JP4042648B2 - 光制御デバイスの制御方法、光制御デバイス、空間光変調装置及びプロジェクタ - Google Patents

光制御デバイスの制御方法、光制御デバイス、空間光変調装置及びプロジェクタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光制御デバイスの制御方法、この光制御デバイスの制御方法に用いられる光制御デバイス、この光制御デバイスを用いる空間光変調装置、及び、この空間光変調装置を用いるプロジェクタの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクタの空間光変調装置として、ティルトミラーデバイスが用いられている。ティルトミラーデバイスは、マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム(Micro Electro Mechanical Systems;以下、「MEMS」という。)技術により、集積回路基板上に複数の可動ミラーを形成したものである。可動ミラーは、画像信号に応じて反射位置を移動し、照明光を反射する。ティルトミラーデバイスは、可動ミラーを制御することにより、画像信号に応じて照明光を反射し、変調する。ティルトミラーデバイスの技術としては、例えば、特許文献1に提案されているものがある。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第5867202号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のティルトミラーデバイスは、各可動ミラーを駆動するための配線を設け、電気的にアクセスする必要がある。また、従来のティルトミラーデバイスは、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)等を用いる集積回路基板上に可動ミラー等を形成するものである。このため、従来のティルトミラーデバイスは複雑な構造である上、集積回路とMEMS構造とを一体に形成することが歩留まりを低下させる原因となるため、製造コストが高騰するという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成で低廉なコストの光制御デバイスを用いることができる光制御デバイスの制御方法、その光制御デバイスの制御方法に用いられる光制御デバイス、その光制御デバイスを用いる空間光変調装置、及び、その空間光変調装置を用いるプロジェクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、光学的に透明な透明電極と、透明電極上に設けられ、透明電極を透過した制御光の光量に応じて電気的な導電率が変化する導電率可変部と、導電率可変部上に設けられた駆動用電極と、所定の位置に移動可能な可動部と、可動部を移動可能に支持する支持部と、を有する光制御デバイスの制御方法であって、透明電極に一定の強度の制御光を入射させる制御光供給工程と、透明電極と可動部との間に、入力信号に応じて変調された電圧を印加する変調電圧供給工程と、制御光を透明電極に入射させ、導電率可変部の導電率が変化することにより、駆動用電極と可動部との間に、変調された電圧に応じた力を発生させ、可動部を所定の位置へ移動する移動工程と、を含むことを特徴とする光制御デバイスの制御方法を提供することができる。
【0007】
ティルトミラーデバイスに、光が入射することにより駆動する光制御デバイスを用いることが考えられる。光制御デバイスを用いると、各光制御デバイスに画像信号に応じた光(以下、適宜「制御光」という。)を走査することによってティルトミラーデバイスを制御することができる(光アドレッシング)。本発明の光制御デバイスの制御方法は、変調電圧供給工程において、透明電極と可動部との間に印加する電圧を、入力信号に応じて変調する。そして、制御光供給工程において、透明電極に一定の強度の制御光を入射させると、透明電極を透過した制御光の光量に応じて導電率可変部の導電率が増大する。導電率可変部の導電率が増大することにより、電圧を印加する電源の一方の電極は、透明電極と導電率可変部とを経由して駆動用電極と電気的に接続される。制御光の強度は一定であるから、駆動用電極は、入力信号に応じて変調された電圧が印加される。電源の他方の電極は、可動部と電気的に接続されている。従って、透明電極に制御光が入射することにより、可動部と駆動用電極との間には、入力信号に応じて変調された電圧に応じた電位差を生じる。移動工程において、可動部は、駆動用電極との間の電位差により発生する静電力の作用を受けて所定の位置へ移動する。可動部は、例えば導電性を有する可撓性部材からなる支持部により支持することができる。支持部を可撓性部材とすると、可動部は、可撓性の支持部の作用により、静電力の作用によって移動する向きとは逆の向きに移動することができる。このようにして、光制御デバイスを駆動することができる。本発明の光制御デバイスの制御方法は、光アドレッシングにより可動部を駆動するため、各可動部に電気的にアクセスするための配線等を不要とし、集積回路とMEMS構造とを一体に形成することも不要となる。これにより、簡易な構成で、低廉なコストの光制御デバイスを用いることができる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様としては、移動工程において、可動部が駆動用電極より低い基準電位であることによって駆動用電極と可動部との間に変調された電圧に応じた力を発生させることが望ましい。
【0009】
移動工程において、可動部は、駆動用電極との間の電位差により発生する静電力の作用を受けて所定の位置へ移動する。このとき、可動部を駆動用電極より低い基準電位とすることによって、可動部と駆動用電極との間には電位差が生じる。駆動用電極は、変調電極供給工程において入力信号に応じて変調された電圧が印加されているため、駆動用電極と可動部との間に、変調された電圧に応じた力を発生させることができる。変調された電圧に応じた力によって、可動部は、所定の位置へ移動することができる。これにより、光制御デバイスを制御することができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、移動工程において、可動部が駆動用電極より高い基準電位であることによって駆動用電極と可動部との間に変調された電圧に応じた力を発生させることが望ましい。
