JP4038928B2 - 駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動装置に関し、詳しくは、圧電素子等の電気機械変換素子を用いた駆動装置に関し、たとえば、XY駆動テーブル、カメラの撮影レンズや走査型トンネル電子顕微鏡のプローブの精密駆動に好適な駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステッピングモータの代わりに圧電リニアアクチュエータを用いて、サブμmオーダの高分解能を達成した駆動装置を本出願人は提案している。
【0003】
たとえば、その一例として、図1の斜視図に示した駆動装置1は、ベース2の上面2sに固定された一対の固定摩擦部材4,6の間の空間9に駆動ユニット20を挟持して摩擦結合するようにしたものである。一方の固定摩擦部材6は、支持ばね8を介してベース2に支持され、他方の固定摩擦部材4側に付勢されるようになっている。
【0004】
詳しくは、駆動ユニット20は、不図示の被駆動部材、たとえばレンズやステージ等に結合され質量が相対的に大きい移動体24と、圧電素子22と、質量が相対的に小さい駆動摩擦部材26とからなる。圧電素子22の伸縮方向の一方の端面は、移動体24に固着結合され、他方の端面は、駆動摩擦部材26の一方の軸端面に固着結合されている。駆動摩擦部材26は、圧電素子24の伸縮方向に移動自在に、移動体24に支持されている。
【0005】
さらに詳しくは、圧電素子22は、電気機械変換素子の一種であって、電圧を印加すると体積が変化する複数の圧電板が積層されてなり、印加される電圧の変化によって積層方向に伸縮するようになっている。移動体24は、大略柱状の形状を有し、その上面に、不図示の被駆動部材を取り付けるためのねじ穴24a,24bを有する。また、移動体24はその上面から切り欠かれ、2つの凹部24s,24tが形成されていて、それぞれに圧電素子22と駆動摩擦部材26とが配置されるようになっている。駆動摩擦部材26は、円筒形状の本体部26sの両端に軸部26tが突設されてなり、各軸部26tが軸方向移動自在に移動体24に支持されて、一方の軸部26tは圧電素子22に固着結合している。駆動摩擦部材26の本体部26sは、圧電素子22および移動体24より幅が大きく、図1(II)に示すように、本体部26sの外周面は、一対の固定摩擦部材4,6の対向する面4s,6sに当接するようになっている。
【0006】
圧電素子22の各電極には、不図示の駆動パルス発生回路が接続され、鋸歯状、全波整流波状等の適宜波形のパルス電圧が圧電素子22に加えられる。たとえば、圧電素子22が伸びるときと縮むときとで速度が異なり、駆動摩擦部材26と固定摩擦部材4,6との間に逆向きで大きさの異なる滑りが生じるようにして、あるいは、圧電素子22が伸びるときまたは縮むときのいずれか一方でのみ滑りが生じ、他方では滑りが生じないようにして、駆動摩擦部材26、したがって移動体24および被駆動部材を固定摩擦部材4,6に沿って移動させる。
【0007】
ところで、この駆動装置1では、固定摩擦部材4,6に対する駆動ユニット20の位置が相対的に変化すると、固定摩擦部材6の弾性変形や傾きの変化等によって、駆動摩擦部材26が固定摩擦部材4,6から受ける押圧力の大きさが変化し、駆動摩擦部材26と固定摩擦部材4,6との間の摩擦力が変化して駆動条件が変化する。その結果、駆動摩擦部材26と固定摩擦部材4,6との相対的な位置によって、駆動速度や駆動力が変化する。
【0008】
そこで、固定摩擦部材を多数のばね要素により構成し、駆動摩擦部材と当接するばね要素だけがたわみ、駆動摩擦部材との間に略一定の摩擦力を付与する駆動装置を提案している。たとえば、多数のばね片を並べたり、図2に示したように固定摩擦部材14に切り欠き14sを形成して、複数の分割当接片15を構成している。
【0009】
さらには、固定摩擦部材がばね要素間の隙間に引っ掛からないように、固定摩擦部材のばね要素が駆動摩擦部材と当接する面に、たとえばシート状の金属板を設け、金属板と駆動摩擦部材との間でスムーズな滑りを生じさせるようにする改良も提案している。
【0010】
