JP4043159B2 - 電気冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気冷蔵庫に係わり、より詳細には、電気冷蔵庫内に設けられる野菜室の収容量を増加させるとともに、同野菜室を立ったままの姿勢で利用できるようにして使い勝手を向上させた構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気冷蔵庫は、外箱と内箱の間に断熱材を発泡充填して形成される庫内を、仕切壁により区画して、温度帯の異なる複数の貯蔵室を設けている。例えば図8(A)で示すように、電気冷蔵庫30は前面開口部に開閉扉32を備え複数の棚31aを配した冷蔵室31を設け、中央部に二段に冷凍室33及び冷凍室34を設け、下方に引出し式の野菜室35を設けている。しかるに同冷蔵庫30の野菜室35は、図8(B)の断面図に示すように周囲を断熱材37で囲われており、同断熱材37に要する容積のためと、また後部に圧縮機36を配設した機械室38を設けているために、背面部が傾斜して形状が制限され、これらにより収容量が制限されて大物野菜を入れた後に長物野菜等をそのまま収容するということが困難となり、また収容された野菜が他の野菜を押圧して鮮度を落とすという問題があった。また、同野菜室35が下部に設けられているために、野菜を出し入れする際は、同野菜室35をしゃがみ姿勢で利用しなければならず使い勝手が悪いという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑み、庫内に設けられる野菜室の収容量を増加させるとともに、同野菜室を立ったままの姿勢で利用できるようにして使い勝手を向上させた電気冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、断熱箱体の内部を仕切壁により上下に区画して、冷蔵室及び野菜室からなる貯蔵室と冷凍室とを設け、これら貯蔵室及び冷凍室の前面開口部に、同開口部を開閉する開閉扉を設けてなり、
前記冷蔵室及び野菜室が、前記貯蔵室を仕切る仕切板により左右に区画されて形成されるとともに、前記野菜室側の前記仕切板と、これに対向する内壁とに上下方向に複数の支持部を設け、同支持部に複数の載置棚を着脱自在に支持し、前記野菜室の前面に、前記仕切板の前端上下に設けられたヒンジにより回動自在に軸支される内扉を設け、この内扉の前面に、上部が開放されて底面、前面及び両側面からなる前面収容部を設け、この前面収容部の上部に、前記前面収容部に対向して下部が開放され、上面、前面及び両側面からなるカバーを設けてなる構成となっている。
【0006】
また、断熱箱体の内部を仕切壁により上下に区画して、冷蔵室及び野菜室からなる貯蔵室と冷凍室とを設け、これら貯蔵室及び冷凍室の前面開口部に、同開口部を開閉する開閉扉を設けてなり、
前記冷蔵室が、前記貯蔵室を上下に仕切る第一仕切板の上部と、同第一仕切板の下部に垂設されて同第一仕切板の下部を左右に仕切る第二仕切板の一方に形成され、前記野菜室が、前記第二仕切板の他方に形成されるとともに、前記野菜室側の第二仕切板と、これに対向する内壁とに上下方向に複数の支持部を設け、同支持部に複数の載置棚を着脱自在に支持し、前記野菜室の前面に前記第二仕切板の前端上下に設けられたヒンジにより回動自在に軸支される内扉を設け、この内扉の前面に、上部が開放されて底面、前面及び両側面からなる前面収容部を設け、この前面収容部の上部に、前記前面収容部に対向して下部が開放され、上面、前面及び両側面からなるカバーを設けてなる構成となっている。
【0007】
また、前記支持部が、前記仕切板及びこれに対向する内壁とに突設された突部からなる一方、前記載置棚に、前記突部と係脱自在に係合する溝状の係合部を設け、同係合部を前記突部に係合して前記載置棚が着脱自在に支持された構成となっている。
【0008】
また、前記内扉が、透明性を有する部材からなる構成となっている。
【0010】
また、前記前面収容部が、前記内扉と一体に形成された構成となっている。
【0011】
また、前記前面収容部の両側面後部に係止爪を設ける一方、前記内扉に前記係止爪に対応する係止孔を設け、同係止孔に前記係止爪を着脱自在に係止して、前記前面収容部が前記内扉に設けられた構成となっている。
【0013】
