JP4038409B2 - 加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として半導体ウエハ等の基板を加熱するために用いられる、優れた均熱性及び耐腐食性を有する加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
農業革命、産業革命に続くIT革命の波が押し寄せている。そして、21世紀の日本における経済の更なる発展と豊かで活力のある社会の実現のためには、IT(Information and Communications Technology:情報通信技術)を活用して、社会経済構造を改革することが課題とされ、国家レベルで取組体制が構築されつつあり、特に、電気通信事業における開放及び競争原理の導入と、コンテンツを拡充し、サービスの高度化・多様化に対するニーズへの対応を進める等、ソフトウエアをより充実させて、ITを、基幹的産業として更なる一層の発展、活性化を図っていくことが鍵を握るといわれている。
【0003】
しかしながら、こういった通信やソフトウエアを支えているのは、ハードウエアであり、就中、様々なハードウエアの部品として、既に25年以上もの間、供給されてきた産業の米たる半導体であることは疑う余地がない。半導体は社会継続のために既になくてはならないものであり、半導体のIC(Integrated Circuit:集積回路)は、従来は電子機器とみなされていなかった機器も含めて、ありとあらゆる機器に組み込まれて利用されている。
【0004】
半導体は、24ヶ月に2倍のペースで集積度を上げるという所謂ムーアの法則に従い集積度を向上させ続けて、革新的に性能を進歩させ発展を続けてきた。常に新たな製造技術が導入されていて、最近では基板のSOI(Silicon On Insulater)化等が適用されたり、又は配線に銅を採用したり回路を描くレーザーにアルゴンフッ化エキシマレーザーを用いたりする等、方法、材料を問わない技術革新により壁を打ち破り、集積度の向上は18ヶ月に2倍のペースに、そのスピードを加速させてきている。
【0005】
同じ面積、又はより小さな面積にICをより多く集積させるためには、回路を微細化することが必須であり、デザインルール、即ち、回路を形成する最小配線間寸法は、縮小され続け、現在では0.18μmから0.13μmに、更には0.10μmの時代へ移ろうとしている。
【0006】
また、近年、スループットや歩留まりの向上を目的として、高温プロセスに対応可能な、より優れた均熱性を有するヒータが要求されている。具体的な関連技術として、特開平4−299832号公報においては、抵抗発熱体を埋設してなるセラミックスヒータと、この発熱面に固定されたウエハ設置板とを有し、これらの間に間隙部が形成されるよう構成された半導体ウエハ加熱装置が開示されている。この半導体ウエハ加熱装置は、半導体装置内を汚染するおそれがなく、また、半導体ウエハの温度を全体として均一化することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年になって、スループットや歩留まりの向上、又は新規な薄膜形成を目的として、温度が更に上がった高温プロセスに対応可能な、より優れた均熱性を有するヒータが要求されてきており、前述の特開平4−299832号公報において開示された半導体ウエハ加熱装置より、更に優れた均熱性を有する加熱装置を開発することが要望されている。
【0008】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、半導体ウエハ等の被加熱基板を均一に加熱することが可能な、優れた均熱性を示す加熱装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、発熱体が内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されるとともに発熱面が形成された、或いは発熱体自体により発熱面が形成された基材からなるヒータと、前記発熱面上に配設され、その表面上に被加熱基板を配置し得るカバープレートとを備えた加熱装置であって、前記カバープレートが、その前記発熱面に対向する表面の、前記発熱体の埋設位置若しくは配設位置に対応する部分、又は前記発熱体自体に対応する部分に、一以上の第一の凹部を備えてなり、前記カバープレートの表面の前記第一の凹部を備えた形状が、前記ヒータの発熱量の大きさに対応して形成された一以上の第二の凹部を更に備えた形状であることを特徴とする加熱装置が提供される。
【0010】
本発明においては、発熱面が、発熱体が基材の内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されて形成されている場合に、カバープレートの表面の第一の凹部を備えた形状が、発熱体の埋設位置又は配設位置に対応しない部分で発熱面に接し得る多数の凸部を有する凹凸形状であることが好ましい。本発明においては、カバープレートの、少なくとも被加熱基板を配置する部分が、主結晶相がダイヤモンドであるダイヤモンド膜により被覆されてなることが好ましい。もちろん、被加熱基板配置側と逆側(ヒータ側)のみ被覆することでも構わない。
