JP4036386B1 - 浄化工法 - Google Patents

浄化工法 Download PDF

Info

Publication number
JP4036386B1
JP4036386B1 JP2007130048A JP2007130048A JP4036386B1 JP 4036386 B1 JP4036386 B1 JP 4036386B1 JP 2007130048 A JP2007130048 A JP 2007130048A JP 2007130048 A JP2007130048 A JP 2007130048A JP 4036386 B1 JP4036386 B1 JP 4036386B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vertical wall
groundwater
purification
water
vertical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007130048A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008284431A (ja
Inventor
田 宏 吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemical Grouting Co Ltd
Original Assignee
Chemical Grouting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chemical Grouting Co Ltd filed Critical Chemical Grouting Co Ltd
Priority to JP2007130048A priority Critical patent/JP4036386B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4036386B1 publication Critical patent/JP4036386B1/ja
Publication of JP2008284431A publication Critical patent/JP2008284431A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • Y02W10/12

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

【課題】地下水流が存在する環境下における汚染土壌を、低コストで且つ確実に浄化処理することが出来る浄化工法の提供。
【解決手段】地下水が流れている領域に存在する汚染された地下水(W1、W3)及び土壌(Gp)を浄化する浄化工法において、処理するべき領域を垂直壁(1)で分割し、該垂直壁(1)は透水材(F1)と浄化材(F2)を包含して透水性を有する様に造成されており、浄化材(F2)は水素除放材(HRC)、高級脂肪酸(高級脂肪酸エステルを含む)、栄養材(EDC、大豆由来の栄養材)、鉄の何れかであることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、汚染された地下水及び土壌を浄化する技術に関する。
例えば揮発性物質(VOC)の様な汚染物質で汚染された土壌を浄化するため、従来は、汚染された領域Gpの周辺を不透水壁10で包囲して(図14参照)、地下水の流れにより汚染物質が拡散してしまうことを防止した後に、不透水壁10で包囲された領域20の土壌を掘削して地上側に移動し、地上側で処理していた。
掘削された汚染土壌の処理としては、例えば、薬品を注入し、或いは、微生物を繁殖させることにより、行っていた。
しかし、図14で示す様な従来の汚染土壌の処理工法では、不透水壁10で包囲された領域20の土壌を掘削するのに多大な労力及びコストが必要となる。
特に、土壌が汚染されているか否かの判定は、10m四方の領域毎に行われるので、10m四方の領域において、所定深さまで掘削しなければならず、そのコストは莫大なものとなる。
また、不透水壁10の造成に当って、従来は、固化材を土壌に混合、撹拌する機械撹拌工法やシートパイルを打設して、連続壁を造成している。
上述した様に、10m四方について、不透水壁10を機械撹拌工法で造成するのは、比較的労力及びコストが多くなってしまう。
さらに、浄化工法を施工した後、不透水壁10が施工現場に残ってしまい、浄化後における当該領域で新たな建築工事が行われた場合に、不透水壁10を撤去しなければならず、不透水壁10は構造材として一定の強度を有しているので、その撤去のために多大な労力が必要となる。
