JP4035322B2 - 光学機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は焦点調節動作と倍率切換動作とを交互に行なう撮影レンズと、疑似ズーム機構を備えたカメラ等の光学機器に係り、特にズームリングの回動操作によりレンズ群を案内部(カムストローク)に沿って光軸上移動させることにより多数点のズーム位置の選択と無限遠物体から至近物体に対する焦点調節(ピント調節)が行えるようにした35mmや24mmフィルム用カメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
焦点調節動作と倍率切換動作とを交互に行なう撮影レンズを備えた光学機器としてのカメラとして、特公平6−100707号公報、特開平9−80291号公報に記載されている倍率切換装置やズーム位置切換装置を備えたものが知られている。
【0003】
図40は特公平6−100707号公報で提案している2つのレンズ群より成る2群ズームレンズにおいて、ズームリングの回動操作によりズーム位置の選択と焦点調節を行った倍率切換装置の要部概略図である。
【0004】
図41は図40の移動軌跡の拡大説明図である。図中、101は凸レンズユニット、102は絞り兼用のシャッター羽根、103は凹レンズユニット、104は撮影画面で上側に描かれている図が短焦点距離(以下、WIDEという)状態でレンズピントが∞に合っている状態の図で、下側が長焦点距離(以下、TELEという)状態で、レンズピントが最至近に合っている状態で、その中間に示されている矢印C,M1〜M4,N1〜N3が右側に描かれているズームリングの各回転角に対する各レンズユニット101,103の光軸上の位置を表わしている。即ち矢印C,M1〜M4,N1〜N3は横軸をレンズの移動量、縦軸をズームリングの回転角としたときの各レンズ群の移動経過(軌跡)を示すものである。
【0005】
図40のWIDEのズーム位置でレンズピントが∞に合っている状態よりズームリングを30°回転させると、凸レンズユニット101、シャッター102及び凹レンズユニット103が図のように一体的に移動する。この為矢印M1の間は撮影レンズ系の倍率に変化はなく、ズームリングの回転によりWIDE状態のままピントの調整が行われ、30°の位置でレンズピントが最至近距離に合う状態となる。
【0006】
撮影者がもう少し倍率を上げたいということで、ノーマル(以下、NOMという)モードに切換えるとズームリングは120°から150°の間で測距情報に基づいた位置に停止する。
【0007】
即ち、既に明白なように、ズームリングの回転が120°の所に来るとNOM状態(TELEとWIDEの中間倍率の状態)で∞にピントが合ったレンズ位置となる。この状態から更にズームリングを回転させるとWIDEのときと同様に30°の間はレンズ系が全体繰出となってNOM状態のままピント調整が行われる。TELEのときも同様にズームリングを180°回転させるとTELEでレンズピントが∞に合う位置まで来て、更にズームリングを回動させるとTELE状態のまま近距離にピントが合うようなレンズ位置となる。
【0008】
このような構成により、単一のズームリングを回転させるのみで倍率調整とピント調整を行っている。
【0009】
特開平10−282393号公報のレンズ鏡筒は、特公平6−100707号公報や特開平9−80291号公報に記載されている倍率切換機構を使用していて、撮影時は、カメラ本体から3段の筒が繰出される構造である。その1段目は、ヘリコイドネジによる繰出し、2段目は、単一の繰出し量である直線カムによる繰出し、3段目は、特公平6−100707号公報や特開平9−80291号公報に記載されている形状のカムによる繰出しを行なっている。
【0010】
また従来より、撮影光学系に単焦点レンズを使用したコンパクトなカメラでありながら、ズーム撮影を行ったとほぼ同様の効果を得るためのものとして、いわゆる疑似ズームカメラが提案されている。また、ズームレンズを使用したコンパクトなカメラにおいても、より拡大率の高い写真を得るために、望遠端で疑似ズームを使用するカメラが提案されている。
【0011】
これらの疑似ズームカメラでは、撮影すべき範囲が決定されると、フィルム上におけるその範囲に対応した部分を指定するための表示や信号などが何等かの形でフィルムやフィルムのカートリッジにトリミング情報として付与され、プリント時には、フィルムの一駒全部ではなく、そのトリミング情報によって指定された範囲のみを拡大してプリントする事により、あたかもズームレンズを用いて撮影したかのような効果をえる事ができる。
【0012】
特開平11−242283号公報のカメラにおいては、テレ端までは疑似ズームを用いずに撮影し、ズームレンズの望遠端を越えた倍率の写真を撮影する際は疑似ズームを用い、複数のトリミング倍率と望遠付近の複数の撮影レンズ焦点距離との組み合わせによって、何段階の疑似ズームを行う機構が示されている。また、鏡筒とファインダーのカム溝の形状の変更とファインダーにコンバータレンズを挿脱する事の組み合わせで、疑似ズーム時も、写真にプリントされる範囲を正確に示す方法が示されている。
【0013】
特に、特開平07−175119号公報に記載のトリミング可能なカメラにおいては、2群の内、後群を光軸に挿脱して焦点距離を切り換える2焦点レンズにおいて、トリミングを行うことで、あたかも連続的にズーミングできるカメラが示されている。また、ズームファインダーの駆動と2焦点レンズの焦点切換が撮影者に違和感無く行われる方法が示されている。
【0014】
疑似ズーム付きカメラのズーム制御の方法として、特開平04−361241号公報のトリミング撮影可能なカメラにおいては、テレ端を越えた所に疑似焦点距離があり、一回目のテレ側へのズーム操作ではテレ端に停止し、再びズーム操作する事でテレ端を越えて疑似焦点距離へズーミング可能となる方法が示されている。特開2000−180945号公報においても、ズームレンズが望遠端の状態で、ズーム操作部材を望遠側に一定時間以上操作された時、通常撮影から疑似モードに切り替えられるカメラが示されている。特開平04−361242号公報に記載のトリミング撮影可能なカメラにおいては、カメラがテレ端に位置する際に、ズーム操作手段を長時間押す事で、疑似ズームに切り換えられる方法が示されている。特開平04−109739号公報に記載のトリミング撮影可能なカメラにおいては、ズーム操作部材とは別に、疑似ズームと通常ズームの切換を行う操作部材を有する切換方法が示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ズームレンズに疑似ズームを用いることで、実際の望遠端の焦点距離よりも長い焦点距離と同等の画角の写真を撮影できるが、フィルム等に記録された画像の一部をトリミングしてプリントしているため、写真の画質に撮影者が不満を抱く事がある。
【0016】
また、疑似焦点距離へのズーミングと実焦点距離でのズーミングを撮影者が切り換える方法も、撮影者が誤操作したり、操作自体が煩わしいものである。
【0017】
さらに、疑似焦点距離にズーミングされた際に、被写体観察手段(ファインダー)の視野角が、その疑似焦点距離相当に変化しない為、被写体のフレーミングが困難になったり、被写体観察手段(ファインダー)の視野角を変化させる機構を組み込む為に、カメラが大型化したり高価になったりしていた。
【0018】
そこで、本発明は、撮影者がズーミングの微調整を求める際は、ズーミングの微調整が可能となり、それ以外の際には、高画質の写真撮影を自動的に可能とすると共に、疑似焦点距離においても視野角が素早く調節され、安価で小型な被写体観察手段を持つカメラ及び電子式カメラ等の光学機器の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のレンズ群が結像面に対して光軸方向に動くことによって、複数の焦点距離において像倍率を段階的に切り換える撮影レンズと、撮影レンズを介して露光された被露光部のうち画像出力すべき範囲を指定するためのトリミング倍率に関する情報を像記録媒体に付与するトリミング情報付与手段と、撮影レンズの焦点距離を切り換えるために操作されるズーム操作手段と、撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段と、ズーム操作手段が操作されている時間を計測するズーム操作時間計測手段と、トリミング情報付与手段及びレンズ駆動手段を制御する制御手段とを有し、制御手段は、ズーム操作時間計測手段による計測時間が所定時間以上の場合には、複数の焦点距離のうちいずれかの焦点距離に対応した位置に、レンズ駆動手段を介して撮影レンズを駆動し、計測時間が上記所定時間よりも短い場合には、複数の焦点距離のうち隣り合う2つの焦点距離に対応した位置の間に位置するトリミング倍率に対応した位置に、レンズ駆動手段を介して撮影レンズを駆動するとともに、トリミング倍率に関する情報をトリミング情報付与手段を介して像記録媒体に付与することを特徴とする光学機器にある。
【0020】
発明では、撮影者がズーミングの微調整を求める際は、点距離に対応した位置(後述する実焦点距離)と共に、トリミング倍率に対応した位置(後述する疑似焦点距離も使用することで、ズーミングの微調整が可能となり、それ以外の際には、実焦点距離の撮影を行うことで、高画質の写真撮影が可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1から図25は本発明の実施形態1を示す。