【0011】
移動工程において、可動部は、駆動用電極との間の電位差により発生する静電力の作用を受けて所定の位置へ移動する。このとき、可動部を駆動用電極より高い基準電位とすることによって、可動部と駆動用電極との間には電位差が生じる。駆動用電極は、変調電極供給工程において入力信号に応じて変調された電圧が印加されているため、駆動用電極と可動部との間に、変調された電圧に応じた力を発生させることができる。変調された電圧に応じた力によって、可動部は、所定の位置へ移動することができる。これにより、光制御デバイスを制御することができる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、制御光が透明電極に入射している時間内に駆動用電極と可動部とを略同電位とするリセット工程をさらに含むことが望ましい。
【0013】
変調電圧供給工程において、入力信号に応じて変調された電圧を透明電極に連続的に印加することにより、可動部を連続的に異なる位置に移動させることができる。ここで、変調された電圧を透明電極に連続的に印加することにより、駆動用電極に電荷が残存、蓄積する場合がある。駆動用電極に電荷が残存、蓄積すると、駆動用電極に、画像信号に応じて変調された電圧を印加することが困難となる。画像信号に応じた電圧を印加することができない場合、入力信号に応じた力を発生させ、入力信号のタイミングに正確に同期して可動部を移動させることが困難となる。例えば、光制御デバイスを用いて画像表示する場合、画像信号に応じて可動部を移動させることができないと、画像の品質が低下することとなる。そこで、駆動用電極と可動部とを略同電位とするリセット工程を設ける。リセット工程において、制御光が透明電極に入射している時間内に駆動用電極と可動部とを略同電位とすることにより、駆動用電極に残存する電荷を駆動用電極から逃がすことができる。駆動用電極と可動部とを略同電位とするのは、電源からの電圧を調節することにより可能である。例えば、電源の可動部側をグラウンドに接地させて可動部の基準電位を略ゼロとしている場合、電源からの電圧を略ゼロに調節することにより、電荷をグラウンドに逃がすことができる。駆動用電極に残存する電荷を逃がすことによって、可動部は、入力信号に正確に対応して移動することができる。これにより、光制御デバイスを正確に制御することができる。
【0014】
また、本発明の好ましい態様としては、支持部は、可撓性部材からなり、駆動用電極と可動部との間に変調された電圧に応じた力が発生していない場合に可撓性の支持部の作用により可動部が移動可能な応答時間よりも、駆動用電極と可動部とを略同電位とする時間が短いことが望ましい。
【0015】
リセット工程を設けると、制御光が透明電極に入射されている期間において、入力信号により変調された電圧を透明電極に印加する時間と、リセット工程のための時間とが必要となる。ここで、リセット工程において可動部と駆動用電極とは略同電位となることから、可動部と駆動用電極との間の静電力は解除される。可動部を可撓性の支持部により支持する場合、静電力を解除すると、可動部は、可撓性の支持部の作用によって、静電力の作用により移動する向きとは逆の向きに移動しようとする。そのとき可撓性の支持部の作用により可動部が移動可能な応答時間よりも、駆動用電極と可動部とを略同電位とする時間を短くすると、リセット工程において可動部を移動することなく、駆動用電極の電荷を逃がすことができる。従って、可動部は、入力信号によらない不要な移動をすることなく、入力信号に正確に対応して移動することができる。これにより、光制御デバイスを正確に制御することができる。
【0016】
また、本発明の好ましい態様としては、駆動用電極と可動部とが略同電位となるタイミングは、変調された電圧を印加するタイミングより前であることが望ましい。
【0017】
画像信号により変調された電圧を印加する直前にリセット工程を設けると、再度制御光が入射して書き込みが行われるまで可動ミラーをより長い時間同一位置に保持することができる。また、駆動用電極と可動部とが略同電位となるタイミングを、入力信号により変調された電圧を印加するタイミングの前とすることにより、駆動用電極に入力信号に応じた電圧を印加する前に、駆動用電極に残存、蓄積した電荷を確実に消去することができる。これにより、入力信号に正確に対応して光制御デバイスを制御することができる。
【0018】
さらに、本発明によれば、光学的に透明な透明電極と、透明電極上に設けられ、透明電極を透過した制御光の光量に応じて電気的な導電率が変化する導電率可変部と、導電率可変部上に設けられた駆動用電極と、所定の位置に移動可能な可動部と、可動部を移動可能に支持する支持部と、を有する光制御デバイスの制御方法であって、透明電極に、入力信号に応じて強度を変調された制御光を入射させる制御光供給工程と、透明電極と可動部との間に一定の電圧を印加する電圧供給工程と、制御光を透明電極に入射させ、導電率可変部の導電率が制御光の強度に応じて変化することにより、駆動用電極と可動部との間に、制御光の強度に応じた力を発生させ、可動部を所定の位置へ移動させる移動工程と、制御光が透明電極に入射している時間内に駆動用電極と可動部とを略同電位とするリセット工程と、を含むことを特徴とする光制御デバイスの制御方法を提供することができる。
【0019】
本発明の光制御デバイスの制御方法は、制御光供給工程において、制御光を入力信号に応じて強度を変調する。透明電極に変調された強度の制御光を入射させると、透明電極を透過した制御光の光量に応じて導電率可変部の導電率が増大する。導電率可変部の導電率が増大することにより、電圧を印加する電源の一方の電極は、透明電極と導電率可変部とを経由して駆動用電極と電気的に接続される。透明電極に印加される電圧は一定値であるから、駆動用電極は、入力信号に応じて変調された制御光の光量に応じた電圧が印加される。電源の他方の電極は、可動部と電気的に接続されている。従って、透明電極に制御光が入射することにより、可動部と駆動用電極との間には、入力信号に応じて変調された制御光の光量に応じた電位差を生じる。可動部は、可動部と駆動用電極との間の電位差により発生する静電力の作用を受けて移動する。このようにして、光制御デバイスを駆動することができる。光アドレッシングにより可動部を駆動するため、各可動部に電気的にアクセスするための配線等を不要とし、集積回路とMEMS構造とを一体に形成することも不要となる。これにより、簡易な構成で、低廉なコストの光制御デバイスを用いることができる。また、リセット工程において、制御光が透明電極に入射している時間内に駆動用電極と可動部とを略同電位とすることにより、駆動用電極に残存する電荷を駆動用電極から逃がすことができる。駆動用電極に残存する電荷を逃がすことによって、可動部は、入力信号に正確に対応して移動することができる。これにより、光制御デバイスを正確に制御することができる。