その他の従来技術としては、揚水管により汚染地下水を経時的に効率良く汲み上げて除去する技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)では、汚染地下水を地上側まで揚水して汚染物質の浄化処理を行わなければならないので、地上側に汚染物質処理設備を別途設けなければならない。
また、汚染地下水を全て揚水した場合には、地盤沈下等の問題を惹起する恐れが存在する。
特開2007−32223号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、地下水流が存在する環境下における汚染土壌を、掘削除去することなく原位置で確実に浄化処理することが出来る浄化工法の提供を目的としている。
本発明によれば、地下水が流れている領域に存在する汚染された地下水及び土壌を浄化するために処理する領域を垂直壁で分割する浄化工法において、高圧流体(JW)を水平方向に噴射して溝(B)を掘削し、掘削された溝(B)中に透水材(F1)と浄化材(F2)との混合流体(Fx)を注入して透水性を有する垂直壁(1)を造成し、ここで浄化材(F2)は水素徐放材、高級脂肪酸、栄養材、鉄のいずれかであり、前記垂直壁はその最深部(11)が粘性土層(Gc)に到達しており、前記垂直壁に縦孔(5)を削孔し、その縦孔(5)を経由して浄化材(F1)を供給し、前記縦孔(5)を経由して圧力或いは負圧を供給し、垂直壁(1)で囲まれた領域に井戸(6)を削孔し、該井戸(6)を吸引井として作用させて井戸(6)から地下水(W1)を地上側に揚水して地下水(W1)を浄化し、注入井として作用させた井戸(6)を介して浄化された地下水を地中に戻すようになっている。
なお、ここで浄化された地下水を注入井として作用する井戸(6)を介して地中に戻す場合に、浄化された地下水に浄化材(F2)を添加してもよい。
また本発明によれば、垂直壁(1)に透水材(F1)及び浄化材(F2)を含む板状部材(1A)が挿入可能な空隙(7)を形成し、透水材(F1)の透水作用或いは浄化材(F2)の浄化作用が低下した場合に前記板状部材(1A)を空隙(7)から抜き取り、新たな透水材及び浄化材を含む板状部材(1A)を前記空隙(7)に挿入するようになっている。
上述する構成を具備する本発明によれば、汚染領域(Gp)における汚染物質は地下水(W)により連行されるので、汚染領域(Gp)から汚染物質が徐々に移動する。ここで、汚染物質を連行した地下水(W1)が透水性を有する垂直壁(1)を透過する際に、地下水(W1)に連行された汚染物質が、垂直壁(1)中の浄化材と化学反応(還元反応)を起して分解され、或いは、浄化材中で繁殖した微生物等によって生物学的に分解される。
そのため、地下水(W)流により汚染物質が拡散してしまうことが防止される。
また本発明によれば、地下水(W)の流れと、垂直壁(底盤2)における浄化材(鉄やバイオ処理材で繁殖した微生物等)の作用により、汚染物質が徐々に浄化されるので、垂直壁(底盤2)に囲まれた領域(E)全体を掘削して地上側まで移動する必要が無い。また、汚染物質処理設備を別途建造する必要が無い。
さらに本発明によれば、垂直壁(1)や底盤(2)において固化材を使用する必要が無いので、その強度は従来技術における不透水壁に比較して極めて弱い。そのため、浄化が完了した後、浄化された土壌(G)に垂直壁(1)や底盤(2)が埋め殺しとなっていても、当該領域(E)に新たな建築工事を行う際に、垂直壁(1)や底盤(2)が極めて弱く、その撤去は容易であり、撤去のためのコストを低く抑えることが出来る。
本発明において、垂直壁(1)下方に底盤(2)を造成すれば、汚染物質を連行する地下水(W3)が下方へ流れようとして底盤(2)を透過する際に、地下水に連行された汚染物質は、底盤(2)に混合されている浄化材(鉄)と化学反応を起して、分解される。そのため、底盤(2)を透過した地下水(W4)は、汚染物質を包含しない。
換言すれば、汚染物質を連行した地下水(W3)が上方から下方へ流れ、垂直壁(1)を透過しない場合でも、底盤(2)を透過する際に汚染物質は分解されるので、拡散は防止される。
また、地下水を汲み上げる必要が無いので、地盤沈下やその他の不都合を生じることも無い。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1〜図7を参照して第1実施形態を説明する。
図1〜図7の第1実施形態では、処理すべき領域、すなわち広範囲に亘る汚染領域Gpを、複数の垂直壁1により分割或いは分断している。
