JP4038744B2 - 番組選択履歴情報取得装置、受信装置、番組選択履歴情報取得方法及び番組選択履歴情報取得送信方法 - Google Patents

番組選択履歴情報取得装置、受信装置、番組選択履歴情報取得方法及び番組選択履歴情報取得送信方法 Download PDF

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【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
【0002】
発明の属する技術分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段
発明の実施の形態
(1)視聴率調査システムの全体構成(図1)
(2)受信装置の構成(図2〜図5)
(3)実施の形態の動作及び効果
(4)他の実施の形態
発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】
本発明は番組選択履歴情報取得装置及びその方法に関し、例えば衛生放送におけるテレビジヨン番組の視聴率データを記憶して送信する番組選択履歴情報取得装置及びその方法に適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、放送局から放映されているテレビ番組の視聴率は、特定の視聴率調査システムによつて例えば約500〜600世帯のサンプル数を基に調査されている。視聴率調査システムは、視聴者のテレビジヨン受信器に取り付けられた特定の記憶装置によつて所定の時間間隔ごとにチヤンネルナンバ情報と選択された時刻を表す時刻情報とからなる視聴率データを記憶し、当該視聴率データを個々の記憶装置ごとに所定の集計センタに転送することにより集計する。そして集計センタは、このようにして集計した視聴率データを基に番組ごとの視聴率結果を算出し、これを放送事業者や番組制作会社に通知する。
【0005】
放送事業者は、番組ごとの視聴率結果を基に番組の継続や打ち切りを考慮すると共に、番組の合間にコマーシヤルを放送しているスポンサー会社に対して視聴率結果を報告することにより、スポンサー契約の続行や、当該視聴率結果を基に新たにコマーシヤルを放送するスポンサー会社の発掘を行う。また番組制作会社においては、視聴率結果を基に番組の人気の度合いを判断し、次に制作する新たな番組の内容を検討する。
【0006】
このように放送事業者や番組制作会社にとつては、視聴率結果が大変重要な要因となつており、この視聴率結果が極力多くの視聴者の視聴率データを基に算出されることが望まれている。
【0007】
例えば、近年においては通信衛星を用いた衛星放送が実現化されており、このような衛星放送によつてデイジタル化されたテレビジヨン信号を受信するものとしてIRD(Integrated Receiver Decoder )と呼ばれる受信装置がある。このIRDは、放送局から所定の画像圧縮方法によつて符号化されて放送される多数の番組を通信衛星を介して選択的に受信し得るようになされており、ユーザによつて選択された番組を内部のデコーダを介して復号することによりモニタに表示するようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成のIRDにおいては、IRD本体に取り付けられた特定の記憶装置によつて視聴率データを記憶し、視聴率の集計センタからの転送要求に応じて視聴率データを送信していた。このため集計センタは、特定の記憶装置が取り付けられたIRDがユーザ間で譲渡された場合に、譲渡された側のユーザの視聴率データを勝手に集計してしまうことになり、ユーザのプライバシーを侵害してしまうという問題があつた。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ユーザの意思に基づいて選択履歴情報を記憶して送信する番組選択履歴情報取得装置及びその方法を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、電源供給手段によつて供給される商用電源を基に動作し、複数チヤンネルの番組の中から選択された番組の選択履歴情報を取得する番組選択履歴情報取得装置において、商用電源が供給されているか否かを検出する商用電源検出手段と、商用電源検出手段によつて商用電源の投入開始が検出された場合、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号をリセツトする制御手段と、制御手段によつて識別番号をリセツトした後、ユーザからの入力情報に応じて識別番号及び番組に対する選択結果情報を送信するか否かを設定する設定手段と、設定手段により選択結果情報を送信するよう設定されている場合、選択結果情報を所定の取得タイミングでメモリに記憶する記憶手段と、設定手段により選択結果情報を送信するよう設定されている場合、識別番号と、複数の取得タイミングごとに記憶された複数の選択結果情報とからなる選択履歴情報を所定の送信タイミングで自動的に通知先へ送信する送信手段とを設けるようにする。