【0011】
本発明によれば、発熱体が内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されるとともに発熱面が形成された、或いは発熱体自体により発熱面が形成された基材からなるヒータと、前記発熱面上に配設され、その表面上に被加熱基板を配置し得るカバープレートとを備えた加熱装置であって、前記カバープレートの、少なくとも前記被加熱基板を配置する部分が、主結晶相がダイヤモンドであるダイヤモンド膜により被覆されてなることを特徴とする加熱装置が提供される。
【0012】
本発明においては、ダイヤモンド膜の、カバープレートに対する密着強度が15MPa以上であることが好ましい。本発明においては、カバープレートの表面積に対するダイヤモンド膜の被覆率が、10〜90%であることが好ましい。
【0013】
本発明においては、カバープレートとダイヤモンド膜との間に、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、シリコン、炭素、タングステン、モリブデンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる中間層を更に有してなることが好ましく、ダイヤモンド膜に含まれる1a族〜3b族元素の合計質量の、ダイヤモンド膜の全質量に対する割合が、50ppm以下であることが好ましい。
【0014】
本発明においては、ダイヤモンド膜が、シリコン、窒素、フッ素からなる群より選択される少なくとも一種の材料を、0.01〜10質量%含有してなることが好ましく、ダイヤモンド膜の、400℃バイアス付き三フッ化窒素プラズマに対する腐食減量が、5mg/(cm2・h)以下であることが好ましい。
【0015】
本発明においては、ダイヤモンド膜が、電気抵抗率の異なる複数の、ダイヤモンドからなる薄膜により構成されることが好ましく、ダイヤモンド膜の表面粗さが、略1〜100μmであることが好ましい。本発明においては、ダイヤモンド膜の厚さが、略1〜500μmであることが好ましい。
【0016】
本発明においては、ダイヤモンド膜の、カバープレートと平行な面内に存在するダイヤモンド結晶構造{220}面の配向度が、下記式(2)で示されることが好ましい。
【0017】
【数2】
[Im220/(Im220+Im111)]/[Ip220/(Ip220+Ip111)]<1 …(2)
【0018】
本発明においては、カバープレートを構成する材料が、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、PBN、グラッシーカーボン、グラファイト系炭素材料からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。本発明の加熱装置は、高周波電極機能又は静電チャック機能を有するものであることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0020】
本発明の第一の側面は、発熱体が内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されるとともに発熱面が形成された、或いは発熱体自体により発熱面が形成された基材からなるヒータと、この発熱面上に配設され、その表面上に被加熱基板を配置し得るカバープレートとを備えた加熱装置であって、カバープレートが、その発熱面に対向する表面の、発熱体の埋設位置若しくは配設位置に対応する部分、又は発熱体自体に対応する部分に、一以上の第一の凹部を備えてなり、カバープレートの表面の第一の凹部を備えた形状が、ヒータの発熱量の大きさに対応して形成された一以上の第二の凹部を更に備えた形状であることを特徴とするものである。以下、その詳細について説明する。
【0021】
図1は、加熱装置に用いられるカバープレートの一例を示す正面図であり、ヒータの発熱面上に設置される面(下側)から見た図である。図1に示すように、カバープレート1には第一の凹部41、及び多数の凸部40が形成されており、これらの部分が形成された面をヒータの発熱面に向けて、カバープレート1が配設されている。このような形状のカバープレート1とヒータを組み合わせることにより、ヒータの発熱体から放出された熱を均一に分散し、被加熱基板が配置される面(上面)へと均等に伝導することができ、加熱装置の均熱性を良好にすることができる。従って、半導体ウエハを加熱した場合、例えば熱CVD法によって膜を堆積させる場合に、ウエハの部分によって(例えば、ウエハの中心部と周縁部とで)膜の成長速度に差が生じ難いために、得られる半導体に不良が生じ難いとった効果を奏する。なお、図1中、符号35は周縁部を示す。また、発熱面が、発熱体が基材の内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されて形成されている場合には、カバープレートの表面の第一の凹部を備えた形状は、具体的に、発熱体の埋設位置又は配設位置に対応しない部分で発熱面に接し得る多数の凸部を有する凹凸形状であることが好ましい。