すなわち、図1で示す様に、汚染領域Gpを横断する様に複数の垂直壁1を造成し、且つ、格子状に配置することにより、垂直壁1によって、汚染領域Gpを複数区画に分割している。
それと共に、処理すべき領域、すなわち広範囲に亘る汚染領域Gpは、垂直壁1によって包囲されている。
ここで、図7を参照して後述する様に、汚染領域Gpには地下水Wが流れている。係る地下水流Wは、図1〜図6では図示されていない。
垂直壁1を造成する態様が、図2及び図3で示されている。
先ず、図2で示す様に、図示しないボーリングロッドにより、土壌Gにボーリング孔Hを削孔する。このボーリング孔Hは、造成するべき垂直壁1の概略中心部分に削孔する。
次に、図3で示す様に、ボーリング孔Hにロッド3を挿入する。ロッド3の先端には、噴射機構であるモニタ4が取り付けられている。
モニタ4は、円周方向に少なくとも2箇所のジェット噴射口41が設けられており、且つ、底部42に注入口43が設けられている。
ジェット噴射口41から、例えば、高圧水ジェットJwが噴射される。なお、ジェット噴射口41の周囲に複数の高圧エア噴射口を配置し、高圧エア噴射口から高圧エアを噴射する様に構成しても良い。その様に構成すれば、高圧水ジェットJwの周囲を高圧エア噴流が包囲する様に噴射されるので、ジェットJwによる掘削距離が増加する。
モニタ底部42の注入口43からは、垂直壁1を造成する材料である透水材F1と、浄化材(鉄及び/又はバイオ処理材)F2との混合流体Fxが、領域(溝)Bに注入される。ここで領域(溝)Bは、ジェットJwにより掘削された領域である。
透水材F1としては、砂が用いられる。ビーズを用いても良い。或いは、砂とビーズとを混合して用いることも可能である。
透水材(砂及び/又はビーズ)F1は、垂直壁1において、地下水通路の役割を奏する。
浄化材F2である鉄及び/又はバイオ処理材は、後述する様に、VOCの様な汚染物質を分解するための材料である。
化学反応により汚染物質を分解する材料が、鉄である。
一方、バイオ処理材は、細菌、ウィルス、その他の微生物(微生物等)を繁殖させて、繁殖した微生物等による生物学的反応により、汚染物質を分解するための材料である。
バイオ処理材としては、例えば、水素徐放材、高級脂肪酸(高級脂肪酸エステルを含む)、大豆由来の栄養剤(例えば、Electron Doner Compounds:EDC)が好ましい。
ここで、高級脂肪酸(高級脂肪酸エステルを含む)及び大豆由来の栄養剤(例えば、EDC)は、嫌気性微生物を活性化する作用がある。
図4で示す様に、モニタ4は、ジェット噴射口41から高圧水ジェットJwを噴射しつつ、角度θ毎に、時計方向への回動と反時計方向への回動とを繰り返す(図3の矢印Rで示す往復回動する動き)。換言すれば、モニタ4は、角度θだけ往復揺動(往復回動)をしつつ、高圧水ジェットJwを噴射する。
この角度θは、造成するべき垂直壁1の厚さにより、施工現場毎に、ケース・バイ・ケースで決定される。
図4で示す様に、モニタ4が角度θの往復揺動(往復回動)をすることにより、垂直壁1における所定の壁厚だけ、土壌Gが切削される。
その状態で、モニタ4を引き上げれば(図3の矢印U)、土壌Gが溝状に切削される。そして、当該切削された領域に、透水材F1と、浄化材(鉄及び/又はバイオ処理材)F2との混合流体Fxが注入されて、充填される。
図3において、高圧水ジェットJwで切削された領域Bに、透水材F1と、浄化材F2との混合流体Fxを注入するに際しては、いわゆる「コンパクショングラウティング」の手法を適用することも可能である。
図2〜図4では、流体を噴射(高圧水ジェットを噴射)して溝Bを掘り、その溝Bに混合流体Fxを注入して、垂直壁を造成している。しかし、機械式撹拌装置(例えば、多軸式撹拌装置等)を用いて、原位置土と透水材及び浄化材を撹拌、混合して、垂直壁を造成することも可能である。
汚染領域Gpを含む施工区画の外殻部(外縁部)に、垂直壁1を造成したならば、図5で示す様に、垂直壁1の最深部11近傍であって、最深部11よりも若干上方の位置に、底盤2を造成する。
図5で示す様に、底盤2を造成する手法は、図3で示す連続壁(垂直壁)を造成するのと同様である。
ただし、図3では、ロッド3及びモニタ4を角度θだけ往復揺動(往復回動)しているが、図5の底盤造成では、ロッド3及びモニタ4を回転している(図5の例では、反時計方向R1へ回転)。また、混合流体Fxを注入しつつ、ロッド3及びモニタ4を地上側へ引き上げる距離は、図5の底盤造成では、底盤2の厚さに相当する距離のみでよい。
