JP4045054B2 - 一体型車両用空気調和装置 - Google Patents

一体型車両用空気調和装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロワー部、クーラ部及びヒータ部を一つのユニットケース内に形成した一体型車両用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、車室内の前席足下周りの空間を広くするために、前後方向の寸法を小さくした車両用空気調和装置が提案されている。この車両用空気調和装置は、前後方向の寸法を小さくするために、ブロワー部からの空気の流れに沿うようにエバポレータを配置することが好ましいが、このようにすれば、ブロワー部から吹き出された空気が偏流し、エバポレータ全体に均一に当たらない虞れがある。
【0003】
したがって、このような車両用空気調和装置では、一般に、図5に示すように、ブロワー部1からの空気をエバポレータ2に導く風路3内に配風板4を設け、この配風板4により前記空気の流れを変向してエバポレータ2に向けて流し、空気流がほぼ均一にエバポレータ2に当たるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように風路3内に配風板4を設けると、通気抵抗が増大し、風量の低減したり、風切り音が生じることがあり、またユニットケースを製造する場合の型構造も複雑になり、コスト的に不利となる虞れがある。
【0005】
このような不具合は、最近注目されている一体型車両用空気調和装置においても顕著である。一体型車両用空気調和装置は、前席足下周りの空間や、グローボックス自体のスペースを大きくするために、全体形状が小型化され、省スペース化が図られたものである(例えば、特開平9−99725号、特開平9−267620号、特開平10−297249号等参照)。
【0006】
この一体型車両用空気調和装置は、遠心式多翼ファンの回転により空気を取り込むブロワー部と、当該ブロワー部からの空気を冷却する断面矩形状のエバポレータが配置されたクーラ部と、当該クーラ部からの冷風を加熱するヒータコアが配置されたヒータ部とを一つのユニットケースにより形成し、前席前方中央に設置される。
【0007】
ユニットケースの上部に配置されたブロワー部を回転することにより取り込まれた空気は、エバポレータにより冷却され、この冷風がスライドドアの作動によりヒータコア側とバイパス通路側に分けられ、その後、ヒータコアにより加熱された後の温風とバイパス通路を通った冷風がミックスゾーンでミックスされ、所定温度の温調空気となり、各種吹出口より車室内適所に配風される。
【0008】
この一体型車両用空気調和装置においても、車両前後方向の寸法を小さくするために、ブロワー部から吹き出された空気の流れに沿うようにエバポレータを配置すると、ブロワー部からの空気が偏流し、エバポレータ全体に均一に当たらない虞れがある。
【0009】
また、昨今の健康、清潔志向から車室内の空気清浄を目的に、ろ過式のフィルターを車両用空気調和装置に追加するニーズが高まっている。しかし、フィルターは、その効果、耐久性を考慮すると、大きく厚くなり、これを車両用空気調和装置に追加した場合、送風時の抵抗が上昇し、風量が低下するという問題もある。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ブロワー部から吹き出された空気の流れに沿うようにエバポレータを配置しても、空気流が偏流することがなく、エバポレータ全体に均一に当たり、しかもフィルターの面積確保と、送風時のトータル通気抵抗の低減を図ることができる、コンパクトな一体型車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0012】
