JP4044531B2 - 超高強度Fe−Co系バルク金属ガラス合金 - Google Patents

超高強度Fe−Co系バルク金属ガラス合金 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス形成能が高い超高強度Fe−Co系バルク金属ガラス合金に関する。
多元素合金のある種のものは、組成物を溶融状態から急冷するとき、結晶化せず、一定の温度幅を有する過冷却液体状態を経過してガラス状固体に転移する性質を有していて、この種の非晶質合金は金属ガラス合金(glassy alloy)と呼ばれている。
薄帯やファイバーでしか得られなかったアモルファス合金をバルク状で作るという夢を実現したのが「金属ガラス合金」である。すなわち、ガラス形成能が非常に高い合金が1980年代にPd-Si-Cu合金で見出だされた。さらに、1990年になってから、実用的な合金組成でガラス形成能が非常に高い合金が見出された。一般に、「アモルファス合金」では加熱によりガラス転移点に到達する前に結晶化が進行してしまい、ガラス転移は実験的には観察できない。
これに対して、「金属ガラス合金」は加熱によって明瞭なガラス転位が観察され、結晶化開始温度までの過冷却液体領域の温度範囲が数十Kにも達する。この物性を備えることにより初めて、冷却速度の遅い銅金型等に鋳込む方法によってバルク状のアモルファス合金を作ることができるようになった。このようなアモルファス合金が、特に、「金属ガラス」と呼ばれているのは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質で、高温で容易に塑性変形(粘性流動)できるためである。
「金属ガラス合金」は、ガラス形成能が高い、すなわち、ガラス相からなる、より寸法の大きな、いわゆるバルクの金属鋳造体を銅金型鋳造等により溶湯から過冷却液体状態において冷却凝固して製造できる特性を有するものであり、また、過冷却液体状態に加熱して塑性加工できる特性を有するものであり、これらの特性を有しない、従来のアモルファス合金薄帯やファイバーなどの「アモルファス合金」とは本質的に異なる材料であり、その有用性も非常に大きい。
高ガラス形成能を示す合金系とし、1988年〜2002年にかけて、Ln-Al-TM、Mg-Ln-TM、Zr-Al-TM、Pd-Cu-Ni-P、(Fe,Co,Ni)-(Zr,Hf,Nb)-B、Fe-Ga-P-C-B、Fe-B-Si-Nb、Co-Fe-Si-B-Nb(ただし、Lnは希土類元素、TMは遷移金属を示す)系などの組成のものが本発明者らによって発見された。これらの合金系では、直径1mm以上のバルク金属ガラスが作製できる。
本発明者らは、先に、Co100-x-y-z-wTxMyLzBw(式中、Tは、Fe及びNiのうちの1種又は2種であり、Mは、Ti,Zr,Nb,Ta,Hf,Mo,Wのうちの1種又は2種以上であり、Lは、Cr,Mn,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,Al,Ga,Si,Ge,C,Pのうちの1種又は2種以上であり、かつ0≦x≦30(原子%)、5≦y≦15(原子%)、0≦z≦10(原子%)、15≦w≦22(原子%)である)で表されるCo基軟磁性金属ガラス合金を発明し、特許出願した(特許文献1)。この合金において、Bはアモルファスを生成させるために有効な元素であり15原子%以上22原子%以下が好ましい。
また、(Fe1-a-bCoaNib)100-x-yMxBy(式中、Mは、Zr,Nb,Ta,Hf,Mo,W,Crのうちの1種又は2種以上であり、かつ0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5≦x≦15(原子%)、17≦y≦22(原子%))で表される高硬度金属ガラス合金を発明し、特許出願した(特許文献2)。また、(Fe0.75B0.15Si0.10)96Nb4金属ガラス合金が3250MPaの強度を有することを報告した