ここで、図3では、モニタ底部42から注入される混合流体Fxは、バイオ処理材及び/又は鉄材を包含するが、図5の底盤造成に際しては、鉄及び透水材(固化材を含む場合もある)の混合流体Fxが注入される。
すなわち、図5で示す底盤造成では、バイオ処理材は注入しない。
図13を参照して後述するが、底盤2には、施工終了後に薬剤等を補充することが困難であり、バイオ処理材は継続的な補充を必要とするからである。
但し、施工条件その他により、ケース・バイ・ケースで、バイオ処理材を含有する底盤2を造成することも可能である。
図6で示す様に、汚染領域Gpが粘性土層Gcの上方に存在し、粘性土層Gcまでの深度が深過ぎない(例えば、深度10m未満)場合には、垂直壁1の最深部11が粘性土層Gcまで到達する様に垂直壁1を造成すれば、図5で示す底盤2は造成する必要は無い。
図7は、第1実施形態の作用効果を示している。そして図7では、底盤2を造成する場合を示している。
図6で示す様に、垂直壁1で囲まれた領域において、汚染領域Gpは、平面領域については全域に亘って存在する。しかしながら、図7においては、地下水流(矢印W、W1、W2、W3、W4)による汚染物質の連行を分かり易く表現するため、汚染領域Gpを小さく表現している。
図7において、矢印W、W1、W2、W3、W4は、地下水流を示している。そして、図7における左側が地下水流の上流側であり、地下水流Wは、図7の左側から右側に向って流れているものとする。
符号Wで示す地下水が、図7における左側の垂直壁1を透過して、汚染流域Gp(上述したように、図7では小さい領域として表現されている)に到達し、汚染領域Gpから汚染物質を連行して、図7の右側へ移動(矢印W1)する。そして、右側の垂直壁1を透過する。
図7において、汚染領域Gpから汚染物質を連行する以前の地下水流は、白抜きで表現された矢印Wで示されている。一方、汚染領域Gpから汚染物質を連行した地下水流、すなわち汚染物質を包含する地下水流は、ハッチングの矢印W1(W3)で示されている。
汚染物質を連行した地下水W1が右側の垂直壁1を透過する際に、垂直壁1における地下水W1の透過個所(1X)においては、地下水W1に連行された汚染物質は、垂直壁1中に充填された鉄と化学反応(還元反応)を起して分解される。或いは、地下水W1に連行された汚染物質は、垂直壁1(の符号1xの領域)に混在しているバイオ処理材料で繁殖した微生物等によって、生物学的に分解される。
すなわち、地下水W1に連行された汚染物質は、右側の垂直壁1を透過する際に、化学反応及び/又は生物学的反応により、分解される。その結果、図7における右側の垂直壁1を透過した地下水W2は、汚染物質を包含しなくなる。そして、地下水流により汚染物質が拡散してしまうことが防止される。
図7において、右側の垂直壁1を透過した際に、化学反応及び/又は生物学的反応により汚染物質が分解されて、汚染物質を包含しなくなった地下水流は、白抜きで表現された矢印W2で示されている。
また、汚染物質を連行する地下水Wが、矢印W3(ハッチングの矢印)で示す様に、下方へ流れようとしても、底盤2(の符号2xの領域)を透過する際に、汚染物質は、底盤2に混合されている鉄と化学反応を起して、分解される。そのため、底盤2を透過した地下水(矢印W4)は、汚染物質を包含しない。
換言すれば、汚染物質を連行した地下水Wが、上方から下方へ流れて垂直壁1を透過しない場合でも、底盤2を透過する際に汚染物質は分解され、拡散は防止される。
底盤2を透過する際に汚染物質が分解された地下水流W4も、白抜きの矢印で表現されている。
ここで、底盤2も透水性を有しているので、雨水により地下水位が増加しても、底盤2の存在により不都合が生じることは無い。
図6で示す様に、垂直壁1の最深部11が粘性土層Gcに到達しており、底盤2を造成していない場合、粘性土層Gcにおける透水性は低いので、汚染物質を連行する地下水は垂直壁1側に流れ、垂直壁1を透過する。
垂直壁1を透過する際に、地下水に連行された汚染物質は、上述した通り、化学的及び/又は生物学的に分解される。
この様に、図1〜図7の第1実施形態によれば、汚染領域Gpにおける汚染物質は地下水Wにより連行されるので、汚染領域Gpは徐々に浄化されるのである。
そして、汚染物質を連行した地下水Wが垂直壁1、底盤2を通過する際に、汚染物質は化学的に分解され、或いは、生物化学的に分解される。そのため、地下水の流れにより汚染物質が拡散されることは無い。
図1〜図7の第1実施形態によれば、垂直壁(底盤)2に囲まれた領域全体の原位置土を掘削しなくても、地下水の流れと、垂直壁(底盤)2における鉄やバイオ処理材で繁殖した微生物等の作用により、汚染物質が徐々に浄化される。
