JP4039144B2 - サーボパターン記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はサーボパターン記録装置に関し、特に、記録再生装置においてテープ状記録媒体(磁気テープ)へのサーボパターンの正確な書き込みに使用して好適するサーボパターン記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、テープ状記録媒体を用いた記録再生装置では、そのテープ状記録媒体への記録密度を向上させるために、画像情報や音声情報の他にテープの位置情報などのサーボ情報を特定の磁化パターン(サーボパターン)にしてテープ状記録媒体の所定のリニア記録トラックに書き込み、そのサーボ情報によってヘッドの位置制御やテープ状記録媒体の走行制御などを行うことが知られている。
そして、テープ状記録媒体の所定のリニア記録トラックにサーボパターンを書き込む手法として、次のような手法が検討されている。
【0003】
すなわち、図4に示すように、テープ状記録媒体1の先行側にその記録幅に比べて広幅の記録ヘッド3を走行方向dに直交するように配置し、記録ヘッド3より後行側に、同様に広幅の消去ヘッド5を斜めに配置し、記録ヘッド3に当接したテープ状記録媒体1に対して所定のタイミングで情報縦パターン9を無記録領域を介して繰り返し記録し、テープ状記録媒体1に対して消去ヘッド5でそれら情報縦パターン9を消去するとともに図5のように所定の記録幅で消し残すことにより、平行四辺形状の単位情報Zが斜め方向に直線状に配列されたサーボパターン9を形成するものである。
そして、そのサーボパターン9は、図示しない記録再生装置において、複数のリニア記録トラックをトレースする記録ヘッドや再生ヘッド(いずれも図示せず。)のトラッキング制御や、テープ状記録媒体1の走行系サーボ制御に使用される。
【0004】
このようなサーボパターン9の記録手法は、複数のリニア記録トラックに対応した複数の個別記録ヘッドが不要で、任意のトラックピッチ、任意のトラック幅用の繊細なサーボパターンを精度良く形成でき、ミクロンオーダーの極精細なトラックピッチも形成することが可能で、記録精度を向上させるための特別な記録ヘッドが不要で、コスト低減を図り易い利点がある。
【0005】
図4および図5中の情報縦パターン9である符号An、An+1、An+2、…は具体的にはサーボ信号、符号Bn、Bn+1、Bn+2、…は識別信号やサーボタイミングマーク信号であるが、いずれも広義にはサーボ信号と同視できる。符号TCn、TCn+1、TCn+2、…はリニア記録トラックである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したサーボパターン9を記録する手法は、有用な利点があるものの、記録ヘッド3で記録した記録サーボ信号に対して消去ヘッド5によって所定のタイミングで消し残さないと、正確なサーボパターン9を所望の位置に高精度に記録形成し難く、目的とする正確なサーボ制御を確保したり、リニア記録トラックのトラック密度を向上させることが困難となる心配がある。
【0007】
例えば、図6に示すように、サーボパターン9の個々の単位情報Z、例えばサーボ信号Anが図中符号Rの位置に揃っており、その下端がリニア記録トラックTCnのトラックセンターTC(n)に重なる位置関係を正常な記録位置とした場合、テープ状記録媒体1の走行系の速度偏差、変動、ジッターなどに起因して、同図Bのように一部の単位情報Zの形成幅や位置が変動してPe分ずれて記録されると、記録再生装置における再生時にリニア記録トラックTCnのトラックセンターに再生ヘッドがポジショニングされていても、Pe分だけずれているとの誤った情報を得ることになる。
そして、記録再生装置ではその誤信号をなくす方向にサーボ制御され、この誤信号が再生される期間中いつまでも目的とするポジションに再生ヘッドが収束できず、適切なサーボ制御が行われない事態が生じる可能性がある。図5中の符号Eは消去ヘッド5の配置軸である。
このサーボ制御の収束性能は、この誤信号Peの量によって決定されることになるから、幾何学的変動分Reの量がリニア記録トラックのトラック記録密度を決める重要な因子となるし、トラック密度も向上し難い。
もっとも、テープ状記録媒体1の走行系の速度精度を向上させれば、幾何学的に揃ったサーボパターン9を形成できるようにも考えられるが、サーボパターン9の形成精度の要求が高いため、走行系だけで解決するのは限界があり、改良の余地がある。
【0008】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、テープ状記録媒体に対しサーボパターンを正確かつ高精度に記録形成することが可能なサーボパターン記録装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのような課題を解決するために本発明のサーボパターン記録装置は、テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しサーボ信号を記録する記録ヘッドと、そのテープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有し記録ヘッドに対して所定の角度を持ってその後行側に配置された消去ヘッドであって、記録されたサーボ信号を消去しながら所定の消残しタイミング期間で消し残してサーボパターンを形成する消去ヘッドと、その記録ヘッドで記録したそのサーボ信号を消去ヘッドの手前で再生する第1の補助再生ヘッドと、その第1の補助再生ヘッドからの再生信号の検出タイミングに基づきその消残しタイミング期間を制御する消去信号制御部とを具備している。
