JP4042272B2 - 記録媒体駆動装置及びチルト検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円盤状記録媒体を回転駆動して円盤状記録媒体に対してディジタルデータの記録及び/又は再生を行う記録媒体駆動装置及び円盤状記録媒体を回転駆動する際に生じるチルト量を検出するチルト検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばディジタルデータを光学的に記録した記録媒体として、いわゆるCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc 又は Digital Video Disc)等の光ディスクが広く知られている。
【0003】
このような光ディスクに対してディジタルデータの記録及び/又は再生を行う光ディスクドライブ装置は、回転駆動させた光ディスクに対して、光学ピックアップによりレーザ光を集光した微小スポットを所望の位置に照射し、ディジタルデータを記録及び/又は再生する。この際、光学ピックアップは、光ディスクに安定してディジタルデータを記録したり、光ディスクに記録されたディジタルデータを忠実に再生するために、光ディスクの盤面上に設けられたトラックにレーザ光を追従させて動作する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した光ディスクにおいては、使用及び/又は保存時の温度や湿度といった環境の影響や取り扱い状態による当該光ディスクの反りや光ディスクドライブ装置における光学ピックアップの傾きに起因して、ラジアルチルトが発生することがある。このチルトは、再生光学スポットに収差をもたらすことから、再生信号の歪みやMTF(Modulation Transfer Function)の低下、記録パワー効率の低下を引き起こすことが知られている。
【0005】
また近年では、光ディスクの高密度化のため、光ディスクドライブ装置においては、光学ピックアップにおける対物レンズの開口数(Numerical Aperture;NA)を増大させる傾向がみられ、例えば、CDの場合にはNAの値が0.45、DVDの場合にはNAの値が0.60といった対物レンズを使用している。これにともない光ディスクは、その基板厚の薄型化が図られている。そのため、光ディスクは、反りが生じやすくなっている上に、NAが大きいことから、収差の角度依存性も大きくなってきているのが現状である。
【0006】
これに対して、光ディスクドライブ装置においては、チルトを補償するために、専用のセンサを設けてチルト量を検出し、その検出信号に基づいて光学ピックアップにおける対物レンズやアクチュエータ等を傾ける方式のものが実用化されている。
【0007】
しかしながら、従来の光ディスクドライブ装置は、光ディスクが小径であった場合には、チルト量を検出するためのセンサを設置する場所は十分に確保できず、チルト量を検出することは困難であった。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、従来の光ディスクドライブ装置におけるチルト検出方式の問題を解決し、光学ピックアップで得た信号から速やかに且つ高精度にチルト量を検出することが可能となる記録媒体、この記録媒体を適用して光学ピックアップで得た信号から速やかに且つ高精度にチルト量を検出する記録媒体駆動装置及びチルト検出方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる記録媒体駆動装置は、記録データが記録される記録領域の両側壁の一方の側壁に、記録データと区別可能な信号情報が記録され、両側壁において幅又は位置を変調して信号情報が記録された側壁である信号情報記録側壁とした変調案内溝と、両側壁を変調しない無変調案内溝とを交互に連結した構造からなる案内溝を設けるとともに、記録領域の両側壁の一方が変調案内溝であり且つ他方が無変調案内溝である円盤状記録媒体を回転駆動し、円盤状記録媒体に対して、ディジタルデータの記録及び/又は再生を行う記録媒体駆動装置であって、円盤状記録媒体に対してレーザ光を照射するとともに、円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光する光学ピックアップ手段と、信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号の振幅を検出する振幅検出手段と、この振幅検出手段により検出されたレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の内周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第1の信号の振幅と、振幅検出手段により検出されたレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の外周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第2の信号の振幅とに基づいてチルト量を検出するチルト検出手段とを備えることを特徴としている。
【0012】
このような本発明にかかる記録媒体駆動装置は、円盤状記録媒体における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく第1の信号の振幅及び第2の信号の振幅に基づいて、チルト検出手段によりチルト量を検出する。
【0013】
さらに、上述した目的を達成する本発明にかかるチルト検出方法は、記録データが記録される記録領域の両側壁の一方の側壁に、記録データと区別可能な信号情報が記録され、両側壁において幅又は位置を変調して信号情報が記録された側壁である信号情報記録側壁とした変調案内溝と、両側壁を変調しない無変調案内溝とを交互に連結した構造からなる案内溝を設けるとともに、記録領域の両側壁の一方が変調案内溝であり且つ他方が無変調案内溝である円盤状記録媒体に対して、レーザ光を照射するとともに、円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光し、信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号の振幅を検出し、検出したレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の内周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第1の信号の振幅と、検出したレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の外周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第2の信号の振幅とに基づいてチルト量を検出することを特徴としている。
【0014】