これにより、商用電源の投入開始を検出したとき、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号を通知先へ送信する設定を一度リセツトし、改めて識別番号及び選択結果情報を通知的へ送信するよう設定した場合にのみ、選択履歴情報を送信することになるので、商用電源の投入開始時にユーザの意思に反して勝手に選択履歴情報が送信されてしまうことを未然に防止することができる。
【0011】
また本発明においては、複数チヤンネル分のトランスポートストリームが多重化されて送信されるデータストリームを受信する受信手段と、受信手段によつて受信されたデータストリームから、ユーザによつて選択されたチヤンネルの番組データを分離する分離手段と、商用電源が供給されているか否かを検出する商用電源検出手段と、商用電源検出手段によつて商用電源の投入開始が検出された場合、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号をリセツトする制御手段と、制御手段によつて識別番号をリセツトした後、ユーザからの入力情報に応じて識別番号及び番組データに対する選択結果情報を送信するか否かを設定する設定手段と、設定手段により選択結果情報を送信するよう設定されている場合、分離手段によつて分離された番組データに対する選択結果情報を所定の取得タイミングでメモリに記憶する記憶手段と、設定手段により選択結果情報を送信するよう設定されている場合、識別番号と、複数の取得タイミングごとに記憶された複数の選択結果情報とからなる選択履歴情報を所定の送信タイミングで自動的に通知先へ送信する送信手段とを設けるようにする。
これにより受信装置では、商用電源の投入開始を検出したとき、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号を通知先へ送信する設定を一度リセツトし、改めて識別番号及び選択結果情報を通知的へ送信するよう設定した場合にのみ、選択履歴情報を送信することになるので、商用電源の投入開始時にユーザの意思に反して勝手に選択履歴情報が送信されてしまうことを未然に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0013】
(1)視聴率調査システムの全体構成
図1において1は全体として視聴率調査システムを示し、放送事業者(放送局)2は、映像データ及び音声データをMPEG2等の所定の符号化方式でそれぞれ圧縮符号化してパケツト化することによりトランスポートストリームを生成する。続いて放送事業者2は、生成した複数チヤンネル分のトランスポートストリームをパケツト多重化し、これにより得られる多重化ビツトストリームを所定の変調方式で変調処理した後、これを送信データD1として例えば10[GHz] の周波数帯で通信衛星3に送信する。
【0014】
通信衛星3は、送信されてきた送信データD1を受信し、当該送信データD1をトランスポンダ(図示せず)によつて所定レベルに増幅すると共に、例えば1[GHz] の周波数帯に周波数変換することにより送信データD2を生成し、これを地上の各ユーザ宅4A〜4Zに送信する。
【0015】
例えばユーザ宅4Aに設けられたアンテナ6Aは、送信データD2を受信し、これを復調処理することにより得られる受信データストリームD3を受信装置(IRD)5に送信する。IRD5は、受信データストリームD3を多重分離及び復号することにより番組の映像データ及び音声データを復元し、モニタ(図示せず)を介して映像を表示すると共にスピーカ(図示せず)を介して音声を出力する。
【0016】
このときIRD5は、ユーザによつて選択されて試聴された番組の選択履歴情報としての視聴率データを内部メモリに記憶し、1日分の視聴率データD4が蓄積されると、所定の時間帯に公衆電話回線網7を経由して視聴率の集計センタ8に1日分の視聴率データD4を毎日自動的に送信するようになされている。ここで視聴率データD4とは、ユーザが試聴した番組の時刻情報(t1)及びチヤンネルナンバ(CHNO)である。
【0017】
集計センタ8は、送られてきたサンプル世帯数(この実施の形態の場合 15000世帯)全ての1日分の視聴率データD4を基に番組ごとの視聴率結果を算出し、この視聴率結果データD5を速やかに放送事業者(放送局)2に通知する。
【0018】
(2)受信装置の構成
図2に示すように、本発明による番組選択履歴情報取得装置を有する受信装置(IRD)5は、まずプラグを介してACコンセント(図示せず)に接続された電源回路10よつて電源が供給されてCPU(Central Processing Unit) 22が立ち上げられると、当該CPU22がユーザのリモコン27による操作に応じた処理を実行するようになされている。
【0019】
このCPU22は、ユーザのリモコン27から出力されたチヤンネルナンバを表すリモコン信号S1をリモコン信号受光部28によつて受光し、これをリモコン信号S2として入力する。CPU22は、入力したリモコン信号S2に応じたチヤンネル選択信号S3を生成し、これをフロントエンド部11に供給する。
