JP4036013B2 - 周波数監視回路、クロック供給装置、および周波数監視方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のクロック源からのクロックを選択するための周波数監視回路、クロック供給装置、および周波数監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロック供給装置は、ITU−T等で規定されているSDH(Synchronous Digital Hierarchy) ネットワーク上で使用されているクロック源の中から選択可能なクロックを選択し、選択された入力クロック源に含まれているジッタやワンダ成分を取り除いた出力クロックを周辺回路や、後段のネットワークに供給する役割をもっている。よって、ネットワークの信頼性向上のためには障害の発生している入力クロック源を選択しないようにすることが重要である。
【0003】
本発明に関連する従来技術として、特開2000−31952号公報は、選択されている入力クロック源のクロック断を検出することにより選択する入力クロック源の切替を行うクロック切替装置を開示している。
【0004】
しかしながら、この従来装置には選択しているクロックの周波数に障害が発生した場合、入力クロック源の切り替えが起こらず、障害を持った入力クロックに同期したクロックが出力されるという問題があった。その理由は、選択しているクロック源の周波数に障害が発生したとしてもクロック断にはなっていないため、断検出回路が機能せず、結果的に入力クロック源の切り替えが発生しないことにある。
【0005】
また、特開平6−112929号公報は、クロック供給装置においてクロック周波数異常を監視するクロック監視装置を開示している。図4に従来例のブロック図を示す。クロック供給装置31は、入力回線の主信号から抽出したクロック入力信号300のジッタおよびワンダ成分を取り除いたクロック信号301を出力する。通信装置30は、入力回線の主信号303をクロック供給装置31からのクロック信号301に乗せ替え、出力回線の主信号304として後段の通信装置に伝送する。周波数監視回路32は、入力回線のクロック信号300とクロック供給装置31から出力されるクロック信号301との周波数差を監視して入出力の周波数差を監視し、周波数異常警報302を出力する。
【0006】
しかしながら、この従来回路には次のような問題があった。入力クロック周波数の異常を検出することができないということである。その理由は、クロック供給装置31の出力クロック301は、入力回線のクロック信号300に対して同期しており、入力回線のクロック信号300の周波数が変動したとしても出力側のクロック信号301は入力回線のクロック信号301に追従するため、入力クロック信号300と出力クロック301との周波数差がなくなることにある。
【0007】
さらに、同公報には基準発振器を用いて入力クロックの周波数異常を検出するクロック監視回路が提案されているが、この回路には次のような問題があった。入力クロックの中心周波数に対するずれを正確に検出するには、高精度の基準発振器が必要であり、結果的に高価になってしまうということである。その理由は、例えば、ITU−T G.813の勧告によるとSEC(SDH Equipment Clock) と呼ばれるクロッククオリティレベルでの周波数変動可能範囲は±4.6ppm以内との規定がある。しかしながら、上記規定の周波数ずれを検出するには、基準発振器が最低でも上記規定以上の精度を持たなければならないためである。
【0008】
また、特開平4−319575号公報は、VCOを制御する位相比較器の位相差出力値を監視し、位相差出力値が所定許容範囲外の値となったとき、入力する基準クロックを選択するように制御することを開示している。
【0009】
また、特開平5−241680号公報は、セレクタ部で選択されたクロックの周波数変動を監視し、比較値の範囲外であればセレクタ制御部へ通知することを開示している。
【0010】