(非特許文献1)。
さらに、(Fe1-a-bCoaNib)100-y-zSiyBz又は(Fe1-a-bCoaNib)100-x-y-zMxSiyBz(式中、Mは、Zr,Nb,Ta,Hf,Mo,Ti,V,Cr,Wのうちの1種又は2種以上であり、かつ0.1≦a≦0.4、0.1≦b≦0.5、0.35≦a+b≦0.9, 0≦x≦5(原子%)、0≦y≦10(原子%)、10≦z≦20(原子%))で表される軟磁性、高強度Fe-Co-Ni基金属ガラス合金を発明し、特許出願した(特許文献3)。
また、本発明者らは、Ni:15〜45at%、Si:5〜15at%、B:10〜25at%、Mo:0〜5at%、Fe:残部の粒径が0.02〜1.5mmの鉄系アモルファス球状粒子を発明し、特許出願した(特許文献4)。
また、本発明者らは、高価な特殊金属を用いなくても、汎用の鉄族元素などをベースとして、かつ、従来に比べて大きな断面のいわゆるアモルファス金属(合金)バルク材を容易に製造可能なアモルファス鉄族合金(Fe,Co,Ni)-Si-B-Mo (Si: 約4.5〜11.5 at%, B: 10〜23 at%, Mo: 約0.5〜4.5 at%、残部前記鉄族成分)を発明し、特許出願した(特許文献5)。
また、本発明者らは、(Fe1-a-bBaSib)100-xMx(ただし、a,bは原子比であり、0.1≦a≦0.17、0.06≦b≦0.15、0.18≦a+b≦0.3、Mは、Zr, Nb, Ta, Hf, Mo, Ti, V, Cr, Pd, Wのうちの一種又は二種以上であり、1原子%≦x≦10原子%である。)の式で表され、過冷却液体の温度間隔ΔTxが40K以上を有し、直径1 mm以上、飽和磁化1.4 T以上であることを特徴とするガラス形成能が高い軟磁性Fe-B-Si系金属ガラス合金を発明し、特許出願した(特許文献6)。
また、本発明者らは、(Fe1-a-bBaSib)100-x-y-zMxByTz(ただし、a,bは原子比であり、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%、0原子%≦z≦5原子%であり、Mは、Zr, Nb, Ta, Hf, Mo, Ti, V, Cr, Wのうちの一種又は二種以上からなる元素、TはRu, Rh, Pd, Os, Ir, Pt, Ai, Si, Ge, C, Pのうちの1種又は2種以上の元素である。)の式で表され、過冷却液体の温度間隔ΔTxが60K以上を有し、優れた軟磁気特性を有する金属ガラス合金を発明し、特許出願した(特許文献7)。
特開平10-324939号公報 特開平10-265917号公報 特開2002-194514号公報 特開2002-4015号公報 特開2002-80949号公報 特開2003-253408号公報 特開平11-131199号公報 A.Inoue et al. Mechanical properties of Fe-based bulk glassy alloys in Fe-B-Si-Nb and Fe-Ga-P-C-B-Si systems,J.Mater.Rev.,Vol.18,No.6,pp.1487-1492,(2003)
バルク金属ガラスの圧縮強度は、Zr合金で1500〜1800MPa、Ti合金で1700〜1900MPa、Cu合金で1900〜2500MPa、Ni合金で2700〜3100MPaである。なお、圧縮強度と引張強度はほぼ等しい。バルク結晶合金では、圧縮強度は、高合金特殊鋼で2400MPa、強冷間圧延鋼線で3300MPaである。3500MPaを超える高強度のバルク結晶合金の報告例はない。厚みか直径が20μm程度のリボンやワイヤ形状のものに限れば、報告された最高の引張強度は
非晶質Fe-Co-Cr-Mo-Si-B合金ワイヤで3650MPa、非晶質Co-Si-Bワイヤで3580MPa、非晶質Co-Ta-Si-B合金ワイヤで4000MPa、強冷間伸線した結晶質Fe-C-Mn-Si鋼線で4700MPaである。Fe-C-Mn-Si鋼線の径の増大は引張強度を激減させ、径1mmになると3000MPaに低下する。