【0022】
図2は、本発明に係る加熱装置に用いられるカバープレートの例を示す正面図であり、ヒータの発熱面上に設置される面(下側)から見た図である。また、図3は、本発明に係る加熱装置の一実施形態を示す一部拡大断面図である。本実施形態の加熱装置12は、これを構成するカバープレート1の表面の第一の凹部41を備えた形状が、ヒータ13の発熱量の大きさに対応して形成された一以上の第二の凹部42を更に備えた形状である。カバープレート1の形状をこのように構成することにより、ヒータ13の熱源45となる発熱体から放出された熱を均一に分散し、被加熱基板が配置される面(図示せず)へと均等に伝導することができ、加熱装置12の均熱性を更に良好にすることができる。即ち、第二の凹部42を所定の大きさで所定の箇所に形成し、この第二の凹部42を基材17側に向けて発熱面2上にカバープレート1を設置し、発熱量の大きな箇所に対応して間隙部30を形成することにより、被加熱基板が配置される面(図示せず)の均熱性を良好とすることが可能である。
【0023】
また、本発明の加熱装置においては、カバープレートの、少なくとも被加熱基板を配置する部分が、主結晶相がダイヤモンドであるダイヤモンド膜により被覆されていることが好ましい。カバープレートの前記部分をダイヤモンド膜により被覆して加熱装置を構成することにより、高熱伝導率であるといったダイヤモンドの特性が生かされ、被加熱基板に対する均熱性が極めて良好となる。従って、被加熱基板として半導体ウエハを使用し、これを加熱した場合、例えば熱CVD法によって膜を堆積させる場合に、ウエハの部分によって(例えば、ウエハの中心部と周縁部とで)膜の成長速度に差が生じ難いために、得られる半導体に不良が生じ難く、また、過酷さを増した半導体製造プロセスの腐食性雰囲気にあって、より腐食性の高いガス、より高パワー化するプラズマ等に曝されても、十分な耐性を発揮し、微粒子、金属イオン等の汚染源発生を防止することができるといった種々の効果を奏する。
【0024】
次に、本発明の第二の側面について説明する。本発明の第二の側面は、発熱体が内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されるとともに発熱面が形成された、或いは発熱体自体により発熱面が形成された基材からなるヒータと、この発熱面上に配設され、その表面上に被加熱基板を配置し得るカバープレートとを備えた加熱装置であって、カバープレートの、少なくとも被加熱基板を配置する部分が、主結晶相がダイヤモンドであるダイヤモンド膜により被覆されてなることを特徴とするものである。以下、その詳細について説明する。
【0025】
本発明者等は、ダイヤモンドの薄膜の電気抵抗測定から、コートされたダイヤモンドが若干の導電性を有することを見出している。一般には、ダイヤモンドは絶縁物質として知られている。ホウ素をドープしたダイヤモンドが、例外的に導電性を有することは知られているが、ホウ素は、P型半導体を形成する元素であり、半導体製造工程において厳しく管理されるべき元素であり、従って、シリコンウエハ等の基板にホウ素を拡散することは、デバイス特性に大きく影響を与えるため、避けるべきである。
【0026】
さて、ダイヤモンドの薄膜に導電性が付与された理由は、コーティング方法に起因するのか、基材との熱膨張差などに起因する膜内応力によるものか定かではないが、このことは、ダイヤモンドコートした表面がプラズマに曝されても、電荷がチャージしないことを意味し、デバイス破壊の恐れがなくなる等の優れた利点をもたらす。この特性は、絶縁性基材や埋設型ヒータエレメントと組み合わせて加熱装置(ヒータ)を形成することにより、ヒータエレメントはチャンバと電気的にフロート状態を保ち得て、表面電荷のみ開放可能という加熱装置が実現できるため、非常に好ましい特性といえる。なお、導電性を有するダイヤモンド膜は、高周波電極、又はバイアス付与のための直流電極としても適用可能であるし、導電性がなくとも導電材料の表面にコートすることによって、これら電極として適用することができる。
【0027】
また、ダイヤモンドの薄膜が光透過性を有していることも、加熱装置へ適用するに好ましい特性である。例えば、CVD装置等の半導体製造装置内に設置される加熱装置では、大気圧下ではなく、減圧下で使用されることが多いため、ヒータ材質の放射率(emisivity)を制御することが基板均熱性確保の点で重要である。表層膜が光を透過しない、即ち、表層膜自体が放射率を制御する場合は、膜物性を均質に制御すること自体が困難となる上に、放射率は通常、膜厚や波長にも依存するので、均熱性のバラツキが生じる原因となる。ダイヤモンドは、光、即ち熱線を透過し易いので、基材の放射率を制御すれば、安定した均熱性をもたらすことができる。また、光透過性を有しつつ、着色している場合は、先の利点に加えて基材の放射率バラツキを抑制するように設計することも可能である。この点で着色透明のダイヤモンド膜は好ましい。基材を多結晶セラミックスで構成すれば、物質自体からの放射に加え、結晶粒界での散乱効果も寄与するため、放射率の制御は比較的容易である。
