JP4042798B2 - 配線パターンの形成方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
これに対して、液体吐出ヘッドから液体材料を液滴状に吐出する液滴吐出法、いわゆるインクジェット法を用いて基板上に所定パターンからなる配線等を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このインクジェット法では、パターン用の液体材料(機能液)を基板に直接パターン配置し、その後熱処理やレーザー照射を行ってパターンに変換する。従って、この方法によれば、フォトリソグラフィー工程が不要となり、プロセスが大幅に簡略化されるとともに、パターン位置に原材料を直接配置することができるので、使用量も削減できるというメリットがある。
そこで、配線の形成領域を区画するバンクを形成し、このバンク表面が撥液化された状態で配線の形成領域に向けて機能液を吐出することによって、液滴吐出法によって吐出した機能液の飛翔径よりも幅が狭い配線を形成する技術も提案されている。このように、配線の形成領域を区画するバンクを形成することによって、機能液の一部がバンクの上面に吐出された場合であっても、バンク上面は撥液処理されているため、配線の形成領域に全てに機能液が流れ込むようになっている。
しかしながら、近年、機能液の一部がバンクの上面に触れると、バンクの上面に微細な残渣が残ることが確認された。例えば機能液が導電性を有している場合には残渣も導電性を有していることとなり、上述のようにバンクの上面に残渣が残ると、配線パターン自体の電気的特性やこの配線を用いたデバイスの特性が変化することが懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、細い線状の微細パターンを、精度よく安定して形成することができる配線パターンの形成方法及びデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
また液滴吐出法を用いて機能液を基板上に形成された隔壁構造体の凹部に吐出することによって複数のパターンを形成する配線パターンの形成方法であって、前記隔壁構造体が、その幅が前記機能液の飛翔径よりも小さい第1凹部と、その一部が前記第1凹部に重畳して形成され、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状である第2凹部とを有し、該第2凹部内に前記機能液を配置する工程と、前記機能液により前記第2凹部に第2パターンを形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記第1凹部に前記第2パターンに接続される第1パターンを形成する工程と、を備えることを特徴とする。
また液滴吐出法を用いて機能液を基板上に形成された隔壁構造体の凹部に吐出することによって複数のパターンを形成する配線パターンの形成方法であって、前記隔壁構造体が、その幅が前記機能液の飛翔径よりも小さい第1凹部と、その一部が前記第1凹部の一部を構成するように形成され、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状である第2凹部とを有し、該第2凹部内に前記機能液を配置する工程と、前記機能液により前記第2凹部に第2パターンを形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記第1凹部に前記第2パターンに接続される第1パターンを形成する工程と、を備えることを特徴とする。
前記基板上に隔壁材を塗布する工程と、
該隔壁材に、その幅が液滴吐出法を用いて吐出される機能液の飛翔径よりも小さいドレイン電極溝部を形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状に設けられたドレイン電極補助溝部を前記ドレイン電極溝部と接続して形成する工程と、
前記ドレイン電極補助溝部に機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記ドレイン電極補助溝部にドレイン電極補助部を形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記ドレイン電極溝部に前記ドレイン電極補助部に接続されるドレイン電極を形成する工程と、を備えることを特徴とする
以下、本発明の最良の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の一部の態様を示すものであり、本発明を限定するものではない。また、以下の説明に用いる各図面では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を適宜変更している。
まず、本実施形態において、薄膜パターンを形成するための液滴吐出装置について図1を参照して説明する。
図1は、本発明のパターン形成方法に用いられる装置の一例として、液滴吐出法によって基板上に液体材料を配置する液滴吐出装置(インクジェット装置)IJの概略構成を示す斜視図である。
ステージ7は、この液滴吐出装置IJによりインク(液体材料)を設けられる基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。
Y軸方向ガイド軸5は、基台9に対して動かないように固定されている。ステージ7は、Y軸方向駆動モータ3を備えている。Y軸方向駆動モータ3はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ7をY軸方向に移動する。
