JP4039979B2 - 放熱構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高熱源体から発熱した熱を低熱源体へ放熱するための放熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ある温度以下に保つ必要がある一つ以上のさまざまな形状をした第一高熱源体と、ある温度以下に保つ必要がある平面またはなめらかな曲面または平面を含む曲面上に凹状のくぼみまたは凸状の突起面を含む第二高熱源体と、内面が、平面またはなめらかな曲面、または平面を含む曲面上に凹上のくぼみまたは凸上の突起面を含む低熱源体とを有しており、第一熱源体もしくは第二熱源体または第一熱源体および第二熱源体の両方をある温度以下に保持する必要がある放熱構造においては、数多くの発明が過去からなされている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された電球形蛍光ランプでは、第一熱源体の中でも特に熱に弱い電解コンデンサをある一定の温度以下に保持するために、低熱源体であるカバー部下部周囲の内部に金属板を埋め込み、カバー下部周囲から外部への熱放射を向上させ、第二熱源体である回路基板を含む第一熱源体である電解コンデンサ以外の回路部品の熱を、低温部である金属板周辺のカバーへ放熱することによって、第一熱源体の中でも特に熱に弱い電解コンデンサをある温度以下にすると共に、第一熱源体である電解コンデンサ以外の回路部品および第二熱源体である基板の温度以下に保持している。
【0004】
また、特許文献2に開示された充填材の充填構造では、第一高熱源体である発熱部品を有する第二高熱源体である回路基板基板と低熱源体であるケース底との間に、ケース底側にセラミックボールなどの熱伝導率の高い熱伝導材を満たし、回路基板側に比較的硬度の小さい樹脂を充填することによって、発熱部品および基板の温度をある一定温度以下に保持している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−294001号公報 第二頁 89〜98行
【0006】
【特許文献2】
特開平7−226465号公報 第二頁 41〜61行
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の特許文献1に開示された構成では、第一熱源体である回路部品のまわりの空気層を通して、第一熱源体である電解コンデンサ以外の回路部品、第二熱源体である基板の熱を、金属板が埋め込んであるカバーに放熱する量が、第一熱源体の中でも特に熱に弱い電解コンデンサ周囲の空気層を通して第一熱源の中でも特に熱に弱い電解コンデンサをあたためる量よりも多いので、電解コンデンサをある一定温度以下に保持し,回路基板および電解コンデンサ以外の回路部品もある一定温度以下に保持している。
【0008】
しかしながら、W数の増加、小型化等によって回路基板、回路部品の発熱が増加した場合、またさらにランプの熱が第二熱源体である回路基板に伝わる量が増加した場合には、第一熱源体である電解コンデンサの温度をある一定温度以下に保持する余裕度がなくなるという問題がある。また、第二熱源体である回路基板および電解コンデンサ以外の回路部品の温度をある一定温度以下に保持する余裕度がなくなるという問題がある。
【0009】
また、前記従来の特許文献2に開示された構成では、必ず比較的硬度の低い充填材と熱伝導性のあるセラミックボールまたは熱伝導材とを併用して、放熱性の効果を生じさせている。しかしながら、少なくとも充填材と熱伝導材との2種類の部材を使用することによる工数発生、および充填材を使用する際、液状のものを充填する時に発生する、液の糸切れ等によるケースへの汚れの清掃等が発生するという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、第1高熱源体および第2高熱源体から発熱した熱が効率よく低熱源体へ放熱され、第1高熱源体および第2高熱源体を所定の温度以下に確実に保持することができる放熱構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放熱構造は、発熱するように構成された第1高熱源体と、前記第1高熱源体へ電流を供給するための配線に流れる電流によって発熱するように形成された第2高熱源体と、前記第1高熱源体および前記第2高熱源体を覆うように形成された低熱源体と、前記第1高熱源体および前記第2高熱源体と前記低熱源体との間に配置された少なくとも1種類の放熱粉状固体粒子を具備し、前記放熱粉状固体粒子は、圧縮圧力が残留する略弾性を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係る放熱構造においては、第1高熱源体および第2高熱源体と低熱源体との間を埋めるように配置された1種類の放熱粉状固体粒子の集合体が、第1高熱源体および第2高熱源体から発熱した熱を低熱源体へ放熱する。