JP4038146B2 - 光ディスク装置およびその調整方法 - Google Patents

光ディスク装置およびその調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD等、高密度な記録系光ディスクを適用する光ディスク装置およびその調整方法に関し、特に、位相復調回路における位相変調信号と搬送波との位相ずれ検出およびずれ調整に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるこの種の技術としては、特許文献1〜4に記載されたものがある。
【0003】
特許文献1には、DPSK(2相位相変調信号)の一般的復調回路ブロックについて記載されており、特に、位相変調信号からキャリア信号を抽出し、位相変調信号とキャリア信号との位相を比較する技術について記載されている。
【0004】
特許文献2には、VCO以外をデジタル回路で構成したQPSK位相復調回路について記載されている。
【0005】
特許文献3には、ウォブルに位相変調を施す方法について記載されている。
【0006】
特許文献4には、位相比較信号とウォブリング信号との乗算器による乗算結果に基づき位相差を検出することで、周波数が変化した場合など搬送波検出系とウォブリング信号検出系との遅延量に差が発生した場合にも、搬送波とウォブリング信号の位相ずれを検出できるようにした点について記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特公平6−19898号公報
【特許文献2】
特許第2893496号公報
【特許文献3】
特開平10−69646号公報
【特許文献4】
特開2001−126413号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
記録系の光ディスクでは、一般的に、あらかじめ製造時に各半径位置における線速度を正確に検出するために、CLV回転制御を行った時にウォブル信号周波数が一定になるようにトラックをウォブリングさせるフォーマットを採用している。また未記録領域での記録位置が特定できるようにアドレス情報も必要であり、特許文献3に示されているようにアドレス情報を位相変調してウォブルを形成する方法が考えられている。
【0009】
この位相変調方法もさらに細かく方式を分類できるが、光ディスクから得られる信号は品質が悪いため、比較的高いS/Nを得ることができる2相位相変調方式(BPSKまたはDPSK、0度と180度の2値変調)が最も適している。
【0010】
この位相変調されたウォブルから得られた位相変調信号(ウォブリング信号)の復調回路としては、特許文献1に示されているアナログ的方式や、特許文献2に示されているデジタル的な方式がある。これらは位相変調信号をもとに、その位相情報が重畳されている搬送波を後段のPLLなどで生成し、両者の位相差(BPSKの場合は0度または180度)を検出し、位相変調情報を復調している。
【0011】
しかし、位相変調信号の本来の搬送波成分とPLLで生成した搬送波との間に位相ずれが発生すると、位相復調の性能が落ち、誤検出が頻繁に発生するようになる。また、これらの特許文献1,2はカメラや通信の分野で用いられている方式であり、光ディスクでは以下の問題がある。
【0012】
光ディスクにおけるデータ記録後の領域では非常に低い信号品質しか得られない。このため、位相変調信号をBPFなどのフィルタを通過させたあと、その信号をもとにPLLなどで生成された信号から復調に必要な搬送波を生成することが行われる。しかし、このフィルタは、外乱となる位相変調成分やノイズ成分を効率よく除去するため、位相変化(遅延)の発生しやすい構成となる。また、特にBPFの中心周波数は素子ごとのばらつきがある程度出てしまい、それがそのまま位相遅れとなって装置毎に復調信号のばらつきが発生する要因となる。
【0013】
また、最近の光ディスク装置では複数の記録速度をサポートしていることが多いが、記録速度によって搬送波周波数が変わるため、位相遅れの影響が速度によって変わってくるという問題がある。特許文献4では搬送波の位相変化をキャンセルするように搬送波の位相を制御する方法が提案されている。しかし、ドライブの実動作ではシーク動作等によりこの制御はON/OFFを繰り返さなくてはならないため、位相補正制御を開始するにはまず位相変調信号を復調して位置情報が読めないとシーク動作は完了しない。したがって、常にある固定した位相補正値で復調信号が安定して得られる必要がある。