このような本発明にかかるチルト検出方法は、円盤状記録媒体における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく第1の信号の振幅及び第2の信号の振幅に基づいて、チルト量を検出する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
この実施の形態は、本発明にかかる記録媒体駆動装置を、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc 又は Digital Video Disc)、MD(Mini Disk、ソニー社商品名)等のディジタルデータが記録された円盤状記録媒体である光ディスクからディジタルデータを再生する光ディスク再生装置に適用したものである。ここではまず、この光ディスク再生装置によるチルト検出方法に関する原理について説明する。
【0017】
本発明を適用して好適な光ディスクは、図1に示すように、記録エリアに対して常に片側にウォブルが存在する案内溝であるグルーブを有するものである。すなわち、この光ディスクは、例えばFM変調(Frequency Modulation)された信号情報であるアドレス情報が付与されてウォブリングされた信号情報記録側壁Wを両側に有する変調案内溝であるウォブルグルーブ部(wobbled groove)WGと、ウォブルを有さない無変調案内溝であるストレートグルーブ部(straight groove)SGとを交互に連結した構造からなるグルーブ部Gを設けるものである。また、この光ディスクには、記録エリアの両側壁のうち、一方がウォブルグルーブ部WGであり且つ他方がストレートグルーブ部SGであるように、任意のグルーブ部Gにおけるウォブルグルーブ部WGは、隣り合うグルーブ部Gにおけるストレートグルーブ部SGと隣り合うように、グルーブ部Gが設けられている。さらに、光ディスクは、グルーブ部Gと隣り合うグルーブ部GとがトラックTn-1,Tn,Tn+1,・・・を形成し、これらのトラックが記録エリアとされている。
【0018】
このような光ディスクにおける同図中領域Aは、例えば図2に示すような構成となっている。すなわち、光ディスクは、同図中破線部BL1のように、任意のグルーブ部Gにおけるウォブルグルーブ部WGからストレートグルーブ部SGへの延長曲線を考えると、隣り合うグルーブ部Gにおけるウォブルグルーブ部WGは、破線部BL1と同じ形状の曲線である破線部BL2の線対称の形状を呈してストレートグルーブ部SGと連結している。なお、同図におけるグルーブ部Gの構造は、一例であって、限定されるものではない。
【0019】
また、以下の説明では、必要に応じて、図3に示すように、ウォブルグルーブ部WGが、図示しない光学ピックアップからのレーザ光よりも光ディスクの内周側にある場合におけるビームスポットをスポットSAとし、光ディスクの外周側にある場合におけるビームスポットをスポットSBとする。これらのビームスポットは、いずれも、その強度分布がガウシアン分布を呈するガウスビームである。さらに、以下の説明では、必要に応じて、スポットSAが照射しているトラックをトラックTAとし、スポットSBが照射しているトラックをトラックTBとする。
【0020】
ここで、チルトによるレーザ光の強度分布の変化を数値計算により求めた結果は、図4に示すようになる。
【0021】
光ディスクに照射されるスポットSBは、チルトによる影響を受けずに正常に照射された場合、すなわち、チルト量が“0゜”である場合には、同図中実線部C0Bに示すように、その強度分布が両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGに対して対称となる。したがって、ディスク表面で反射回折された戻り光は、光ディスクの半径方向におけるトラックTBの中央位置で対称となる。
【0022】
一方、チルトによる影響を受け収差により歪むことに起因して、ウォブルグルーブ部WGの方向へ傾いた状態で光ディスクに照射されたスポットSBは、例えば同図中破線部C0.6Bや同図中鎖線部C1.2Bに示すようになる。すなわち、光ディスクに照射されるスポットSBは、チルト量が“0.6゜”、“1.2゜”である場合には、それぞれ、同図中破線部C0.6B、鎖線部C1.2Bに示すように、ともに、その強度分布が両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGに対して非対称となり、ウォブルグルーブ部WGに照射されるレーザ光の強度が、正常に照射された場合よりも低くなり、ストレートグルーブ部SGに照射されるレーザ光の強度が、正常に照射された場合よりも高くなる。そして、その傾向は、チルト量が大きいほど顕著なものとなる。したがって、ディスク表面で反射回折された戻り光は、両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGに対して非対称となり、両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGからの戻り光の強度I0.6B、I1.2Bもそれぞれ異なるものとなる。
【0023】
さらに、チルトによる影響を受け、ストレートグルーブ部SGの方向へ傾いた状態で光ディスクに照射されたスポットSAは、図示しないが、その強度分布が両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGに対して非対称となり、ウォブルグルーブ部WGに照射されるレーザ光の強度が、正常に照射された場合よりも高くなり、ストレートグルーブ部SGに照射されるレーザ光の強度が、正常に照射された場合よりも低くなる。したがって、ディスク表面で反射回折された戻り光は、両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGに対して非対称となり、両側に位置するウォブルグルーブ部WG及びストレートグルーブ部SGからの戻り光の強度もそれぞれ異なるものとなる。
【0024】
実際にチルト量を変化させながら光ディスクにレーザ光を照射した場合におけるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づく信号の特性を数値計算により求めた結果を図5に示す。なおここでは、チルト量に対するウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づく信号であるウォブル成分信号は、ウォブルグルーブ部WGにおける信号情報記録側壁Wに付与されているADIP(ADress In Pre-groove)を再生する際に得られる信号としている。
【0025】