このため、第1高熱源体および第2高熱源体から発熱した熱が効率よく低熱源体へ放熱される。その結果、第1高熱源体および第2高熱源体を所定の温度以下に確実に保持することができる放熱構造を得ることができる。
【0017】
各放熱粉状固体粒子は、0.6w/mk以上の熱伝導度を有していることが好ましい。
【0018】
各放熱粉状固体粒子は、シリコーンゴムによって構成されていることが好ましい。
【0020】
各放熱粉状固体粒子は、一辺が0.1ミリメートル以上5ミリメートル以下の大きさになっていることが好ましい。
【0022】
前記第1高熱源体は、1個以上の回路部品を含んでいることが好ましい。
【0023】
前記第2高熱源体は、前記1個以上の回路部品を搭載した回路基板を含んでいることが好ましい。
【0024】
前記低熱源体は、前記回路部品を覆うように前記回路基板に取り付けられたカバー部材を含んでおり、前記回路基板は、前記カバー部材に対向するように形成された1個以上の凹部を有していることが好ましい。
【0026】
放電ガスが封入されたバルブと、前記バルブから光を放出させるために、前記回路基板から供給される高電圧に基づいて、前記バルブに封入された前記放電ガスを放電させるフィラメントとをさらに具備することが好ましい。
【0061】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0062】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る回路付蛍光ランプである放熱構造100の構成を示す断面図である。
【0063】
放熱構造100は、第一熱源体である弱耐熱回路部品1aと、第一熱源体である回路部品1b、1c、1d、1e、1fおよび1gと、第一熱源体である回路部品1a〜1gを有する第二熱源体である凹部を有した回路基板2と、低熱源体である内面がゆるやかなな曲面をもつカバー3と、水銀蒸気や希ガスなどの放電ガスを封入したバルブ6と、バルブ6に封入された放電ガスを放電させるために設けられたフィラメント7と、電力供給の入り口であるソケット5とを備えている。
【0064】
ソケット5から回路基板2へ電力が供給され、回路基板2に配置された回路部品1a〜1fによって構成される回路からフィラメント7に高電圧が供給される。そして、フィラメント7に高電圧が供給されると、バルブ6の内部の放電ガスが放電して光を外気に放出する。このため、バルブ6において発生した熱は外気と回路基板2とへと分散される。
【0065】
ここで、回路部品1a〜1gのように単独で自ら発熱する部品を第一発熱体とここでは呼ぶ。バルブ6から発生した熱を受け、回路部品1a〜1gからも熱を受け、自らも配線電流により発熱する複合要素での発熱体という意味合いで、ここでは、回路基板2のような、第一熱源体に全体として影響するものを第二熱源体と呼ぶ。
【0066】
第二熱源体である回路基板2は凹部が形成された形状をしており、回路基板2に弱耐熱部品を含めて回路部品1a〜1gが配置されており、低熱源体であるカバー3との間の空間に、塑性変形はするが、圧縮した後も圧縮圧力が残留する略弾性と、電気絶縁性と高熱伝導性とを有し、一個一個は略一定の形状をしている放熱粉状固体粒子4の集合体を配置する構造とする。
放熱粒状固体粒子4は、略弾性体であり、好ましくは、0.6w/mk以上の熱伝導度を有し、例えば富士高分子(株)製のサーコンGRなどのシリコーンゴム製放熱シート材料を粉砕して所定の形状としたものであり、また、シリコンゴム系の材料を鋳造、成形等で製作してもよい。
【0067】
回路部品1a〜1gを有した回路基板2をバルブ6に組み込んだ後、回路部品1a〜1gを有した回路基板2に所定の量の粉状固体粒子4をふりかけていく。
粉状固体粒子4の大きさおよび形状は、回路部品1a〜1gの配置および形状と回路基板2の配置および形状との組み合わせに応じて、さまざまであるが、1辺0.1ミリメートル(mm)から5ミリメートル(mm)程度の大きさのものを場合に応じて配置する。
