JP4031331B2 - 設計支援装置および設計支援方法 - Google Patents

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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば屋根面に配置される複数の太陽電池モジュールの配置パターンを設計する際に好適に用いられる設計支援装置および設計支援方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池モジュールは、複数接続された状態で屋外に配置されて太陽光発電装置を構成する。太陽光発電装置は、太陽光による光エネルギーを直接電力に変換する装置であり、発電時に二酸化炭素などを発生しない。したがって太陽光発電装置は、他の発電装置に比べて周囲の環境への影響が少なく、クリーンな発電装置として用いられている。また近年、環境問題への意識の高まりとともに、公共建築物だけでなく、一般住宅にも太陽光発電装置が設置されつつある。
【0003】
住宅の屋根面に太陽光発電装置を設置する場合には、住宅毎に屋根面の形状が異なるので、屋根面毎に太陽電池モジュールの配置パターンを設計する必要がある。従来、太陽電池モジュールの配置パターン設計を支援する装置がある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−29926号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の太陽電池モジュールの配置パターンを設計する装置は、太陽電池モジュールの種類、屋根面の形態、太陽電池モジュールの配置条件に基づいて、予め定められた配置プログラムに従い、1つの太陽電池モジュールの配置パターンを算出するのみである。
【0006】
太陽光発電装置の設置を依頼する依頼者および太陽電池モジュールが配置される屋根面の形態は毎回異なるので、配置プログラムに従うだけでは依頼者の要求に対応不可能な場合がある。たとえば特殊な建材の使用、特殊な屋根面形状、特殊な配置パターンなどの配置プログラム対応不可能な要求がある場合には、配置プログラムに従った配置パターンでは十分に対応できない。
【0007】
従来、配置プログラムでは対応不可能な要求があった場合には、配置パターンを決定する設計担当者が、各太陽電池モジュールの配置位置を手動で1つずつ決定するか、配置プログラムによって算出された配置パターンをもとに各太陽電池モジュールの配置位置を手動で修正するかして、太陽電池モジュールの配置パターンを設計している。このとき設計担当者は、屋根面形状、発電電力、モジュール枚数、配置後の美観などを考慮して、自力で設計する必要があり、配置パターン設計に手間がかかり多く時間を費やすという問題がある。
【0008】
また配置パターン設計回数が多い場合、設計担当者が複数である場合などには配置パターン設計における情報を共有することが困難である。したがって配置パターン設計における設計条件が、以前に設計したときの設計条件と同一または類似する場合があっても、設計担当者が、設計条件が同一または類似であって、以前に設計された配置パターンの情報を取得することは面倒であり困難である。したがって設計担当者は、以前に設計された配置パターンを利用せずに、新規に配置パターン設計していることが多く、配置パターン設計における効率が悪いという問題がある。
【0009】
このような配置設計に関する問題は、太陽電池モジュール以外、たとえばタイルまたはブロックなどの被配置物を配置対象物に配置する際の配置パターンを設計する場合であっても同様に生じる。
【0010】
したがって本発明の目的は、太陽電池モジュールなどの被配置物の配置パターン設計における効率を向上し、配置パターン設計にかかる手間を軽減する設計支援装置および設計支援方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の被配置物を配置対象物の配置面に配置する場合の各被配置物の配置パターンの決定を支援する設計支援装置であって、
配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報を予め記憶するデータベースと、
配置面の情報である配置面情報を入力する配置面情報入力手段と、
配置面情報入力手段によって入力される配置面情報に基づいて、配置面の形状特徴を抽出する形状特徴抽出手段と、
形状特徴抽出手段によって抽出される形状特徴と同じまたは類似の形状特徴の基準配置パターンをデータベースから選出するパターン選出手段とを含み、
配置面の形状特徴は、数値化されたデータで表わされること特徴とする設計支援装置である。
【0012】
本発明に従えば、データベースには、配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報が予め記憶される。配置面情報入力手段は、配置面情報を入力する。形状特徴抽出手段は、配置面情報に基づいて配置面の形状特徴を抽出する。パターン選出手段は、形状特徴抽出手段によって抽出される形状特徴に対して同じまたは類似した形状特徴における基準配置パターンをデータベースから選出する。
配置面の形状は、他の配置パターン設計のための設計条件に比べて、設計時に充足すべき設計条件として定まっている場合が多い。さらに配置面が決定した状態で被配置物の配置パターンが決定されることが多い。したがって配置面の形状を設計条件として選ぶことによって、他の設計条件に比べて、配置面の形状ごとの基準配置パターンを容易に得ることができる。
