JP4044404B2 - 流体容器の支持ラック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば薬液等を収容した流体容器、特に、全体形状が略中空直方体状でその一面の所定角部に開閉弁を取り付けて構成された流体容器を、開閉弁取付面が前側に位置するように支持する流体容器の支持ラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば薬液等の流体を収容するための流体容器として、全体形状が中空の略直方体状に形成され、その一面に開閉コックを取り付け、該コックを開くことによって内部の流体を随時取り出せるようにしたものは、一般に良く知られている。また、開閉コックがその矩形状の開閉コック取付面の角部に取り付けられたものも周知である。
【0003】
かかる流体容器を、上記開閉コックを取り付けた開閉コック取付面が前側に位置するようにラック(棚)に収納・支持させておき、内部の流体を例えば小分け容器等に随時供給するために使用する場合、従来では、例えば図17及び図18に示すように、水平面内に配置された棚板または棒状体などの棚部材P’上に、開閉コック取付面51aの開閉コック取付位置に最も近い一辺に沿った平面51bを受け面として、当該流体容器51を水平に支持させるのが一般的である。
【0004】
尚、流体容器を支持することを特に念頭に置いたものではないが、例えば、下記特許文献1には、それぞれ水平に配置された床部材と中間部材と天部材とを複数の支柱にそれぞれ連結して構成され、上記床部材および中間部材の上面に物品を支持するようにしたラックが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−197945公報(発明の詳細な説明:段落番号0012−0017、図1及び図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように支持された流体容器51から内部の流体を小分け容器等に随時供給する場合、流体供給の最終的な段階では、容器51内の流体残量が少なくなり、流体残量レベルLr’が容器51内の開閉コック取付穴51hよりも低くなると、流体供給ができなくなるのであるが、このとき容器51内に残留した流体は無駄になることが多いので、かかる最終的な残留流体量はできるだけ少ないことが望ましい。
【0007】
従来では、容器51自体が水平状態で支持されているので、水平な容器底面から開閉コック取付穴51hの直下の水平面に至る間の流体全てが残ることになり、流体残留量が比較的多くなるという難点があった。
この残留流体量を低減するには、開閉コック取付穴51hの位置をできるだけ低く設定すれば良いのであるが、低く設定するにしても設計的に許容される範囲はかなり限られたものとなる。例えば、流体容器51の内容積が20リットルの場合、開閉コック取付穴51hの位置を設計的に許容できる範囲で極力低く設定しても、約3000ミリリットル程度が残留する。
【0008】
また、従来の流体容器の支持ラックでは、流体容器は支持部材上に載置した状態で水平に支持されるだけで、左右方向については何らの拘束力も作用していないので、容器を安定状態で保持することが難しい。従って、使用時、特に流体残量が少なくなって総重量が減るほど、容器自体がガタツキ易くて扱い難くなるという問題もあった。
【0009】
更に、流体容器を少なくとも上下方向に積み重なるように並べて使用する場合、取り扱う流体の粘度が比較的高い場合などには、上側の流体容器の開閉コックから閉弁した後でも液垂れが生じることがあり、下側の流体容器の開閉コックが汚され、その清浄作業が煩わしいという問題もあった。
【0010】
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、流体容器を安定的に保持してそのガタツキを抑制し、また、流体残留量をより少なくすることができ、更には、流体容器を上下に並べて使用する場合でも上側流体容器の開閉弁からの液垂れにより下側流体容器の開閉弁が汚されることを回避できる、流体容器の支持ラックを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため、本願発明に係る流体容器の支持ラックは、全体形状が実質的に中空直方体状に形成され、その一面の所定角部に開閉弁を取り付けてなる流体容器を、上記開閉弁を取り付けた開閉弁取付面が前側に位置するように支持する流体容器の支持ラックであって、