Co基バルク金属ガラス合金については、本発明者らは、5000MPa以上の強度を持つCo-Fe-Ta-Bバルク金属ガラス合金を発明したが(特願2003-204440)、3800MPaを超える超高強度のFe基バルク結晶合金の報告例はない。よって、急冷凝固を必要としない徐冷凝固によってもバルク金属ガラスが得られる軟磁性、超高強度バルク金属材料の開発は金属ガラス製品の応用分野を大きく拡張する鍵となっている。
本発明者らは、これまでFe基金属ガラス合金を軟磁性、高硬度、高強度材料として開発してきた。例えば、特許文献2、3に示すものは、組成式ではSi,B,M元素を単独で添加したため、過冷却液体の構造は単なるランダムの原子の分散構造であり、特殊な準安定な構造を持たない。そのため、過冷却液体の安定度は低く、ガラス形成能が低い。現実的には、ガラス相を100%含む直径2mm以上のバルク金属ガラスの作製は困難であった。すなわち、作製したバルク材は結晶相が含まれているため、強度は低い。
上記のように、これまで、本発明者らは、Fe基バルク金属ガラス合金系を幾つか見出した。しかし、ガラス形成能が十分高くないため、現実には、直径1.5mm以上のFe基バルク金属ガラスの作製が困難で、実際に得られたバルク金属ガラス合金の強度と軟磁性はまだ不十分であり、実用的に限界がある。
そこで、本発明者らは、上述の課題を解決することを目的として種々の合金組成及び元素
組み合わせの方法について探査した結果、[(Fe1-aCoa)0.75SiXB0.25-X]100-Y Nb Y(ただ
、0.1≦a≦0.6、0.03≦X≦0.07、1≦Y≦4(原子%)である)、又は[(Fe1-a-bCoaNib)0.
75SiXB0.25-X]100-Y Nb Y(ただし、0.1≦a≦0.6、0<b≦0.6、0.2≦a+b≦0.6、0.03≦X≦0
.07、1≦Y≦4(原子%)である)で示され、ΔTx=Tx−Tg(ただし、Txは結晶
化開始温度、Tgはガラス遷移温度)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが40
K以上で、換算ガラス化温度Tg/Tl(Tgはガラス遷移温度、Tlは液相線温度(いず
れも絶対温度))が0.57以上を有し、ガラス形成能がより高い超高強度金属ガラス合
金が得られることを見出し、本発明の完成に至った。
上記組成式及び組成範囲を持つ合金系では、Fe又はCoとBからなるゆがんだ3角プリ
ズム配列がNb原子を介して互いに連結したネットワークの配列が生成している。このよう
な原子配列構造の過冷却液体域では、固/液界面エネルギーが増大すること、原子の拡散
能が低下すること、及び結晶化には平衡結晶の原子配列への広範な原子配列を起こす必要
があるが、この再配列を起こし難いこと、等の相乗効果により、過冷却液体の結晶化への
変態は抑制され、より大きなバルク金属ガラス合金の作製が可能になった。
本発明の合金は、厚さ又は直径2mm〜5mm、室温で、圧縮強度が3850MPa以上、伸びが1.5%以上、ヤング率が185GPa以上、ビッカース硬さ(荷重:100 g、保持時間:15 s)が1000Hv以上の機械的性質を有する超高強度Fe−Co系バルク金属ガラス合金である。
図1に、バルク合金の結晶状態及びガラス状態におけるヤング率と破断強度の関係を示す。これまで、Fe基金属ガラス合金の最高強度は約3800MPa(特許文献2:特開平10-265917号公報)であり、それでも一般の金属材料よりはるかに高い。例えば、強度の高いピアノ線でも、その強度は2500MPaである。したがって、本発明のFe-Co-Si-B-Nb及
びFe-Co-Ni-Si-B-Nb金属ガラス合金の3850MPa以上の強度は超高強度と言える。
本発明の合金は、温度の上昇にしたがって、ガラス遷移温度Tg近傍で金属ガラス特有の塑性流動性が現れ、結晶化開始温度Txまでの温度範囲で超塑性加工ができ、三次元形状に合金を加工することが可能である。