【0068】
回路基板2に形成された凹部に設けられた回路部品1fから順番に、ここでは、回路部品1aの端子部分、回路部品1c、1bおよび1aの順に粉状固体粒子4によって埋まっていく。粉状固体粒子4は最後には、回路部品1aを囲い、所定の量の山状の積層品となる。粉状固体粒子4の集合体の量はあらかじめ、充填容積よりも大きく、粉状固体粒子4の集合体が略弾性を保つ範囲で、設定される。
【0069】
また、放熱粒状固体粒子4を積み重ねる際に懸念される、積み重ねが崩れることに対する懸念に関しては、例えば、富士高分子(株)製のサーコンGRなどのシリコーンゴム製放熱シート材料を粉砕して製作したものおよび、デンカ製の放熱シートを粉砕したものを使用すると、崩れることなく積み上げられた。最後に積み上げられた放熱粉状固体粒子4の集合体の塊を覆うようにカバー3をはめ込み、ソケット5をカバー3にねじ込むと、放熱粒状固体粒子4の集合体のそれぞれに圧縮圧力が作用し、熱伝導性が向上する。
【0070】
この構成にすることで、第一熱源体である回路部品1a〜1gおよび第二熱源体である回路基板2から発生する熱を低熱源体であるカバー3に効率よく放熱させることができ、1種類の放熱粉状固体粒子4の集合体を配置するだけですむので、作業性を向上させることができる。
【0071】
このことにより、回路部品1a〜1gおよび回路基板2から発生する熱およびバルブ6から発生する熱を外気に効率よく放熱することができるとともに、回路基板2およびその構成部品を耐熱限界温度以下に保ち、簡素化した構成にすることを特徴とした放熱構造を提供することができる。
【0072】
以上のように実施の形態1によれば、回路部品1a〜1gおよび回路基板2とカバー3との間を埋めるように配置された1種類の放熱粉状固体粒子4の集合体が、回路部品1a〜1gおよび回路基板2から発熱した熱をカバー3へ放熱する。このため、回路部品1a〜1gおよび回路基板2から発熱した熱が効率よくカバー3へ放熱される。その結果、回路部品1a〜1gおよび回路基板2を所定の温度以下に確実に保持することができる放熱構造100を得ることができる。
【0073】
図2は、実施の形態1に係る他の放熱構造100Aの構成を示す断面図である。図2では、説明を簡潔にするためにバルブ6を省略して描いている。図1を参照して前述した放熱構造100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0074】
図2に示すように、第二熱源体である回路基板2aが平面によって構成されていてもよい。
【0075】
図3は、実施の形態1に係るさらに他の放熱構造100Bの構成を示す断面図である。図3では、説明を簡潔にするために図2と同様にバルブ6を省略して描いている。図1を参照して前述した放熱構造100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0076】
図3に示すように、第二熱源体である回路基板2bが凹部と凸部を持った形状を有していてもよい。図3に示す例では、放熱粉状固体粒子4が、最初に回路基板2の凹部の最もへこんだ部分に設けられた回路部品1dから順番に積み重なり、後は図1に示す例と同じように各回路部品を埋めてゆく。
【0077】
このように図1〜図3に示す構成によって、作業性が良く、第一熱源体もしくは第二熱源または第一熱源体および第二熱源体の両方をある温度以下に保持することができる放熱構造を提供することができる。
【0078】
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2に係る放熱構造200の構成を示す断面図である。図1を参照して前述した放熱構造100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0079】
図4には、第二熱源体はない回路付蛍光ランプに実施した本発明の放熱構造を示している。放熱構造200は、有極すなわちフィラメント付の回路付蛍光ランプを示している。また、回路基板のかわりにカバー3cそのものに配線を配置したものを示す。
【0080】
放熱構造200は、第二熱源体がない場合で、回路部品1a、1bおよび1cと、電力供給の入り口であるソケット5と、低熱源体である配線付カバー3と、一個一個は略一定形状をしている放熱粉状固体粒子4の集合体と、放電させるためのフィラメント7と、放電ガスが封入されたバルブ6とを備えている。
【0081】