【0028】
本発明者等はこれらの特性を生かして、本発明の第二の側面、即ち、主として半導体ウエハ等の基板を加熱するために用いられる加熱装置を発明した。以下、本発明の第二の側面について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
図4(a)、図4(b)は、本発明に係る加熱装置の他の実施形態を示す断面図である。図4(a)は水平方向の断面を示し、図4(b)は垂直方向の断面を示す。図4(b)に示すように、加熱装置12の基材17の発熱面2上には、ダイヤモンド膜10がコートされたカバープレート1が設置されている。また、加熱装置12の基材17の中には、コイル状の抵抗発熱体5及び高周波電極9が埋め込まれており、抵抗発熱体5は背面8側に埋設され、高周波電極9は発熱面2側に埋設されている。
【0030】
抵抗発熱体5の平面的な埋設形状は、図4(a)に模式的に示される。即ち、例えばモリブデン線を巻回して巻回体を得て、巻回体の両端に端子A,Bを接合したものである。抵抗発熱体5は、図4(b)に示すように概ね水平に、そして、図4(a)に示すように、全体として直径の異なる同心円を描き、且つ、ほぼ線対称になるように配置されている。抵抗発熱体5には、通電加熱用交流電源3が接続され、アースEにも接続されている。高周波電極9もアノード側電極としてアースEに接続されている。
【0031】
図4(b)に示すように、本発明の加熱装置12は、基材17の発熱面2上に、ダイヤモンド膜10がコートされたカバープレート1が設置されているため、高熱伝導率であるといったダイヤモンドの特性が生かされ、基板(ウエハ)に対する均熱性が極めて優れている。従って、半導体ウエハを加熱した場合、例えば熱CVD法によって膜を堆積させる場合に、ウエハの部分によって(例えば、ウエハの中心部と周縁部とで)膜の成長速度に差が生じ難いために、得られる半導体に不良が生じ難く、また、過酷さを増した半導体製造プロセスの腐食性雰囲気にあって、より腐食性の高いガス、より高パワー化するプラズマ等に曝されても、十分な耐性を発揮し、微粒子、金属イオン等の汚染源発生を防止することができるといった種々の効果を奏する。
【0032】
なお、図4(b)においては、カバープレート1の周囲にダイヤモンド膜10がコートされた状態を示しているが、本発明ではカバープレート1の、少なくとも被加熱基板(基板(ウエハ))と対面する部分がダイヤモンド膜により被覆されていることが好ましい。また、同時に、基材17の発熱面2とその側面もダイヤモンド膜により被覆されていてもよい。
【0033】
図5は、本発明に係る加熱装置の更に他の実施形態を示す断面図である。図5に示すように、基板処理装置の1つであるCVD装置20は、反応器11内に支持部16を介して円盤状のヒータ13を備え、基板(ウエハ)Wを加熱する加熱装置12が組み込まれている。なお、基板落下防止のため、メカニカルクランプでヒータ下面に固定する等の機構を組み込んでもよく、加熱装置の下方にサセプタを別途配し、基板を上方の加熱装置から加熱することも可能である。反応器11内にはCVD用のガスが供給され、ヒータ13と支持部16は腐食性雰囲気に曝されるが、ヒータ13の発熱面2側には、その表面にダイヤモンド膜10がコートされたカバープレート1が設置されており、不純物発生源となることがない。
【0034】
図6は、本発明に係る加熱装置の更に他の実施形態を示す断面図である。図6に示すように、加熱装置12の基材17の発熱面2上には、その周囲にダイヤモンド膜10がコートされたカバープレート1が設置され、また、加熱装置73の基材17の中には、コイル状の抵抗発熱体5及び平面メッシュ状の高周波電極9が埋め込まれており、抵抗発熱体5は背面8側に埋設配設され、高周波電極9は発熱面2側に埋設配設されている。抵抗発熱体5には、通電加熱用交流電源3が接続され、高周波電極9はアノード側電極としてアースEに接続されている。なお、符号7は電極端子を示す。
【0035】