図1は本発明の実施の形態1であるレンズ鏡筒の分解斜視図、図2は上記レンズ鏡筒の沈胴状態と、制御回路の構成を表す断面図、図3は上記レンズ鏡筒のワイド状態を表す断面図、図4は上記レンズ鏡筒のテレ状態を表す断面図、図5は固定筒の展開図、図6は第1直進ガイド筒の展開図、図7は第2差動カム筒の展開図、図8は第2差動カム筒の各レンズ群の移動用カム軌跡の説明図、図9はファインダーレンズ移動機構の分解斜視図、図10はファインダーカム板の展開図(沈筒からワイドへのズーミング)、図11はファインダーカム板の展開図(ワイドでのフォーカシング)、図12はファインダーカム板の展開図(ワイドからZp2へのズーミング)、図13はファインダーカム板の展開図(Zp2でのフォーカシング)、図14はファインダーカム板の展開図(Zp2からZp2´へのズーミング)、図15はファインダーカム板の展開図(Zp2´でのフォーカシング)、図16はファインダーカム板の展開図(Zp2からZp1´へのズーミング)、図17はファインダーカム板の展開図(Zp1´でのフォーカシング)、図18はファインダーカム板の展開図(Zp2からテレへのズーミング)、図19はファインダーカム板の展開図(テレでのフォーカシング)、図20は第2差動カム筒の展開図(沈筒からワイドへのズーミング、ワイドでのフォーカシング、ワイドからZp2へのズーミング、Zp2でのフォーカシング)、図21は第2差動カム筒の展開図(Zp2からZp2´へのズーミング、Zp2´でのフォーカシング)、図22は第2差動カム筒の展開図(Zp2からZp1´へのズーミング、Zp1´でのフォーカシング)、図23は第2差動カム筒の展開図(Zp2からテレへのズーミング、テレでのフォーカシング)、図24は実施の形態1での撮影のフローチャート図、図25は実施の形態1でのもう1つの異なる撮影動作のフローチャート図をしめしており、以下これらの図に基づいて実施の形態1を説明する。
【0040】
(レンズ鏡筒機構の説明)
図1は、本発明の実施形態1であるカメラのレンズ鏡筒の構成を示している。このレンズ鏡筒は、いわゆる差動カム筒を2つ設けた3段沈胴式鏡筒である。141はカメラ本体(図4の159)に固定される固定筒である。この固定筒141の内周部には、メスヘリコイド141aが形成されている。142は第1差動カム筒であり、その後端外周部142aにはオスヘリコイド形状とギア形状が重なって形成されている。143は第1差動カム筒142の内周部に対して、相対的に回転方向のみ摺動自在に保持される第1直進ガイド筒である。第1直進ガイド筒143の突起部143c及び台部143dは、固定筒141の内径部にある直進溝141d・141eに嵌入している。
【0041】
固定筒141に設けられた長軸ギア120にモーター108からの回転力が付与されると、長軸ギア120とギア結合している第1差動カム筒142は、固定筒141のメスヘリコイドとのヘリコイド結合により、回転しながら光軸方向に進退する。この時、第1直進ガイド筒143はその回転を固定筒141により規制されるように構成されているので、第1差動カム筒142と一体となって回転せずに光軸方向に進退する。
【0042】
149は撮影光路外の有害光をカットするための第1フレアカット板である。この第1フレアカット板149の内周部の中央には、必要な撮影光を通すための開口149aが形成されており、さらに外周部分には第1直進ガイド筒143の後端フランジ部143aに形成された不図示の被係合部に係止される複数の係合部149bが形成されている。この構成により、第1フレアカット板149は第1直進ガイド筒143と一体となって光軸方向に進退する。
【0043】
144は第1直進ガイド筒143の内径部に組込まれた第2差動カム筒であり、第1直進ガイド筒143の内径部に形成された第1カム溝143bとそのカム溝に嵌合する第2差動カム筒の駆動ピン151の作用により回転と同時に光軸方向に進退する。この第2差動カム筒144の内周部には、第2直進ガイド筒147が相対回転可能に組込まれる。
【0044】
146はナットリングで、第2直進ガイド筒147の爪部147aと後端フランジ部147bとの間に相対回転可能に支持される。組込み時には、第2差動カム筒144の駆動ピン151が第2差動カム筒144の開口144aを通してナットリング146の外径部に形成されたナット部146aと螺合し、この結果、第2差動カム筒144と第2直進ガイド筒147とは相対回転しながら第1差動カム筒142および第1直進ガイド筒143に対して光軸方向に進退する。
【0045】
この時、さらに第2差動カム筒144および第2直進ガイド筒147の内径部において、第1レンズ群153を保持する1群レンズ鏡筒145の外側に設けられた3本の1群カムピン145aが第2差動カム筒144の内径部に形成された第2カム溝144bに嵌合し、第2レンズ群152を保持する2群レンズホルダー148の外側に設けられた3本の2群カムピン部148aが、第2差動カム筒144の内径部に形成された第3カム溝144cに嵌合し、それぞれのカムピンとカム溝の作用により、予め決められた光軸方向位置に駆動制御される。
【0046】
150は第2フレアカット板である。この第2フレアカット板150の外周には被係合部150aが形成されており、この被係合部150aが第2直進ガイド筒147の後端フランジ部147bに形成された爪部147cに係止されることにより、第2フレアカット板150は第2直進ガイド筒147と共に光軸方向に進退する。この第2フレアカット板150の内周部の中央には、必要な撮影光を通すための開口150eが形成されている。
【0047】
(ファインダーレンズ移動機構の構造についての説明)
先ず、ファインダー駆動に関連するレンズ鏡筒部分について、さらに詳しく説明する。図1と9において、固定筒141は、円筒内周にメスヘリコイド141aを持ち、外周に固定用のフランジ部分141bを持つ。さらに、その側面に穴141cを有する。さらに、内周には複数本のキー溝141dを有する。
【0048】
第1差動カム筒142には、オスヘリコイドとギア形状が重ね合って形成された後端外周部142aを持ち、後端外周部142aは、固定筒141のメスヘリコイド141aとヘリコイド嵌合し、また固定筒の穴141cを通して、長軸ギア120と噛合している。
【0049】
以上の構成によって、長軸ギア120が回転すると、第1差動カム筒142は回転しながら固定筒141に対して光軸方向に繰り出す。
【0050】
また、第1差動カム筒142の内周には、これと回転可能に嵌合し、かつ光軸方向には抜け出ないように固定された第1直進ガイド筒143が収容される。第1直進ガイド筒143の端部には、固定筒141のキー溝141dと嵌合摺動する複数本のキー143cが形成されている。従って、第1差動カム筒142が回転しながら固定筒141に対して繰り出すと、第1直進ガイド筒143は、第1差動カム筒142とは一体的に回転することなく固定筒141に対して光軸方向に繰り出す。
【0051】
第1直進ガイド筒143の光軸方向端部上側には、台部143dが形成されており、この台部143dの上面には円柱状のピン部143eが形成されている。この台部143dは固定筒141の上部に光軸方向に延びるよう形成された溝部141eに嵌合し、鏡筒のズーム動作に応じて光軸方向前後に運動する。
【0052】
なお、ピン部143eの位置は、撮影レンズ群を保持する1群レンズ鏡筒145と2群レンズホルダー148の位置と対応しているので、ピン部143eの位置を検出することによって撮影レンズの焦点距離を知ることができる。
【0053】
次に、図9を用いて撮影レンズの変倍動作に連動して変倍動作するファインダー光学系について説明する。
【0054】
レンズ鏡筒の固定筒141の上部には、ファインダーカム板210が配設されており、このファインダーカム板210は、固定筒141の外周に光軸方向に延びて形成された突部141fと、外周方向に形成された対向するフランジ部141bと141gとによって位置規制されて、円周方向にのみ移動可能となっている。
【0055】
また、ファインダーカム板210は更に上部からファインダー地板211により押さえられている。ファインダー対物レンズ群212,213を保持している対物レンズ枠214,215には穴部214a,215aが形成されており、これら穴部214a,215aにはファインダーガイドバー216が貫通している。このファインダーガイドバー216は、ファインダー地板211の前端に形成された穴部211aに装着されファインダー対物レンズ群212,213(レンズ枠214,215)を光軸方向前後に案内する。
【0056】
なお、対物レンズ枠214,215の回転止めのため、これら対物レンズ枠214,215に形成されたダボ部214b,215bが、ファインダー地板211に光軸方向に延びて形成された溝部211bに嵌合している。
【0057】
また、ファインダーカム地板210の裏側(固定筒141に対向する側)には、第1カム溝210aが形成されており、この第1カム溝210aには第1直進ガイド筒143のピン部143eが嵌合している。
【0058】
さらに、ファインダーカム板210には、第2および第3カム溝210b,210cが形成されており、これら第2および第3カム溝210b,210cには対物レンズ枠214,215のダボ部214c,215cが嵌合している。なお、ファインダー地板211には、ダボ部21c,215cが挿通される長溝(不図示)が光軸方向に沿って形成されている。
【0059】
ここで、図10にファインダーカム板210の各カム溝210a,210b,210cを展開した形で示す。カム溝210aは、図中裏面にあるのだが、説明上実線で示している。ピン部143eは、鏡筒の格納沈胴時は第1カム溝210aから外れる(図中に「A」で示す位置にある)。また、ワイド端では、第1カム溝210aにおける図中に丸囲みの「W」で示す位置まで入る。この時各ダボ部214c,215cは、第2および第3カム溝210b,210c内における図中に「W」で示す位置にある。沈胴時は、ダボ部214c,215cは図中に丸囲みの「沈」で示す位置から「W」で示す位置まで移動する。
【0060】
撮影レンズが繰り出されると、カム板210はダボ214c,215cに対して図10中左方向に移動し、テレ端ではピン部143eやダボ214c,215cはカム板210に対して図中にて丸囲みの「T」で示す位置まで移動する。このため各ファインダーレンズ枠214,215はカム溝210b,210cに案内されてそれぞれ光軸方向に移動する。
