JP4042956B2 - 光ディスク、光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置 - Google Patents

光ディスク、光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクおよび光ディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
DVD(Digital Versatile disc)として一般的に知られている現行の光ディスクは、厚さ0.6mmの2枚のディスク基板を、紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせ、その後、スピン処理によって、均一な膜厚の接着層を形成し、紫外線照射によって、接着層を硬化し、1枚の光ディスクを製造する。この際、接着層の膜厚は、40〜70μmの範囲で、円周方向で8μm、全体で20μm以内のバラツキに収めなければならない。
【0003】
一方、大容量光ディスクは、記録密度の高密度化に伴い、光透過層であるカバー層の薄型化が計られ、現行の光ディスクと比較して、さらに高精度なカバーの形成が要求される。カバー層の厚さは、0.1mm±2μmとなり、たとえば、カバー層として、フィルムを接着剤で貼り合わせる場合、フィルムの厚さを0.1mmにすると、接着層の膜厚を4μm以内の精度で形成する必要がある。現行の光ディスクの接着層全体の膜厚の規格値20μmと比較すると、1/5の厚さとなる。
【0004】
現行の光ディスクの貼り合わせにおいては、内周部への均一な接着層の形成が1つの課題であり、内周部の未接着や、接着剤のはみ出しが問題となる場合がある。特に、ノートパソコン等の薄型のドライブ装置でみられるディスククランパーへの脱着時に加わる機械的ストレスで、内周部が破損する場合がある。
【0005】
したがって、カバー層を薄型化した場合、内周部の未接着によるフィルムの剥離や接着剤のはみ出しによって、規格内に収まる均一な膜厚精度を得ることが、さらに難しくなることが考えられる。
【0006】
次に、従来技術について、より具体的に説明する。
【0007】
図9、図10は、厚さの等しい2枚のディスク基板が貼り合わされている現行の光ディスク200の中央部を示す断面図である。
【0008】
図9(1)は、ディスク基板201の中央部に穴202を具備し、ディスク基板203の中央部に、穴202と同径の穴204を具備し、接着剤205を介して、ディスク基板201とディスク基板203とが貼り合わされている。同図は、内周部の接着剤が、貼り合わせたディスク基板201、ディスク基板203の穴202、204の側面近傍まで到達していない未接着の状態を示している。
【0009】
図9(2)は、薄型のドライブ装置でみられるディスククランパー207に、上記光ディスク200を装着する状態を示す断面図である。
【0010】
上記光ディスク200をディスククランパー207に装着するときに、ディスククランパー207に設けられている爪208が、ディスク基板201の内周部に引っかかり、ディスク基板201に曲げモーメントが発生し、ディスク基板201に設けられている中央穴202の周辺が、ディスク基板203から離れる方向に撓む可能性がある。
【0011】
したがって、上記光ディスク200では、上記ディスククランパー207に装着するときに、内周部が剥離する場合があり、また、破損する場合がある。
【0012】
図10(1)は、貼り合わせたディスク基板201とディスク基板203との間から、内周部の接着剤がはみ出し、穴202、204の内周壁に付着し、硬化している状態を示す断面図である。
【0013】
図10(2)は、上記光ディスク200をディスククランパー207に装着する状態を示す断面図である。
【0014】
上記光ディスク200では、接着剤206が、穴202、204の内周壁に付着し、硬化しているので、ディスククランパー207の外径よりも、穴202、204の内径が小さくなっている。
【0015】
したがって、上記光ディスク200では、上記ディスククランパーに装着することが困難であり、無理な力を加えると、内周部が破損する場合がある。
【0016】
図11、図12は、薄型のカバー層とディスク基板とが貼り合わされている大容量光ディスク220の中央部を示す断面図である。
【0017】