上記開閉弁取付面の上記所定角部を挟む2つの下面に当接して上記流体容器を支持する棚部材と、該棚部材の左右両端を支持するフレーム部材とを備え、
上記棚部材は、その前側が後側に比して低くなるように前後方向へ傾斜して配置され、且つ、上記開閉弁取付面の上記所定角部を最下方に位置させた状態で上記流体容器を支持するものであり
上記棚部材が少なくとも上下方向に並ぶように複数配設され、これら複数の棚部材が正面視で斜めに傾斜した格子を形成しており、この格子の各窓部に上記流体容器が収納状態で支持され、
正面視にて上記開閉弁が実質的に同一直線状に並ぶ上下の流体容器について、上側の流体容器は下側の流体容器よりも所定量前側に偏って位置した状態で支持されている、
ことを特徴としたものである。
【0012】
この場合において、上記棚部材には、上記流体容器の上記開閉弁取付面に当接してその前方移動を規制する規制部材が取り付けられており、該規制部材を、上記流体容器の前方移動を規制する規制位置と、その規制を解除する規制解除位置とに位置変更させ得る規制部材操作機構が設けられていることが、より好ましい。
【0013】
また、この場合において、具体的には、上記規制部材は、上記窓部の下面を構成する棚板材の裏面側に配置されるストッパプレートと、該ストッパプレートの更に裏面側に配置される平板状のストッパガイドと、で構成され、
上記ストッパガイドは、上記棚板材に設けられた複数の取付穴にそれぞれ嵌合固定される複数のピンと、外縁の一部に開口する係合溝とを備える一方、
上記ストッパプレートは、上記ストッパガイドの複数のピンのうちの第1のピンを挿通させる長穴と、ストッパガイドの係合溝に挿通し得る係合突起と、平板から略垂直に突出し上記流体容器の開閉弁取付面に当接してその前方移動を規制する規制部と、該規制部と反対側の端部に位置し外方に所定量だけ突出した回動リミット部と、を備えており、
上記ストッパプレートは、棚板材とストッパガイドとの間に挟まれた状態で支持され、両板材に対してスライドしながら、ストッパガイドの上記ピンを中心にして回動可能と、することができる。
【0014】
更に、この場合において、上記流体容器が上記窓部に収納・支持された状態では、上記規制部は当該流体容器の開閉弁取付面に当接した規制位置にあって流体容器の前方移動を規制し、この規制状態では、ストッパプレートの上記係合突起がストッパガイドの上記係合溝内に係合することでストッパプレートがストッパガイドに対してロックされており、
上記流体容器を上記窓部から取り外す際には、上記係合突起の上記係合溝に対する係合状態を解除してストッパプレートのストッパガイドに対するロック状態を解除し、上記回動リミット部がストッパガイドの第2のピンに当て止められるまでストッパプレートを回動させることで、ストッパプレートの規制部が規制解除位置に位置変更させられ、該規制部による流体容器の前方移動の規制が解除される、ようにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、薬液タンク用のラックに適用した場合を例に取って、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は、本実施の形態に係る支持ラックに収容・支持される流体容器としての薬液タンク1の正面説明図および側面説明図である。これらの図に示すように、上記薬液タンク1は、全体形状が中空の略直方体状に形成され、その前後方向(図2における左右方向)における略正方形状の一面1a(前面:コック取付面)の所定角部に、開閉弁としての開閉コック2が取り付けられている。
【0016】
この開閉コック2は、通常時は閉弁状態に維持され、タンク内部の薬液を例えば小分け容器等に随時取り出す際に開弁操作されるものである。上記コック取付面1aの開閉コック2が取り付けられた角部と対向する角部には、当該薬液タンク1内に所定の薬液(例えば、手洗い洗剤あるいは消毒液など)を注入するための注入口を閉塞するキャップ又はプラグ等の閉塞部材3が位置している。
尚、上記薬液タンク1は、例えば20リットル(内容積)用のもので、略正方形状をなすコック取付面1aの1辺の長さが大略270mm、タンク全長は大略400mmに設定されている。
【0017】
図3は、上記薬液タンク1を収納・支持するための支持ラック10の全体斜視図である。この図に示すように、上記支持ラック10は、全体として大略板状に形成された基台11と、この基台11上に固定されたフレーム16と、このフレーム16内に備えられた棚部とを備えている。上記基台11の底面には、複数(4個)のキャスタ12が取り付けられている。また、基台11の前側上面には、後述する受け皿19(後述する図8,図9参照)を納めるために、所定幅の開口部11aが形成されている。