しかしながら、上記特開平4−319575号公報には、ローパスフィルタの出力レベルが所定の許容値を外れた場合にPLLの追従動作を停止させるように制御すると記載されているが、所定の許容値を決定する手法については何ら開示されていない。また、特開平5−241680号公報にも、所定の許容値を決定する手法は開示されていない。ましてや、デジタル値で比較する手法については何ら示唆されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、安価に構築することができ、メンテナンスが容易である周波数監視回路、クロック供給装置、および周波数監視方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、クロック供給装置の運用前又はメンテナンス時に障害判定用の最高周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果をデジタルサンプリングした最高デジタル値と、運用前又はメンテナンス時に障害判定用の最低周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果をデジタルサンプリングした最低デジタル値とを記憶する記憶手段と、クロック供給装置の運用時に複数の入力クロックの中から選択している入力クロックと電圧制御発振器の出力クロックとの位相比較結果をデジタルサンプリングした運用時デジタル値が、記憶手段に記憶された最高デジタル値と最低デジタル値との範囲内に収まるか否かを判断するデジタル値比較手段と、を有し、デジタル値比較手段による判断の結果、運用時デジタル値が範囲を外れたとき、アラーム信号を出力することを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、運用時デジタル値、最高デジタル値、および最低デジタル値を取得し、選択している入力クロックの周波数をモニタするモニタ手段をさらに有することを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の発明は、複数の入力クロックの中から1の入力クロックを選択するクロック選択部と、基準クロックとなる出力クロックを出力する電圧制御発振手段と、電圧制御発振手段の出力クロックを分周した信号とクロック選択部により選択された入力クロックを分周した信号とを比較する位相比較手段と、位相比較手段による位相比較結果信号をデジタルサンプリングするデジタルサンプリング手段と、を有するPLL部と、クロック供給装置の運用前又はメンテナンス時に障害判定用の最高周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果信号がデジタルサンプリング手段によりデジタルサンプリングされた最高デジタル値と、運用前又はメンテナンス時に障害判定用の最低周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果信号がデジタルサンプリング手段によりデジタルサンプリングされた最低デジタル値とを記憶する記憶手段と、クロック供給装置の運用時における出力クロックを分周した信号と入力クロックを分周した信号との位相比較結果信号がデジタルサンプリング手段によりサンプリングされた運用時デジタル値が、記憶手段に記憶された最高デジタル値と最低デジタル値との範囲内に収まるか否かを判断するデジタル値比較手段と、を含む周波数変動監視部と、を有し、周波数変動監視部は、デジタル値比較手段による判断の結果、運用時デジタル値が範囲を外れたとき、アラーム信号を前記クロック選択部に出力することを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、運用時デジタル値、最高デジタル値、および最低デジタル値を取得し、選択している入力クロックの周波数をモニタするモニタ手段をさらに有することを特徴としている。
【0016】
請求項5記載の発明は、クロック供給装置の運用前又はメンテナンス時に、障害と判定する最高周波数を入力クロックに入力し、入力クロックにおける位相比較結果をデジタルサンプリングして、最高デジタル値としてデータメモリに書き込む最高デジタル値登録工程と、運用前又はメンテナンス時に、障害と判定する最低周波数を入力クロックに入力し、入力クロックにおける位相比較結果をデジタルサンプリングして、最低デジタル値としてデータメモリに書き込む最低デジタル値登録工程と、複数の入力クロックの中から1の入力クロックを選択するクロック選択工程と、クロック選択工程により選択された入力クロックを分周した信号と、基準クロックとなる出力クロックを出力する電圧制御発振器の出力クロックを分周した信号とを比較する位相比較工程と、位相比較工程で得られた位相比較結果をデジタルサンプリングするデジタルサンプリング工程と、最高デジタル値登録工程、および最低デジタル値登録工程により登録された最高デジタル値、および最低デジタル値をデータメモリから読み出すデジタル値読出工程と、クロック供給装置の運用時における出力クロックを分周した信号と入力クロックを分周した信号との位相比較結果がデジタルサンプリング工程によりサンプリングされた運用時デジタル値が、デジタル値読出工程により読み出された最高デジタル値と最低デジタル値との範囲内に収まるか否かを判断するデジタル値比較工程と、デジタル値比較工程による判断の結果、運用時デジタル値が範囲を外れたとき、アラーム信号を出力するアラーム工程と、を有することを特徴としている。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、運用時デジタル値、最高デジタル値、および最低デジタル値を取得し、クロック選択工程により選択されている入力クロックの周波数をモニタするモニタ工程をさらに有することを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