図11(1)は、ディスク基板221の中央部に穴222を具備し、フィルム223の中央部に、穴222と同径の穴224を具備し、接着剤225を介して、ディスク基板221とフィルム223が貼り合わされている。同図は、内周部の接着剤225が、貼り合わせたディスク基板221とフィルム223の穴222、224の側面近傍まで到達していない未接着の状態を示している。
【0018】
図11(2)は、上記光ディスク220を、薄型のドライブ装置でみられるディスククランパー207に装着する状態を示す断面図である。
【0019】
上記光ディスク220をディスククランパー207に装着するときに、ディスククランパー207に設けられている爪208が、フィルム223の内周部に引っかかり、フィルム223に曲げモーメントが発生し、フィルム223に設けられている穴224の周辺が、ディスク基板221から離れる方向に撓む可能性がある。
【0020】
図11(3)は、ディスククランパー207に、上記光ディスク220を装着し終わった状態を示す断面図である。
【0021】
上記光ディスク220をディスククランパー207に装着し終わったときに、ディスククランパー207に設けられている爪208が、フィルム223の端部を押し下げ、これによって、フィルム223に曲げモーメントが発生し、フィルム223に設けられている穴224の周辺が、ディスク基板221に近づく方向に撓む可能性がある。
【0022】
したがって、上記光ディスク220では、上記ディスククランパーに装着するときに、フィルム223の内周部が剥離する場合があり、また、破損する場合がある。
【0023】
図12(1)は、内周部の接着剤が、貼り合わせたディスク基板221とフィルム223との間からはみ出し、穴222、224の内周壁に付着し、硬化している状態を示す図である。
【0024】
図12(2)は、上記光ディスク220をディスククランパー207に装着する状態を示す断面図である。
【0025】
上記光ディスク220では、装着剤206が、中央穴222、224の内周壁に付着し、硬化しているので、ディスククランパー207の外径よりも、中央穴222、224の内径が小さくなっている。
【0026】
したがって、上記光ディスク220では、上記ディスククランパーに装着することが困難であり、無理な力を加えると、内周部が破損する場合がある。
【0027】
従来、光ディスク製造装置におけるディスク基板の保持手段としては、真空による吸着保持が行われている。
【0028】
図13は、従来の保持手段250において、フィルム223を吸着保持した状態を示す断面図である。
【0029】
保持手段250は、真空吸引路253に繋がっている複数の穴252を有し、フィルム223の全面を吸着保持している。しかし、ディスク基板に比べて厚さの薄くなったフィルムを真空吸着する場合、穴252の開口部に位置する部分において、フィルム223が、穴252の内部方向に撓み、形状が変形して均一な平面が得られない可能性があり、また、傷がつく可能性がある。
【0030】
したがって、光透過層にあたるフィルム223の表面に凹凸が形成され、完成した光ディスクの膜厚の均一性が悪くなり、光学特性が低下するという問題がある。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、内周部の均一な接着層の形成を可能にすることによって、薄型のドライブ装置にも、容易に装着することができる光ディスク、光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置を提供することを目的とするものである。
【0032】
また、本発明は、均一な膜厚の光透過層を形成することによって、光学特性が低下しない光ディスク、光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置を提供することを目的とするものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
本発明は、中央部に光ディスク基板用穴を具備する光ディスク基板と、中央部にフィルム用穴を具備するフィルムと、上記光ディスク基板と上記フィルムとを接着している接着剤とを有し、上記フィルム用穴の直径が、上記光ディスク基板用穴の直径よりも大きく、かつ、上記光ディスク基板に設けられている記録部分の内径よりも小さく、上記フィルム用穴からはみ出した上記接着剤の部分の面であって、上記光ディスク基板と反対側の面と、上記フィルムの面であって、上記光ディスク基板と反対側の面とが、面一であり、上記フィルム用穴の内周側面が、上記接着剤で覆われている光ディスクである。