【0018】
上記フレーム16は、基台11の4隅に立設された縦ロッド17と、これら縦ロッド17間に上下方向に間隔を有して掛け渡された複数の横ロッド18とで構成されている。これら横ロッド18は、支持ラック10の前面を除いて、その後面および両側面にそれぞれ所定本数が配設されている。各横ロッド18の両端部は、縦ロッド17に対して、例えば溶接にて固定されている。
尚、上記基台11及びフレーム16は、より好ましくは、ステンレス鋼材により製作されている。また、上記棚部も、より好ましくは、ステンレス鋼を材料とした板材Pを用いて製作されている。
【0019】
上記棚部は、図4〜図6に示されるように、所定長さ及び幅のステンレス鋼鈑を長手方向における中央部で略直角に折り曲げ成形してなる棚板材P(棚板用の板材)を多数組み合わせて構成されている。
図4〜図6は、2枚の棚板材Pの組み合わせ方を示したものである。これらの図に示すように、各棚板材Pは、その両端部が折り曲げられてフランジ部Pfを備えている。また、一方のフランジ部Pfと折り曲げ部Pmとの略中間部位には、所定長さの切欠溝Pgが形成されている。
【0020】
図4に示される2枚の棚板材Pどうしを組み立てる際には、まず、図5に示されるように、一方の棚板材Pを逆向きにして組立前のセット状態とした上で、図6に示されるように、互いの切欠溝Pgに相手の板材Pが嵌合するように組み立てられる。そして、各フランジ部Pfが、フレーム16の両サイドの横ロッド18に対して、例えば溶接にて固定される。
【0021】
このとき、各棚板材Pは、その前側が後側に比して低くなるように前後方向へ傾斜して固定されるように、各フランジ部Pfの曲折角度等が設定されている。本実施の形態では、各棚板材Pの前方への傾斜角度が、例えば約5度になるように設定されている。
【0022】
また、後述する図9から良く分かるように、上下の棚板材Pについては、上側の棚板材Pが下側の棚板材Pよりも所定量だけ前側に偏って位置するように設定されている。これにより、正面視(図8参照)にて上記開閉コック2が実質的に同一直線状に並ぶ上下の薬液タンク1について、上側のタンク1は下側のタンク1よりも所定量だけ前側に偏って位置した状態で支持され、上側の薬液タンク1の開閉コック2からの液垂れによる薬液が下側の薬液タンク1の開閉コック2に降りかかってこの下側の開閉コック2を汚すことがないようになっている。
【0023】
図3の例では、合計4枚の棚板材Pが用いられており、2枚で1組の棚板材Pが上下方向に組み立てられている。これら棚板材Pの各フランジ部Pfを固定するために、支持ラック10の各側面にはそれぞれ4本の横ロッド18が配設されている。
このように組み立てられた各棚板材Pの両端のフランジ部Pfが、それぞれフレーム16の横ロッド18に固定されることにより、これら複数の棚板材Pが正面視で斜めに傾斜した格子状の棚部を構成している(図3参照)。
【0024】
そして、図8及び図9に示すように、棚板材Pで構成された格子の各窓部Wに薬液タンク1が収納・支持される。本実施の形態に係る支持ラック10では、4つの窓部Wが形成されており、これら窓部Wに4個と最上部の棚板材P上に2個の、計6個の薬液タンク1が収納・支持されている。
【0025】
上記窓部Wの下面を構成する棚板材P又は最上部の棚板材Pは、薬液タンク1のコック取付面1aにおける開閉コック2を取り付けた角部を挟む2つの下面1b,1c(図1参照)に当接して、開閉コック2を取り付けた上記角部を最下方に位置させた状態で当該薬液タンク1を支持している。
【0026】
このように、薬液タンク1は、そのコック取付面1aの開閉コック2を取り付けた角部を挟む2つの下面1b,1cに当接する棚板材Pで、上記角部を最下方に位置させた状態で支持されるので、上記棚板材Pによって左右方向についても拘束力されることになる。従って、薬液タンク1を非常に安定した状態で保持することができ、使用時におけるタンク自体のガタツキを効果的に抑制して取り扱いを容易にすることができる。
【0027】
また、上記各棚板材Pは、前述のように、その前側が後側に比して低くなるように前後方向へ傾斜して配置され、且つ、コック取付面1aの開閉コック2を取り付けた角部を最下方に位置させた状態で薬液タンク1を支持している(図9参照)。