本発明の加熱装置においては、ダイヤモンド膜の、カバープレートに対する密着強度が15MPa以上であることが好ましい。ダイヤモンドは、優れた耐腐食性を有するが高コストであるため、カバープレートを構成する基材として用いるのではなく、薄膜として用いることが好ましく、これによって、ダイヤモンドの課題の1つである経済性との両立が可能となる。薄膜としてダイヤモンド膜を適用する場合、カバープレートとの密着強度は、ダイヤモンドたる薄膜と基材界面での熱的障壁と関係し、加熱効率や均熱性等のヒータ特性の観点から重要である。また、高温保持時や昇降温時の熱応力、又はCVD装置やPVD装置等に用いられる成膜用ヒータに用いる場合は、成膜物質の成長応力に対して剥がれないことが要求される。これらの条件を鋭意検討した結果、本発明者等は、加熱装置において、ダイヤモンド膜とカバープレートとの間で15MPa以上の密着強度を付与することが重要であることを見出した。より好ましくは、密着強度は20MPa以上である。
【0036】
本発明の加熱装置においては、ヒータを構成する基材は高熱伝導性であることが好ましく、データ測定が比較的容易な室温値で示すと、熱伝導度50W/mK以上が好ましい。例えば、炭化珪素、金属シリコン、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素からなる群から選択される少なくとも一種の金属材料又は化合物材料を好適に用いることができる。ダイヤモンド、又は高熱伝導タイプの窒化珪素質セラミックスも適用可能であり、更には、単結晶シリコンを用いることも好ましい。熱伝導度は、より好ましくは室温値で80W/mK以上である。
【0037】
ヒータエレメントを埋設するヒータの場合には、電気抵抗が高い基材を用いることが好ましく、この条件に適う、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素の何れかのセラミックスを用いることが好ましい。ヒータエレメントを埋設しない形式のヒータでは、基材の内側に加熱機構を有する構造も好ましい。基材に適用するセラミックスには助剤類を含んでも構わない。例えば、基材が窒化アルミニウムならば、助剤としてアルカリ土類、希土類、又はリチウム等を含んでもよい。
【0038】
本発明の加熱装置においては、カバープレートを構成する材料は高熱伝導性であることが好ましく、具体的にはアルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、PBN(Pyrolytic Boron Nitride)、グラッシーカーボン、グラファイト系炭素材料からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。基材は焼結助剤等の添加物を含んでいても構わない。希土類、アルカリ土類成分、及び周期律表3B族、4B族、5B族、6B族、7B族の内の一種以上からなることが好ましい。含有量としては20質量%以下が好ましく、5質量%以下が更に好ましい。
【0039】
カバープレートの表面積に対するダイヤモンド膜の被覆率は、100%、即ち、全面がコートされていてもよいが、10〜90%であることが好ましい。より好ましくは、60〜80%である。また、カバープレートとダイヤモンド膜との間に、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、シリコン、炭素、タングステン、モリブデンからなる群より選択される少なくとも一種の金属材料又は化合物材料を介在させることも好ましい。これらによる中間層の形成により、密着強度の向上が期待でき、また、ダイヤモンドの析出をコントロールし易い効果もある。中間層の形成方法は、15MPa以上、より好ましくは20MPa以上の密着強度が得られれば、一般に知られている方法で構わない。CVD、PVD、溶射、ペースト、又はスラリーの焼き付け等が挙げられる。なお、中間層が導電性を有する場合には、これに端子を取り付けることにより、中間層を高周波電極等の電極とすることができる。
【0040】
本発明の加熱装置においては、ダイヤモンド膜に含まれる1a族〜3b族元素の合計質量の、ダイヤモンド膜の全質量に対する割合が50ppm以下であることが、メタルコンタミを防止するといった観点から好ましい。1a族〜3b族元素とは、具体的には、Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Ir、Ni、Pd、Pt、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、B、Al、Ga、In、Tlである。不純物分析は、ダイヤモンド膜のみ切り離して、例えばGD−MASS法(Glow Discharge Mass Spectroscopy:質量分析の一方法)により分析することができる。また、ダイヤモンド膜を形成するダイヤモンドに窒素やフッ素をドーピングすると耐腐食性が向上するので好ましい。更には、プラズマに対する耐性が向上することから、ダイヤモンドに0.01〜10質量%程度、シリコンを含ませることも好ましい。
【0041】