【0020】
フロントエンド部11は、アンテナ6を介して受信した受信データストリームD3を入力し、通信衛星3のトランスポンダ(図示せず)から送信されている受信データストリームD3のうちチヤンネル選択信号S3に相当する番組の受信データストリームD3のみをデマルチプレクサ12に送出する。
【0021】
デマルチプレクサ12は、バツフアメモリ13に受信データストリームD3を一旦格納した後、カードインターフエース(IF)20を介して接続されたICカード21に記憶されている契約チヤンネルの暗号キー情報を読み出し、当該暗号キー情報と、選択したチヤンネルナンバの番組の暗号キー情報とが一致した場合に、バツフアメモリ13に格納された受信データストリームD3を、CPU22の内部で発生するクロツク信号に基づいて複数のパケツトデータに分離する。
【0022】
そしてデマルチプレクサ12は、チヤンネル選択信号S3に応じたチヤンネルナンバの番組のパケツトデータだけを取り出し、そのうちの映像データ部分からなるパケツトデータD10をMPEG2ビデオデコーダ14に供給すると共に、音声データ部分からなるパケツトデータD11をMPEGオーデイオデコーダ15に供給する。
【0023】
因みに、ICカード21には暗号キー情報以外にもユーザが試聴した番組の試聴時間に応じた課金情報が蓄積されており、集計センタ8からの転送要求に応じて当該課金情報がCPU22によつて読み出され、モデム26及び公衆電話回線網7を介して集計センタ8へ送信されるようになされている。
【0024】
MPEG2ビデオデコーダ14は、映像データ部分からなる複数のパケツトデータD10を一旦メモリ16に格納した後、CPU22の内部で発生するクロツク信号に基づいてMPEG2方式によつて復号することにより、圧縮符号化前の映像データD12に変換し、これをNTSC(National Television System Commitee) 変換部18に送出する。
【0025】
NTSC変換部18は、映像データD12を輝度(Y)信号、色(C)信号及びコンポジツト信号からなるビデオ信号に変換してモニタ(図示せず)に出力することにより、当該モニタの画面に選択したチヤンネルナンバの番組を表示する。
【0026】
MPEGオーデイオデコーダ15は、音声データ部分からなる複数のパケツトデータD11を一旦メモリ17に格納した後、MPEG2ビデオデコーダ14と同様にCPU22の内部で発生するクロツク信号に基づいてMPEG方式によつて復号することにより、圧縮符号化前の音声データD13に変換し、これをデイジタル/アナログ変換部19に送出する。
【0027】
デイジタル/アナログ変換部19は、音声データD13に対してデイジタル/アナログ変換処理を施すことにより、アナログのL(左)音声信号とR(右)音声信号を生成し、これをスピーカ(図示せず)を介してステレオ音声として出力する。
【0028】
またCPU22は、RAM(Ramdom Access Memory)23、フラツシユメモリ24及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory) 25に接続されており、RAM23をワークエリアとして用いることにより各種処理を実行すると共に、RAM23の一部の領域を使用してユーザが試聴した一日分の視聴率データD4を格納し得るようになされている。ここで、RAM23に視聴率データD4を格納する領域は、余裕を持たせて2日分以上の視聴率データD4を格納し得るだけの容量を有している。
【0029】
フラツシユメモリ24は、後述する初期設定画面や識別番号入力画面を表示したり、メニユ画面に基づいてユーザが選択入力したコマンドに応じた処理をCPU22によつて行うためのプログラム情報が書き込まれた不揮発性メモリでなり、通信衛星3から新たなプログラム情報を受信した場合にはプログラム内容を書換えられるようになされている。
【0030】
EEPROM25も不揮発性メモリでなり、IRD5の電源をオフ状態にした場合の最終的なチヤンネルナンバ情報やそのときの音量(ボリユーム)状態を記憶しておくようになされており、CPU22は電源が再度オン状態になつたときに、EEPROM25に記憶されたデータ内容を読み出すことにより、電源がオフ状態になつたときと同じチヤンネルナンバ及び音量状態に再設定し得るようになされている。
【0031】
ここでIRD5においては、購入された後に初めてプラグがACコンセントに差し込まれると電源回路10が立ち上げられ、当該電源回路10によつて電源が供給されると、CPU22はまずフラツシユメモリ24に格納されたプログラム情報を読み出すことにより、モニタの画面に図3に示すような初期設定画面51を表示する。ユーザは、視聴率申込みを行う意思がある場合には、集計センタ8から予め指定されている5桁のパスワードを初期設定画面51のパスワード入力欄52に入力する。
【0032】
