JP4039877B2 - 扁平ジャッキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重量物を支持するジャッキに関し、詳しくは機高の低いジャッキに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、橋桁はピア上に沓座部(Shoe)を介して支持されている。そして、この沓座部は、例えば数年おきに補修・交換が必要で、その場合仮受けするものとして油圧ジャッキが使用されている。
【0003】
この時使用される補修用の油圧ジャッキは、円筒型のシリンダにピストンが収容され、そのピストンにラムが連設されると共に、ラム上端にヘッド部材が取り付けられた一般的な構造のものである。
そして、この補修用の油圧ジャッキとして、例えば実公平7−9902号が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、この種の円筒型油圧ジャッキは、その能力により機高が大きく変わる。
その原因は、油圧ジャッキの構造上、シリンダ、ピストン、ラム、ヘッド等は、能力に応じて強度が必要とされるため、能力がアップするとそれに伴い前記した各構成部材の厚さ、大きさ等が増大する。
一方、橋桁等の重量物はピア上面に近い位置で支持されることが安定した支持につながる為、橋桁等を支持する沓座部の高さは出来るだけ低く構成されている。
従って、上記した状況で使用される油圧ジャッキは、機高が低ければ低いほど使用範囲が広く、狭い空間で使用することができる。
【0005】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、同じ能力であれば円筒型油圧ジャッキより機高を低くすることが出来る流体ジャッキを提供することにある。
又、他の目的は能力を増大しても機高が変わらない流体ジャッキを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に本発明が講じた技術的手段は、前提構成として、剛性を備え上面が開放した台枠内に、流体の注入により膨張する気密性扁平嚢体を収容配置し、且つその気密性扁平嚢体の上面にヘッド部材を配置した構成を特徴とする。上記台枠は、気密性扁平嚢体の膨張方向を鉛直方向(上方)に案内するものである。気密性扁平嚢体に注入する流体としては、液体、気体の何れでもよく、液体としては一般的に利用されている油(油圧)、気体としては空気(空気圧)等を採用することが出来る。気密性扁平嚢体の上面に配置するヘッド部材は、所定の大きさ(受け面)を有した単一のブロックでも、或いは複数個のブロックの集合で所定の大きさ(受け面)を形成するもの等、何れでもよい。この構成により、流体の注入により気密性扁平嚢体は上面が開放された台枠内を上方に向けて膨出し、該嚢体の上面に配置したヘッド部材は上方に持ち上げられる。そして、このジャッキの能力は、気密性扁平嚢体の断面積×圧力で決定されるため、注入する圧力を一定とした場合は、気密性扁平嚢体の断面積を大きくすることで能力の増大が可能となる。尚、ヘッド部材を複数個のブロックで構成した場合は、各ヘッド部材が当て面の形状に追従するため、ジャッキのヘッド部材を当接する面が凹凸したものに有効である。
【0007】
そして、本発明では、上記台枠は、底部の上面に少なくとも一対の側壁を一体に起立形成し、他方気密性扁平嚢体は耐圧可撓性を備えた鋼板で、前記台枠の側壁間に嵌合する環状に構成し、その環状嚢体の側壁と密着する開口端にシール材を取り付け、更に該気密性扁平嚢体に流体注入用のポート口が設けた構成とする。底部の上面に起立形成する一対の側壁は、前後の側壁、左右の側壁、或いは底部の周縁に沿う環状の周壁等、何れでもよく、要は気密性扁平嚢体に流体を注入した時、該扁平嚢体が底部側及び水平方向への膨張が規制されて、鉛直方向(上方)へ膨張させるように働くものであればよい。この構成により、構造簡単で安価に製作することが可能となる。