しかも配置面の形状特徴を、数値化したデータで表わすことによって、配置面の形状特徴を明確化して類似度を判定および分類しやすくさせることができる。これによって類似度の判断を短時間にかつ間違いなく行うことができる。
【0013】
選出した基準配置パターンを設計担当者に示すことで、満たすべき形状特徴に対して同じまたは類似の形状特徴で設計された配置パターンを確認させることができる。設計担当者は、基準配置パターンを参考にしながら配置対象物の配置面に配置する被配置物の配置パターンの設計を行うことができる。したがって設計担当者が、参考にする情報がない状態から被配置物の配置位置を1つずつ決定して配置パターンを設計する場合に比べて、設計担当者の配置パターン設計にかかる効率を向上することができ、設計担当者の手間を低減させることができる。
【0014】
また従来の技術のような予め定められる配置プログラムとは無関係に設計された基準配置パターンをデータベースが含むことによって、配置プログラムに従った場合では対応不可能な配置情報の設計であっても、設計担当者は、基準配置パターンを参考にして配置パターンの設計を行うことができ、設計担当者の手間を低減されることができる。
【0015】
また本発明は、前記被配置物は、太陽電池モジュールであることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、太陽電池モジュールの配置パターンの決定を支援することができる。太陽電池モジュールの配置パターン設計に関して、太陽電池モジュールを変形または切断して配置することが不可能であり、配置対象物の配置面からはみ出すことを防止して配置する必要がある。また互いに隣り合う太陽電池モジュールの相対位置についても発電効率、接続効率を考慮する必要がある。またたとえば美観、雨仕舞、強度、設置するために配置対象物の配置面に設けられる設置しろなどを考慮した配置パターン設計を行う必要がある。このようにタイルおよびブロックなどの被配置物に比べて配置パターン設計が困難である。しかし設計担当者に、上述のように予め設計された基準配置パターンを選出することによって、配置パターン設計に関する手間を軽減させて、配置パターンの決定を支援することができ、太陽電池モジュールの配置設計に関して好適に用いることができる。
【0020】
また本発明は、複数の被配置物を配置対象物の配置面に配置する場合の各被配置物の配置パターンの決定を支援する設計支援方法であって、
配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報をデータベースに予め記憶しておき、
配置面情報入力手段が、配置面の情報である配置面情報を入力するステップと、
形状特徴抽出手段が、配置面情報入力手段によって入力される配置面情報に基づいて、配置面の形状特徴を抽出するステップと、
パターン選出手段が、形状特徴抽出手段によって抽出される形状特徴と同じまたは類似の形状特徴の基準配置パターンをデータベースから選出するステップとを含み、
配置面の形状特徴は、数値化されたデータで表わされることを特徴とする設計支援方法である。
【0021】
本発明に従えば、データベースには、配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報を予め記憶しておく。配置パターンの設計支援にあたっては、まず、配置面情報入力手段が、配置面の情報である配置面情報を入力する。次に、形状特徴抽出手段が、配置面情報に基づいて配置面の形状特徴を抽出する。この後、パターン選出手段が、形状特徴抽出手段によって抽出される形状特徴に対して同じまたは類似した形状特徴における基準配置パターンをデータベースから選出する。
配置面の形状は、他の配置パターン設計のための設計条件に比べて、設計時に充足すべき設計条件として定まっている場合が多い。さらに配置面が決定した状態で被配置物の配置パターンが決定されることが多い。したがって配置面の形状を設計条件として選ぶことによって、他の設計条件に比べて、配置面の形状ごとの基準配置パターンを容易に得ることができる。
しかも配置面の形状特徴を、数値化したデータで表わすことによって、配置面の形状特徴を明確化して類似度を判定および分類しやすくさせることができる。これによって類似度の判断を短時間にかつ間違いなく行うことができる。
【0022】
選出した基準配置パターンを設計担当者に示すことで、満たすべき形状特徴に対して同じまたは類似の形状特徴で設計された配置パターンを確認させることができる。設計担当者は、基準配置パターンを参考にしながら配置対象物に配置する被配置物の配置パターンの設計を行うことができる。したがって設計支援方法に従えば、参考にする情報がない状態から被配置物の配置位置を1つずつ決定して配置パターンを設計する場合に比べて、配置パターン設計にかかる効率を向上し、設計担当者の手間を低減させることができ、配置パターンの決定を支援することができる。
【0023】
また従来の技術のような予め定められる配置プログラムとは無関係に設計された基準配置パターンをデータベースが含むことによって、配置プログラムに従った場合では対応不可能な配置情報の設計であっても、設計担当者は、基準配置パターンを参考にして配置パターンの設計を行うことができる。
【0024】
また本発明は、前記方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0025】
本発明に従えば、コンピュータに前記設計支援方法を実行させることができる。これによって基準配置パターンを短時間で選出することができる。
【0026】
また本発明は、前記プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0027】