チルト量に対するスポットSAによるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づく信号(ウォブル成分信号SIGA)の振幅の変化をプロットした曲線を曲線CAとし、チルト量に対するスポットSBによるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づく信号(ウォブル成分信号SIGB)の振幅の変化をプロットした曲線を曲線CBとすると、同図に示すように、ウォブル成分信号SIGAの振幅と、ウォブル成分信号SIGBの振幅は、ともに、チルト量に依存し、チルト量が“0゜”である場合を中心として対称となる傾向がみられる。そして、これらのウォブル成分信号SIGAと、ウォブル成分信号SIGBとの差分で表される信号をチルト検出信号SIGTとすると、曲線CTで表されるように、チルト量が“0゜”である場合を中心として“約−0.75゜〜約+0.75゜”の範囲で線形性のある特性を得ることができる。なお、引き込み範囲は、“約−1.2゜〜約+1.2゜”である。
【0026】
本発明の実施の形態として図6に示す光ディスク再生装置10は、このような特性を利用してチルト量を検出し、補償するものである。
【0027】
光ディスク再生装置10は、同図に示すように、図示しない光ディスクに記録されているディジタルデータを読み出す光学ピックアップ11と、この光学ピックアップ11から出力された信号を電流−電圧変換(IV変換)するIV変換回路12と、光学ピックアップ11を光ディスクとの距離が一定に保つようにトラッキングさせたり、図示しないスピンドルモータの回転駆動動作を制御するサーボ回路13と、所望の周波数成分の信号を通過する帯域通過フィルタ(Band Pass Filter;BPF)14と、この帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号のピークエンベロープを検出するピークエンベロープ検出回路15と、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号のボトムエンベロープを検出するボトムエンベロープ検出回路16と、ピークエンベロープ検出回路15により検出されたピークエンベロープとボトムエンベロープ検出回路16により検出されたボトムエンベロープとの差分をとる減算器17と、この減算器17からの出力に基づいてウォブル成分信号の振幅を検出する振幅検出回路18と、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号がトラックTAからの戻り光によるものであるかトラックTBからの戻り光によるものかを判別するトラック判別回路19と、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号から光ディスクに記録されているアドレスを抽出して検出するアドレス検出回路20と、IV変換回路12から入力したRF(Radio Frequency)信号に対して波形等化処理を施すイコライザ21と、このイコライザ21から入力した信号からデータを抽出してデータ検出能力を判別するデータ判別回路22と、後述するチルト検出回路24により検出されるチルト量を示すチルト指示値に対して補償するための目標値を設定する目標値設定回路23と、チルト量の検出を行うチルト検出回路24と、チルトの補償のために光学ピックアップ11のフォーカスコイル27a,27bを駆動させるためのドライブ信号を生成するドライブ信号生成回路25とを備える。
【0028】
光学ピックアップ11は、レーザダイオード29からのレーザ光を集光する対物レンズ26と、この対物レンズ26を光ディスクに対して傾けるためのフォーカスコイル27a,27bと、これらのフォーカスコイル27a,27bによる電磁力により対物レンズ26を駆動するアクチュエータ28と、レーザ光を発光するレーザダイオード(Laser Diode;LD)29と、このレーザダイオード29から発光されたレーザ光を透過し且つ光ディスク表面で反射回折された戻り光を内部反射するプリズム30と、光ディスク表面で反射回折されてプリズム30により入射された戻り光を受光するフォトダイオード(Photo Diode;PD)31とを有する。
【0029】
対物レンズ26は、レーザダイオード29からのレーザ光を集光して図示しない光ディスクに照射する。
【0030】
フォーカスコイル27a,27bは、それぞれ、対物レンズ26を光ディスクに対して傾けるためのものである。これらのフォーカスコイル27a,27bには、それぞれ、ドライブ信号生成回路25から供給されるドライブ信号に基づく大きさの電流が流れる。フォーカスコイル27a,27bは、それぞれ、図示しないマグネットとの効果により生じた電磁力によりチルトを補償する方向へアクチュエータ28を駆動する。
【0031】
アクチュエータ28は、対物レンズ26を図示しない光ディスク上の所望の位置にトラッキングさせるために、対物レンズ26をトラッキング駆動する。また、アクチュエータ28は、フォーカスコイル27a,27bによる電磁力により対物レンズ26を光ディスクに対して傾ける。
【0032】
レーザダイオード29は、例えば半導体レーザからなる発光部を有し、レーザ光を発光する。このレーザダイオード29から発光されたレーザ光は、プリズム30に入射される。
【0033】
プリズム30は、レーザダイオード29から発光されたレーザ光を入射して透過し、対物レンズ26へと出射するとともに、光ディスク表面で反射回折された戻り光を入射して内部反射し、フォトダイオード31に出射する。
【0034】
フォトダイオード31は、フォトディテクタや光電変換部を有し、光ディスク表面で反射回折されてプリズム30により入射された戻り光を受光し、電気信号に変換し、後段のIV変換回路12へ出力する。
【0035】
このような光学ピックアップ11は、レーザダイオード29から出射されたレーザ光を図示しない光ディスクに照射し、光ディスク表面で反射回折された戻り光を受光することによって、光ディスク表面のトラックに記録されているディジタルデータを読み出す。また、光学ピックアップ11は、図7に示すように、実際には、メインビームスポットとなるスポットSA(スポットSB)の他に、2つのサブビームスポットSS1,SS2を図示しない光ディスクに照射し、光ディスク表面で反射回折された戻り光を受光するための光学系を有する。これらのサブビームスポットSS1,SS2は、それぞれ、メインビームスポットの位置に応じて、ストレートグルーブ部SG又はウォブルグルーブ部WG上に照射される。これらのサブビームスポットSS1,SS2が光ディスク表面で反射回折された戻り光は、トラック判別回路19によるメインビームスポットのトラック判別に用いられる。さらに、光学ピックアップ11は、対物レンズ26のフォーカスエラーを示すフォーカスエラー信号をドライブ信号生成回路25に出力する。
【0036】
IV変換回路12は、フォトダイオード31から出力された信号を電流−電圧変換する。IV変換回路12は、変換して得た信号を後段のサーボ回路13及び帯域通過フィルタ14に出力する。また、IV変換回路12は、変換して得たRF信号を後段のイコライザ21に出力する。
【0037】
サーボ回路13は、IV変換回路12から供給された信号に基づいて、光学ピックアップ11を光ディスクとの距離が一定に保つようにフォーカス駆動させたり、図示しないスピンドルモータの回転駆動動作を制御する。
【0038】