本発明のFe−Co系金属ガラス合金は、例えば、超高強度工具材として利用できる。これらの工具材は、鋳造材として得ることができる。例えば、前記のFe−Co系金属ガラス合金を加熱し溶融した後、溶湯を所定の銅鋳型等に注入して冷却することにより、過冷却液体状態を経由して非晶質状態の成形体として得ることができる。得られた超高強度Fe−Co系金属ガラス合金は高硬度であるため、そのまま高硬度が求められる機器部材などとして長期間使用することができる。
また、このFe−Co系バルク金属ガラス合金は、飽和磁束密度(Bs)が0.6T以上、保磁力(Hc)が5 A/m以下、1KHzでの透磁率(μe)が10,000以上の軟磁気特性を有する軟磁性合金である。
前記の金属ガラス合金の組成は、 [(Fe1-aCoa)0.75SiXB0.25-X]100-Y Nb Y(ただし、0.1
a≦0.6、0.03≦X≦0.07、1≦Y≦4(原子%)である)、又は[(Fe1-a-bCoaNib)0.75SiXB0
.25-X]100-Y Nb Y(ただし、0.1≦a≦0.6、0<b≦0.6、0.2≦a+b≦0.6、0.03≦X≦0.07、1
≦Y≦4(原子%)である)で示され、ここで、a,bはそれぞれFe, Co, Ni元素の原子数の
合計を1とするときのCo又はNiの原子数比であり、また、Xは(Fe,Co,Ni), Si及びB元素の
原子数の合計を1とするときのSiの原子数比であり、Yは金属ガラス合金の全体に対するN
b元素の原子%である。
上記の合金組成において、単ロール液体急冷法により作製した厚さ0.2mm以上の薄帯金属ガラスのΔTx=Tx−Tgの式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxは45K以上である。また、換算ガラス化温度Tg/Tlが0.57以上である。
この組成を持つ合金を用いて、銅鋳型鋳造法により作製した金属ガラスは、熱分析を行う
際、顕著なガラス遷移及び結晶化による発熱が観察され、ガラス形成の臨界厚さ又は直径
の値は2mm以上であり、最大では5mmに達するので、銅鋳型鋳造法によって厚さ又は直径
2mm〜5mmの範囲の鋳造体あって、そのガラス相の体積分率が100%であるバルク金属ガ
ラス合金を容易に製作できる。
以上説明したように、本発明のFe−Co系金属ガラス合金は、ガラス形成能に優れ、ガラス形成の臨界厚さ又は直径が2mm以上であり、最大では直径5mmの値を有する。本発明の合金、このように、銅製鋳型鋳造により容易に金属ガラスを得られる高いガラス形成能を持つため、高強度、軟磁性を有する大型の金属ガラス製品を実用的に作製することができる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。本発明の上記合金組成は、基本的に下記5種又は
Niを加えた6種の元素を構成要素としている。Fe:鉄、Co:コバルト、Ni:ニッ
ケル、Nb:ニオブ、Si:けい素、B:ホウ素。
これらの5種の元素の含有量は、FeとCoの割合は、Fe, Co元素の原子数の合計
を1とするときのCoの原子数比を示すaの値を0.1≦a≦0.6、より好ましくは、0.1≦a≦0.5とする。Niを加えて6種の元素とする場合は、Fe, Co, Ni元素の原子数の合計を1とするときのNiの原子数比を示すbの値を0<b≦0.6、より好ましくは、0≦b≦0.5の範囲とし、CoとNiの合計原子数比a+bが0.2〜0.5、より好ましくは、0.2≦a+b≦0.4の範囲とする。
上記の式において、Coの含有量を定めるaが0.1未満では、ΔTx、Tg/Tlが減少し、ガラス形成能が低下する。また、強度も減少する(表2参照)。aが0.6を超えると、図7に示すように、ΔTxが40K未満の範囲に入り、実際に大寸法(2mm以上)のバルクガラス合金の作製は困難になる。また、図8、9に示すように、磁気特性も劣化する一方(Isの低下とHcの増大)である。