【0034】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の第1の実施例である光ディスク100を示す図であり、図1(1)は、その平面図、図1(2)は、図1(1)のI(2)−I(2)’から見た断面図である。
【0035】
光ディスク100は、光ディスク基板10と、フィルム20と、接着剤30とを有する。
【0036】
光ディスク基板10は、その中央部に光ディスク基板用穴11を具備し、フィルム20は、その中央部にフィルム用穴21を具備する。接着剤30は、光ディスク基板10とフィルム20とを接着している接着剤である。
【0037】
また、フィルム用穴21の直径d2が、光ディスク基板用穴11の直径d1よりも大きく、しかも、光ディスク基板10に設けられている記録部分12の内径d3よりも小さい。
【0038】
次に、光ディスク100の製造方法について説明する。
【0039】
図2、図3は、光ディスク100の製造過程を示す図である。
【0040】
まず、図2(1)に示すように、光ディスク基板用真空吸着手段60に光ディスク基板10を載置し、ノズル61から接着剤30を吐出し、光ディスク基板10に接着剤30を円環状に塗布する。
【0041】
接着剤30を介して光ディスク基板10と貼り合わせるべきフィルム20に、保護シート40を付着させ、図2(2)に示すように、フィルム20に保護シート40が付着している状態で、保護シート40を介して、フィルム用真空吸着手段70がフィルム20を吸着する。
【0042】
そして、保護シート40を介してフィルム20が吸着されている状態で、フィルム20を接着剤30まで搬送し、図2(3)に示すように、光ディスク基板10とフィルム20とを貼り合わせる。この状態で、光ディスク基板用吸着手段60を高速回転し、この高速回転に伴って、接着剤30が、光ディスク基板10の半径方向に遠心力で広がり、光ディスク10の面に均一に拡散する。
【0043】
このときに、接着剤30は放射内方向にも広がって、フィルム20の中央穴から光ディスク10の内側面にはみ出し、そのはみ出した接着剤30の一部分はフィルム20の内周側面に沿って這い上がり、その内周側面を覆う。しかし、このときに、図3と図4とに示すように、フィルム20にその内径よりも内径の小さい、つまりフィルム20の中央のフィルム用穴21よりも内径の小さな保護シート用穴41を有する保護シート40が付着している場合には、フィルム20の内周側面に沿って這い上がった接着剤は保護シート40に押さえられ、フィルム20と同一の厚みの液膜でフィルム20の内周側面を覆うことになる。
【0044】
ここで、オレフィン系材料からなる保護シート40は、硬化後の接着剤との密着性が悪いので、接着剤と直接接触しても剥離に影響はなく、かつ保護シート40の剥離後の接着剤との界面は平坦となる。
【0045】
これによって、フィルム20の内周側が全周にわたって、より均一かつ強固に光ディスク基板10に貼り合わされる。
【0046】
また、フィルム20の内周側にはみ出した接着剤は、フィルム20よりも高く盛り上がることがなく、光ディスク基板10の内周側壁まではみ出さないので、品質の高い大容量光ディスクを得ることができる。
【0047】
その後、光ディスク基板10とフィルム20とが貼り合わされている状態で、図3(4)に示すように、接着剤30に紫外線を照射し、接着剤30が硬化する。この紫外線照射後に、図3(5)に示すように、フィルム用真空吸着手段70は吸着動作を停止した後に、上昇し、適当な方法でフィルム20から保護シート40が剥離される。
【0048】
図4は、フィルム20と保護シート40との関係を示す図であり、図4(1)は、フィルム20と保護シート40との関係を示す平面図であり、図4(2)は、図4(1)のIV(2)−IV(2)’から見た断面図である。
【0049】
また、図4は、図2(2)に示す状態におけるフィルム20と保護シート40との関係を示す図であり、フィルム20の外径と保護シート40の外径とはほぼ同等であるが、上記のように、保護シート40はフィルム20のフィルム用穴21の内径よりも小さい内径の保護シート用穴41を有する。
【0050】
ここで、保護シート用穴41の内径は、図1に示すように、光ディスク基板用穴11の内径よりも小さい場合もあるが、同等または若干大きくてもよい。なお、フィルム20は、一般的に0.2mm以下で5μm以上の厚みであるが、この範囲外の厚みでもよい。また、保護シート40は最終的には除去されるものであり、厚みは特に制限されない。