帯域通過フィルタ14は、IV変換回路12から供給された信号のうち、ウォブルグルーブ部WGからのウォブル成分信号を取り出すために、RF信号成分やその他のノイズ成分等を遮断し、所望の周波数成分の信号を通過する。この帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号は、後段のピークエンベロープ検出回路15、ボトムエンベロープ検出回路16、トラック判別回路19及びアドレス検出回路20に供給される。
【0039】
ピークエンベロープ検出回路15は、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号のピークエンベロープを検出する。ピークエンベロープ検出回路15は、検出したピークエンベロープを後段の減算器17に出力する。
【0040】
ボトムエンベロープ検出回路16は、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号のボトムエンベロープを検出する。ボトムエンベロープ検出回路16は、検出したボトムエンベロープを後段の減算器17に出力する。
【0041】
減算器17は、ピークエンベロープ検出回路15から供給されたピークエンベロープとボトムエンベロープ検出回路16から供給されたボトムエンベロープとの差分をとり、得られた差分信号を後段の振幅検出回路18に出力する。
【0042】
振幅検出回路18は、減算器17から供給された差分信号に基づいてウォブル成分信号の振幅を検出する。振幅検出回路18は、検出した振幅を示す振幅検出信号を後段のチルト検出回路24に出力する。
【0043】
トラック判別回路19は、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号が、上述したスポットSAのようにトラックTAからの戻り光によるものであるか、スポットSBのようにトラックTBからの戻り光によるものかを判別する。
【0044】
トラック判別回路19は、具体的には、以下のようにしてメインビームスポットのトラック判別を行う。例えば、メインビームスポットであるスポットSAが先に図7に示したように照射されているものとすると、サブビームスポットSS2による戻り光に基づく信号は、FM変調されたアドレス情報が付与されてウォブリングされた信号情報記録側壁Wによる影響のため、所定の周波数を有する。したがって、この信号を帯域通過フィルタ14によりフィルタリングして得られる信号は、所定の振幅値を有するものとなる。一方、サブビームスポットSS1による戻り光に基づく信号は、直流成分のみを含むものであることから、この信号を帯域通過フィルタ14によりフィルタリングして得られる信号の振幅値は、ほぼ“0”となる。したがって、トラック判別回路19は、サブビームスポットSS1,SS2のそれぞれによる戻り光に基づく信号を帯域通過フィルタ14によりフィルタリングして得られる信号を比較することによって、メインビームスポットがスポットSAであるかスポットSBであるかを判別することができる。
【0045】
トラック判別回路19は、トラックを判別した結果を示すトラック判別信号を後段のアドレス検出回路20及びチルト検出回路24に出力する。
【0046】
アドレス検出回路20は、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号から光ディスクに記録されているアドレスを抽出して検出する。この際、アドレス検出回路20は、トラック判別回路19から供給されたトラック判別信号に基づいて、検出したアドレスがスポットSAのようにトラックTAからの戻り光によるものであるか、スポットSBのようにトラックTBからの戻り光によるものによるものであるかを判別する。
【0047】
イコライザ21は、IV変換回路12からRF信号を入力し、例えばRF信号のジッタエラーの修正等のための波形等化処理を行う。このイコライザ21は、後述するチルト検出回路24から供給されるチルトエラー信号に基づいてゲインを調整し、MTF(Modulation Transfer Function)の低下を補償する。イコライザ21は、波形等化処理を施した信号を後段のデータ判別回路22に出力する。
【0048】
データ判別回路22は、イコライザ21から入力した信号からデータを抽出し、例えばジッタエラー等のデータ検出能力を判別する。データ判別回路22は、データ検出能力を判別した結果を示すデータ判別信号を後段の目標値設定回路23及びチルト検出回路24に出力する。
【0049】
目標値設定回路23は、データ判別回路22から供給されたデータ判別信号に基づいて、チルト検出回路24により検出されるチルト量を示すチルト指示値に対して補償するための目標値を設定する。目標値設定回路23は、設定した目標値をチルト検出回路24の減算器35に出力する。
【0050】
チルト検出回路24は、図示しないサンプルパルス回路から発生されたサンプルパルスに基づいて開閉するスイッチ32と、スポットSAのようにトラックTAからの戻り光によるウォブル成分信号のみの振幅を検出する振幅検出回路33aと、スポットSBのようにトラックTBからの戻り光によるウォブル成分信号のみの振幅を検出する振幅検出回路33bと、振幅検出回路33aにより検出されたトラックTAからの戻り光によるウォブル成分信号の振幅値と、振幅検出回路33bにより検出されたトラックTBからの戻り光によるウォブル成分信号の振幅値との差分をとる減算器34と、この減算器34から供給される差分値と目標値設定回路23から供給される目標値との差分をとる減算器35とを有する。
【0051】
スイッチ32は、図示しないサンプルパルス回路から発生されたサンプルパルスに基づいて開閉し、振幅検出回路18と振幅検出回路33a又は振幅検出回路33bとを連結又は遮断する。具体的には、図示しないサンプルパルス回路は、メインビームスポットがトラックTAからトラックTBに移動したことを検出すると、直ちにサンプルパルスを発生し、スイッチ32に供給する。スイッチ32は、このサンプルパルスに基づいて振幅検出回路18と振幅検出回路33bとを連結する。また、図示しないサンプルパルス回路は、メインビームスポットがトラックTBからトラックTAに移動したことを検出すると、直ちにサンプルパルスを発生し、スイッチ32に供給する。スイッチ32は、このサンプルパルスに基づいて振幅検出回路18と振幅検出回路33aとを連結する。
【0052】
振幅検出回路33aは、振幅検出回路18により検出された振幅を示す振幅検出信号を入力し、トラックTAからの戻り光によるウォブル成分信号のみの振幅を検出する。振幅検出回路33aは、検出した振幅値を示す振幅信号を後段の減算器34に出力する。
【0053】
振幅検出回路33bは、振幅検出回路18により検出された振幅を示す振幅検出信号を入力し、トラックTBからの戻り光によるウォブル成分信号のみの振幅を検出する。振幅検出回路33bは、検出した振幅値を示す振幅信号を後段の減算器34に出力する。
【0054】