しかし、固定摩擦部材を多数のばね要素で構成すると、固定摩擦部材の部品加工精度や組立精度、駆動摩擦部材がばね要素間を通過する際の押圧力の変化などにより、摩擦力が変動し、移動体の速度及び推力を精度よく一定にすることが困難である。また、摩擦力を調整のためには、固定摩擦部材の各ばね要素が駆動摩擦部材の移動経路に入り込む量を変えてたわみ量を変えることが必要であるが、このような調整は容易ではない。さらに、固定摩擦部材を多数のばね要素を用いて構成すると、構造が複雑になったり、部品点数が増える。さらには、構成要素が多く、複雑になるため、駆動装置全体の構成自体も大きくなってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、固定摩擦部材と駆動摩擦部材との間の摩擦力の変動を、簡単な構成で一定にすることができる駆動装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の駆動装置を提供する。
【0013】
駆動装置は、駆動パルス発生手段に接続されて伸縮する電気機械変換素子と、上記電気機械変換素子の伸縮方向一端に固着結合された移動体と、上記電気機械変換素子の伸縮方向他端に固着結合された駆動摩擦部材と、上記駆動摩擦部材の移動経路に沿って延在しかつ上記移動体の移動方向に動かぬように固定されかつ上記駆動摩擦部材を挟持して上記駆動摩擦部材に摩擦結合する2列の固定摩擦部材とを備え、上記駆動パルス発生手段により上記電気機械変換素子に伸縮変位を発生させて上記駆動摩擦部材を駆動し、上記移動体を所定方向に移動させるタイプのものである。駆動装置は、上記駆動摩擦部材の幅よりわずかに小さい幅で、上記駆動摩擦部材の移動経路に沿って延在する一対の側面を有する間隔部材を備える。2列の上記固定摩擦部材は、上記間隔部材の上記側面にそれぞれ取り付けられる。上記固定摩擦部材の少なくとも一方は、ばね性を有する板部材を含み、上記固定摩擦部材と上記駆動摩擦部材との間に、上記移動体の移動方向に略一定の摩擦力を与える。
【0014】
上記構成において、固定摩擦部材と駆動摩擦部材の間の摩擦力は、板部材が移動経路内に入り込む寸法と、板部材のばね定数と、板ばねの摺動面の摩擦係数とによって変化する。
【0015】
板部材が移動経路内に入り込む寸法は、間隔部材の側面間の距離によって決まる。板部材は移動経路に沿って延在し、移動経路内に入り込む寸法は間隔部材の側面間の距離によって決まるので、間隔部材の側面間の距離を一定にすることによって、移動方向に摩擦力を略一定にすることが可能である。間隔部材は、その側面間の距離が一定となるように、簡単な形状で容易に精度よく加工することができる。
【0016】
板部材のばね定数は、板部材の材質と厚みによって決まるが、厚みのバラツキの少ないものが容易に入手できる。また、板部材は、スリットを形成することなく移動経路に沿って連続的に延在するので、駆動摩擦部材との接触位置によらずに略一定のばね定数となる。したがって、板部材のばね定数を一定にすることは容易である。
【0017】
板部材は、表面粗さが均一な面が容易に得られるので、移動経路に沿って摺動面の摩擦係数を一定にすることは容易である。
【0018】
さらには、板部材のばね定数は、用いる枚数や厚みを変えることで容易に調整できる。また、摩粍等で板部材の交換が必要となれば、簡単にかつ再現性よくメンテナンスができる。
【0019】
したがって、固定摩擦部材と駆動摩擦部材との間の摩擦力の変動を、簡単な構成で一定にすることができる。
【0020】
好ましくは、上記間隔部材の上記側面に対向する対向面を有する押さえ部材をさらに備える。該押さえ部材の上記対向面と上記間隔部材の上記側面との間に、ばね性を有する板部材である上記固定摩擦部材を挟み込む。
【0021】
上記構成によれば、板部材は、押さえ部材と間隔部材との間に挟み込まれ、取り付け部分が移動経路に沿って均等に拘束された状態となり、移動経路方向の位置による板部材のばね定数の変動は小さくなる。したがって、移動経路方向の位置による駆動速度の変動を小さくして、一定速度及び推力で安定して駆動することが可能となる。
【0022】
好ましくは、上記固定摩擦部材の少なくとも一方のばね性を有する上記板部材は、上記駆動摩擦部材と摩擦結合する部分に摩擦摺動部材が固着結合される。
【0023】