【0020】
また、本発明の好ましい態様としては、支持部は、可撓性部材からなり、駆動用電極と可動部との間に一定の電圧に応じた力が発生していない場合に可撓性の支持部の作用により可動部が移動可能な応答時間よりも、駆動用電極と可動部とを略同電位とする時間が短いことが望ましい。
【0021】
リセット工程において可動部と駆動用電極とは略同電位となることから、可動部と駆動用電極との間の静電力は解除される。静電力を解除すると、可動部は、可撓性の支持部の作用によって、静電力の作用により移動する向きとは逆の向きに移動しようとする。そのとき可撓性の支持部の作用により可動部が移動可能な応答時間よりも、駆動用電極と可動部とを略同電位とする時間を短くすると、リセット工程において可動部を移動することなく、駆動用電極の電荷を逃がすことができる。従って、可動部は、入力信号によらない不要な移動をすることなく、入力信号に正確に対応して移動することができる。これにより、光制御デバイスを正確に制御することができる。
【0022】
また、本発明の好ましい態様としては、駆動用電極と可動部とが略同電位となるタイミングは、強度を変調された制御光を照射するタイミングより前であることが望ましい。
【0023】
駆動用電極と可動部とが略同電位となるタイミングを、入力信号により変調された電圧を印加するタイミングの前とすることにより、入力信号に応じた電圧を印加する前に、駆動用電極に残存、蓄積した電荷を確実に消去することができる。これにより、入力信号に正確に対応して光制御デバイスを制御することができる。
【0024】
さらに、本発明によれば、制御光を供給する制御光用光学系と、光学的に透明な透明電極と、透明電極上に設けられ、透明電極を透過した制御光の光量に応じて電気的な導電率が変化する導電率可変部と、導電率可変部上に設けられた駆動用電極と、所定の位置に移動可能な可動部と、可動部を移動可能に支持する支持部と、透明電極に、入力信号に応じて変調された電圧、又は、一定の電圧を印加する電源と、を有し、上記の光制御デバイスの制御方法により制御されることを特徴とする光制御デバイスを提供することができる。上記の光制御デバイスの制御方法により制御されることから、簡易な構成、低コストで、正確な制御が可能な光制御デバイスを得られる。
【0025】
さらに、本発明によれば、所定の位置に移動可能な可動ミラーを有する複数の光制御可動ミラーデバイスを有し、光制御可動ミラーデバイスは、上記の光制御デバイスであって、可動部は、可動ミラーであることを特徴とする空間光変調装置を提供することができる。上記の光制御デバイスを用いることから、光アドレッシングができ、簡易な構成、低コストで、画像信号に正確に対応した制御が可能な空間光変調装置を得られる。
【0026】
さらに、本発明によれば、照明光を供給する照明光用光源部と、照明光用光源部からの照明光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、空間光変調装置で変調された光を投写する投写レンズと、を有し、空間光変調装置は、上記の空間光変調装置であることを特徴とするプロジェクタを提供することができる。上記の空間光変調装置を用いることから、低コストで、画像信号に正確に対応した制御が可能なプロジェクタを得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1を用いてプロジェクタ100の概略構成を説明し、以下、図2、図3を用いて、本発明の第1実施形態に係る光制御デバイスの制御方法について説明する。図1に示すプロジェクタ100は、固体発光素子である発光ダイオード素子(以下、適宜「LED」という。)を複数設けた照明光用光源部101を有する。照明光用光源部101は、第1色光であるR光を供給するR光用LED102Rと、第2色光であるB光を供給するB光用LED102Bと、第3色光であるG光を供給するG光用LED102Gとを有する。照明光用光源部101から供給された照明光は、フィールドレンズ103を透過した後、空間光変調装置120の変調部104に入射する。フィールドレンズ103は、変調部104をテレセントリックに照明する機能、即ち、照明光をできるだけ主光線に平行にして変調部104に入射させる機能を有する。プロジェクタ100は、照明光用光源部101の像を投写レンズ105の入射瞳107の位置に結像する。このため、変調部104は、照明光用光源部101から供給される照明光によりケーラー照明される。空間光変調装置120は、変調部104と、制御光用光学系130とからなる。変調部104は、投写レンズ105の側の表面に、画像信号に応じて移動可能な複数の可動ミラー108を有する。複数の可動ミラー108は、変調部104の平面上に、略直交する格子状に配列されている。変調部104は、照明光用光源部101からの照明光を、制御部112からの画像信号に応じて変調する。制御部112は、画像信号に応じて照明光用光源部101と、空間光変調装置120とを制御する。投写レンズ105は、変調部104で変調された光をスクリーン106に投写する。
【0028】
制御光用光学系130は、ガルバノミラー116と、制御光用光源部110とからなる。制御光用光学系130は、変調部104に対して、投写レンズ105とは反対側に設けられている。制御光用光学系130の制御光用光源部110は、ビーム状の光、例えば、レーザ光を一定の強度で供給する。制御光用光源部110は、例えば、半導体レーザ素子や面発光レーザ素子を用いることができる。ガルバノミラー116は、略直交する所定の2軸を中心として回動することにより、制御光用光源部110からの光を二方向に走査させる。ガルバノミラー116は、制御部112からの画像信号に応じて回動する。このようにして、変調部104に、制御光用光源部110からのビーム状の制御光を走査させる。
【0029】