図4に示す例では、第一熱源体はバルブ6そのものであり、放熱粉状固体粒子4の集合体がなければ、バルブ6に形成された凹部に熱が集中し、バルブ6に亀裂がはいる等の不具合が生じる。放熱粉状固体粒子4をバルブ6の凹部にふりまき、バルブ6上部のフィラメント7がでている部分まで所定の量の放熱粉状固体粒子4の集合体を堆積積層させる。その後、カバー3cを挿入し、放熱粉状固体粒子4の集合体に圧縮応力を生じさせる。本構成によって、作業性が良く、第一熱源体をある一定の温度以下に保持することができる放熱構造を提供することができる。
【0082】
図4に示す例では、カバー3cに直接配線する例を示したが、もちろん回路基板を用いて構成してもよい。
【0083】
図5は、実施の形態2に係る他の放熱構造200Aの構成を示す断面図である。図5に示す例は、フィラメントがない回路付無電極蛍光ランプに本発明の放熱構造を実施した例を示している。
【0084】
放熱構造200Aは、回路部品1a,1bおよび1cと、低熱源体である配線付カバー3dと、電力供給入り口部のソケット5と、第二熱源体であるバルブ6と、第一熱源体である励起コイル8と、第一熱源体である磁心9と、放熱粉状固体粒子4の集合体とを備えている。
【0085】
バルブ6内にはフィラメントはなく、所定の放電ガスが封入されている。その放電ガスを放電させるために、励起コイル8が磁界を発生させ、効率よく放電させるためのフェライト等の磁性体で構成された磁心9が設けられている。放熱粒子の集合体4がなければ、バルブ6の発熱とコイル8の発熱のため、コイル8が250℃以上になって焼けきれたり、また、磁心9を構成する磁性材料のキューリー点を超え、放電しない等の不具合が生じる。さらに、バルブ6の凹部に熱が集中し、バルブ6に亀裂がはいる等の不具合が生じる。
【0086】
そこで、バルブ6に形成された凹部に設けられたコイル8および磁心9の上から放熱粉状固体粒子4をふりまき、バルブ6の上部部分まで所定の量の放熱粉状粒子4の集合体を堆積積層させる。その後、カバー3dを挿入し、コイル8の配線を行い、放熱粉状固体粒子4の集合体に圧縮応力を生じさせる。本構成によって、作業性が良く、第一熱源体または第二熱源体またはその両方においてある一定の温度以下に保持できる放熱構造を提供することができる。この場合、カバー3dに直接配線する例を示したが、もちろん回路基板を用いてもよい。
【0087】
(実施の形態3)
図6は実施の形態3に係る放熱構造300の構成を示す断面図であり、図7は放熱構造300に設けられた放熱粉状固体粒子4の外観を示す斜視図であり、図8は放熱粉状固体粒子4の構成を示す断面図であり、図9は放熱構造300に設けられた放熱粉状固体粒子4と回路基板2cとの間の関係を示す断面図である。図6に示す例は、電気機器の回路基板の放熱のために実施した本発明の放熱構造の例である。図1を参照して前述した放熱構造100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0088】
回路基板2cとケース3eの底面との間に、塑性変形はするが、圧縮した後も圧縮圧力が残る略弾性と、電気絶縁性と、熱伝導性とを有し、一個一個は略一定の形状をしている放熱粉状固体粒子4の集合体を満たす。その後、第一熱源体である回路部品1a、1b、1c、1d、1eおよび1fを有する回路基板2cを挿入した後にも、略一定の形状をしている放熱粉状固体粒子4の集合体を満たし、蓋3fを閉める構成とする。
【0089】
ここで、放熱粉状固体粒子4の個々は、図7および図8に示すような三角すい形状をしている。その放熱粉状固体粒子4の核4aは、略弾性体である。放熱粉状固体粒子4は、好ましくは0.6w/mk以上の熱伝導度を有し、例えば富士高分子(株)製のサーコンGRなどのシリコーンゴム製放熱シート材料を粉砕して所定の形状したものである。
【0090】
核4aの表面には、流動性のある、接触するものがあると、低粘着層による接触状態を保つ性質のあるゼリー状部材4bが形成されている。このゼリー状部材4bは、例えばシリコンコンパウンドを半渇き状態にしたものによって構成されている。
【0091】
このことにより、図9に示すように、放熱粉状固体粒子4が回路基板2cに接触すると、また、放熱粉状固体粒子4同士が接触すると、放熱粉状固体粒子4の核4aが回路基板2cに作用する重力および掻入力によって変形し、そのゼリー状部材4bが回路基板2cの面および放熱粉状固体粒子4の間のスキマに充填され、密着度が向上する。また、ゼリー状部材4bのため、耐振動性および、耐湿性も向上する。放熱粉状固体粒子4を蓋3fに接触する程度に充填すると、さらに耐振動性は向上する。さらに、この実施の形態3におけるケース3eの形状は直方体というシンプルな構造のため、略一定形状をした放熱粉状固体粒子4の形状は略球形状でもよく、略立方体または略直方体であってもよい。
