JP4043543B2 - 硝子繊維集束剤用化工澱粉、集束剤およびそれを付着させた硝子繊維 - Google Patents

硝子繊維集束剤用化工澱粉、集束剤およびそれを付着させた硝子繊維 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は脱油性に優れかつ粉落ちや毛羽立ちが少なく、飛走性が良いという優れた諸特性を有する硝子繊維集束剤用化工澱粉、硝子繊維集束剤およびこの集束剤を付着させた硝子繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
フィルム形成剤として作用する集束剤としては、ヤーン用とロービング用に大別される。ヤーン用の集束剤としては澱粉または澱粉を化学的に処理変性したものが主剤として用いられている。これは、澱粉が適度なフィルム形成力と接着力をもつこと、焼成脱油が容易なこと、コストが比較的安いことなどによる。収束剤には澱粉の他に潤滑剤、カチオン系柔軟剤、界面活性剤、防腐剤などが助剤として添加される。
このような集束剤を塗布したヤーンは優れた諸特性を示しこれまで使用されているが、種々の改良が提案されている。
【0003】
塗布された集束剤が、巻き取られた糸のパッケージを乾燥する際に特定の成分(一般には水に溶けやすい成分)が表面部分に移行するマイグレーションという現象を防止するための改良として特公昭53-35639号公報には、「糊化後の平均粒径が0.5〜10ミクロン、粘度が5%、50℃において30cps以下を示す架橋エーテル化澱粉を被膜形成剤とする集束剤」が提案されている。
【0004】
また、特公平4-76338号公報には「澱粉とオクチル無水コハク酸やテトラデシル無水コハク酸とのエステル化物を用いる移動安定性の硝子集束用糊剤組成物」が提案されている。また、特開昭61-270236号公報には、「澱粉またはヒドロキシアルキル化物を一価の低級脂肪酸または一価の芳香族酸でエステル化し、濃硫酸で澱粉分子を分解してなる硝子繊維用集束剤」が提案されている。
【0005】
脱油性の改良として、特開平8-104548号公報には「硫酸アンモニウム系化合物を、少なくとも1種以上含むガラス繊維用集束剤及びこれを0.001−10.00重量%付着させたガラス繊維」が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特公昭53-35639号公報の集束剤は、糊化後の平均粒子径を0.5〜10ミクロンにするためには特殊な小粒子の澱粉を使用するか、小粒子澱粉の膨潤を抑えるために架橋度合いを高くしなければならない。しかし、高架橋澱粉は水に溶けないので、フィルム性が悪く、均一で柔軟なフィルムにならないためヤーンの被覆が不十分となり、粉落ち、毛羽立ちが多くなる。
【0007】
上記の特公平4-76338号公報の集束剤は、疎水性と親水性をもった乳化力の高い澱粉を使用するため、併用する油成分が澱粉の水に溶けやすい成分と乳化し、澱粉糊液と油とが一体になるためマイグレーションしにくくなるかもしれない。しかし、澱粉フィルムの表層に移行して澱粉フィルム表面の滑りを良くして摩擦抵抗を下げ、粉落ち、毛羽立ちを抑える役目の油成分が乳化され澱粉フィルムの内層にも分布するため、表面の平滑性が低下し、粉落ち、毛羽立ちを抑える効果が乏しくなる。
【0008】
上記の特開昭61-270236号公報の集束剤は、澱粉をヒドロキシアルキル化とエステル化またはエステル化したものを更に、濃硫酸による酸加水分解処理しているため、水に対する溶解性が非常に高くなっているので、マイグレーションし易い。
また、この濃硫酸による酸加水分解処理は上記特開平8-104548号公報によると、アンモニウム化合物と併用すると脱油性を向上させる硫酸アンモニウム系化合物を生成するのであるが、硫酸は反応設備の腐食を促進するので好ましくない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、スルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む硝子繊維集束剤用化工澱粉、または集束剤の調合時にスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む集束剤、およびスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む集束剤を付着させた硝子繊維が脱油性に優れかつ粉落ちや毛羽立ちが少なく、飛走性が良く上記の課題を解決するのに有効であることを見出した。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の硝子繊維集束剤用化工澱粉は、60℃、5%水溶液で略1〜50CPSの粘度を有する粘度(分子量)に調製される。