次に、図2を用いて光制御可動ミラーデバイス200の構成について説明する。図2に示す光制御可動ミラーデバイス200の構成により、一つの可動ミラー108を駆動する。光制御可動ミラーデバイス200は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により作成することができる。光学的に透明な平行平板である硝子基板201の上には、光学的に透明な透明電極202が設けられている。透明電極202は、ITO膜で構成できる。透明電極202の上には、導電率可変部203が形成されている。導電率可変部203は、透明電極202を透過した制御光Lの光量に応じて、電気的な導電率を変化させる。導電率可変部203は、例えばアモルフォス・シリコン(以下、「a−Si」という。)又は感光性有機膜などを用いることができる。例えば、a−Siは、水素を含んでいることが望ましい。また、a−Siは、気相成長法(CVD法)により形成する。a−Siは、制御光Lを全く照射させていない状態では、電気的な導電率が略ゼロ(即ち抵抗値が略無限大)の絶縁性部材として機能する。これに対して、a−Siに制御光Lを照射させると、その光量に応じて導電率が大きくなる(即ち抵抗値が小さくなる)。導電率可変部203において導電率が変化する領域は、制御光Lを照射させた透明電極202の領域である。
【0030】
絶縁層205は、導電率可変部203と支持部206との間に、スパッタ技術により形成される。絶縁層205にはSiO2を用いることができる。透明電極202と支持部206とが電気的に接続すると、駆動用電極204と可動ミラー108との間に電位差が生じず、可動ミラー108を駆動できなくなる。そこで、絶縁層205は、透明電極202と支持部206との電気的な接続を防止するために設けられている。支持部206は、絶縁層205の上に設けられ、可動ミラー108を移動可能に支持する。支持部206は、導電性を有する可撓性部材、又は導電性を有する弾性部材(金属ばね等)である。導電率可変部203の上の、絶縁層205が設けられている位置とは異なる位置には、駆動用電極204が形成されている。駆動用電極204と、可動ミラー108とは、互いに対向するように設けられている。可動ミラー108と、駆動用電極204とは、いずれも導電性物質、例えば、アルミニュウム(Al)で構成することができる。可変電源210は、透明電極202と、支持部206との間に、制御部112からの画像信号に応じて変調された電圧を印加する。可変電源210の支持部206側には、グラウンド(以下、「GND」という。)電極212が設けられている。GND電極212で接地させることにより、可変電源210の可動ミラー108側の基準電位を略ゼロとする。可変電源210から透明電極202に印加される電圧を可動ミラー108の基準電位より高い電圧とすると、画像信号に応じて変調された電圧によって、可動ミラー108と駆動用電極204との間に静電力Fが発生する。
【0031】
次に、図2、図3を用いて、本発明の第1実施形態に係る光制御デバイスの制御方法について説明する。まず、制御光供給工程において、硝子基板201を介して透明電極202に一定の強度の制御光Lを入射させる。制御光Lを透明電極202に入射させると、制御光Lは、透明電極202を透過して、導電率可変部203に到達する。このとき、導電率可変部203のうち制御光Lが照射した部分について、制御光Lの光量に応じて電気的な導電率が大きくなる。導電率可変部203の導電率が大きくなることにより、可変電源210の一方の電極は、透明電極202と導電率可変部203とを経由して駆動用電極204と電気的に接続される。変調電圧供給工程において、透明電極202と可動ミラー108との間に、制御部112からの画像信号に応じて変調された電圧を印加することから、駆動用電極204は、画像信号に応じて変調された電圧が印加される。なお、厳密には、導電率可変部203の導電率が変化する領域は、光の強度とその照射時間とに比例して、照射位置を中心として周辺へ拡がる傾向がある。変調部104は、制御光Lを高速に走査させることにより、順次、隣接する可動ミラー108を制御する。このため、制御光Lを照射させた領域近傍のみの導電率が変化するものとして扱う。但し、絶縁層205は、制御光Lが駆動用電極204に対応する位置以外の位置に入射する場合であっても、透明電極202と支持部206とが電気的に接続することを確実に防止するために設けられている。これにより、可動ミラー108の駆動の制御が不可能となることを確実に防止できる。
【0032】
上述のように、可変電源210の可動ミラー108側をGND電極212で接地させていることから、可動ミラー108の電位は、常に基準電位であるゼロで一定である。可変電源210から透明電極202に印加される電圧を可動ミラー108の基準電位より高い電圧とする。制御光Lを透明電極202に入射させると、駆動用電極204に可変電源210からの電圧が印加されることにより、可動ミラー108は、駆動用電極204より低い基準電位となる。制御光Lの強度は一定であるため、導電率可変部203の導電率も一定となる。駆動用電極204に印加される電圧は、可変電源210による電圧の変調によってのみ変化する。このため、駆動用電極204と可動ミラー108との間に、変調された電圧に応じた静電力Fが発生する。静電力Fは、可動ミラー108が駆動用電極204の方向へ引き寄せられる方向に働く引力である。ここで、支持部206は可撓性部材であるから、可動ミラー108に何ら外力が加えられていない状態をとるように、可動ミラー108に働く静電力Fとは反対の向きの力が働く。移動工程において、可動ミラー108は、静電力Fと、支持部206の作用による力とにより、画像信号に応じた所定の位置へ移動する。制御部112は、ガルバノミラー116の駆動と、可変電源210による電圧の変調とを同期することにより、各光制御可動ミラーデバイス200を制御する。画像の1フレーム中には、R光、G光、B光のそれぞれについて制御光Lが各光制御可動ミラーデバイス200を走査し、光アドレッシングを行う。
【0033】
プロジェクタ100の空間光変調装置120に光制御可動ミラーデバイス200を用いることにより、光アドレッシングによるティルトミラーデバイスの制御ができる。光アドレッシングが可能であると、従来のティルトミラーデバイスに用いられる、各可動ミラーへの電気的なアクセスのための配線等が不要となる。また、光アドレッシングにより、各可動ミラーに対応する集積回路が不要となることから、集積回路とMEMS構造とを一体に形成することも不要となる。これにより、本発明の光制御デバイスの制御方法によると、簡易な構成で、低廉なコストの光制御可動ミラーデバイス200を用いることができるという効果を奏する。さらに、光制御可動ミラーデバイス200を用いることにより、簡易な構成、低コストの空間光変調装置120、及びプロジェクタ100を得られる。