【0010】
また、本発明のサーボパターン記録装置は、テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しサーボ信号を記録する記録ヘッドと、そのテープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しその記録ヘッドに対して所定の角度を持ってその後行側に配置された消去ヘッドであって、記録されたサーボ信号を消去しながら所定の消残しタイミング期間で消し残してサーボパターンを形成する消去ヘッドと、その消去ヘッドが消し残したそのサーボ信号を再生する第2の補助再生ヘッドと、その第2の補助再生ヘッドからの再生信号に基づき所定の基準パターンとのずれを小さくするようその消残しタイミングを制御する消去信号制御部とを具備する構成も可能である。
【0011】
さらに、本発明のサーボパターン記録装置では、上記第1および第2の補助再生ヘッドを設け、再生信号の検出タイミングに基づき上記消残しタイミング期間に対し、その第2の補助再生ヘッドからの再生信号に基づき所定の基準パターンとのずれを小さくするようその消残しタイミング期間を補正した補正消残しタイミング期間でその消去ヘッドを制御するよう上記消去信号制御部を形成することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るサーボパターン記録装置を図面を参照にして説明する。上述した説明と共通する部分には同一の符号を付す。
図1は、本発明に係るサーボパターン記録装置の実施の形態を説明する図である。
図1において、テープ状記録媒体1は、従来公知の例えば磁気テープであり、予めその走行方向(長手方向)dに延びる複数のリニア記録トラック(図示せず。)がその幅方向に互いに所定の間隔を置いて規定されており、公知の走行手段によって走行制御されるが、本発明の要部ではないので説明や図示は省略する。
【0013】
テープ状記録媒体1の走行路には、その記録幅より長いトラックを有する記録ヘッド3がテープ状記録媒体1に当接するように先行(上流)側に配置されている。記録ヘッド3は、後述するサーボパターンの再生ヘッドとアジマスを合わせて形成されている。
テープ状記録媒体1の走行路にあって記録ヘッド3の後行(下流)側には、記録ヘッド3と所定の間隔を置きテープ状記録媒体1の記録幅より長いトラックを有する消去(記録)ヘッド5が、テープ状記録媒体1に対して角度θを振って当接するように配置されている。
それら記録ヘッド3および消去ヘッド5は、そのヘッドギャップがテープ状記録媒体1の全記録幅をカバーするよう十分長く形成されており、記録ヘッド3のヘッドギャップがテープ状記録媒体1の走行路に対して直交する方向に、消去ヘッド5のそれがテープ状記録媒体1の走行路に対して角度θだけ傾けた方向に延びるように配置されている。
いずれも機器のシャーシにおいて、図示しない支持手段によって固定的に支持されている。
【0014】
記録ヘッド3には、記録信号出力部(図示せず。)が接続されている。この記録信号出力部は、走行するテープ状記録媒体1に対し、上述した図4に示したように、サーボ信号An、An+1、An+2、An+3、…の間に、その前後を識別する順番やアドレスを示す識別(ID)信号Bn、Bn+1、Bn+2、Bn+3、…を無記録期間を挿入するよう交互に記録ヘッド3で記録するものである。
識別信号Bn、Bn+1、Bn+2、Bn+3、…には、サーボ信号の検出タイミングを示すサーボタイミングマーク信号が含む場合もある。
テープ状記録媒体1に記録された記録サーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…などの記録信号(図4中の情報縦パターン7に相当)は、その信号内容が時系列的に変化しても、個々のタイミング時点ではテープ状記録媒体1の幅方向で同一内容となっている。
【0015】
消去ヘッド5には、例えば数十kHzから数十MHz程度の高周波信号を消去信号として所定のタイミング期間で断続出力する消去信号制御部11が接続されており、消去ヘッド5は、走行するテープ状記録媒体1上の記録サーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…に対して、所定のタイミング期間で出力された消去信号によってオーバーライト期間と消残しタイミング期間を交互に繰り返しながら消去するものである。