【0092】
このように本構成によって、作業性が良く、第一熱源体または第二熱源体またはその両方をある一定の温度以下に保持することができる放熱構造を提供することができる。
【0093】
(実施の形態4)
図10は、実施の形態4に係る放熱構造400の構成を示す断面図である。図1を参照して前述した放熱構造100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。放熱構造400は、マグネトロンを構成している。
【0094】
放熱構造400は、マグネトロンの壁を構成する第二熱源体である銅管10と、その銅管10の周りを囲む第二熱源体であるアルミ管11と、アルミ管11から放射状に突出するように形成された低熱源体である複数の放熱フィン12と、第一熱源体であるマグネトロンに回転磁界を供給するために放熱フィン12によって挟まれるようにアルミ管11の外側に設けられ、フェライト等によって構成される磁性体13とを備えている。
【0095】
放熱フィン12の間の隙間には、磁性体13を埋めるように略球状をした放熱粉状固体粒子4が充填されている。放熱粉状固体粒子4は略球状をしているので、放熱フィン12の間の隙間へ挿入する際、細い隙間を転がるように挿入することができる。また、挿入した後の放熱粉状固体粒子4は、放熱フィン12の間の風が入らない磁性体13付近において発生する熱を、風が当たる放熱フィン12の外側まで、すみやかに熱伝導させることができる。その結果、磁性体13の温度をある温度以下に保持することができる。
【0096】
このように本構成によって、作業性が良く、第一熱源体をある一定の温度以下に保持することができる放熱構造を提供することができる。
【0097】
(実施の形態5)
図11は、実施の形態5に係る放熱構造500の構成を示す断面図である。この放熱構造500は、固体撮像素子モジュールである。放熱構造500は、第二熱源体である樹脂立体配線体14を備えている。樹脂立体配線体14は凹部を有している。樹脂立体配線体14の凹部には、配線14aが形成されている。
【0098】
この配線14a上には、第一熱源体である固体撮像素子1hと、回路部品1a、1b、1cおよび1dが設けられている。樹脂立体配線体14の凹部には、小さい形状の略球状をした放熱粉状固体粒子4cが固体撮像素子1hと回路部品1a、1b、1cおよび1dとの間の隙間を充填するようにまき散らされている。
【0099】
固体撮像素子1hを覆う放熱粉状固体粒子4cの上には、放熱粉状固体粒子4cよりも大きい略球状をした放熱粉状固体粒子4dがまき散らされている。そして、放熱粉状固体粒子4cおよび放熱粉状固体粒子4dを覆うように低熱源体であるカバー3が設けられている。このカバー3は、大きな粉状固体粒子4dの集合体、および小さな粉状固体粒子4cの集合体に圧縮圧力をかけるように設けられている。このため、固体撮像素子1hおよび回路部品1a、1b、1cおよび1dから発生する熱および樹脂立体配線体14から発生する熱をカバー3に放熱することができると共に、比較的大きな空間には時間的に早く挿入することができる。
【0100】
このように本構成によって、作業性が良く、第一熱源体または第二熱源体またはその両方においてある一定の温度以下に保持できる放熱構造を提供することができる。
【0101】
(実施の形態6)
図12は、実施の形態6に係る放熱構造600の構成を示す断面図である。放熱構造600は、第二熱源体である回路基板2dと、直方体形状をした開口を有するように回路基板2dの上に形成された樹脂成形品15と、樹脂成形品15の開口の中において回路基板2dの上に実装された第一熱源体である回路部品1とを備えている。
【0102】
樹脂成形品15の直方体形状をした穴の中には、略立方体または略直方体形状の一定の形状をした放熱粉状固体粒子4の集合体が回路部品を埋めるように形成されている。放熱粉状固体粒子4の集合体の上には、樹脂成形品15の穴を覆うように低熱源体であるカバー3hが設けられている。
【0103】