本発明の加熱装置においては、ダイヤモンド膜の400℃バイアス付き三フッ化窒素プラズマに対する腐食減量が、5mg/(cm2・h)以下であることが好ましい。また、このダイヤモンド膜を、電気抵抗率の異なる複数の、ダイヤモンドからなる薄膜により構成すること、即ち、ダイヤモンド膜を、単層でなく、多層構造とすることも好ましい。例えば、最外側膜を低抵抗層、最内側膜を高抵抗層とすれば、帯電防止を図りつつカバープレートとの絶縁をとることが可能となる。逆に、最外側膜を高抵抗層、最内側膜を低抵抗層とすれば、薄い誘電層を設けることが可能となる。ダイヤモンドは耐電圧が高いので、より薄い部分に高電圧がかかる傾向となるので、このような構造は特に有効である。なお、このような構成は、例えばダイヤモンド膜を静電チャックの誘電層に適用する場合に、特に好適である。また、多層化することによって、腐食等により減肉した際に電磁気的特性が変化するので、劣化検出も可能となる。ダイヤモンド膜は、多結晶ダイヤモンドの方が作り易いが、最外側膜を単結晶ダイヤモンドとしても構わない。これらの多層ダイヤモンド膜は、数回の製膜工程を経て得ることができるが、製膜工程毎に連続的にガス組成や温度、プラズマパワー等を変化させて製膜することが、各層の結合力をより高めることができるために好ましい。
【0042】
本発明の加熱装置においては、ダイヤモンド膜が微視的な凸凹を持つことが均熱性の向上をもたらすことから、ダイヤモンドの薄膜の表面粗さは、概ね1〜100μmであることが好ましく、3〜10μmであることが更に好ましい。
【0043】
また、ダイヤモンド膜の厚さは、均熱性及び耐腐食性と、コスト面とのバランスから、概ね1〜500μmであることが好ましく、10〜100μmであることが更に好ましい。ダイヤモンドは高熱伝導性を有し、この特性は均熱性にとっては歓迎すべきものであるが、このような薄い膜であるため、ヒータに形成された薄膜として熱伝導度が大きく向上するものではない。例えば、熱伝導率1000W/mKのダイヤモンド膜の厚さを0.1mm、ヒータエレメントからダイヤモンド膜までの間が、厚さ5mmで熱伝導率30W/mKの窒化珪素からなる基材及びカバープレートの場合で計算すると、合計の熱伝導率λtは、下記式(3)で求められ、熱伝導率λt=30.6W/mKにしかならない。従って、ダイヤモンド膜を形成することによって均熱性が向上するのは、主に、微視的凹凸が熱線を乱反射する効果により、例えば、基材中の粒界相等の存在に基づく微視的な不均一が低減されるためと考えられる。
【0044】
【数3】
dt/λt=dダイヤ/λダイヤ+d窒化珪素/λ窒化珪素 …(3)
【0045】
このような効果をもたらす微視的凹凸をダイヤモンド膜に付与するためには、CVD法でダイヤモンド膜を形成することが好ましく、特に、プラズマCVD法が好ましい。これは、表面においてダイヤモンド結晶が自形を呈することにより、凸凹を形成するからである。この凸凹が過剰であると、熱の伝達効率が悪くなるため、表面粗さで換算して約100μm以下であることが好ましい。逆に、あまりにも平滑すぎると、カバープレートの表面に溝、穴、エンボス(凹凸)等を付与したデザインにおいては、ダイヤモンド膜が接している部分と接していない部分の熱伝達効率が異なりすぎるため、ある程度粗れている方が好ましい。ダイヤモンド膜の粗さは、表面粗さで換算すると約1μm以上が好ましい。なお、本発明においては、このようなダイヤモンド膜の表面形状で形成される凹凸の凹部が、第一又は第二の凹部となるように、ダイヤモンド膜を形成することも好ましい。
【0046】
他に、ダイヤモンド膜を形成する方法として、例えば、PVD法があるが、PVD法では、例えばDLC(Diamond Like Carbon:ダイヤモンド状炭素)等の、非ダイヤモンド成分が多くなり、熱フィラメント法では、フィラメント成分がダイヤモンド膜に混入してしまう。また、アークジェット法では密着性を得難く、ダイヤモンド膜の耐腐食性が見劣りする。しかし、これらの方法でも、カバープレートとの密着強度が15MPa以上、より好ましくは20MPa以上であり、形成されたダイヤモンド膜が高耐腐食性を有するならば適用は可能である。
【0047】
本発明の加熱装置においては、カバープレートと平行な面内に存在するダイヤモンド結晶構造{220}面の配向度を、下記式(4)で示される範囲に形成すれば、より腐食し易い高温であっても、更に腐食性ガスやプラズマに対して耐性を向上させることができるために好ましい。なお、配向度は、より好ましくは0.75以下である。
【0048】
【数4】
[Im220/(Im220+Im111)]/[Ip220/(Ip220+Ip111)]<1 …(4)
【0049】
ここで、Im220とは、基材と平行な面内に存在するダイヤ結晶{220}面によるX線回折強度を示し、Ip111とは無配向状態での111面のX線回折強度を意味する。無配向状態でのX線回折強度は、JCPDSカード(Joint Committee On Powder Diffraction Standards:International Centre For Diffraction Dataの発行するPowder Diffraction File)6−0675に報告される値を用いた。何れもX線源は、CuKα線である。回折角2θは、I220が75.3°、I111が43.9°である。