まず、本発明を概説する。本発明によるクロック供給装置は、選択している入力クロックの周波数変動を監視し、あらかじめ定められた以上の周波数ずれを検出した場合には、入力クロックの周波数に異常が発生したと判断して別の選択可能な入力クロック源に切り替える周波数変動監視回路を設ける。これにより、周波数障害のあるクロック源が周辺回路および後段のネットワークに伝送されることを防ぐことができる。
【0019】
図1において、入力クロック信号101〜10N(N:自然数)は、各々分周回路1−1〜1−Nにおいて位相比較周波数に分周後、クロックセレクタ2に入力される。クロックセレクタ2は、クロック選択制御回路11から入力されるクロック選択制御信号120に基づき、タイミング信号201〜20Nの中から選択可能な1つの信号を選択し、入力側位相比較タイミング信号110として位相比較器3に出力する。
【0020】
位相比較器3は、電圧制御発振器7から出力されるクロック信号115を分周回路8で位相比較周波数に分周したVCO側位相比較タイミング信号116と、上記入力側位相比較タイミング信号110との位相を比較して位相比較結果信号111を出力する。位相比較結果信号111は、デジタルサンプリング回路4においてデジタル値に変換され、D/Aコンバータ5およびループフィルタ6を経由して電圧制御発振器7の制御を行う。
【0021】
また、データメモリ9は、クロック供給装置の運用開始前もしくはメンテナンス時にデジタルサンプリング回路4から出力される位相比較結果のデジタル値112を記憶するメモリである。データメモリ9は、選択しているクロックに周波数異常と判断する最高周波数を入力した場合のサンプリング結果のデジタル値と、最低周波数を入力した場合のデジタル値を格納する。
【0022】
デジタル値比較回路10は、クロック供給装置の運用時に上記データメモリ9に格納された最高周波数での位相比較結果のデジタル値117と、最低周波数でのデジタル値118とを読み出す。そして、現在の位相比較結果をサンプリングしたデジタル値112が、上記デジタル値117とデジタル値118との範囲内から外れている場合は、選択しているクロックの周波数に障害があると判断し、周波数異常ALM信号119を出力して別の選択可能な入力クロック源に切り替える。
【0023】
以上の動作から、周波数に障害のある入力クロックが選択され続けることがないため、周辺回路および後段のネットワークには信頼性の高いクロックを供給できるという特徴を有することになる。
【0024】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるクロック供給装置の構成を示すブロック図である。図1において、入力クロック信号101〜10Nは、各々分周回路1−1〜1−Nにおいて位相比較周波数に分周した後、クロックセレクタ2に入力される。クロックセレクタ2は、クロック選択制御回路11から入力されるクロック選択制御信号120に基づき、位相比較周波数に分周したタイミング信号201〜20Nの中から選択可能な1つの信号を選択し、入力側位相比較タイミング信号110として位相比較器3に出力する。
【0025】
位相比較器3は、電圧制御発振器7から出力されるクロック信号115を分周回路8で位相比較周波数に分周したVCO側位相比較タイミング信号116と、上記入力側位相比較タイミング信号110との位相を比較して位相比較結果信号111を出力する。位相比較結果信号111は、デジタルサンプリング回路4においてデジタル値112に変換され、D/Aコンバータ5およびループフィルタ6を経由して電圧制御発振器7の制御を行う。
【0026】
また、データメモリ9は、クロック供給装置の運用開始前もしくはメンテナンス時に上記デジタルサンプリング回路4から出力される位相比較結果のデジタル値112を記憶するメモリである。データメモリ9は、選択しているクロックに周波数異常と判断する最高周波数を入力した場合のサンプリング結果のデジタル値と、最低周波数を入力した場合のデジタル値を格納する。