本発明に従えば、記録媒体をコンピュータに読込ませることによって、前記設計支援方法をコンピュータに実行させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である設計支援装置1を示すブロック図であり、図2は、複数の太陽電池モジュール20が屋根面22に配置された状態の屋根伏せ図である。設計支援装置1は、屋外に配置される建築物の屋根面22に配置される太陽電池モジュール20の配置パターンの決定を支援するために用いられる。
【0029】
太陽電池モジュール20は、太陽光が照射されることによって発電する。また太陽電池モジュール20は、互いに電気的に接続されて太陽光発電装置23を構成する。具体的には、図2に示すように太陽電池モジュール20は、モジュール間ケーブル24によって相互に直列に接続されて太陽電池ストリングを構成し、ストリング間ケーブル25によって複数の太陽電池ストリングが相互に並列に接続されて太陽電池アレイを構成する。太陽電池アレイは、パワーコンディショナ27に接続される。パワーコンディショナ27は、太陽電池アレイから与えられる直流電流を交流電流に変換し、変換した交流電流を、家庭用の電気機器28に与えるとともに、電力会社29に逆潮流する。
【0030】
設計支援装置1は、太陽光発電装置23を設計するために必要な屋根面22の形状を表わす条件を取得する。また取得した設計条件に対して、同じまたは類似の設計条件を有する設計情報をデータベースから選出して、選出した設計情報を設計担当者に知らせる。
【0031】
設計情報は、少なくとも太陽電池モジュール20の配置パターンを含む。配置パターンは、屋根面22に配置する太陽電池モジュール20の種類、各太陽電池モジュール20の相対位置の情報を含み、さらに太陽電池モジュール20を設置するための設置工法、太陽電池モジュール20の使用枚数、太陽電池モジュール20の総発電量の情報を含んでもよい。太陽電池モジュール20の相対位置は、予め定められるパターン座標系に配列される各太陽電池モジュール20の代表座標点によって定義される。代表座標点は、たとえば太陽電池モジュール20の重心位置であってもよい。
【0032】
設計情報は、さらに配置パターン以外の情報を備えていてもよく、配置面情報、部材配置情報および電気配線情報などを備えていてもよい。配置面情報は、太陽電池モジュール20が配置される屋根面22の情報であり、屋根面22の形状、屋根の勾配、位置などである。たとえば屋根面22の形状は、予め定められる配置面座標系に示される屋根面22の輪郭形状における各頂点の座標によって与えられる。また配置面情報は、前記配置面座標系とパターン座標系との相互の対応関係を示す座標変換情報をさらに備えていてもよい。
【0033】
部材配置情報は、太陽光発電装置23を構成する太陽電池モジュール20以外の部材に関する情報であり、たとえば太陽電池モジュール20を支持する架台を構成する部材、太陽電池モジュール20に対して同様な外観を有するダミーモジュール26、化粧カバー、モジュール間ケーブル24、ストリング間ケーブル25などに関する情報である。
【0034】
電気配線情報は、各太陽電池モジュール20の電気的接続に関する情報であり、太陽電池モジュール間の配線情報および太陽電池アレイとパワーコンディショナ27との配線情報を含む。また電気配線情報は、パワーコンディショナ27の種類および数などの情報を含んでいてもよい。
【0035】
図1に示すように、設計支援装置1は、配置面情報入力手段2と、要求仕様入力手段3と、形状特徴抽出手段4と、設計情報記憶手段5と、設計情報抽出手段6と、設計情報選択手段7と、設計情報登録手段8と、設計情報出力手段9と、新規設計情報入力手段10とを含んで構成される。
【0036】
配置面情報入力手段2は、配置面情報が入力される。また配置面情報入力手段2は、設計図による画像データが入力されてもよく、住宅の屋根面22を設計するための住宅設計支援装置などから屋根面22の情報を表わすデータが直接与えられてもよい。配置面情報入力手段2は、与えられた配置面情報を形状特徴抽出手段4に与える。
【0037】
要求仕様入力手段3は、太陽光発電装置23の設計における要求仕様が入力される。要求仕様は、太陽光発電装置23の設計条件の一部であり、設計を依頼する依頼者の要求する設計条件である。たとえば要求仕様入力手段3によって、設計支援装置1に、発電すべき太陽光発電装置23の発電電力、使用する太陽電池モジュール20の種類、太陽電池モジュール20の総枚数、設置費用などの要求仕様が入力される。要求仕様入力手段3は、与えられた要求仕様を設計情報抽出手段6に与える。
【0038】
形状特徴抽出手段4は、条件取得手段であって本実施の形態では、太陽電池モジュール20が配置される屋根面22の条件を取得する。形状特徴抽出手段4は、配置面情報入力手段2から与えられる配置面情報に基づいて、屋根面22の形状特徴すなわち、屋根面22の形状を示す各項目を抽出する。具体的には、配置面座標系によって示された屋根面形状から、屋根面22が有する複数の縁辺によって形成される輪郭形状の頂点の座標、頂点間を結ぶ縁辺の長さおよび方向、屋根面22の上下、地面と平行な縁辺の数、互いに平行な縁辺のペアの数、輪郭形状における直角な内角の数、屋根面22の大きさ、屋根面の面積などが屋根面22の形状を示す項目となる。
【0039】
設計情報記憶手段5は、以前に設計された太陽光発電装置23の設計情報を記憶するデータべースである。設計情報記憶手段5は、設計条件毎に配置パターンが分類された設計情報を記憶する。以後、設計情報記憶手段5に記憶されている太陽電池モジュール20の配置パターンを基準配置パターンと呼び、設計情報記憶手段5に記憶されている設計情報を基準設計情報と呼ぶ場合がある。
【0040】