クリーニング機構8は、液滴吐出ヘッド1をクリーニングするものである。クリーニング機構8には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構8は、Y軸方向ガイド軸5に沿って移動する。クリーニング機構8の移動も制御装置CONTにより制御される。
ヒータ15は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に塗布された液体材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ15の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
このようにすれば、液滴吐出ヘッド1の角度を調整することで、ノズル間のピッチを調節することができる。また、基板Pとノズル面との距離を任意に調節することができるようにしてもよい。
図2において、液体材料(配線パターン用インク、機能液)を収容する液体室21に隣接してピエゾ素子22が設置されている。液体室21には、液体材料を収容する材料タンクを含む液体材料供給系23を介して液体材料が供給される。
ピエゾ素子22は駆動回路24に接続されており、この駆動回路24を介してピエゾ素子22に電圧を印加し、ピエゾ素子22を変形させることにより、液体室21が変形し、ノズル25から液体材料が吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み速度が制御される。
なお、液体材料の吐出原理としては、上述した圧電体素子であるピエゾ素子を用いてインクを吐出させるピエゾ方式の他にも、液体材料を加熱し発生した泡(バブル)により液体材料を吐出させるバブル方式等、公知の様々な技術を適用することができる。このうち、上述したピエゾ方式では、液体材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えないという利点を有する。
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、後述する液体吐出ヘッドのノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーテイング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
次に、図3を参照して1画素を構成するバンク構造について詳細に説明する。図3は、1画素(TFTを含む)を構成するバンク構造を模式的に示した平面図である。図3では、本実施形態の理解を容易とするため、実際に1画素を構成する際に使用するバンク構造のみを抽出し、説明する。また、図3においては、便宜上、異なる層に形成される各バンクを共通にして図示及び説明をする。また、各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
図4(a)は、図3に示す1画素を構成するバンク構造の1層目を抽出し拡大して示した平面図である。図3、4(a)に示すように、1画素を構成する1層目のバンク34には、ゲート配線に対応するゲート配線溝部55a(第3凹部)とゲート電極に対応するゲート電極溝部56a(第1凹部)とが形成されている。
図4(b)は、図3に示す1画素を構成するバンク構造の2層目を抽出し拡大して示した平面図である。図3、4(b)に示すように、1画素を構成する2層目のバンク34には、ゲート配線及び電極用バンクの上層に、ソース配線に対応するソース配線溝部42a(第1凹部)と、ソース電極溝部43a(第3凹部)と、ドレイン電極に対応するドレイン電極溝部44a(第1凹部)が形成されている。なお、ソース配線及び電極、ドレイン電極用バンクは、後述するように、ソース配線及び電極、ドレイン電極が形成された後に除去される。
また、ソース電極溝部43aは、図3、図4(b)に示すように、ソース配線溝部42aと上記ゲート配線溝部55aとの交差点近傍に、ソース配線溝部42aからX軸方向に延出して形成されている。
なお、本実施形態において、ソース配線溝部42aと、ソース電極溝部43aとを合わせた領域は、吐出される機能液Lの飛翔径よりも狭く、微細パターンとなっている。
図3に示すように、画素電極に対応する画素電極溝部45aは、ゲート配線溝部55aとソース配線溝部42aとに区画される領域に形成されている。そして、画素電極溝部45aは、ドレイン電極溝部44aやドレイン電極補助溝部62aに一部が重畳するように形成されている。
図5(a)〜(d)、図6(a)〜(c)は、バンク構造体及びパターンの形成方法を工程順に示した断面図である。なお、図5(a)〜(d)は、図3に示すバンク構造体のA−A‘線に沿った断面部分、即ち、ゲート電極溝部、ゲート配線溝部及びパターンの形成方法の工程を示した図である。図3に示すその他のバンク構造体を構成するソース電極溝部、ソース配線溝部、ドレイン電極溝部等の形成工程については、ゲート電極形成工程と同様であるため、本実施形態においては省略して説明している。
まず、図5(a)に示すように、スピンコート法により、基板48の全面にバンク材を塗布する。基板48としては、ガラス、石英ガラス、Siウエハ、プラスチックフィルム、金属板等の各種材料を使用することができる。また、バンク材は、感光性のポリシラザン、アクリル樹脂やポリイミド等からなる絶縁材料を用いることができる。これにより、バング材がレジストの機能を兼ね備えるため、レジスト塗布工程を省略することができる。
なお、この基板48の基板表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜等の下地層を形成することも好ましい。また、上記バンク材の塗布方法として、スプレーコート、ロールコート、ダイコート、ディップコート等の各種方法を適用することが可能である。