【0027】
デジタル値比較回路10は、クロック供給装置の運用時に上記データメモリ9に格納された最高周波数での位相比較結果のデジタル値117と最低周波数でのデジタル値118とを読み出す。そして、現在の位相比較結果をサンプリングしたデジタル値112と比較して、選択しているクロックの周波数異常ALM信号119をクロック選択制御回路11に出力する。
【0028】
クロック選択制御回路11は、外部から入力される各入力クロック101〜10Nのクロック断情報121、クロックの品質を示すクオリティ情報122、及び上記周波数異常ALM信号119に基づき最適な入力クロックを選び出し、クロック選択制御信号120をクロックセレクタ2に出力する。
【0029】
次に、クロック選択部12およびPLL部13の動作について、図1のブロック図を参照して説明する。図1において、入力クロック信号101〜10Nは、外部クロック供給装置から入力されたクロックもしくは対向の伝送装置から伝送される主信号データから抽出したクロックである。各々分周回路1−1〜1−Nは、入力クロック信号101〜10Nを位相比較周波数に分周したタイミングパルス201〜20Nを生成しクロックセレクタ2に入力する。
【0030】
クロックセレクタ2は、クロック選択制御回路11から入力されるクロック選択制御信号120に基づき、上記タイミング信号201〜20Nの中から選択可能な1つの信号を選択し、入力側位相比較タイミング信号110として位相比較器3に出力する。
【0031】
位相比較器3は、電圧制御発振器7から出力されるクロック信号115を分周回路8で位相比較周波数に分周したVCO側位相比較タイミング信号116と、上記入力側位相比較タイミング信号110との位相を比較して位相比較結果信号111を出力する。位相比較結果信号111は、デジタルサンプリング回路4においてデジタル値112に変換され、D/Aコンバータ5およびループフィルタ6を経由して電圧制御発振器7に入力される。電圧制御発振器7は、ループフィルタ6が出力する制御電圧114に基づき、選択している入力クロックに同期した出力クロック115を得る。出力クロック115は、周辺回路および後段のネットワークの基準クロックとして使用される。
【0032】
クロック選択制御回路11は、外部から入力される各入力クロック信号101〜10Nのクロック断情報121、クロックの品質を示すクオリティ情報122、及び選択しているクロックの周波数異常ALM信号119に基づいて最適なクロックを選出し、クロックセレクタ2を制御する。
【0033】
次に、周波数変動監視部14の動作を図1のブロック図、及び図2のフローチャートを用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態における周波数変動監視部14の動作を説明するためのフローチャートである。まず、クロック供給装置の運用前もしくはメンテナンス時の動作ついて説明する。
【0034】
入力クロック信号101にシンセサイザなどを接続し、クロック選択制御回路11の選択制御信号120で強制的に入力クロック信号101から生成された位相比較周波数のタイミング信号201を選択する。このとき、入力クロック101に入力周波数の障害と判定する周波数の最高値を入力し(ステップA1)、位相比較結果のデジタル値Aをデータメモリ9に書き込む(ステップA2)。
【0035】
次に、入力クロック101に入力周波数の障害と判定する周波数の最低値を入力し(ステップA3)、位相比較結果のデジタル値Bをデータメモリ9に書き込む(ステップA4)。これにより、入力周波数の障害と判断する周波数に対する位相比較結果のデジタル値を記憶しておく。
【0036】
ここで、図1における電圧制御発振器7は、制御電圧114が高いほど出力周波数が高くなり、D/Aコンバータ6は、入力されるデジタル値が大きい程出力電圧113が高くなるとする。また、位相比較器3は、入力側位相比較タイミング信号110でセットし、VCO側位相比較タイミング信号116でリセットを行うエッジトリガ式のセット・リセットフリップフロップであるとすると、入力クロックの周波数が高くなるとサンプリング結果のデジタル値112が大きくなり、周波数が低くなると上記デジタル値112は小さくなるため、データメモリ9に書き込まれたデジタル値はB<Aという関係が成立する。
【0037】
次に、実運用時の動作について説明する。上記データメモリ9から運用前もしくはメンテナンス時に記憶しておいたデジタル値A及びデジタル値Bを読み出し(ステップA5) 、デジタル値比較回路10において現在選択しているクロックに対するサンプリング結果のデジタル値112と比較する(ステップA6)。