設計情報抽出手段6は、パターン選出手段であって、データベースから取得した設計条件と同じまたは類似の設計条件の配置パターンを選出する。設計情報抽出手段6は、具体的には形状特徴抽出手段4から与えられる屋根面22の形状特徴と、要求仕様入力手段3から与えられる要求仕様とを合せて、充足すべき設計条件を取得する。また取得した設計条件に基づいて、同じまたは類似する設計条件を満足する基準設計情報をデータベースから選出し、設計情報選択手段7に与える。
【0041】
選択情報選択手段7は、設計情報抽出手段6から与えられた複数の基準設計情報のうちから予め定める規則に従って基準設計情報を選択し、選択した基準設計情報を設計情報出力手段9に与える。設計情報出力手段9は、与えられた基準設計情報を出力し、設計担当者に基準設計情報を確認させる。
【0042】
新規設計情報入力手段10は、新規の設計情報である新規設計情報が入力され、入力された設計情報を設計情報登録手段8に与える。設計情報登録手段8は、与えられた設計情報を設計情報記憶手段5に追加する。
【0043】
図3は、設計支援装置1の電気的構成を示すブロック図である。設計支援装置1は、たとえばコンピュータ30によって実現される。コンピュータ30は、動作プログラムが記憶されるメモリ31と、メモリ31に記憶されるプログラムを実行する演算装置32と、設計情報がデータベース化されて記憶されるハードディスク33と、設計担当者から設計条件が入力される入力装置34と、設計情報を表示する出力装置35とを含む。入力装置34は、設計担当者がコンピュータ30に情報入力可能な、キーボード、ポインティングデバイスであるマウス、スキャナなどによって実現される。出力装置35は、画像表示装置または画像形成装置などによって実現される。さらにコンピュータ30は、記録媒体38に記憶されるデータを読取り可能な記録媒体読取装置36およびネットワークに接続するためのネットワーク接続装置37を備えていてもよい。
【0044】
設計支援装置1において、配置面情報入力手段2、要求仕様入力手段3および新規設計情報入力手段10の入力手段は、1つの入力装置34が兼用してもよい。また形状特徴抽出手段4、設計情報抽出手段6、設計情報選択手段7および設計情報登録手段8は、演算装置32がメモリ31に記憶される動作プログラムを実行し、実行結果を出力することによって実現される。設計情報出力手段9は、ディスプレイなどの表示装置またはプリンタなどの画像形成装置によって実現される。
【0045】
設計情報記憶手段5は、演算装置32に対してデータ送受信可能に形成され、たとえば随時読取り書込み可能なハードディスク33によって実現される。また予め設計情報を記憶するコンパクトディスク(略称CD)38などの記録媒体であってもよい。またコンピュータがネットワーク接続可能な場合には、設計情報記憶手段5は、ネットワークを介して接続されるサーバー39または他のコンピュータに設けられる記憶装置であってもよい。
【0046】
図4は、設計支援装置1の動作を示すフローチャートである。ステップa0では、配置面情報が入力されることを待機している状態であり、配置面情報が装置外部から入力されるとステップa1に進み、設計支援装置1は動作を開始する。
【0047】
ステップa1では、配置面情報入力手段2が配置面情報を取得し、取得した配置面情報を形状特徴抽出手段4に与える。配置面情報を与えられた形状特徴抽出手段4は、配置面情報に基づいて屋根面22の形状の特徴を複数抽出する。形状特徴を抽出すると、形状特徴抽出手段4は、設計情報抽出手段6に形状特徴を与え、ステップa2に進む。
【0048】
ステップa2では、設計情報抽出手段6が、与えられた形状特徴に対して同じまたは類似した形状特徴を有する屋根面22の基準設計情報がデータベースに記憶されているか否かを調べる。設計情報抽出手段6は、与えられた形状特徴に同じまたは類似した形状特徴を有する屋根面22の基準設計情報がデータベースにある場合には、その基準設計情報を選出し、ステップa3に進む。また与えられた形状特徴に同じまたは類似した形状特徴を有する屋根面22の基準設計情報がデータベースにない場合には、新しい設計条件による設計であることを設計担当者に示し、ステップa5に進む。
【0049】
ステップa3では、設計情報抽出手段6によって選出された1または複数の基準設計情報のうち、設計情報選択手段7が、予め定められる類似度の高い順にリスト表示する。たとえば形状特徴抽出手段が取得した屋根面形状に対して類似度が高い屋根面形状の設計情報を順に表示する。
【0050】
さらに要求仕様入力手段3に要求仕様が入力される場合には、設計情報選択手段7は、設計情報抽出手段6によって選出された1または複数の基準設計情報のうち、要求仕様に合致または類似の設計情報を有する基準設計情報を優先的にリスト表示する。次にリスト表示される基準設計情報のうちから最終的に出力する基準設計情報が決定されるとステップa4に進む。最終的に出力する基準設計情報は、設計情報選択手段7が最も類似度の高い基準設計情報を選択する等の予め定める規則に従って選択してもよく、またリスト表示を確認した設計担当者が複数の候補から基準設計情報を手動で選択してもよい。
【0051】
ステップa4では、設計情報選択手段7から出力する基準設計情報を受けた設計情報出力手段9が、基準設計情報を出力する。たとえば設計情報出力手段9は、基準設計情報をディスプレイに表示し、ステップa7に進み、設計支援装置1の動作を終了する。
【0052】
またステップa2で、与えられた形状特徴に同じまたは類似した形状特徴が記憶手段6に記憶されていない場合には、ステップa5に進む。ステップa5では、設計担当者によって配置面情報および要求仕様に応じて設計された新規設計情報を取得し、新規設計情報の取得が完了するとステップa6に進む。
【0053】
ステップa6では、新規設計情報入力手段10から新規設計情報を受けた設計情報登録手段8が新規設計情報を設計情報記憶手段5に与えて記憶させる。設計情報登録手段8は、配置面22の形状を表わす座標と、少なくとも1つの形状特徴情報を含んだレコードを生成し、設計情報記憶手段5に記憶させ、ステップa7に進み設計支援装置1の動作を終了する。
【0054】
図5は、設計情報出力手段9によって出力した基準設計情報の表示例を示す図である。たとえば配置面情報入力手段2から入力された屋根面22の輪郭形状の頂点数が4つであった場合には、設計支援装置1は、設計情報記憶手段5に記憶される基準設計情報のうち、屋根面22の輪郭形状の頂点数すなわち内角が4つの基準設計情報を表示する。さらに他の形状特徴の類似度を比較して、類似度が高い順に基準設計情報を一列に並べる。
【0055】
表示例では、基準設計情報ごとの屋根面22の大略的な形状が図で表示される形状表示領域101〜104と、地面に沿って延びる屋根面22の縁辺の長さ寸法A,Cおよび地面に沿って延びる屋根面22の縁辺の長さ方向に垂直であり、かつ屋根面の法線に垂直な方向(以後、この方向を屋根面の「高さ方向」、この方向の寸法を「高さ寸法」と称する)の寸法Bなどの寸法が数値表示される寸法表示部分105〜108と、輪郭形状の頂点数が数値表示される頂点数表示部分110と、類似度が表示される類似度表示部分109とが表わされる。
【0056】
形状表示領域101〜104および寸法表示部分105〜108が表示されることによって設計担当者は、設計情報記憶手段5に記憶され、太陽電池モジュール20を配置する屋根面22に対して類似する屋根面22の形状を知ることができる。
【0057】
表示される屋根面22に基づいて、さらに1または複数の基準設計情報が選択されることによって屋根面22における太陽電池モジュールの基準配置パターンが表示される。さらに基準配置パターンのほか、部材配置情報、電気配線情報などを表示してもよい。
【0058】
設計担当者が太陽電池モジュール20の配置パターンを設計するにあたって、配置面情報と要求仕様とを入力することによって、支援設計装置1は、太陽電池モジュール20が配置される屋根面22の形状に同じまたは類似な屋根面での太陽電池モジュール20の基準配置パターンを出力する。設計担当者は、出力される基準配置パターンを参考にしながら、屋根面22への配置パターンを決定することができ、配置パターンの設計を容易に行うことができ、設計の手間を少なくすることができる。
【0059】
また配置情報のほかに要求仕様が入力されることによって、屋根面22の設計条件からさらに要求仕様を充足する設計条件を取得することができる。これによって屋根面の形状とさらにそれ以外の設計条件とを充足する設計条件に対して同じまたは類似した基準配置パターンを選出すことができる。したがってより設計条件に則した設計条件での基準配置パターンを選出することができる。
【0060】
図6は、形状特徴抽出手段4の形状特徴抽出動作を示すフローチャートであり、図4に示すステップa1の形状特徴抽出動作を具体的に示す。ステップs0で配置面情報入力手段2から配置面情報が与えられると、ステップs1に進み、形状特徴抽出手段4は、形状特徴抽出動作を開始する。
【0061】
ステップs1では、配置面情報から配置面座標系における輪郭形状の頂点となる座標を調べ、各頂点の座標情報を取得する。すべての頂点についての座標情報を取得するとステップs2に進む。ステップs2では、頂点の数に基づいて屋根面22の輪郭形状がいくつの内角から成る多角形であるかを分類し、ステップs3に進む。
【0062】
ステップs3では、輪郭形状を構成する各縁辺の情報を取得する。ステップs1で求めた頂点座標を結ぶ線分を求めることによって、輪郭形状を構成する複数の縁辺の情報を取得する。これによって各縁辺の長さ、各縁辺の延びる方向を取得し、ステップs4に進む。
【0063】
ステップs4では、ステップs3で求めた各縁辺の情報から、互いに平行な縁辺のペアの数を求め、ステップs5に進む。ステップs5では、ステップs3で求めた各縁辺の情報から、隣接する2つの縁辺が交わる頂点の内角が直角、すなわち90度となる頂点の数を求め、ステップs6に進む。
【0064】
図7は屋根面形状の分類例を示す図であり、図8は屋根面22の輪郭形状50〜71の形状特徴を示す表である。ステップs6では、屋根面形状の分類を特定する。ステップs6で、たとえば輪郭形状の分類40、頂点数41、屋根面22における軒と平行に延びる軒線に平行な辺の数42、互いに平行な縁辺のペアの数43、直角な内角を有する頂点の数44をもとに屋根面22の形状を分類する。
【0065】
屋根面22の形状は、頂点数が3つの場合では、ほとんどが二等辺三角形50および直角三角形67のいずれかである。また頂点数が4つの場合ではほとんどが長方形66、台形51,52,53,54,69,71、平行四辺形68のいずれかである。また頂点数が5つ以上の場合は、図8に示す輪郭形状55〜65に示すように、上述する頂点数が3つおよび頂点数が4つの輪郭形状が組合わされた形状がほとんどである。
【0066】
屋根面22は、その輪郭形状によって分類されるとともに、けらば部分を有するか否かによってさらに分類される。けらば部分は、屋根面のうち軒線方向端部でかつ、軒線に垂直な部分であって、たとえば切妻屋根の妻側の縁端である。けらば部分は、壁から軒線方向に突出する部分であってもよい。形状抽出手段4が、屋根面22の輪郭形状およびけらば部分の有無を特定すると、ステップs7に進む。
【0067】