【0051】
図4において、フィルム20の外周近傍に、円形の切り込み22が設けられ、この切り込み22によって、フィルム20の本体部分と、環状のフィルム23とが区分けされている。円形の切り込み22の半径は、光ディスク基板10の外径とほぼ同じである。
【0052】
ここで、フィルム20の外周側に形成された円形の切り込み22は、保護シート40をフィルム20から引き剥がすための切り込みであり、光ディスク基板10とフィルム20とを接着剤によって貼り合わせる段階よりも前の段階で、円形の切り込み22よりも外側に突出するフィルム20の突出部を除去しておくことが好ましい。
【0053】
最初から、フィルム20の外径は、保護シート40の突出部を除いて、同等の外径を持つように作られていてもよい。そして、光ディスク100の特性を測定する直前等で、光ディスク基板10から突出している保護シート40の突出部の一部分を把持または吸着して外力を加えることによって、保護シート40を剥離することができる。
【0054】
次に、光ディスクに付着している保護シート40を剥離する方法について説明する。
【0055】
図5は、光ディスクに付着している保護シート40を剥離する第1の方法の説明図である。
【0056】
なお、図5において、光ディスク基板10、環状フィルム23、接着剤30、保護シート40の上下関係が、図1〜図4とは逆になっている。図6においても同様である。
【0057】
まず、図5(1)に示すように、機械的剥離装置50がその把持爪51、52を閉じ、保護シート40の外周部に設けられている突出部42を把持する。その後に、図5(2)に示すように、機械的剥離装置50が、図5中、左斜め下に向かい、しかも、ディスク基板10の中央方向に移動することによって、保護シート40が、フィルム20から自動的に引き剥がされる。このときに、剥離帯電を防止するために、除電ユニット55が除電ブロワを行うのが好ましい。除電ユニット55が行う除電ブロワは、保護シート40とフィルム20との境界に、除電用の圧搾空気を集中させるものであり、これによって、保護シート40の剥離が容易に行われる。
【0058】
また、図5(2)に示すように、機械的剥離装置50の把持爪51、52が保護シート40の突出部42を把持した後に、図5(3)に示すように、機械的剥離装置50が、剥離面と直交する方向に移動すると同時に、光ディスク基板10を、剥離面と平行に移動するようにしてもよく、これによって、保護シート40をフィルム20から簡単に引き剥がすことができる。この場合も、上記のように、除電ユニット55が除電ブロワを行うことが好ましい。
【0059】
図6は、光ディスクに付着している保護シート40を剥離する第2の方法の説明図である。
【0060】
まず、図6(1)に示すように、吸着剥離装置50’が吸着部53を有し、吸着部53が、保護シート40の突出部42を含む外周近傍の面域を吸着する。その後、図6(2)に示すように、吸着剥離装置50’が、図6中、左斜め下の方向に、また、ディスク基板10の中央方向に移動し、これによって、保護シート40がフィルム20から自動的に引き剥がされる。
【0061】
このときに、吸着剥離装置50’が保護シート40を吸着している状態で、除電ユニット55が除電ブロワを行うことが好ましい。これによって、剥離帯電を防止することができ、また、エア圧力によって剥離を助けることができる。この除電ブロワに際して、保護シート40とフィルム20との境界に除電用の圧搾空気を集中させると、保護シート40の剥離が容易である。
【0062】
また、吸着剥離装置50’の吸着部53が、図6(2)に示すように、保護シート40の突出部42を含む外周近傍の面域を吸着した後に、図6(3)に示すように、吸着剥離装置50’が剥離面と直交する方向に移動し、これと同時に、光ディスク基板10が剥離面方向に移動するようにしてもよく、これによって、保護シート40をフィルム20から引き剥がすことができる。
【0063】
この場合も、上記のように除電ユニット55が、保護シート40とフィルム20との境界に、除電用圧搾空気を吹き付けるようにしてもよい。なお、図6に示す例では、剥離面と平行に、除電用の圧搾空気を吹き付けているが、図6中、少し斜め上から、保護シート40とフィルム20との境界に吹き付ければ、さらに剥がれ易くなる。
【0064】