【0014】
そこで本発明は、上記位相ずれを解消する調整値を装置使用条件に応じて設定し、常に良好な復調性能を得ることを実現した光ディスク装置およびその調整方法を提案することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ディスク面上の溝をウォブルさせて2相位相変調方式を用いた位置情報を記録している光ディスクに対して、光ディスク面内の所望の位置に情報を記録する光ディスク装置であって、前記ウォブルに基づいて生成された位相変調信号から搬送波を生成する搬送波生成手段と、基準記録線速度の定数倍の関係にある複数の記録線速度から1つの記録線速度を選択して設定する記録速度選択手段と、前記記録速度選択手段によって選択された記録線速度に対応おいて、1つの記録速度に対応した搬送波の位相微調整量を予め設定し、他の記録速度における搬送波の位相微調整量を、動作時において前記位相微調整量を所定量オフセットさせて決定し、前記位相変調信号と前記搬送波との位相を一致させるように前記搬送波の位相を調整するための位相微調整量を設定する設定手段と、前記位相微調整量に基づいて前記搬送波の位相を調整する位相調整手段と、前記位相微調整量を保存するメモリ手段と、前記位相調整手段から出力された搬送波に対して90度の位相差をもちかつ位相が微調整可能な位相比較信号、前記位相変調信号とを入力して乗算演算を行う乗算器を有し、前記搬送波と前記位相変調信号との位相を比較して前記位相変調信号を復調する同期検波手段とを備え、前記位相比較信号の位相を変化させながら前記乗算器の出力レベルを検出し、前記乗算器の出力の絶対値レベルが最小となったときの位相変化量を前記搬送波の位相微調整量として決定し、前記搬送波の位相を制御することを特徴とする。このように構成したことにより、光ディスク装置のサポートするそれぞれの記録線速度について最適な位相微調整量を設定することが可能になり、どの記録速度でも安定して位相変調信号の復調ができ、ある特定の記録速度においてのみ位相微調整量を求めるだけなので製造工程でのタクト時間を短縮でき、また装置毎に位相微調整量を調整してメモリ手段に記憶することにより、BPFの中心周波数ばらつき等による装置毎の復調性能のばらつきを低減し、どの装置でも安定して記録再生することができ、さらに搬送波と90度の位相差をもつ位相比較信号とウォブリング信号との乗算結果に基づいて位相微調整量を決定する、という比較的容易に実現可能なデジタル回路構成で、位相変調信号を搬送波との位相差を補正可能となり、安定した位相復調信号を得ることができるようになる。
【0018】
請求項に係る発明は、ディスク面上の溝をウォブルさせて2相位相変調方式を用いた位置情報を記録している光ディスクに対して、光ディスク面内の所望の位置に情報を記録する光ディスク装置であって、前記ウォブルに基づいて生成された位相変調信号から搬送波を生成する搬送波生成手段と、基準記録線速度の定数倍の関係にある複数の記録線速度から1つの記録線速度を選択して設定する記録速度選択手段と、前記記録速度選択手段によって選択された記録線速度に対応して、前記位相変調信号と前記搬送波との位相を一致させるように前記搬送波の位相を調整するための位相微調整量を設定する設定手段と、前記位相微調整量に基づいて前記搬送波の位相を調整する位相調整手段と、前記位相微調整量を保存するメモリ手段と、前記位相調整手段から出力された搬送波と前記位相変調信号とを入力し、前記搬送波と前記位相変調信号との位相を比較して位相変調信号を復調する同期検波手段と、前記同期検波手段の出力信号を積分する積分回路と、前記積分回路の出力値から位相変調情報が「0」の場合と「1」の場合のそれぞれの極性において、所定のタイミング信号で所定数を取得し、同じ極性の出力値の平均値を求める演算手段とを備え、前記演算手段の演算結果に応じて前記位相微調整量を決定し、前記搬送波の位相を制御することを特徴とする。このように構成したことにより、光ディスク装置のサポートするそれぞれの記録線速度について最適な位相微調整量を設定することが可能になり、どの記録速度でも安定して位相変調信号の復調ができ、また装置毎に位相微調整量を調整してメモリ手段に記憶することにより、BPFの中心周波数ばらつき等による装置毎の復調性能のばらつきを低減し、どの装置でも安定して記録再生することができ、さらに同期検波手段の出力信号を積分した値のばらつきに対する平均値を求めることで、位相微調整量を復調性能に基づいてより正確に決定することができ、安定した記録再生することができる。