ステップs7では、頂点の座標に基づいて、各縁辺の長さ寸法および高さ寸法を特定する。図9は、輪郭形状が二等辺三角形50の場合の寸法位置を示す図である。二等辺三角形50の場合、底辺寸法30と高さ寸法31とを特定することによって、屋根面22の大きさを特定する。図10は、輪郭形状が台形形状51の場合の寸法位置を示す図である。台形51の場合、上底寸法33と、下底寸法32と、高さ寸法34とを特定することによって、屋根面22の大きさを特定する。また屋根面22の大きさを特定するために面積を用いてもよい。このようにステップs7で屋根面22の輪郭形状の大きさまたは面積を求めることによって、屋根面22の大きさを特定すると、ステップs8に進み、形状特徴抽出手段4の動作を終了する。
【0068】
またステップa2における基準設計情報の選出について、第1の実施例として形状特徴が完全に一致した場合のみに基準設計情報を抽出してもよい。すなわち基準設計情報選出に関する第1の実施例では、形状特徴抽出手段4が抽出した屋根面22の形状特徴に対して、設計情報記憶手段5に記憶されている基準設計情報のうち、屋根面の形状特徴が完全に一致した基準設計情報を抽出する。完全に一致する屋根面の形状特徴がない場合には、新規設計情報取得工程a5に進む。完全に一致する場合とは、太陽電池モジュール20の配置設計を行う屋根面の輪郭形状の頂点数と、軒線に平行な辺の数と、平行な辺のペアの数と、輪郭形状の直角な内角の数などの形状特徴を表わすすべての項目がすべて一致する屋根面22の基準設計情報である。
【0069】
また基準設計情報選出に関する第2の実施例として類似度の高い順に基準設計情報をリスト表示してもよい。第2の実施例では、形状特徴として算出した項目ごとに類似具合に影響を与える係数を設定し、類似度の高い順に候補をリスト表示する。類似度Sは、たとえば以下の式から求められる。
【数1】
Figure 0004031331
【0070】
ここでnは、頂点数、軸線に平行な辺の数などの形状特徴を表わす項目の総数である。またKiは、形状特徴を表わす項目のうちi番目の項目における類似度を求めるための係数であり、類似度に大きい影響を与える項目に対して大きい値を設定し、類似度に小さい影響を与える項目に対して小さい値を設定する。またFiは、形状特徴を表わす項目のうちi番目の項目における基準設計情報の屋根面22の形状特徴を表わす値である。またfiは、形状特徴を表わす項目のうちi番目の項目における取得した屋根面22の形状特徴を表わす値である。類似度Sが大きいほど基準設計情報の屋根面22の形状特徴と入力される屋根面の形状特徴との類似度が高いと判断する。
【0071】
図11は、配置面形状の類似度を説明するための表である。図11に示すように、各項目毎に項目の値を比較し、その項目の値を1式に示すように総合して類似度Sを求める。総合した類似度Sを比較することによって類似度を判定する。
【0072】
設計支援装置1は、記憶する基準設計情報をすべて類似度順に並べてリスト表示してもよい。また記憶する複数の基準設計情報のうち、類似度Sが予め定める値、たとえば0.05以上である複数の基準設計情報を類似度が高い順から表示してもよい。また類似度が高い順から予め定められた数、たとえば5つだけリスト表示してもよい。
【0073】
また第3の実施例として、入力される屋根面22の形状特徴に対して特定の項目に対する形状特徴が同じである基準設計情報をリスト表示してもよい。たとえば入力される屋根面22の輪郭形状の頂点数が同じであり、記憶手段5に記憶されている基準設計情報のうちで、さらに類似度の高い順にリスト順に並べてもよい。
【0074】
以上のように本発明の設計支援装置1によれば、設計担当者は、予め記憶手段5に記憶された基準配置パターンを参考にして、屋根面22に配置される太陽電池モジュール20の配置パターンを設計することができる。これによって太陽電池モジュール20の配置設計にかかる時間を短縮することができる。さらに従来の技術のように配置プログラム20に従うだけでは、対応不可能な配置設計に関する依頼であっても、設計担当者は、要求される設計条件と類似または同一の設計条件における基準配置パターンをデータベースから選出して確認することができるので、配置パターン設計の手間を軽減することができる。
【0075】
また太陽電池モジュール20の配置設計は、一部を切断して配置することができず、また電気的接続を行うために太陽電池モジュール20の相互の配置位置を1つ1つ設計する必要があり、タイルまたはブロックのような部材に比べて配置設計が困難である。しかし本発明の設計支援装置1によれば、上述のように配置パターン設計が困難な場合であっても、以前に記憶された配置パターンを読み出すことによって、その配置パターン情報の設計にかかる手間を軽減することができるので、太陽電池モジュールの配置パターン設計の支援を好適に行うことができる。
【0076】
また設計支援装置1は、少なくとも配置設計が行われる屋根面22の形状に基づいて、記憶する配置パターンを選出する。通常太陽光発電装置を屋根面に設置する場合には、屋根面の形状に合せて太陽電池モジュール20をそれぞれ配置することが多く、太陽光発電装置にあわせて屋根面の形状を設計することは稀である。したがって太陽電池モジュール20の配置設計を行う場合には、配置される屋根面22の形状が設計条件となることが多く、設計時に条件が変更されることがない。したがって屋根面22の形状を設計条件とすることによって、他の設計条件毎に比べて、対応することができる配置パターンを多くすることができる。
【0077】
また屋根面22の形状を表わす複数の項目、たとえば頂点数、軒線に平行な辺の数、互いに平行な縁辺のペア数、内角が直角な数、縁辺の長さ、輪郭形状の面積、けらば部分の有無など、数値化したデータで表わすことによって、特徴を明確化してコンピュータ30に類似度を判定および分類しやすくさせることができる。これによって類似度の判断を短時間にかつ間違いなく行うことができる。
