測表113を得る。これが、負荷予測用データベース12の中身である。
【0051】
上記の方法は、顧客ビルを所在地、敷地面積、階床数、用途の四つのパラメータにより、いくつかのグループに分類し、各グループにおける平均的な利用者数を求めることで、前記四つのパラメータと利用者数の関係を求めるものである。上記の実施例では、顧客ビルをグループに分類する際に予め分類区分表を用意して、これに基づいて分類を行ったが、他の方法として、クラスタリング手法を用いてもよい。この場合は、所在地や用途など非数値的な項目を数値化した上で、クラスタリング処理を施してグループ化する。例えば、所在地は、所在地に対応する緯度・経度座標値とし、用途は対応する項目が1で他が0となるような3次元のベクトル(住居、事務所、店舗)により数値化する。これと敷地面積、階床数、利用者数の合計8個の数値からなるベクトルにより各顧客ビルを表現し、8次元の空間において近いものどうしを統合することでグループ化すればよい。但し、クラスタリング手法はデータ件数が多くなると処理に時間がかかるという欠点がある。
【0052】
以上の説明において、利用者数を求めるパラメータとしてビルの所在地、敷地面積、階床数高、用途の4個を用いたが、これは上記4個に限定されるものではなく、必要な予測精度を得るために付加的なパラメータを用いてもよいし、予測精度にあまり寄与しないパラメータは除外してもよい。
【0053】
次に、クライアントシステム2から入力された顧客のビルとエレベーターの情報から負荷予測用データベース12を用いて、負荷を予測する手順(S3)を説明する。
【0054】
まず、地域分類地図100、敷地面積分類表108、階床数分類表109、用途分類表110を用いて、入力された顧客ビルの所在地、敷地面積、階床数、用途を対応する分類区分記号に置き換える。そして、得られた分類区分記号の組合せにマッチするものを利用者数予測表113から検索し、予測利用者数を得る。
【0055】
次に、上記の手順により得られた予測利用者数と顧客が入力したエレベーターの定員、運行速度、設置台数などから、以下の式により月間の運行時間T、ドアの開閉回数D、走行距離Lを求める。
【0056】
まず、エレベーターが最下階から最上階へ行って再び最下階まで各階停止で一巡した場合(一巡動作)の一巡時間Trは、顧客ビルの階床数M、1階床の高さh、エレベーターの運行速度v、エレベーターの加速・減速時の加速度の大きさa、1階床あたりの停止時間wを用いて以下の式1により計算される。
【0057】
【数1】
式1では、エレベーターのかごの階床間の走行パターンを一定加速度aで加速して、速度がvになったら一定速度で移動し、再び一定加速度−aで減速するものとしている。この場合、階床の高さhで与えられる距離をかごが移動するのにかかる時間はh/v+v/aで与えられる。上記の式1は、前記の値に1階床あたりの停止時間wを加えた値を、一巡動作の間に前記の加減速・停止動作を繰り返す回数2(M−1)倍したものである。従って、式1の形はエレベーターのかごの走行パターンによって異なるものである。
【0058】
次に、エレベーターが上記の一巡動作で運行し、全ての階床で定員と等しい乗客が乗り降りするとするなら、一巡動作で輸送できる利用者の数は、エレベーターの定員をCとすると2C(M−1)で与えられる。そして、エレベーターの設置台数がnであれば、全てのエレベーターで輸送できる利用者の数は、2Cn(M−1)となる。エレベーターの月間利用者数をNとして、常に一巡動作で運行して全ての階床で定員と等しい乗客が乗り降りするとすると、N人の利用者をさばくために月間にエレベーターが一巡動作を繰り返す回数nrは以下の式2となる。
【0059】
【数2】
上記のnrに一巡時間Trを掛けることにより上記のような運行をした場合の月間の運行時間を求めることができる。しかし、実際には常に定員一杯の乗客が乗っているわけではなく、また、常に全ての階床で停止して、全ての乗客が入れ替わるわけでもないので、同じN人の利用者をさばくために必要な一巡回数はnrより多くなる。この補正をするのために補正係数fを導入する。一般に、定員C×設置台数nで与えられる輸送能力に対する利用者数Nの比率が小さいほど輸送効率が悪くなりfの値は大きくなると考えられる。従って、fの値はN/Cnの関数として与えられる。この関数の形については、実際のエレベーターの利用状況の調査結果や、シミュレーション結果などによって平均的な形を設定しておく。実際の状況に即した運行時間Tは、上記補正係数fを用いて以下の式3で与えられる。