なお、図5、図6において、突出部42は、保護シート40の外周の全周にわたってフィルム20から突出している必要がなく、機械的に把持または真空吸着できる程度の大きさに、突出部42の大きさを設定するようにしてもよい。
【0065】
図7は、第1の実施例である光ディスク100を、ノートパソコンのディスククランパー90に装着した状態を示す断面図である。
【0066】
クランパー90の先端部に爪91が設けられ、この爪91は、やや弾性を有し、その外径が、光ディスク基板10の光ディスク基板用穴11の直径d1よりも、やや長い。したがって、光ディスク100を、クランパー90に装着する場合、押し込むようにして装着する。
【0067】
この場合、光ディスク基板用穴11よりも、フィルム20のフィルム用穴21が大きいので、フィルム22の内周が爪91に引っかかることがなく、したがって、光ディスク100をクランパー90に装着する場合、フィルム20が剥離する可能性がない。
【0068】
また、光ディスク基板10を高速回転することによって接着剤30を拡散したときに、フィルム20の内周から中心に向かって、図7に示すように、接着剤30がフィルム20の内周から少しはみ出した程度では、光ディスク基板用穴11の内周から突出しないので、光ディスク100をクランパー90に装着する場合に、上記突出した接着剤が障害になるという現象が生じない。
【0069】
図8は、本発明の第2の実施例である多孔質の真空吸着手段71を示す断面図である。
【0070】
多孔質の真空吸着手段71は、多孔質部71aと、真空吸引路71bとによって構成されている。
【0071】
図2(2)に示す状態のときに、真空吸着手段70の代わりに、多孔質の真空吸着手段71を使用すると、多孔質部71aが保護シート40と密着し、保護シート40の全面を均一に吸着するので、部分的に保護シート40を吸着することによってフィルム20が撓むという弊害を阻止することができる。
【0072】
つまり、第2の実施例によれば、多孔質の吸着手段を使用しているので、吸着部の一部にのみ吸引口が設けられている従来の吸着手段によって光ディスクを吸着した場合よりも、光ディスクの撓みが少ない。
【0073】
なお、多孔質部71aは、多孔質セラミック、焼結金属、多孔質繊維等、細孔を有する材料を使用し、保護シート40を吸着したときに、保護シート40の平面を均一に保持することができる。
【0074】
また、保護シート40を使用せずに、フィルム20を直接吸着した場合には、フィルム20の平面を均一に保持することができ、しかも、フィルム20の表面に傷が発生し難い。
【0075】
上記実施例を、光ディスクの製造装置の発明として把握することができる。つまり、上記実施例は、光ディスク基板に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、上記接着剤を介して上記光ディスク基板と貼り合わせるべきフィルムまたは上記フィルムに付着されている保護シートを吸着し、上記フィルムまたは上記保護シートと接触する部位に多孔質部を具備する吸着手段と、上記フィルムが吸着されている状態で、上記フィルムを上記接着剤まで搬送し、上記光ディスク基板と上記フィルムとを貼り合わせる貼り合わせ手段と、上記光ディスク基板と上記フィルムとが貼り合わされている状態で、上記ディスク基板を高速回転する高速回転手段と、上記光ディスク基板と上記フィルムとを貼り合わせて高速回転した後に、上記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射手段とを有する光ディスクの製造装置の例である。
【0076】
また、上記光ディスクの製造装置において、保護シートを省略するようにしてもよい。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルム用穴からはみ出した接着剤の部分の面であって、光ディスク基板と反対側の面と、フィルムの面であって、光ディスク基板と反対側の面とが、面一であるので、内周部における光透過層が均一になり、光学特性が低下しないという効果を奏し、また、光ディスク基板に重ね合わせたフィルムの穴の内周側面が、接着剤で覆われているので、ドライブ装置への脱着の際に、ドライブ装置のクランパーが、均等な力でフィルム用穴の内周側面を覆っている接着剤をクランプし、光透過層となるフィルムの穴の内周側面が剥離することや破損することを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光ディスク100を示す図であり、図1(1)は、その平面図、図1(2)は、図1(1)のI(2)−I(2)’から見た断面図である。