【0034】
図3は、画素1、画素2、画素3を例として、各光制御可動ミラーデバイス200の制御例を示す。図3に示す各チャートの横軸は、ガルバノミラー116によって制御光Lが走査する位置を表す。図3(a)に示すように、制御光Lの強度は、各画素について一定の強度である。また、図3(b)に示すように、各可動ミラー108の電位は、基準電位である0(ゼロ)Vで一定である。透明電極202の電位は、可変電源210から印加される画像信号に応じた電圧を示す。各光制御可動ミラーデバイス200の透明電極202には、図3(c)に示すように、各画素の画像信号に対応した電圧が印加される。また、リセット工程として、可変電源210は、画像信号に対応した電圧のほか、図3(d)に示すリセット信号に同期して0(ゼロ)Vの電圧を印加する。
【0035】
透明電極202への制御光Lの入射を停止すると、導電率可変部203は絶縁体として機能する。このため、駆動用電極204と可動ミラー108との間に静電力Fを発生させた電荷は、駆動用電極204に残存することとなる。これを利用すると、制御光Lが一度光制御可動ミラーデバイス200を走査して書き込みを行った後、再び同じ光制御可動ミラーデバイス200に制御光Lが走査して次の書き込みが行われるまでの間、可動ミラー108を同一位置に保持することができる。これにより、画像信号に正確に対応した高品質の画像を得ることができる。しかし、可変電源210からの電圧を透明電極202に連続的に印加すると、駆動用電極204に電荷が残存、蓄積する場合がある。駆動用電極204に電荷が残存、蓄積すると、駆動用電極204に画像信号に応じた電圧を印加することが困難となる。駆動用電極204に画像信号に応じた電圧を印加することができないと、変調された電圧に応じた静電力Fを発生させることが困難となる。画像信号に応じて静電力Fを発生できないと、画像信号に正確に対応できず画像の品質を低下する原因となり得る。
【0036】
そこで、各画素について、それぞれの画像信号に応じた電圧を印加する前に、リセット工程として、図3(d)に示すリセット信号に同期して0(ゼロ)Vとなる期間が設けられている。このとき、制御光Lが透明電極202に入射している時間のうち一部の時間において、駆動用電極204と可動ミラー108とは、互いに略同電位となる。制御光Lが透明電極202に入射している時間内に駆動用電極204と可動ミラー108とが略同電位となることから、駆動用電極204に残存、蓄積している電荷をGND電極212から逃がすことができる。このようにして可変電源210は、リセット信号に同期して0(ゼロ)Vの電圧を印加する期間を設けつつ、画像信号に応じた電圧を印加する。このため、光制御可動ミラーデバイス200を正確に制御でき、高品質な画像を得られるという効果を奏する。
【0037】
図3(c)に示すように、駆動用電極204と可動ミラー108とが略同電位となるタイミングは、いずれの画素についても、画像信号により変調された電圧を印加するタイミングより前となるように設定される。上述のように、高品質な画像を得るためには、一度光制御可動ミラーデバイス200に書き込みが行われた後、再度制御光Lが入射して書き込みが行われるまで可動ミラー108を同一位置に保持する必要がある。従って、画像信号により変調された電圧を印加した後にリセット工程を設けると、書き込みを行った直後に可動ミラー108の位置状態を解除し、次の書き込みまで可動ミラー108を同一位置に保持できない。これに対して、画像信号により変調された電圧を印加する直前にリセット工程を設けると、再度制御光Lが入射して書き込みが行われるまで可動ミラー108をより長い時間同一位置に保持することができる。また、駆動用電極204に画像信号に応じた電圧を印加する前に、駆動用電極204に残存、蓄積した電荷を確実に消去することができる。これにより、画像信号に正確に対応して光制御可動ミラーデバイス200を制御でき、高品質な画像を得られるという効果を奏する。
【0038】
リセット工程において駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とする時間は、静電力Fが発生していない場合に可撓性の支持部206の作用により可動ミラー108が移動可能な応答時間よりも短くなるように設定される。静電力Fは、駆動用電極204と可動ミラー108とが略同電位となることによって、解除される。静電力Fを解除すると、可動ミラー108は、可撓性の支持部206の作用によって移動しようとする。支持部206の作用によって可動ミラー108が移動しようとする向きは、静電力Fの作用により移動する向きとは逆の向きである。これに対して、上述のように、高品質な画像を得るためには、より画像信号に正確に対応して可動ミラー108を移動させる必要がある。従って、リセット工程のたびに、可動ミラー108が支持部206の作用のみによって移動し、画像信号に応じた位置状態を解除することとなると、画像の品質を低下する原因となり得る。そこで、支持部206の作用により可動ミラー108が移動可能な応答時間よりも、駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とする時間を短くする。可動ミラー108の応答時間よりも、駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とする時間を短くすることにより、可動ミラー108を移動することなく、駆動用電極204の電荷を逃がすことができる。可動ミラー108は、画像信号によらない不要な移動をすることなく、画像信号に正確に対応して移動することができる。これにより、画像信号に正確に対応して光制御可動ミラーデバイス200を制御でき、高品質な画像を得られるという効果を奏する。
【0039】