【0060】
【数3】
1回の一巡動作において最下階と最上階を除く階床では昇り降り合わせて2回かごが停止する。従って、最下階と最上階を除く階床では、1階床あたりの月間ドア開閉回数Dは月間にエレベーターが一巡動作を繰り返す回数を2倍したものになる。エレベーターが常に一巡動作で運行して全ての階床で定員と等しい乗客が乗り降りする場合の月間の一巡動作の回数は上記の式2で示したnrであるが、実際には必ず全ての階床に停止するわけではなく、また必ず最下階から最上階まで一巡するわけでもないので、それを補正するための補正係数gを導入する。一般に、定員C×設置台数nで与えられる輸送能力に対する利用者数Nの比率が小さいほど各階に停止する確率は小さくなると考えられる。従って、gの値はN/Cnの関数として与えられる。この関数の形については、実際のエレベーターの利用状況の調査結果や、シミュレーション結果などによって平均的な形を設定しておく。実際の状況に即したドアの開閉回数Dは、上記補正係数gを用いて以下の式4で与えられる。
【0061】
【数4】
なお、最下階と最上階のドアについては上記の値を2分の1とした値とする。
【0062】
月間の走行距離Lは、月間にエレベーターが一巡動作を繰り返す回数に1回の一巡動作で移動する距離2(M−1)hを乗じたものになる。エレベーターが常に一巡動作で運行して全ての階床で定員と等しい乗客が乗り降りする場合の月間の一巡動作の回数は上記の式2で示したnrであるが、実際には必ず最下階から最上階まで一巡するわけではないので、それを補正するための補正係数uを導入する。一般に、定員C×設置台数nで与えられる輸送能力に対する利用者数Nの比率が小さいほど最下階から最上階までの一巡動作が生じる確率は小さくなると考えられる。従って、uの値はN/Cnの関数として与えられる。この関数の形については、実際のエレベーターの利用状況の調査結果や、シミュレーション結果などによって平均的な形を設定しておく。実際の状況に即した走行距離Lは、上記補正係数uを用いて以下の式5で与えられる。
【0063】
【数5】
以上の説明においては、エレベーターが最大効率で利用者を輸送する場合の値を基本として、それを輸送能力に対する利用者数の比率で決まる補正係数で補正する形で月間の運行時間、ドア開閉回数、走行距離を求める計算式を示したが、これは必ずしもこの様な計算式に限定されるものではない。補正係数の値を決定するパラメータとして、階床毎の利用者数の偏りやエレベーターの群管理の方法の違いなど種々の要素を導入したものであってもよい。
【0064】
また、上記のような数式ではなく、エレベーターの利用者数、定員、設置台数、運行速度の組合せに対して運行時間、ドア開閉回数、走行距離を対応付けた一覧表を、これまでの実績を記録したデータベースから構成し、これを用いて求めるものであってもよい。
【0065】
以上の負荷予測手段の説明においては、まず顧客ビルの所在地、敷地面積、階床数高、用途から負荷予測用データベース12を用いて顧客エレベーターの使用頻度に関係する数値として予測利用者数を求め、これと顧客エレベーターの定員、運行速度、設置台数などの仕様から負荷を求めることとしたが、負荷予測用データベース12の構成手順において、顧客ビルを所在地、敷地面積、階床数、用途、エレベーターの定員、運高速度、設置台数の合計7個のパラメータにより分類し、各グループに対するエレベーターの運行時間、ドア開閉数、走行距離を与える対応表を構成し、直接負荷を求めるものであってもよい。
【0066】
また、顧客データベースに平均月間利用者数の記録が無くて、エレベーターの月間運行時間や、ドア開閉数、走行距離などの記録がある場合には、これらのデータから式1〜式5を用いて逆算することにより、平均月間利用者数を求め、負荷予測用データベースの構成に用いてもよい。
【0067】
次に、サーバーシステム上の処理プログラムによる保守プラン計算手段14の詳細について説明する。
【0068】