さらに、Niを添加すると、図12及び図15を対比すれば分かるように、塑性伸びが改善される。Niの含有量を定めるbが0.6を超えると、図7に示すように、ΔTxが40K未満の範囲に入り、また、図8に示すように、bが0.6を超えると、飽和磁束密度Isは0.6T未満の範囲に入る。そのため、bは0.6以下が好ましい。
本発明のFe−Co系金属ガラス合金において、前記の各元素群は一体となって非晶質でかつ超高強度を有する合金を形成しているが、それぞれの元素群は下記の特性に寄与していると考えられる。主成分であるFeとCoは、本発明の超高強度、軟磁性バルク金属ガラス合金の基となる元素である。Fe,Co,Niの元素サイズ及び化学的性質が似ているにもかかわらず、各元素のガラス形成能の相違は大きく、ガラス形成能はFe, Co, Niの原子組成比に強い依存性を示す。
すなわち、表1に示すように、Co-Si、Co-Nb及びNi-Si、Ni-Nbにおける負の混合熱の値には差があるとともに、それらの絶対値はFe-Si、Fe-Nbの負の混合熱の絶対値より大きいため、Co、Niの添加によってFe, Co, Niの原子組成比を所定の範囲に調整すると原子間の結合力が大きくなり、すなわち、原子が動きにくくなり、過冷却液体の自己拡散能が著しく低下し、より低い冷却速度でも液体構造のまま凍結することができる。つまり、より大きいバルクガラス合金の作製が可能である。
Figure 0004044531
Siは、ガラス形成能の向上に効果があり、また、軟磁気特性の改善にも効果がある。図2に、[(Fe0.8Co0.1Ni0.1)0.75B0.25-XSiX]96Nb4合金におけるSi含有量の変化(X=0.02〜0.12)による示差走査熱量計曲線(DSC曲線)を示す。図2に示すように、Xが0.10を超えると、ガラス遷移点Tgは消滅する。図3に、ガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Tx、過冷却液体の温度間隔ΔTx(=Tx−Tg)のSi含有量(X=0.02〜0.10)依存性を示す。図2に示すように、X=0.05の時、過冷却液体の温度間隔ΔTxが約60Kの高い値を示した。したがって、Siの添加量Xは、0.03≦X≦0.07の範囲とする。より好ましくは、0.04≦X≦0.06の範囲とする。
本発明の上記合金組成において、B(ホウ素)は高いガラス形成能があり、本発明の合金組成においては、Bは、Fe, Co, Ni, Si, B元素の原子数の合計を1とするとき、0.25-X
、すなわち、0.03≦X≦0.07であるから、0.18〜0.22の範囲で添加する。この範囲を外れてしまい、0.18未満、すなわち、本発明の合金組成においてBが17.3原子%未満であるとΔTxが40K未満に減少するために好ましくなく、また、0.22超、すなわち、21.8原子%より大きくなってもΔTxは増大しないために好ましくない。
Nb元素の4原子%以下の添加によって過冷却液体の熱的安定性が向上する。図4に、[(Fe
0.8Co0.1Ni0.1)0.75Si0.05B0.2]100-XNbX合金におけるNb含有量の変化(X=1〜5)による示
差走査熱量計曲線(DSC曲線)を示す。
図4に示すように、Nbの含有量が5原子%になると、ガラス遷移現象は消滅する。図5に
ガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Tx、過冷却液体の温度間隔ΔTx(=Tx−Tg
)のNb含有量(X=1〜4)依存性を示す。図5に示すように、Nbの含有量が4 原子%の時、
過冷却液体の温度間隔ΔTxが約55Kの高い値を示した。したがって、Nbを1〜4原子
%と決定した。