この場合CPU22は、パスワード入力欄52に集計センタ8から指定された5桁のパスワードが入力されたことを認識すると、次にモニタの画面に図4に示すような認識番号入力画面53を表示する。ユーザは、認識番号入力画面53の電話番号入力欄54に公衆電話回線網7に接続された自宅の電話番号を市街局番から入力し、最終的に視聴率申込みを確認する「はい」のアイコン55または「いいえ」のアイコン56のどちらかを選択する。
【0033】
CPU22は、ユーザによつて「いいえ」のアイコン56が選択された場合には視聴率申込みの意思がないものとして処理を中止するが、「はい」のアイコン55が選択された場合には入力された電話番号を視聴率申込みのユーザ識別番号とし、これをモデム26及び公衆電話回線網7を介して集計センタ8に送信する。集計センタ8では送られてきたユーザ識別番号を登録することにより、IRD5においてユーザが試聴した一日分の視聴率データD4を記憶して集計センタ8に自動的に送信する設定の登録が完了する。
【0034】
これにより集計センタ8は、IRD5からユーザ識別番号と一緒に送信されてきた視聴率データD4と、視聴率申込み時に登録したユーザ識別番号とが一致した場合に、その視聴率データD4を受け取り、一致しなかつた場合にはその視聴率データD4を受け付けないようになされている。
【0035】
この場合IRD5は、リモコン27によつて送信されてきたリモコン信号S1をリモコン信号受光部28を介して受光し、CPU22がリモコン信号受光部28を介して送られてくるリモコン信号S2に基づいてフロントエンド部11及びデマルチプレクサ12の処理を制御していることにより、ユーザが試聴している番組のチヤンネルナンバ情報及び選択された時刻を表す時刻情報を常時認識している。
【0036】
従つてCPU22は、リモコン27の操作によつて電源の供給がオン状態になつたときのチヤンネルナンバ情報及びその時の時刻情報、及び電源の供給がオフ状態になつたときのチヤンネルナンバ情報及びその時の時刻情報、並びに試聴している番組が変更された時点のチヤンネルナンバ情報及びその時の時刻情報を視聴率データD4としてRAM23の一部の領域に格納する。
【0037】
従つて、チヤンネルナンバが一度も変更されなければ電源のオンオフ時の時刻情報と1種類のチヤンネルナンバ情報だけが視聴率データD4として格納される。すなわちCPU22は、電源のオンオフ時以外はチヤンネルナンバが変更された変化点を表す選択タイミングにおけるチヤンネルナンバ情報及びその時の時刻情報のみを試聴率データとしてRAM23に格納することにより、記憶するデータ量を低減させるようになされている。
【0038】
さらにCPU22は、リモコン27及びリモコン信号受光部28から送信されてくるリモコン信号S2に応じてチヤンネルナンバ情報と録画開始及び終了時刻からなるビデオ予約情報をRAM23に登録することにより、当該録画開始時刻になるとビデオインターフエース30を介して接続されたVTR(Video Tape Recoder)29を制御してNTSC変換部18及びデイジタルアナログ変換部19から供給されるビデオ信号及び音声信号を記録するようになされている。
【0039】
この場合CPU22は、タイマー録画されているチヤンネルナンバ情報の他に録画開始及び終了時刻情報を付加情報として付加した視聴率データD4としてRAM23に格納して集計センタ8に送信することにより、当該集計センタ8ではこの視聴率データD4が単に1回だけ試聴されただけデータか、あるいはビデオテープに録画されたことにより何回か反復して試聴される可能性があるデータかを判別し得る高精度な視聴率データD4として集計することができる。
【0040】
ここで視聴率データD4は、図5に示すようにヘツダ部分61とデータ部分62とに分かれ、ヘツダ部分61はユーザの電話番号を40ビツトで表す識別番号情報領域63と、記憶された視聴率データD4の年月日を16ビツトで表す日時情報領域64と、記憶された視聴率データD4のサンプル数(すなわち電源供給のオンオフ時及び番組を変更する度に得られる視聴率データD4の個数)を16ビツトで表すサンプル情報領域65によつて構成されている。またデータ部分62は、電源の供給をオン及び又はオフしたときのチヤンネルナンバ情報とその時の時刻情報、及びユーザが所望の番組を試聴するために変更したチヤンネルナンバ情報とその時の時刻情報とを40ビツトで表している。
【0041】
CPU22は、このようなデータ構造の選択情報を一日分(例えば前日のPM23:00:00〜当日のPM22:59:59)蓄積してRAM23に格納した後、当日のPM23:00:00〜翌朝のAM07:00:00の間に、一日分の複数の選択情報からなる選択履歴情報としての視聴率データD4をモデム26及び公衆電話回線網7を介してフリーダイアルで自動的に送信するようになされている。この場合CPU22は、視聴率データD4を回線の空いているPM23:00:00〜翌朝のAM07:00:00の間に送信するようにしたことにより、回線の混雑を回避することができる。
【0042】