【0050】
なお、本発明の加熱装置として好適なヒータの形式としては、例えば、通電加熱型、即ち、抵抗加熱型、又はランプ型等を挙げることができる。通電加熱型として、更に詳細には、シャフト付きオールセラミック型を挙げることができるが、この形式は、プロセスガスやクリーニングガスに曝される部位、特に高温化する部分に、金属部がないため好ましい。
【0051】
また、本発明のダイヤモンドコートヒータは、一例として、特公平6−28258号公報、特公平8−8215号公報に示されるように、基材に、モリブデン、タングステン等を共焼結によりヒータエレメントを埋設配設一体化させることで得ることができる。大電流を流すためには、ヒータエレメントに金属素線を用いるべきであるが、粉末ペーストを用いてもよい。ヒータエレメントを基材に埋設配設する方式では、熱が基材に伝わるため加熱効率が高くなるが、同時に、エレメント間、及びエレメントとアース間の電気的絶縁をとるために、基材には一定以上の体積抵抗率が要求される。体積抵抗率は、使用温度において1×104Ωcm以上が目安であり、好ましくは使用温度で1×106Ωcm以上である。この点から、基材として窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素等のセラミックスを用いることが好ましい。いわゆるシース型のヒータエレメントを採用する場合には、電気抵抗的制約はなく、炭化珪素も適用可能である。
【0052】
本発明の加熱装置は、単なるヒータとしてだけでなく、高周波電極を組み合わせた加熱装置、又はサセプタや真空チャック等のチャック機能を有する加熱装置としても応用することが可能である。その他、本発明の加熱装置には、公知の材料技術、接合技術、設計技術を適用することが可能である。
【0053】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例)
イソプロピルアルコール中に、窒化アルミニウム粉末に、酸化マグネシウム粉末1.0質量%と、アクリル系樹脂バインダーを適量添加して、ポットミルで混合した後、噴霧造粒装置にて乾燥造粒し造粒顆粒を得て、この造粒顆粒の中に、モリブデン製のコイル状の抵抗発熱体及び高周波電極を埋設配設し、加圧成形して、図4(a)、図4(b)に示すような円盤形状の電極付き窒化アルミニウムヒータを作製した。なお、高周波電極として、直径0.4mmφのモリブデン線を24本/インチの密度で編んだ金網を使用した。
【0054】
次に、イソプロピルアルコール中に、窒化アルミニウム粉末に、酸化マグネシウム粉末1.0質量%と、アクリル系樹脂バインダーを適量添加して、ポットミルで混合した後、噴霧造粒装置にて乾燥造粒し造粒顆粒を得て、この造粒顆粒を加圧成形して、図2に示すような、直径340mmφ×厚さ3mmの円盤形状(凸部:2mmφ(直径)×10μm(高さ)、周縁部:6mm(幅)×10μm(高さ)、第二の凹部:40mm(長径)×25mm(短径)×50μm(深さ))のカバープレートを作製した。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の加熱装置は、所定のヒータとカバープレートとを備え、カバープレートが、その所定の部分に第一の凹部を備えてなるものであるため、被加熱基板(ウエハ)に対する優れた均熱性を示すものである。
【0056】
また、本発明の加熱装置は、所定のヒータとカバープレートとを備え、このカバープレートの、少なくとも被加熱基板(ウエハ)と対面する部分がダイヤモンド膜により被覆されてなるものであるため、被加熱基板(ウエハ)に対する優れた均熱性を示すとともに、更に過酷さを増した半導体製造プロセスの腐食性雰囲気にあって、より腐食性の高いガス、より高パワー化するプラズマ等に曝されても十分な耐性を発揮し、微粒子、金属イオン等の汚染源発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱装置に用いられるカバープレートの一例を示す正面図である。
【図2】 本発明に係る加熱装置に用いられるカバープレートの例を示す正面図である。
【図3】 本発明に係る加熱装置の一実施形態を示す一部拡大断面図である。
【図4】 本発明に係る加熱装置の他の実施形態を示す断面図であり、図4(a)は水平方向の断面を示し、図4(b)は垂直方向の断面を示す。
【図5】 本発明に係る加熱装置の更に他の実施形態を示す断面図である。
【図6】 本発明に係る加熱装置の更に他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…カバープレート、2…発熱面、3…通電加熱用交流電源、5…抵抗発熱体、7…電極端子、8…背面、9…高周波電極、10…ダイヤモンド膜、11…反応器、12…加熱装置、13…ヒータ、16…支持部、17…基材、20…CVD装置、30…間隙部、35…周縁部、40…凸部、41…第一の凹部、42…第二の凹部、45…熱源、A,B…端子、E…アース、W…基板(ウエハ)。