さらに、垂直壁1や底盤2においては、固化材を使用する必要が無いので、その強度は従来技術における不透水壁に比較して極めて弱い。そのため、浄化が完了した後、浄化された土壌に格子状に配置された垂直壁1や底盤2が埋め殺しにされていても、当該領域に新たな建築工事を行う際に、当該垂直壁1や底盤2が建築工事の障害となることはない。
これに加えて、図2〜図4で示す様に流体(高圧水)の噴流Jwを用いて垂直壁1を造成すれば、透水性のある垂直壁1を、低コストにて造成することが可能である。
図8を参照して第2実施形態を説明する。
図1〜図7の第1実施形態では、汚染領域Gpが広範囲に亘っており、複数の垂直壁1を格子状に造成して、汚染領域Gpを複数の垂直壁1が横断する様に配置し、以って、汚染領域Gpを分割或いは分断している。
これに対して、図8の第2実施形態は、垂直壁1により、汚染土壌Gpを含む施工区画の外殻部(外縁部)が包囲されている。
ここで、図8では井桁状に4つの垂直壁1を造成しているが、矩形状の垂直壁を造成しても良い。
図8の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図7の第1実施形態と同様である。
図9を参照して第3実施形態を説明する。
図9の第3実施形態は、汚染領域Gpが多数、点在する場合に、複数の垂直壁1を格子状に造成した実施形態である。
図9で示す様に垂直壁1を造成すれば、各汚染領域毎に井桁状に垂直壁1で囲うよりも、施工が容易となる。
図9の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図8の実施形態と同様である。
図10を参照して、第4実施形態を説明する。
図10の第4実施形態では、汚染領域Gpを分割している垂直壁1に、縦孔5を形成している。
この縦孔5は、例えば、施工から所定期間が経過してバイオ処理材が減少してきた場合等に、バイオ処理材を供給(注入)して補充するための注入井として作用する。
また、鉄が不足した場合には、鉄を供給する注入井として作用する。
また、透水材F1(図示を省略)が目詰まりを生じた場合には、縦孔5から図示しないチューブを挿入し、当該目詰り個所へ負圧を作用させて、透水材F1(図示を省略)を閉塞している異物を除去することが可能である。すなわち、注入井のみならず、吸引井としても作用させることができる。
さらに、縦孔5に圧力(正圧)を作用することも可能である。縦孔5に圧力を作用すれば、浄化材の注入が効率的に行われる。或いは、複数の垂直壁1に形成された複数の縦孔5の一部に圧力を作用し、一部に負圧を作用する様に構成しても良い。
図10の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図7の第1実施形態と同様である。
図11を参照して、第5実施形態を説明する。
図11の第5実施形態では、垂直壁1に縦孔5を形成すると共に、垂直壁1で囲まれた領域にも井戸6を削孔した実施形態である。
図11の例では、井戸6は、垂直壁1で囲まれた(分割或いは分断された)汚染土壌Gpに削孔されている。
図11において、井戸6を吸引井として作用させて、汚染された地下水を地上側に揚水する。
井戸6(吸引井)から揚水された地下水は、例えば地上側に設けた水処理施設(図示せず)により、浄化処理される。そして、図示しない水処理施設により浄化された地下水を、縦孔5(注入井として作用)から地中に戻す。
浄化された地下水を縦孔5から地中に戻すことにより、不等沈下を防止することが出来る。
そして、注入井である縦孔5から浄化された地下水を戻す際に、浄化材(鉄及び/又はバイオ処理材)を添加しても良い。
また、垂直壁1における鉄及び/又はバイオ処理材が不足する恐れが存在する場合には、垂直壁1で囲まれた領域E(土壌G)に削孔された井戸6を注入井として、鉄及び/又はバイオ処理材が不足する恐れが存在する垂直壁1における縦孔5を吸引井とする。
注入井である井戸6から鉄及び/又はバイオ処理材を供給する。そして、鉄及び/又はバイオ処理材が不足する恐れが存在する垂直壁1における縦孔(吸引井)5に負圧を作用させて、井戸6から供給された鉄及び/又はバイオ処理材を、垂直壁(鉄及び/又はバイオ処理材が不足する恐れが存在する垂直壁)1へ吸引する。
図11では、4つの垂直壁1に形成された全ての吸引井5に負圧を作用させて、4つの垂直壁1の全てに鉄及び/又はバイオ処理材を供給している(図11における矢印S)が、特定の垂直壁1のみに負圧を作用させて、負圧を作用させた垂直壁1にのみ鉄及び/又はバイオ処理材を供給しても良い。
図11の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図10の第4実施形態と同様である。