一例として、図2に示したX = 0.05の組成における [(Fe0.8Co0.1Ni0.1)0.75B0.2Si0.05]96Nb4ガラス合金の結晶化挙動を調べた。図6に、各温度(853K〜1133K)で焼鈍した試料のX線回折パターンを示す。比較のために、液体急冷したままの試料(as-cast)のX線回折パターンも併せて示す。図6に示すように、853 Kで焼鈍した試料はまだガラス構造であったが、結晶化直前の868 Kで焼鈍した試料は(Fe,Co)23B6が析出した。第一結晶化ピークの後の943 Kで焼鈍した試料は(Fe,Co)23B6、a-(Fe,Co)、(Fe,Co)B及び(Fe,Co)3Ni3Bが析出した。しかし、第二結晶化ピークの後の1133 Kで焼鈍した試料は、a-(Fe,Co)、 (Fe,Co)B、(Fe,Co)2B、(Fe,Co)3Ni3B及び(Fe,Co)Siが析出した。(Fe,Co)23B6の相は同定されなかった。
したがって、初期結晶相として(Fe,Co)23B6は析出するが、高温になると、不安定な(Fe,
Nb)-B相は分解してほかの安定相になって析出する。その局所構造は、(Fe,Nb)-B三角
プリズムのCSRO(化学的短範囲秩序、Chemical Short Range Order)クラスター同士がNb
原子を介して辺共有性が強くなったランダムネットワーク構造である。このランダムネッ
トワーク構造が過冷却液体の熱的安定性の向上をもたらした。すなわち、ガラス形成能を
向上させた。
本発明のFe−Co系金属ガラス合金はガラス転移点Tgを有し、このガラス転移点Tgと結晶化開始温度Txとの差、すなわちΔTx=Tx−Tgの式で表される過冷却液体領域の温度幅ΔTxが、40K以上、より好ましくは45K以上である。この条件を充たす組成物は、溶融状態から冷却するとき、結晶化開始温度Txの低温側に40K以上の広い過冷却液体領域を有し、結晶化することなく温度の低下に伴ってこの過冷却液体領域の温度幅ΔTxを経過した後に、ガラス転移点Tgに至って非結晶質のいわゆる金属ガラス合金を形成する。過冷却液体領域の温度幅ΔTxが40K以上、より好ましくは45K以上と広いために、従来知られている非晶質合金のように急冷しなくても非晶質の固体が得られ、したがって、銅鋳型鋳造法などの方法により厚みのあるブロック体を成形することができるようになる。
図7は、本発明の合金組成に含まれる一例として、[(Fe,Co,Ni)0.75Si0.05B0.2]96Nb4の三元合金組成図において、ΔTx=Tx−Tg(ただし、Txは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移温度)の式で表される過冷却液体の温度間隔が40K以上を示す組成範囲を示したものである。
また、換算ガラス化温度Tg/Tl(Tgはガラス遷移温度、Tlは液相線温度(いずれ
も絶対温度))が0.56以上、より好ましくは0.58以上である。これらの条件を充たす組成物は、溶融状態から冷却するとき、結晶化することなく温度の低下に伴ってこの過冷却液体領域の温度幅ΔTxを経過した後に、ガラス転移点Tgに至って非結晶質のいわゆる金属ガラス合金を形成する。
本発明の上記合金組成において、組成域からのずれにより、ガラス形成能が劣り、溶湯から凝固過程にかけて、結晶核が生成・成長し、ガラス相に結晶相が混在した組織になる。また、この組成範囲から大きく離れると、ガラス相が得られず、結晶相となる。
本発明の上記合金組成において、ガラス形成能が高いため、銅鋳型鋳造すると直径最大5mmの金属ガラス丸棒が作製できるが、同様な冷却速度で、回転水中紡糸法により、直径0.55mmまでの細線、アトマイズ法により、直径0.6mmまでの粒子の金属ガラスを作製できる。
図8は、本発明の合金組成に含まれる一例として、[(Fe,Co,Ni)0.75Si0.05B0.2]96Nb4の三元合金組成図において、飽和磁束密度が0.6T以上を示す組成範囲を示したものである。
図9は、本発明の合金組成に含まれる一例として、[(Fe,Co,Ni)0.75Si0.05B0.2]96Nb4の三元合金組成図において、保磁力が5 A/m以下を示す組成範囲を示したものである。