次に、図4を用いて、R光用LED102Rと、G光用LED102Gと、B光用LED102Bとの点灯時間とタイミングについて説明する。図4は、R光用LED102Rと、G光用LED102Gと、B光用LED102Bとの点灯時間とタイミングとの例を示す。各色光用LED102R、102G、102Bは、制御部112(図1参照)からの画像信号に応じて点灯する。1フレーム期間内の、R光、G光、B光の点灯時間において、制御光Lは、各光制御可動ミラーデバイス200を走査する。R光、G光、B光を順次投写し、全体として白色の投写像を得るためには、G光の光束量が全体の光束量のうち60〜80%であることを要する。各色光用LED102R、102G、102Bの出力量と数量とが同一である場合、G光の光束量が不足することとなる。このため、図4に示すように、G色用LED102Gの点灯時間GTを、R光用LED102Rの点灯時間RT、及びB光用LED102Bの点灯時間BTのいずれよりも長くする。なお、本発明の光制御デバイスの制御方法によると、可動ミラー108は、画像信号に応じた所定の位置に移動可能であることから、アナログ信号に対応して連続的な変化量を表示することができる。このため、例えば、各色光用LED102R、102G、102Bの点灯時間RT、GT、BTを略同一とし、G光をより多く可動ミラー108から投写レンズ105の方向に反射させることにより、G光の光束量を増加しても良い。
【0040】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る光制御デバイスの制御方法に用いられる光制御可動ミラーデバイス500の構成を示す。上記第1実施形態の光制御可動ミラーデバイス200と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の光制御デバイスの制御方法は、制御光Lの強度を画像信号に応じて変調する点、及び、透明電極202に一定の電圧を印加する点が、第1実施形態に係る光制御デバイスの制御方法と異なる。制御光供給工程において、透明電極202に、画像信号に応じて強度を変調された制御光Lを入射させる。制御光用光源部110は、ビーム状の光、例えば、レーザ光を、制御部112からの画像信号に応じて供給する。制御光用光源部110は、例えば、変調器を備えた半導体レーザ素子や面発光レーザ素子を用いることができる。電圧供給工程において、電源510は、透明電極202と可動ミラー108との間に、一定の電圧を印加する。制御光Lの強度が増大すると、導電率可変部203の電気的な導電率が増大する。これに対して、透明電極202に印加する電圧は一定であるから、駆動用電極204と可動ミラー108との間には、制御光Lの強度に応じた静電力Fが発生する。この結果、移動工程において、可動ミラー108は、画像信号に応じた所定の位置に移動する。
【0041】
図6は、光制御可動ミラーデバイス500の制御例を示す。図3に示した第1実施形態の光制御デバイスの制御方法と同様、本実施形態の光制御デバイスの制御方法においても、リセット工程を設けている。図6(a)に示すように、図6(d)に示すリセット信号に同期して、制御光Lの強度を最大値maxとする。制御光Lは、リセット信号に同期して最大値maxをとる以外は、制御部112からの画像信号に応じて強度を変調される。また、図6(c)に示すように、リセット信号に同期して、透明電極202に印加する電圧を0(ゼロ)Vにする。透明電極202に印加する電圧は、リセット信号の期間以外は、常に一定値のHVである。リセット工程において、制御光Lの強度を最大値maxとするため、導電率可変部203の導電率は最大となる。制御光Lの強度を最大値maxとしたとき透明電極202に印加する電圧を0(ゼロ)Vとすると、駆動用電極204に0(ゼロ)Vの電圧が印加される。可動ミラー108の電位は、GND電極212に接地されているため常に基準電位である0(ゼロ)Vで一定である。従って、駆動用電極204と可動ミラー108とが略同電位となり、駆動用電極204に残存、蓄積している電荷をGND電極212から逃がすことができる。さらに、図3に示した第1実施形態の光制御デバイスの制御方法と同様、リセット工程のタイミングは、画像信号により変調された制御光Lを照射するタイミングより前である。また、駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とする時間は、可撓性の支持部206の作用により可動ミラー108が移動可能な応答時間よりも短い。
【0042】
光アドレッシングにより可動ミラー108を駆動するため、各可動ミラー108を駆動するための配線等を不要とし、集積回路とMEMS構造とを一体に形成することも不要となる。これにより、簡易な構成で、低廉なコストの光制御可動ミラーデバイス500を用いることができるという効果を奏する。また、リセット工程を設けることにより、駆動用電極204に残存する電荷を逃がすことができる。これにより、画像信号に正確に対応して光制御可動ミラーデバイス500を制御でき、高品質な画像を得られるという効果を奏する。
【0043】
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係る光制御デバイスの制御方法を説明するための、光制御可動ミラーデバイス200の制御例を示す。本実施形態に用いる光制御可動ミラーデバイス200の構成は上記第1実施形態の光制御可動ミラーデバイス200の構成(図2参照)と同一であるため、第1実施形態と重複する図示及び説明を省略する。本実施形態の光制御デバイスの制御方法は、リセット工程を設けていない点が、第1実施形態に係る光制御デバイスの制御方法と異なる。図7(c)に示すように、画素に制御光Lが入射すると同時に、透明電極202には、画像信号に応じて変調された電圧が印加される。可変電源210は、透明電極202に、画像信号に応じて変調された電圧のみを印加する。
【0044】
例えば、駆動速度が遅い光制御可動ミラーデバイス200を用いる場合や、抵抗値が低い導電率可変部203を用いる場合等は、駆動用電極204に残存した電荷は、時間経過とともに導電率可変部203を通過する。そして、駆動用電極204と透明電極202とはいずれ略同電位となり、駆動用電極204の電荷の蓄積が少なくなる。このため、駆動用電極204に残存した電荷を積極的に消去しなくても画像信号に対応して光制御可動ミラーデバイス200を制御できる。また、一度書き込みを行った後に積極的にリセットを行う場合、駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とするタイミングと、制御光Lが画素を照射し始めるタイミングとを正確に同期させる必要がある。駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とする期間を設けず画像信号に応じて変調した電圧のみを印加すると、電圧供給と制御光Lの走査とを正確に同期させるための機構を設けなくても、高品質な画像を得られる。従って、電圧供給と制御光Lの走査との同期を正確に行うための機構を設けなくても、画像信号に正確に対応して光制御可動ミラーデバイス200を制御できるという効果を奏する。