また、前記カバーが、前記内扉の一側上下に設けられたヒンジにより回動自在に軸支された構成となっている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として説明する。
図1は、本発明による電気冷蔵庫の第一の実施例を示す外観斜視図であり、図3及び図4は、第二の実施例及び第三の実施例を夫々示す外観斜視図である。
まず第一の実施例を、図1に基づいて説明する。電気冷蔵庫1は、断熱材を介装した外箱と内箱とからなる断熱箱体であり、仕切壁により同断熱箱体を上下に区画して上部に貯蔵室1aを配し、下部に冷凍室5及び冷凍室6を配している。前記貯蔵室1aの開口部には、同開口部を開閉し、収容部7a及び7bを内設する開閉扉7が設けられ、また同貯蔵室1aには、同貯蔵室1aを左右に仕切る仕切板4が設けられ、同仕切板4により仕切られた右方は複数の載置棚2aを設けた冷蔵室2が形成され、同仕切板4の左方には複数の載置棚3aが設けられた野菜室3が形成されている。
【0017】
前記野菜室3の前面には、前面仕切板4の前端上下に設けられたヒンジ22により回動自在に軸支された内扉8が設けられており、同内扉8により、前記野菜室3を封止して前記冷蔵室2の低湿度の冷気が前面野菜室3に侵入し同野菜室3に貯蔵された野菜類が乾燥することを防止している。また前記内扉8は透明性を有する部材から形成されており、同内扉8を開けることなく前記野菜室3内に貯蔵された野菜類を視認することができるようになっている。
【0018】
また前記野菜室3は、図2で示すように同野菜室3側の仕切板4と、これに対向する内壁とに前記載置棚3aの支持部となる円形状の突部3cが上下方向に設けられ、前記載置棚3aの底面には同突部3cに係脱自在に係合する溝状の係合部3bが前後に形成されている。同係合部3bを前記突部3cを係合することにより、前記載置棚3aは着脱自在に支持される。
【0019】
次に、第二の実施例について説明をする。図3で示すように電気冷蔵庫9は、断熱材を介装した外箱と内箱とからなる断熱箱体であり、仕切壁により同断熱箱体を上下に区画し、上部に貯蔵室9aを、下部に冷凍室5及び冷凍室6を配しており、同貯蔵室9aの開口部には、同開口部を開閉し、収容部7a及び7bを内設する開閉扉7が設けられている。また同貯蔵室9aには、やや下方に同貯蔵室9aを上下に仕切る第一仕切板12aが水平に横架され、同仕切板12aには、同仕切板12aの上部を左右に仕切る第二仕切板12bが立設されている。同第二仕切板12bの右方には複数の載置棚10aを設けた冷蔵室10が、同第二仕切板12bの左方には複数の載置棚11aを設けた第一野菜室11が形成され、また前記第一仕切板12bの下方には第二野菜室14が形成されている。同第二野菜室14は長物野菜を貯蔵するための野菜室であり、長物野菜の形状を損なうことなく収容することができる。
【0020】
また前記第一野菜室11の前面には、前記第二仕切板12bの前端上下に設けられたヒンジ22により回動自在に軸支された第一野菜室の内扉13が設けられ、前記第二野菜室14の前面には、前記貯蔵室9aと前記冷凍室5を区画する区画壁の前端に設けられたヒンジ22により回動自在に軸支される第二野菜室の内扉15が設けられている。前記第一野菜室11の内扉13と同第二野菜室14の内扉15とは、透明性を有する部材から形成されており、同第一野菜室11の内扉13及び同第二野菜室14の内扉15を開けることなく前記野菜室11及び前記野菜室14内に貯蔵された野菜類を視認することができる。
【0021】
次に、第三の実施例について説明をする。図4で示すように電気冷蔵庫16は、断熱材を介装した外箱と内箱とからなる断熱箱体であり、仕切壁により同断熱箱体を上下に区画し、上部に貯蔵室16aを、下部に冷凍室5及び冷凍室6を配しており、同貯蔵室16aの開口部には、同開口部を開閉し、収容部7a及び7bを内設する開閉扉7が設けられている。また同貯蔵室16aには、やや上方に同貯蔵室16aを上下に仕切る第一仕切板17aが水平に横架され、同第一仕切板17aには同第一仕切板17aの下部を左右に仕切る第二仕切板20が垂設されている。前記第一仕切板17aの上方には冷蔵室17が形成され、前記第二仕切板20の右方には複数の載置棚18aを設けた冷蔵室18が形成されており、また前記第二仕切板20の左方には、複数の載置棚19aを設けた野菜室19が形成されている。本実施例は、野菜室19が前記貯蔵室16aの上方まで形成されていると、野菜室の載置棚18aが同野菜室19に貯蔵された貯蔵品を視認する障害となるため、同貯蔵室16aの上方は冷蔵室17とした例である。又、前記野菜室19の前面には、前記第二仕切板20の前端上下に設けられたヒンジ22により回動自在に軸支される、透明性を有する部材からなる内扉21が設けられている。