実施例1〜12、比較例1〜12
以下、実施例に基づき本発明を具体的に図面を参照して説明する。表2に示すような組成になるように材料を調製し、銅鋳型鋳造法を実施し、バルク合金を得た。図10に、銅鋳型鋳造法により直径0.5〜5mmの合金試料を作製するのに用いた装置を側面から見た概略構成を示す。まず、アーク溶解により所定の成分組成を有する溶融合金を作り、これを先端に小孔(孔径0.5〜5mm)を有する石英管3に挿入し、高周波発生コイル4により加熱溶融した後、その石英管3を直径0.5〜5mmの垂直な孔5を鋳込み空間として設けた銅製鋳型6の直上に設置し、石英管3内の溶融金属1をアルゴンガスの加圧(0.1〜1.0 Kg/cm2)により石英管3の小孔2から噴出し、銅製鋳型6の孔に注入してそのまま放置して凝固させて直径0.5 〜5mm、長さ50mmの鋳造棒を得た。
表2に、実施例1〜12、比較例1〜12の合金組成及び示差走査熱量計を用いて測定したガラス遷移温度(Tg)、結晶化開始温度(Tx)、ΔTx=Tx−Tg、Tg/Tlを示す。また、試料中に含まれるガラス相の率(Vf−体積分率(Vf−amo.)は、示差走査熱量計を用いて、結晶化による発熱量を完全ガラス化した単ロール型液体急冷法による薄帯との比較により評価した。さらに、破断強度(σf)、ヤング率(E)、硬さ(Hv)をそれぞれ、インストロン(Instron)試験機及びビッカース微小硬度計を用いて測定した結果を示す。また、各実施例及び比較例の鋳造棒のガラス化の確認をX線回折法及び試料断面の光学顕微鏡観察で行った。得られた結果を表2にまとめて示す。
Figure 0004044531

本発明の実施例1〜12は、ΔTxは45K以上であり、また、換算ガラス化温度Tg/Tlが0.57以上であるため、直径2mm〜5mmの鋳造塊でガラス相の体積分率(Vf−amo.)は100%である。
これに対して、比較例1〜6の合金は、直径0.5mmの鋳造塊でガラス相の体積分率100%のものであるが、比較例1,2はCo、Ni、比較例3はCoが含まれておらず、比較例4〜6
は、Si量及び/又はB量が本発明の合金組成範囲を外れるので強度が小さい。
比較例7〜10の合金は、Fe-Co-Ni-Si-B-Nb合金であるが、比較例7,8はNbの含有量が、本発明の合金の組成範囲外である他に、比較例9,10ではSi及びBの含有量がそれぞれ本発明の合金の組成範囲外であるため、直径0.5mm鋳造棒で結晶質であった。比較例11、12の合金は、それぞれSi及びBが含まれてないため、本発明の合金の組成範囲を外れるので、直径0.5mm鋳造棒で結晶質であった。
図11に、実施例6、7、8のバルクガラス合金のX線回折パターンを示す。いずれもガラス構造のハローパターンを示している。
図12に、実施例9のバルクガラス合金の圧縮応力―歪曲線を示す。約4225 MPaの破断強度及び0.02の弾性歪と0.005の塑性歪(いずれも最大値)を有することが分かる。
図13に、実施例1、2、3、4のバルクガラス合金のX線回折パターンを示す。いずれもガラス構造のハローパターンを示している。
図14に、実施例1、2、3、4のバルクガラス合金の図面代用外観写真を示す。金属ガラス合金特有の光沢を示している。
図15に、実施例4のバルクガラス合金の圧縮応力―歪曲線を示す。約4200 MPaの破断強度及び0.02の弾性歪と0.0025の塑性歪(いずれも最大値)を有することが分かる。
図1は、バルク合金の結晶状態及びガラス状態におけるヤング率と強度の関係を示すグラフである。 図2は、[(Fe0.8Co0.1Ni0.1)0.75SiXB0.25-X]96Nb4合金におけるSi含有量の変化による示差走査熱量計曲線(DSC曲線)図である。 図3は、上記合金におけるガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Tx、過冷却液体の温度間隔ΔTxのSi含有量依存性を示すグラフである。 図4は、[(Fe0.8Co0.1Ni0.1)0.75Si0.05B0.2]100-XNbX合金におけるガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Tx、過冷却液体の温度間隔ΔTxのNb含有量依存性を示すグラフである。 図5は、上記合金おけるガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Tx、過冷却液体の温度間隔ΔTxのNb含有量依存性を示すグラフである。 図6は、[(Fe0.8Co0.1Ni0.1)0.75B0.2Si0.05]96Nb4合金における各温度で焼鈍した試料のX線回折パターン図である。 図7は、本発明の合金組成に含まれる一例として、[(Fe,Co,Ni)0.75Si0.05B0.2]96Nb4の三元合金組成図において、ΔTxが40K以上を示す組成範囲を示した三元合金組成図である。 図8は、本発明の合金組成に含まれる一例として、[(Fe,Co,Ni)0.75Si0.05B0.2]96Nb4の三元合金組成図において、飽和磁束密度が0.6T以上を示す組成範囲を示した三元合金組成図である。 図9は、本発明の合金組成に含まれる一例として、[(Fe,Co,Ni)0.75Si0.05B0.2]96Nb4の三元合金組成図において、保磁力が5 A/m以下を示す組成範囲を示した三元合金組成図である。 図10は、金型鋳造法により鋳造棒の合金試料を作製するのに用いる装置を側面から見た概略図である。 図11は、実施例6、7、8のバルクガラス合金のX線回折パターン図である。 図12は、実施例9のバルクガラス合金の圧縮応力―歪曲線を示すグラフである。 図13は、実施例1、2、3、4のバルクガラス合金のX線回折パターン図である。 図14は、実施例1、2、3、4のバルクガラス合金の大きさと外観形状を示す図面代用写真である。 図15は、実施例4のバルクガラス合金の圧縮応力―歪曲線を示すグラフである。

Claims (4)

  1. [(Fe1-aCoa)0.75SiXB0.25-X]100-YNbY(ただし、0.1≦a≦0.6、0.03≦X≦0.07、1≦Y≦4
    (原子%)である)で示され、
    ΔTx=Tx−Tg(ただし、Txは、結晶化開始温度、Tgは、ガラス遷移温度)の式
    で表される過冷却液体の温度間隔が40K以上で、換算ガラス化温度Tg/Tl(Tgは、
    ガラス遷移温度、Tlは、液相線温度(いずれも絶対温度))が0.57以上であり、
    室温で、圧縮強度が3850MPa以上で、ヤング率が185GPa以上である、
    ことを特徴とする超高強度Fe−Co系バルク金属ガラス合金。
  2. [(Fe1-a-bCoaNib)0.75SiXB0.25-X]100-YNbY(ただし、0.1≦a≦0.6、0<b≦0.6、0.2≦a+b
    ≦0.5、0.03≦X≦0.07、1≦Y≦4(原子%)である)で示され、
    ΔTx=Tx−Tg(ただし、Txは、結晶化開始温度、Tgは、ガラス遷移温度)の式
    で表される過冷却液体の温度間隔が40K以上で、換算ガラス化温度Tg/Tl(Tgは、
    ガラス遷移温度、Tlは、液相線温度(いずれも絶対温度))が0.57以上であり、
    室温で、圧縮強度が3850MPa以上で、ヤング率が185GPa以上である、
    ことを特徴とする超高強度Fe−Co系バルク金属ガラス合金。
  3. 飽和磁束密度が0.6T以上、保磁力が5 A/m以下、1KHzでの透磁率(μe)が10,
    000以上の軟磁気特性を有することを特徴とする請求項1または2に記載のFe−Co
    系バルク金属ガラス合金。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の金属ガラス合金からなる超塑性加工可能な超高強度
    工具材。
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