【0061】
このような構成によれば、沈胴時は第1直進ガイド筒143とファインダーカム板210との連動を行なっているピン部143eが、第1カム溝210aからはずれ、カム板210が円周方向に対してフリーになるので、図9に示すように、このカム板210を固定するために、カム板固定バネ217が設けられている。具体的には、固定バネ217の突部217aがカム板210の端面210dに形成されたV溝210eに係合して、沈胴からワイドの間でカム板210を保持する。また、ワイド端からテレ端の間は、カム板210の端面210dとカム固定バネ217とが当接して、これらの間に摩擦力が作用する。
【0062】
このように変倍動作したファインダー対物レンズを通過した光束は、三角プリズム218を通った後、三角プリズム218とダハプリズム219の間のファインダー情報表示部308で結像される。このためダハプリズム219と接眼レンズ220とを通してファインダー像を見ることができる。
【0063】
(実焦点距離と疑似焦点距離の説明)
図42と図20に示している様に、この実施の形態1のカメラは、撮影レンズでズーミング移動可能な実焦点距離は、ワイドの35mm、Zp1の50mm、Zp2の70mm、Zp3の105mm、テレの150mmが可能である。疑似焦点距離は、ワイドとZp1の間にW´=40mmとW´´=45mmの2つがあり、Zp1とZp2の間にZp1´=60mmがあり、Zp2とZp3の間にZp2´=85mmがあり、Zp3とテレの間にZp3´=125mmがある。
【0064】
(レンズ鏡筒の動作の説明)
まず、カメラを使用しない沈胴状態(図2参照)についてのべる。固定筒141とヘリコイドと結合している第1差動カム筒142は、まだ固定筒141の前面からまだ繰出されていない。第2差動カム筒144の駆動ピン151は、第1直進ガイド筒143の内径部に形成された第1カム溝143bの143b1部(図7、図8)に嵌入している。第1レンズ群を保持する1群レンズ鏡筒145の外側に設けられた3本の1群カムピン145aは、第2差動カム筒144の内径部に形成された第2カム溝144bの144b1部に嵌入し、まだ1群レンズ鏡筒145は第2差動カム筒144に対しては繰り出されていない。第2レンズ群152を保持する2群レンズホルダー148の外側に設けられた3本の2群カムピン148aが、第2差動カム筒144の内径部に形成された第3カム溝144cの144c1部(図7、図8)に嵌入している。以上より、沈胴時は、1群レンズ鏡筒145は固定筒141から繰り出されていない。
【0065】
図2において、第1差動カム筒142の後端外周部142aには、オスヘリコイドとギアが重なるように形成されて、長軸ギア120に噛み合い、その長軸ギア120は、ギア121を含むギア列を通じてモーター108に連結している。
【0066】
109は4枚のプロペラ形状のパルス板で、122はパルス板のプロペラが通過するのを検知するPI(フォトインターラプター)、110はそのパルス検出回路である。
【0067】
111はモーターコントロール回路で、コンパレータ112aの出力によりモーター正転用通電回路、コンパレータ112bの出力によりモーター逆転用通電回路を形成するように構成されている。
【0068】
130はレリーズボタンで、ズーミング信号処理回路115に、レリーズボタンの第1ストロークと第2ストロークの状態信号を伝達している。
113はマイコンで、被写体距離検出回路114及びズーミング信号処理回路115からの信号により、図42で示すように第1差動カム筒回転用の演算を行なう。116はロジックコントロール回路で、撮影者がレリーズボタンの第1ストロークを押すことによりモーターコントロール回路111のモーター正転用回路を作動準備状態にする。またロジックコントロール回路116はレリーズボタン操作を断つとモーターコントロール回路111のモーター逆転用回路を作業準備状態にする。
【0069】
前記被写体距離検出回路114は、測距モジュール117より得た被写体距離情報をデジタル化してマイコン113に入力する。
【0070】
118は例えば、f=35mm〜150mmの間で倍率を変えていくズーム操作部材で、ズーム操作部材を押している時間を、ズーミング信号処理回路115によって処理し、処理回路115はポジション信号を図42に示すような0〜50までに数値化しマイコン113に入力する。
【0071】
前記ロジックコントロール回路116は撮影者がレリーズボタンを第1ストロークまで押すことにより電源スイッチが入ると、測距モジュール117に起動信号を発し、さらに測距動作が十分終了する程度の時間を経てモーターコントロール回路111にモーター起動信号を発する。
【0072】
また、マイコン113は、ファインダー表示制御手段302を制御する。
【0073】
このカメラは、露光されたフィルムにおけるプリントすべき縦横比(アスペクト比)の画面種類撮影画面)として、標準画面(アパーチャ全開画面)、パノラマ画面(アパーチャ上下寸法縮小画面)、クラシック画面(アパーチャ左右寸法縮小画面)、の撮影が可能であり、プリント時にその撮影時の画面種類にトリミングしてプリントできる様に、その撮影画面種類をフィルムに磁気記録する磁気記録手段303を、マイコン113が制御している。
【0074】
また、磁気記録手段303は、疑似焦点距離で撮影した際の、トリミング倍率も、フィルムの磁気記録層に書き込む。
【0075】
ここで、本明細書中「実焦点距離」は、撮影する際の撮影レンズの焦点距離、「トリミング倍率」は、像記録媒体に記録可能な最大画像に対して、表示する範囲もしくはプリントする範囲の比率、「疑似焦点距離」は、撮影する際の撮影レンズの焦点距離値とトリミング倍率値を掛け合わせた値の事を示す。
【0076】
(沈胴状態からワイド状態までの動作の説明)
次に、図2の沈胴状態から図3のワイド待機状態までの動作を説明する。
【0077】
使用者が、カメラのスイッチ(図外)をオンにした場合、第1差動カム筒142にモーター108による駆動源からの回転力が付与され、第1差動カム筒142は固定筒141のメスヘリコイドとのヘリコイド結合により、回転しながら光軸方向に繰り出され、第2差動カム筒144の駆動ピン151は、図6において、第1カム溝143bの143b1部から143b5部に一旦移動した後、連続して143b2部まで戻り、第1直進ガイド筒143に対して第2差動カム筒144がそのカムの143b1部と143b2部の光軸方向量分だけ繰り出される。
【0078】
1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aは、図8において、第2カム溝144bの144b1部から144b5部に一旦移動した後、連続して144b2部まで戻り、第2差動カム筒144に対して1群レンズ鏡筒145がそのカムの144b1部と144b2部の光軸方向量分だけ繰り出される。
【0079】
2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、第3カム溝144cの144c1部から144c2部まで移動し、第2差動カム筒144に対して第2レンズ群152が、そのカムの144c1部と144c2部の光軸方向量分だけ繰り込まれる。以上の繰り出しにより、図3のワイド待機状態に繰り出される。
【0080】
この鏡筒が図3のワイド待機状態では、第2フレアカット板150は、第2レンズ152によって、フィルム側に押され、被係合部150aは、第2直進ガイド筒147の爪部147cに係止されたまま、バネ部150bの弾性によって、開口150eがフィルム側に移動する。
【0081】
この沈胴状態からワイド待機状態へ変化する際の、レンズ群の動きを、図20にて、もう一度概要を説明する。
図20において、第1レンズ群を移動する1群カムピン145aは、第2カム溝144bに嵌入し、第2レンズ群を移動する2群カムピン148aは第3カム溝144cに嵌入している。沈胴状態では、1群カムピン145a・2群カムピン148aは、A位置の破線上にあり、モーター108の正回転により、B位置を過ぎC位置でモーターを停止・逆転させてD位置で停止させる。このD位置がカメラのワイド待機位置である。
【0082】
この沈胴状態からワイド待機状態へ変化する際の、ファインダーレンズ移動機構の動きについて、図10で述べる。
【0083】
図10において、モーター108の正回転により、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、沈胴のA位置から被写体側へ繰り出され、B位置で第1カム溝の前端210a1に接触する。さらにモーターの正回転により、ピン部143eが第1カム板を左方向に回転させ、C位置でモーターを一旦停止する。この時のカム板の回転により、ファインダーの対物レンズ枠のダボ部214cと215cが、図中の沈胴位置からワイド位置へ移動し、ファインダーはワイド状態となる。
【0084】
なお、この図10では、便宜上、ファインダーカム板210を基準にして、ピン部143e・ダボ部214cと215cの相対移動を表しているが、実際は、ピン部143e・ダボ部214cと215cは、光軸方向に進退するのみで、ファインダーカム板210が光軸周りに回転する。よって、この紙面ではファインダーカムが左方向に移動する。
【0085】
続けてモーター108を逆転させて、D位置にピン部143eが繰り込まれ停止する。このCからDへの移動時は、ファインダーのダボ部214cと215cは移動しないので、ファインダーの倍率は変化しない。
【0086】
(ワイド状態での撮影)
この状態で撮影者がレリーズボタン130の第1ストロークまで押すと、まずロジックコントロール回路116の信号で測距モジュール117により測距動作が行なわれ、被写体距離検出回路114に信号が送られデジタル化されて、マイコン113に送られる。撮影時の焦点距離を示すデジタル信号はズーミング信号処理回路115の出力としてマイコン113加えられる。このマイコン113は回路114、115の出力に応じて図42に示すような演算を行なう。例えば、被写体距離が4mの位置でズーム操作部材118の切換位置がワイドのf=35mmの位置とすると図42のように両者の数を合わせて11の数字を記憶し、これをコンパレータ112aの基準値とする。