【0022】
次に、前記野菜室の前面に設けられた前記内扉8、13及び21の第二の実施例について説明する。図5で示すように前記野菜室3の前面に回動自在に軸支された内扉23の前面には、上部が開放され前面、底面及び両側面からなる方形状の前面収容部23a及び前面収容部23bが設けられ、長物野菜は同前面収容部23a及び同前面収容部23bに立てかけて収容できるようになっている。これは前記野菜室3に長物野菜が収容しきれない際や、長物野菜を変形させずに収容したい際に利用でき、また庫内の貯蔵室のスペースを有効利用する方法である。前面前面収容部23aは前記内扉23と一体に形成されるか、あるいは図5(B)に示すように前記収容部40の両側面後部に設けられた係止爪40aが、前記内扉23の同係止爪40aに対応して設けられた前記係止孔23gに着脱自在に係止するように設けられている。
【0023】
図6は、前記前面収容部23a及び前記前面収容部23bの上部に、背面及び下面が開放され上面、前面及び両側面からなり、透明性を有する部材から形成された方形状のカバー23dとカバー23cとを設けた例である。同カバー23dと同カバー23cとは、前記内扉23の側面に設けられたヒンジ23fにより回動自在に軸支されており、同カバー23dと同カバー23cとに覆われることにより、同前面収容部23a及び同前面収容部23bに収容された野菜類を、貯蔵室の低湿度の冷気による乾燥から防ぐことができる。
【0024】
次に、前記内扉8、13及び21の第三の実施例について説明をする。図7で示すように、野菜室の前面に設けられた内扉24の背面には、上面が開放され、前面、底面及び両側面からなる方形状の背面収容部24a及び背面収容部24bが設けられており、同背面収容部24a及び背面収容部24bは、前記内扉24に一体に形成され、長物野菜は同背面収容部24a、24bに立てかけて収納することができるようになっている。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、電気冷蔵庫の上部に設けられた貯蔵室を仕切板により左右に仕切り、同仕切板の一方に冷蔵室を設け、他方に野菜室とを設けたことにより、同野菜室の収容量を増加させることができるとともに、長物野菜類を変形を生じることなく収容することが可能であり、且つ同野菜室を同電気冷蔵庫の上部に設けたことにより、同野菜室を立ったままの姿勢で利用することのできる使い勝手が向上した電気冷蔵庫となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気冷蔵庫の第一の実施例を示す外観斜視図である。
【図2】本発明による電気冷蔵庫の野菜室に設けられた棚の実施例を示す外観斜視図である。
【図3】本発明による電気冷蔵庫の第二の実施例を示す外観斜視図である。
【図4】本発明による電気冷蔵庫の第三の実施例を示す外観斜視図である。
【図5】(A)は本発明による電気冷蔵庫の野菜室に設けられた内扉の第二の実施例を示す外観斜視図である。
(B)は本発明による電気冷蔵庫の内扉に設けられた収容部の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明による電気冷蔵庫の野菜室に設けられた内扉の第二の実施例を示す外観斜視図である。
【図7】本発明による電気冷蔵庫の野菜室に設けられた内扉の第三の実施例を示す外観斜視図である。
【図8】(A)は従来例による電気冷蔵庫の一例を示す外観斜視図である。
(B)は従来例による電気冷蔵庫に配された野菜室と機械室の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電気冷蔵庫
1a 貯蔵室
2 冷蔵室
2a 載置棚
3 野菜室
3a 棚
3b 係合部
4 仕切板
5 冷凍室
6 冷凍室
7 開閉扉
8 内扉
9 電気冷蔵庫
9a 貯蔵室
10 冷蔵室
10a 載置棚
11 第一野菜室
11a 載置棚
12a 第一仕切板
