JP4040257B2 - マンドレルにサイドガイドを備えたロール成形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺状金属板をロール成形によって筒体となすロール成形装置に関する。
【0002】
具体的には、筒体を構成する長尺状金属板の両縁部を正確かつ確実に接合することによって寸法精度の高い建築用角柱となす技術に関する。
【0003】
【従来の技術】
われわれは、長尺状金属板をロール成形によって建築用角柱となすロール成形装置として、特願2000−95511号の出願を行っている。
【0004】
この技術は、マンドレルにかしめローラと送りローラとをそれぞれ独立して回転自由に配設してなるロール成形装置である。
【0005】
このようになるロール成形装置は、マンドレルにかしめローラと送りローラとがそれぞれ独立して回転自由に配設されているから、かしめローラのローラ幅も大きく形成できるとともに、かしめローラがマンドレルの幅方向の中央に設けられるので、かしめが確実に行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、筒体を構成する長尺状金属板の両縁部をからみ合わせて重合させ、この重合部分をかしめるが、重合部分のからみ合わせがきちっと行われていないと、いくらかしめローラのローラ幅を大きくしても精度よく筒体の接合ができない。
【0007】
本発明は、このような従来技術のもつ問題点を解消するために創作したもので、長尺状金属板から角柱を確実に寸法精度よく成形することのできるロール成形装置を提供したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のロール成形装置は、上下のローラを筒体の送り方向の前後に間隔をおいて配し、前工程にて長尺状金属板から次第に成形された筒体をこれら上ローラと下ローラ間に送るようになし、この筒体を構成する長尺状金属板の両縁部は互いに近接しており、一方の縁部は内部方向へU字状に折曲げられ、他方の縁部は外部方向へU字状に折曲げられ、これらU字状の折曲げ縁部をからみ合わせて重合させ、この重合部分をかしめながら筒体を送るが、この筒体の内部にマンドレルを入れ、このマンドレルには、かしめローラと送りローラとをそれぞれ独立して回転自由に配設し、かしめローラと前記した上ローラもしくは下ローラとで前記の重合部分をかしめて両縁部を接合するとともに、送りローラと前記した上ローラもしくは下ローラとで筒体を構成する長尺状金属板を挟んでこの筒体を送ることができるようになし、かつ、このマンドレルの両外側隅角部で、筒体の送り方向においてかしめローラの直前の位置にサイドガイドを設け、これらサイドガイドにより筒体の重合部分の両隅角部を左右に押し拡げて前記した重合部分をかしめることができるようになしたものである。
【0009】
これによって、かしめる直前に両縁部の重合部分のからみ合わせが確実に行われ、かしめが正確に行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】
前工程にて長尺状金属板から次第に筒体Aに成形する。このように筒体Aを成形したとき、筒体Aを構成する長尺状金属板の両端部は互いに近接している。一方の縁部A1は内部方向へU字状に折曲げられ、他方の縁部A2は外部方向へU字状に折曲げられ、これらU字状の折曲げ縁部A1,A2をからみ合わせて重合させ、この重合部分A3をかしめることにより建築用角柱となすのである。
【0011】
本発明のロール成形装置は筒体Aを構成する長尺状金属板の両縁部を確実かつ正確に接合する技術に関する。
【0012】
長尺状金属板から成形された筒体Aは上ローラ1,1と下ローラ2間に送られる。下ローラ2は1個であるが、上ローラは2個配設している。2個の上ローラ1,1は1個の下ローラ2の上位に筒体Aの送り方向に間隔をおいて配している。各ローラの配置関係は、この実施例とは逆に下ローラが2個で上ローラが1個であってもよい。この場合、下記するマンドレル3のかしめローラ4と送りローラ51,51の配置関係は上下逆になる。
【0013】
上ローラ1,1と下ローラ2との間を筒体Aを通過させるとき、U字状の折曲げ縁部A1,A2をからみ合わせて重合させたこの重合部分A3をかしめる。
【0014】
筒体Aの内部には図1で示すようにマンドレル3を入れる。マンドレル3にはたとえば、歯車状のかしめローラ4と、このかしめローラ4の前後に送りローラ51,51をそれぞれ独立して回転自由に配設している。かしめローラ4と下ローラ2とで前記した筒体の重合部分A3をかしめて筒体Aの両縁部A1,A2を接合する。このようにかしめローラ4で重合部分A3をかしめるとき、送りローラ51,51は上ローラ1,1とで筒体Aを構成する長尺状金属板を挟み、この筒体Aの水平状態を安定させながら送ることができる。