【0078】
また上述する数式1に示すように、各項目毎に類似度の影響を与える係数を与えることによって類似度に影響を与える係数を各項目毎に設定するとともに、各項目を総合的に判断することによって、各項目についてでなく屋根面形状全体としての類似度を数値によって表わすことができ、容易にコンピュータ30に比較させることができる。
【0079】
またコンピュータ30に設計情報抽出方法を実行させることができる。これによって充足すべき設計条件の取得および基準配置パターンの選出を短時間で決定することができる。またコンピュータ30に実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記録媒体のデータが、コンピュータ30に読み込まれることによって、コンピュータ30に上述する設計支援方法を実現させることができる。
【0080】
また設計条件に応じた配置パターンを記憶した記録媒体のデータをコンピュータ30に読込ませることによって、各屋根面の形状、およびその他の設計条件に対応する配置パターンを選出することができる。
【0081】
また新規設計条件であると判断された場合には、設計後に設計された設計情報を取得し、記憶手段5に記憶する。これによって設計担当者が配置パターン設計を繰返すうちに基準配置パターンとして蓄積され、配置パターン設計時の設計条件に同一または類似である配置パターンをより多く選出することができる。これによって配置パターン設計時の設計条件に同じまたはより類似した配置パターンを選出することができる。また、設計された配置パターンは、設計のために知識のつまった設計の具体例であり、知識の蓄積および伝達の手段のための手段として用いることができる。
【0082】
配置面情報は、画像など設計図などの非言語であってもよいので、言語で表現するには困難な微妙な形状であっても表現することができ、言語によって示される場合に比べて、正確な屋根面形状を入力することができる。したがって言語で表わしにくい屋根面であっても、同じまたは類似した形状の屋根面の基準配置パターンを出力することができる。
【0083】
図12は、本発明の他の実施の形態である設計支援装置1の動作を示すフローチャートである。他の実施の形態である設計支援装置1は、図4に示す設計支援装置1の動作と類似しており、同様の部分については、説明を省略する。図12に示すステップb0〜b5,b6は、図4に示すステップa0〜a5,a7にそれぞれ対応し、同様の動作を行う。注目すべきは、ステップb5で、設計担当者によって配置面情報および要求仕様に応じて設計された新規設計情報を取得し、新規設計情報の取得が完了するとステップb6に進み、設計支援装置1の動作を終了することである。すなわち類似する基準設計情報がない場合に設計された設計情報を、設計情報記憶手段5に記憶することなく設計支援装置1の動作を終了する。
【0084】
上述する他の設計支援装置1の動作を行った場合であっても、設計担当者の太陽電池モジュールの配置設計の手間を低減することができる。また新規設計条件と判断された場合であっても、配置パターンの設計後に記憶手段5に記憶されないので、設計結果を設計情報記憶手段5に与える必要がなく、新規設計情報入力手段10および設計情報登録手段8が必要なく構成を単純化することができる。
【0085】
上述する記載は、本発明の実施の一形態であり、発明の範囲内において構成を変更してもよい。たとえば配置情報から抽出する各項目は、上述する要素に限定されず、他の特徴から導いてもよい。たとえば輪郭形状の内角の角度、屋根面の勾配、軒および棟の高さなどを含んでもよい。
【0086】
また記憶手段5は、設計支援装置1が備えてなくてもよく、記録媒体読取手段から、設計毎に読込んでもよい。また設計支援装置1がネットワークに接続可能な場合には、ネットワークに接続される他のコンピュータの記憶手段にデータベースが記憶されてもよい。
【0087】
また記憶手段5のデータベースを複数の設計支援装置1が共有することによって、設計情報を共有することができ、配置パターン設計数が多い場合および複数の設計支援装置1によって配置パターン設計が行われる場合であっても、まとめて基準配置パターンを管理することができ、どの設計支援装置1からでも随時更新されたデータベースの配置パターンを得ることができる。
【0088】
また太陽電池モジュールの配置設計に限定されることなく、タイルまたはブロックなどの被配置物が、配置対象物に配置される場合に好適に用いることができ、配置パターンの決定を支援することができる。
【0089】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、データベースには、配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報が予め記憶される。パターン選出手段は、入力された配置面情報に基づく配置面の形状特徴に対して同一または類似した形状特徴における基準配置パターンをデータベースから選出する。配置面の形状特徴は、数値化されたデータで表わされ、これによって配置面の形状特徴を明確化して、類似度の判断を短時間にかつ間違いなく行うことができる。
設計担当者は、予め設計された基準配置パターンを参考にして、配置対象物の配置面に配置される被配置物の配置パターンを設計することができる。これによって被配置物の配置設計にかかる時間を短縮することができる。さらに配置プログラムに従うだけでは、対応不可能な配置設計に関する依頼であっても、設計担当者は、データベースのうちから要求される形状特徴と類似または同一の形状特徴における基準配置パターンを確認することができるので、配置パターン設計の手間を軽減することができる。