Claims (16)

  1. 発熱体が内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されるとともに発熱面が形成された、或いは発熱体自体により発熱面が形成された基材からなるヒータと、前記発熱面上に配設され、その表面上に被加熱基板を配置し得るカバープレートとを備えた加熱装置であって、
    前記カバープレートが、その前記発熱面に対向する表面の、前記発熱体の埋設位置若しくは配設位置に対応する部分、又は前記発熱体自体に対応する部分に、一以上の第一の凹部を備えてなり、
    前記カバープレートの表面の前記第一の凹部を備えた形状が、前記ヒータの発熱量の大きさに対応して形成された一以上の第二の凹部を更に備えた形状であることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記発熱面が、前記発熱体が前記基材の内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されて形成されている場合に、前記カバープレートの表面の前記第一の凹部を備えた形状が、前記発熱体の埋設位置又は配設位置に対応しない部分で前記発熱面に接し得る多数の凸部を有する凹凸形状である請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記カバープレートの、少なくとも前記被加熱基板を配置する部分が、主結晶相がダイヤモンドであるダイヤモンド膜により被覆されてなる請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 発熱体が内部に埋設され、又は表面若しくは表層に配設されるとともに発熱面が形成された、或いは発熱体自体により発熱面が形成された基材からなるヒータと、前記発熱面上に配設され、その表面上に被加熱基板を配置し得るカバープレートとを備えた加熱装置であって、
    前記カバープレートの、少なくとも前記被加熱基板を配置する部分が、主結晶相がダイヤモンドであるダイヤモンド膜により被覆されてなることを特徴とする加熱装置。
  5. 前記ダイヤモンド膜の、前記カバープレートに対する密着強度が15MPa以上である請求項3又は4に記載の加熱装置。
  6. 前記カバープレートの表面積に対する前記ダイヤモンド膜の被覆率が、10〜90%である請求項3〜5のいずれか一項に記載の加熱装置。
  7. 前記カバープレートと前記ダイヤモンド膜との間に、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、シリコン、炭素、タングステン、モリブデンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる中間層を更に有してなる請求項3〜6のいずれか一項に記載の加熱装置。
  8. 前記ダイヤモンド膜に含まれる1a族〜3b族元素の合計質量の、前記ダイヤモンド膜の全質量に対する割合が、50ppm以下である請求項3〜7のいずれか一項に記載の加熱装置。
  9. 前記ダイヤモンド膜が、シリコン、窒素、フッ素からなる群より選択される少なくとも一種の材料を、0.01〜10質量%含有してなる請求項3〜8のいずれか一項に記載の加熱装置。
  10. 前記ダイヤモンド膜の、400℃バイアス付き三フッ化窒素プラズマに対する腐食減量が、5mg/(cm ・h)以下である請求項3〜9のいずれか一項に記載の加熱装置。
  11. 前記ダイヤモンド膜が、電気抵抗率の異なる複数の、ダイヤモンドからなる薄膜により構成される請求項3〜10のいずれか一項に記載の加熱装置。
  12. 前記ダイヤモンド膜の表面粗さが、略1〜100μmである請求項3〜11のいずれか一項に記載の加熱装置。
  13. 前記ダイヤモンド膜の厚さが、略1〜500μmである請求項3〜12のいずれか一項に記載の加熱装置。
  14. 前記ダイヤモンド膜の、前記カバープレートと平行な面内に存在するダイヤモンド結晶構造{220}面の配向度が、下記式(1)で示される請求項3〜13のいずれか一項に記載の加熱装置。
    [Im220/(Im220+Im111)]/[Ip220/(Ip220+Ip111)]<1 …(1)
  15. 前記カバープレートを構成する材料が、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、PBN、グラッシーカーボン、グラファイト系炭素材料からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜14のいずれか一項に記載の加熱装置。
  16. 高周波電極機能又は静電チャック機能を有する請求項1〜15のいずれか一項に記載の加熱装置。
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