具体的には、まず、露光装置により、フォトマスクを用いて、所定のマスクパターンをバンク34に転写する。ここで、フォトマスクには、以下のようなパターンが開口されたマスクを用いている。ゲート配線溝部55aに対応する領域においては、ゲート配線溝部55aの幅H1が、液滴吐出装置IJから吐出される機能液Lの飛翔径と等しくなるか、あるいは、大きくなるように開口されたマスクを用いている。また、ゲート電極溝部56aに対応する領域においては、ゲート電極溝部aの幅H2が液滴吐出装置IJから吐出される機能液Lの飛翔径よりも狭くなるように開口されたマスクを用いている。さらに、ゲート電極補助溝部57aに対応する領域においては、ゲート電極補助溝部57aの形状が、平面視正円形状であり、この正円形状の幅が、液滴吐出装置IJから吐出される機能液Lの飛翔径と略等しくなるか、あるいは大きくなるように開口されたマスクを用いている。
次に、基板48の全面に塗布したバンク材の表面を、CF4、SF5、CHF3等のフッ素含有ガスを処理ガスとしたプラズマ処理する。このプラズマ処理によりバンク材の表面を撥液性にする。撥液化処理法としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CF4 プラズマ処理法)を採用することができる。
CF4 プラズマ処理の条件は、例えばプラズマパワーが50〜1000W、4フッ化メタンガス流量が50〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基体搬送速度が0.5〜1020mm/sec、基体温度が70〜90℃とされる。
なお、上記処理ガスとしては、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることもできる。
次に、ゲート配線溝部55a、ゲート電極溝部56aが形成されたバンク形成時のレジスト(有機物)残渣を除去するために、基板48に対して残渣処理を施す。残渣処理の方法としては、現像液、酸等による各種方法を採用することができる。
次に、図5(c)、図6(b)に示すように、液滴吐出装置IJにより、ゲート配線溝部55a及びゲート電極溝部56aに配線パターン形成材料である機能液Lを吐出する。
なお、本実施形態において、ゲート電極溝部56aは微細配線パターンであるため、液滴吐出装置IJでは機能液Lを直接吐出することは困難である。従って、ゲート電極溝部56aへの機能液Lの吐出は、上述したように、ゲート配線溝部55aに配置した機能液Lを毛細管現象によってゲート電極溝部56aに流入させる方法により行う。
そして、ゲート配線溝部55a及びゲート電極補助溝部57aに濡れ広がると同時に、機能液Lは、図6(c)に示すように、毛細管現象により、ゲート電極溝部56aに流入する。従って、ゲート電極溝部56aの両端から機能液Lを供給することができる。このような工程により、ゲート電極56が形成される。同様に、ゲート配線溝部55aに機能液Lが濡れ広がることにより、ゲート配線55が形成される。なお、本実施形態においては、ゲート電極補助溝部57aに配置された機能液Lによって形成されたパターン(以下、ゲート電極補助部57と称する(第2凹部))は、ゲート電極56として機能し、ゲート電極56の一部を構成している。
次に、ゲート配線溝部55a,ゲート電極溝部56aに機能液Lを配置してゲート配線55,ゲート電極56を形成した後、必要に応じて乾燥処理を行う。中間乾燥工程後、所望の膜厚にするために、機能液配置工程を繰り返しても良い。乾燥処理は、例えば、基板48を加熱する通常のホットプレート、電気炉、ランプアニールその他の各種方法により行うことが可能である。ここで、ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArCl等のエキシマレーザー等を光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
機能液Lの吐出工程後の乾燥膜は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング材がコーティングされている場合には、このコーティング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理が施される。
熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、水素、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
例えば、有機物からなるコーティング材を除去するためには、約300℃で焼成することが必要である。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上100℃以下で行うことが好ましい。
以上の工程により吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保され、所定の厚みの導電性膜に変換されることで、図5(d)に示すように、連続した膜としての導電性パターン、即ちゲート電極56、ゲート配線55を形成することができる。
次に、上述した本実施形態のバンク構造を利用して形成した画素及び画素の形成方法について図7〜図9を参照して説明する。
図7に示すように、画素40は、基板48上に、X軸方向に延在するゲート配線55(第3パターン)と、ゲート配線55からY軸方向に延出して形成されるゲート電極56(第1パターン)とを備えている。また、画素40は、ゲート配線55に交差してY軸方向に形成されるソース配線42(第1パターン)と、ソース配線42からX軸方向に延出して形成されるソース電極43(第3パターン)とを備え、さらに、ソース電極43に対向して形成されるドレイン電極44(第1パターン)と、ドレイン電極44に接続される画素電極45とを備えている。