保守プラン計算手段14においては、負荷予測手段11により予測した顧客エレベーターの月間運行時間、走行距離、ドア開閉回数などエレベーターが使用される頻度(負荷13)に関する数値と、駆動方式や機械室の有無など顧客エレベーターの仕様に関する情報を入力とし、これらの情報とエレベーターを構成する部品の故障発生までの期間との関係を過去の実績から求めた変換テーブルを用いることにより、顧客エレベーターの部品の故障発生までの期間を推定し、この推定結果をもとに保守プランにおける点検項目や点検周期、その保守プランで保守した場合の故障発生確率を計算する。さらに、点検項目や点検周期とエレベーターの設置台数とからその保守プランで保守した場合の保守料金を計算する。
【0069】
上記において、変換テーブルとは、エレベーターの保守会社がこれまで契約を結んできた顧客のエレベーターの保守記録データベースを分析して、エレベーターが使用される頻度に関する数値とエレベーターの仕様に対する各部品の故障発生までの時間の関係を表の形にまとめ、保守プラン計算用データベース15としたものである。
【0070】
まず、保守プラン計算用データベース15の構成方法について図14から図16を用いて説明する。
【0071】
保守プラン計算用データベース15は、多数の顧客のビルに関してこれまで保守会社が実施してきた保守の記録を蓄積した保守記録データベースを分析処理することにより得る。
【0072】
保守プラン計算用データベース15の構成にあたっては、まず図14に示すような運行時間分類表114と、ドア開閉数分類表115、走行距離分類表116を用意する。
【0073】
運行時間分類表114、ドア開閉数分類表115、走行距離分類表116は、それぞれ保守記録データベース中に記録されているエレベーターの負荷を運行時間の長さ、ドア開閉の回数、走行距離の長さによって分類するための表である。それぞれの表における分類区分の設定方法としては、例えば各区分に含まれるエレベーターの件数にあまり大きな偏りが生じないようにし、かつ件数があまり少なくならないように、例えば100件程度となるように設定する。
【0074】
次に、上記の運行時間分類表114、ドア開閉数分類表115、走行距離分類表116を用いてエレベーターの保守会社が所有する保守記録データベースを分析処理する。保守記録データベースには、例えば図15の117に示すように、エレベーターを識別するエレベーター番号、保守を実施した年月を表す記録年月、保守を実施した時点における累積運行時間、同じく累積ドア開閉数、同じく累積走行距離、及び部品A、B、Cに関する交換・清掃の記録が含まれているものとする。
【0075】
まず、運行時間、ドア開閉数、走行距離については、前回保守実施時の記録からの差分を計算することにより、各月の月間運行時間、月間ドア開閉数、月間走行距離を求める。そして、それぞれのエレベーターについて平均月間運行時間、平均月間ドア開閉数、平均月間走行距離を求め、これを運行時間分類表114、ドア開閉数分類表115、走行距離分類表116に照らして分類区分を求める。
【0076】
一方、部品A、Bについては、前回交換した時の記録年月からの期間を計算することにより、交換間隔(月数)の平均値を求める。部品Cについても、同様の手順により清掃間隔(月数)の平均値を求める。
【0077】
さらに、エレベーター番号よりそのエレベーターの仕様データを検索し、駆動方式、機械室の有無を特定する。
【0078】
以上の処理により、保守記録データベース117から、中間データ118を生成する。中間データ118は、運行時間、ドア開閉数、走行距離の部分が分類区分を表す記号となっており、駆動方式と機械室の有無の項目が追加され、部品A、Bの交換間隔、部品Cの清掃間隔が記載されたデータである。
【0079】
次に、図15の118において、運行時間、ドア開閉数、走行距離の分類記号の組合せが同一であるエレベーターについて集計し、部品A、Bの交換間隔、部品Cの清掃間隔の平均値と標準偏差を計算する。これにより、図15に示すような形で、運行時間、ドア開閉数、走行距離の分類記号の種々の組合せと対応する部品A、Bの交換間隔、部品Cの清掃間隔の平均値と標準偏差(括弧内に記載)からなる部品交換・清掃間隔予測表119を得る。これが、保守プラン計算用データベース15の中身である。
【0080】