減算器34は、振幅検出回路33aから供給された振幅信号が示す振幅値と、振幅検出回路33bから供給された振幅信号が示す振幅値との差分をとる。減算器34は、得られた差分値であるチルト指示値を後段の減算器35に出力する。
【0055】
減算器35は、減算器34から供給されたチルト指示値と、目標値設定回路23から供給された目標値との差分をとり、その差分値で表されるチルトエラー信号を後段のイコライザ21及びドライブ信号生成回路25に出力する。
【0056】
このようなチルト検出回路24は、振幅検出回路18から供給されるウォブル成分信号の振幅検出信号と、トラック判別回路19から供給されるトラック判別信号とに基づいて、チルト量を検出し、生成したチルトエラー信号をイコライザ21及びドライブ信号生成回路25に出力する。
【0057】
ドライブ信号生成回路25は、光学ピックアップ11から供給されたフォーカスエラー信号と、チルト検出回路24から供給されたチルトエラー信号との和をとる加算器36と、光学ピックアップ11から供給されたフォーカスエラー信号と、チルト検出回路24から供給されたチルトエラー信号との差分をとる減算器37と、加算器36から供給された加算値に基づいてフォーカスコイル27aに流す電流の大きさを示すドライブ信号を生成するドライブ回路38aと、減算器37から供給された差分値に基づいてフォーカスコイル27bに流す電流の大きさを示すドライブ信号を生成するドライブ回路38bとを有する。
【0058】
加算器36は、光学ピックアップ11から供給された対物レンズ26のフォーカスエラーを示すフォーカスエラー信号と、チルト検出回路24から供給されたチルトエラー信号との和をとり、その加算値をドライブ回路38aに出力する。
【0059】
減算器37は、光学ピックアップ11から供給された対物レンズ26のフォーカスエラーを示すフォーカスエラー信号と、チルト検出回路24から供給されたチルトエラー信号との差分をとり、その差分値をドライブ回路38bに出力する。
【0060】
ドライブ回路38aは、加算器36から供給された加算値に基づいてフォーカスコイル27aに流す電流の大きさを示すドライブ信号を生成する。ドライブ回路38aは、生成したドライブ信号をフォーカスコイル27aに出力する。
【0061】
ドライブ回路38bは、減算器37から供給された差分値に基づいてフォーカスコイル27bに流す電流の大きさを示すドライブ信号を生成する。ドライブ回路38bは、生成したドライブ信号をフォーカスコイル27bに出力する。
【0062】
このようなドライブ信号生成回路25は、チルトを補償するためのドライブ信号を生成し、フォーカスコイル27a,27bに出力する。
【0063】
以上のような各部を備える光ディスク再生装置10は、上述したスポットSAのようにトラックTAにレーザ光が照射された場合におけるウォブル成分信号SIGAと、スポットSBのようにトラックTBにレーザ光が照射された場合におけるウォブル成分信号SIGBとをサンプリングし、チルト検出回路24によって、トラックTAにレーザ光が照射された場合におけるウォブル成分信号SIGAと、トラックTBにレーザ光が照射された場合におけるウォブル成分信号SIGBとの差分値で表されるチルト指示値を求め、このチルト指示値を目標値設定回路23により設定された目標値に近づけるように光学ピックアップ11を制御して駆動する。
【0064】
ここで、光ディスク再生装置10においては、目標値として、予め任意に設定された値又は光ディスクの制御情報記録領域であるコントロールトラックに記録された値を用いてもよいが、光ディスク再生装置10は、光ディスクのローディング時の初期動作として、以下のような方法により目標値を設定することもできる。
【0065】
光ディスク再生装置10は、光ディスクのローディング時に、ドライブ信号をフォーカスコイル27a,27bに供給し、光学ピックアップ11のアクチュエータ28を変化させながら駆動させる。そして、光ディスク再生装置10は、チルト検出回路24によって、チルト量の変化に応じたチルト指示値を求め、このチルト指示値を逐次目標値設定回路23に供給する。さらに、光ディスク再生装置10は、目標値設定回路23によって、チルト検出回路24から供給されるチルト指示値と、データ判別回路22から供給されるデータ判別信号に基づいたデータ検出エラーとの相関を測定する。そして、光ディスク再生装置10は、目標値設定回路23によって、データ検出エラーが最小となるチルト指示値を目標値として設定する。
【0066】
このようにして、光ディスク再生装置10は、チルト指示値とデータ検出エラーとの相関に基づいて最適な目標値を設定することができる。
【0067】
光ディスク再生装置10は、具体的には、以下に示す方法によって、ウォブル成分信号SIGAと、ウォブル成分信号SIGBとをサンプリングし、チルト量を検出する。
【0068】
光ディスク再生装置10は、図8(A)に示すように、通常再生時と同様に、光学ピックアップ11によりメインビームスポットをトラックTn上に照射する。同図においてトラックTnは、上述したトラックTA及びトラックTBを用いて表すと、トラックTB−トラックTA−トラックTB−トラックTAとなっていることから、メインビームスポットは、スポットSA及びスポットSBを用いて表すと、スポットSB−スポットSA−スポットSB−スポットSAとなる。すなわち、光ディスク再生装置10は、通常再生時と同様に、光学ピックアップ11によりメインビームスポットを同一のトラックTn上に照射し、メインビームスポットがスポットSA及びスポットSBとなる場合を交互に発生させる。
【0069】
このとき、スポットSA及びスポットSBがチルトによる影響を受けずに正常に光ディスクに照射されている場合、すなわち、チルト量が“0゜”である場合には、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号は、同図(B)に示すように観測され、スポットSAによるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づくウォブル成分信号SIGAと、スポットSBによるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づくウォブル成分信号SIGBとは、振幅が互いに同等のものとなる。
【0070】
一方、スポットSA及びスポットSBがチルトによる影響を受け、ウォブルグルーブ部WGの方向へ傾いた状態で光ディスクに照射されている場合には、帯域通過フィルタ14により通過されたウォブル成分信号は、同図(C)に示すように観測され、スポットSAによるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づくウォブル成分信号SIGAと、スポットSBによるウォブルグルーブ部WGからの戻り光に基づくウォブル成分信号SIGBとは、振幅が互いに異なるものとなる。
【0071】