【0087】
モーターコントロール回路111はロジックコントロール回路116からの信号によりモーター108を正転させ、第1差動カム筒142をWIDEからTELE方向に向って回転させる。モーター108の回転はパルス板109によりパルス化されて出力され、パルス検出回路110により検出されてコンパレータ112に加えられる。
【0088】
モーター108の正転により次々位置信号が発せられ、やがてパルス数が11を数えると、コンパレータ112aが反転して終了信号が発せられ、モーターコントロール回路111はモーター108の両端をショートすることによりモーター108に電気ブレーキをかけて停止させる。
【0089】
この事により、第1差動カム筒142はヘリコイドによりさらに繰り出され、図6において、第2差動カム筒の駆動ピン151は、モーターの回転量に応じて第1カム溝143bの143b3部(無限位置)から143b4部(至近位置)間の任意の位置に停止する。
【0090】
図8において、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aは、第2カム溝144bの144b3部から144b4部間の任意の位置に移動し、2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、第3カム溝144cの144c3部から144c4部間の任意の位置まで移動する。以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒145に固定されている第1レンズ群153と2群レンズホルダー148に固定されている第2レンズ群152は移動し、無限から至近の被写体に応じて、ピント調節が行われる。
【0091】
この後、撮影者がレリーズボタン130を第2ストロークまで押すと、公知の露光動作が行われレリーズボタン130が復帰すると、モーター108はロジックコントロール回路116の指令でモーターコントロール回路111により逆転させられ、第1差動カム筒142はWIDE方向に向って回転し、初期位置に復帰すると、コンパレータ112bが反転し、モーター108が停止する。そして、公知の巻上手段によりフィルムが1駒分巻上げられて、再びレリーズボタン130を押す前の状態となる。
【0092】
尚、以上の実施の形態では、実焦点距離を、35〜150mmの間における5点えるようにしたが、この点数は多くしても或いは少なくしても同様に実施できるものである。
【0093】
(図20にて、ワイド状態での撮影のレンズ群の動きの概要を、もう一度説明)
また、上記実施の形態ではパルス板109並びにパルス検出回路110を設けて撮影レンズの位置検出を行ないモーター108の停止時期を決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、モーター108にパルスモーターを使用し、マイコン113からの出力パルスの数によりパルスモーターを回転させて撮影レンズの位置を決めても良いものである。このようにすれば、パルス板109、パルス検出回路110、コンパレータ112aは必要なく、マイコン113の出力をモーターコントロール回路111に直接入力させるようにすれば良いものである。
【0094】
図20において、ワイド待機時は、第2差動カム筒144上の1群カムピン145aと2群カムピン148aは、D位置の破線上にある。レリーズボタンを第1ストロークまで押すと、E位置の一点鎖線上まで1群カムピン145aと2群カムピン148aは移動し、停止する。次にレリーズボタンを第2ストロークまで押すと、公知の露光動作が行われ、モーター108の逆回転でD位置まで戻り、停止する。
【0095】
このワイド状態での撮影動作時の、ファインダーレンズ移動機構の動きについて、図11で述べる。
【0096】
図11において、レリーズボタンを第1ストロークまで押すと、モーター108の正回転により、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、ワイドのD位置から被写体側へ繰り出され、E位置で停止する。この時、ピン部143eは、第1カム溝210aの前縁210a1と後縁210a2の間で繰り出されたので、ファインダーカム板210は回転せず、対物レンズのダボ部214c・215cも光軸方向に動かない為、ファインダーの倍率は変化しない。次にレリーズボタンを第2ストロークまで押すと、公知の露光動作が行われ、モーター108の逆回転でピン部143eがE位置からD位置まで繰り込まれる。この時、ファインダーカム板210が回転しない為、ファインダーの倍率は変化しない。
【0097】
(実焦点距離ワイドから実焦点距離Zp2までのズーミングと撮影の説明)
撮影レンズがワイド位置にあり、撮影者が、カメラのズーム操作部材をある時間押し続け、ズーミング信号処理回路がズームポジションをZp2と判別した際は、図20において、モーター108の正回転により、第1レンズ群を移動させる1群カムピン145aと第2群レンズを動かす2群カムピン148aは、D地点の破線上から、C・G地点を通過し、F地点で停止後、モーターを逆転してG地点の破線上の第2カム溝144b・第3カム溝144c内で停止する。
【0098】
この動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図12において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、ワイドのD位置から繰り出され、C位置で第1カム溝の前縁210a1に接触し、ファインダーカム板210を回転させながらF位置で停止後、モーター108の逆転によって、G位置まで繰り込まれる。このファインダーカム板210の回転により、対物レンズのダボ部214cと215cはワイドからZp2に移動し、ファインダーの倍率はZp2の値となる。
【0099】
次に撮影者がカメラのレリーズボタン130を押し撮影操作を行うと、カメラは、被写体の距離に応じて、ピント調節を行う為に、第1差動カム筒142にモーター108からの回転力が付与され、図20において、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aは、第2カム溝144bのG位置からH位置に移動し、2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、第3カム溝144cのG位置からH位置に移動する。以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒145に固定されている第1レンズ群153と2群レンズホルダー148に固定されている第2レンズ群152は移動し、ピント調節が行われ、シャッター(図外)の開閉が行われ、モーター108を逆回転させ、鏡筒をG位置まで繰り込み、フィルム(図外)の巻き上げが行われる。
【0100】
この撮影動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図13において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp2のG位置からH位置まで光軸方向に繰り出すが、第1カム溝210aの前縁210a1に到達しないため、ファインダーカム板210は静止したままである。よって、対物レンズのダボ部214cと215cはZp2の位置のまま、ファインダーの倍率は変化しない。
【0101】
(実焦点距離Zp2から疑似焦点距離Zp2 ′までのズーミングと撮影の説明)
撮影レンズがZp2位置にあり、撮影者が、カメラのズーム操作部材を0.2秒間Tele方向へ押し続け、ズーミング信号処理回路がズームポジションをZp2 ′と判別した際は、図21において、モーター108の正回転により、第1レンズ群を移動する1群カムピン145aと2群カムピン148aは、G地点の破線上から、I地点を通過し、J地点で停止する。
【0102】
この動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図14において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp2のG位置から繰り出され、I位置で第1カム溝の前縁210a1に接触し、ファインダーカム板210を回転させながらJ位置で停止する。このファインダーカム板210の回転により、対物レンズのダボ部214cと215cはZp2からZp2′に移動し、ファインダーの倍率はZp2′の値となる。
【0103】
次に撮影者がカメラのレリーズボタン130を押し撮影操作を行うと、カメラは、被写体の距離に応じて、ピント調節を行う為に、第1差動カム筒142にモーター108からの回転力が付与され、図21において、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aと2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、カム溝のG位置から一旦J位置に移動し、またL位置まで繰り出される。
【0104】
以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒145に固定されている第1レンズ群153と2群レンズホルダー148に固定されている第2レンズ群152は移動し、被写体距離に応じて、ピント調節が行われ、シャッター(図外)の開閉が行われ、再び、モーター108の回転により、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aと2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、J位置に移動停止する。その後、フィルム(図外)の巻き上げが行われ、トリミング倍率がフィルムの磁気層に記録される。