上記の方法は、保守記録データベース中のエレベーターを運行時間、ドア開閉数、走行距離の三つのパラメータにより、いくつかのグループに分類し、各グループにおける部品交換や清掃の間隔の平均値と標準偏差を求めることで、前記三つのパラメータと部品交換や清掃の間隔との関係を求めるものである。上記の実施例では、エレベーターをグループに分類する際に予め分類区分表を用意して、これに基づいて分類を行ったが、他の方法として、クラスタリング手法を用いてもよい。この場合は、駆動方式や機械室の有無など非数値的な項目を数値化した上で、クラスタリング処理を施してグループ化する。例えば、駆動方式、機械室の有無ともに2次元のベクトルで数値化し、これと運行時間、ドア開閉数、走行距離、部品A、B、Cの交換間隔や清掃間隔の合計10個の数値からなるベクトルにより各エレベーターを表現し、10次元の空間において近いものどうしを統合することでグループ化すればよい。但し、クラスタリング手法はデータ件数が多くなると処理に時間がかかるという欠点がある。
【0081】
次に、負荷予測手段11が予測した顧客エレベーターの負荷13から保守プラン計算用データベース15を用いて、保守プランを計算する手順(S5)を説明する。
【0082】
まず、運行時間分類表114、ドア開閉数分類表115、走行距離分類表116を用いて、予測された顧客エレベーターの運行時間、ドア開閉数、走行距離を対応する分類区分記号に置き換える。そして、得られた分類区分記号の組合せにマッチするものを部品交換・清掃間隔予測表119から検索し、部品A、Bの交換間隔、部品Cの清掃間隔の平均値と標準偏差を得る。
【0083】
次に、得られた部品A、Bの交換間隔、部品Cの清掃間隔の平均値と標準偏差を勘案しつつ、保守の周期や部品交換の周期を決定する。
【0084】
従来の保守においては、部品の状態を見ながら交換が必要と判断した場合に部品を交換している。従って、交換が必要と判断した段階で部品を交換しなければ、故障に至る可能性が高いことになる。よって、保守記録データベースより求めた部品交換の間隔は、すなわちその部品を交換しないために生じる故障の発生までの間隔と解釈することができる。
【0085】
一方、ある装置の故障発生までの時間の確率密度分布が与えられた場合、その確率密度分布を時間方向で積分することにより、各時間におけるその装置の故障発生確率を得ることができる。また、劣化や摩耗により生じる故障の発生までの時間の確率密度分布は多くの場合正規分布に似た分布となることが知られている。
【0086】
以上のことから、保守記録データベースから求めた部品の交換間隔の平均値と標準偏差により決まる正規分布を用いることにより、部品の交換間隔と故障発生確率の関係を求めることができる。
【0087】
例えば、部品Aについて見てみると、交換間隔の平均値が14ヶ月、標準偏差が1ヶ月となっているので、部品Aを交換しないことにより発生する故障の発生までの時間の確率密度関数は図17の120の様な形になる。これを積分することにより、部品Aを交換しないことによる故障の発生確率は121の様な形になる。
【0088】
これより、部品Aを交換間隔の平均値14ヶ月間隔で交換する保守を実施した場合、50%の確率で故障が発生することになる。同様に交換間隔を13ヶ月とすると故障発生確率は16%、12ヶ月とするとほぼ0%とすることができる。
【0089】
各部品の交換間隔や清掃間隔は、上記の故障発生確率を考慮しつつ、かつ各部品の交換間隔や清掃間隔がうまく同期するような周期で選定する。
【0090】
例えば、図16において運行時間、ドア開閉数、走行距離がT1、D1、L1に分類されるロープ式の機械室有りのエレベーターについては、部品A、B、Cの交換・清掃間隔を12ヶ月、24ヶ月、3ヶ月とすることにより、全ての部品について故障発生確率をほぼ0%とし、かつ3ヶ月周期の保守によりこなすことができる。
これに対して、部品A、Bの交換間隔を13ヶ月、26ヶ月として、部品Cの清掃間隔を3ヶ月、3ヶ月、4ヶ月の変則周期とする場合、保守の頻度は若干少なくなるが、故障発生確率は部品Aに関して約16%、部品Bに関しておおむね0%、部品Cに関しては約80%と高くなる。
【0091】
保守プラン計算手段14は、この様な形で部品の交換・清掃間隔の組合せを探索し、トータルの故障発生確率が小さくなるものから順に保守プランの候補として出力する。
【0092】
次に、計算された保守プランに関する故障発生の頻度の計算方法について説明する。
【0093】