【0019】
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、つの記録速度に対応した搬送波の位相微調整量を予め設定し、他の記録速度における搬送波の位相微調整量を、動作時において前記位相微調整量を所定量オフセットさせて決定することを特徴とする。このように構成したことにより、ある特定の記録速度においてのみ位相微調整量を求めるだけなので製造工程でのタクト時間を短縮できる。
【0020】
請求項に係る発明は、請求項2記載の光ディスク装置を製造するため製造工程において、搬送波の位相を微調整するための位相微調整量の値を予め求めてメモリ手段に記憶させ、動作時に前記メモリ手段に保持した位相微調整量の値を用いる光ディスク装置の調整方法であって、前記同期検波手段の出力信号を積分回路で積分し、前記積分回路の出力値から位相変調情報が「0」の場合と「1」の場合のそれぞれの極性において、所定のタイミング信号で所定数を取得し、同じ極性の出力値の平均値を演算手段により求め、前記演算手段の演算結果に応じて前記位相微調整量を決定することを特徴とする。このように構成したことにより、同期検波手段の出力信号を積分した値のばらつきに対する平均値を求めることで、位相微調整量を復調性能に基づいてより正確に決定することができ、安定した記録再生光動作が可能になるように光ディスク装置を製造時に調整できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明の実施形態における装置の概略図である。
【0025】
光源1から出射された光は、カップリングレンズ2、ビームスプリッタ3、1/4波長板4、対物レンズ5等の光学系を経て光ディスク6上の記録面7に集光される。記録面7での反射光は再び上述の光学系に戻り、ビームスプリッタ3を通過し、集光レンズ8によって受光素子9上に集光されて電気信号に変換される。受光素子9の出力は、通常、I/Vアンプ10で電流から電圧に変換され各種演算が行われるが、電流のまま演算を行う場合もある。また、通常、受光素子9およびI/Vアンプ10は複数に分割されており、各受光面およびI/Vアンプ10の出力に基づいて、光ディスク6の記録面7と光スポット焦点との距離を表すフォーカスエラー信号や、記録面7上にあるトラックと光スポットの位置を示すトラックエラー信号、光ディスク6の記録面7上に記録されている情報を検出するRF信号などが生成される。フォーカスエラー信号とトラックエラー信号は、サーボ回路13において演算され、それらの位置データから機構系14を駆動して光スポットを目標位置に移動させる。また記録面7上の情報は再生回路12においてRF信号に演算され後段の信号処理(図示せず)へ送られる。
【0026】
ウォブルを検出して同期変調信号を得る場合、受光素子9の分割形状によってウォブルの検出方法が異なるが、特に、本実施形態で使用する同期変調信号は再生信号から得られるものとする。最も簡易な例は、トラックに沿った受光素子分割線左右の差分から得られるプッシュプル信号(トラックエラー信号の一つである)から検出するものである。以下、サーボ回路13から出力されたプッシュプル信号をもとに復調回路15が動作するという前提で説明する。
【0027】
図2は復調回路における各種の信号波形を示す説明図、図3は第1実施形態における復調回路の構成を示すブロック図であり、16はBPF、17はPLL、18は、BPF16およびPLL17を有し、搬送波を出力する搬送波生成回路、19はLPF、20は乗算器、21は積分器、22はサンプリング回路、27は、LPF19、乗算器20、積分器21、サンプリング回路22を有し、位相復調情報を出力する同期検波回路を示す。
【0028】
まず、光ディスク6のウォブルから得られた位相変調信号から位相変調成分を抽出するためには、位相変調信号と同じ周波数、位相で変調が施されていない搬送波を生成する必要がある。そこで、まず位相変調信号からノイズや位相変調成分を取り除くためにBPF16などの帯域制限フィルタと、安定した信号を発生させるためのPLL17とを有する搬送波生成回路18を用いて搬送波を生成する。この搬送波は位相変調信号と同じ周波数で、位相も安定している。
【0029】
そして、搬送波は位相調整回路24によって位相調整されて、同期検波回路27の乗算器20に出力される。
【0030】