【0105】
この撮影動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図15において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp2 ′のJ位置から繰り込まれ、K位置で第1カム溝の後縁210a2に接触し、ファインダーカム板210を回転させながらG位置でモーターを逆転させ、L位置まで繰り出し停止する。この位置でシャッターの開閉が行われ、さらにモーターを回転させI位置で第1カム溝の前縁210a1に接触し、ファインダーカム板210を逆回転させながらJ位置で停止する。このファインダーカム板210の往復回転により、対物レンズのダボ部214cと215cはZp2′とZp2間を往復移動し、ファインダーの倍率は微小変動する。
【0106】
(実焦点距離Zp2から疑似焦点距離Zp1 ′までのズーミングと撮影の説明)
撮影レンズがZp2位置にあり、撮影者が、カメラのズーム操作部材を0.18秒間ワイド方向へ押し続け、ズーミング信号処理回路がズームポジションをZp1 ′と判別した際は、図22において、モーター108の正回転により、第1レンズ群を移動する1群カムピン145aと2群カムピン148aは、G地点の破線上から、M地点で停止する。
【0107】
この動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図16において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp2のG位置から第1カム溝の前縁に接触しながら繰り込まれ、ファインダーカム板210を回転させながらM位置で停止する。このファインダーカム板210の回転により、対物レンズのダボ部214cと215cはZp2からZp1′に移動し、ファインダーの倍率はZp1′の値となる。
【0108】
次に撮影者がカメラのレリーズボタン130を押し撮影操作を行うと、カメラは、被写体の距離に応じて、ピント調節を行う為に、第1差動カム筒142にモーター108からの回転力が付与され、図22において、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aと2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、カム溝のM位置から一旦N位置に移動し、またP位置まで繰り出し停止される。以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒145に固定されている第1レンズ群153と2群レンズホルダー148に固定されている第2レンズ群152は移動し、被写体距離に応じて、ピント調節が行われ、シャッター(図外)の開閉が行われ、再び、モーター108の回転により、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aと2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、R位置に移動停止する。その後、フィルム(図外)の巻き上げが行われ、トリミング倍率がフィルムの磁気層に記録される。
【0109】
この撮影動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図17において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp1 ′のM位置から第1カム溝の後縁210a2に接触しながら、ファインダーカム板210を回転させながら、繰り込まれ、N位置でモーターを逆転させ、P位置まで繰り出し停止する。この位置でシャッターの開閉が行われ、さらにモーターを回転させQ位置で第1カム溝の前縁210a1に接触し、ファインダーカム板210を逆回転させながらR位置で停止する。このファインダーカム板210の往復回転により、対物レンズのダボ部214cと215cはZp1′とZp1間を往復移動し、ファインダーの倍率は微小変動する。
【0110】
(実焦点距離Zp2から実焦点距離Teleまでのズーミングと撮影の説明)
撮影レンズがZp2位置にあり、撮影者が、カメラのズーム操作部材をTele方向へある時間押し、ズーミング信号処理回路が、ズーム操作部材を押している時間間隔が、疑似焦点距離Zp3 ′に停止する時間間隔だが、時間間隔が0.3秒以上の為、疑似焦点距離への停止を禁止し、その次の実焦点距離Teleに停止するように判断する。
【0111】
そして、図23において、モーター108の正回転により、第1レンズ群を移動する1群カムピン145aと2群カムピン148aは、G地点の破線上から、I・T地点を通過し、S地点で停止後、モーターを逆転してT地点の破線上の第2カム溝144b・第3カム溝144c内で停止する。
【0112】
この動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図18において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp2のG位置から繰り出され、I位置で第1カム溝の前縁210a1に接触し、ファインダーカム板210を回転させながらS位置で停止後、T位置まで繰り込まれる。このファインダーカム板210の回転により、対物レンズのダボ部214cと215cはZp2からTeleに移動し、ファインダーの倍率はTeleの値となる。
【0113】
次に撮影者がカメラのレリーズボタン130を押し撮影操作を行うと、カメラは、被写体の距離に応じて、ピント調節を行う為に、第1差動カム筒142にモーター108からの回転力が付与され、図23において、1群レンズ鏡筒145の1群カムピン145aは、第2カム溝144bのT位置からU位置に移動し、2群レンズホルダー148の2群カムピン148aは、第3カム溝144cのT位置からU位置に移動する。以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒145に固定されている第1レンズ群153と2群レンズホルダー148に固定されている第2レンズ群152は移動し、被写体距離に応じて、ピント調節が行われ、シャッター(図外)の開閉が行われ、モーター108を逆回転させ、鏡筒をT位置まで繰り込み、フィルム(図外)の巻き上げが行われる。
【0114】
この撮影動作時のファインダーレンズ移動機構の動きは、図19において、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、Zp2のT位置からU位置まで光軸方向に繰り出すが、第1カム溝210aの前縁210a1に到達しないため、ファインダーカム板210は静止したままである。よって、対物レンズのダボ部214cと215cはTeleの位置のまま、ファインダーの倍率は変化しない。
【0115】
(フローチャートを用いて、ズーミングの説明)
図24のフローチャートを用いて、実焦点距離と疑似焦点距離を選択的にズーミングするフローを説明する。
【0116】
撮影者が、ズーム操作部材118を操作すると、フローS2から4にてズーミング信号処理回路115でズーミングの方向を測定し、鏡筒駆動用のモーター108を回転し始める。この間、ズーミング信号処理回路115でズーム操作部材118を押している時間を測定し、フローS5でズーム操作部材のON時間が0.3秒未満で有れば、ズーム開始前の焦点距離に隣接する疑似焦点距離に停止する。また0.3秒以上の場合は、フローS8で全ての疑似焦点距離への停止を禁止し、ズーム操作部材118がOFFになった時点で、フローS10で現在駆動方向の最も近い実焦点距離でモーターを停止する。フロー7でレリーズボタン130の第1段SWがONになれば、フローS11〜13で、被写体距離(測定値)に基づいてモーターの回転パルス数を決定して、フローS14でレリーズボタン130の第2段SWがONになれば、フローS15〜18で撮影レンズを移動させて、シャッターの開閉を行う。フローS19では、トリミング倍率をフィルムの磁気層に記録し、フローS20では、フィルムに画面種類を記録し、フローS21で終了する。このトリミング倍率の情報を、プリント時に読み取り、トリミングプリントすれば、あたかもその焦点距離で撮影したのと同等の写真が得られる。
【0117】
また、図25のフローチャートを用いて、図24とは異なる方法で、実焦点距離と疑似焦点距離を選択的にズーミングするフローを説明する。
【0118】
図24と異なる点は、フローS5において、前回ズーム操作部材118を操作した時刻と今回ズーム操作部材118を操作した時刻の差(=間隔時間)が1.2秒未満ならば、フローS6aに進み、疑似焦点距離でのモーター停止を許可する。また、フローS5での間隔時間が1.2秒以上の場合は、全ての疑似焦点距離の停止を禁止する。フローS7ではズーム操作部材118がOFFになった時点で、フローS8で現在駆動方向の最も近い実焦点距離でモーターを停止する。フローS9では、次のズーム操作部材118の操作に備えて、上記間隔時間の計測を開始する。なお、フローS10以降は、図24のS7以降と同様のフローである。
【0119】
(この実施の形態1での特徴)
複数のレンズ群を有し、各レンズ群が各々、結像面に対して光路内で所定の軌跡を描く事によって、像倍率調節と焦点調節を交互に行ない、不連続な実焦点距離で撮影可能な撮影レンズを持つカメラにおいて、その実焦点距離の間に疑似焦点距離を配置したため、機械的構造を追加する事無く、きめ細かいズーミングと撮影が可能となった。
【0120】
ワイドと次の実焦点距離Zp1の間に2つの疑似焦点距離W′,W″を配置した為、その間は特にきめ細かいズーミングと撮影が可能となった。
【0121】