従って、図15及び図16に示すように、薬液残量レベルLrが薬液タンク1内のコック取付穴1hよりも低くなり薬液の供給ができなくなった場合、薬液タンク1自体が前方に傾斜した状態で支持されているので、タンク1内に残留するのは、前方に傾斜したタンク底面からコック取付穴1hの直下の水平面に至る間の薬液だけであり、薬液タンク1が(従って、タンク底面が)水平に支持されていた従来に比して、薬液残留量を低減させることができる。
【0028】
本実施の形態では、薬液タンク1を20リットル用とし、棚板材Pの前方への傾斜角度を約5度に設定したが、この場合には、薬液残留量は約350ミリリットルであった。図17及び図18に示した従来例に係る支持ラックにて、流体容器51を棚板P’上に水平に支持した場合には、同じく20リットル用の流体容器51で流体残留量は約3000ミリリットルであったので、同容量の容器について、最終的な薬液残留量を大幅に低減させることができた。
【0029】
また、上記各棚板材Pは少なくとも上下方向に並ぶように複数枚(合計4枚)配設され、これら複数の棚板材Pが正面視で斜めに傾斜した格子を形成しており、この格子の各窓部Wに薬液タンク1が収納状態で支持されている。かかる支持構造とすることにより、薬液タンク1を少なくとも上下方向に積み重ねて支持することができ、支持ラック10を設置するに際して省スペース化を図ることができる。
【0030】
更に、本実施の形態では、前述のように、上下の棚板材Pについては、上側の棚板材Pが下側の棚板材Pよりも所定量だけ前側に偏って位置するように設定されており(図9参照)、正面視(図8参照)にて上記開閉コック2が実質的に同一直線状に並ぶ上下の薬液タンク1について、上側のタンク1は下側のタンク1よりも所定量だけ前側に偏って位置した状態で支持され、上側の薬液タンク1の開閉コック2からの液垂れによる薬液が下側の薬液タンク1の開閉コック2に降りかかってこの下側の開閉コック2を汚すことがないようになっている。
【0031】
薬液タンク1を上下方向に積み重ねて支持するに際して、かかる支持構造を採用することにより、上下の薬液タンク1の開閉コック2の位置を、上側のものが下側のものよりも所定量だけ前側に偏って位置するように、前後方向にずらせることができ、上側の薬液タンク1の開閉コック2から液垂れがあった場合でも、下側の薬液タンク1の開閉コック2が汚されることを有効に回避することができるのである。
【0032】
この場合、上側の薬液タンク1の開閉コック2からの液垂れによる薬液は、支持ラック10の基台11の前側上面に形成された開口部11a内に収納された受け皿19で受けて回収される。従って、上側の薬液タンク1の開閉コック2からの液垂れに起因する清浄作業の手間を大幅に削減することができる。
【0033】
また、図7から良く分かるように、上記棚部の格子の各窓部Wを構成する棚板材Pの所定箇所、具体的には、各窓部Wの下面を構成する棚板材Pの所定部位には、当該窓部Wに収納される薬液タンク1の前方移動を規制する規制部材としてのタンクストッパ30を取り付けるために、複数の(本実施の形態では3つの)取付穴Phが設けられている。
【0034】
上記タンクストッパ30は、略三角形に近い平板状のストッパガイド31と、略扇形の平板に略垂直な突出部を設けてなるストッパプレート32とで構成されている。上記ストッパガイド31は、棚板材Pに設けられた上記取付穴Phにそれぞれ嵌合する3本のピン31a,31b,31cと、外縁の一部に開口する略L字形の係合溝31dとを備えている。
【0035】
上記ストッパプレート32は、上記ストッパガイド31の3本のピン31a,31b,31cのうちの1本31cを挿通させる長穴32cと、ストッパガイド31の係合溝31dに挿通し得るピン状の係合突起32dと、略扇形のプレートから略垂直に突出する規制部32sとを備えている。
該規制部32sは、折り曲げ成形された小片板状で、上記係合突起32dとはストッパプレート32の平板状本体に関して互いに逆方向に突出している。また、ストッパプレート32の略扇形のプレート上における上記規制部32sと反対側の端部には、扇形の外方に所定量だけ突出した回動リミット部32kが形成されている。
【0036】
上記タンクストッパ30は、図7に示されるように、各窓部Wの下面を構成する棚板材Pの当該窓部Wにとっての裏面側に取り付けられる。すなわち、まず、当該窓部Wの下面を構成する棚板材Pの裏面側に、ストッパプレート32をその規制部32sが当該窓部W側に突出するようにセットした状態で当接させておき、更にその裏面側からストッパガイド31を当接させ、各ピン31a,31b,31cを棚板材Pの各穴部Phに嵌合させて固定する。このとき、ストッパガイド31のピン31cをストッパプレート32の長穴32cに挿通させておく。