【0008】
更に、上記気密性扁平嚢体は、台枠の一対の側壁と交差する上面の両側に半円状の膨出部を予め屈曲形成して、両膨出部間に流体の注入により膨らみ上昇する作動部を形成し、その作動部の上面にヘッド部材を載置するように構成してもよい。この構成により、気密性扁平嚢体の膨張/収縮が反復して確実に行なわれる。そして、ヘッド部材が膨出部間の谷部に配置されているため、作動開始前の機高を低く出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基き説明する。
図1は本発明にかかる扁平ジャッキAの使用状態を示し、ピアB上に沓座部Cで支持された橋桁Dを、扁平ジャッキAで仮受けし、前記沓座部Cを補修又は交換する状態である。
その扁平ジャッキAは、剛性を有した金属材で構成した台枠1と、その台枠1内に嵌合配置した気密性扁平嚢体2と、気密性扁平嚢体2の上面に配置したヘッド部材3とで構成されている。
【0010】
台枠1は、底部1aの前後縁にやや低め(例えば、100mm以下)の前後側壁1b、1cが一体に起立形成された、上面及び左右側面が開放された断面コ字型に構成され、前記前後側壁1b、1cで区画された底部1a上面に機密性扁平嚢体2が嵌合配置される。尚、本発明に係るジャッキの能力は、気密性扁平嚢体2の断面積とその嚢体に注入する圧力で決定されるため、圧力を一定とした場合は、前記気密性扁平嚢体の断面積がジャッキの能力を決定する。従って、台枠1の底部1aの大きさ(面積)は、形成しようとするジャッキの能力に応じて設定する。
【0011】
上記台枠1内に収容配置する気密性扁平嚢体2は、耐圧性を備えた金属製平板、例えばスプリング鋼を用い、前記台枠1における前後側壁1b、1c間の幅に相当する帯板で環状の嚢体を構成する。
その嚢体2は、扁平の環状に構成し、その上側部分の左右両側部に断面略半円状の膨出部4、4’を形成し、その膨出部4、4’の間の谷部は流体の注入により膨出する作動部5とし、その作動部5の上面にヘッド部材3が載置されている。
又、前記の気密性扁平嚢体2は、前後の端縁にシール材6のOリングが取り付けられ、このシール材6が台枠1の前後側壁1b、1cと密着することで気密性扁平嚢体2が完成される。そして、この気密性扁平嚢体2における一方の膨出部4の外側面に流体を注入するポート口7が取り付けられ、他方の膨出部4’の外側面にはエアー抜きプラグ8が取り付けられている。
【0012】
上記気密性扁平嚢体2の生産性を考慮した具体的な構造としては、図5に示すように前記台枠1の左右幅寸法に相当する長さを有した下側部材2aと、上側部材2bとに分割し、下側部材2aの左右両側部は上向きに折り曲げて連結部9を形成し、他方、上側部材2bの左右両側部には略半円形状の湾曲部10(膨出部4、4’に相当する)を形成し、その湾曲部10の端部と前記下側部材2aの連結部9の端部を突き合わせ接合すると共に、同部を溶接して接合一体化する。そして、この環状に構成した下側部材2aと上側部材2bの連続した溝に亘ってシール材6を取り付けることで完成する。
【0013】
ヘッド部材3は、重量物を載承するためその上面は平坦面に構成され、且つその厚さは作動前の状態において台枠1の高さ(前後側壁の上端面)を超えない範囲とする。それにより、本ジャッキの最低機高は台枠1の高さとなる。又、ヘッド部材3の上面には、滑り止めの作用をなす溝11が格子状に形成されている。図中、12は本扁平ジャッキAを持ち運び運搬するのに使用する把手で、台枠1の前後側壁1b、1cの外側面に2個ずつ固着されている。
【0014】
上記の如く構成した扁平ジャッキAは、気密性扁平嚢体2に取り付けたポート口7に油圧ユニットに接続されたホースを接続して圧油を供給することで、前記気密性扁平嚢体2は膨出し、該気密性扁平嚢体2上面に載置したヘッド部材3は上方に持ち上げられ台枠1の前後側壁1b,1cの上端面より突出して重量物の橋桁Dに当接し、上方に持ち上げる。