また、モーター108の駆動制御によって、疑似焦点距離での撮影範囲も、撮影レンズやファインダーに機械的構造を追加する事無く、撮影者が撮影範囲を事前に確認可能になった。
【0122】
図24のフローでは、スーム操作部材の操作時間が0.3秒未満の場合のみ、隣接する疑似焦点距離にズーミング可能である為、ズーム操作部材を短時間押すという事は、撮影者が微妙なズーミングを行いたいという意志が有ると、カメラが判断し隣接する疑似焦点距離に停止する。ズーム操作部材を長時間押すという事は、撮影者には大きなズーミングを行いたいという意志が有ると、カメラが判断し、中間の疑似焦点距離の停止を不許可とし、実焦点距離に停止可能としている。この事により、撮影者の意志に合わせたズーミングを可能としながらも、極力、画質の高い実焦点距離での写真を得られる可能性が高くなっている。
【0123】
図25のフローでは、前回ズーム操作部材を操作した時刻と今回ズーム操作部材を操作した時刻の差(=間隔時間)が1.2秒未満ならば、疑似焦点距離での撮影を許可する為、撮影者が頻繁にズーム操作するという事は、撮影者が微妙なズーミングを行いたいという意志が有ると、カメラが判断し、より細かいズーミングが可能な様に、疑似焦点距離に停止可能としている。
【0124】
また、ズーミングの間隔時間が長い場合は、撮影者には新たなズーミングを行いたいという意志が有ると、カメラが判断し、中間の疑似焦点距離の停止を不許可とし、実焦点距離に停止可能としている。
【0125】
この事により、撮影者の意志に合わせたズーミングを可能としながらも、極力、画質の高い実焦点距離での写真を得られる可能性が高くなっている。
【0126】
(実施の形態2)
図26から32は本発明の実施形態2を示す。
【0127】
(レンズ鏡筒機構の説明)
この実施の形態2であるカメラのレンズ鏡筒の構成は、図1〜25の実施の形態1と同じである。よって、説明を省略する。
【0128】
(ファインダーレンズ移動機構の構造についての説明)
この実施の形態2のファインダーレンズ移動機構の構成は、図9の実施の形態1とほぼ同じで、異なる点は、ファインダー情報表示部308が、LCD(液晶ディスプレー)であり、その構成を、図26(a)で説明する。
【0129】
ファインダー表示制御手段302は、図2でも説明したマイコン113に接続され、LCD駆動手段304を制御している。LCD駆動手段304は、LCD308の液晶表示であるところの第1撮影範囲マーク308a、第2撮影範囲マーク308b、第3撮影範囲マーク308cの表示と非表示の切換を行っている。
【0130】
このカメラは、露光されたフィルムにおけるプリントすべき縦横比(アスペクト比)の撮影画面種類として、標準画面(アパーチャ全開画面)、パノラマ画面(アパーチャ上下寸法縮小画面)、クラシック画面(アパーチャ左右寸法縮小画面)、の3種類の撮影が可能であり、ファインダー視野をそれらの画面種類に切り換える為に、第1撮影範囲マーク308a、第2撮影範囲マーク308b、第3撮影範囲マーク308cがある。
【0131】
先ず、撮影者が、撮影画面を標準画面(アパーチャ全開画面)に選択した場合は、図26(b)の様に、何れの撮影範囲マークも見えない状態とし、ファインダーの視野を標準画面(H)にしている。
【0132】
撮影画面をクラシック画面(アパーチャ左右寸法縮小画面)に選択した場合は、図26(c)の様に、第1撮影範囲マーク308a、第3撮影範囲マーク308cを表示して、その部分の透過率を低下させ、ファインダーの視野をクラッシク(C)にしている。
【0133】
撮影画面をパノラマ画面(アパーチャ上下寸法縮小画面)に選択した場合は、図26(d)の様に、第2撮影範囲マーク308b、第3撮影範囲マーク308cを表示して、その部分の透過率を低下させ、ファインダーの視野をパノラマ(P)にしている。
【0134】
ズーミングによって、疑似焦点距離が選択された場合は、図26()の様に、第1撮影範囲マーク308a、第2撮影範囲マーク308b、第3撮影範囲マーク308cの全てを表示して、疑似焦点距離で撮影される範囲を示す。
【0135】
(レンズ鏡筒の動作の説明)
実施の形態1と同じ為、説明を省略する。
【0136】
(沈胴状態からワイド状態までのズーミング動作の説明)
実施の形態1と同じ為、ファインダーの動きは図10を、撮影レンズの動きは図31の1群カムピン145aと2群カムピン148aの移動軌跡「A」を参照し、説明を省略する。
【0137】
(ワイド状態での撮影)
実施の形態1と同じ為、ファインダーの動きは図11を、撮影レンズの動きは図31の移動軌跡「B」を参照し、説明を省略する。
【0138】
(実焦点距離ワイドから実焦点距離Zp2までのズーミングと撮影の説明)
実施の形態1と同じ為、ファインダーの動きは図12、図13を、撮影レンズの動きは図31の移動軌跡「C」・「D」を参照し、説明を省略する。
【0139】
(実焦点距離Zp2から疑似焦点距離Zp2 ′までのズーミングと撮影の説明)
実施の形態1とは異なり、ズーミング時において、撮影レンズの動きは、図31の移動軌跡「E」の様に停止したまま、ファインダーも図27の通り動かない。ただし、ファインダーのLCD308は、図26(e)の様に変化し、疑似焦点距離Zp2 ′の視野に相当する範囲を示す。
【0140】
次に、レリーズボタン130を押して撮影動作を行うと、撮影レンズの動きは、図31の移動軌跡「F」の様に、繰り出し停止後、シャッターを開閉し、また元の位置へ繰り込まれる。ファインダーは、図28の通り動かない。ファインダーのLCD308は、図26(e)の状態のままである。
【0141】
(実焦点距離Zp2から疑似焦点距離Zp1 ′までのズーミングと撮影の説明)
実施の形態1とは異なり、ズーミング時において、撮影レンズの動きは、図31の移動軌跡「G」の様にモーター108の回転により実焦点距離Zp1の位置まで移動する。ファインダーも図29の様に、実焦点距離Zp2から実焦点距離Zp1の状態に変化すると共に、ファインダーのLCD308は、図26(e)の様に変化し、疑似焦点距離Zp1 ′の視野に相当する範囲を示す。
【0142】
次に、レリーズボタン130を押して撮影動作を行うと、撮影レンズの動きは、図31の移動軌跡「H」の様に、繰り出し停止後、シャッターを開閉し、また元の位置へ繰り込まれる。ファインダーは、図30の通り動かない。ファインダーのLCD308は、図26(e)の状態のままである。
【0143】
(実焦点距離Zp2から実焦点距離Teleまでのズーミングと撮影の説明)
実施の形態1と同じ為、ファインダーの動きは図18、19を、撮影レンズの動きは図31の移動軌跡「I」・「J」を参照し、説明を省略する。
【0144】
(フローチャートを用いて、ズーミングの説明)
図32のフローチャートを用いて、実焦点距離と疑似焦点距離を選択的にズーミングするフローを説明する。
【0145】
撮影者が、ズーム操作部材118を操作すると、フローS2から4にてズーミング信号処理回路115でズーミングの方向を測定し、鏡筒駆動用のモーター108を回転し始める。
【0146】
さらにフローS5・S6・S7において、プリントする画面種類がHサイズの場合は、実焦点距離・疑似焦点距離何れの焦点距離も撮影可能とする。プリントする画面種類がC・Pサイズの場合は、疑似焦点距離の撮影を禁止する。
【0147】
フローS8で、ズーム操作部材118のスイッチがOFFであると判断されたら、フローS9にて、現在駆動方向で一番近い実焦点距離にレンズを停止させる。
【0148】
フローS10でズーム操作部材118が指示している焦点距離が疑似焦点距離の場合は、フローS11で図26(e)の様にファインダーの液晶表示を切換、ファインダー視野を撮影しようとしている疑似焦点距離の視野にあわせる。また、フローS10で、ズーム操作部材118が指示している焦点距離が実焦点距離の場合は、フローS12で、撮影しようとしている画面種類に合わせて、ファインダーの液晶表示をC・H・Pの何れかに切換る。
【0149】
フローS13でレリーズボタンの第1段SWがONになればフローS14〜16で、被写体距離(測定値)に基づいてモーターの回転パルス数を決定して、フローS17でレリーズボタンの第2段SWがONになれば、フローS18〜21で撮影レンズを移動させて、シャッターの開閉を行う。フローS22では、画面種類とトリミング倍率を兼用した信号を、フィルムの磁気層に記録する。
【0150】
この兼用した信号とは、3種類の画面種類の信号として、C信号(クラシック画面に対応した信号)、H信号(標準画面に対応した信号)、P信号(パノラマ画面に対応した信号)の何れかを書き込み、疑似焦点距離のトリミング時には、C信号とP信号の両方を書き込む事である。
【0151】
この画面種類とトリミング倍率の情報を、プリント時に読み取り、トリミングプリントすれば、あたかもその画面種類と焦点距離で撮影したのと同等の写真が得られる。
【0152】
(この実施の形態2での特徴)
露光された像記録媒体におけるプリントすべき縦横比(アスペクト比)の画面種類として、標準画面(アパーチャ全開画面)、パノラマ画面(アパーチャ上下寸法縮小画面)、クラシック画面(アパーチャ左右寸法縮小画面)、の3種類を選択可能で、その撮影範囲をファインダーに切り換え表示可能なカメラにおいて、そのファインダー切り換え機構を疑似焦点距離の撮影範囲表示にも使用する為、撮影レンズやファインダーに新たな構造を追加する事無く、撮影者が撮影範囲を事前に確認可能になった。
【0153】
また、プリントする際、画面面積が小さいパノラマ画面とクラシック画面時は疑似焦点距離の撮影を禁止し、標準画面時のみ画面面積が小さくなる疑似焦点距離の撮影を許可している為、プリントする画質があまり低下しない写真が得られる。
【0154】
(実施の形態3)