【0038】
現在選択しているクロックのサンプリング結果のデジタル値をXとしたとき、B≦X≦Aの関係が成立していれば(ステップA6/イエス)、現在選択しているクロックは障害と判定する周波数変動の設定範囲内であることを示している(ステップA7)。これに対し、X≦B、もしくはA≦Xとなっていた場合(ステップA6/ノー)、選択している入力クロックの周波数は、周波数変動の設定範囲を超えているため、入力クロックの周波数に障害が発生していると判断し、周波数異常ALM信号119を出力して他の選択可能な入力クロックに切り替える(ステップA8)。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態について図3を参照して詳細に説明する。図3を参照すると、モニタ回路15が設けられ、入力クロックの障害と判定する最高周波数でのデジタル値117と最低周波数でのデジタル値118及び現在選択しているクロックに対する位相比較結果のデジタル値112が入力されている。上記モニタ回路15は、運用前もしくはメンテナンス前に決定された上記デジタル値117、118、および現在選択しているクロックに対する位相比較結果のデジタル値112から現在選択しているクロックの周波数を算出する。
【0040】
例えば、入力クロックの障害と判定する最高周波数を中心周波数+3ppmとしたときのデジタル値が”200”、最低周波数を中心周波数−3ppmとしたときのデジタル値が”100”であったとする。入力周波数変動に対する位相比較結果のデジタル値変動は比例関係にあるため、現在選択しているクロックに対する位相比較結果のデジタル値が”150”ならば選択しているクロックは中心周波数に対して全くずれていない(0ppm)ということになる。本実施の形態は、現在選択しているクロックの周波数を測定できるという新たな機能を提供する。
【0041】
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。例えば、周波数変動監視部14は、DSP(Digital Signal Processor)を用いてマイコン制御によるデジタル信号処理で行ってもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第一の効果は、ネットワークの信頼性が向上するということである。その理由は、選択しているクロックの周波数を常時監視し、周波数に障害が発生した際には他の安定した入力クロックに切り替えるクロック周波数監視回路を設けることにより、周波数に障害のあるクロックに同期したクロックが周辺回路や後段のネットワークに出力されることがないためである。
【0043】
本発明の第二の効果は、安価で周波数変動を監視できるということである。その理由は、周波数変動を監視する高精度の基準発振器が必要ないためである。
【0044】
本発明の第三の効果は、周波数異常の判定可能範囲の変更が容易であるということである。その理由は、運用前、およびメンテナンス時に周波数変動許容範囲を設定でき、ハード変更の必要がないからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるクロック供給装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における周波数変動監視部14の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるクロック供給装置の構成を示すブロック図である。
【図4】従来技術におけるクロック供給装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1−1〜1−N 分周回路
2 クロックセレクタ
3 位相比較器
4 デジタルサンプリング回路
5 D/Aコンバータ
6 ループフィルタ
7 電圧制御発振器
8 分周回路
9 データメモリ
10 デジタル値比較回路
11 クロック選択制御回路
12 クロック選択部
13 PLL部
14 周波数変動監視部
15 モニタ回路
Claims (6)
- クロック供給装置の運用前又はメンテナンス時に障害判定用の最高周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果をデジタルサンプリングした最高デジタル値と、前記運用前又は前記メンテナンス時に障害判定用の最低周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果をデジタルサンプリングした最低デジタル値とを記憶する記憶手段と、