(1)ファンスクロールに内装された遠心式多翼ファンの回転により空気を取り込むブロワー部と、当該ブロワー部からの空気を冷却するエバポレータを備えたクーラ部と、当該クーラ部からの冷風を加熱するヒータコアを備えたヒータ部とを一つのユニットケース内に形成し、前記エバポレータから流下する空気流をヒータコア側と当該ヒータコアをバイパスするバイパス通路側に所定の比率で分岐するスライドドアを設けた一体型車両用空気調和装置において、前記ブロワー部からの空気流が流れ方向を変向して前記エバポレータに流入するようにガイドする上流側風路の軸線と平行となるように、前記ブロワー部の直下に前記エバポレータを垂直に立設し、前記ユニットケースに設けられた当該エバポレータの上端を支持する上端支持部にフィルタ部の上流端部を当接させ、当該フィルタ部の下流端部を前記エバポレータの下端から離間し、当該フィルタ部が前記上流側風路内で傾斜するように前記エバポレータと共に保持し、前記ファンスクロールの内側壁に沿って流れる空気流の流速を抑制するように、前記フィルタ部のフィルタ部材を前記ファンスクロールからの空気の流れ方向にジグザグ状に設けたことを特徴とする一体型車両用空気調和装置。
【0013】
(2)前記フィルタ部は、前記エバポレータの空気流入側端面を全面にわたりカバーするように配置したことを特徴とする一体型車両用空気調和装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一体型車両用空気調和装置を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態に係る一体型車両用空気調和装置を車室内側から見た正面概略断面図、図2は図1の2−2線に沿う概略断面図、図3はフィルタ部の一部破段斜視図、図4は図2の4−4線に沿う概略断面図である。
【0017】
図1,2において、一体型車両用空気調和装置は、モータMにより回転される遠心式多翼ファン11により空気が取り込まれるブロワー部10と、当該ブロワー部10からの空気を冷却するエバポレータ21が設けられたクーラ部20と、当該クーラ部20からの冷風を加熱するヒータコア31が設けられたヒータ部30とを、一つのユニットケースC内に形成したもので、車両前方のインストルメントパネルの下方で、車幅方向略中央位置に配置されている。
【0018】
なお、このユニットケースCは、図2に示すように、エンジンルームERと車室Rとを仕切るダッシュパネルDpに取付けられる。
【0019】
更に詳述する。まず、前記ブロワー部10は、図1において、ユニットケースCの中央上部に位置し、渦巻状をしたファンスクロール12内に遠心式多翼ファン11が内装され、このファンスクロール12の空気導入側は、ユニットケースCの側壁Csに開口された空気吸込口13に内外気切換ボックス14が連設されている。
【0020】
この内外気切換ボックス14は、内部にドア15が設けられ、このドア15により内気導入口16より車室内空気を、外気導入口17より車室外空気を選択的に導入するようになっている。
【0021】
ファンスクロール12の空気流出側は、当該ファンスクロール12の延長部分となる略平滑で直状の一対の側壁Csと背面壁が設けられ、エバポレータ21の上流側風路T1とされている。
【0022】
次に、クーラ部20は、図2に示すように、ブロワー部10の下方に位置し、ブロワー部10からの空気を冷却する断面矩形状のエバポレータ21が前記上流側風路T1の軸線と平行となるように配置されている。つまり、このエバポレータ21には、ブロワー部10からの空気流が上流側風路T1によりガイドされ、流れ方向が変向して流入するようになっている。
【0023】
なお、エバポレータ21は、いわゆる異形管式あるいは積層式などいかなる形式のものであってもよいが、図示のものは積層型エバポレータであり、上部に設けられたタンク部21aには冷媒配管Pが連設されている。
【0024】
エバポレータ21は、上端と下端が、ユニットケースCと一体に形成された支持部22u,22lにより固定保持されている。このような上支持部22uが形成されると、ユニットケースCは剛性が高まり、耐荷重性を備えることになることから、比較的重い機器であるモータMを有するブロワー部10でも支持できる。
【0025】
しかも、上支持部22uの形成によりブロワー部10の剛性も高められることになるので、ファン騒音が外部に漏れたり、モータ作動によるうなり音も低減でき、モータの振動に伴う騒音の発生もなくなる。