今、部品AとBの交換間隔をそれぞれTAヶ月、TBヶ月とし、故障発生確率をそれぞれRA、RBとする。TAヶ月の間に部品Aが故障しない確率は(1−RA)であり、1年の間に期間TAが12/TA回繰り返されることから、1年間の間に部品Aが1回も故障しない確率は(1−RA)の12/TA乗となる。同様に部品Bが1年間の間に1回も故障しない確率は(1−RB)の12/TB乗となる。従って、1年間の間に部品AとBが共に1回も故障しない確率は(1−RA)の12/TA乗と(1−RB)の12/TB乗を乗じたものとなり、逆に部品AまたはBが少なくとも1回故障する確率は、前記の確率を1からひいたものであり、以下の式6となる。
【0094】
【数6】
次に、TAとTBの最小公倍数をTABとすると、年間の故障発生回数NEは、部品Aの故障発生回数12RA/TAと部品Bの故障発生回数12RB/TBの和から部品Aと部品Bが同一のタイミングで発生する回数12RA・RB/TABを引いた式7により与えられる。
【0095】
【数7】
また、部品Aによる故障の修理時間をHA、部品Bによる故障の修理時間をHBとすると、年間の故障による修理時間は、それぞれの部品の故障の発生回数に修理時間を乗じたものの和となり、以下の式8により与えられる。
【0096】
【数8】
部品点数が3個以上の場合は、計算式が複雑になるが、同様な確率の組合せ計算により求めることができる。
【0097】
次に、計算された保守プランに関する保守料金の計算方法については、上記の例で部品A、Bの交換にかかる費用を、それぞれCA、CBとするなら、月間の保守料金CMは、それぞれの交換にかかる費用を交換の周期で月割り計算して合計し、エレベーターの設置台数n倍した以下の式9により与えられる。
【0098】
【数9】
但し、実際には上記に加えて保守作業員が現場に赴くための交通費や人件費など種々の料金を加算したものとなる。
【0099】
上記の保守プラン計算手段の説明においては、算出した保守プランで保守を実施した場合に予想される故障発生の頻度を表示するために、エレベーターの各部品の故障発生確率まで計算する例を示した。しかし、保守プランに対する故障発生の頻度を表示しない場合には、部品の故障発生確率を計算する必要はない。この場合は、保守プラン計算用データベース15として、各部品に対してエレベーターの使用される頻度に応じて指定した交換周期の表を用いるものであってもよい。
【0100】
また、上記の保守プラン計算手段の説明においては、保守プラン計算用データベース15を保守記録データベースの分析処理によって構成する例を示したが、部品の耐久試験を実施して、部品の使用期間と故障発生の関係を調べ、エレベーターの使用頻度と部品の使用期間との関係から、保守プラン計算用データベース15を構成するものであってもよい。
【0101】
以上の実施例において、エレベーターの利用者数、運行時間、ドア開閉数、走行距離、部品交換や清掃の周期、故障発生確率、故障発生回数、修理時間、保守料金は月単位あるいは年単位の数値として説明したが、これらはそのような単位の数値に限定されるものではなく、保守点検等を実施する上で便利な期間、あるいは顧客が保守の内容を検討する上で分かり易い期間を単位として計算するものであればよい。
【0102】
以上の実施例は、本発明によるエレベーターの保守契約支援システムをインターネット上のクライアント・サーバーシステムとして構成した例であるが、クライアントシステムとサーバーシステムの機能を一つの携帯可能なコンピュータ上に実装して、全ての処理を実行するものであってもよい。そして、保守会社の担当者が前記の携帯可能なコンピュータを顧客のもとに持参し、顧客と商談を進めながら本システムを使用するものであってもよい。
【0103】
【発明の効果】
本発明によるエレベーター保守契約支援システムによれば、顧客のエレベーターの負荷にかなった保守プランを選択することができる。また、保守プランのコストに対する故障発生確率や保守プランの内訳を見ることができるので、顧客のニーズにかなった保守プランを選択する判断材料とすることができる。
【0104】
また、本発明によるエレベーター保守契約支援システムによれば、運行記録データベースに記録された顧客のエレベーターの運行記録をもとにその時々のエレベーターの負荷の状態を把握して保守プランを変更することができるので、本システムを用いて契約した顧客は、常に適切な保守サービスを受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベーターの保守契約支援システムをインターネット上のクライアント・サーバーシステム上に構成した実施例を示す図である。