図12を参照して、第6実施形態を説明する。
図12の第6実施形態では、垂直壁1には空隙7が設けられている。この空隙7は、板状部材1Aを挿入可能に構成されており、且つ、板状部材1Aを空隙7から取り外し可能に構成されている。
そして、板状部材1Aは、透水材(F1)及び浄化材(F2)を包含して構成されている。
板状部材1B(図12における「古くなった1A」)に混合されている鉄やバイオ処理材(バイオ処理材に繁殖している微生物等)の汚染物質分解能力が限界となり、それ以上に汚染物質を分解することが困難になれば、その様な板状部材1B(図12では点線で示す)を空隙7から撤去する。
そして、板状部材1Bが撤去された空隙7に、新しい板状部材1A(図12では実線で示す)を挿入する。
ここで、予め、地上側Gfで、鉄及び/又はバイオ処理材を混合した垂直壁(パネル)1Aを形成しておくことが可能である。
図12の第6実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図7の第1実施形態と同様である。
図13を参照して、第7実施形態を説明する。
図12の第6実施形態で説明した通り、垂直壁は地中から取り出して、新しい部材と交換することが可能である。しかし、底盤2は、交換不可能である。
また、垂直壁1については、図10、図11で説明した通り、施工完了後に、鉄及び/又はバイオ処理材を新たに供給することが可能である。しかし、底盤2では、施工完了後に、鉄及び/又はバイオ処理材を新たに供給することは困難である。
微生物等を繁殖させることを前提とするバイオ処理材は、定期的に供給しなければ、繁殖した微生物が減少或いは死滅してしまい、汚染物質を生物学的に分解することが出来なくなってしまう。そして、上述した通り、底盤2においては、バイオ処理材を定期的に供給することは困難である。
そのため、底盤2は、バイオ処理材を包含せずに、透水材と鉄とを混合して構成される。
しかし、鉄が汚染物質と化学反応する期間も、一定の限界がある。
そこで、図13で示す様に、透水材と鉄を包含する底盤2を、垂直方向(図13では上下方向)に複数段(図13の例では3段)形成する。
第1段(最上段)の底盤2における鉄の分解能力が低下しても、それよりも下方の底盤2、さらに下方の底盤2が存在するので、複数段の底盤全体における浄化期間を長くすることが出来る。
図13の第7実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図7の第1実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では、垂直壁は汚染土壌を浄化するべき区画の外殻(外縁)を井桁状に包囲しているが、矩形状に包囲しても良い。あるいは、三角形状に垂直壁を造成しても良く、六角形状に(ハニカム状に)垂直壁を造成することも可能である。
本発明の第1実施形態を施工した状態の平面図。 図Aで示す垂直壁の造成の1工程を示す工程図。 図Bとは別の垂直壁造成工程を示す正面図。 図Cを上方から見た状態を示す図。 底盤を造成する状態を示す図。 底盤を造成しない場合を示す図。 第1実施形態の作用効果を示す図。 第2実施形態を示す平面図。 第3実施形態を示す平面図。 第4実施形態を示す平面図。 第5実施形態を示す平面図。 第6実施形態を示す説明図。 第7実施形態を示す正面図。 従来技術を示す平面図
符号の説明
1・・・垂直壁
2・・・底盤
3・・・ロッド
4・・・モニタ
5・・・縦穴
6・・・第2の縦孔
7・・・垂直壁が除去された後の空間
11・・・最深部
41・・・ジェット噴射孔
42・・・モニタ底部
43・・・注入口
Fx・・・混合流体
G・・・地盤
Gc・・・粘性土層
Gp・・・汚染された土壌
W・・・地下水

Claims (2)

  1. 地下水が流れている領域に存在する汚染された地下水及び土壌を浄化するために処理する領域を垂直壁で分割する浄化工法において、高圧流体(JW)を水平方向に噴射して溝(B)を掘削し、掘削された溝(B)中に透水材(F1)と浄化材(F2)との混合流体(Fx)を注入して透水性を有する垂直壁(1)を造成し、ここで浄化材(F2)は水素徐放材、高級脂肪酸、栄養材、鉄のいずれかであり、前記垂直壁はその最深部(11)が粘性土層(Gc)に到達しており、前記垂直壁に縦孔(5)を削孔し、その縦孔(5)を経由して浄化材(F1)を供給し、前記縦孔(5)を経由して圧力或いは負圧を供給し、垂直壁(1)で囲まれた領域に井戸(6)を削孔し、該井戸(6)を吸引井として作用させて井戸(6)から地下水(W1)を地上側に揚水して地下水(W1)を浄化し、注入井として作用させた井戸(6)を介して浄化された地下水を地中に戻すことを特徴とする浄化工法。