【0026】
加えて、ブロワー部10の剛性が高まれば、専用のリブを設ける必要がなく、ユニットケースCの形状が簡素化される。さらに、ブロワー部10の下側には、重量のあるエバポレータ21が設置されているので、このエバポレータ21によってもブロワー部10が支持されるので、これによっても前記うなり音が低減し、静かなモータ駆動となる。
【0027】
なお、エバポレータ21は、上下の支持部22u、22l内に嵌め込むことにより固定保持されるが、支持部22u、22lとの間には空気漏れを防止するパッキンなどのシール材を介装することが好ましい。
【0028】
特に、本実施の形態では、フィルタ部Fが前記上支持部22uに前記エバポレータ21とともに保持されている。なお、フィルタ部Fは、必ずしもエバポレータ21とともに保持する必要はなく、エバポレータ21とは独立に保持しても良い。
【0029】
このフィルタ部Fは、図3に示すように、矩形状の枠体f1内にジグザグ状の不織布などからなるフィルタ部材f2が設けられたものであり、枠体f1の上流端部がエバポレータ21の上支持部22uに保持され、枠体f1の下流端部はエバポレータ21の下端支持部22lと離間するように配置されており、全体的には傾斜して配置された構造となっている。
【0030】
このフィルタ部Fは、エバポレータ21の空気流入側端面を全面にわたりカバーしており、上流側風路T1が有している通気抵抗をあまり増大させることなく、フィルタ部Fのガイド機能により偏流を防止している。つまり、遠心式多翼ファン11によりファンスクロール12内に吹き出された空気は、ファンスクロール12の内側面に沿って流れる傾向があるが、フィルタ部Fを傾斜して配置すれば、内側面に沿って流れる空気流の流速が抑制され、比較的均一流となってエバポレータ21に流れ込むことになり、これにより偏流が防止できる。
【0031】
また、ブロワー部10を、直下でエバポレータ21と支持部22で支持し、この支持部22にフィルタを傾斜して取付けると、エバポレータ21とフィルタFの両者でブロワー部10を支持でき、剛性を高め、モータ振動を低減し、この振動に伴う騒音の防止も可能である。
【0032】
前記ヒータ部30は、図2に示すように、前記上流側風路T1からUターンした空気流が流れる下流側風路T2にヒータコア31が設けられ、クーラ部20からの空気を加熱して車室内の所定位置に向けて吹き出すようになっている。なお、このヒータ部30も、前記クーラ部20と同様、一対の側壁Cs間に配置されている。
【0033】
このヒータコア31は、内部を高温のエンジン冷却水が流通し、これにより空気を加熱するが、このヒータコア31の支持も支持部31u,31lにより固定保持されている。この保持は、前記エバポレータ21とほぼ平行に対向するようにしており、これによりヒータコアを斜めに傾斜配置している従来のものに比し、車両の前後方向の大きさを低減できる。
【0034】
前記エバポレータ21とヒータコア31との間には、温調用のスライドドア33が設けられている。車室内に吹き出される空気の温度調節は、後に詳述するようにヒータコア31を通過し加熱される温風量とヒータコア31をバイパスしバイパス通路32を流れる冷風量との比を変えることによりなされる。
【0035】
かかる温度調整において、通常、ヒータコア31を通過させる空気量はそれほど多くないため、ヒータコア31の大きさを所要の加熱能力を得る大きさに設定しても、その大きさはエバポレータ21よりも小さ
【0036】
したがって、ヒータコア31は、エバポレータ21より高さを低く設定でき、これによりヒータコア31の位置をエバポレータ21より下げなくても、つまり、ユニットケースCの外形を一部膨出することなく、エバポレータ21からの冷風が当該ヒータコア31をバイパスして流れるバイパス通路32をヒータコア31の上部に形成できる。
【0037】
この結果、ユニットケースCを大型化したり、異形形状とすることなく、ほぼ矩形形状のユニットケースCを形成できるのみでなく、エバポレータ21からの冷風が、ほぼ直線的に、後述するベント吹出口Ovに向かうことになり、これにより冷房性能の向上を図ることができる。
【0038】
このようなエバポレータ21とヒータコア31の上下及び幅寸法の違いから、ユニットケースCの側面に余剰スペースが生じることになるので、ここを利用して、後述のフットダクト39を形成し、外部に突出する部分のないユニットケースCとし、全体的にほぼ矩形の箱状とし、梱包作業の容易化など取り扱いやすいものとしている。
【0039】
ヒータコア31とエバポレータ21との間に昇降自在に設けられたスライドドア33は、円弧状に湾曲した扁平なドアであり、図4に示すように、両側に設けられたラック34にピニオン35を噛合し、当該ピニオン35を図外のアクチュエータにより回動することによりスライドドア33を昇降させるようにしたものである。
【0040】
このスライドドア33は、図2に示すように、仕切壁36の先端と前記ファンスクロール12の下端との間に形成されたエバポレータ21の出口部分37から吹き出される空気流の流れ方向を調整することによって、ヒータコア31を通過する空気量とバイパス通路32を流れる空気量との比率を調整し、車室内に吹き出す空気の温度を制御する。
【0041】
このスライドドア33は、図2に示すように、下限位置にある場合は、いわゆるフルクールモードの場合であり、ヒータコア31の前面を閉じ、エバポレータ21を通過した冷風が全てバイパス通路32に流れるようにしたものであり、スライドドア33が上限位置にある場合は、いわゆるフルホットモードの場合であり、バイパス通路32を閉じ、エバポレータ21を通過した冷風が全てヒータコア31を通過して温風となり下流側風路T2を上向きに流れるようにしたものである。
【0042】
また、スライドドア33が中間位置にある場合は、その位置に応じて定まる比率の冷風と温風が得られ、これらがミックスされ、所定温度の温調風となって、下流側風路T2を上向きに流れる。
【0043】
このようにして得られた温調風は、ユニットケースCの前面側に形成された前記下流側風路T2の延長となる吹出し風路T3に沿って流れるが、ここには、フット吹出口Of、ベント吹出口Ov及びデフロスト吹出口Odが開設され、これらから車室内に配風される。
【0044】
この吹出し風路T3は、ヒータコア31からブロワー部10の上方を越えて伸延するように形成され、前記ブロワー部10を外部から覆い、モータMの騒音が外部に漏れないようにしている。
【0045】
本実施の形態では、図4に示すように、略平滑な一対の側壁Cs間にエバポレータ21と、これより小さなヒータコア31が設けられているので、このエバポレータ21とヒータコア31の形状に沿ってユニットケースCを形成すれば、ユニットケースCは、外形が凹凸のあるものとなるが、このエバポレータ21とヒータコア31の大きさの差分を利用してフットダクト39を形成すれば、ユニットケースCは、前記凹凸をフットダクト39が補い、外形寸法が抑えられ小型化でき、箱状で扱いやすいものとなる。またフットダクト39は、下流側風路T2の左右両側に対称に設けられるので、温調風をドライバ側とアシスト側に均等に吹き出すことができる。
【0046】
さらに、下流側風路T2のヒータコア31上部に、ここを流れる空気流の邪魔とならないように、前面壁Cfより上方に向かって傾斜して内方突出したリブ38が設けられている。このリブ38は、ユニットケースCを箱状とするために、前記フットダクト39をユニットケースCの外部に突出しないように構成したとき、フットモード以外の場合には、冷風と温風のミックス性を高める機能を発揮することになる。
【0047】
なお、前記フット吹出口OfにはフットドアDfが設けられ、ベント吹出口Ovにはベント−デフドアDvdがそれぞれ回動自在に設けられているが、このベント−デフドアDvdは、ベントモード時はベント吹出口Ovを開放し、デフロストモード時はベント吹出口Ovを閉じ、デフ吹出口Odより温調風を車室内に吹き出すようにしている。
【0048】
バイレベルモード(頭寒足熱モード)時はフットドアDfを半分開放し、ベント−デフドアDvdを開放し、ベント吹出口Ovから冷風を、フット吹出口Ofから温風を吹き出すようにしている。
【0049】