ここでCPU22は、内部に乱数発生部22Aを有しており、当該乱数発生部22Aによつて 15000世帯分のIRD5A〜5Z全てに固有の乱数を発生し、当該乱数に応じた1分間の送信時間帯を各ユーザの電話番号(識別番号)に割り当てることにより、視聴率データD4をPM23:00:00〜AM07:00:00の間に送信する際に 15000世帯数分の呼が重なることなく効率良く送信し得るようになされている。
【0043】
この場合、 15000世帯分のIRD5A〜5Zは個別に割り当てられた1分間の送信時間帯で視聴率データD4を送信することにより、集計センタ8では所有する50回線によつて5時間で 15000世帯分の視聴率データD4を全て収集することができる。これにより集計センタ8は、課金情報の収集のようにデータの転送要求を個別に送信することなく、 15000世帯数分の視聴率データD4を確実かつ容易に集計することができ、当該 15000世帯数分の視聴率データD4を基に一日分の視聴率結果データD5を算出し、これを放送事業者2に速やかに通知することができる。
【0044】
ところでIRD5においては、電源回路10の内部に停電検出回路10Aを有しており、当該停電検出回路10Aによつて停電(すなわち電源回路10によつて電源が供給されなくなつたこと)を検出し、その後電源回路10によつて電源が供給されるようになつたことを検出すると、CPU22は一度設定登録された視聴率申込みをリセツト状態にして初期設定画面51(図3)を再度表示するようになされている。
【0045】
すなわちIRD5は、ユーザ間で本体の譲渡があつた場合には必ずプラグがACコンセントから外されるので、この場合にCPU22は電源が供給されなくなつたことを検出し、その後プラグがACコンセントに差し込まれて電源回路10によつて電源が供給されるようになると、初期設定画面51を再度モニタに表示する。
【0046】
これにより、IRD5本体を譲渡されたユーザは初期設定画面51を見て視聴率申込みのパスワードを入力するか否かを判断する。このとき譲渡された側のユーザは視聴率申込みを行う意思がある場合に、集計センタ8から指定された5桁のパスワードを入力し、次に表示される識別番号表示画面53(図4)の識別番号入力欄54に自身の電話番号を入力する。このときIRD5は、譲渡されたユーザの視聴率申込みがあつたことを初めて認識し、視聴率データD4を記憶して自動的に送信する設定登録を改めて行うようになされている。
【0047】
これにより集計センタ8では、譲渡されたユーザの識別番号が付加された視聴率データD4がIRD5から送信されてくると、登録された識別番号と視聴率データD4に付与された識別番号とを比較し、識別番号が一致したときにその視聴率データD4を受け取り、識別番号が一致しなかつたときには、その視聴率データD4を受け取らないことにより、視聴率申込みを行つたユーザの視聴率データD4のみを集計するようになされている。
【0048】
(3)実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、IRD5は一旦ユーザによる視聴率申込みを受け付け、視聴率データD4を記憶して自動的に送信し得る状態に設定した後、電源回路10によつて電源が供給されなくなり、再度電源が供給されるようになつたことを検出した場合には、再度ユーザによる視聴率申込み登録がなされるまでは視聴率データD4を記憶して自動的に送信し得る設定の登録を行わないようにしたことにより、ユーザの意思に反して勝手に視聴率データD4を記憶して送信することを防止できる。
【0049】
これによりIRD5は、常にユーザによる視聴率申込みを受け付けた場合に限つて視聴率データD4の集計許可があつたものと認識し、この視聴率申込みを受け付けたときから視聴率データD4を記憶及び送信するようにしたことにより、ユーザの意思に基づいて視聴率データD4を記憶して送信することができる。
【0050】
以上の構成によれば、IRD5は停電検出回路10Aにより電源の投入開始が検出された後、視聴率データD4を記憶して送信する設定の登録が行われた場合に限つて、CPU22が視聴率データD4をRAM23に記憶してモデム26を介して送信することにより、ユーザ間で本体の譲渡があつた場合で譲渡された側のユーザによつて改めて視聴率申込みの登録がなさた場合に限つて視聴率データD4を記憶して送信することができる。これによりIRD5は、ユーザの視聴率データD4が集計されることの許可を確実に得てから視聴率データD4を記憶して送信することになるのでユーザのプライバシーを完全に保護することができる。
【0051】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、IRD5の内部に設けられたRAM23の一部の領域を用いて視聴率データD4を記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、視聴率データD4だけを記憶するメモリを個別に設け、そこに視聴率データD4を記憶するようにしても良い。
【0052】
また上述の実施の形態においては、一度初期設定画面51及び識別番号入力画面53を用いて視聴率申込みの設定を行つた後、電源の供給がオフ状態になつた後にオン状態に戻つた場合に初期設定画面51及び識別番号入力画面53を再度表示してユーザに視聴率申込みの設定を行わせるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、識別番号入力画面53だけを再度表示して視聴率申込みの設定を行わせるようにする等、要は自動的に視聴率データD4を記憶及び送信する設定に戻すのでなくユーザの意思に基づいて再度設定させるのであれば他の種々の方法によつて設定するようにしても良い。
【0053】
さらに上述の実施の形態においては、本発明の番組選択履歴情報取得装置をIRD5の内部に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、外部に設けてIRD5と接続して用いるようにしても良い。
【0054】
さらに上述の実施の形態においては、本発明の番組選択履歴情報取得装置を記憶手段としてのRAM23及びCPU22、送信手段としてのモデム26及びCPU22、電源検出手段としての停電検出回路10A、制御手段としてのCPU22によつて構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々の記憶手段、送信手段、電源検出手段及び制御手段によつて構成するようにしても良い。
【0055】
さらに上述の実施の形態においては、本発明の番組選択履歴情報取得装置を視聴率データD4を記憶して自動的に送信するデイジタル衛星放送用の受信装置(IRD)5に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、通常の地上波放送のテレビジヨン受信装置やケーブルテレビジヨンのテレビジヨン受信装置、あるいは音声情報や文字情報を受信するラジオ受信装置に適用するようにしても良い。
【0056】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、商用電源の投入開始を検出したとき、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号を通知先へ送信する設定を一度リセツトし、改めて識別番号及び選択結果情報を通知的へ送信するよう設定した場合にのみ、選択履歴情報を送信することになるので、商用電源の投入開始時にユーザの意思に反して勝手に選択履歴情報が送信されてしまうことを未然に防止することにより、ユーザの意思に反して選択履歴情報を記憶して送信してしまうことがないのでプライバシーを保護することができ、かくしてユーザの意思に基づいて選択履歴情報を記憶して送信し得る番組選択履歴情報取得装置、受信装置、番組選択履歴情報取得方法及び番組選択履歴情報取得送信方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における視聴率調査システムの構成を示すブロツク図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるIRDの構成を示すブロツク図である。
【図3】本発明の一実施の形態における初期設定画面を示す略線図である。
【図4】本発明の一実施の形態における識別番号入力画面を示す略線図である。
【図5】本発明の一実施の形態における視聴率データのデータ構造を示す略線図である。
【符号の説明】
1……視聴率調査システム、2……放送事業者、3……通信衛星、5……IRD、7……公衆電話網、8……集計センタ、10……電源回路、11……フロントエンド部、12……デマルチメレクサ、22……CPU、23……RAM、26……モデム、27……リモコン、28……リモコン信号受光部。

Claims (5)

  1. 電源供給手段によつて供給される商用電源を基に動作し、複数チヤンネルの番組の中から選択された上記番組の選択履歴情報を取得する番組選択履歴情報取得装置において、
    上記商用電源が供給されているか否かを検出する商用電源検出手段と、
    上記商用電源検出手段によつて上記商用電源の投入開始が検出された場合、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号をリセツトする制御手段と、
    上記制御手段によつて上記識別番号をリセツトした後、上記ユーザからの入力情報に応じて上記識別番号及び上記番組に対する選択結果情報を送信するか否かを設定する設定手段と、
    上記設定手段により上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記選択結果情報を所定の取得タイミングでメモリに記憶する記憶手段と、
    上記設定手段により上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記識別番号と、複数の上記取得タイミングごとに記憶された複数の上記選択結果情報とからなる上記選択履歴情報を所定の送信タイミングで自動的に通知先へ送信する送信手段と