したがって、同図(C)に示すウォブル成分信号SIGA,SIGBのそれぞれの振幅をチルト検出回路24の振幅検出回路33a,33bにより検出して減算器34に供給される振幅信号は、同図(D)に示すように、メインビームスポットの移動に応じてエッジ状に振幅が変化するものとなる。なお、同図(D)においては、ウォブル成分信号の振幅値をL(I)と表し、メインビームスポットの移動に対応して、L(I+1),L(I+2),・・・と表すものとする。
【0072】
光ディスク再生装置10は、このような振幅信号に基づいて、同図(E)に示すように、チルト検出回路24の減算器34により得られた差分値であるチルト指示値を検出する。すなわち、光ディスク再生装置10は、光学ピックアップ11によりメインビームスポットをトラックTn上のある連続したトラックTA及びトラックTBのそれぞれに照射してウォブル成分信号の振幅値L(I),L(I+1)を検出する期間に、その前の期間で検出したウォブル成分信号の振幅値L(I−2),L(I−1)を用いて、チルト検出回路24の減算器34によって、
L(I−1)−L(I−2)
を計算してチルト指示値を求め、求めたチルト指示値に基づいてチルトエラー信号を生成する。そして、光ディスク再生装置10は、光学ピックアップ11によりメインビームスポットをトラックTn上の次の連続したトラックTA及びトラックTBのそれぞれに照射してウォブル成分信号の振幅値L(I+2),L(I+3)を検出する期間に、先に検出したウォブル成分信号の振幅値L(I),L(I+1)を用いて、チルト検出回路24によりチルト指示値を求め、チルトエラー信号を生成する。光ディスク再生装置10は、このような動作を複数回反復する。なお、トラックTAにレーザ光が照射された場合におけるウォブル成分信号SIGAと、トラックTBにレーザ光が照射された場合におけるウォブル成分信号SIGBとの判別は、トラック判別回路19により行われることは上述した通りである。
【0073】
このようにして、光ディスク再生装置10は、チルト量を検出して補償することができる。光ディスク再生装置10は、このようにしてチルト量を検出することによって、光ディスクの回転待ちをすることなく速やかにチルト量を検出することができる。また、光ディスク再生装置10は、光ディスクが1回転する間に複数のチルト指示値を求めることから、高精度にチルト量を検出することができる。
【0074】
すなわち、例えば、トラックTAとトラックTBとにおけるウォブル成分信号の振幅値を記憶しておき、後で演算するような場合には、通常動作とは別に最低2回転のチルト量検出時間と演算時間とを必要とすることから、光ディスクにおいてチルト量が小さい最内周からチルト量が大きい最外周へとシークした際には、2回転+αの回転待ち時間を必要とし、実効アクセススピードを下げてしまうという問題が生じる。
【0075】
また、光ディスクが1回転するうちに1回のサンプル情報に基づいてチルト量を検出するような場合には、周回変動に追随できないという問題が生じ、例えば600rpmで回転する光ディスクの場合、時定数が約2秒と大きくなってしまうという問題が生じる。さらに、トラックTAとトラックTBとのうち、いずれか一方のトラックのみを連続して再生するような場合には、チルト量の検出ができないという問題が生じる。
【0076】
光ディスク再生装置10は、このような問題を解決することができ、複雑な動作を行う必要もなく速やかに高精度のチルト検出、補償を行うことができる。
【0077】
以上説明したように、光ディスク再生装置10は、ウォブルグルーブ部WGと、ストレートグルーブ部SGとを交互に連結した構造からなるグルーブ部Gを設け、任意のグルーブ部Gにおけるウォブルグルーブ部WGが、隣り合うグルーブ部Gにおけるストレートグルーブ部SGと隣り合うように、グルーブ部Gが設けられている光ディスクに対して、通常再生時と同様に、光学ピックアップ11によりメインビームスポットをトラックTn上のある連続したトラックTA及びトラックTBのそれぞれに照射し、その戻り光を検出することによって、チルト検出のための専用のセンサを設けることなくチルト検出、補償を行うことができる。そのため、光ディスク再生装置10は、対物レンズ26の開口数(Numerical Aperture;NA)を増大させることにともない薄型化し且つ小径である光ディスクに対しても、チルト量を検出して補償することができる。
【0078】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、光ディスクからディジタルデータを再生する光ディスク再生装置ばかりでなく、光ディスクにディジタルデータを記録する記録装置にも適用可能であることは勿論である。
【0079】
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0082】
【発明の効果】
本発明にかかる記録媒体駆動装置は、記録データが記録される記録領域の両側壁の一方の側壁に、記録データと区別可能な信号情報が記録され、両側壁において幅又は位置を変調して信号情報が記録された側壁である信号情報記録側壁とした変調案内溝と、両側壁を変調しない無変調案内溝とを交互に連結した構造からなる案内溝を設けるとともに、記録領域の両側壁の一方が変調案内溝であり且つ他方が無変調案内溝である円盤状記録媒体を回転駆動し、円盤状記録媒体に対して、ディジタルデータの記録及び/又は再生を行う記録媒体駆動装置であって、円盤状記録媒体に対してレーザ光を照射するとともに、円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光する光学ピックアップ手段と、信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号の振幅を検出する振幅検出手段と、この振幅検出手段により検出されたレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の内周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第1の信号の振幅と、振幅検出手段により検出されたレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の外周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第2の信号の振幅とに基づいてチルト量を検出するチルト検出手段とを備える。
【0083】
したがって、本発明にかかる記録媒体駆動装置は、円盤状記録媒体における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく第1の信号の振幅及び第2の信号の振幅に基づいて、チルト検出手段によりチルト量を検出することができ、チルト検出のための専用のセンサを設けることなく速やかに且つ高精度にチルト検出を行うことができる。
【0084】