ベント吹出口Ovからの空気は、当該ベント吹出口Oに接続される図示しないベントダクトを通って乗員の上半身に向けて吹き出され、デフロスト吹出口Odからの空気は、当該デフロスト吹出口Oに接続される図示しないデフダクトを通って窓ガラスの内面に向けて吹き出される。
【0050】
前記クーラ部20とヒータ部30の境界部分には、エバポレータ21からの凝縮水を車室外に排出するドレンパイプ40が設けられている。
【0051】
次に作用を説明する。
【0052】
遠心式多翼ファン11が回転すると、内外気切換ボックス14よりドア15が選択した内気導入口16又は外気導入口17より車室内空気又は車室外空気がファンスクロール12内に吹き出される。
【0053】
この空気は、ファンスクロール12の内側壁に沿って流れ、上流側風路T1内を流下するが、傾斜設置したフィルタ部Fにより内側壁に沿う空気流は、流速が抑制され、通気抵抗をあまり増大させることなく比較的均一流となってエバポレータ21に流れ込み、エバポレータ全体に均一に当たる。
【0054】
ここにおいて、例えば、車室内のコントローラが冷房モードに設定され、特に、フルクールモードの場合は、スライドドア33は下限位置にセットされ、フットドアDfは「閉」、ベント−デフドアDvdは「開」の状態にセットされる。
【0055】
したがって、エバポレータ21を通過した冷風は、全てバイパス通路32に流れ、この流れは直線的にベント吹出口Ovに向かい、当該ベント吹出口Ovから円滑に乗員の上半身に向かって吹き出される。
【0056】
所定温度が設定された冷房モードの場合は、スライドドア33は中間位置にセットされ、一部の冷風はバイパス通路32を通って流れ、他の冷風はヒータコア31を通過して温風となり下流側風路T2を上向きに流れる。
【0057】
この温風は、リブ38によりバイパス通路32側に向けられ、ここを流れている冷風の中に強制的に押し込まれるので、冷風とのミックス性が向上し、所定温度の冷風が得られ、ベント吹出口Ovから吹き出される。
【0058】
コントローラが暖房モードに設定され、特に、フルホットモードの場合は、スライドドア33は上限位置にセットされ、フットドアDfは「開」、ベント−デフドアDvdは「閉」の状態にセットされる。
【0059】
したがって、エバポレータ21を通過した冷風は、全てヒータコア31に流れて加熱され、温風となってフット吹出口Ofからフットダクト39を通り、ドライバ側とアシスト側の足元に均等に吹き出される。
【0060】
なお、所定温度が設定された暖房モードの場合も、スライドドア33が中間位置にセットされ、バイパス通路32を通った冷風と、ヒータコア31を通過した温風が効率良くミックスされ、フット吹出口Ofからフットダクト39に導かれる。
【0061】
コントローラがデフロストモードに設定されると、ベント−デフドアDvdは「閉」の状態にセットされ、フットドアDfは「半開」状態にセットされる。
【0062】
したがって、エバポレータ21を通過した冷風はヒータコア31により加熱され、温風となって一部がフット吹出口Ofからフットダクト39を通り、他の温風は、下流側風路T2を上向きに流れ、ファンスクロール12の外周面に沿って流れ、デフロスト吹出口Odから車室内に配風される。
【0063】
このように、本発明では、ブロワー部10からの空気流がエバポレータ21と平行に流れる場合でも、傾斜設置したフィルタFにより空気流の偏流を防止するようにしたので、小型の車両用空気調和装置であっても、エバポレータ21には空気流が均一に当たり、通気抵抗や騒音の増加を抑えつつ冷暖房性能を高めることができる。
【0064】
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて種々変形することができる。
【0065】
例えば、上述した実施形態は、ジグザグ状の不織布などからなるフィルタ部材f2を使用したものであるが、このフィルタ部材f2は、他の材料を使用してもよく、電気吸着式のものであってもよい。
【0066】