【0037】
これにより、ストッパプレート32は、棚板材Pとストッパガイド31との間に挟まれた状態で支持され、両板材P,31に対してスライドしながら、ストッパガイド31の上記ピン31cを中心にして回動することができる。
ストッパプレート32をこのように回動させることにより、以下に説明するように、上記規制部32sを、窓部W内に収納・支持された薬液タンク1の前方移動を規制する規制位置と、その規制を解除する規制解除位置とに位置変更させることができる。
【0038】
図10及び図11は、窓部W内に収納・支持された薬液タンク1の前方移動がストッパプレート32の規制部32sによって規制されている規制状態を示す正面説明図および側面説明図である。また、図12及び図13は、上記規制部32sによるタンク前方移動の規制が解除された規制解除状態を示す正面説明図および側面説明図である。一方、図14(a),(b)及び(c)は、タンクストッパ30の作動を示すための一連の作動説明図で、タンクストッパ30を窓部Wの裏面側から示したものである。
【0039】
図10及び図11に示されるように、薬液タンク1が窓部W内に収納・支持された状態では、ストッパプレート32の規制部32sは、当該薬液タンク1の前面1a(開閉コック取付面)に当接した規制位置にあり、当該規制部32sによって薬液タンク1の前方移動が規制されている。
【0040】
この規制状態では、図14(a)に示されるように、ストッパプレート32の係合突起32dがストッパガイド31の係合溝31d内に係合させることにより、ストッパプレート32をストッパガイド31に対してロックすることができ、図8及び図9に示されるように、薬液タンク1が窓部W内に収納・支持させた通常状態では、ストッパプレート32はロック状態に維持される。尚、この規制状態では、ストッパガイド31の上記係合溝31dとストッパプレート32の上記長穴32とは略同一方向に伸長している。
【0041】
薬液タンク1の交換時あるいは支持ラック10のメインテナンス時など、薬液タンク1を窓部Wから取り外す際には、上記ストッパプレート32を回動操作することにより、規制部32sを規制解除位置に位置変更させる。すなわち、図14(b)において矢印で示すように、ストッパプレート32をストッパガイド31に対して、係合溝31d及び長穴32cの伸長方向にスライドさせて、係合突起32dの係合溝31dに対する係合状態を解除し、これにより、ストッパプレート32のストッパガイド31に対するロック状態を解除する。このとき、ストッパガイド31のピン31cはストッパプレート32の長穴32dに沿って相対的にスライドする。
【0042】
そして、図14(c)において矢印で示すように、上記ピン31cを中心にしてストッパプレート32を回動させる。この回動操作は、ストッパプレート32の回動リミット部32kがストッパガイド31のピン31aに当て止められるまで行われる。これにより、図12及び図13に示されるように、ストッパプレート32の規制部32sが規制解除位置に位置変更させられ、該規制部32sによる薬液タンク1の前方移動の規制が解除されるようになっている。この規制解除状態とすることにより、支持ラック10の窓部W内に収納・支持された薬液タンク1を、容易に出し入れすることができる。
【0043】
以上のように、棚板材Pに薬液タンク1の前面(開閉コック取付面)に当接してその前方移動を規制する規制部32sを有するストッパプレート32を取り付け、上記規制部32sを、薬液タンク1の前方移動を規制する規制位置とその規制を解除する規制解除位置とに位置変更させ得るようにストッパプレート32を操作する操作機構を設けたことにより、薬液タンク1の使用時にあっては、上記規制部32sを規制位置に維持して当該薬液タンク1の前方移動を確実に規制することができ、また、薬液タンク1を支持ラック10に対して出し入れする際には、上記規制部32sを規制解除位置に維持して作業性を確保することができるのである。
【0044】
尚、上記実施の形態では、薬液タンク1の開閉コック2を取り付けた所定角部を挟む2つの下面に当接して当該薬液タンク1を支持する棚部材として、板状の棚板材Pが用いられていたが、本発明はかかる構造に限定されるものではなく、他の構造の棚部材を用いることもできる。例えば、棚部材として、平行に配設された前後の板状または棒状の部材を用い、その前側の部材が後側の部材よりも低くなるように、前後に傾斜した配置構造としても良い。
【0045】