このように直方体形状をした樹脂成形品15の穴の中に略立方体または略直方体形状の一定の形状をした放熱粉状固体粒子4の集合体を形成するので、放熱粉状固体粒子4より密着させて並べることができる。このように本構成によって、作業性が良く、第一熱源体をある一定の温度以下に保持できる放熱構造を提供することができる。
【0104】
(実施の形態7)
図13は実施の形態4に係る放熱構造700の構成を示す斜視図であり、図14は放熱構造700の構成を示す断面図である。
【0105】
放熱構造700は、フィラメント等が設けられ最も発熱量が多い第一熱源体である円筒ガラス放電管16と、円筒ガラス放電管16の周囲に設けれた略円柱形状の一定形状をした放熱粉状固体粒子4の集合体と、放熱粉状固体粒子4の外側を囲むように設けられた低熱源体である円筒形状をした銅管10とを備えている。
【0106】
放熱粉状固体粒子4の集合体は、円筒ガラス放電管16において発生した熱を銅管10へ放熱する。円管のように細長い管には略円柱形状をした放熱粉状固体粒子4が並べやすく、円筒ガラス放電管16と銅管10とに放熱粉状固体粒子4を効率よく密着させることができる。本構成によって、作業性が良く、第一熱源体をある一定の温度以下に保持できる放熱構造を提供することができる
【0107】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1高熱源体および第2高熱源体から発熱した熱が効率よく低熱源体へ放熱され、第1高熱源体および第2高熱源体を所定の温度以下に確実に保持することができる放熱構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る放熱構造の構成を示す断面図
【図2】実施の形態1に係る他の放熱構造の構成を示す断面図
【図3】実施の形態1に係るさらに他の放熱構造の構成を示す断面図
【図4】実施の形態2に係る放熱構造の構成を示す断面図
【図5】実施の形態2に係る他の放熱構造の構成を示す断面図
【図6】実施の形態3に係る放熱構造の構成を示す断面図
【図7】実施の形態3に係る放熱構造に設けられた放熱粉状固体粒子の外観を示す斜視図
【図8】実施の形態3に係る放熱構造に設けられた放熱粉状固体粒子の構成を示す断面図
【図9】実施の形態3に係る放熱構造に設けられた放熱粉状固体粒子と回路基板との間の関係を示す断面図
【図10】実施の形態4に係る放熱構造の構成を示す断面図
【図11】実施の形態5に係る放熱構造の構成を示す断面図
【図12】実施の形態6に係る放熱構造の構成を示す断面図
【図13】実施の形態4に係る放熱構造の構成を示す斜視図
【図14】実施の形態4に係る放熱構造の構成を示す断面図
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g 回路部品
2 回路基板
3 カバー
4 放熱粉状固体粒子
5 ソケット
6 バルブ
7 フィラメント
100 放熱構造
Claims (8)
- 発熱するように構成された第1高熱源体と、
前記第1高熱源体へ電流を供給するための配線に流れる電流によって発熱するように形成された第2高熱源体と、
前記第1高熱源体および前記第2高熱源体を覆うように形成された低熱源体と、
前記第1高熱源体および前記第2高熱源体と前記低熱源体との間に配置された少なくとも1種類の放熱粉状固体粒子を具備し、
前記放熱粉状固体粒子は、圧縮圧力が残留する略弾性を有することを特徴とする放熱構造。 - 各放熱粉状固体粒子は、0.6w/mk以上の熱伝導度を有している、請求項1記載の放熱構造。
- 各放熱粉状固体粒子は、シリコーンゴムによって構成されている、請求項1記載の放熱構造。
- 各放熱粉状固体粒子は、一辺が0.1ミリメートル以上5ミリメートル以下の大きさになっている、請求項1記載の放熱構造。
- 前記第1高熱源体は、1個以上の回路部品を含んでいる、請求項1記載の放熱構造。
- 前記第2高熱源体は、前記1個以上の回路部品を搭載した回路基板を含んでいる、請求項5記載の放熱構造。
- 前記低熱源体は、前記回路部品を覆うように前記回路基板に取り付けられたカバー部材を含んでおり、
前記回路基板は、前記カバー部材に対向するように形成された1個以上の凹部を有している、請求項6記載の放熱構造。 - 放電ガスが封入されたバルブと、
前記バルブから光を放出させるために、前記回路基板から供給される高電圧に基づいて、前記バルブに封入された前記放電ガスを放電させるフィラメントとをさらに具備する、請求項6記載の放熱構造。
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