上記構成において、「固着結合」は、予め形成された摩擦摺動部材が、接着、溶接、融接、圧接、ろう付等によって固着される場合に限られず、固着と同時的に摩擦摺動部材が形成されるような場合も含まれる。たとえば、摩擦摺動部材は、ほうろうなどの焼き付け、溶射、蒸着などによって形成したセラミックコーティングであっても、液体塗布、粉末焼き付け、シートライングなどによって形成したプラスチックライニングであってもよい。
【0024】
上記構成によれば、摩擦係数、耐摩耗性などの点で摺動により適した摩擦摺動部材を用いる一方、板部材については摺動の制約なしにより最適な材質、厚さ、枚数などを選択することができる。したがって、容易に、駆動装置の性能、信頼性をより高めることができる。
【0025】
ところで、一般には、駆動摩擦部材と固定摩擦部材の摩擦結合を利用した上記タイプの駆動装置において、駆動方向に推力が作用すると駆動速度が変化する。そのため、たとえば重力方向に駆動するような場合には、駆動摩擦部材、圧電素子、移動体の重量が推力として作用するので、被駆動物の重量範囲や駆動速度などについて、水平方向に駆動する場合には起こり得なかった制約が生じる。この問題を解決するため、本発明は、以下の構成の駆動装置を提供する。
【0026】
駆動装置は、駆動パルス発生手段に接続されて伸縮する電気機械変換素子と、上記電気機械変換素子の伸縮方向一端に固着結合された移動体と、上記電気機械変換素子の伸縮方向他端に固着結合された駆動摩擦部材と、上記駆動摩擦部材の移動経路に沿って延在しかつ上記移動体の移動方向に動かぬように固定されかつ上記駆動摩擦部材を挟持して上記駆動摩擦部材に摩擦結合する2列の固定摩擦部材とを備え、上記駆動パルス発生手段により上記電気機械変換素子に伸縮変位を発生させて上記駆動摩擦部材を駆動し、上記移動体を所定方向に移動させるタイプのものである。駆動装置は、上記移動体の移動方向に上記移動体に作用する第1の作用力の向きと逆向きの第2の作用力を上記移動体に与えるバランスウエイトを備える。
【0027】
上記構成によれば、移動体に作用する推力は、向きの異なる第1の作用力と第2の作用力とによって決まる。ここで、第2の作用力はバランスウエイトによって変えることができるので、移動体に作用する推力を適宜調整することが可能である。
【0028】
したがって、バランスウエイトの質量を調整することによって、駆動できる被駆動物の重量範囲を拡大したり、駆動速度を速くするなどの改良が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態に係る駆動装置について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
まず、第1実施形態の駆動装置について説明する。
【0031】
駆動装置28は、図3の組立図・斜視図に示すように、大別すると、挟持ユニット30と駆動ユニット40とからなり、挟持ユニット30の2枚の板ばね32の間に駆動ユニット40が嵌め込まれ、駆動ユニット40の駆動摩擦部材46の本体部46aが板ばね32に摺接するようになっている。
【0032】
挟持ユニット30は、間隔部材34と、板ばね32と、取り付けねじ38とからなる。間隔部材34は直方体形状であり、互いに平行な側面には、ねじ穴34aが形成され、取り付けねじ38により板ばね32を平行に保持して固定するようになっている。板ばね32には、取り付けねじ38を挿通するための穴32aが設けられている。
【0033】
駆動ユニット40は、移動体42と、圧電素子44と、駆動摩擦部材46とからなり、従来装置と大略同様に構成されている。移動体42は、剛性の高い材料(たとえばステンレス鋼)からなり、その上面には、被駆動物に取り付けるためのねじ穴43が設けられている。移動体42の内部には、圧電素子44と駆動摩擦部材46とが、圧電素子44の伸縮方向と駆動摩擦部材46の軸方向とを揃えて直列に配置される。圧電素子44は、電圧の印加により伸縮する材料を積層したものであり、その伸縮方向一端が移動体42に固着されている。駆動摩擦部材46は、略円筒状の本体部46aの軸方向両側に軸部46bを有し、一方の軸部46bの軸端が圧電素子44の伸縮方向他端に固着されている。一対の軸部46bは移動体42により軸方向に摺動自在に支持され、圧電素子44の伸縮により、駆動摩擦部材46が軸方向に往復移動するようになっている。
【0034】