    を具えることを特徴とする番組選択履歴情報取得装置。
  2. 上記選択結果情報は、上記選択された上記番組のチヤンネルナンバ情報及び当該選択された時刻を表す時刻情報でなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の番組選択履歴情報取得装置。
  3. 複数チヤンネル分のトランスポートストリームが多重化されて送信されるデータストリームを受信する受信手段と、
    上記受信手段によつて受信された上記データストリームから、ユーザによつて選択されたチヤンネルの番組データを分離する分離手段と、
    商用電源が供給されているか否かを検出する商用電源検出手段と、
    上記商用電源検出手段によつて上記商用電源の投入開始が検出された場合、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号をリセツトする制御手段と、
    上記制御手段によつて上記識別番号をリセツトした後、上記ユーザからの入力情報に応じて上記識別番号及び上記番組データに対する選択結果情報を送信するか否かを設定する設定手段と、
    上記設定手段により上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記分離手段によつて分離された上記番組データに対する上記選択結果情報を所定の取得タイミングでメモリに記憶する記憶手段と、
    上記設定手段により上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記識別番号と、複数の上記取得タイミングごとに記憶された複数の上記選択結果情報とからなる選択履歴情報を所定の送信タイミングで自動的に通知先へ送信する送信手段と
    を具えることを特徴とする受信装置。
  4. 電源供給手段によつて供給される商用電源を基に動作し、複数チヤンネルの番組の中から選択された上記番組の選択履歴情報を取得する番組選択履歴情報取得方法において、
    上記商用電源が供給されているか否かを商用電源検出手段によつて検出する検出ステツプと、
    上記商用電源検出ステツプによつて上記商用電源の投入開始が検出された場合、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号を制御手段によつてリセツトするリセツトステツプと、
    上記リセツトステツプによつて上記識別番号をリセツトした後、上記ユーザからの入力情報に応じて上記識別番号及び上記番組に対する選択結果情報を送信するか否かを設定手段により設定する設定ステツプと、
    上記設定ステツプにより上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、記憶手段により上記選択結果情報を所定の取得タイミングでメモリに記憶する記憶ステツプと、
    上記設定ステツプにより上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記識別番号と、複数の上記取得タイミングごとに記憶された複数の上記選択結果情報とからなる上記選択履歴情報を送信手段により所定の送信タイミングで自動的に通知先へ送信する送信ステツプと
    を具えることを特徴とする番組選択履歴情報取得方法。
  5. 複数チヤンネル分のトランスポートストリームが多重化されて送信されるデータストリームを受信手段により受信する受信ステツプと、
    上記受信ステツプによつて受信された上記データストリームから、分離手段によりユーザによつて選択されたチヤンネルの番組データを分離する分離ステツプと、
    商用電源が供給されているか否かを商用電源検出手段により検出する検出ステツプと、
    上記検出ステツプによつて上記商用電源の投入開始が検出された場合、ユーザにより既に入力されている視聴者の識別番号を制御手段によりリセツトするリセツトステツプと、
    上記リセツトステツプによつて上記識別番号をリセツトした後、上記ユーザからの入力情報に応じて上記識別番号及び上記番組データに対する選択結果情報を送信するか否かを設定手段により設定する設定ステツプと、
    上記設定ステツプにより上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記分離手段によつて分離された上記番組データに対する上記選択結果情報を記憶手段により所定の取得タイミングでメモリに記憶する記憶ステツプと、
    上記設定ステツプにより上記選択結果情報を送信するよう設定されている場合、上記識別番号と、複数の上記取得タイミングごとに記憶された複数の上記選択結果情報とからなる選択履歴情報を送信手段により所定の送信タイミングで自動的に通知先へ送信する送信ステツプと
    を具えることを特徴とする番組選択履歴情報取得送信方法。
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