【0045】
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る光制御デバイスの制御方法に用いられる光制御可動ミラーデバイス800の構成を示す。上記第1実施形態の光制御可動ミラーデバイス200と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の光制御デバイスの制御方法は、電極812によって、可動ミラー108は、駆動用電極204より高い基準電位である点が、上記第1実施形態の光制御デバイスの制御方法と異なる。可動ミラー108を駆動用電極204より高い基準電位とすると、画像信号に応じて変調された電圧によって、可動ミラー108と駆動用電極204との間に静電力Fが発生する。
【0046】
図9は、本実施形態に係る光制御デバイスの制御方法を説明するための、光制御可動ミラーデバイス800の制御例を示す。図9(a)に示すように、制御光Lの強度は一定である点は、図3に示した第1実施形態の光制御デバイスの制御方法と同様である。可動ミラー108は、図9(b)に示すように、電極812によってHV(H>0)に維持されている。また、図9(c)に示すように、透明電極202に印加される電圧は、可動ミラー108の基準電位より低い電圧である。制御光Lを透明電極に入射させると、駆動用電極204に可変電源210からの電圧が印加されることにより、可動ミラー108は、駆動用電極204より高い基準電位となる。このため、駆動用電極204と可動ミラー108との間に、変調された電圧に応じた静電力Fが発生する。なお、静電力Fは、駆動用電極204と可動ミラー108との電位差によって発生する。このため、第1実施形態の制御方法と同様に可動ミラー108を移動させるためには、図9(c)に示すように、電圧HVを基準として図3(c)のチャートとは上下が逆の矩形波となるような電圧を、透明電極202に印加する必要がある。
【0047】
また、第1実施形態の光制御デバイスの駆動方法と同様にして、リセット工程を設けることができる。図9(c)に示すように、図9(d)のリセット信号に同期してHVの電圧を印加する。透明電極202にHVの電圧を印加すると、駆動用電極204と可動ミラー108とが略同電位となり、駆動用電極204の電荷を逃がすことができる。さらに、図3に示した第1実施形態の光制御デバイスの制御方法と同様、リセット工程のタイミングは、画像信号により変調された制御光Lを照射するタイミングより前である。また、駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とする時間は、可撓性の支持部206の作用により可動ミラー108が移動可能な応答時間よりも短い。
【0048】
光アドレッシングにより可動ミラー108を駆動するため、各可動ミラー108を駆動するための配線等を不要とし、集積回路とMEMS構造とを一体に形成することも不要となる。これにより、簡易な構成で、低廉なコストの光制御可動ミラーデバイス800を用いることができるという効果を奏する。また、リセット工程を設けることにより、駆動用電極204に残存する電荷を逃がすことができる。これにより、画像信号に正確に対応して光制御可動ミラーデバイス800を制御でき、高品質な画像を得られるという効果を奏する。
【0049】
なお、可変電源210には、直流電源、交流電源のいずれを用いても良い。直流電源を用いる場合、第1実施形態、第4実施形態で説明したように、可動ミラー108を駆動用電極204より高い基準電圧、又は低い基準電圧とすることにより本発明の制御方法を実施できる。また、交流電源を使用する場合、電位の位相が変化する瞬間に可動ミラー108と駆動用電極204との間の電位差が0(ゼロ)になる。このため、交流電源は、位相の切替えが可動ミラー108の移動のための応答時間に比較して無視できる程度に短い時間(例えば、100nsec)に行われるような矩形波を発生させる。これにより、可動ミラー108は、位相の変化による影響を受けることなく移動することができる。さらに、位相の変化によって電圧の極性が変化しても可動ミラー108と駆動用電極204との間の電位差には変化がないため、可動ミラー108は、印加する電圧の極性の変化による影響を受けることもない。このため、可動ミラー108の基準電位と、駆動用電極の交流電圧の振幅の絶対値とに差を設けることにより、可動ミラー108と駆動用電極204との間に静電力Fを発生させることができる。また、交流電流は常に電荷の移動を行うため、電荷の蓄積と吸着とを防止し、電圧を安定して印加することができる。さらに、駆動用電極204と可動ミラー108とを略同電位とするリセット工程を設けることにより、確実に駆動用電極204に残存する電荷を逃がすことができ、光制御可動ミラーデバイスを正確に制御できる。
【0050】
プロジェクタ100の照明光用光源部101は、LEDに限らず半導体レーザ素子や、エレクトロルミネッセント(EL)素子等の他の固体発光素子や、固体発光素子以外のランプ等を用いることができる。また、本発明の光制御デバイスの制御方法は、画像信号に応じて変調した電圧を用いて連続的な変化量を表示するアナログ制御としているが、ディジタル制御に本発明の制御方法を用いても良い。例えば、透明電極202に印加する電圧をON、OFFの2値のみをとることとし、サブフレーム駆動を用いて階調表現をしても良い。さらに、光制御デバイスをプロジェクタ100に使用する場合に限らず、例えば、光通信用光スイッチ等に光制御デバイスを使用する場合にも、本発明の光制御デバイスの制御方法を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プロジェクタの概略構成図。
【図2】 第1実施形態に用いる光制御可動ミラーデバイスの概略構成図。
【図3】 第1実施形態の光制御デバイスの制御方法の説明図。
【図4】 各色光用LEDの点灯時間と点灯タイミングとの例を示す図。
【図5】 第2実施形態に用いる光制御可動ミラーデバイスの概略構成図。
【図6】 第2実施形態の光制御デバイスの制御方法の説明図。
【図7】 第3実施形態の光制御デバイスの制御方法の説明図。
【図8】 第4実施形態に用いる光制御可動ミラーデバイスの概略構成図。
【図9】 第4実施形態の光制御デバイスの制御方法の説明図。
【符号の説明】