【図2】本発明の実施例におけるサーバーシステム上の処理プログラムの構成を示す図である。
【図3】本発明によるエレベーターの保守契約支援システムの処理の流れを示す図である。
【図4】本発明によるエレベーターの保守契約支援システムの初期画面を示す図である。
【図5】保守契約支援システムにおいて顧客情報を入力する画面を示す図である。
【図6】保守契約支援システムにおいて顧客のエレベーターの予想される負荷を表示する画面を示す図である。
【図7】保守契約支援システムにおいて顧客のエレベーターの負荷のこれまでの推移を表示する画面を示す図である。
【図8】保守契約支援システムにおいて顧客のエレベーターに対して推奨する保守プランを表示する画面を示す図である。
【図9】保守契約支援システムにおいて保守プランの内訳を表示する画面を示す図である。
【図10】顧客ビルを分類するための地域分類地図を示す図である。
【図11】顧客ビルを分類するための敷地面積分類表、階床数分類表、用途分類表を示す図である。
【図12】顧客データベースより顧客ビルを所在地、敷地面積、階床数、用途により分類する状況を示す図である。
【図13】負荷予測用データベースの中身を示す図である。
【図14】エレベーターの負荷を分類するための運行時間分類表、ドア開閉数分類表、走行距離分類表を示す図である。
【図15】保守記録データベースよりエレベーターを運行時間、ドア開閉数、走行距離により分類する状況を示す図である。
【図16】保守プラン計算用データベースの中身を示す図である。
【図17】故障発生までの時間の確率密度と故障発生確率のグラフを示す図である。
【符号の説明】
1…保守会社のサーバーシステム、2…顧客のクライアントシステム、3…通信ネットワーク、11…エレベーターの負荷予測手段、14…エレベーターの保守プラン計算手段、18…エレベーターの負荷計算手段。
Claims (4)
- 顧客ビルに設置されるエレベーターの部品交換や清掃に関する間隔を決定する保守プランを作成するエレベーターの保守契約支援システムにおいて、
前記顧客ビルに関する情報(所在地、敷地面積、階床数、用途)と、前記エレベーターに関する情報(前記エレベーターの定員、運行速度、設置台数)と、を入力する入力手段と、
過去の実績である既設ビル及び既設エレベーターに関する情報と、利用者数と、の関係を変換テーブルとした負荷予測用データベースと、
過去の実績である既設エレベーターが使用される頻度(エレベーターの月間運行時間、走行距離、ドア開閉回数)と、既設エレベーターを構成する部品の交換や清掃に関する間隔と、の関係を変換テーブルとした保守プラン計算用データベースと、
を備え、前記入力手段により入力された前記顧客ビルに関する情報から前記負荷予測用データベースにより利用者数を求め、求められた利用者数と、前記エレベーターに関する情報からエレベーターが使用される頻度を算出し、
算出された頻度と、前記入力手段より入力された前記エレベーターに関する情報と、から前記保守プラン計算用データベースにより、前記エレベーターを構成する部品の交換や清掃に関する間隔を定め、前記保守プランを作成し、表示することを特徴とするエレベーターの保守契約支援システム。 - 請求項1に記載のエレベーターの保守契約支援システムにおいて、前記部品の交換や清掃にかかる料金表を備え、作成された前記保守プランにおける前記部品の交換や清掃に関する間隔と前記料金表とから保守の料金を計算し、表示することを特徴としたエレベーターの保守契約支援システム。
- 請求項1に記載のエレベーターの保守契約支援システムにおいて、前記入力手段と前記表示とはインターネット上のホームページ上に設けられた情報入力手段と情報表示手段として構成されることを特徴とするエレベーターの保守契約支援システム。
- 請求項1に記載のエレベーターの保守契約支援システムにおいて、
前記過去の実績である既設ビルに関する情報は、地域分類区分、敷地面積分類区分、階床数分類区分、用途分類区分に分類され、前記負荷予測用データベースは各前記分類区分の組合せ毎に前記利用者数が記録されていることを特徴とするエレベーターの保守契約支援システム。
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