また、位相変調信号からノイズ成分のみを除去するためにLPF19を通過させ、乗算器20において位相変調信号と位相調整回路24の出力信号との乗算演算を行う。乗算器20の出力信号から位相復調信号を得るための方法としては乗算器20の出力信号を低域検出器23に通す方法もあるが、本実施形態では、より安定して位相復調信号を得るために、乗算器20の出力信号を積分器21に通した後、サンプリング回路22でレベル検出を行うことにより、位相復調情報を生成している。なお、実際には、搬送波生成回路18および同期検波回路27の前段に偏心やPush−Pull信号振幅のアンバランス等の影響を軽減するために図示しないAGC(オートゲインコントロール)回路等が用いられることも多い。
【0031】
図2には、位相変調が施されている位相変調信号と、搬送波、乗算器20の出力信号および低域検出器23の出力信号の波形が示されている。位相変調情報と低域検出器23の出力信号とを比較すると分かるように、低域検出器23の出力信号のレベルによって位相変調情報が再現される。基本的な位相復調動作は以上の通りである。
【0032】
次に、位相調整回路24における搬送波と位相変調信号との位相ずれを補正するための動作について説明する。
【0033】
ところで、位相変調信号に含まれるノイズ成分や位相変調成分を除去するBPF16は、周波数によって位相が変化しやすい。また、位相変調信号系にLPF19だけでなく前述したAGC回路があるとその影響により位相変化が発生することもある。さらにPLL17等によるデジタル信号的な遅延が発生することもありうる。このため搬送波と位相変調信号とに位相差が発生してしまう。この位相差は記録線速度が一定であれば位相調整回路24にある一定の補正値を設定しておけば実使用上問題なく復調性能が得られる。しかし記録線速度が異なる場合はその影響が速度によって異なってくるため最適な位相補正量が異なってくる。
【0034】
そこで、本実施形態による光ディスク装置では、記録速度毎に位相調整回路24に設定する位相補正量を、装置の動作速度によって変更するように構成されている。光ディスクの記録速度は2×,4×といったように基準速度の倍数で表すことが一般的だが、これら装置のサポートしている記録速度毎に異なる最適な位相微調整量を不揮発性のメモリ26に記憶しておき、記録速度設定手段25に設定した記録速度に対応する位相微調整量をメモリ26から読み出し、位相調整回路24に出力する位相補正量を設定する。
【0035】
そして、位相調整回路24が記録速度設定手段25からの位相補正量の情報信号に基づいて搬送波の位相を調整することにより、どの記録速度でも安定した復調性能を示すことができる。
【0036】
さらに、これらの位相ずれ要因の中で、特に、BPF16の中心周波数f0が構成素子(LSI)ごとにあるばらつきを持ってしまうことが多く、それにより装置毎に最適な位相微調整量が異なってしまう。そこで、装置毎に装置の製造段階において位相微調整量の調整を行い、その結果をメモリ26に記録しておく。そして、装置の実際の動作時に、メモリ26に記録したパラメータに従って記録速度設定手段25が位相調整回路に出力する位相補正量を設定することによって装置毎のばらつきなく安定した位相復調性能を発揮できるようになる。
【0037】
例えば、ある基準となる記録速度でのみ位相微調整量をその製造過程において調整し、パラメータとしてメモリ26に保存しておき、調整したときと異なる速度で動作するときはファームウェアにより位相微調整量を所定量ずらすことによって最適な位相補正量を設定することも可能である。
【0038】
そして、上述したように、位相変調信号と位相調整回路24において位相が調整された搬送波とを乗算器20に入力し、乗算演算を行い、演算結果を積分器21に入力する。この積分器21の出力をサンプリング回路22で読み取ることによって位相状態を判定し、同期検波と位相復調情報を検出している。すなわち、図4に示すように、タイミング信号が出力されたときの積分器21のレベルを検出し、その検出レベルに応じて位相復調信号を生成する。なお、図3に示すブロック図では、積分器21が1つであるが、複数の積分器を用いても良い。
【0039】
次に、最適な位相微調整量を求める方法について説明する。
【0040】
まず、位相調整回路24において搬送波とは90度位相の異なる信号を位相比較信号として発生させる。すなわち、搬送波がSIN波と仮定すると、位相比較信号はCOS波という関係である。この位相調整回路24はアナログ回路の場合にはPLLの回路に含んだ方が設計しやすい場合もある。位相比較信号とLPF19を通過した位相変調信号とを乗算器20で乗算すると、乗算結果から両者の位相ずれ90+α度の信号が得られる。このαという位相ずれは、生成した搬送波と位相変調信号との位相ずれと同じものである。