図33から36は実施の形態3を示す。図33(a)はこの実施の形態3の電子式カメラの横断面図、(b)は背面図を示す。図33(a)において、この電子式カメラは、大きくはレンズ鏡筒部501と本体500から成り、レンズ鏡筒部501は、本体前面に固定された固定筒502の内径部に、回転可能に固定されたカム筒503が配置されている。凸レンズである第1レンズ群504と凹レンズである第2レンズ群505は、それらのレンズから突出したカムピンが前記固定筒502とカム筒503に形成されたカム溝に嵌入して、カム筒503の回転により、光軸方向に前後して、像倍率調節と焦点調節を交互に行なう。このカム形状は、実施の形態1・2で示した形状と相似している。
【0155】
本体500側には、カム筒を駆動する為のモーター510と、モーターの回転をカム筒に伝える連結ギア511が配置されている。
【0156】
本体上面には、レリーズボタン512、本体背面には、レンズの焦点距離望遠側への移動を指示するボタンと広角側への移動を指示するボタンから成るズーム操作部材513と、撮影する被写体を撮影者に示す液晶表示板514が配置されている。ボディ内部には、第1レンズ群504と第2レンズ群505によって形成される被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOS等の電子式撮像素子515と、画像を記録するコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の画像記録媒体516が配置されている。
【0157】
本体500の背面には、画質設定スイッチ520があり、電子式撮像素子515の全画素の電気信号を記録するFINE(高画質)モードと、電子式撮像素子515の画素の一部の電気信号を記録するNORMAL(低画質)モードとに切り換えられる。
【0158】
また、本体500の背面には、プリント倍率設定スイッチ521があり、A4(約210mm×297mm)サイズ以上のプリントをする事を設定するA4モードと、A4より小さいサイズのプリントをする事を設定するA5モードとに切り換えられる。
【0159】
本体内部に配置されたマイコン517は、前記ズーム操作部材513が操作された際は、操作信号を処理して、モーター510を回転制御し、所定の焦点距離にレンズ群をズーミングする。このズーミング中に電子式撮像素子515に結像される像のボケ量の変化から、合焦している位置にレンズを停止させる(これはテレビAFとも言われている方法である)。また、前記レリーズボタン512が押された際は、レリーズボタンからの信号を受信し、前記電子式撮像素子515からの電気信号を画像処理し、画像記録媒体516に記録する。
【0160】
ズーム操作部材513によって選択された焦点距離が、実焦点距離の場合は、図33(b)の背面図に示された様に、電子式撮像素子515に結像された全被写体像が、マイコン517の画像処理によって、液晶表示板514に表示される。
【0161】
ズーム操作部材513によって選択された焦点距離が、疑似焦点距離の場合は、図34の背面図に示された様に、電子式撮像素子515に結像された全被写体像が、マイコン517に記録されているトリミング倍率を用いて撮影される範囲を示す画像に切り取り処理され、液晶表示板514に表示される。
【0162】
ズーム操作部材513によって選択された焦点距離が、疑似焦点距離の場合の別の例として、図35の背面図に示された様に、電子式撮像素子515に結像された全被写体像と共に、マイコン517に記録されているトリミング倍率を用いて撮影される範囲を実線で示し、撮影されない範囲はコントラストを下げて表示する画像に処理され、液晶表示板514に表示しても良い。
【0163】
(フローチャートを用いて、ズーミングの説明)
図36のフローチャートを用いて、実焦点距離と疑似焦点距離を選択的にズーミングするフローを説明する。
【0164】
撮影者が、ズーム操作部材513を操作すると、フローS2から4にてズーミングの方向を測定し、鏡筒駆動用のモーター510を回転し始める。
【0165】
フローS5でズーム操作部材の操作が終了したことを検知すれば、フローS6で、現在駆動方向の次の実焦点距離でモーターを停止し、鏡筒自体のズーミングを終了する。
【0166】
フローS7で、ズーム操作部材の指示が疑似焦点距離の場合、フローS8で事前にカメラ背面の画質設定スイッチ520で設定した画質モードに従って、フローS9で低画質(NORMAL)モードの際は、フローS12に進む。
【0167】
フローS10から11では、事前にカメラ背面のプリントサイズ設定スイッチ521でA4が設定されている場合は、ズーム操作部材とマイコンによって自動的に決定されるトリミング倍率を1倍〜1.3倍の範囲に規制する。また、プリントサイズ設定スイッチ521でA5が設定されている場合は、ズーム操作部材とマイコンによって自動的に決定されるトリミング倍率を1倍〜2倍の範囲に規制する。
【0168】
そして、フローS12で、液晶表示板514に、電子式撮像素子515によって得られる被写体像を、ズーム操作部材によって自動的に決定されるトリミング倍率で、トリミングして表示する。
【0169】
フローS7とS9で、判断がNOの場合は、フローS13で、電子式撮像素子515によって得られる被写体像を、トリミング無しで表示する。
【0170】
フロー14でレリーズボタンの第1段SWがONになればフローS15〜17で、被写体距離(測定値)に基づいてモーターの回転パルス数を決定して、フローS18でレリーズボタンの第2段SWがONになれば、フローS19〜22で撮影レンズを移動させて、シャッターの開閉を行う。
【0171】
フローS23では、ズーム操作部材とマイコンによって自動的に決定されるトリミング倍率で、画像記録媒体516に、画像を記録する。
【0172】
(この実施の形態3での特徴)
電子式カメラにおいて、複数のレンズ群を有し、各レンズ群が各々、結像面に対して光路内で所定の軌跡を描く事によって、像倍率調節と焦点調節を交互に行ない、不連続な焦点距離で撮影可能な撮影レンズを持つ場合、実焦点距離の間に疑似焦点距離を設けた事により、よりきめ細かいズーミングが可能となった。
【0173】
また、被写体の表示を電子式画像表示で行っているため、疑似焦点距離の表示も新たな機構を用いなくても、撮影範囲を表示可能である。
【0174】
撮影者が高画質な写真を撮影する為に、画質設定スイッチをFINEにした場合、カメラが疑似焦点距離を禁止し、撮影者が望む高画質な写真が撮影可能となる。
【0175】
撮影者がプリントサイズ設定スイッチで設定したプリントサイズに基づき、トリミング倍率値の上限を決定するため、撮影者が望むプリントサイズに引き伸ばしても、画質の低下が目立たない写真が得られる。
【0176】
(実施の形態4)
図37、38、39は実施の形態4を示す。
【0177】
この実施の形態のカメラは、実焦点距離の望遠端の焦点距離よりも、さらに望遠の写真撮影が可能なT′とT″という疑似焦点距離を2つ持つカメラである。実施の形態1のカメラと異なる部分は、第2差動カム筒144に配置された第2カム溝144bと第3カム溝144cの形状と、ファインダーカム板210上の第1カム溝210aと第2および第3カム溝210b,210cの形状である。
【0178】
図37は、第2差動カム筒144の内径部の展開図であり、第1レンズ群153を駆動する第2カム溝144bと、第2レンズ群152を駆動する第3カム溝144cが配置されている。
【0179】
第1レンズ群153を保持する1群レンズ鏡筒145の外側に設けられた3本の1群カムピン145aと、第2レンズ群152を保持する2群レンズホルダー148の外側に設けられた3本の2群カムピン部148aは、実焦点距離のテレ状態である図の実線丸印位置にある。このテレ(Tele)位置からT′、そしてT″の間のカム部は、疑似焦点距離へのズーミングに使用される部分である。
【0180】
図39で、ファインダーカム板210上の第1カム溝の前端210a1は、テレ(Tele)位置からT″へ延長されている。第1カム溝の後端210a2も、テレ(Tele)位置からT″へ延長されているが、その傾きはワイドからテレまでとは異なっている。第2カム溝210bおよび第3カム溝210cは、テレ(Tele)位置からT″へとファインダーがT′T″の疑似焦点距離での撮影範囲を示す様に、カム溝が曲線的に延長されている。
【0181】
次に、テレ状態からT′を越え、T″へのズーミング動作について述べる。
【0182】
撮影レンズがテレ位置にあり、撮影者が、カメラのズーム操作部材をある時間押し続け、ズーミング信号処理回路がズームポジションをT″と判別した際は、モーター108の正回転により、第1レンズ群を移動する1群カムピン145aと第2群レンズを動かす2群カムピン148aは、T′を超え、T″で停止する。
【0183】
このモータの回転により、図39の様に、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、第1カム溝210a内でT位置からA位置まで繰り出し、第1カム溝の前端210a1に接触後、ファインダーカム板210を回転させながら、B位置を通過しC位置まで移動し、ファインダーカム板210を回転させる。この図39では、説明の便宜上、第1直進ガイド筒143のピン部143eが紙面の上下左右に移動して書かれているが、実際は、紙面の上下(光軸方向)のみ移動し、ファインダーカム板が紙面の左右(光軸周りの回転)への移動を行っている。
【0184】
このファインダーカム板210の回転により、ファインダーの対物レンズのダボ部214cと215cはテレ(Tele)位置からT′を超え、T″に移動し、ファインダーの視野範囲が疑似焦点距離のT″に変化する。
【0185】
次に撮影者がカメラのレリーズボタン130を押し撮影操作を行うと、カメラは、被写体の距離に応じて、ピント調節を行う為に、第1差動カム筒142にモーター108からの回転力が付与され、第1直進ガイド筒143のピン部143eが、C位置からD位置に繰り込まれ第1カム溝の後端210a2に接触し、ファインダーカム板を逆回転させながらE位置を通過しT位置で一旦停止した後、モーターの逆回転により、被写体距離に応じたTとAの間の位置に移動停止する。そして、シャッターの開閉、フィルムの巻上げ後、モーター108の回転により、再びC位置の疑似焦点距離のT″へ戻る。