これらの化工澱粉は加水分解処理、エーテル化、エステル化、グラフト化、架橋処理の群から選ばれる1種以上の化工を必要に応じてなされる。
【0011】
原料となる澱粉の種類はコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、馬鈴薯澱粉またはハイアミロースコーンスターチから選ばれる。
【0012】
本発明の化工澱粉は必要に応じて低分子化処理されるが、低分子化処理とは硫酸、硝酸、塩酸などの鉱酸や有機酸による酸加水分解処理と、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤による酸化処理をいう。その低分子化の程度は加水分解されて低粘度化(低分子化)された結果の粘度で示される。その粘度は60℃、5%水溶液で略1〜50CPS、好ましくは3〜20CPSのものが好適に使用される。
【0013】
本発明の化工澱粉は低分子化処理の他にも、エーテル化、エステル化、グラフト化、架橋処理の群から選ばれる1種以上の化工を必要に応じてされる。エーテル化はカルボキシメチル化、ヒドロキシアルキル化、アルキル化、ベンジル化、カチオンエーテル化などが挙げられる。そのなかでもヒドロキシアルキル化が特に有効である。ヒドロキシアルキル化は澱粉に1・2−アルキレンオキシド、すなわちエチレンオキシド、1・2−プロピレンオキシド、1・2−ブチレンオキシドを作用して得られる。これらのアルキレンオキシドはコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、および馬鈴薯澱粉に対してはMS値が0.03〜0.26好ましくは0.07〜0.20の範囲になるように付加し、ハイアミロースコーンスターチに対してはMS値が0.07〜0.36好ましくは0.10〜0.30の範囲になるように付加される。ここでヒドロキシアルキル化の程度を示すMS値とは澱粉の無水グルコース残基当たりのヒドロキシアルキル基のモル数(Molar Substitution)のことをいう。
【0014】
エステル化は酢酸エステル、燐酸エステル、硫酸エステル、硝酸エステル、キサントゲン酸エステルなどが挙げられるが、その中でも酢酸エステルが有効に用いられる。そのエステル化の程度はコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、および馬鈴薯澱粉に対してはDS値が0.03〜0.26好ましくは0.07〜0.20の範囲になるようにエステル化し、ハイアミロースコーンスターチに対してはDS値が0.07〜0.36好ましくは0.10〜0.30の範囲になるように付加される。ここでエステル化の程度を示すDS値とは澱粉の無水グルコース残基当たりの置換エステル基数(Degree of Substitution)のことをいう。
【0015】
グラフト化は酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エステル、アクリルアミド、スチレン、マレイン酸、クロトン酸などのラジカル重合可能な単量体を1種または2種以上グラフト重合して得られる。重合は通常のラジカル重合触媒を用いて湿式あるいは乾式で行われる。
【0016】
本発明の硝子繊維集束剤用化工澱粉は、上記の低分子化処理、エーテル化、エステル化、グラフト化と組み合わせて架橋反応によっても粘度を調整することができる。架橋剤としては、エピクロルヒドリン、トリメタリン酸ナトリウム、シアヌリッククロライド、アジピック−アセチックアンハイドライド、ホルマリン、ジエポキシド化合物、ジアルデヒド化合物などの澱粉の水酸基と反応し得る官能基を2つ以上有する試薬が用いられる。
【0017】
本発明のスルファミン酸アンモニウム系化合物とは、スルファミン酸とアンモニアやアミン類(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、N,N,N−トリ−アルキル(またはアルケニル,アルキルまたはアルケニルのうち少なくとも1個はC8〜24で他はHまたはC1〜5)アミン、トリアルキル(またはアルケニル,C8〜24)複合アミン、トリアリルアミン、トリエタノールアミン、テトラアルキル(C1〜4)アンモニウム塩、脂肪族アルキル(少なくとも1個はC8〜24,他はC1〜5)第4級アンモニウム塩、N,N,N,N−テトラアルキル(またはアルケニル,アルキルまたはアルケニルの1個以上はC8〜24で他はC1〜5)第4級アンモニウム塩など)を作用させて得られる化合物をいう。
【0018】
本発明のスルファミン酸アンモニウム系化合物は、集束剤調合時に添加することができる。また、スルファミン酸アンモニウム系化合物は、化工澱粉製造時に使用し残存させることもできる。例えば、澱粉をヒドロキシプロピル化させるときに、アミン類を反応pHを上げる触媒として使い、中和および酸加水分解のためにスルファミン酸を使用し、再び中和するためにアンモニアまたはアミン類を使用することによって、スルファミン酸アンモニウム系化合物を化工澱粉に含ませることができる。