消去信号制御部11は、所定のタイミング期間分だけ消去信号を繰り返し出力制御し、すなわち所定の消去タイミング期間と消残しタイミング期間を交互に繰り返し出力制御するもので、記録ヘッド3によって記録された記録サーボ信号サーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…をテープ状記録媒体1の幅方向に対して斜め方向に消残しタイミング間隔で消し残し、図5に示した直線状のサーボパターン9を形成するものである。
【0016】
図では、便宜上、サーボパターン9を1本示したが、走行方向dの前後に記録サーボ信号Anの消去部分を介して同様なサーボパターン9が繰り返し形成される。
テープ状記録媒体1の走行路における記録ヘッド3および消去ヘッド5の間にあって消去ヘッド5に接近した位置には、第1の補助再生ヘッド13がテープ状記録媒体1に部分的に当接するようにして配置され、消去信号制御部11に接続されている。
第1の補助再生ヘッド13は、例えばリニア記録トラックTCn+1(図2および図3参照。)のセンターに位置する記録信号を再生するものであり、この再生信号は、サーボ信号とAn〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…で構成されており、それらの信号の組合せから、消去ヘッド5を駆動するタイミングを得ることになる。
【0017】
消去信号制御部11は、その第1の補助再生ヘッド13からの再生信号の検出タイミングに基づき消残しタイミングを制御する機能を有する。
すなわち、テープ状記録媒体1に記録された記録サーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…は、個々のタイミング時点ではテープ状記録媒体1の幅方向で同一内容となっているから、第1の補助再生ヘッド13では再生信号の有無が得られ、その再生信号の検出タイミングに応じて消残しタイミングを早めたり遅らせるなどの微調整をして消去ヘッド5を制御すれば、消去ヘッド5で消去して形成したサーボパターン9の記録信号部分をリニア記録トラックのトラックセンター上に正確に重ねるように記録することが可能となる。
これは、消去タイミングが早まったり、遅れたりした場合には、それによってサーボパターンの消え残るエッジ部がトラック幅方向に変化する特性を利用している。換言すれば、縦の線に斜めの線を交差させておいて、斜めの線を左右に振ると、その交差点は上下に動くことになる。
【0018】
このようにテープ状記録媒体1上に記録された信号パターンを走行させ、その消去ヘッド5上に来る信号のタイミングにあわせて消去タイミングを制御することで、目的とするトラック位置にその消え残りエッジ部を合わせることが可能となる。消去信号制御部11が消去ヘッド5を介してその機能を有する訳である。
第1の補助再生ヘッド13と消去ヘッド5間の走行距離による時間的間隔は、消去信号制御部11内の電子的遅延機能で行われる。
なお、図1において、消去ヘッド5および第1の補助再生ヘッド13は、テープ状記録媒体1上とは別にブロック図としても図示されているが、同一のものである。
【0019】
そのようにしてサーボパターン9の形成されたテープ状記録媒体1は、本発明によってその幅方向に対して斜め方向にサーボパターン9を所定の間隔を置き、その全長にわたって形成して商品化される。
使用者側では、図示しない記録再生装置により、テープ状記録媒体1のサーボパターン9間に例えばコンピュータシステムのデジタルデータを記録、再生して使用するが、それら記録再生時には図5に示したリニア記録トラックTCn〜TCn+2、…上をトレースする再生ヘッド(図示せず。)でサーボパターン9をトレース再生し、デジタルデータの記録再生ヘッドのサーボ位置制御やテープ状記録媒体1のサーボ走行制御が行われる。
【0020】
このように、本発明に係るサーボパターン記録装置は、テープ状記録媒体1の記録幅より長いトラックを有する記録ヘッド3を配置し、この後行側にテープ状記録媒体1の記録幅より長いトラックを有する消去ヘッド5をその走行方向に対して角度θを振って配置し、走行するテープ状記録媒体1に対し、記録ヘッド3でサーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…を順次記録し、走行するテープ状記録媒体1上の記録サーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜Bn+3、…を消去ヘッド5によって所定の消残しタイミング期間で返しながら消去して直線状のサーボパターン9を形成するとともに、消去ヘッド5の近傍にして先行側に第1の補助再生ヘッド13を配置して記録信号を再生し、消去信号制御部11にてその第1の補助再生ヘッド13からの再生信号の検出タイミングに基づきその消残しタイミングを制御してそのサーボパターン9を形成制御する構成とした。
【0021】
そのため、消去ヘッド5で消去して形成したサーボパターン9の記録信号部分を、例えばリニア記録トラックTCn+1のトラックセンターの所望の位置に正確に重ねるように記録することが容易となり、正確なサーボパターン9を高精度に記録形成できる。
【0022】