また、画素電極45は、コンタクトホール49を介して、ドレイン電極44と電気的に接続されている。
さらに、ゲート電極補助部57においては、隣接して形成される画素電極45の開口率を低下を最小限に抑えることができる。
図8(a)〜(e)は、図7に示すA−A‘線に沿った画素の形成工程を示した断面図である。
本実施形態においては、上述したバンク構造体及びパターンの形成方法を利用して、ボトムゲート型のTFT30のゲート電極、ソース電極、ドレイン電極等を有する画素を形成する。なお、以下の説明においては、上述した図5(a)〜(d)及び図6(a)〜(c)に示すパターン形成工程と同様の工程を経るため、かかる工程についての説明は省略する。また、上記実施形態に示す構成要素と共通の構成要素については同一の符号を付す。
ここで、ゲート絶縁膜39は窒化シリコンからなる。次に、ゲート絶縁膜39上にアモルファスシリコン膜を成膜する。続けて、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理により、図8(a)に示すように、所定形状にパターニングしてアモルファスシリコン膜46を形成する。
次に、アモルファスシリコン膜46上にコンタクト層47(n+シリコン膜)を成膜する。続けて、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理により、図8(a)に示すように所定形状にパターニングする。
このエッチング処理により、ソース電極43及びドレイン電極44間に形成されているコンタクト層47のN+シリコン膜が除去され、N+シリコン膜の下層に形成されるアモルファスシリコン膜46の一部が露出する。このようにして、ソース電極43の下層には、N+シリコンからなるソース領域32が形成され、ドレイン電極44の下層には、N+シリコンからなるドレイン領域33が形成される。そして、これらのソース領域32及びドレイン領域33の下層には、アモルファスシリコンからなるチャネル領域(アモルファスシリコン膜46)が形成される。
以上説明した工程により、ボトムゲート型のTFT30を形成する。
以下に、本実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態においては、TFT30を構成するドレイン電極44に対応するドレイン電極溝部44aの構造について説明する。
上記第1実施形態においては、ドレイン電極に対応するドレイン電極溝部44aを平面視矩形状に形成していた。これに対して、本実施形態においては、ドレイン電極溝部44aの形状を平面視L字状に形成している点において異なる。その他の基本構成は第1の実施形態と同様であり、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9(a)に示すように、ドレイン電極補助溝部62aは、L字状に形成されるドレイン電極溝部44aの屈曲部の内側に、平面視円形状に形成されている。詳細には、ドレイン電極補助溝部62aは、ドレイン電極溝部44aの一部に重畳して形成され、ドレイン電極溝部44aの屈曲部から平面視扇形状に延出した状態となっている。このように、ドレイン電極補助溝部62aは、ドレイン電極溝部44aに接続され、ドレイン電極44の一部を構成している。また、ドレイン電極補助溝部62aの幅は、液滴吐出装置IJから吐出される機能液Lの飛翔径と略等しいか、あるいは大きくなるように形成されている。
即ち、本実施形態において、ドレイン電極補助溝部62aは、機能液Lを吐出するための領域S4となり、機能液Lがバンク34上面からはみ出さないような構造となっている。
次に、上記バンク構造を有するパターン形成方法により形成した画素を備える本発明の電気光学装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図10は、本発明にかかる液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図である。図11は図10のH−H’線に沿う断面図である。図12は、液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図で、なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
なお、データ線駆動回路201及び走査線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板10の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。なお、液晶表示装置100においては、使用する液晶50の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、C−TN法、VA方式、IPS方式モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
また、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、TFTアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
図13は、上記バンク構造及びパターン形成方法により形成した画素を備える有機EL装置の側断面図である。以下、図13を参照しながら、有機EL装置の概略構成を説明する。