【0090】
また本発明によれば、配置パターン設計が困難な太陽電池モジュールであっても、その配置パターン情報の設計にかかる手間を軽減することができ、配置パターン設計の支援を好適に行うことができる。
【0092】
また本発明によれば、データベースには、配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報を予め記憶しておく。そして、入力された配置面情報に基づく配置面の形状特徴に対して同一または類似した形状特徴における基準配置パターンを、パターン選出手段によってデータベースから選出する。配置面の形状特徴は、数値化されたデータで表わされ、これによって配置面の形状特徴を明確化して、類似度の判断を短時間にかつ間違いなく行うことができる。
設計担当者は、予め設計された基準配置パターンを参考にして、配置対象物の配置面に配置される被配置物の配置パターンを設計することができ、被配置物の配置設計にかかる時間を短縮することができる。さらに配置プログラムに従うだけでは、対応不可能な配置設計に関する依頼であっても、設計担当者は、データベースのうちから要求される形状特徴と類似または同一の形状特徴における基準配置パターンを確認することができるので、配置パターン設計の手間を軽減することができる。
【0093】
また本発明によれば、コンピュータに前記設計支援方法を実行させることができる。これによって基準配置パターンを短時間で選出することができる。
【0094】
また本発明によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記録媒体が、コンピュータに読み込まれることによって、コンピュータに上述する設計支援方法を実現させることができ、設計担当者に配置パターンの決定を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である設計支援装置1を示すブロック図である。
【図2】複数の太陽電池モジュール20が屋根面22に配置された状態の屋根伏せ図である。
【図3】設計支援装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】設計支援装置1の動作を示すフローチャートである。
【図5】設計情報出力手段9によって出力した基準設計情報の表示例を示す図である。
【図6】形状特徴抽出手段4の形状特徴抽出動作を示すフローチャートである。
【図7】屋根面形状の分類例を示す図である。
【図8】屋根面22の輪郭形状50〜71の形状特徴を示す表である。
【図9】輪郭形状が二等辺三角形50の場合の寸法位置を示す図である。
【図10】輪郭形状が台形形状51の場合の寸法位置を示す図である。
【図11】配置面形状の類似度を説明するための表である。
【図12】本発明の他の実施の形態である設計支援装置1の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 設計支援装置
2 配置面情報入力手段
3 要求仕様入力手段
4 形状特徴抽出手段
5 設計情報記憶手段
6 設計情報抽出手段
7 設計情報選択手段
8 設計情報登録手段
9 設計情報出力手段
10 新規設計情報入力手段
20 太陽電池モジュール
22 屋根面
23 太陽光発電装置
24 モジュール間ケーブル
25 ストリング間ケーブル
27 パワーコンディショナ

Claims (5)

  1. 複数の被配置物を配置対象物の配置面に配置する場合の各被配置物の配置パターンの決定を支援する設計支援装置であって、
    配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報を予め記憶するデータベースと、
    配置面の情報である配置面情報を入力する配置面情報入力手段と、
    配置面情報入力手段によって入力される配置面情報に基づいて、配置面の形状特徴を抽出する形状特徴抽出手段と、
    形状特徴抽出手段によって抽出される形状特徴と同じまたは類似の形状特徴の基準配置パターンをデータベースから選出するパターン選出手段とを含み、
    配置面の形状特徴は、数値化されたデータで表わされること特徴とする設計支援装置。
  2. 前記被配置物は、太陽電池モジュールであることを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  3. 複数の被配置物を配置対象物の配置面に配置する場合の各被配置物の配置パターンの決定を支援する設計支援方法であって、
    配置面の形状特徴毎に複数の基準配置パターンが分類された情報をデータベースに予め記憶しておき、
    配置面情報入力手段が、配置面の情報である配置面情報を入力するステップと、
    形状特徴抽出手段が、配置面情報入力手段によって入力される配置面情報に基づいて、配置面の形状特徴を抽出するステップと、
    パターン選出手段が、形状特徴抽出手段によって抽出される形状特徴と同じまたは類似の形状特徴の基準配置パターンをデータベースから選出するステップとを含み、
    配置面の形状特徴は、数値化されたデータで表わされることを特徴とする設計支援方法
  4. 請求項3記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  5. 請求項4記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
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