また、上記実施の形態では、薬液タンク1は上下方向に積み重なるようにして支持ラック10に支持されていたが、本発明は、かかる場合に限定されるものではなく、多数の薬液タンク1を横方向に並べて支持する場合にも有効に適用することができる。更に、上記実施の形態では、支持ラック10は薬液タンク1を収納・支持するものであったが、本発明に係る支持ラックは、薬液タンク1に限定されることなく、他の種類の流体を貯えた種々の流体容器の収納・支持に有効に適用し得るものである。
【0046】
このように、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
本願発明に係る流体容器の支持ラックによれば、流体容器は、開閉弁取付面の開閉弁を取りつけた所定角部を挟む2つの下面に当接する棚部材で、上記所定角部を最下方に位置させた状態で支持されるので、上記棚部材によって左右方向についても拘束力されることになる。従って、容器を非常に安定した状態で保持することができ、使用時における容器自体のガタツキを効果的に抑制して取り扱いを容易にすることができる。
また、上記棚部材は、その前側が後側に比して低くなるように前後方向へ傾斜して配置され、且つ、開閉弁取付面の開閉弁を取り付けた所定角部を最下方に位置させた状態で流体容器を支持するので、流体残量レベルが容器内の開閉弁取付穴よりも低くなり流体供給ができなくなった場合、容器自体が前方に傾斜した状態で支持されているので、容器内に残留するのは、前方に傾斜した容器底面から開閉弁取付穴の直下の水平面に至る間の流体だけであり、流体容器が(従って、容器底面が)水平に支持されていた従来に比して、流体残留量を低減させることができる。
【0048】
この場合において、上記棚部材を少なくとも上下方向に並ぶように複数配設し、これら複数の棚部材が正面視で斜めに傾斜した格子を形成し、この格子の各窓部に流体容器を収納状態で支持することにより、上述の作用効果を奏しつつ、流体容器を少なくとも上下方向に積み重ねて支持することができ、支持ラックを設置するに際して省スペース化を図ることができる。
【0049】
また、この場合において、正面視にて開閉弁が実質的に同一直線状に並ぶ上下の流体容器については、上側の流体容器を下側の流体容器よりも所定量前側に偏って位置した状態で支持することにより、上下の流体容器の開閉弁の位置を前後方向にずらせることができ、上側流体容器の開閉弁から液垂れがあった場合でも、下側流体容器の開閉弁が汚されることを有効に回避することが可能になる。
【0050】
更に、以上の場合において、上記棚部材に流体容器の開閉弁取付面に当接してその前方移動を規制する規制部材を取り付け、該規制部材を規制位置と規制解除位置とに位置変更させ得る規制部材操作機構を設けることにより、流体容器の使用時にあっては、上記規制部材を規制位置に維持して当該流体容器の前方移動を確実に規制でき、また、流体容器を支持ラックに対して出し入れする際には、上記規制部材を規制解除位置に維持して作業性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る支持ラックに収容・支持される薬液タンクの正面説明図である。
【図2】 上記薬液タンクの側面説明図である。
【図3】 上記支持ラックの全体斜視図である。
【図4】 上記支持ラックの1組(2枚)の棚板材を示す斜視図である。
【図5】 上記2枚の棚板材の組立前のセット状態を示す斜視図である。
【図6】 上記2枚の棚板材の組立状態を示す斜視図である。
【図7】 上記支持ラックの棚板の格子状窓部を拡大して示す斜視図である。
【図8】 薬液タンクを収納支持した上記支持ラックの正面説明図である。
【図9】 薬液タンクを収納支持した上記支持ラックの側面説明図である。
【図10】 上記支持ラックの窓部内に収納・支持された薬液タンクのストッパプレート規制部よる規制状態を示す正面説明図である。
【図11】 上記窓部内に収納・支持された薬液タンクのストッパプレート規制部よる前方移動規制状態を示す側面説明図である。
【図12】 上記支持ラックの窓部内に収納・支持された薬液タンクの前方移動が規制解除された状態を示す正面説明図である。
【図13】 上記窓部内に収納・支持された薬液タンクの前方移動が規制解除された状態を示す側面説明図である。
【図14】(a) タンクストッパの作動を示すための一連の作動説明図の一部で、薬液タンクの前方移動規制状態を示す説明図である。
(b) 上記一連の作動説明図の一部で、ストッパプレートのストッパガイドに対するロック解除状態を示す説明図である。
(c) 上記一連の作動説明図の一部で、薬液タンクの前方移動が規制解除された状態を示す説明図である。