さらに、本発明にかかるチルト検出方法は、記録データが記録される記録領域の両側壁の一方の側壁に、記録データと区別可能な信号情報が記録され、両側壁において幅又は位置を変調して信号情報が記録された側壁である信号情報記録側壁とした変調案内溝と、両側壁を変調しない無変調案内溝とを交互に連結した構造からなる案内溝を設けるとともに、記録領域の両側壁の一方が変調案内溝であり且つ他方が無変調案内溝である円盤状記録媒体に対して、レーザ光を照射するとともに、円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光し、信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号の振幅を検出し、検出したレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の内周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第1の信号の振幅と、検出したレーザ光が信号情報記録側壁よりも円盤状記録媒体の外周側に位置した場合における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第2の信号の振幅とに基づいてチルト量を検出する。
【0085】
したがって、本発明にかかるチルト検出方法は、円盤状記録媒体における信号情報記録側壁からの戻り光に基づく第1の信号の振幅及び第2の信号の振幅に基づいて、チルト量を検出することができ、チルト検出のための専用のセンサを必要とせずにチルト検出を速やかに且つ高精度に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す光ディスク再生装置に適用する光ディスクの説明図である。
【図2】図1に示した光ディスクの説明図であって、図1中領域Aを拡大した様子を説明する図である。
【図3】ビームスポットの配置を説明する図である。
【図4】チルトによるレーザ光の強度分布の変化を数値計算により求めた結果を説明する図である。
【図5】ウォブル成分信号とチルト量との関係を説明する図であって、実際にチルト量を変化させながら光ディスクにレーザ光を照射した場合におけるウォブル成分信号の特性を数値計算により求めた結果を説明する図である。
【図6】同光ディスク再生装置の構成を説明するブロック図である。
【図7】メインビームスポットとサブビームスポットとの配置を説明する図である。
【図8】ウォブル成分信号をサンプリングし、チルト量を検出する方法を説明する図であって、(A)は、メインビームスポットの移動の様子を示し、(B)は、チルトによる影響を受けていない場合におけるウォブル成分信号を示し、(C)は、チルトによる影響を受けている場合におけるウォブル成分信号を示し、(D)は、振幅信号を示し、(E)は、検出したチルト指示値を示す図である。
【符号の説明】
10 光ディスク再生装置、 11 光学ピックアップ、 18,33a,33b 振幅検出回路、 19 トラック判別回路、 21 イコライザ、 22データ判別回路、 23 目標値設定回路、 24 チルト検出回路、 25ドライブ信号生成回路、 26 対物レンズ、 29 レーザダイオード、 31 フォトダイオード
Claims (24)
- 記録データが記録される記録領域の両側壁の一方の側壁に、上記記録データと区別可能な信号情報が記録され、両側壁において幅又は位置を変調して上記信号情報が記録された上記側壁である信号情報記録側壁とした変調案内溝と、両側壁を変調しない無変調案内溝とを交互に連結した構造からなる案内溝を設けるとともに、上記記録領域の両側壁の一方が上記変調案内溝であり且つ他方が上記無変調案内溝である円盤状記録媒体を回転駆動し、上記円盤状記録媒体に対して、ディジタルデータの記録及び/又は再生を行う記録媒体駆動装置であって、
上記円盤状記録媒体に対してレーザ光を照射するとともに、上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光する光学ピックアップ手段と、
上記信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号の振幅を検出する振幅検出手段と、
上記振幅検出手段により検出された上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の内周側に位置した場合における上記信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第1の信号の振幅と、上記振幅検出手段により検出された上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の外周側に位置した場合における上記信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第2の信号の振幅とに基づいてチルト量を検出するチルト検出手段と
を備えることを特徴とする記録媒体駆動装置。 - 上記光学ピックアップ手段は、上記レーザ光を同一の記録領域に照射し、上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の内周側に位置した場合と、上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の外周側に位置した場合とを交互に発生させ、
上記チルト検出手段は、上記振幅検出手段により検出された上記第1の信号の振幅と、上記振幅検出手段により検出された上記第2の信号の振幅との差分値を上記チルト量を示すチルト指示値として求めること
を特徴とする請求項1記載の記録媒体駆動装置。 - 上記円盤状記録媒体における上記信号情報記録側壁には、上記信号情報としてのアドレス情報が記録されていること
を特徴とする請求項1記載の記録媒体駆動装置。 - 上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の内周側に位置した場合に上記レーザ光が照射する記録領域である第1の記録領域と、この第1の記録領域と連続しており、上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の外周側に位置した場合に上記レーザ光が照射する記録領域である第2の記録領域とを判別する記録領域判別手段を備えること
を特徴とする請求項1記載の記録媒体駆動装置。 - 上記チルト検出手段は、上記光学ピックアップ手段により上記第1の記録領域と上記第2の記録領域との上に上記レーザ光を移動させ、上記第1の信号の振幅と、上記第2の信号の振幅とを上記振幅検出手段により検出している期間に、その前の期間で上記振幅検出手段により検出した上記第1の信号の振幅と上記第2の振幅との差分値を求めること
を特徴とする請求項4記載の記録媒体駆動装置。 - 上記チルト量を示すチルト指示値に対して補償するための目標値を設定する目標値設定手段を備えること
を特徴とする請求項1記載の記録媒体駆動装置。 - 上記目標値は、予め任意に設定された値であること
を特徴とする請求項6記載の記録媒体駆動装置。 - 上記目標値は、上記円盤状記録媒体の制御情報記録領域に記録された値であること