【0019】
集束剤中の本発明のスルファミン酸アンモニウム系化合物の含有量は、好ましくは0.05〜10.00重量%である。含有量が10.00重量%を越えると糸質が柔らかくなりすぎ好ましくない。また、0.05重量%未満では脱油性向上の効果があまりでない。なお、スルファミン酸は、硫酸、塩酸、硝酸などに比べ腐食性が少ないので、酸加水分解触媒として用いるのに好適である。
【0020】
本発明の硝子繊維集束剤用化工澱粉は、その硝子繊維用集束剤に通常使用される潤滑剤(動植物油に水素添加した硬化油、パラフィンワックス、高級飽和脂肪酸と高級飽和アルコールの縮合物など)、カチオン系柔軟剤(テトラエチレンペンタミンとステアリン酸とを反応させて得られるアマイドまたはイミダゾリン、炭素数8から18程度のポオリエチレンイミンとの反応生成物など)、界面活性剤(ポリオキシエチレンポリアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど)防腐剤(ホルマリンなど)、その他の助剤を添加混合することによって硝子繊維用集束剤となり、硝子フィラメントに塗布して使用される。
【0021】
【実施例】
実施例1
コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチをそれぞれ1000gを耐圧ブレンダーに投入し、メタノール100gにトリエチルアミン25gを溶解した溶液を攪拌しながら噴霧した。1・2−プロピレンオキシドを120〜250gそれぞれエピクロルヒドリン0.1〜0.5gと共に添加し、50℃で10時間架橋・ヒドロキシプロピル化した。反応終了後、スルファミン酸25gを水で希釈したもので中和し、乾燥し、精粉した。それぞれの澱粉のヒドロキシプロピル化のM.S.値と5%水溶液の60℃、B型粘度計、60rpmにおける粘度は、コーンスターチの架橋・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.11、粘度が10CPS、馬鈴薯澱粉の架橋・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.08、粘度が12CPS、ハイアミロースコーンスターチの架橋・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.16、粘度が13CPSであった。スルファミン酸アンモニウム系化合物(スルファミン酸トリエチルアンモニウム)の含有量は、それぞれ4.7%、4.6%、4.8%であった。
【0022】
次に、こうして得られたコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチの架橋・ヒドロキシプロピル化試料各4.0重量%、水素添加植物油0.7重量%、パラフィンワックス0.8重量%、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の縮合物の酢酸活性化物0.25重量%、乳化剤(ポリオキシエチレンポリプロピレンエーテル)0.2重量%、ホルマリン0.03重量%(純分100%換算)および残部が水からなる本発明の集束剤を0.8〜1.0重量%に付着させたヤーンを用い、エアジェットルームでガラスクロスを製織した。ヤーンの撚糸工程、整経工程での粉落ちの状態により5ランクに等級付けし、クロス表面の毛羽数により5ランクに等級付けし、緯糸としてヤーンを打ち込んだときの到達タイミングの測定値と緯糸に起因する織機停台回数を総合判定し飛走性を5ランクに等級付けし、クロスを加熱脱油した後、白度や着色度を総合判定し、脱油性を5ランクに等級付けした。いずれの値も小さい方が優れた結果が得られたことを示す。
【0023】
コーンスターチの架橋・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.88%、粉落ち等級2、毛羽等級1、飛走性等級1、脱油性等級1、馬鈴薯澱粉の架橋・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.91%、粉落ち等級2、毛羽等級1、飛走性等級1、脱油性等級1、ハイアミロースコーンスターチの架橋・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.86%、粉落ち等級1、毛羽等級1、飛走性等級2、脱油性等級1であった。
【0024】
実施例2
コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチをそれぞれ1000gを耐圧ブレンダーに投入し、メタノール100gにトリエチルアミン25gを溶解した溶液を攪拌しながら噴霧した。1・2−プロピレンオキシドを100〜200gそれぞれに添加し、50℃で10時間ヒドロキシプロピル化した。反応終了後、スルファミン酸25gを水で希釈したもので中和し、さらに水で希釈したスルファミン酸40g添加し、40℃で12時間酸加水分解し、28%アンモニア水60gで中和し、乾燥し、精粉した。それぞれの澱粉のヒドロキシプロピル化のM.S.値と5%水溶液の60℃、B型粘度計、60rpmにおける粘度は、コーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.09、粘度が9CPS、馬鈴薯澱粉の加水分解・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.07、粘度が12CPS、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.12、粘度が13CPSであった。スルファミン酸アンモニウム系化合物(スルファミン酸トリエチルアンモニウムおよびスルファミン酸アンモニウム)の含有量は、それぞれ9.7%、9.8%、9.9%であった。
【0025】
次に、こうして得られたコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料各4.2重量%、水素添加植物油0.8重量%、パラフィンワックス0.8重量%、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の縮合物の酢酸活性化物0.25重量%、乳化剤(ポリオキシエチレンポリプロピレンエーテル)0.2重量%、ホルマリン0.03重量%(純分100%換算)および残部が水からなる本発明の集束剤を0.8〜1.0重量%に付着させたヤーンを用い、エアジェットルームでガラスクロスを製織した。ヤーンの撚糸工程、整経工程での粉落ちの状態により5ランクに等級付けし、クロス表面の毛羽数により5ランクに等級付けし、緯糸としてヤーンを打ち込んだときの到達タイミングの測定値と緯糸に起因する織機停台回数を総合判定し飛走性を5ランクに等級付けし、クロスを加熱脱油した後、白度や着色度を総合判定し、脱油性を5ランクに等級付けした。いずれの値も小さい方が優れた結果が得られたことを示す。
【0026】
コーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.98%、粉落ち等級2、毛羽等級1、飛走性等級1、脱油性等級1、馬鈴薯澱粉の加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.93%、粉落ち等級1、毛羽等級1、飛走性等級1、脱油性等級1、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.89%、粉落ち等級1、毛羽等級1、飛走性等級1、脱油性等級1であった。
【0027】
実施例3
耐圧ブレンダーに水1300g、苛性ソーダ10g、硫酸ナトリウム300gを添加溶解した溶液にコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチをそれぞれ1000gを投入し、次に1・2−プロピレンオキシドを100〜250gそれぞれに添加し、攪拌しながら40℃で10時間ヒドロキシプロピル化した。反応終了後、水で希釈した硝酸で中和し、さらに70%硝酸20gを水で希釈したものを添加し、40℃で12時間酸加水分解し、3%苛性ソーダ水溶液で中和し、水洗を2回行い、脱水し、乾燥し、精粉した。それぞれの澱粉のヒドロキシプロピル化のM.S.値と5%水溶液の60℃、B型粘度計、60rpmにおける粘度は、コーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.10、粘度が11CPS、馬鈴薯澱粉の加水分解・ヒドロキシエチル化試料で、M.S.値が0.08、粘度が16CPS、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.14、粘度が18CPSであった。これらの試料は十分水洗されているので、灰分はすべて略0.3%であり、本発明のスルファミン酸アンモニウム系化合物は含まれていない。
【0028】
次に、こうして得られたコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料各4.1重量%、スルファミン酸アンモニウム0.1重量%、水素添加植物油0.8重量%、パラフィンワックス0.8重量%、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の縮合物の酢酸活性化物0.25重量%、乳化剤(ポリオキシエチレンポリプロピレンエーテル)0.2重量%、ホルマリン0.03重量%(純分100%換算)および残部が水からなる本発明の集束剤を0.8〜1.0重量%に付着させたヤーンを用い、エアジェットルームでガラスクロスを製織した。ヤーンの撚糸工程、整経工程での粉落ちの状態により5ランクに等級付けし、クロス表面の毛羽数により5ランクに等級付けし、緯糸としてヤーンを打ち込んだときの到達タイミングの測定値と緯糸に起因する織機停台回数を総合判定し飛走性を5ランクに等級付けし、クロスを加熱脱油した後、白度や着色度を総合判定し、脱油性を5ランクに等級付けした。いずれの値も小さい方が優れた結果が得られたことを示す。