【0041】
図5,図6は位相ずれ90+α度の信号例を示すものであり、図5は位相ずれが無い場合(α=0)、図6は位相ずれが有る場合(α≠0)を示す。
【0042】
図5から位相ずれの無い場合、すなわち位相変調信号のLPF19通過後と位相比較信号との位相差が90度であるので低域検出器23の出力は0レベル、積分器21の出力は0付近で、ある特定のレベルを基準に上下する。しかし図6のように位相ずれが有る場合、低域検出器23の出力0からプラス側のあるレベル(位相変調信号が反転しているときはマイナス側)に変化し、積分器21の出力はどんどん増加していく。したがって、この低域検出器23の出力レベル、もしくは積分器21の出力を検出することにより、αの値が算出可能となり、位相微調整量の最適値を取得することができる。
【0043】
次に、最適な位相微調整量を求める他の方法について説明する。
【0044】
この方法は、積分器21のばらつきを評価して位相微調整量の最適値を求めるものである。2相位相変調方式においては、光ディスク6にデータが記録してあると高周波なデータ成分(RF成分)がノイズとなるため、ウォブル検出にとってより厳しい状況となる。これは記録中においても同様である。したがって光ディスクにおける位相変調信号は上述したノイズが多い状況でも如何に安定して位相反転を検出できるかが検出能力のポイントとなる。
【0045】
そこで、積分器21の出力のばらつき量と平均値を求め、その比を評価することで位相微調整量の最適値を求めるようにする。図4の積分器出力に示すように位相変調情報が0の場合と1の場合とにおいては位相復調信号の極性が異なる。この積分器21の出力の絶対値レベルが大きく保たれているほど位相変調信号が正しく検出されていることになる。ばらつき評価のためには常に同じ極性の信号をサンプルする必要があるため、例えば同期信号の積分器21の出力のみを一定回数サンプリングする。サンプリング回数はディスクの回転等による変動を吸収できるようになるべく多い方がよい。
【0046】
図7は、位相変調信号の同期部の一つ目からWBL#00,WBL#01,……と表した場合に、同期領域にあたるWBL#00とWBL#01の積分器出力をプロットしてなる分布図である。
【0047】
例えば、DVD+RW等の位相変調信号では、WBL#00,WBL#01,……,WBL#92までであり、この93個のウォブルで1周期になる。具体的には、同期部(図2の同期領域)がWBL#00〜WBL#03、データ部(図2のデータ領域)がWBL#04〜WBL#07、位相一定領域部(図2の位相一定領域)がWBL#08〜WBL#092となっている。
【0048】
図7における、WBL#00とWBL#01の平均値レベルとばらつき量の比を評価することによって実動作における復調性能が正しく求められ、この比の値が大きくなるように位相微調整量を決定することで高い復調性能が得られる。この平均値レベルとばらつき量の検出は、回路的に求めても良い、装置を動かすファームウェアで計算させることもできる。あるいは、積分器21の出力とそのタイミング信号のみ装置から外部に出力させるようにし、外部調整治具によって求めるようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、光ディスク装置のサポートするそれぞれの記録線速度について最適な位相調整量を設定することにより、どの記録速度でも安定して位相変調信号の復調ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における装置の概略図
【図2】本実施形態における復調回路の各種信号波形を示す波形図
【図3】本実施形態における復調回路の構成を示すブロック図
【図4】積分器の出力波形を示す波形図
【図5】搬送波と位相変調信号との位相ずれがない場合の低域検出器の出力波形および積分器の出力波形を示す波形図
【図6】搬送波と位相変調信号との位相ずれがある場合の低域検出器の出力波形および積分器の出力波形を示す波形図
【図7】位相変調信号の同期部の一つ目からWBL#00,WBL#01,……と表した場合に、同期領域にあたるWBL#00とWBL#01の積分器出力をプロットしてなる分布図
【符号の説明】
1 光源
2 カップリングレンズ
3 ビームスプリッタ
4 1/4波長板