を特徴とする請求項6記載の記録媒体駆動装置。 - 上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光に基づくRF信号から上記記録データを抽出し、この記録データに対するデータ検出能力を判別するデータ判別手段と、
上記チルト指示値とこのチルト指示値に対して補償するための目標値との差分値で表されるチルトエラー信号に基づいて、チルトを補償するためのドライブ信号を生成するドライブ信号生成手段とを備え、
上記ドライブ信号生成手段は、上記ドライブ信号に基づいてチルト量を変化させて上記光学ピックアップ手段を制御して駆動させ、
上記チルト検出手段は、チルト量の変化に応じたチルト指示値を求め、
上記目標値設定手段は、上記チルト検出手段により求めたチルト指示値と、上記データ判別手段によりデータ検出能力を判別した結果を示すデータ判別信号とに基づいて、上記目標値を設定すること
を特徴とする請求項6記載の記録媒体駆動装置。 - 上記チルト量を示すチルト指示値とこのチルト指示値に対して補償するための目標値との差分値で表されるチルトエラー信号に基づいて、チルトを補償するためのドライブ信号を生成するドライブ信号生成手段を備えること
を特徴とする請求項1記載の記録媒体駆動装置。 - 上記ドライブ信号生成手段により生成された上記ドライブ信号に基づいて、上記チルト指示値が上記目標値に近づくように上記光学ピックアップ手段を制御すること
を特徴とする請求項10記載の記録媒体駆動装置。 - 上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光に基づくRF信号に対して波形等化処理を施す波形等化手段を備え、
上記波形等化手段は、上記チルト検出手段により求められた上記チルトエラー信号に基づいて利得調整を行うこと
を特徴とする請求項10記載の記録媒体駆動装置。 - 記録データが記録される記録領域の両側壁の一方の側壁に、上記記録データと区別可能な信号情報が記録され、両側壁において幅又は位置を変調して上記信号情報が記録された上記側壁である信号情報記録側壁とした変調案内溝と、両側壁を変調しない無変調案内溝とを交互に連結した構造からなる案内溝を設けるとともに、上記記録領域の両側壁の一方が上記変調案内溝であり且つ他方が上記無変調案内溝である円盤状記録媒体に対して、レーザ光を照射するとともに、上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光し、
上記信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号の振幅を検出し、
検出した上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の内周側に位置した場合における上記信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第1の信号の振幅と、検出した上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の外周側に位置した場合における上記信号情報記録側壁からの戻り光に基づく信号である第2の信号の振幅とに基づいてチルト量を検出すること
を特徴とするチルト検出方法。 - 上記レーザ光を同一の記録領域に照射し、上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の内周側に位置した場合と、上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の外周側に位置した場合とを交互に発生させ、
検出した上記第1の信号の振幅と、検出した上記第2の信号の振幅との差分値を上記チルト量を示すチルト指示値として求めること
を特徴とする請求項13記載のチルト検出方法。 - 上記円盤状記録媒体における上記信号情報記録側壁には、上記信号情報としてのアドレス情報が記録されていること
を特徴とする請求項13記載のチルト検出方法。 - 上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の内周側に位置した場合に上記レーザ光が照射する記録領域である第1の記録領域と、この第1の記録領域と連続しており、上記レーザ光が上記信号情報記録側壁よりも上記円盤状記録媒体の外周側に位置した場合に上記レーザ光が照射する記録領域である第2の記録領域とを判別すること
を特徴とする請求項13記載のチルト検出方法。 - 上記第1の記録領域と上記第2の記録領域との上に上記レーザ光を移動させ、上記第1の信号の振幅と、上記第2の信号の振幅とを検出している期間に、その前の期間で検出した上記第1の信号の振幅と上記第2の振幅との差分値を求めること
を特徴とする請求項16記載のチルト検出方法。 - 上記チルト量を示すチルト指示値に対して補償するための目標値を設定すること
を特徴とする請求項13記載のチルト検出方法。 - 上記目標値は、予め任意に設定された値であること
を特徴とする請求項18記載のチルト検出方法。 - 上記目標値は、上記円盤状記録媒体の制御情報記録領域に記録された値であること
を特徴とする請求項18記載のチルト検出方法。 - 上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光に基づくRF信号から上記記録データを抽出して、この記録データに対するデータ検出能力を判別し、
上記円盤状記録媒体に対してレーザ光を照射するとともに上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光する光学ピックアップ手段を、上記チルト指示値とこのチルト指示値に対して補償するための目標値との差分値で表されるチルトエラー信号に基づいて生成されるチルトを補償するためのドライブ信号に基づいてチルト量を変化させて駆動させ、チルト量の変化に応じたチルト指示値を求めるとともに、求めたチルト指示値と、上記データ検出能力を判別した結果を示すデータ判別信号とに基づいて、上記目標値を設定すること
を特徴とする請求項18記載のチルト検出方法。 - 上記チルト量を示すチルト指示値とこのチルト指示値に対して補償するための目標値との差分値で表されるチルトエラー信号に基づいて、チルトを補償するためのドライブ信号を生成すること
を特徴とする請求項13記載のチルト検出方法。 - 上記円盤状記録媒体に対してレーザ光を照射するとともに上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光を受光する光学ピックアップ手段を、上記ドライブ信号に基づいて、上記チルト指示値が上記目標値に近づくように制御すること
を特徴とする請求項22記載のチルト検出方法。 - 上記チルトエラー信号に基づいて、上記円盤状記録媒体の表面で反射回折された戻り光に基づくRF信号に対して施す波形等化処理における利得調整を行うこと
を特徴とする請求項22記載のチルト検出方法。
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