この気密性扁平嚢体2の膨出は、該嚢体2の左右両側に予め膨出部4、4’が湾曲形成され、その左右の膨出部4、4’間の谷部分にヘッド部材3が配置されているため、膨張した気密性扁平嚢体2は圧油を抜くことで元の状態にスムーズに復帰する。それにより、本扁平ジャッキAは、反復使用が可能である。
【0015】
又、本扁平ジャッキの能力は、気密性扁平嚢体2の断面積×注入圧力で決定される。従って、ジャッキの能力を増大させる場合、気密性扁平嚢体2に注入する圧力を一定とした場合は、気密性扁平嚢体2の断面積を大きくすることで対応できる。因って、ジャッキの最低機高は能力の大小に関係なく、一定に保つことが出来る。言い換えると、従来の円筒型ジャッキでは製作が不可能な機高のジャッキを容易に製作することが可能となる。しかも、気密性扁平嚢体の断面積を広く出来ることで、ヘッド部材もそれに応じて断面積を大きくでき、重量物の支持面を広く確保することが出来る。
【0016】
更に、気密性扁平嚢体2は、ヘッド部材3に作用する外力により該嚢体2の上面はジャッキアップ対象物の姿勢、形態に合わせて変形するため、前記ヘッド部材3はユニバーサルヘッドと同様の作用をして重量物を支持する(図6参照)。
【0017】
又、気密性扁平嚢体2を膨張させる流体として、上記説明では油圧を使用する説明をしたが、使用流体は油圧に限定されず、空気圧、その他の流体でも良いものである。
更に、気密性扁平嚢体2は単一材で構成するものに限定されず、積層構造材で構成してもよいものである。
また、前記ヘッド部材3は単体で構成したが、複数のブロック(直方体、立方体等)の集合で構成してもよく、そうした場合は、重量物におけるジャッキを当てる面が凹凸であるものに有効である。
【0018】
【発明の効果】
本発明の扁平ジャッキは前述した特徴により、同じ能力の従来の円筒型ジャッキに比べて最低機高を低く構成することが出来る。しかも、重量も軽く、コストも安価なジャッキを提供できる。また、ジャッキの能力は気密性扁平嚢体の断面積と注入圧力によって決定されるため、能力のアップは機高を変えずに気密性扁平嚢体の断面積を変えることで対応できる。因って、取り扱い性に優れたジャッキを提供できる。又、気密性扁平嚢体の膨張/収縮はスムーズに行なわれ、嚢体構造でありながら反復使用が可能なジャッキを提供できる。従って、補修用ジャッキとして幅広く活用することが出来るジャッキを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る扁平ジャッキの使用状態を示す説明図である。
【図2】扁平ジャッキの断面図で、(a)は縦断正面図、(b)は(a)の(b)−(b)線に沿える縦断側面図である。
【図3】分解斜視図である。
【図4】気密性扁平嚢体に圧油を供給して該嚢体を膨張させた状態の断面図である。
【図5】要部の拡大断面図である。
【図6】ジャッキアップの使用例を示す説明図である。
【符号の説明】
A…扁平ジャッキ B…ピア
C…沓座部 D…橋桁(重量物)
1…台枠 2…気密性扁平嚢体
3…ヘッド部材 6…シール材
Claims (2)
- 剛性を備え上面が開放した台枠内に、流体の注入により膨張する気密性扁平嚢体を収容配置し、且つその気密性扁平嚢体の上面にヘッド部材を配置し、上記台枠は、底部の上面に少なくとも一対の側壁が一体に起立形成され、他方気密性扁平嚢体は耐圧可撓性を備えた鋼板で、前記台枠の側壁間に嵌合する環状に構成し、その環状嚢体の側壁と密着する開口端にはシール材が取り付けられ、更に該気密性扁平嚢体に流体注入用のポート口が設けられていることを特徴とする扁平ジャッキ。
- 上記気密性扁平嚢体は、台枠の一対の側壁と交差する上面の両側に半円状の膨出部を予め屈曲形成して、両膨出部間に流体の注入により膨らみ上昇する作動部が形成され、その作動部の上面にヘッド部材が載置されていることを特徴とする請求項1記載の扁平ジャッキ。
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