【0029】
コーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.86%、粉落ち等級2、毛羽等級1、飛走性等級1、脱油性等級2、馬鈴薯澱粉の加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.90%、粉落ち等級1、毛羽等級2、飛走性等級1、脱油性等級2、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.88%、粉落ち等級1、毛羽等級1、飛走性等級2、脱油性等級2であった。
【0030】
実施例4
耐圧ブレンダーに水1300g、苛性ソーダ10g、硫酸ナトリウム300gを添加溶解した溶液にコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチをそれぞれ1000gを投入し、次に1・2−プロピレンオキシドを100〜200gそれぞれに添加し、攪拌しながら40℃で10時間ヒドロキシプロピル化した。次に、35%過酸化水素水40g添加し40℃で7時間酸化反応を行い、反応終了後、水で希釈した硝酸で中和し、水洗を2回行い、脱水し、乾燥し、精粉した。それぞれの澱粉のヒドロキシプロピル化のM.S.値と5%水溶液の60℃、B型粘度計、60rpmにおける粘度は、コーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.12、粘度が11CPS、馬鈴薯澱粉の酸化・ヒドロキシエチル化試料で、M.S.値が0.09、粘度が13CPS、ハイアミロースコーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料で、M.S.値が0.15、粘度が18CPSであった。これらの試料は十分水洗されているので、灰分はすべて略0.3%であり、本発明のスルファミン酸アンモニウム系化合物は含まれていない。
【0031】
次に、こうして得られたコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料各4.1重量%、スルファミン酸トリメチルアンモニウム0.2重量%、水素添加植物油0.8重量%、パラフィンワックス0.8重量%、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の縮合物の酢酸活性化物0.25重量%、乳化剤(ポリオキシエチレンポリプロピレンエーテル)0.2重量%、ホルマリン0.03重量%(純分100%換算)および残部が水からなる本発明の集束剤を0.8〜1.0重量%に付着させたヤーンを用い、エアジェットルームでガラスクロスを製織した。ヤーンの撚糸工程、整経工程での粉落ちの状態により5ランクに等級付けし、クロス表面の毛羽数により5ランクに等級付けし、緯糸としてヤーンを打ち込んだときの到達タイミングの測定値と緯糸に起因する織機停台回数を総合判定し飛走性を5ランクに等級付けし、クロスを加熱脱油した後、白度や着色度を総合判定し、脱油性を5ランクに等級付けした。いずれの値も小さい方が優れた結果が得られたことを示す。
【0032】
コーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.80%、毛羽等級2、飛走性等級1、脱油性等級1、馬鈴薯澱粉の酸化・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.91%、毛羽等級2、飛走性等級1、脱油性等級1、ハイアミロースコーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.98%、毛羽等級1、飛走性等級2、脱油性等級1であった。
【0033】
比較例1
実施例3で得られたコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料各4.2重量%、水素添加植物油0.8重量%、パラフィンワックス0.8重量%、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の縮合物の酢酸活性化物0.25重量%、乳化剤(ポリオキシエチレンポリプロピレンエーテル)0.2重量%、ホルマリン0.03重量%(純分100%換算)および残部が水からなる本発明の集束剤を0.8〜1.0重量%に付着させたヤーンを用い、エアジェットルームでガラスクロスを製織した。ヤーンの撚糸工程、整経工程での粉落ちの状態により5ランクに等級付けし、クロス表面の毛羽数により5ランクに等級付けし、緯糸としてヤーンを打ち込んだときの到達タイミングの測定値と緯糸に起因する織機停台回数を総合判定し飛走性を5ランクに等級付けし、クロスを加熱脱油した後、白度や着色度を総合判定し、脱油性を5ランクに等級付けした。いずれの値も小さい方が優れた結果が得られたことを示す。