5 対物レンズ
6 光ディスク
7 記録面
8 集光レンズ
9 受光素子
10 I/Vアンプ
12 再生回路
13 サーボ回路
15 復調回路
16 BPF
17 PLL
18 搬送波生成回路
19 LPF
20 乗算器
21 積分器
22 サンプリング回路
23 低域検出器
24 位相調整回路
25 記録速度設定手段
26 メモリ
27 同期検波回路

Claims (4)

  1. ディスク面上の溝をウォブルさせて2相位相変調方式を用いた位置情報を記録している光ディスクに対して、光ディスク面内の所望の位置に情報を記録する光ディスク装置であって、
    前記ウォブルに基づいて生成された位相変調信号から搬送波を生成する搬送波生成手段と、
    基準記録線速度の定数倍の関係にある複数の記録線速度から1つの記録線速度を選択して設定する記録速度選択手段と、
    前記記録速度選択手段によって選択された記録線速度において、1つの記録速度に対応した搬送波の位相微調整量を予め設定し、他の記録速度における搬送波の位相微調整量を、動作時において前記位相微調整量を所定量オフセットさせて決定し、前記位相変調信号と前記搬送波との位相を一致させるように前記搬送波の位相を調整するための位相微調整量を設定する設定手段と、
    前記位相微調整量に基づいて前記搬送波の位相を調整する位相調整手段と、
    前記位相微調整量を保存するメモリ手段と、
    前記位相調整手段から出力された搬送波に対して90度の位相差をもちかつ位相が微調整可能な位相比較信号、前記位相変調信号とを入力して乗算演算を行う乗算器を有し、前記搬送波と前記位相変調信号との位相を比較して前記位相変調信号を復調する同期検波手段とを備え
    前記位相比較信号の位相を変化させながら前記乗算器の出力レベルを検出し、前記乗算器の出力の絶対値レベルが最小となったときの位相変化量を前記搬送波の位相微調整量として決定し、前記搬送波の位相を制御することを特徴とする光ディスク装置。
  2. ディスク面上の溝をウォブルさせて2相位相変調方式を用いた位置情報を記録している光ディスクに対して、光ディスク面内の所望の位置に情報を記録する光ディスク装置であって、
    前記ウォブルに基づいて生成された位相変調信号から搬送波を生成する搬送波生成手段と、
    基準記録線速度の定数倍の関係にある複数の記録線速度から1つの記録線速度を選択して設定する記録速度選択手段と、
    前記記録速度選択手段によって選択された記録線速度に対応して、前記位相変調信号と前記搬送波との位相を一致させるように前記搬送波の位相を調整するための位相微調整量を設定する設定手段と、
    前記位相微調整量に基づいて前記搬送波の位相を調整する位相調整手段と、
    前記位相微調整量を保存するメモリ手段と、
    前記位相調整手段から出力された搬送波と前記位相変調信号とを入力し、前記搬送波と前記位相変調信号との位相を比較して位相変調信号を復調する同期検波手段と、
    前記同期検波手段の出力信号を積分する積分回路と、
    前記積分回路の出力値から位相変調情報が「0」の場合と「1」の場合のそれぞれの極性において、所定のタイミング信号で所定数を取得し、同じ極性の出力値の平均値を求める演算手段とを備え、
    前記演算手段の演算結果に応じて前記位相微調整量を決定し、前記搬送波の位相を制御することを特徴とする光ディスク装置。
  3. 1つの記録速度に対応した搬送波の位相微調整量を予め設定し、他の記録速度における搬送波の位相微調整量を、動作時において前記位相微調整量を所定量オフセットさせて決定することを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 請求項2記載の光ディスク装置を製造するため製造工程において、搬送波の位相を微調整するための位相微調整量の値を予め求めてメモリ手段に記憶させ、動作時に前記メモリ手段に保持した位相微調整量の値を用いる光ディスク装置の調整方法であって、
    前記同期検波手段の出力信号積分回路で積分し、前記積分回路の出力値から位相変調 情報が「0」の場合と「1」の場合のそれぞれの極性において、所定のタイミング信号で所定数取得し、同じ極性の出力値の平均値を演算手段により求め、前記演算手段の演算結果に応じて前記位相微調整量を決定することを特徴とする光ディスク装置の調整方法
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