【0015】
マンドレル3に対する各ローラの取付けは軸を用いて行なわれている。マンドレル3の適所に凹所31を形成し、この凹所31内にかしめローラ4と送りローラ51,51ははめ入れられ、かしめローラ4は軸6、送りローラ51,51は軸7でそれぞれ回転自由にマンドレル3に取付られている。各ローラの周面は一部がマンドレル3の上下面32から突出している。かしめローラ4の軸6と送りローラ51,51の軸7,7は側面から見るとそれぞれ二等辺三角形の頂点に配設されている。つまり,軸6はマンドレル3の高さ方向のやや下部に軸7,7は同じくマンドレル3の高さ方向のやや上部にそれぞれ取付けられている。マンドレル3には連結棒33が設けられ、この連結棒33によりこのマンドレル3が筒体A内に片持ち配置される。もちろん、前記しているように上ローラ1,1と下ローラ2との配設が上下逆であるなら、マンドレル3も上下を逆に使用するとよい。かしめローラ4と送りローラ51,51はともに各軸6、7の中央に配置されている。
【0016】
送りローラ51は広幅で、かしめローラ4も筒体Aの幅方向中央にある重合部分A3をきちっとかしめることができるように広幅に設けられている。
【0017】
マンドレル3の両外側にはサイドガイド3Aを備えている。サイドガイド3Aは図2に示すように、かしめローラ4の近傍であり、筒体Aの送り方向において、かしめローラ4の直前の位置に設けている。
【0018】
サイドガイド3Aは前記した重合部分A3のからみ合わせが確実に行われるように、筒体Aを左右に押し拡げるものである。サイドガイド3Aはマンドレル3の両外側に設けるが、上下の位置としては、図5に示すように重合部分A3のある側に設ける。そして、筒体Aの隅角部A4をサイドガイド3Aによって図5の矢印のごとく左右に押し拡げる。これにより重合部分A3のからみ合わせが確実に行われる。
【0019】
【発明の効果】
重合部分をかしめる直前にサイドガイドにより筒体を左右に押し拡げ、重合部分のからみ合わせが確実に行えるようになしたので、かしめが正確に行われ、寸法精度の高い建築用角柱を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ロール成形装置において筒体内にマンドレルを入れた状態の概略を示す側面図である。
【図2】 マンドレルの平面図である。
【図3】 筒体内に入れたマンドレルの送りローラ部分での断面図である。
【図4】 筒体内に入れたマンドレルのかしめローラ部分の断面図である。
【図5】 筒体内に入れたマンドレルのサイドガイド部分の断面図である。
【符号の説明】
A 筒体
A1、A2 折曲げ部分
A3 重合部分
A4 隅角部
1 上ローラ
2 下ローラ
3 マンドレル
3A サイドガイド
4 かしめローラ
51 送りローラ
Claims (1)
- 上下のローラを筒体の送り方向の前後に間隔をおいて配し、前工程にて長尺状金属板から次第に成形された筒体をこれら上ローラと下ローラ間に送るようになし、この筒体を構成する長尺状金属板の両縁部は互いに近接しており、一方の縁部は内部方向へU字状に折曲げられ、他方の縁部は外部方向へU字状に折曲げられ、これらU字状の折曲げ縁部をからみ合わせて重合させ、この重合部分をかしめながら筒体を送るが、この筒体の内部にマンドレルを入れ、このマンドレルには、かしめローラと送りローラとをそれぞれ独立して回転自由に配設し、かしめローラと前記した上ローラもしくは下ローラとで前記の重合部分をかしめて両縁部を接合するとともに、送りローラと前記した上ローラもしくは下ローラとで筒体を構成する長尺状金属板を挟んでこの筒体を送ることができるようになし、かつ、このマンドレルの両外側隅角部で、筒体の送り方向においてかしめローラの直前の位置にサイドガイドを設け、これらサイドガイドにより筒体の重合部分の両隅角部を左右に押し拡げて前記した重合部分をかしめることができるようになしたことを特徴とするマンドレルにサイドガイドを備えたロール成形装置。
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- 2001-01-15 JP JP2001006466A patent/JP4040257B2/ja not_active Expired - Fee Related
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