図13において、有機EL装置401は、基板411、回路素子部421、画素電極431、バンク部441、発光素子451、陰極461(対向電極)、及び封止基板471から構成された有機EL素子402に、フレキシブル基板(図示略)の配線及び駆動IC(図示略)を接続したものである。回路素子部421は、アクティブ素子であるTFT60が基板411上に形成され、複数の画素電極431が回路素子部421上に整列して構成されたものである。そして、TFT60を構成するゲート配線61が、上述した実施形態の配線パターンの形成方法により形成されている。
次に、本発明の電子機器の具体例について説明する。
図14は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図14において、600は携帯電話本体を示し、601は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図14に示す電子機器は、上記実施形態のバンク構造を有するパターン形成方法により形成された液晶表示装置を備えたものであるので、高い品質や性能が得られる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶装置を備えるものとしたが、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
図15は、本実施形態例に係る非接触型カード媒体を示しており、非接触型カード媒体400は、カード基体402とカードカバー418から成る筐体内に、半導体集積回路チップ408とアンテナ回路412を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波又は静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。
例えば、上記実施形態においては、機能液を吐出するための吐出領域の形状を平面視円形に形成した。これに代えて、吐出領域の形状を外周の少なくとも一部に円弧を有する形状に形成することも好ましい。具体的には、楕円形状、トラック形状等の種々の形状を採用することが可能である。
また、上記実施形態においては、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理により、バンクに所望の溝部(例えば、ゲート電極溝部等)を形成していた。これに代えて、レーザーを用いてバンクにパターニングすることにより、所望の溝部を形成することも好ましい。
Claims (11)
- 液滴吐出法を用いて機能液を基板上に形成された隔壁構造体の凹部に吐出することによって複数のパターンを形成する配線パターンの形成方法であって、
前記隔壁構造体が、その幅が前記機能液の飛翔径よりも小さい第1凹部と、前記第1凹部の一部に接続して形成され、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状である第2凹部とを有し、
該第2凹部内に前記機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記第2凹部に第2パターンを形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記第1凹部に前記第2パターンに接続される第1パターンを形成する工程と、を備えることを特徴とする配線パターンの形成方法。 - 液滴吐出法を用いて機能液を基板上に形成された隔壁構造体の凹部に吐出することによって複数のパターンを形成する配線パターンの形成方法であって、
前記隔壁構造体が、その幅が前記機能液の飛翔径よりも小さい第1凹部と、その一部が前記第1凹部に重畳して形成され、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状である第2凹部とを有し、
該第2凹部内に前記機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記第2凹部に第2パターンを形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記第1凹部に前記第2パターンに接続される第1パターンを形成する工程と、を備えることを特徴とする配線パターンの形成方法。 - 液滴吐出法を用いて機能液を基板上に形成された隔壁構造体の凹部に吐出することによって複数のパターンを形成する配線パターンの形成方法であって、
前記隔壁構造体が、その幅が前記機能液の飛翔径よりも小さい第1凹部と、その一部が前記第1凹部の一部を構成するように形成され、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状である第2凹部とを有し、
該第2凹部内に前記機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記第2凹部に第2パターンを形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記第1凹部に前記第2パターンに接続される第1パターンを形成する工程と、を備えることを特徴とする配線パターンの形成方法。 - 前記第2凹部が、平面視正円形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線パターンの形成方法。
- 前記隔壁構造体に、前記第1凹部に接続され、かつその幅が前記機能液の飛翔径以上の第3凹部が形成され、
該第3凹部に前記機能液を配置する工程と、