【0034】
コーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.88%、粉落ち等級2、毛羽等級2、飛走性等級2、脱油性等級4、馬鈴薯澱粉の加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.91%、粉落ち等級2、毛羽等級2、飛走性等級3、脱油性等級4、ハイアミロースコーンスターチの加水分解・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.98%、粉落ち等級2、毛羽等級2、飛走性等級3、脱油性等級4であった。
【0035】
比較例2
実施例4の酸化・ヒドロキシプロピル化試料の製法において水洗を十分に行わないようにして灰分を略0.8%にして得られたコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ハイアミロースコーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料各4.2重量%、水素添加植物油0.8重量%、パラフィンワックス0.8重量%、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の縮合物の酢酸活性化物0.25重量%、乳化剤(ポリオキシエチレンポリプロピレンエーテル)0.2重量%、ホルマリン0.03重量%(純分100%換算)および残部が水からなる本発明の集束剤を0.8〜1.0重量%に付着させたヤーンを用い、エアジェットルームでガラスクロスを製織した。ヤーンの撚糸工程、整経工程での粉落ちの状態により5ランクに等級付けし、クロス表面の毛羽数により5ランクに等級付けし、緯糸としてヤーンを打ち込んだときの到達タイミングの測定値と緯糸に起因する織機停台回数を総合判定し飛走性を5ランクに等級付けし、クロスを加熱脱油した後、白度や着色度を総合判定し、脱油性を5ランクに等級付けした。いずれの値も小さい方が優れた結果が得られたことを示す。
【0036】
コーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.89%、粉落ち等級3、毛羽等級3、飛走性等級2、脱油性等級5、馬鈴薯澱粉の酸化・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.92%、粉落ち等級3、毛羽等級2、飛走性等級2、脱油性等級5、ハイアミロースコーンスターチの酸化・ヒドロキシプロピル化試料の付着率は0.99%、粉落ち等級3、毛羽等級2、飛走性等級3、脱油性等級5であった。
【0037】
【発明の効果】
本発明のスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む硝子繊維集束剤用化工澱粉、または集束剤の調合時にスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む集束剤を使用し、およびスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む集束剤を付着させた硝子繊維は脱油性に優れかつ粉落ちや毛羽立ちが少なく飛走性が良いという優れた諸特性を有する。

Claims (3)

  1. スルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含むことを特徴とするガラスクロス製織用ヤーンに用いる硝子繊維集束剤用化工澱粉。
  2. スルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む硝子繊維集束剤用化工澱粉を含有すること、または集束剤の調合時にスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも 1 種以上配合することを特徴とするガラスクロス製織用ヤーンに用いる硝子繊維集束剤。
  3. スルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含む硝子繊維集束剤用化工澱粉を含有するまたは集束剤の調合時にスルファミン酸アンモニウム系化合物を少なくとも1種以上含有する、ガラスクロス製織用ヤーンに用いる集束剤を付着させたことを特徴とする硝子繊維。
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