100 プロジェクタ、101 照明光用光源部、102R R光用LED、102G G光用LED、102B B光用LED、103 フィールドレンズ、104 変調部、105 投写レンズ、106 スクリーン、107 入射瞳、108 可動ミラー、110 制御光用光源部、112 制御部、116 ガルバノミラー、120 空間光変調装置、130 制御光用光学系、200 光制御可動ミラーデバイス、201 硝子基板、202 透明電極、203 導電率可変部、204 駆動用電極、205 絶縁層、206 支持部、210 可変電源、212 GND電極、500 光制御可動ミラーデバイス、510 電源、800 光制御可動ミラーデバイス、812 電極、F 静電力、L 制御光、RT R点灯時間、GT G点灯時間、BT B点灯時間

Claims (12)

  1. 光学的に透明な透明電極と、
    前記透明電極上に設けられ、前記透明電極を透過した制御光の光量に応じて電気的な導電率が変化する導電率可変部と、
    前記導電率可変部上に設けられた駆動用電極と、
    所定の位置に移動可能な可動部と、
    前記可動部を移動可能に支持する支持部と、を有する光制御デバイスの制御方法であって、
    前記透明電極に一定の強度の前記制御光を入射させる制御光供給工程と、
    前記透明電極と前記可動部との間に、入力信号に応じて変調された電圧を印加する変調電圧供給工程と、
    前記制御光を前記透明電極に入射させ、前記導電率可変部の導電率が変化することにより、前記駆動用電極と前記可動部との間に、前記変調された電圧に応じた力を発生させ、前記可動部を前記所定の位置へ移動する移動工程と、
    を含むことを特徴とする光制御デバイスの制御方法。
  2. 前記移動工程において、前記可動部が前記駆動用電極より低い基準電位であることによって前記駆動用電極と前記可動部との間に前記変調された電圧に応じた力を発生させることを特徴とする請求項1に記載の光制御デバイスの制御方法。
  3. 前記移動工程において、前記可動部が前記駆動用電極より高い基準電位であることによって前記駆動用電極と前記可動部との間に前記変調された電圧に応じた力を発生させることを特徴とする請求項1に記載の光制御デバイスの制御方法。
  4. 前記制御光が前記透明電極に入射している時間内に前記駆動用電極と前記可動部とを略同電位とするリセット工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光制御デバイスの制御方法。
  5. 前記支持部は、可撓性部材からなり、
    前記駆動用電極と前記可動部との間に前記変調された電圧に応じた力が発生していない場合に可撓性の前記支持部の作用により前記可動部が移動可能な応答時間よりも、前記駆動用電極と前記可動部とを略同電位とする時間が短いことを特徴とする請求項4に記載の光制御デバイスの制御方法。
  6. 前記駆動用電極と前記可動部とが略同電位となるタイミングは、前記変調された電圧を印加するタイミングより前であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光制御デバイスの制御方法。
  7. 学的に透明な透明電極と、
    前記透明電極上に設けられ、前記透明電極を透過した前記制御光の光量に応じて電気的な導電率が変化する導電率可変部と、
    前記導電率可変部上に設けられた駆動用電極と、
    所定の位置に移動可能な可動部と、
    前記可動部を移動可能に支持する支持部と、
    前記透明電極に、入力信号に応じて変調された電圧を印加する電源と、を有し、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の光制御デバイスの制御方法により制御されることを特徴とする光制御デバイス。
  8. 制御光を供給する制御光用光学系と、
    数の光制御デバイスと、を有し、
    前記光制御デバイスは、請求項に記載の光制御デバイスであることを特徴とする空間光変調装置。
  9. 制御光を供給する制御光用光学系と、
    複数の光制御デバイスと、を有し、
    前記複数の光制御デバイスに前記制御光を順次走査することにより、前記複数の光制御デバイスを制御する空間光変調装置であって、
    前記光制御デバイスは、
    光学的に透明な透明電極と、
    前記透明電極上に設けられ、前記透明電極を透過した前記制御光の光量に応じて電気的な導電率が変化する導電率可変部と、
    前記導電率可変部上に設けられた駆動用電極と、
    所定の位置に移動可能な可動部と、
    前記可動部を移動可能に支持する支持部と、を有し、
    前記透明電極に、入力信号に応じて強度を変調された前記制御光を入射させる制御光供給工程と、
    前記透明電極と前記可動部との間に、一定の電圧を印加する電圧供給工程と、
    前記制御光を前記透明電極に入射させ、前記導電率可変部の導電率が前記制御光の強度に応じて変化することにより、前記駆動用電極と前記可動部との間に、前記制御光の強度に応じた力を発生させ、前記可動部を前記所定の位置へ移動する移動工程と、
    前記制御光が前記透明電極に入射している時間内に前記駆動用電極と前記可動部とを略同電位とするリセット工程と、
    を含む光制御デバイスの制御方法により制御される光制御デバイスであることを特徴とする空間光変調装置
  10. 前記支持部は、可撓性部材からなり、
    前記駆動用電極と前記可動部との間に前記制御光の強度に応じた力が発生していない場合に可撓性の前記支持部の作用により前記可動部が移動可能な応答時間よりも、前記駆動用電極と前記可動部とを略同電位とする時間が短いことを特徴とする請求項に記載の空間光変調装置
  11. 前記駆動用電極と前記可動部とが略同電位となるタイミングは、前記強度を変調された前記制御光を照射するタイミングより前であることを特徴とする請求項又は請求項10に記載の空間光変調装置
  12. 照明光を供給する照明光用光源部と、
    前記照明光用光源部からの前記照明光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、
    前記空間光変調装置で変調された光を投写する投写レンズと、を有し、
    前記空間光変調装置は、請求項8〜11のいずれか一項に記載の空間光変調装置であることを特徴とするプロジェクタ。
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