図1に示した構成は、消去ヘッド5の先行側に第1の補助再生ヘッド13を配置し、先に記録信号の再生タイミングを検出し、それに消去タイミング又は消残しタイミングを合わせるフィードフォワード的制御構成であるが、本発明はこれに限定されない。
【0023】
図2は、本発明のサーボパターンの記録装置の他の実施の形態を示す図であり、サーボパターン9形成後の所望のリニア記録トラックTCn+1においた第2の補助再生ヘッド15でサーボ信号An〜An+3、…や識別信号Bn〜n+3、…のずれの量を検出して消去タイミング又は消残しタイミングを制御する構成であり、後述するように消去信号制御部11を除いて他の構成は図のものと同様である。
【0024】
すなわち、上述した消去ヘッド5の更に後行側に、リニア記録トラックトラックTCn+1のトラックセンターに合わせた第2の補助再生ヘッド15をテープ状記録媒体1に当接可能に図示しない支持手段で配置し、その第2の補助再生ヘッド15を上述した消去信号制御部11に接続して構成したものである。図2Bは同図A中の第2の補助再生ヘッド15付近を拡大して示すものである。
消去信号制御部11は、第2の補助再生ヘッド15からの再生信号と所定の基準パターンとのずれを小さくするよう、消残しタイミング期間を早めたり遅延させて消去ヘッド5を制御するものである。
【0025】
例えば、あるリニア記録トラックTCn+1における第2の補助再生ヘッド15からの再生信号が、図3に示すように得られた場合、サーボ信号An+1とAn+2のバランスの度合いと方向を検出し、これに基づき消残しタイミング期間を可変するもので、記録信号が遅れて記録された場合、サーボ信号An+1がAn+2よりレベルが大きくなるし、逆に、記録信号が進む場合にはサーボ信号An+1がAn+2より小さくなる。
そのため、サーボ信号An+1がAn+2のレベルが揃うように、消残しタイミング期間のスタートタイミングを早めたり遅延させるようフィードバック制御すれば良く、これに合わせて消去信号制御部11を形成する。
この動作は、角度を変えて説明すると以下のようになる。第2の補助再生ヘッド15が例えばテープ状記録媒体1のリニア記録トラックTCn+1のトラックセンターに位置する場合、リニア記録トラックTCn+1のトラックポジションを表すサーボ信号An+1とAn+2を検出する。そのサーボ信号の演算からトラックセンターからのずれ量を求めて、それを補正、修正するために消去ヘッド5の消去タイミングを早めたり、遅くしたりする。消去タイミングで、消え残りのエッジ部がトラックポジション方向に動くことは、第1の補助再生ヘッド13において説明したのと同じ理由である。
従って、消去信号制御部11は、まず識別信号を識別して、それをもとにサーボ信号An+1とAn+2の信号を検出し、それらを演算してエラー量を算出し、それに基づいて消去タイミングをフィードバック制御することになる。
【0026】
そして、本発明のサーボパターンの記録装置では、図1および図2の構成を併用し、第1の補助再生ヘッド13からの再生信号に基づく消残しタイミングに対し、第2の補助再生ヘッドからの再生信号に基づく消残しタイミングで補正し、を補正した補正消残しタイミング期間で消去ヘッド5を制御する構成も可能であり、これに合わせて消去信号制御部11を形成すれば良い。
「第1および第2の補助再生ヘッド13、15の再生信号をどのように処理すると、正確な位置に記録信号を残せる理由を、消去信号制御部11の機能とともに、もう少し詳細に開示する必要があると思われます。」
【0027】
一般に、テープ状記録媒体1はそのエッジの品位や形状などによって蛇行しながら走行し、その挙動はドライブのテープパスの癖との組み合わせで決まってくる。
そのため、本発明のサーボパターン記録装置を用いれば、実際使用される磁気記録装置におけるテープ状記録媒体1の走行癖により合わせたサーボパターン記録も可能となり、テープ状記録媒体1の品位や信頼性を向上させることができる。
なお、本発明のサーボパターン記録装置において、記録ヘッド3および消去ヘッド5は、交差するよう互いに角度をもって配置されていれば良いことは言うまでもない。
【0028】
ところで、本発明では、記録ヘッド3による記録タイミングに対して、第1および第2の補助再生ヘッド13、15からの再生信号によって補正し、消残しタイミング期間のスタートタイミングを可変することも可能であり、これに合わせて消去信号制御部11を形成すれば良い。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のサーボパターン記録装置は、テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有する記録ヘッドと、そのテープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しその記録ヘッドに対して所定の角度を持って消去ヘッドとを具備し、その記録ヘッドで記録されたサーボ信号を消去ヘッドで消去と消残しを繰り返してサーボパターンを形成するとともに、その記録信号を再生する第1の補助再生ヘッドを消去ヘッドの手前に配置し、その第1の補助再生ヘッドからの再生信号の検出タイミングに基づき消去信号制御部で消去ヘッドでの消残しタイミングを制御するから、テープ状記録媒体上の例えばリニア記録トラックの所望のポジションにサーボパターンを正確かつ高精度で記録形成することが可能となる。
【0030】
また、本発明のサーボパターン記録装置は、テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しサーボ信号を記録する記録ヘッドと、そのテープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有し記録ヘッドに対して所定の角度を持って配置した消去ヘッドを具備し、その記録信号を消去ヘッドで消去と消残しを繰り返してサーボパターンを形成するとともに、そのサーボパターンの記録信号を再生する第2の補助再生ヘッドを配置し、その第2の補助再生ヘッドからの再生信号に基づき所定の基準パターンとのずれを小さくするよう消去信号制御部で消去ヘッドの消残しタイミングを制御するから、同様に、テープ状記録媒体上の例えばリニア記録トラックの所望のポジションにサーボパターンを正確かつ高精度で記録形成することが可能となる。
【0031】
さらに、本発明のサーボパターン記録装置は、上述した第1および第2の補助再生ヘッドを設け、消去信号制御部にて、その第1および第2の補助再生ヘッドからの再生信号によって消去ヘッドの消残しタイミングを制御する構成とすれば、より一層、正確なサーボパターンを高精度で記録形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーボパターン記録装置の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明のサーボパターン記録装置の他の実施の形態を示す図である。
【図3】図2のサーボパターン記録装置の動作を説明する波形図である。
【図4】本発明の参考となるサーボパターンの形成方法を説明する図である。
【図5】本発明の参考となるサーボパターンを説明する図である。
【図6】本発明の参考となるサーボパターンを説明する図である。
【符号の説明】
1……テープ状記録媒体、3……記録ヘッド、5……消去ヘッド、7……情報縦パターン(記録信号)、9……サーボパターン、11……消去信号制御部、13……第1の補助再生ヘッド、15……第2の補助再生ヘッド、An、An+1、An+2、An+3……サーボ信号、Bn、Bn+1、Bn+2、Bn+3……識別信号、TCn、TCn+1、TCn+2……リニア記録トラック

Claims (3)

  1. テープ状記録媒体上に、リニア記録トラック制御用のサーボパターンを記録するサーボパターン記録装置において、
    前記テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しサーボ信号を記録する記録ヘッドと、
    前記テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有し前記記録ヘッドに対して所定の角度を持って前記記録ヘッドの後行側に配置された消去ヘッドであって、記録された前記サーボ信号を消去しながら所定の消残しタイミング期間で消し残してサーボパターンを形成する消去ヘッドと、
    前記記録ヘッドで記録した前記サーボ信号を前記消去ヘッドの手前で再生する第1の補助再生ヘッドと、
    前記第1の補助再生ヘッドからの再生信号の検出タイミングに基づき前記消残しタイミング期間を制御する消去信号制御部と、
    を具備することを特徴とするサーボパターン記録装置。
  2. テープ状記録媒体上に、リニア記録トラック制御用のサーボパターンを記録するサーボパターン記録装置において、
    前記テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有しサーボ信号を記録する記録ヘッドと、
    前記テープ状記録媒体の記録幅に比べて広いトラック幅を有し前記記録ヘッドに対して所定の角度を持って前記記録ヘッドの後行側に配置された消去ヘッドであって、記録された前記サーボ信号を消去しながら所定の消残しタイミング期間で消し残してサーボパターンを形成する消去ヘッドと、
    前記消去ヘッドが消し残した前記サーボ信号を再生する第2の補助再生ヘッドと、
    前記第2の補助再生ヘッドからの再生信号に基づき所定の基準パターンとのずれを小さくするよう前記消残しタイミングを制御する消去信号制御部と、
    を具備することを特徴とするサーボパターン記録装置。
  3. 請求項1記載のサーボパターン記録装置において、
    前記消去ヘッドが消し残した前記サーボ信号を再生する第2の補助再生ヘッドを有し、
    前記消去信号制御部は、再生信号の検出タイミングに基づき前記消残しタイミング期間に対し、前記第2の補助再生ヘッドからの再生信号に基づき所定の基準パターンとのずれを小さくするよう前記消残しタイミング期間を補正した補正消残しタイミング期間で前記消去ヘッドを制御するものであることを特徴とするサーボパターン記録装置。
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