該機能液により前記第3凹部に前記第1パターンに接続される第3パターンを形成することを備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線パターンの形成方法。 - 前記隔壁構造体に、前記第2凹部に接続する第3凹部が形成され、
前記第2凹部に配置された前記機能液の毛管現象により前記第3凹部に前記第2パターンに接続される第3パターンを形成する工程を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線パターンの形成方法。 - 基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極及びドレイン電極と、絶縁層を介して前記半導体層に対向して設けられたゲート電極と、を備えるデバイスの製造方法であって、
前記基板上に隔壁材を塗布する工程と、
該隔壁材に、その幅が液滴吐出法を用いて吐出される機能液の飛翔径よりも小さい第1凹部を形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状に設けられた第2凹部を前記第1凹部と接続して形成する工程と、
前記第2凹部内に前記機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記第2凹部に第2パターンを形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記第1凹部に前記第2パターンに接続される第1パターンを形成する工程と、を備えることを特徴とするデバイスの製造方法。 - 基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極及びドレイン電極と、絶縁層を介して前記半導体層に対向して設けられたゲート電極と、を備えるデバイスの製造方法であって、
前記基板上に隔壁材を塗布する工程と、
該隔壁材に、その幅が液滴吐出法を用いて吐出される機能液の飛翔径よりも小さいドレイン電極溝部を形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状に設けられたドレイン電極補助溝部を前記ドレイン電極溝部と接続して形成する工程と、
前記ドレイン電極補助溝部に機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記ドレイン電極補助溝部にドレイン電極補助部を形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記ドレイン電極溝部に前記ドレイン電極補助部に接続されるドレイン電極を形成する工程と、を備えることを特徴とするデバイスの製造方法。 - 基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極及びドレイン電極と、絶縁層を介して前記半導体層に対向して設けられたゲート電極と、を備えるデバイスの製造方法であって、
前記基板上に隔壁材を塗布する工程と、
該隔壁材に、その幅が液滴吐出法を用いて吐出される機能液の飛翔径よりも小さいゲート電極溝部を形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状に設けられたゲート電極補助溝部を前記ゲート電極溝部と接続して形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上のゲート配線溝部を前記ゲート電極溝部と接続して形成する工程と、
前記ゲート電極補助溝部に機能液を配置する工程と、
前記ゲート配線溝部に機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記ゲート電極補助溝部にゲート電極補助部を形成し、前記機能液により前記ゲート配線溝部にゲート電極配線を形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記ゲート電極溝部に前記ゲート電極補助部及び前記ゲート電極配線に接続されるゲート電極を形成する工程と、を備えることを特徴とするデバイスの製造方法。 - 基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極及びドレイン電極と、絶縁層を介して前記半導体層に対向して設けられたゲート電極と、を備えるデバイスであって、
前記基板上に隔壁材を塗布する工程と、
該隔壁材に、その幅が液滴吐出法を用いて吐出される機能液の飛翔径よりも小さいソース電極溝部を形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上であり、かつ、外周の少なくとも一部に円弧を有する形状に設けられたソース電極補助溝部を前記ソース電極溝部と接続して形成する工程と、
前記隔壁材に、その幅が前記機能液の飛翔径以上のソース配線溝部を前記ソース電極溝部と接続して形成する工程と、
前記ソース電極補助溝部に機能液を配置する工程と、
前記ソース配線溝部に機能液を配置する工程と、
前記機能液により前記ソース電極補助溝部にソース電極補助部を形成し、前記機能液により前記ソース配線溝部にソース電極配線を形成すると共に、前記機能液の毛管現象により前記ソース電極溝部に前記ソース電極補助部及び前記ソース電極配線に接続されるソース電極を形成する工程と、を備えることを特徴とするデバイスの製造方法。 - 前記ソース電極と前記半導体層とが平面的に重畳する面積と、前記ドレイン電極と前記半導体層とが平面的に重畳する面積とが略等しいことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のデバイスの製造方法。
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