間隔部材34の側面間の距離は、駆動摩擦部材46の本体部46aの幅より所定寸法だけ小さく設定され、図3(d)に示すように、板ばね32のたわみ(誇張して図示している)により、駆動摩擦部材46の本体部46aと板ばね32との間で摩擦力が発生するようになっている。板ばね32の材質、枚数、厚み等は、必要な摩擦力と板ばね32の弾性限界等を考慮して、適宜に選択する。
【0035】
駆動ユニット40は、たとえば後述する図7のように、挟持ユニット30の板ばね32間を板ばね32に沿って移動できるように適宜に支持される。圧電素子44に、従来例と同様、適宜波形のパルス電圧を印加し、伸びと縮みで異なる速度え変形させ、駆動ユニット40を挟持ユニット30に沿って移動させる。
【0036】
板ばね32が移動経路内に入り込む寸法は、間隔部材34の側面間の距離によって決まる。板ばね32は移動経路に沿って延在し、移動経路内に入り込む寸法は間隔部材34の側面間の距離によって決まるので、間隔部材34の側面間の距離を一定にすることによって、移動方向に摩擦力を略一定にすることが可能である。間隔部材34は、その側面間の距離が一定となるように、簡単な形状で容易に精度よく加工することができる。
【0037】
さらには、板ばね32のばね定数は、用いる枚数や厚みを変えることで容易に調整できる。また、摩粍等で板ばね32の交換が必要となれば、簡単にかつ再現性よくメンテナンスができる。
【0038】
したがって、固定摩擦部材と駆動摩擦部材との間の摩擦力の変動を、簡単な構成で一定にすることができる。
【0039】
板ばね32のばね定数は、材質と板厚によって決まるが、板厚のバラツキの少ないものが容易に入手できる。また、板ばね32は、スリットを形成することなく移動経路に沿って連続的に延在する。また、板ばね32は、表面粗さが均一な面が容易に得られ、摩擦係数を一定にすることは容易である。したがって、板ばね32のばね定数を、移動方向に一定にすることは容易である。
【0040】
なお、厳密には、板ばね32の両端近傍ではばね定数が変化するので、駆動摩擦部材46は、その両端近傍を除いた部分で、板ばね32と接触するように駆動範囲を設定することが好ましい。
【0041】
図4は、第2実施形態の駆動装置28aを示したものである。この駆動装置28aでは、大略、第1実施形態の駆動装置28と同様に構成され、同じ構成部分には同じ符号を付している。以下では、相違点を中心に説明する。
【0042】
この駆動装置28aの挟持ユニット30aは、間隔部材35に貫通穴35aを設け、間隔部材35の両側に一対の板ばね32を配置し、取り付けねじ39で結合した押さえ板36およびねじ板37を用いて、間隔部材35および一対の板ばね32を挟持するようになっている。板ばね32の下部は、間隔部材35と押さえ板36またはねじ板37との間に挟持され、均等に押圧され拘束されるので、図3の第1実施形態のように取り付けねじ38で直接板ばね32を固定する場合に比べ、板ばね32の変形は均等となる。したがって、駆動ユニット40が移動したとき、駆動摩擦部材46と板ばね32との間の摩擦力の変動が小さくなり、駆動ユニット40をより一定の速度及び推力で移動させることができる。
【0043】
図5は、第3実施形態の駆動装置28bを示したものである。この駆動装置28bも、第1実施形態と大略同様に構成されるが、板ばね32には、駆動ユニット40の移動体42と摺接する部分に摩擦摺動部材33を固着した点が異なる。板ばね32については、摩擦係数や駆動摩擦部材46との摩耗の制約なしに、より好適な部材を選択できる。摩擦摺動部材33には、板ばね32に比べて駆動摩擦部材46との摺接に対する耐久性がより優れた部材(たとえば、耐摩耗性がある部材)を用いることができる。したがって、摩擦係数の安定化を図り、一定の駆動特性を長期に渡って維持することが可能となる。
【0044】
図6は、第4実施形態の駆動装置28cを示したものである。この駆動装置28cは、間隔部材35の一方の側面に剛体のガイドブロック31を固定し、他方の側面に板ばね32を固定し、ガイド板31と板ばね32との間に、駆動ユニット40の駆動摩擦部材46を挟持するようにしたものである。ガイドブロック31には、ねじ穴31aが形成され、間隔部材35、板ばね32、押さえ板36とを取り付けねじ39で結合するようになっている。
【0045】
移動体42はガイドブロック31の側面31bに板ばね32により付勢されるので、駆動ユニット40はガイドブロック31の側面31bに沿って移動する。したがって、この駆動装置28cでは、駆動ユニット40の移動方向に対して直角方向の位置ずれが生じない。
【0046】
図7は、この駆動装置28cをステージ50の駆動に用いた例である。
【0047】
ステージ50は、固定部52と移動部54とが一対の直進支持案内ユニット56を介して結合され、固定部52に対して移動部54が矢印90で示すように一方向に自在に移動できるようになっている。固定部52の上面には、一対の直進支持案内ユニット56の固定側取り付け部56aの間に、駆動装置28cの挟持ユニット30cが、直進支持案内ユニット56の案内方向の向きに合わせて固定されている。移動部54の下面には、一対の直進支持案内ユニット56の移動側取り付け部56bの間に、駆動装置28cの駆動ユニット40が固定され、挟持ユニット30cのガイドブロック31と板ばね32との間に駆動摩擦部材46が挟持されるようになっている。
【0048】
ステージ50は、駆動装置28cの駆動により、駆動ユニット40が結合された移動部54が、挟持ユニット30が固定された固定部52に対して移動する。
【0049】
ところで、このステージ50は、ガイドブロック31と板ばね32との間に駆動摩擦部材46を挟むことで発生する摩擦力を利用している。そのため、たとえば図8(a)に模式的に示したように移動部の移動方向に推力が作用した場合、推力が摩擦力を超えない範囲では、図8(b)に模式的に示すように、移動部の移動速度は推力により変化する特性がある。すなわち、図8(b)において実線で示したように、移動部の移動方向と逆方向に推力が作用すると、速度は遅くなる。一方、移動部の移動方向に推力が作用すると、速度は速くなる。
【0050】
図8のような特性のステージを、図9(a)に示すように垂直方向に立てて使用した場合、たとえば移動部の質量が100gr(グラム)とすると、駆動装置には、試料と移動部の合計重量が推力となるので、移動部に取り付ける試料の質量と速度V1(上向き),V2(下向き)との関係は、図9(b)に示すようになる。そのため、駆動可能な推力の範囲は±200grとなり、水平に置いたときの±300grに比べて大幅に小さくなってしまう。
【0051】
これを改良したのが、図10に示すステージ60である。ステージ60は、図7のステージ50と大略同様に構成され、駆動装置28cにより、移動部64が固定部62に対して矢印90の方向に移動するようになっているが、固定部62の裏面にバランスウエイト70を備えている点が異なる。
【0052】
詳しくは、固定部62の裏面には、バランスウエイト70がスライドガイド71よって、移動部64の移動方向と同じ方向に、移動自在に支持されている。固定部62の両端には、滑車74が固定されていて、ワイヤ72によって、移動部64のワイヤ取り付け部66とバランスウエイト70とが結合される。これによって、移動部64とバランスウエイト70とは、互いに逆方向に移動するようになっている。バランスウエイト70は、移動部64と同じ質量である、バランスウエイト70には、追加ウエイト取り付け部(図示せず)が設けられ、所望によりさらに質量を増すことができるようになっている。
【0053】
このステージ60は、図11(a)の模式図に示したように、立てた状態で使用する。固定部は、不図示の装置に固定する。
【0054】
移動部とバランスウエイトとの質量が等しい場合、移動部に試料を載せていない状態では、駆動装置に推力は作用しない。たとえば、図8(b)に示した特性のステージにバランスウエイトを設け、移動部とバランスウエイトの質量がそれぞれ100grである場合、ステージを立てた状態では、移動部に載せる試料の重さと移動速度との関係は、図11(b)に示すようになる。この状態では、上向きまたは下向きに移動できる試料の重さは、300grまでである。
【0055】
この状態で、バランスウエイトに300gr分の追加ウエイトを取り付けると、駆動装置には上向きに300grの推力が作用している。試料の重さは、駆動装置に作用する推力が下向きに300grになるまで、増すことができる。この場合、試料の重さと移動部の移動速度との関係は、図11(c)に示すようになる。つまり、上向きまたは下向きに移動できる試料の重さの範囲を、600grまで拡大することができる。
【0056】
以上説明した各駆動装置は、固定摩擦部材と駆動摩擦部材との間の移動方向の摩擦力の変動を、簡単な構成で一定にすることができる。
【0057】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。たとえば、間隔部材の側面を曲面にすれば、移動経路を曲線状にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例の駆動装置の斜視図および平面図である。
【図2】 他の従来例の駆動装置の斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の斜視図および側面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態の斜視図および側面図である。
【図5】 本発明の第3実施形態の斜視図および側面図である。
【図6】 本発明の第4実施形態の斜視図および側面図である。
【図7】 図6の駆動装置を用いたステージの3面図および断面図である。
【図8】 図7のステージの特性の説明図である。
【図9】 図7のステージを立てて使用したときの特性の説明図である。
【図10】 改良したステージの3面図である。
【図11】 図10のステージの特性の説明図である。
【符号の説明】
30,30a,30b,30c 挟持ユニット
32 板ばね(板部材)
32a 穴
33 摩擦摺動部材
34 間隔部材
34a ねじ穴
36 取り付けねじ
35 間隔部材
35a 貫通穴
36 押さえ板(押さえ部材)
37 ねじ板(押さえ部材)
38 取り付けねじ
39 取り付けねじ
40 駆動ユニット
42 移動体
43 ねじ穴
44 圧電素子
46 駆動摩擦部材
46a 本体部
46b 軸部
50 ステージ
52 固定部
54 移動部
56 直進支持案内ユニット
56a 固定側取り付け部
56b 移動側取り付け部
60 ステージ
62 固定部
64 移動部
66 糸取り付け部
70 バランスウエイト
71 ワイヤ取り付け部
72 ワイヤ
74 滑車
90 矢印
Claims (4)
- 駆動パルス発生手段に接続されて伸縮する電気機械変換素子と、上記電気機械変換素子の伸縮方向一端に固着結合された移動体と、上記電気機械変換素子の伸縮方向他端に固着結合された駆動摩擦部材と、上記駆動摩擦部材の移動経路に沿って延在しかつ上記移動体の移動方向に動かぬように固定されかつ上記駆動摩擦部材を挟持して上記駆動摩擦部材に摩擦結合する2列の固定摩擦部材とを備え、上記駆動パルス発生手段により上記電気機械変換素子に伸縮変位を発生させて上記駆動摩擦部材を駆動し、上記移動体を所定方向に移動させる駆動装置において、
上記駆動摩擦部材の幅よりわずかに小さい幅で、上記駆動摩擦部材の移動経路に沿って延在する一対の側面を有する間隔部材を備え、
2列の上記固定摩擦部材は、上記間隔部材の上記側面にそれぞれ取り付けられ、
上記固定摩擦部材の少なくとも一方は、ばね性を有する板部材を含み、上記固定摩擦部材と上記駆動摩擦部材との間に、上記移動体の移動方向に略一定の摩擦力を与えることを特徴とする、駆動装置。 - 上記間隔部材の上記側面に対向する対向面を有する押さえ部材をさらに備え、
該押さえ部材の上記対向面と上記間隔部材の上記側面との間に、ばね性を有する板部材である上記固定摩擦部材を挟み込むことを特徴とする、駆動装置。 - 上記固定摩擦部材の少なくとも一方のばね性を有する上記板部材は、上記駆動摩擦部材と摩擦結合する部分に摩擦摺動部材が固着結合されたことを特徴とする、請求項1記載の駆動装置。
- 駆動パルス発生手段に接続されて伸縮する電気機械変換素子と、上記電気機械変換素子の伸縮方向一端に固着結合された移動体と、上記電気機械変換素子の伸縮方向他端に固着結合された駆動摩擦部材と、上記駆動摩擦部材の移動経路に沿って延在しかつ上記移動体の移動方向に動かぬように固定されかつ上記駆動摩擦部材を挟持して上記駆動摩擦部材に摩擦結合する2列の固定摩擦部材とを備え、上記駆動パルス発生手段により上記電気機械変換素子に伸縮変位を発生させて上記駆動摩擦部材を駆動し、上記移動体を所定方向に移動させる駆動装置において、
上記移動体の移動方向に上記移動体に作用する第1の作用力の向きと逆向きの第2の作用力を上記移動体に与えるバランスウエイトを備えたことを特徴とする、駆動装置。
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