前記クロック供給装置の運用時に複数の入力クロックの中から選択している入力クロックと電圧制御発振器の出力クロックとの位相比較結果をデジタルサンプリングした運用時デジタル値が、前記記憶手段に記憶された前記最高デジタル値と前記最低デジタル値との範囲内に収まるか否かを判断するデジタル値比較手段と、を有し、
前記デジタル値比較手段による判断の結果、前記運用時デジタル値が前記範囲を外れたとき、アラーム信号を出力することを特徴とする周波数監視回路。 - 前記運用時デジタル値、前記最高デジタル値、および前記最低デジタル値を取得し、前記選択している入力クロックの周波数をモニタするモニタ手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の周波数監視回路。
- 複数の入力クロックの中から1の入力クロックを選択するクロック選択部と、
基準クロックとなる出力クロックを出力する電圧制御発振手段と、該電圧制御発振手段の出力クロックを分周した信号と前記クロック選択部により選択された入力クロックを分周した信号とを比較する位相比較手段と、該位相比較手段による位相比較結果信号をデジタルサンプリングするデジタルサンプリング手段と、を有するPLL部と、
クロック供給装置の運用前又はメンテナンス時に障害判定用の最高周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果信号が前記デジタルサンプリング手段によりデジタルサンプリングされた最高デジタル値と、前記運用前又は前記メンテナンス時に障害判定用の最低周波数を入力クロックに入力した場合の位相比較結果信号が前記デジタルサンプリング手段によりデジタルサンプリングされた最低デジタル値とを記憶する記憶手段と、前記クロック供給装置の運用時における前記出力クロックを分周した信号と前記入力クロックを分周した信号との位相比較結果信号が前記デジタルサンプリング手段によりサンプリングされた運用時デジタル値が、前記記憶手段に記憶された前記最高デジタル値と前記最低デジタル値との範囲内に収まるか否かを判断するデジタル値比較手段と、を含む周波数変動監視部と、を有し、
前記周波数変動監視部は、前記デジタル値比較手段による判断の結果、前記運用時デジタル値が前記範囲を外れたとき、アラーム信号を前記クロック選択部に出力することを特徴とするクロック供給装置。 - 前記運用時デジタル値、前記最高デジタル値、および前記最低デジタル値を取得し、前記選択している入力クロックの周波数をモニタするモニタ手段をさらに有することを特徴とする請求項3記載のクロック供給装置。
- クロック供給装置の運用前又はメンテナンス時に、障害と判定する最高周波数を入力クロックに入力し、該入力クロックにおける位相比較結果をデジタルサンプリングして、最高デジタル値としてデータメモリに書き込む最高デジタル値登録工程と、
前記運用前又は前記メンテナンス時に、障害と判定する最低周波数を入力クロックに入力し、該入力クロックにおける位相比較結果をデジタルサンプリングして、最低デジタル値としてデータメモリに書き込む最低デジタル値登録工程と、
複数の入力クロックの中から1の入力クロックを選択するクロック選択工程と、
前記クロック選択工程により選択された入力クロックを分周した信号と、基準クロックとなる出力クロックを出力する電圧制御発振器の出力クロックを分周した信号とを比較する位相比較工程と、
前記位相比較工程で得られた位相比較結果をデジタルサンプリングするデジタルサンプリング工程と、
前記最高デジタル値登録工程、および前記最低デジタル値登録工程により登録された前記最高デジタル値、および前記最低デジタル値を前記データメモリから読み出すデジタル値読出工程と、
前記クロック供給装置の運用時における前記出力クロックを分周した信号と前記入力クロックを分周した信号との位相比較結果が前記デジタルサンプリング工程によりサンプリングされた運用時デジタル値が、前記デジタル値読出工程により読み出された前記最高デジタル値と前記最低デジタル値との範囲内に収まるか否かを判断するデジタル値比較工程と、
前記デジタル値比較工程による判断の結果、前記運用時デジタル値が前記範囲を外れたとき、アラーム信号を出力するアラーム工程と、
を有することを特徴とする周波数監視方法。 - 前記運用時デジタル値、前記最高デジタル値、および前記最低デジタル値を取得し、前記クロック選択工程により選択されている入力クロックの周波数をモニタするモニタ工程をさらに有することを特徴とする請求項5記載の周波数監視方法。
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