また、フィルタFは、エバポレータ21の空気流入側端面を全面にわたりカバーするように配置しているが、必ずしも全面にわたりカバーすることもなく、場合によっては一部であっても良い。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、遠心式多翼ファンからの空気流が流れる方向を変向してエバポレータに流入させるようにガイドする上流側風路に、フィルタを傾斜して配置したので、コンパクトな一体型車両用空気調和装置でも、ブロワー部から吹き出された空気流が偏流せず、エバポレータ全体に均一に当たり、フィルタの面積確保と、送風時のトータル通気抵抗や騒音の低減を抑えつつ冷暖房性能を高めることができる
また、ブロワー部を、その直下に垂直に設けたエバポレータと支持部で支持し、この支持部にフィルタ部を傾斜して取付けたので、エバポレータとフィルタの両者でブロワー部の剛性を高めることができ、モータ振動を低減し、この振動に伴う騒音を防止できる。
さらに、フィルタの上流端部をエバポレータに当接させ、下端部をエバポレータより離間させると共に、フィルタ自体も空気の流れ方向にジグザグ状に設けたので、コンパクトな一体型車両用空気調和装置でも、遠心式多翼ファンから吹き出された空気流が偏流せず、エバポレータ全体に均一に当たる。
【0068】
請求項2に記載の発明によれば、エバポレータの空気流入側端面を全面にわたりカバーするようにフィルタを配置したので、空気流の偏流防止効果が高く、エバポレータの冷却性能を一層効率良く発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を車室内側から見た正面概略断面図である。
【図2】 図1の2−2線に沿う概略断面図である。
【図3】 フィルタ部の一部破断斜視図である。
【図4】 図2の4−4線に沿う概略断面図である。
【図5】 従来の車両用空気調和装置の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ブロワー部、
11…遠心式多翼ファン(ファン)、
12…ファンスクロール、
20…クーラ部、
21…エバポレータ、
22u…上部支持部(支持部)
30…ヒータ部、
31…ヒータコア、
32…バイパス通路、
33…スライドドア、
C…ユニットケース、
F…フィルタ部、
T1…上流側風路。

Claims (2)

  1. ファンスクロール(12)に内装された遠心式多翼ファン(11)の回転により空気を取り込むブロワー部(10)と、当該ブロワー部(10)からの空気を冷却するエバポレータ(21)を備えたクーラ部(20)と、当該クーラ部(20)からの冷風を加熱するヒータコア(31)を備えたヒータ部(30)とを一つのユニットケース(C)内に形成し、前記エバポレータ(21)から流下する空気流をヒータコア(31)側と当該ヒータコア(31)をバイパスするバイパス通路(32)側に所定の比率で分岐するスライドドア(33)を設けた一体型車両用空気調和装置において、
    前記ブロワー部(10)からの空気流が流れ方向を変向して前記エバポレータ(21)に流入するようにガイドする上流側風路(T1)の軸線と平行となるように、前記ブロワー部(10)の直下に前記エバポレータ(21)を垂直に立設し、
    前記ユニットケース(C)に設けられた当該エバポレータ(21)の上端を支持する上端支持部(22u)にフィルタ部(F)の上流端部を当接させ、当該フィルタ部 (F) の下流端部を前記エバポレータ (21) の下端から離間し、当該フィルタ部 (F) が前記上流側風路 (T1) 内で傾斜するように前記エバポレータ(21)と共に保持し、
    前記ファンスクロール(12)の内側壁に沿って流れる空気流の流速を抑制するように、前記フィルタ部(F)のフィルタ部材 ( 2) を前記ファンスクロール (12) からの空気の流れ方向にジグザグ状に設けたことを特徴とする一体型車両用空気調和装置。
  2. 前記フィルタ部(F)は、前記エバポレータ(21)の空気流入側端面を全面にわたりカバーするように配置したことを特徴とする請求項1に記載の一体型車両用空気調和装置。
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