【0186】
この様に、像倍率調節と焦点調節を交互に行う様に、前記各レンズ群を各々、結像面に対して光路内で所定の軌跡を描く事によって案内する第2差動カム筒144に配置された第2カム溝144bと第3カム溝144cのテレ端側を延長する事で、テレ端から、テレ端の焦点距離以上の疑似焦点距離での被写体範囲を、ファインダーで連続的に変化させることが可能である。
【0187】
図38では、第2差動カム筒144に配置された第2カム溝144bと第3カム溝144cのテレ端側を延長する際、カムの傾きを小さくする事で、撮影レンズの移動量を小さくし、小さい力でズーミング可能としている。またワイド端からT″までの第2カム溝144bの総繰り出し量が小さくなる為、レンズ鏡筒を短くでき、カメラを小型にできる。
【0188】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮影者がズーミングの微調整を求める際は、点距離に対応した位置(実焦点距離)と共に、トリミング倍率に対応した位置(疑似焦点距離も使用することで、ズーミングの微調整が可能となり、それ以外の際には、実焦点距離の撮影を行うことで、高画質の写真撮影が可能な光学機器(カメラおよび電子式カメラを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるレンズ鏡筒の分解斜視図
【図2】上記レンズ鏡筒の沈胴状態と、制御回路の構成を表す断面図
【図3】上記レンズ鏡筒のワイド状態を表す断面図
【図4】上記レンズ鏡筒のテレ状態を表す断面図
【図5】固定筒の展開図
【図6】第1直進ガイド筒の展開図
【図7】第2差動カム筒の展開図
【図8】第2差動カム筒の各レンズ群の移動用カム軌跡の説明図
【図9】ファインダーレンズ移動機構の分解斜視図
【図10】ファインダーカム板の展開図(沈筒からワイドへのズーミング)
【図11】ファインダーカム板の展開図(ワイドでのフォーカシング)
【図12】ファインダーカム板の展開図(ワイドからZp2へのズーミング)
【図13】ファインダーカム板の展開図(Zp2でのフォーカシング)
【図14】ファインダーカム板の展開図(Zp2からZp2´へのズーミング)
【図15】ファインダーカム板の展開図(Zp2´でのフォーカシング)
【図16】ファインダーカム板の展開図(Zp2からZp1´へのズーミング)
【図17】ファインダーカム板の展開図(Zp1´でのフォーカシング)
【図18】ファインダーカム板の展開図(Zp2からテレへのズーミング)
【図19】ファインダーカム板の展開図(テレでのフォーカシング)
【図20】第2差動カム筒の展開図(沈筒からワイドへのズーミング、ワイドでのフォーカシング、ワイドからZp2へのズーミング、Zp2でのフォーカシング)
【図21】第2差動カム筒の展開図(Zp2からZp2´へのズーミング、Zp2´でのフォーカシング)
【図22】第2差動カム筒の展開図(Zp2からZp1´へのズーミング、Zp1´でのフォーカシング)
【図23】 第2差動カム筒の展開図(Zp2からテレへのズーミング、テレでのフォーカシング)
【図24】実施の形態1での撮影のフローチャート図
【図25】実施の形態1でのもう1つの異なる撮影動作のフローチャート図
【図26】(a)は実施の形態2でのファインダー情報表示部のブロック図、(b)はHサイズ時のファインダー表示、(c)はCサイズ時のファインダー表示、(d)はPサイズ時のファインダー表示、(e)は疑似焦点距離時のファインダー表示を示す
【図27】実施の形態2でのファインダーカム板の展開図(Zp2からZp2´へのズーミング、実際はZp2の位置に停止している)
【図28】実施の形態2でのファインダーカム板の展開図(Zp2´でのフォーカシング、実際はZp2でフォーカシングしている)
【図29】実施の形態2でのファインダーカム板の展開図(Zp2からZp1´へのズーミング、実際はZp1へズーミング移動される)
【図30】実施の形態2でのファインダーカム板の展開図(Zp1´でのフォーカシング、実際はZp1でフォーカシングしている)
【図31】実施の形態2での第2差動カム筒の展開図で、ズーミングとフォーカシングの動きを示している。
【図32】実施の形態2での撮影のフローチャート
【図33】実施の形態3でのカメラの横断面図と背面図
【図34】第1の疑似焦点距離時でのカメラの背面図
【図35】第2の疑似焦点距離時でのカメラの背面図
【図36】実施の形態2での撮影のフローチャート
【図37】第2差動カム筒の展開図
【図38】図37とは異なる形状の第2差動カム筒の展開図
【図39】ファインダーカム板の展開図
【図40】従来例である、レンズ軌跡の図
【図41】従来例である、図21の拡大図
【図42】実施の形態1の焦点距離と出力信号の対応表
【符号の説明】
108…モーター109…パルス板110…パルス検出回路111…モーターコントロール回路112a…コンパレータ112b…コンパレータ113…マイコン114…被写体距離検出回路115…ズーミング信号処理回路116…はロジックコントロール回路117…測距モジュール118…ズーミング操作部材120…長軸ギア122…PI(フォトインターラプター)130…レリーズボタン141…固定筒141a…メスヘリコイド141b…フランジ部分141c…穴141d…キー溝141f・141g…突部142…第1差動カム筒142a…後端外周部142c・142d…直進溝143…第1直進ガイド筒143…a後端フランジ部143b…第1カム溝143c…突起部143d…台部143e…ピン部144…第2差動カム筒144a…開口144b…第2カム溝144c…第3カム溝145…1群レンズ鏡筒145a…1群カムピン146…ナットリング146a…ナット部147…第2直進ガイド筒147b…後端フランジ部147c…爪部148…2群レンズホルダー148a…2群カムピン部149… 第1フレアカット板149a…開口149b…係合部150…第2フレアカット板150a…被係合部150e…開口151…第2差動カム筒駆動ピン152…第2レンズ153…板バネ154…固定リング159…カメラ本体210…ファインダーカム板210a…第1カム溝210b,210c…第2および第3カム溝210d…端面211…ファインダー地板211a…穴部211b…溝部212,213…ファインダー対物レンズ群214,215…対物レンズ枠214a,215a…穴部214b,215b…ダボ部214c,215c…ダボ部216…ファインダーガイドバー217…カム板固定バネ217a…突部218…三角プリズム219…ダハプリズム220…接眼レンズ302…ファインダー表示制御手段303…磁気記録手段308…ファインダー情報表示部(LCD:液晶ディスプレー)304…LCD駆動手段308a…撮影範囲マーク1308b…撮影範囲マーク2308c…撮影範囲マーク3500…本体501…レンズ鏡筒部502…固定筒503…カム筒504…第1レンズ群505…第2レンズ群510…モーター511…連結ギア512…レリーズボタン513…ズーム操作部材514…液晶表示板515…電子式撮像素子516…画像記録媒体517…マイコン520…画質設定スイッチ521…プリント倍率設定スイッチ

Claims (3)

  1. 複数のレンズ群が結像面に対して光軸方向に動くことによって、複数の焦点距離において像倍率を段階的に切り換える撮影レンズと、
    前記撮影レンズを介して露光された被露光部のうち画像出力すべき範囲を指定するためのトリミング倍率に関する情報を像記録媒体に付与するトリミング情報付与手段と、
    前記撮影レンズの焦点距離を切り換えるために操作されるズーム操作手段と、
    前記撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
    前記ズーム操作手段が操作されている時間を計測するズーム操作時間計測手段と、
    前記トリミング情報付与手段及び前記レンズ駆動手段を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記ズーム操作時間計測手段による計測時間が所定時間以上の場合には、前記複数の焦点距離のうちいずれかの焦点距離に対応した位置に、前記レンズ駆動手段を介して前記撮影レンズを駆動し、
    前記計測時間が前記所定時間よりも短い場合には、前記複数の焦点距離のうち隣り合う2つの焦点距離に対応した位置の間に位置する前記トリミング倍率に対応した位置に、前記レンズ駆動手段を介して前記撮影レンズを駆動するとともに、前記トリミング倍率に関する情報を前記トリミング情報付与手段を介して前記像記録媒体に付与することを特徴とする光学機器。
  2. 前記ズーム操作手段が操作される直前における前記撮影レンズの位置を検出するための検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記検出手段によって検出される前記撮影レンズの位置が前記焦点距離に対応した位置である場合には、前記トリミング倍率に対応した位置への前記撮影レンズの駆動を許容し、
    前記検出手段によって検出される前記撮影レンズの位置が前記トリミング倍率に対応した位置である場合には、前記焦点距離に対応した位置への前記撮影レンズの駆動を許容することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記トリミング倍率に対応した位置は、前記ズーム操作手段が操作される直前における第1の焦点距離に対応した位置と、前記第1の焦点距離と隣り合う第2の焦点距離に対応した位置との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
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