【図15】 上記支持ラックに支持された薬液タンクについて、薬液残量レベルが低下して薬液供給ができなくなった状態での薬液残留量を示す薬液タンクの正面説明図である。
【図16】 上記支持ラックに支持された薬液タンクについて、薬液残量レベルが低下して薬液供給ができなくなった状態での薬液残留量を示す上記薬液タンクの側面説明図である。
【図17】 従来例に係る支持ラックに支持された流体容器について、流体残量レベルが低下して流体供給ができなくなった状態での流体残留量を示す流体容器の正面説明図である。
【図18】 従来例に係る支持ラックに支持された流体容器について、流体残量レベルが低下して流体供給ができなくなった状態での流体残留量を示す流体容器の側面説明図である。
【符号の説明】
1…薬液タンク
1a…開閉コック取付面
2…開閉コック
10…支持ラック
16…フレーム
17…縦ロッド
18…横ロッド
30…タンクストッパ
31…ストッパガイド
32…ストッパプレート
32s…ストッパプレートの規制部
P…棚板材
W…窓部

Claims (4)

  1. 全体形状が実質的に中空直方体状に形成され、その一面の所定角部に開閉弁を取り付けてなる流体容器を、上記開閉弁を取り付けた開閉弁取付面が前側に位置するように支持する流体容器の支持ラックであって、
    上記開閉弁取付面の上記所定角部を挟む2つの下面に当接して上記流体容器を支持する棚部材と、該棚部材の左右両端を支持するフレーム部材とを備え、
    上記棚部材は、その前側が後側に比して低くなるように前後方向へ傾斜して配置され、且つ、上記開閉弁取付面の上記所定角部を最下方に位置させた状態で上記流体容器を支持するものであり
    上記棚部材が少なくとも上下方向に並ぶように複数配設され、これら複数の棚部材が正面視で斜めに傾斜した格子を形成しており、この格子の各窓部に上記流体容器が収納状態で支持され、
    正面視にて上記開閉弁が実質的に同一直線状に並ぶ上下の流体容器について、上側の流体容器は下側の流体容器よりも所定量前側に偏って位置した状態で支持されている、
    ことを特徴とする流体容器の支持ラック。
  2. 上記棚部材には、上記流体容器の上記開閉弁取付面に当接してその前方移動を規制する規制部材が取り付けられており、該規制部材を、上記流体容器の前方移動を規制する規制位置と、その規制を解除する規制解除位置とに位置変更させ得る規制部材操作機構が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体容器の支持ラック。
  3. 上記規制部材は、上記窓部の下面を構成する棚板材の裏面側に配置されるストッパプレートと、該ストッパプレートの更に裏面側に配置される平板状のストッパガイドと、で構成され、
    上記ストッパガイドは、上記棚板材に設けられた複数の取付穴にそれぞれ嵌合固定される複数のピンと、外縁の一部に開口する係合溝とを備える一方、
    上記ストッパプレートは、上記ストッパガイドの複数のピンのうちの第1のピンを挿通させる長穴と、ストッパガイドの係合溝に挿通し得る係合突起と、平板から略垂直に突出し上記流体容器の開閉弁取付面に当接してその前方移動を規制する規制部と、該規制部と反対側の端部に位置し外方に所定量だけ突出した回動リミット部と、を備えており、
    上記ストッパプレートは、棚板材とストッパガイドとの間に挟まれた状態で支持され、両板材に対してスライドしながら、ストッパガイドの上記ピンを中心にして回動可能である、
    ことを特徴とする請求項2記載の流体容器の支持ラック。
  4. 上記流体容器が上記窓部に収納・支持された状態では、上記規制部は当該流体容器の開閉弁取付面に当接した規制位置にあって流体容器の前方移動を規制し、この規制状態では、ストッパプレートの上記係合突起がストッパガイドの上記係合溝内に係合することでストッパプレートがストッパガイドに対してロックされており、
    上記流体容器を上記窓部から取り外す際には、上記係合突起の上記係合溝に対する係合状態を解除してストッパプレートのストッパガイドに対するロック状態を解除し、上記回動リミット部がストッパガイドの第2のピンに当て止められるまでストッパプレートを回動させることで、ストッパプレートの規制部が規制解除位置に位置変更させられ、該規制部による流体容器の前方移動の規制が解除される、
    ことを特徴とする請求項に記載の流体容器の支持ラック。
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