JP4043881B2 - 二連式液体噴出容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二連式の液体噴出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器体内収納時にあっては二液を別々に分離させておき、使用時に二液を混合使用する液体噴出容器として、二連式液体噴出容器が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記二連式の液体噴出容器は、二容器体の液体を同時噴出により混合するが、例えばシャンプーとリンスのように時間差をおいて二液を別々に使用する場合も、そのような二連式の液体噴出容器にすると便利である。しかしこのように時間差をおいて別々に二液を使用する場合は、二液を同時噴出できないように、少くとも二液同時噴出の容器ではないことが明白な構成とすることが必要である。
【0004】
本発明は二液同時噴出が困難であって、時間差をおいて二液を使用する二連式液体噴出容器であることに、消費者が気付くことが出来るよう設けたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の手段としてノズル付き押下げヘッドを上方付勢させて容器体から起立する一対の液体噴出容器を、保持筒9内へ、押下げヘッドを上方へ突出させて、回動不能に嵌合させた二連式液体噴出容器において、
上記両押下げヘッド22,22 を覆って頂壁42外周から垂設する周壁43下部を、保持筒9上部へ回動可能に嵌合させたキャップ41を有し、該キャップ周壁の下部43a を除く、頂壁および周壁部分の左右方向一半が切欠き44され、該切欠き内方に一方押下げヘッドが露出する状態で、他方押下げヘッドは覆合されるよう形成させた。
【0006】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に上記保持筒9およびキャップ41の嵌合部分横断面を円筒状とし、かつ容器体23および押下げヘッド22を垂直面と弯曲面とからなる半円筒状に形成して、二容器の各垂直面を接して並立させると共に、押下げヘッド22のノズル26を押下げヘッド前面の垂直面寄り部分に開口させ、かつそのノズル孔直下の弯曲面および垂直面前方部分を、後方へ入込む凹部31,31 とした。
【0007】
第3の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共に別に設けた筒体6下部を、主筒1の上端部へ着脱自在に嵌合させて、それ等主筒と筒体とで保持筒9を形成し、筒体6上部へキャップ41を回動可能にかつ抜出し不能に嵌合させた。
【0008】
第4の手段として、上記第1、第2又は第3の手段を有すると共に保持筒9上部とキャップ周壁下部との各嵌合部分へ、凹凸の第1、第2係合部51,52 を設けて、上記切欠き44が一方ないし他方の押下げヘッドを露出する第1、および第2位置、又両押下げヘッドの前半又は後半を露出する第3位置で、凹状ないし凸状の第1係合部51内へ凸状ないし凹状の第2係合部52が、強制離脱可能に嵌合できるよう形成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面について説明すると、1は底板外周から円筒状の筒部2を起立させた主筒で、該主筒上部は図5が示すように上向き段部3を介して小外径部4とし、かつ該小外径部の対向部分外面には、後述の筒体内面へ付設する係合突部係合用のL字状溝5を穿設している。
【0010】
主筒1上部へは別に設けた筒体6下部を嵌合させており、該筒体下部を上記小外径部4外面へ嵌合できる大内径部とし、かつ該大内径部の対向部分外面へ、上記L字状溝5内へ嵌合させ、かつ締付けする係合突部7を付設し、図2のようにこれ等両係合突部を、L字状溝の垂直溝部分上端から下端まで下降させた後、横溝部分の奥部まで筒体回動により移動させることで、その筒体6を主筒上部へ締付けさせている。上記筒体下部を除く上方筒体部分は上向き段部を介して小外径としており、該小外径部分の下部外面へはキャップ係合用の突条8を周設している。
【0011】
上記主筒1と筒体6とで保持筒9を形成しているが、主筒を長く設けて主筒だけで保持筒としてもよい。尚主筒1の下部内には、該下部内を左右に区分する区画壁10を設けるとよい。図示例で主筒は透明としている。
【0012】
上記保持筒9内へは、ノズル付き押下げヘッド22を上方付勢させて容器体23から起立する同一形状、同一大きさの一対をなす液体噴出容器21,21 を収納させている。
【0013】
該液体噴出容器は、公知のように胴部上端から肩部を介して口頸部を起立する容器体23内に、該容器体の口頸部上面へ外向きフランジを係合させて該外向きフランジ付きのシリンダ24を垂下し、該シリンダ内から上方付勢されて起立する作動部材25上端にノズル26付きの押下げヘッド22を嵌合させ、又上記口頸部外面へ螺合させた装着筒27上端の内向きフランジ内周から短筒28を起立し、又その内面から垂下させた挟持筒29と短筒下部内面との間に、上記外向きフランジ24上方へ起立させたシリンダ上端部を嵌合させ、上記ステム30は挟持筒29内へ上下動自在に挿通させている。
【0014】