12b 第二仕切板
13 内扉
14 第二野菜室
15 内扉
16 電気冷蔵庫
16a 貯蔵室
17 冷蔵室
17a 第一仕切板
18 冷蔵室
18a 載置棚
19 野菜室
19a 載置棚
20 第二仕切板
21 内扉
22 ヒンジ
23 内扉
23a 前面収容部
23b 前面収容部
23d カバー
23f ヒンジ
23g 係止孔
24 内扉
24a 背面収容部
24b 背面収容部
40 収容部
40a 係止爪
Claims (7)
- 断熱箱体の内部を仕切壁により上下に区画して、冷蔵室及び野菜室からなる貯蔵室と冷凍室とを設け、これら貯蔵室及び冷凍室の前面開口部に、同開口部を開閉する開閉扉を設けてなり、
前記冷蔵室及び野菜室が、前記貯蔵室を仕切る仕切板により左右に区画されて形成されるとともに、前記野菜室側の前記仕切板と、これに対向する内壁とに上下方向に複数の支持部を設け、同支持部に複数の載置棚を着脱自在に支持し、
前記野菜室の前面に、前記仕切板の前端上下に設けられたヒンジにより回動自在に軸支される内扉を設け、この内扉の前面に、上部が開放されて底面、前面及び両側面からなる前面収容部を設け、この前面収容部の上部に、前記前面収容部に対向して下部が開放され、上面、前面及び両側面からなるカバーを設けてなることを特徴とする電気冷蔵庫。 - 断熱箱体の内部を仕切壁により上下に区画して、冷蔵室及び野菜室からなる貯蔵室と冷凍室とを設け、これら貯蔵室及び冷凍室の前面開口部に、同開口部を開閉する開閉扉を設けてなり、
前記冷蔵室が、前記貯蔵室を上下に仕切る第一仕切板の上部と、同第一仕切板の下部に垂設されて同第一仕切板の下部を左右に仕切る第二仕切板の一方に形成され、前記野菜室が、前記第二仕切板の他方に形成されるとともに、前記野菜室側の第二仕切板と、これに対向する内壁とに上下方向に複数の支持部を設け、同支持部に複数の載置棚を着脱自在に支持し、前記野菜室の前面に前記第二仕切板の前端上下に設けられたヒンジにより回動自在に軸支される内扉を設け、この内扉の前面に、上部が開放されて底面、前面及び両側面からなる前面収容部を設け、この前面収容部の上部に、前記前面収容部に対向して下部が開放され、上面、前面及び両側面からなるカバーを設けてなることを特徴とする電気冷蔵庫。 - 前記支持部が、前記野菜室側の仕切板及びこれに対向する内壁とに突設された突部からなる一方、前記載置棚に前記突部と係脱自在に係合する溝状の係合部を設け、同係合部を前記突部に係合して前記載置棚が着脱自在に支持されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の電気冷蔵庫。
- 前記内扉が、透明性を有する部材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の電気冷蔵庫。
- 前記前面収容部が、前記内扉と一体に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の電気冷蔵庫。
- 前記前面収容部の両側面後部に係止爪を設ける一方、前記内扉に前記係止爪に対応する係止孔を設け、同係止孔に前記係止爪を着脱自在に係止して、前記前面収容部が前記内扉に設けられてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の電気冷蔵庫。
- 前記カバーが、前記内扉の一側上下に設けられたヒンジにより回動自在に軸支されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の電気冷蔵庫。
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JP27955699A Expired - Lifetime JP4043159B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 電気冷蔵庫 |
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1999
- 1999-09-30 JP JP27955699A patent/JP4043159B2/ja not_active Expired - Lifetime
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