【図2】光ディスク100の製造過程を示す図である。
【図3】光ディスク100の製造過程を示す図である。
【図4】フィルム20と保護シート40との関係を示す図であり、図4(1)は、フィルム20と保護シート40との関係を示す平面図であり、図4(2)は、図4(1)のIV(2)−IV(2)’から見た断面図である。
【図5】光ディスクに付着している保護シート40を剥離する第1の方法の説明図である。
【図6】光ディスクに付着している保護シート40を剥離する第2の方法の説明図である。
【図7】上記実施例である光ディスク100を、ノートパソコンのディスククランパー90に装着した状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例である多孔質の真空吸着手段71を示す断面図である。
【図9】従来の光ディスク200を示す断面図である。
【図10】従来の光ディスク200を示す断面図である。
【図11】従来の光ディスク220を示す断面図である。
【図12】従来の光ディスク220を示す断面図である。
【図13】従来の光ディスク製造装置におけるフィルム真空吸着部250がフィルム223を吸着した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
100…光ディスク、
10…光ディスク基板、
11…光ディスク基板用穴、
12…記録部分、
20…フィルム、
21…フィルム用穴、
22…切り込み、
23…環状フィルム、
30…接着剤、
40…保護シート、
42…突出部、
50…機械的剥離装置、
51、52…把持爪、
53…吸着部、
50’…吸着剥離装置、
71…多孔質の真空吸着手段、
71a…多孔質部、
71b…真空吸引部。

Claims (5)

  1. 中央部に光ディスク基板用穴を具備する光ディスク基板と;
    中央部にフィルム用穴を具備するフィルムと;
    上記光ディスク基板と上記フィルムとを接着している接着剤と;
    を有し、上記フィルム用穴の直径が、上記光ディスク基板用穴の直径よりも大きく、かつ、上記光ディスク基板に設けられている記録部分の内径よりも小さく、上記フィルム用穴からはみ出した上記接着剤の部分の面であって、上記光ディスク基板と反対側の面と、上記フィルムの面であって、上記光ディスク基板と反対側の面とが、面一であり、上記フィルム用穴の内周側面が、上記接着剤で覆われていることを特徴とする光ディスク。
  2. 請求項1において、
    上記フィルムに、保護シートが付着されていることを特徴とする光ディスク。
  3. 請求項2において、
    上記保護シートの内径は、上記フィルムの内径よりも小さいことを特徴とする光ディスク。
  4. 光ディスク基板に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と;
    上記接着剤を介して上記光ディスク基板と貼り合わせるべきフィルムまたは上記フィルムに付着されている保護シートを吸着する吸着手段と;
    上記フィルムが吸着されている状態で、上記フィルムを上記接着剤まで搬送し、上記光ディスク基板と上記フィルムとを貼り合わせる貼り合わせ手段と;
    上記光ディスク基板と上記フィルムとが貼り合わされている状態で、上記ディスク基板を高速回転する高速回転手段と;
    上記光ディスク基板と上記フィルムとを貼り合わせて高速回転した後に、上記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射手段と;
    有し、上記フィルム用穴の直径が、上記光ディスク基板用穴の直径よりも大きくし、かつ、上記光ディスク基板に設けられている記録部分の内径よりも小さくし、上記フィルム用穴からはみ出した上記接着剤の部分の面であって、上記光ディスク基板と反対側の面と、上記フィルムの面であって、上記光ディスク基板と反対側の面とを、面一にし、上記フィルム用穴の内周側面を、上記接着剤で覆うことを特徴とする光ディスクの製造装置。
  5. 請求項4において、
    上記紫外線照射後に、上記フィルムから上記保護シートを剥離する保護シート剥離手段を有することを特徴とする光ディスクの製造装置。
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