本発明にあっては、上記容器体23,23 および押下げヘッド22,22 を、垂直壁と弯曲壁とからなる半円筒状となし、両容器体および押下げヘッドの各垂直壁を当接させて液体噴出容器を並立させている。又両押下げヘッド上部は上部小径のテーパ状となし、両押下げヘッドの前面上部の垂直面寄り部分にノズル26,26 を開口させ、そのノズル前面下方の押下げヘッド前部を形成する弯曲壁前方部分および垂直壁前方部分を図2が示すように後方へ入込む凹部31,31 としている。尚押下げヘッドは、図2が示すようにその周壁の下端部だけを筒体6の上部内へ挿入させており、押下げにより付勢に抗して筒体内へ下降し、解放により上昇するが、筒体に対して押下げヘッドは回動不能に係合させることが望ましい。
【0015】
41は、既述両押下げヘッドを覆って、頂壁42外周から垂下させた周壁43下部を、保持筒9の上部外面へ回動可能に嵌合させ、又頂壁42および下部を除く周壁部分の左右方向一半を切欠き44したキャップである。該キャップは下部周壁内面に、既述突条8を嵌合させた凹溝45を周設している。
【0016】
該キャップは、図1が示すように上記切欠き44内方へ一方の押下げヘッド22を露出させた状態で、他方はキャップで覆合されるよう設けたものであり、図4が示すように保持筒9に対してキャップ41を回すことで、図1とは逆に露出されていた押下げヘッドが覆合され、又覆合されていた押下げヘッドは露出させることが可能とする。又図3が示すように保持筒上部、正確には筒体6の上部外面の一ヶ所と、キャップ周壁下部43a の三ヶ所とには、凹凸いずれかの第1係合部51と第2係合部52とが設けてあって、図1のように一方の押下げヘッドが露出し、他方が覆合された状態で第1係合部51と第1の第2係合部52とが、又図1とは逆に一方の押下げヘッドが覆合されかつ他方が露出したとき第1係合部51と第3の第2係合部52とが、更に両押下げヘッドの各前半が覆合され、後半が露出する状態で第1係合部51へ第2の第2係合部52が、それぞれ強制回動可能に嵌合するよう設けている。両押下げヘッド前半を覆合させた状態は、両押下げヘッドの押下げ禁止状態を示すが、両押下げヘッド後半を覆合させて、その押下げ禁止状態を示すことも可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするものであり、請求項1記載のようにすることで、二箇の押下げヘッドの同時押下げを防ぐことが出来る。
【0018】
請求項2記載のようにすることで、二連の液体噴出容器の並設が容易であり、又ノズル前面直下部分に凹部31,31 を設けることで、ノズルを筒として前方に突出させた場合と同様に、液体噴出後に液垂れした液体が、押下げヘッド周壁の前面を伝わって下方まで漏れることがなく、ノズル前面直下の凹部上端前縁部分を拭き取ることで、液垂れした液体を除去することが出来る。
【0019】
請求項3のようにすることで、容器体内液体が無くなって容器体内へ液体補充をする際に、キャップ41を筒体6と共に保持筒から外し、容器体を保持筒内から取出して液体補充をすることが容易となる。
【0020】
請求項4のようにすることで、押下げヘッドに対するキャップの位置決めが容易となり、キャップ回動の際にクリック感を持たせることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明容器の斜視図である。
【図2】 図1容器の断面図である。
【図3】 容器上部とキャップとの分解斜視図である。
【図4】 キャップ回動途中の斜視図である。
【図5】 容器主要部材の斜視図である。
【符号の説明】
1…主筒 6…筒体 9…保持筒
21…液体噴出容器 22…押下げヘッド 26…ノズル
31…凹部 41…キャップ 44…切欠き
51…第1係合部 52…第2係合部

Claims (4)

  1. ノズル付き押下げヘッドを上方付勢させて容器体から起立する一対の液体噴出容器を、保持筒9内へ、押下げヘッドを上方へ突出させて、回動不能に嵌合させた二連式液体噴出容器において、
    上記両押下げヘッド22,22 を覆って頂壁42外周から垂設する周壁43下部を、保持筒9上部へ回動可能に嵌合させたキャップ41を有し、該キャップ周壁の下部43a を除く、頂壁および周壁部分の左右方向一半が切欠き44され、該切欠き内方に一方押下げヘッドが露出する状態で、他方押下げヘッドは覆合されるよう形成させた
    ことを特徴とする二連式液体噴出容器。
  2. 上記保持筒9およびキャップ41の嵌合部分横断面を円筒状とし、かつ容器体23および押下げヘッド22を垂直面と弯曲面とからなる半円筒状に形成して、二容器の各垂直面を接して並立させると共に、押下げヘッド22のノズル26を押下げヘッド前面の垂直面寄り部分に開口させ、かつそのノズル孔直下の弯曲面および垂直面前方部分を、後方へ入込む凹部31,31 とした
    ことを特徴とする、請求項1記載の二連式液体噴出容器。
  3. 別に設けた筒体6下部を、主筒1の上端部へ着脱自在に嵌合させて、それ等主筒と筒体とで保持筒9を形成し、筒体6上部へキャップ41を回動可能にかつ抜出し不能に嵌合させた
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の二連式液体噴出容器。
  4. 保持筒9上部とキャップ周壁下部との各嵌合部分へ、凹凸の第1、第2係合部51,52 を設けて、上記切欠き44が一方ないし他方の押下げヘッドを露出する第1、および第2位置、又両押下げヘッドの前半又は後半を露出する第3位置で、凹状ないし凸状の第1係合部51内へ凸状ないし凹状の第2係合部52が、強制離脱可能に嵌合できるよう形成した
    ことを特徴とする、請求項1、2又は3記載の二連式液体噴出容器。
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