  2. 垂直壁(1)に透水材(F1)及び浄化材(F2)を含む板状部材(1A)が挿入可能な空隙(7)を形成し、透水材(F1)の透水作用或いは浄化材(F2)の浄化作用が低下した場合に前記板状部材(1A)を空隙(7)から抜き取り、新たな透水材及び浄化材を含む板状部材(1A)を前記空隙(7)に挿入する請求項1記載の浄化工法。
JP2007130048A 2007-05-16 2007-05-16 浄化工法 Expired - Fee Related JP4036386B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007130048A JP4036386B1 (ja) 2007-05-16 2007-05-16 浄化工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007130048A JP4036386B1 (ja) 2007-05-16 2007-05-16 浄化工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4036386B1 true JP4036386B1 (ja) 2008-01-23
JP2008284431A JP2008284431A (ja) 2008-11-27

Family

ID=39078284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007130048A Expired - Fee Related JP4036386B1 (ja) 2007-05-16 2007-05-16 浄化工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4036386B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7117931B2 (ja) * 2018-08-02 2022-08-15 株式会社不動テトラ 透過性浄化壁の再生方法および地下水の浄化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008284431A (ja) 2008-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012040476A (ja) 汚染土壌または地下水の浄化方法および装置
JP2009112933A (ja) 土壌浄化方法
JP5023850B2 (ja) 汚染土壌及び地下水の浄化方法
JP2009006304A (ja) 油汚染土壌の浄化システム及び浄化方法
JP5711519B2 (ja) 地下水の浄化システムおよび地下水の浄化方法
JP2002143828A (ja) 土壌浄化対策工法及び土壌浄化システム
JP2013017937A (ja) 汚染土壌の浄化方法
JP4036386B1 (ja) 浄化工法
JP3658302B2 (ja) 汚染地盤の浄化方法
JP2014205112A (ja) 多点注入による原位置浄化工法
JP3975239B2 (ja) 汚染地下水浄化方法及び装置
JP2010095877A (ja) 遮断壁構築方法及びそれを用いた地盤浄化方法
JP6077235B2 (ja) 汚染地盤の原位置処理方法
JPH10258266A (ja) 汚染地盤の原位置修復方法および汚染物質処理装置
JP5042278B2 (ja) 汚染土壌浄化工法
JP2007152198A (ja) 土壌浄化工法
JP3930785B2 (ja) 汚染地層浄化方法およびそれに用いる汚染地層浄化システム
JP5603097B2 (ja) 地中油汚染部の浄化方法
JP2008093499A (ja) 汚染土壌の浄化方法及びソイルパイル
JP4318747B1 (ja) 汚染土壌浄化工法
JP5770976B2 (ja) 土壌浄化工法
JP4177155B2 (ja) 浄化体の造成工法
JP5185896B2 (ja) 浄化システム及び浄化方法
JP2002011455A (ja) 汚染土壌の浄化方法及び装置
JP2009006265A (ja) 土壌浄化システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4036386

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees